JP2568920Y2 - 自動車用薄肉絶縁電線 - Google Patents
自動車用薄肉絶縁電線Info
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- JP2568920Y2 JP2568920Y2 JP1989085127U JP8512789U JP2568920Y2 JP 2568920 Y2 JP2568920 Y2 JP 2568920Y2 JP 1989085127 U JP1989085127 U JP 1989085127U JP 8512789 U JP8512789 U JP 8512789U JP 2568920 Y2 JP2568920 Y2 JP 2568920Y2
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- Japan
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- polyvinyl chloride
- insulating layer
- weight
- lubricating oil
- automobiles
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Description
【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、自動車用の絶縁電線に関し、特に自動車の
一般電気回路、計装回路、制御回路等に配線使用するの
に好適な薄肉絶縁電線に関する。
一般電気回路、計装回路、制御回路等に配線使用するの
に好適な薄肉絶縁電線に関する。
自動車の一般電気回路、計装回路、制御回路等に配線
使用される絶縁電線として、通常のポリ塩化ビニルやポ
リエチレン等を絶縁被覆した比較例厚肉の絶縁電線が使
用されてきたが、最近における自動車の多機能化並びに
種々の面での一層の高性能化の趨勢に伴い、狭隘なスペ
ースに多数本の電線を配線する必要のあることと自動車
の軽量化の関係から、軽量且つ細線であってしかも長期
にわたって優れた高電気絶縁性を持続し得る高性能の絶
縁電線が要求されている。更に狭隘なスペースに多数本
の電線を能率よく配線する際、電線は過酷な配線作業条
件に耐えるために、耐摩耗性にも優れていることも要求
される。従来の自動車用絶縁電線では、最近における上
記した要求を満足することは出来ない。
使用される絶縁電線として、通常のポリ塩化ビニルやポ
リエチレン等を絶縁被覆した比較例厚肉の絶縁電線が使
用されてきたが、最近における自動車の多機能化並びに
種々の面での一層の高性能化の趨勢に伴い、狭隘なスペ
ースに多数本の電線を配線する必要のあることと自動車
の軽量化の関係から、軽量且つ細線であってしかも長期
にわたって優れた高電気絶縁性を持続し得る高性能の絶
縁電線が要求されている。更に狭隘なスペースに多数本
の電線を能率よく配線する際、電線は過酷な配線作業条
件に耐えるために、耐摩耗性にも優れていることも要求
される。従来の自動車用絶縁電線では、最近における上
記した要求を満足することは出来ない。
本考案は、上記の現状を考慮して最近における自動車
工業界における要求を満足する高性能の薄肉絶縁電線を
開発提案することを目的とするものである。
工業界における要求を満足する高性能の薄肉絶縁電線を
開発提案することを目的とするものである。
本考案は、断面積が0.3〜2.0mm2の圧縮軟銅撚線導体
の上に厚さ0.1〜0.3mmの老化抑制剤を含むポリ塩化ビニ
ル絶縁層を有し、当該ポリ塩化ビニル絶縁層の表面に潤
滑油層を有する自動車用薄肉絶縁電線であって、当該ポ
リ塩化ビニル絶縁層がポリ塩化ビニル、ポリウレタン、
および老化抑制剤とからなる組成物により構成されてな
ることを特徴とする自動車用薄肉絶縁電線に関する。
の上に厚さ0.1〜0.3mmの老化抑制剤を含むポリ塩化ビニ
ル絶縁層を有し、当該ポリ塩化ビニル絶縁層の表面に潤
滑油層を有する自動車用薄肉絶縁電線であって、当該ポ
リ塩化ビニル絶縁層がポリ塩化ビニル、ポリウレタン、
および老化抑制剤とからなる組成物により構成されてな
ることを特徴とする自動車用薄肉絶縁電線に関する。
本考案の特徴とするところは、導体として断面積が0.
3〜2.0mm2の小サイズ圧縮軟銅撚線を使用し、また絶縁
層を0.3mm以下の薄肉とすることで軽量化と細線化とを
同時に図っている。また更に、その絶縁層は0.3mm以下
の超薄肉にも拘らずポリ塩化ビニル絶縁層の表面に潤滑
油層を有するために予想外の高耐摩耗性を有しており、
このために狭隘なスペースでの過酷な配線作業条件に耐
えることが出来る。
3〜2.0mm2の小サイズ圧縮軟銅撚線を使用し、また絶縁
層を0.3mm以下の薄肉とすることで軽量化と細線化とを
同時に図っている。また更に、その絶縁層は0.3mm以下
の超薄肉にも拘らずポリ塩化ビニル絶縁層の表面に潤滑
油層を有するために予想外の高耐摩耗性を有しており、
このために狭隘なスペースでの過酷な配線作業条件に耐
えることが出来る。
第１図は本考案の実施例における斜視図であって、１
は導体、２は絶縁層、３は潤滑油層である。
は導体、２は絶縁層、３は潤滑油層である。
導体１はその断面積が0.3〜2.0mm2の範囲にあり、た
とえば７〜16本の軟銅素線を撚合せた円形圧縮軟銅撚線
が用いられる。
とえば７〜16本の軟銅素線を撚合せた円形圧縮軟銅撚線
が用いられる。
絶縁層２は、厚さ0.1〜0.3mm、好ましくは0.15〜0.2m
mの極く薄いポリ塩化ビニル絶縁層からなる。絶縁層２
は、ポリ塩化ビニル、ポリウレタン、および老化抑制剤
とからなる組成物を導体１上に上記した厚さ範囲で押出
被覆して形成される。この場合のポリ塩化ビニルとして
は、電線被覆用として従来より常用されているグレード
のものであってよく、あるいは重合度1800以上の高分子
量ポリ塩化ビニルであってもよい。
mの極く薄いポリ塩化ビニル絶縁層からなる。絶縁層２
は、ポリ塩化ビニル、ポリウレタン、および老化抑制剤
とからなる組成物を導体１上に上記した厚さ範囲で押出
被覆して形成される。この場合のポリ塩化ビニルとして
は、電線被覆用として従来より常用されているグレード
のものであってよく、あるいは重合度1800以上の高分子
量ポリ塩化ビニルであってもよい。
老化抑制剤としては、ポリ塩化ビニル用として知られ
ている安定剤の他、他の有機高分子用として知られてい
る酸化防止剤、安定剤、金属害防止剤等も使用対象とし
てよい。但し、下記の選択基準試験に合格するもののみ
に限定される。
ている安定剤の他、他の有機高分子用として知られてい
る酸化防止剤、安定剤、金属害防止剤等も使用対象とし
てよい。但し、下記の選択基準試験に合格するもののみ
に限定される。
選択基準試験：電線被覆グレードのポリ塩化ビニル10
0重量部あたり被検老化抑制剤５重量部を均一に混練混
合し、次いで160℃でプレス成形して1mm厚のシートとす
る。このように調製したシートを125℃で50時間空気中
で加熱する。この加熱後における引張り強さの残率が80
％以上のものを合格とする。
0重量部あたり被検老化抑制剤５重量部を均一に混練混
合し、次いで160℃でプレス成形して1mm厚のシートとす
る。このように調製したシートを125℃で50時間空気中
で加熱する。この加熱後における引張り強さの残率が80
％以上のものを合格とする。
この選択基準試験に合格する老化抑制剤の好ましい例
を示すと、塩基性亜硫酸鉛、三塩基性硫酸鉛、ステアリ
ン酸鉛、フタル酸鉛、三塩基性マレイン酸鉛、二塩基性
フタル酸鉛、ステアリン酸亜鉛、オルト珪酸鉛等のポリ
塩化ビニル用安定剤、３−（Ｎ−サリチロイル）アミノ
−1,2,4−トリアゾール、ベンゾトリアゾール、Mark CD
A−１（アデカアーガス社の商品名）等の金属害防止剤
等である。
を示すと、塩基性亜硫酸鉛、三塩基性硫酸鉛、ステアリ
ン酸鉛、フタル酸鉛、三塩基性マレイン酸鉛、二塩基性
フタル酸鉛、ステアリン酸亜鉛、オルト珪酸鉛等のポリ
塩化ビニル用安定剤、３−（Ｎ−サリチロイル）アミノ
−1,2,4−トリアゾール、ベンゾトリアゾール、Mark CD
A−１（アデカアーガス社の商品名）等の金属害防止剤
等である。
本考案において、老化抑制剤は、高分子量ポリ塩化ビ
ニル100重量部あたり１〜30重量部、好ましくは1.5〜1
0、さらに好ましくは２〜５重量部でポリ塩化ビニルに
配合使用される。
ニル100重量部あたり１〜30重量部、好ましくは1.5〜1
0、さらに好ましくは２〜５重量部でポリ塩化ビニルに
配合使用される。
ポリウレタンの使用量は、ポリ塩化ビニル100重量部
あたり10〜150重量部程度である。ポリウレタンを併用
することにより、絶縁層２の耐摩耗性と耐熱性とが向上
する。また、ポリ塩化ビニル絶縁組成物にはポリ塩化ビ
ニルに通常配合される他の薬剤、たとえば可塑剤、顔
料、加工助剤等を通常量配合されていてもよい。
あたり10〜150重量部程度である。ポリウレタンを併用
