JPH05225832A - 絶縁電線 - Google Patents
絶縁電線Info
- Publication number
- JPH05225832A JPH05225832A JP4022985A JP2298592A JPH05225832A JP H05225832 A JPH05225832 A JP H05225832A JP 4022985 A JP4022985 A JP 4022985A JP 2298592 A JP2298592 A JP 2298592A JP H05225832 A JPH05225832 A JP H05225832A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- insulated wire
- resin
- coating layer
- weight
- peek
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- Pending
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 本発明は自動車、電子機器等において、狭い
空間に容易に配線し、しかも高温に耐えうると共に安価
な絶縁電線をえんとするものである。 【構成】 本発明は導体上にポリエーテルエーテルケト
ン樹脂(PEEK)90〜50重量%とエーテルイミド
樹脂(PEI)10〜50重量%との樹脂混和物による
被膜厚0.2mm以下の絶縁被覆層を設けたことを特徴と
する絶縁電線である。
空間に容易に配線し、しかも高温に耐えうると共に安価
な絶縁電線をえんとするものである。 【構成】 本発明は導体上にポリエーテルエーテルケト
ン樹脂(PEEK)90〜50重量%とエーテルイミド
樹脂(PEI)10〜50重量%との樹脂混和物による
被膜厚0.2mm以下の絶縁被覆層を設けたことを特徴と
する絶縁電線である。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は自動車、車輌、電子機器
等において、狭く且つ高温になりやすい場所に配線する
に好適な薄肉絶縁体層を設けた絶縁電線の改良に関する
ものである。
等において、狭く且つ高温になりやすい場所に配線する
に好適な薄肉絶縁体層を設けた絶縁電線の改良に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】近時、自動車、車輌、電子機器等に使用
される絶縁電線において、省スペースや軽量化が強く要
望されているものであり、かかる要求に対して専らその
絶縁被覆層を極薄肉化にすることが行われているもので
ある。これらの目的に応じた絶縁電線として先に導体上
にポリウレタン(実開昭61−23213)、或はポリ
エーテルイミド(実開平2−284306)による薄肉
の絶縁被覆層を設けた絶縁電線が提案されている。
される絶縁電線において、省スペースや軽量化が強く要
望されているものであり、かかる要求に対して専らその
絶縁被覆層を極薄肉化にすることが行われているもので
ある。これらの目的に応じた絶縁電線として先に導体上
にポリウレタン(実開昭61−23213)、或はポリ
エーテルイミド(実開平2−284306)による薄肉
の絶縁被覆層を設けた絶縁電線が提案されている。
【0003】然しながら、ポリウレタン絶縁電線は連続
使用温度を高温化にすることが出来ずせいぜい100℃
以下であり、又ポリエーテルイミド絶縁電線はUL温度
指数は170℃であり、200℃以上にて使用すること
が困難であった。
使用温度を高温化にすることが出来ずせいぜい100℃
以下であり、又ポリエーテルイミド絶縁電線はUL温度
指数は170℃であり、200℃以上にて使用すること
が困難であった。
【0004】なおポリエーテルエーテルケトンを被覆層
とする絶縁電線は、UL温度指数を240℃の如く飛躍
的に向上せしめることが出来うるも、この樹脂は極めて
高価であり、殆んど実用化することが出来ないものであ
った。
とする絶縁電線は、UL温度指数を240℃の如く飛躍
的に向上せしめることが出来うるも、この樹脂は極めて
高価であり、殆んど実用化することが出来ないものであ
った。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明はかかる現状に
鑑み鋭意研究を行った結果、上記のポリエーテルエーテ
ルケトン絶縁電線と同等のカットスルー特性を有し、し
かもポリエーテルエーテルケテン絶縁電線よりはるかに
安価な絶縁電線を開発したものである。
鑑み鋭意研究を行った結果、上記のポリエーテルエーテ
ルケトン絶縁電線と同等のカットスルー特性を有し、し
かもポリエーテルエーテルケテン絶縁電線よりはるかに
安価な絶縁電線を開発したものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は導体上に直接又
は他の絶縁性物質層を介してポリエーテルエーテルケト
ン樹脂90〜50重量%とポリエーテルイミド樹脂10
〜50重量%との樹脂混和物による被膜厚0.2mm以下
の薄肉絶縁被覆層を設けたことを特徴とするものであ
る。
は他の絶縁性物質層を介してポリエーテルエーテルケト
ン樹脂90〜50重量%とポリエーテルイミド樹脂10
〜50重量%との樹脂混和物による被膜厚0.2mm以下
の薄肉絶縁被覆層を設けたことを特徴とするものであ
る。
【0007】本発明絶縁電線において、その絶縁被覆層
を形成するための樹脂混和物として、ポリエーテルエー
テルケトン樹脂(以下PEEKという)しポリエーテル
イミド樹脂(以下PEIという)とを上記の如き比率に
て配合する理由は、PEEKを90重量%が超えた場合
にはコストメリットが少なく絶縁電線として著しく高価
になるためであり、又50重量%未満の場合には、高温
(250℃近辺)でのカットスルー特性が低下するため
である。
を形成するための樹脂混和物として、ポリエーテルエー
テルケトン樹脂(以下PEEKという)しポリエーテル
イミド樹脂(以下PEIという)とを上記の如き比率に
て配合する理由は、PEEKを90重量%が超えた場合
にはコストメリットが少なく絶縁電線として著しく高価
になるためであり、又50重量%未満の場合には、高温
(250℃近辺)でのカットスルー特性が低下するため
である。
【0008】又PEIは比較的安価にして且つ耐熱性を
有するため、PEEKと混和して使用することにより、
絶縁電線において、250℃カットスルー性を保持し、
しかも安価にすることが出来るためである。
有するため、PEEKと混和して使用することにより、
絶縁電線において、250℃カットスルー性を保持し、
しかも安価にすることが出来るためである。
【0009】又本発明絶縁電線において絶縁被膜層の厚
さを、上記樹脂混和物により0.2mm以下に限定した理
由は、前記の如く絶縁電線の軽量化を目的とするもので
あり、0.2mmを超えた場合にはその目的を達成せしめ
ることが出来難いと共に価格も高くなるためである。
さを、上記樹脂混和物により0.2mm以下に限定した理
由は、前記の如く絶縁電線の軽量化を目的とするもので
あり、0.2mmを超えた場合にはその目的を達成せしめ
ることが出来難いと共に価格も高くなるためである。
【0010】なお、PEEKとしてはICI社によりビ
クトレックスナチュラル450Gとして市販され、又P
EIとしてはGEプラスチック社よりウルテル1000
として市販されている。
クトレックスナチュラル450Gとして市販され、又P
EIとしてはGEプラスチック社よりウルテル1000
として市販されている。
【0011】
[実施例(1)〜(3)及び比較例(1)〜(2)]芯
線径0.8mmの導体上に、表1に示す組成による樹脂混
和物にて被膜厚0.2mmの絶縁被覆層を設けて本発明絶
縁電線及び比較例絶縁電線をえた。
線径0.8mmの導体上に、表1に示す組成による樹脂混
和物にて被膜厚0.2mmの絶縁被覆層を設けて本発明絶
縁電線及び比較例絶縁電線をえた。
【0012】なお上記樹脂混和物はPEEKとPEIと
を夫々所定の比率に混合した後、430℃設定の30mm
2軸押出し機により混練してえた。
を夫々所定の比率に混合した後、430℃設定の30mm
2軸押出し機により混練してえた。
【0013】
【表1】 注(1) 組成の数値は重量部を示す。
【0014】(2) カットスルー特性はUL758規
定に準して行い、短絡に至るまでの荷重を測定した。
定に準して行い、短絡に至るまでの荷重を測定した。
【0015】表1より明らかな如く本発明絶縁電線によ
ればヒットショック及びカットスルー特性もPEEKを
単独に被覆した絶縁電線(比較例(1))に比して何等
遜色がないことが認められた。
ればヒットショック及びカットスルー特性もPEEKを
単独に被覆した絶縁電線(比較例(1))に比して何等
遜色がないことが認められた。
【0016】
【発明の効果】本発明絶縁電線はヒットショック及びカ
ットスルー特性に優れていると共に低価格にて生産する
ことが出来うると共に、その絶縁被覆層を極薄肉に仕上
げうるため自動車、車輌、電子機器等に好適に配線しう
ることが出来るものであり工業上極めて有利である。
ットスルー特性に優れていると共に低価格にて生産する
ことが出来うると共に、その絶縁被覆層を極薄肉に仕上
げうるため自動車、車輌、電子機器等に好適に配線しう
ることが出来るものであり工業上極めて有利である。
Claims (1)
- 【請求項1】 導体上に直接又は他の絶縁性物質層を介
してポリエーテルエーテルケトン樹脂90〜50重量%
とポリエーテルイミド樹脂10〜50重量%との樹脂混
和物による被膜厚0.2mm以下の薄肉絶縁被覆層を設け
たことを特徴とする絶縁電線。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4022985A JPH05225832A (ja) | 1992-02-07 | 1992-02-07 | 絶縁電線 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4022985A JPH05225832A (ja) | 1992-02-07 | 1992-02-07 | 絶縁電線 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05225832A true JPH05225832A (ja) | 1993-09-03 |
Family
ID=12097842
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4022985A Pending JPH05225832A (ja) | 1992-02-07 | 1992-02-07 | 絶縁電線 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05225832A (ja) |
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2013088968A1 (ja) | 2011-12-14 | 2013-06-20 | ダイキン工業株式会社 | 絶縁電線 |
DE112011104608T5 (de) | 2010-12-27 | 2013-10-10 | Autonetworks Technologies, Ltd. | Isoliertes Fahrzeugkabel und Fahrzeugkabelbaum |
WO2014112405A1 (ja) | 2013-01-17 | 2014-07-24 | ダイキン工業株式会社 | 絶縁電線 |
WO2015012346A1 (ja) | 2013-07-25 | 2015-01-29 | ダイキン工業株式会社 | 熱可塑性樹脂組成物および成形品 |
CN107004466A (zh) * | 2014-09-09 | 2017-08-01 | 古河电气工业株式会社 | 绝缘电线、线圈和电气/电子设备以及绝缘电线的制造方法 |
CN107004465A (zh) * | 2014-09-09 | 2017-08-01 | 古河电气工业株式会社 | 绝缘电线、线圈和电气/电子设备以及绝缘电线的制造方法 |
WO2020205428A1 (en) | 2019-03-29 | 2020-10-08 | Essex Group Llc | Magnet wire with thermoplastic insulation |
-
1992
- 1992-02-07 JP JP4022985A patent/JPH05225832A/ja active Pending
Cited By (18)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE112011104608T5 (de) | 2010-12-27 | 2013-10-10 | Autonetworks Technologies, Ltd. | Isoliertes Fahrzeugkabel und Fahrzeugkabelbaum |
US9111666B2 (en) | 2010-12-27 | 2015-08-18 | Autonetworks Technologies, Ltd. | Automotive insulated wire, and automotive wiring harness |
DE112011104608B4 (de) | 2010-12-27 | 2018-02-08 | Autonetworks Technologies, Ltd. | Isoliertes Fahrzeugkabel und Fahrzeugkabelbaum |
US11024441B2 (en) | 2011-12-14 | 2021-06-01 | Daikin Industries, Ltd. | Insulated wire |
WO2013088968A1 (ja) | 2011-12-14 | 2013-06-20 | ダイキン工業株式会社 | 絶縁電線 |
WO2014112405A1 (ja) | 2013-01-17 | 2014-07-24 | ダイキン工業株式会社 | 絶縁電線 |
US10991478B2 (en) | 2013-01-17 | 2021-04-27 | Daikin Industries, Ltd. | Insulated wire |
US10964444B2 (en) | 2013-07-25 | 2021-03-30 | Daikin Industries, Ltd. | Thermoplastic resin composition, and molded article thereof |
WO2015012346A1 (ja) | 2013-07-25 | 2015-01-29 | ダイキン工業株式会社 | 熱可塑性樹脂組成物および成形品 |
EP3193339A4 (en) * | 2014-09-09 | 2018-04-18 | Furukawa Electric Co. Ltd. | Insulated electric wire, coil, electric/electronic device, and method for manufacturing insulated electric wire |
CN107004465B (zh) * | 2014-09-09 | 2020-04-14 | 古河电气工业株式会社 | 绝缘电线、线圈和电气/电子设备以及绝缘电线的制造方法 |
CN107004466B (zh) * | 2014-09-09 | 2020-12-08 | 古河电气工业株式会社 | 绝缘电线、线圈和电气/电子设备以及绝缘电线的制造方法 |
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CN107004465A (zh) * | 2014-09-09 | 2017-08-01 | 古河电气工业株式会社 | 绝缘电线、线圈和电气/电子设备以及绝缘电线的制造方法 |
CN107004466A (zh) * | 2014-09-09 | 2017-08-01 | 古河电气工业株式会社 | 绝缘电线、线圈和电气/电子设备以及绝缘电线的制造方法 |
WO2020205428A1 (en) | 2019-03-29 | 2020-10-08 | Essex Group Llc | Magnet wire with thermoplastic insulation |
EP3948900A4 (en) * | 2019-03-29 | 2022-11-02 | Essex Furukawa Magnet Wire Usa Llc | MAGNET WIRE WITH THERMOPLASTIC INSULATION |
US11615914B2 (en) | 2019-03-29 | 2023-03-28 | Essex Furukawa Magnet Wire Usa Llc | Magnet wire with thermoplastic insulation |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |