JPH0452891Y2 - - Google Patents
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- JPH0452891Y2 JPH0452891Y2 JP17777086U JP17777086U JPH0452891Y2 JP H0452891 Y2 JPH0452891 Y2 JP H0452891Y2 JP 17777086 U JP17777086 U JP 17777086U JP 17777086 U JP17777086 U JP 17777086U JP H0452891 Y2 JPH0452891 Y2 JP H0452891Y2
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- polyvinyl chloride
- tetrahydrofuran
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Landscapes
- Coating Of Shaped Articles Made Of Macromolecular Substances (AREA)
- Insulated Conductors (AREA)
Description
[産業上の利用分野]
本考案は、表面艶消状態を呈する電線・ケーブ
ルに関するものである。 [従来の技術] ポリ塩化ビニル樹脂は、加工性が良く、安価で
着色が自由にでき、難燃性で物理、化学の諸特性
にバランスがとれ、しかも配合処方によつて所望
する特性付与が可能であることから、電線・ケー
ブルの保護被覆材料として広く使用されてきてい
る。 しかし、従来使用されているポリ塩化ビニル樹
脂を使用した製品は、光沢、艶があることから安
つぽさのイメージを与えることがあり、その改善
が望まれている。 [考案の目的] 本考案は、上記に基いてなされたものであり、
艶消した表面被覆層を有する電線・ケーブルの提
供を目的とするものである。 [考案の概要] 本考案案の電線・ケーブルは、被覆層を内外2
層とし、内層をテトラヒドロフラン不溶ゲル分を
含有しないポリ塩化ビニル樹脂を主体とする樹脂
組成物により形成し、外層をテトラヒドロフラン
不溶ゲル分が5〜90重量%で残部がテトラヒドロ
フラン可溶分である部分架橋ポリ塩化ビニル樹脂
を主体とする樹脂組成物により形成し、外層の厚
さを0.5mm以下または被覆層全体厚さの25%以下
としてなることを特徴とするものである。 本考案において、内層を形成するテトラヒドロ
フラン不溶ゲル分を含有しないポリ塩化ビニル樹
脂を主体とする樹脂組成物は、従来電線・ケーブ
ル被覆として一般に使用されているポリ塩化ビニ
ル樹脂組成物をいう。 外層を形成するテトラヒドロフラン不溶ゲル分
が5〜90重量%で残部がテトラヒドロフラン可溶
分である部分架橋ポリ塩化ビニル樹脂は、ソツク
スレー抽出器で熱テトラヒドロフランを用いて20
時間抽出し、30メツシユのフイルターにて分離さ
れる抽出残渣を5〜90重量%含有するものをい
う。本考案では、この部分架橋ポリ塩化ビニル樹
脂100重量部に対し、可塑剤25〜150重量部、さら
に必要に応じて安定剤、充填剤、難燃剤、着色剤
等を添加した樹脂組成物からなる外層を0.5mm以
下または被覆層全体厚さの25%以下の厚さに形成
する。厚さをこのように限定するのは、艶消には
表面部のみが関係し、内層部には全く関係ないこ
とからであり、経済性、加工性および被覆層全体
に要求される諸特性を満足させるためには、でき
るだけ薄くする必要があるからである。 [考案の実施例] 添付図面は本考案によるケーブルの一実施例の
断面説明図であり、1は導体、2は絶縁体、3は
内層4および外層5からなる被覆層である。 実施例 1 導体1として断面積0.75mm2の銅撚線を用い、
外周にEPゴムを厚さ0.8mmに被覆して絶縁体2
を形成した絶縁心線を3本撚合せ、この外周に厚
さ1.4mmの内層4および厚さ0.3mmの外層5を形成
した。 この場合、内層4は、 ○ ポリ塩化ビニル樹脂 100重量部 ○ ジオクチルフタレート 80重量部 ○ 三塩基性硫酸鉛 5重量部 ○ ステアリン酸 1重量部 からなる樹脂組成物を抽出被覆することにより、
外層5は、 ○ 部分架橋ポリ塩化ビニル樹脂 100重量部 (テトラヒドロフラン不溶分5重量部%) ○ ジオクチルフタレート 80重量部 ○ 三塩基性硫酸鉛 5重量部 ○ ステアリン酸 1重量部 からなる樹脂組成物を抽出被覆することによりそ
れぞれ形成した。 実施例 2 外層5を、 ○ 部分架橋ポリ塩化ビニル樹脂 100重量部 (テトラヒドロフラン不溶分25重量%) ○ ジオクチルフタレート 80重量部 ○ 三塩基性硫酸鉛 5重量部 ○ ステアリン酸 1重量部 からなる樹脂組成物により形成した以外は実施例
1と同様のケーブルを得た。 実施例 3 外層5を、 ○ 部分架橋ポリ塩化ビニル樹脂 100重量部 (テトラヒドロフラン不溶分90重量%) ○ ジオクチルフタレート 80重量部 ○ 三塩基性硫酸鉛 5重量部 ○ ステアリン酸 1重量部 からなる樹脂組成物により形成した以外は実施例
1と同様のケーブルを得た。 比較例 1 外層5を、 ○ 部分架橋ポリ塩化ビニル樹脂 100重量部 (テトラヒドロフラン不溶分3重量%) ○ ジオクチルフタレート 80重量部 ○ 三塩基性硫酸鉛 5重量部 ○ ステアリン酸 1重量部 からなる樹脂組成物により形成した以外は実施例
1と同様にしてケーブルを作製した。 比較例 2 実施例 2 外層5を、 ○部分架橋ポリ塩化ビニル樹脂 50重量部 (テトラヒドロフラン不溶分95重量%) ○ ポリ塩化ビニル樹脂 50重量部 ○ ジオクチルフタレート 80重量部 ○ 三塩基性硫酸鉛 5重量部 ○ ステアリン酸 1重量部 からなる樹脂組成物により形成した以外は実施例
1と同様にしてケーブルを作製した。 比較例 3 被覆層3を、 ○ 部分架橋ポリ塩化ビニル樹脂 100重量部 (テトラヒドロフラン不溶分25重量%) ○ ジオクチルフタレート 80重量部 ○ 三塩基性硫酸鉛 5重量部 ○ ステアリン酸 1重量部 からなる樹脂組成物を厚さ1.7mmに押出被覆して
一層とした以外は実施例1と同様にしてケーブル
を作製した。 比較例 4 被覆層3を、 ○ ポリ塩化ビニル樹脂 100重量部 ○ ジオクチルフタレート 80重量部 ○ 三塩基性硫酸鉛 5重量部 ○ ステアリン酸 1重量部 からなる樹脂組成物により形成した以外は実施例
1と同様にしてケーブルを作製した。 実施例および比較例におけるケーブルについ
て、加工性、表面艶消性、すべり性、経済性につ
いて評価した結果を第1表に示す。評価は次に基
いて行つた。 加工性:各配合組成を12インチロールで混練した
ときの混練作業性および75m/m押出機でシ
ース押出したときの押出加工性から判定し
た。 表面艶消性:押出後のシース表面の状態を肉眼で
判定し、比較例4を艶ありとし、これと相対
比較で判定した。 すべり性:押出後の長さ50cmのケーブルをガラス
板上におき、片端を引つ張つたときのすべ
り、粘着の度合を比較例4との比較で判定し
た。 経済性:材料費、加工費等を総合して判定した。
ルに関するものである。 [従来の技術] ポリ塩化ビニル樹脂は、加工性が良く、安価で
着色が自由にでき、難燃性で物理、化学の諸特性
にバランスがとれ、しかも配合処方によつて所望
する特性付与が可能であることから、電線・ケー
ブルの保護被覆材料として広く使用されてきてい
る。 しかし、従来使用されているポリ塩化ビニル樹
脂を使用した製品は、光沢、艶があることから安
つぽさのイメージを与えることがあり、その改善
が望まれている。 [考案の目的] 本考案は、上記に基いてなされたものであり、
艶消した表面被覆層を有する電線・ケーブルの提
供を目的とするものである。 [考案の概要] 本考案案の電線・ケーブルは、被覆層を内外2
層とし、内層をテトラヒドロフラン不溶ゲル分を
含有しないポリ塩化ビニル樹脂を主体とする樹脂
組成物により形成し、外層をテトラヒドロフラン
不溶ゲル分が5〜90重量%で残部がテトラヒドロ
フラン可溶分である部分架橋ポリ塩化ビニル樹脂
を主体とする樹脂組成物により形成し、外層の厚
さを0.5mm以下または被覆層全体厚さの25%以下
としてなることを特徴とするものである。 本考案において、内層を形成するテトラヒドロ
フラン不溶ゲル分を含有しないポリ塩化ビニル樹
脂を主体とする樹脂組成物は、従来電線・ケーブ
ル被覆として一般に使用されているポリ塩化ビニ
ル樹脂組成物をいう。 外層を形成するテトラヒドロフラン不溶ゲル分
が5〜90重量%で残部がテトラヒドロフラン可溶
分である部分架橋ポリ塩化ビニル樹脂は、ソツク
スレー抽出器で熱テトラヒドロフランを用いて20
時間抽出し、30メツシユのフイルターにて分離さ
れる抽出残渣を5〜90重量%含有するものをい
う。本考案では、この部分架橋ポリ塩化ビニル樹
脂100重量部に対し、可塑剤25〜150重量部、さら
に必要に応じて安定剤、充填剤、難燃剤、着色剤
等を添加した樹脂組成物からなる外層を0.5mm以
下または被覆層全体厚さの25%以下の厚さに形成
する。厚さをこのように限定するのは、艶消には
表面部のみが関係し、内層部には全く関係ないこ
とからであり、経済性、加工性および被覆層全体
に要求される諸特性を満足させるためには、でき
るだけ薄くする必要があるからである。 [考案の実施例] 添付図面は本考案によるケーブルの一実施例の
断面説明図であり、1は導体、2は絶縁体、3は
内層4および外層5からなる被覆層である。 実施例 1 導体1として断面積0.75mm2の銅撚線を用い、
外周にEPゴムを厚さ0.8mmに被覆して絶縁体2
を形成した絶縁心線を3本撚合せ、この外周に厚
さ1.4mmの内層4および厚さ0.3mmの外層5を形成
した。 この場合、内層4は、 ○ ポリ塩化ビニル樹脂 100重量部 ○ ジオクチルフタレート 80重量部 ○ 三塩基性硫酸鉛 5重量部 ○ ステアリン酸 1重量部 からなる樹脂組成物を抽出被覆することにより、
外層5は、 ○ 部分架橋ポリ塩化ビニル樹脂 100重量部 (テトラヒドロフラン不溶分5重量部%) ○ ジオクチルフタレート 80重量部 ○ 三塩基性硫酸鉛 5重量部 ○ ステアリン酸 1重量部 からなる樹脂組成物を抽出被覆することによりそ
れぞれ形成した。 実施例 2 外層5を、 ○ 部分架橋ポリ塩化ビニル樹脂 100重量部 (テトラヒドロフラン不溶分25重量%) ○ ジオクチルフタレート 80重量部 ○ 三塩基性硫酸鉛 5重量部 ○ ステアリン酸 1重量部 からなる樹脂組成物により形成した以外は実施例
1と同様のケーブルを得た。 実施例 3 外層5を、 ○ 部分架橋ポリ塩化ビニル樹脂 100重量部 (テトラヒドロフラン不溶分90重量%) ○ ジオクチルフタレート 80重量部 ○ 三塩基性硫酸鉛 5重量部 ○ ステアリン酸 1重量部 からなる樹脂組成物により形成した以外は実施例
1と同様のケーブルを得た。 比較例 1 外層5を、 ○ 部分架橋ポリ塩化ビニル樹脂 100重量部 (テトラヒドロフラン不溶分3重量%) ○ ジオクチルフタレート 80重量部 ○ 三塩基性硫酸鉛 5重量部 ○ ステアリン酸 1重量部 からなる樹脂組成物により形成した以外は実施例
1と同様にしてケーブルを作製した。 比較例 2 実施例 2 外層5を、 ○部分架橋ポリ塩化ビニル樹脂 50重量部 (テトラヒドロフラン不溶分95重量%) ○ ポリ塩化ビニル樹脂 50重量部 ○ ジオクチルフタレート 80重量部 ○ 三塩基性硫酸鉛 5重量部 ○ ステアリン酸 1重量部 からなる樹脂組成物により形成した以外は実施例
1と同様にしてケーブルを作製した。 比較例 3 被覆層3を、 ○ 部分架橋ポリ塩化ビニル樹脂 100重量部 (テトラヒドロフラン不溶分25重量%) ○ ジオクチルフタレート 80重量部 ○ 三塩基性硫酸鉛 5重量部 ○ ステアリン酸 1重量部 からなる樹脂組成物を厚さ1.7mmに押出被覆して
一層とした以外は実施例1と同様にしてケーブル
を作製した。 比較例 4 被覆層3を、 ○ ポリ塩化ビニル樹脂 100重量部 ○ ジオクチルフタレート 80重量部 ○ 三塩基性硫酸鉛 5重量部 ○ ステアリン酸 1重量部 からなる樹脂組成物により形成した以外は実施例
1と同様にしてケーブルを作製した。 実施例および比較例におけるケーブルについ
て、加工性、表面艶消性、すべり性、経済性につ
いて評価した結果を第1表に示す。評価は次に基
いて行つた。 加工性:各配合組成を12インチロールで混練した
ときの混練作業性および75m/m押出機でシ
ース押出したときの押出加工性から判定し
た。 表面艶消性:押出後のシース表面の状態を肉眼で
判定し、比較例4を艶ありとし、これと相対
比較で判定した。 すべり性:押出後の長さ50cmのケーブルをガラス
板上におき、片端を引つ張つたときのすべ
り、粘着の度合を比較例4との比較で判定し
た。 経済性:材料費、加工費等を総合して判定した。
【表】
[考案の効果]
以上説明してきたように、本考案によれば経済
性、加工性といつたものを害することなく、表面
に艶のない電線・ケーブルを実現できるようにな
る。
性、加工性といつたものを害することなく、表面
に艶のない電線・ケーブルを実現できるようにな
る。
添付図面は、本考案の一実施例の断面説明図で
ある。 1……:導体、2……絶縁体、3……被覆層、
4……内層、5……外層。
ある。 1……:導体、2……絶縁体、3……被覆層、
4……内層、5……外層。
Claims (1)
- 電線・ケーブルの被覆層を内外2層とし、内層
をテトラヒドロフラン不溶ゲル分を含有しないポ
リ塩化ビニル樹脂を主体する樹脂組成物により形
成し、外層をテトラヒドロフラン不溶ゲル分が5
〜90重量%で残部がテトラヒドロフラン可溶分で
ある部分架橋ポリ塩化ビニル樹脂を主体とする樹
脂組成物により形成し、外層の厚さを0.5mm以下
または被覆層全体厚さの25%以下としてなること
を特徴とする電線・ケーブル。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17777086U JPH0452891Y2 (ja) | 1986-11-19 | 1986-11-19 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17777086U JPH0452891Y2 (ja) | 1986-11-19 | 1986-11-19 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6382315U JPS6382315U (ja) | 1988-05-30 |
JPH0452891Y2 true JPH0452891Y2 (ja) | 1992-12-11 |
Family
ID=31119282
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP17777086U Expired JPH0452891Y2 (ja) | 1986-11-19 | 1986-11-19 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0452891Y2 (ja) |
-
1986
- 1986-11-19 JP JP17777086U patent/JPH0452891Y2/ja not_active Expired
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6382315U (ja) | 1988-05-30 |
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