することにより、絶縁層２の耐摩耗性と耐熱性とが向上
する。また、ポリ塩化ビニル絶縁組成物にはポリ塩化ビ
ニルに通常配合される他の薬剤、たとえば可塑剤、顔
料、加工助剤等を通常量配合されていてもよい。
上記のポリウレタンとしては、通常のエーテルやエス
テルタイプの熱可塑剤ウレタンエラストマーが適用で
き、たとえばペレセン（MD化成社製品）、ユーファイン
（旭硝子社製品）、ミラクトラン（日本ミラクトラン社
製品）等の市販品が使用できる。
テルタイプの熱可塑剤ウレタンエラストマーが適用で
き、たとえばペレセン（MD化成社製品）、ユーファイン
（旭硝子社製品）、ミラクトラン（日本ミラクトラン社
製品）等の市販品が使用できる。
潤滑油層３は、絶縁層２の表面に潤滑油を塗布した
り、あるいは絶縁層２に潤滑油を混合してブリードさせ
ることにより形成することができる。その厚さは、μｍ
オーダー若しくはそれ以下の薄層であってよいが、潤滑
油の種類および厚さは任意であってよい。潤滑油として
は、たとえばシリコン油、鉱物油、グリセリン、ポリエ
チレングリコール、ポリ塩化ビニル用の可塑剤などが使
用される。なお、潤滑油としてポリ塩化ビニル用可塑剤
を絶縁層に混合使用する場合は、必要なブリードを生せ
しめるために通常配合量より多い目に使用し適当にブリ
ードさせることが好ましい。
り、あるいは絶縁層２に潤滑油を混合してブリードさせ
ることにより形成することができる。その厚さは、μｍ
オーダー若しくはそれ以下の薄層であってよいが、潤滑
油の種類および厚さは任意であってよい。潤滑油として
は、たとえばシリコン油、鉱物油、グリセリン、ポリエ
チレングリコール、ポリ塩化ビニル用の可塑剤などが使
用される。なお、潤滑油としてポリ塩化ビニル用可塑剤
を絶縁層に混合使用する場合は、必要なブリードを生せ
しめるために通常配合量より多い目に使用し適当にブリ
ードさせることが好ましい。
実施例１ 断面積が0.5mm2の円形圧縮軟銅撚線の上に電線グレー
ドのポリ塩化ビニル100重量部、ポリウレタン80重量部
（ミラクトランP433、日本ミラクトラン社製品）、三塩
基性硫酸鉛５重量部、トリオクチルトリメリテート40重
量部、及びシリコンオイルKF96（信越化学社製）５重量
部からなる量比の組成物を190℃で押出被覆し、導体上
に厚さ0.2mmのポリ塩化ビニル絶縁層を形成し、その上
にポリエチレングリコールを約10μｍ厚さで塗布して潤
滑油層を形成した。
ドのポリ塩化ビニル100重量部、ポリウレタン80重量部
（ミラクトランP433、日本ミラクトラン社製品）、三塩
基性硫酸鉛５重量部、トリオクチルトリメリテート40重
量部、及びシリコンオイルKF96（信越化学社製）５重量
部からなる量比の組成物を190℃で押出被覆し、導体上
に厚さ0.2mmのポリ塩化ビニル絶縁層を形成し、その上
にポリエチレングリコールを約10μｍ厚さで塗布して潤
滑油層を形成した。
この絶縁電線は、常温における絶縁層の耐電圧強度が
1kV以上であり、またJASOに規定の耐摩耗性試験（ブレ
ード往復法）において3300〜5400回の優れた耐摩耗性を
示した。
1kV以上であり、またJASOに規定の耐摩耗性試験（ブレ
ード往復法）において3300〜5400回の優れた耐摩耗性を
示した。
本考案は、軽量且つ細線にして、しかも絶縁層が0.3m
m以下の超薄肉でありながらJASOの規定に合格する耐摩
耗性、並びに高電気絶縁性とを具備する。従って本考案
の絶縁電線は、自動車の一般電気回路、計装回路、制御
回路等の配線用として頗る好適である。
m以下の超薄肉でありながらJASOの規定に合格する耐摩
耗性、並びに高電気絶縁性とを具備する。従って本考案
の絶縁電線は、自動車の一般電気回路、計装回路、制御
回路等の配線用として頗る好適である。
第１図は本考案の実施例における斜視図であって、１は
導体、２は絶縁層、３は潤滑油層である。
導体、２は絶縁層、３は潤滑油層である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−94503（ＪＰ，Ａ) 特開 昭60−91573（ＪＰ，Ａ) 特開 昭60−136107（ＪＰ，Ａ) 特開 昭60−92345（ＪＰ，Ａ) 特開 昭51−93379（ＪＰ，Ａ) 実開 昭61−24912（ＪＰ，Ｕ) 実開 昭61−23213（ＪＰ，Ｕ)
Claims (1)
- 【請求項１】断面積が0.3〜2.0mm2の圧縮軟銅撚線導体
の上に厚さ0.1〜0.3mmの老化抑制剤を含むポリ塩化ビニ
ル絶縁層を有し、当該ポリ塩化ビニル絶縁層の表面に潤
滑油層を有する自動車用薄肉絶縁電線であって、当該ポ
リ塩化ビニル絶縁層がポリ塩化ビニル、ポリウレタン、
および老化抑制剤とからなる組成物により構成されてな
ることを特徴とする自動車用薄肉絶縁電線。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1989085127U JP2568920Y2 (ja) | 1989-07-19 | 1989-07-19 | 自動車用薄肉絶縁電線 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1989085127U JP2568920Y2 (ja) | 1989-07-19 | 1989-07-19 | 自動車用薄肉絶縁電線 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0324216U JPH0324216U (ja) | 1991-03-13 |
| JP2568920Y2 true JP2568920Y2 (ja) | 1998-04-22 |
Family
ID=31634074
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP1989085127U Expired - Fee Related JP2568920Y2 (ja) | 1989-07-19 | 1989-07-19 | 自動車用薄肉絶縁電線 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2568920Y2 (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN107148655A (zh) * | 2014-11-11 | 2017-09-08 | 株式会社自动网络技术研究所 | 电线包覆材料用组合物及绝缘电线 |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2002027631A (ja) * | 2000-07-10 | 2002-01-25 | Sumitomo Wiring Syst Ltd | 外装保護チューブ |
Family Cites Families (8)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5193397A (ja) * | 1975-02-12 | 1976-08-16 | Kanshitsuteikotai | |
| JPS5193379A (ja) * | 1975-02-12 | 1976-08-16 | Kikihaisenyodensen | |
| JPS6091573A (ja) * | 1983-10-26 | 1985-05-22 | 矢崎総業株式会社 | 自動車用ワイヤ−ハ−ネス |
| JPS6092345A (ja) * | 1983-10-26 | 1985-05-23 | Denki Kagaku Kogyo Kk | 塩化ビニル系樹脂組成物 |
| JPS60136107A (ja) * | 1983-12-23 | 1985-07-19 | 住友電装株式会社 | 電気機器用ハ−ネス |
| JPS6123213U (ja) * | 1984-07-16 | 1986-02-12 | 古河電気工業株式会社 | ワイヤ−ハ−ネス用電線 |
| JPS6124912U (ja) * | 1984-07-20 | 1986-02-14 | 古河電気工業株式会社 | ワイヤ−ハ−ネス用絶縁電線 |
| JPS6394503A (ja) * | 1986-10-07 | 1988-04-25 | 信越化学工業株式会社 | 車輌用被覆導線 |
-
1989
- 1989-07-19 JP JP1989085127U patent/JP2568920Y2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN107148655A (zh) * | 2014-11-11 | 2017-09-08 | 株式会社自动网络技术研究所 | 电线包覆材料用组合物及绝缘电线 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH0324216U (ja) | 1991-03-13 |
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Legal Events
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|---|---|---|---|
| LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |