JP2002146300A - 両面粘接着テープ - Google Patents

両面粘接着テープ

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JP2002146300A
JP2002146300A JP2000342531A JP2000342531A JP2002146300A JP 2002146300 A JP2002146300 A JP 2002146300A JP 2000342531 A JP2000342531 A JP 2000342531A JP 2000342531 A JP2000342531 A JP 2000342531A JP 2002146300 A JP2002146300 A JP 2002146300A
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pressure
adherend
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double
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JP2000342531A
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Hideo Kuroda
秀雄 黒田
Hideaki Suzuki
秀明 鈴木
Yoshio Taguchi
善男 田口
Akihiro Ikeguchi
明宏 池口
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Bando Chemical Industries Ltd
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Bando Chemical Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 複数種のエネルギーの付与により、被着体か
ら容易に剥離できる性質の粘着剤層と被着体と強固に粘
接着する性質の粘着剤層からなる両面粘接着テープを提
供する。 【解決手段】 支持体フィルム、その一方の面に形成さ
れた粘着剤層(I)、及び、他方の面に形成された粘着
剤層(II)からなる両面粘接着テープであって、前記
粘着剤層(I)と被着体(A)とが接着し、前記粘着剤
層(II)と被着体(B)とが接着した状態で、複数種
のエネルギーが付与されると、前記被着体(A)からは
容易に剥離されうるが、前記被着体(B)とは強固に粘
接着する両面粘接着テープ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数種のエネルギ
ーに感応する性質を有し、一方の面は容易に剥離でき、
他方の面は、接着固定力に優れる特質を有し、電子部品
分野、光学部品分野で利用されうる両面粘接着テープに
関する。
【0002】
【従来の技術】各種物品の接着固定において、例えば、
電子部品や光学部品の基板等を仮止めするために、接着
時には被着体を強固に固定でき、その接着固定状態を解
きたいときには容易に剥離、又は、分離できる剥離性の
感圧接着剤が求められてる。
【0003】このような感圧接着剤の1例として、特開
平6−33025号公報には、熱に対してのみ感応する
剥離性感圧接着剤が開示されている。上記剥離性感圧接
着剤は、粘着剤中に発泡剤を含有するものであり、加熱
により発泡剤が膨張することにより、粘着剤と被着体と
の接触面積が小さくなり、接着力が低下し、被着体より
剥離することができるものである。しかしながら、上記
剥離性感圧接着剤には、電子部品や光学部品の基板等の
仮止め、固定材等に用いると、熱膨張による基板へのダ
メージが大きく、基板等の表面精度を悪く、また、加熱
処理後の接着力は、0.3〜0.4N/20mmであ
り、剥離性が充分ではないという問題がある。
【0004】また、特開平10−140093号公報に
は、接着力の異なる2つ粘着剤層、即ち、高い接着力を
有する粘着剤層と低い接着力を有する粘着剤層とを有す
る粘着部材を、剥離を目的として被着体面に接着した
後、解体する方法が開示されている。しかしながら、上
記粘着部材には、接着力の低さが充分でないので、剥離
性が不充分であるという問題がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記現状に
鑑み、複数種のエネルギーの付与により、被着体から容
易に剥離できる性質の粘着剤層と被着体と強固に粘接着
する性質の粘着剤層からなる両面粘接着テープを提供す
ることを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、支持体フィル
ム、その一方の面に形成された粘着剤層(I)、及び、
他方の面に形成された粘着剤層(II)からなる両面粘
接着テープであって、前記粘着剤層(I)と被着体
(A)とが接着し、前記粘着剤層(II)と被着体
(B)とが接着した状態で、複数種のエネルギーが付与
されると、前記被着体(A)からは容易に剥離されうる
が、前記被着体(B)とは強固に粘接着する両面粘接着
テープである。以下に本発明を詳述する。
【0007】本発明の両面粘接着テープは、支持体フィ
ルム、その一方の面に形成された粘着剤層(I)、及
び、他方の面に形成された粘着剤層(II)からなるも
のである。本発明の両面粘接着テープは、上記粘着剤層
(I)と被着体(A)とが接着し、上記粘着剤層(I
I)と被着体(B)とが接着した状態で、複数種のエネ
ルギーが付与されると、上記被着体(A)からは容易に
剥離されうるが、上記被着体(B)とは強固に粘接着す
ることを特徴とする。
【0008】このような特徴を有する本発明の両面粘接
着テープの概要を図1に模式的に示す。図1に示すよう
に、本発明の両面粘接着テープ1は、支持体フィルム
3、粘着剤層(I)2及び粘着剤層(II)4からなる
ものであり、本発明の両面粘接着テープ1に、被着体
(A)5及び被着体(B)6を接着させ、得られた積層
体に複数種のエネルギーを付与すると、被着体(A)5
は容易に剥離されうるが、被着体(B)6は粘着剤層
(II)4と強固に粘接着し、容易に剥離されないもの
である。
【0009】上記支持体フィルムとしては、光透過性を
有するフィルムであれば特に限定されず、例えば、塩化
ビニル樹脂、塩化ビニル−塩化ビニリデン共重合体樹
脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂、ポリ塩化ビ
ニリデン樹脂、ポリオレフィン、ポリビニルアルコー
ル、ポリアミド、ポリエステル、ポリカーボネート、ア
セチルセルロース、ポリエチレンテレフタレート、ポリ
エーテルスルホン等からなるフィルムを挙げることがで
きる。
【0010】上記粘着剤層(I)としては、例えば、光
硬化性モノマー及び/又は光硬化性樹脂が配合されてな
るものが好適に用いられる。上記光硬化性モノマー及び
光硬化性樹脂としては、例えば、分子内に紫外線重合性
の炭素−炭素2重結合を少なくとも2個以上有し、3次
元網状化しうる化合物等を挙げることができる。このよ
うな化合物としては、紫外線架橋性アクリレート系化合
物、紫外線架橋性ウレタンアクリレート系化合物、紫外
線架橋性エポキシアクリレート系化合物等を挙げること
ができる。
【0011】上記紫外線架橋性アクリレート系化合物と
は、紫外線の照射により架橋するオリゴマー又はモノマ
ーとしてのアクリル酸エステル又はメタクリル酸エステ
ルをいい、分子内に少なくとも2つのアクリロイル基又
はメタクリロイル基を有する。
【0012】上記オリゴマーとしては、例えば、オリゴ
エステルアクリレート等を挙げることができ、上記モノ
マーとしては、例えば、1,6−ヘキサンジオールジア
クリレート、トリメチロールプロパントリアクリレー
ト、テトラメチロールメタンテトラアクリレート、ジペ
ンタエリスリトールヘキサアクリレート等の多価アルコ
ールとアクリル酸とのエステル;1,6−ヘキサンジオ
ールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリメ
タクリレート、テトラメチロールメタンテトラメタクリ
レート、ジペンタエリスリトールヘキサメタクリレート
等の多価アルコールとメタクリル酸とのエステル等を挙
げることができる。
【0013】上記紫外線架橋性ウレタンアクリレート系
化合物としては、例えば、ポリエステル型、ポリエーテ
ル型等のポリオール化合物と多価イソシアネート化合物
とを反応させて得られる末端イソシアネートウレタンポ
リマーと、ヒドロキシル基を有する(メタ)アクリレー
トとを反応させて得られるもの等を挙げることができ
る。
【0014】上記多価イソシアネート化合物としては、
例えば、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−
トリレンジイソシアネート、1,3−キシリレンジイソ
シアネート、1,4−キシリレンジイソシアネート、ジ
フェニルメタン−4,4−ジイソシアネート等を挙げる
ことができる。上記(メタ)アクリレートとしては、例
えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2
−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ポリエチ
レングリコール(メタ)アクリレート等を挙げることが
できる。
【0015】上記紫外線架橋性エポキシアクリレート系
化合物としては、例えば、ノボラック型エポキシ樹脂を
ベースとしたエポキシアクリレート、ビスフェノールA
型エポキシ樹脂をベースとしたエポキシアクリレート等
を挙げることができる。
【0016】上記粘着剤層(I)は、更に、弾性重合
体、粘着付与剤、重合開始剤等が配合されていてもよ
い。上記弾性重合体としては、例えば、ポリエステル系
ウレタン樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン共重合
体、ポリエステル樹脂等を挙げることができる。
【0017】上記ポリエステル系ウレタン樹脂として
は、例えば、高分子量ポリエステルポリオール、ポリイ
ソシアネート等と、短鎖ジオール、トリオール等の多価
アルコール等とを反応硬化させた後、所定サイズに裁断
したもの等を挙げることができる。
【0018】上記高分子量ポリエステルポリオールとし
ては、例えば、ポリエチレンアジペートエステル、ポリ
ブチレンアジペートエステル、ポリエチレンブチレンア
ジペートエステル、ポリヘキサメチレンアジペートエス
テル、ポリカプロラクトンエステル等の分子鎖中にエス
テル結合を有するもの等を挙げることができる。
【0019】上記ポリイソシアネートとしては、例え
ば、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、ナ
フチレンジイソシアネート(NDI)、トリレンジイソ
シアネート(TDi)トリジンジイソシアネート(TO
Di)等を挙げることができる。上記短鎖ジオール、ト
リオール等の多価アルコールとしては、例えば、エチレ
ングリコール、ブチレングリコール、グリセリン、トリ
メチロールプロパン等を挙げることができる。
【0020】上記弾性重合体の配合量は、上記光硬化性
モノマー及び/又は光硬化性樹脂100重量部に対し
て、10〜50重量部であることが好ましい。上記弾性
重合体の配合量が10重量部未満であると、剥離時に粘
着剤層(I)が被着体(A)に残留することがあり、一
方、50重量部を超えると得られる粘着剤層(I)にエ
ネルギーを付与した後の接着力の低下の度合いが小さ
い。なお、本明細書において、重量部とは、固形分の重
量の割合を示す。
【0021】上記粘着付与剤としては特に限定されず、
従来より粘着剤として用いられているものを使用するこ
とができる。このような粘着付与剤としては、例えば、
キシレン樹脂、ロジンや重合ロジン、水添ロジン、ロジ
ンエステル等の変性ロジン系樹脂、テルペン樹脂、テル
ペンフェノール樹脂、ロジンフェノール樹脂等のテルペ
ン系樹脂、脂肪族系、芳香族系及び脂環式系石油樹脂、
クマロン樹脂、スチレン系樹脂、アルキルフェノール樹
脂等を挙げることができる。
【0022】上記粘着付与剤の配合量は、上記光硬化性
モノマー及び/又は光硬化性樹脂100重量部に対し
て、5〜20重量部であることが好ましい。上記粘着付
与剤の配合量が5重量部未満であると、接着力又は粘着
力が不充分になり、20重量部を超えると得られる粘着
剤層(I)にエネルギーを付与した後の接着力の低下の
度合いが小さく、また、剥離時に粘着剤層(I)が被着
体(A)に残留することがある。
【0023】上記重合開始剤は、上記光硬化性モノマー
及び/又は光硬化性樹脂のエネルギー付与による架橋・
硬化反応を促進するために用いられる。上記重合開始剤
としては特に限定されず、従来より公知の重合開始剤を
用いることができる。このような重合開始剤としては、
例えば、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインプロピ
ルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル等のベンゾ
インアルキルエーテル類;ベンゾイン、ベンジル、ベン
ゾフェノン等の芳香族オキシケトン類や芳香族ケトン
類;ベンジルジメチルケタール、ポリビニルベンゾフェ
ノン等を挙げることができる。
【0024】上記重合開始剤の配合量は、上記光硬化性
モノマー及び/又は光硬化性樹脂100重量部に対し
て、0.1〜2重量部であることが好ましい。上記重合
開始剤の配合量が、0.1重量部未満では、エネルギー
を付与しても架橋・硬化反応が進行しないので、接着力
の低下の度合いが小さく、2重量部を超えても、重合開
始剤としての効果は余り変わらず、経済的でない。
【0025】上記粘着剤層(I)は、更に必要に応じ
て、充填剤、老化防止剤、着色剤等が配合されていても
よい。上記粘着剤層(I)を構成する各成分に、例え
ば、芳香族炭化水素、ケトン類、又は、これらの混合物
等の有機溶媒を適量添加して、溶解させることにより、
粘着剤層(I)形成用の均一組成を有する溶液組成物を
得ることができ、この溶液組成物を上記支持体フィルム
上に、従来より公知の方法により塗布し、乾燥させるこ
とにより、上記粘着剤層(I)を形成することができ
る。上記溶液組成物中の上記光硬化性モノマー及び/又
は光硬化性樹脂の配合量としては特に限定されないが、
通常、10〜40重量%が好ましい。
【0026】上記粘着剤層(II)は、アクリル系粘接
着剤からなることが好ましい。上記アクリル系粘接着剤
としては、例えば、アクリル酸エステルモノマーと他の
共重合可能なモノマーとの共重合体等を挙げることがで
きる。このアクリル酸エステルモノマーと他の共重合可
能なモノマーとの共重合体は、粘接着性を付与するため
に、低いガラス転移点を有する重合体を形成することが
可能な上記アクリル酸エステルモノマーを主なモノマー
として使用し、一方、上記他の共重合可能なモノマーと
して、凝集性を付与するために高いガラス転移点を有す
る固い重合体を形成することが可能なモノマーと、架橋
性や接着性を改良するためにカルボン酸基、アミド基、
グリシジル基、ヒドロキシル基等の官能基を有するモノ
マーとを使用することにより得られる。
【0027】上記アクリル酸エステルモノマーとしては
特に限定されず、例えば、アクリル酸エチル、アクリル
酸ブチル、アクリル酸−2−エチルヘキシル等のアクリ
ル酸アルキルエステル等を挙げることができる。これら
は単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
【0028】上記高いガラス転移点を有する固い重合体
を形成することが可能なモノマーとしては、例えば、酢
酸ビニル、アクリロニトリル、スチレン、アクリル酸メ
チル、メタクリル酸メチル等を挙げることができる。こ
れらは単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよ
い。
【0029】上記カルボン酸基、アミド基、グリシジル
基、ヒドロキシル基等の官能基を有するモノマーとして
は、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、
ヒドロキシルエチルメタクリレート、ヒドロキシルプロ
ピルメタクリレート、アクリルアミド、グリシジルメタ
クリレート等を挙げることができる。これらは単独で用
いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
【0030】上記粘着剤層(II)は、更に、光硬化性
化合物が配合されていてもよい。上記光硬化性化合物と
しては、上記粘着剤層(I)で使用される光硬化性モノ
マー、光硬化性樹脂と同様のものを挙げることができ
る。上記光硬化性化合物の配合量としては、上記アクリ
ル系粘接着剤100重量部に対して、0〜50重量部で
あることが好ましい。50重量部を超えると、被着体
(B)と粘着剤層(II)との間に充分な接着性が得ら
れないことがある。
【0031】上記粘着剤層(II)は、更に必要に応じ
て、有機溶媒、粘着付与剤、充填剤、老化防止剤、着色
剤等が配合されていてもよい。上記粘着剤層(II)
は、上記粘着剤層(I)と同様にして形成することがで
きる。
【0032】上記複数種のエネルギーは、熱及び光であ
ることが好ましい。熱及び光は、エネルギーとして付与
することが容易である。上記熱としては、100〜20
0℃の熱であることが好ましく、上記光としては、高圧
水銀灯による紫外線であることが好ましい。
【0033】上記被着体(A)及び上記被着体(B)
は、光透過性の物質からなるものであることが好まし
い。上記光透過性の物質としては、光を透過する性質を
有している物質であれば特に限定されず、例えば、ガラ
ス、セラミックス等の無機物質;高分子フィルム等の有
機物質等を挙げることができる。上記被着体(B)とし
ては、粘着剤層(II)と強固に固着することより、硬
度の高い物質からなることが好ましく、無機物質からな
ることが好ましい。
【0034】本発明の両面粘接着テープは、上記複数種
のエネルギーが付与された後において、粘着剤層(I)
と被着体(A)との接着力が0.2N/25mm以下で
あり、粘着剤層(II)と被着体(B)との接着力が1
N/25mm以上であることが好ましい。
【0035】上記粘着剤層(I)と被着体(A)との接
着力、及び、上記粘着剤層(II)と被着体(B)との
接着力は、幅25mm、長さ100mmの短冊状の形状
を有する試験片を用いて、インストロン引張り試験機を
用いて、剥離速度100mm/cmで被着体(A)及び
被着体(B)の90℃剥離試験を行とことにより求めら
れる値である。
【0036】上記粘着剤層(I)と被着体(A)との接
着力が0.2N/25mmを超えると、粘着剤層(I)
と被着体(A)とを剥離することが困難となり、上記粘
着剤層(II)と被着体(B)との接着力が1N/25
mm未満であると、粘着剤層(II)と被着体(B)と
の間の接着力が不充分である。
【0037】更に、本発明の両面粘接着テープは、上記
複数種のエネルギーが付与されると、粘着剤層(I)
は、硬化し、かつ、硬化した粘着剤層(I)のSP値と
被着体(A)のSP値との差が2以上であり、粘着剤層
(II)は、被着体(B)が無機物質からなるものであ
る場合、被着体(B)と強固に粘接着するものであるこ
とがより好ましい。
【0038】上記SP値とは、液体間の混合性の尺度と
なる液体の特性値であり、溶解パラメーターともいい、
下記式で表される値である。 δ=(E/V)1/2 δ;SP値 E;液体の分子凝集エネルギー V;分子容 上記SP値の差が2未満であると、粘着剤層(I)と被
着体(A)とを剥離することが困難になる。
【0039】本発明の両面粘接着テープは、複数種のエ
ネルギーを付与することにより、一方の面の接着力が大
幅に低下し、他方の面が強固な接着力を有するという特
質を有するので、特に、電子部品分野、光学部品分野等
において、柔軟性のある高分子フィルム等の表面に精密
加工を施す等の必要がある場合等に、本発明の両面粘接
着テープを介して、硬い無機物質の被着体に高分子フィ
ルムを仮固定して、熱等のエネルギーを付与することに
より精密加工した後、紫外線等の別種のエネルギーを付
与し、高分子フィルムを被着体から容易に分離すること
により、高分子フィルムに精密加工を施すことができ
る。
【0040】
【実施例】以下に実施例を掲げて本発明を更に詳しく説
明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるもの
ではない。
【0041】(実施例1)支持体フィルムとしてポリエ
チレンテレフタレートフィルム(厚さ50μm)を使用
し、その一方の面にポリエステル系ウレタン樹脂(バイ
ロンUR−3200、東洋紡績社製)60重量部、トリ
メチロールプロパントリアクリレート40重量部、及
び、ベンゾインイソブチルエーテル11重量部よりな
り、硬化後のSP値が9.8であり、厚さが30μmで
ある粘着剤層(I)を溶液コート法により形成した。一
方、支持体フィルムの他方の面には、メチルメタクリレ
ート、メタクリル酸、及び、ブチルアクリレートを重合
してなる重合体からなるアクリル系粘接着剤よりなり、
SP値が9.6であり、厚さが30μmである粘着剤層
(II)を溶液コート法により形成し、両面粘接着テー
プを作製した。
【0042】得られた両面粘接着テープの粘着剤層
(I)に、SP値が7.4であるシリコン系ハードコー
ト剤で表面処理された厚さ100μmのポリエチレンテ
レフタレートのフィルムを被着体(A)として貼合せ
た。一方、両面粘接着テープの粘着剤層(II)には無
機物質からなる被着体(B)として厚さ2mmのガラス
を貼合せ、試験体を作製した。得られた試験体に対し、
先ず、100℃で1時間、熱を付与した後、次いで、高
圧水銀灯によりガラス側より1000mj/cm2 の紫
外線を照射し、剥離試験を行った。結果を表1に示し
た。
【0043】(実施例2)実施例1と同様の支持体フィ
ルムを使用し、その一方の面にNBR(アクリロニトリ
ル−ブタジエン共重合体)100重量部、トリメチロー
ルプロパントリス(β−メルカプトプロピオネート)2
0重量部、及び、ベンゾフェノン1重量部よりなり、硬
化後のSP値が9.5であり、厚さが30μmである粘
着剤層(I)を溶液コート法により形成した。一方、支
持体フィルムの他方の面には、実施例1と同様の粘着剤
層(II)を形成して、両面粘接着テープを作製した。
【0044】得られた両面粘接着テープに実施例1と同
様の被着体(A)、被着体(B)を貼合せて試験体を作
製した。得られた試験体に対し、先ず、100℃で1時
間、熱を付与した後、次いで、低圧水銀灯によりガラス
側より200mj/cm2 の紫外線を照射し、剥離試験
を行った。結果を表1に示した。
【0045】(実施例3)実施例1と同様の支持体フィ
ルムを使用し、その一方の面に、ポリエステル系ウレタ
ン樹脂(バイロンUR−3200、東洋紡績社製)50
重量部、ウレタンアクリレート(アロニックスM−11
00、東亜合成社製)40重量部、ロジン系粘着付与剤
(ペンセルD−135、荒川化学工業社製)10重量
部、及び、ベンゾインイソブチルエーテル1重量部より
なり、硬化後のSP値が9.9であり、厚さが30μm
である粘着剤層(I)を溶液コート法により形成した。
一方、支持体フィルムの他方の面には、メチルメタアク
リレート、メタクリル酸、ブチルアクリレートを重合し
てなる重合体からなるアクリル系粘接着剤100重量
部、及び、トリメチロールプロパンのトリレンジイソシ
アネートアダクト体(スミジュールL−75、住友バイ
エルウレタン工業社製)5重量部よりなり、SP値が
9.7であり、厚さが30μmである粘着剤層(II)
を溶液コート法により形成し、両面粘接着テープを作製
した。
【0046】得られた両面粘接着テープの粘着剤層
(I)に、SP値が7.4であるシリコン系ハードコー
ト剤で表面処理された厚さ100μmのポリエーテルス
ルホンのフィルムを被着体(A)として貼合せた。一
方、両面粘接着テープの粘着剤層(II)には被着体
(B)として実施例1と同様のガラスを貼合せ、試験体
を作製した。得られた試験体に対し、先ず、150℃で
2時間、熱を付与した後、次いで、高圧水銀灯によりガ
ラス側より1000mj/cm2 の紫外線を照射し、剥
離試験を行った。結果を表1に示した。
【0047】(比較例1)実施例1と同様の支持体フィ
ルムを使用し、その一方の面に実施例1と同様の粘着剤
層(I)を形成した。一方、他方の面には実施例1の粘
着剤層(I)と同様の粘着剤層(II)を形成し、両面
粘接着テープを作製した。得られた両面粘接着に対し
て、実施例1と同様の被着体(A)、(B)を貼合せ、
試験体を作製し、実施例1と同様のエネルギーを付与
し、剥離試験を行った。結果を表1に示した。
【0048】(試験例)実施例1と同様の両面粘接着テ
ープを作製した。この両面粘接着テープの粘着剤層
(I)に、被着体(A)として、SP値が10.7であ
る厚さ100μmのポリエチレンフタレートのフィルム
を貼合せた。一方、粘着剤層(II)に、実施例1と同
様のガラスを貼合せて、試験体を作製した。得られた試
験体に対し、実施例1と同様のエネルギーを付与し、剥
離試験を行った。結果を表1に示した。
【0049】〈剥離試験法〉各試験体を、幅25mm、
長さ100mmの短冊状の形状とし、これを試験片とし
て用いた。インストロン引張り試験機を用いて、剥離速
度100mm/cmで被着体(A)及び被着体(B)の
90°剥離試験を行った。
【0050】
【表1】
【0051】
【発明の効果】本発明は、上述の構成よりなるので、複
数種のエネルギーに感応する性質を有し、一方の面は容
易に剥離でき、他方の面は、接着固定力に優れる特質を
有する両面粘接着テープを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の両面粘接着テープの概要を示した模式
図である。
【符号の説明】
1 両面粘接着テープ 2 粘着剤層(I) 3 支持体フィルム 4 粘着剤層(II) 5 被着体(A) 6 被着体(B)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田口 善男 神戸市兵庫区明和通3−2−15 バンドー 化学株式会社内 (72)発明者 池口 明宏 神戸市兵庫区明和通3−2−15 バンドー 化学株式会社内 Fターム(参考) 4J004 AA01 AA10 AA13 AA14 AB01 AB07 CA04 CA05 CA06 CC02 EA05 FA05

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体フィルム、その一方の面に形成さ
    れた粘着剤層(I)、及び、他方の面に形成された粘着
    剤層(II)からなる両面粘接着テープであって、前記
    粘着剤層(I)と被着体(A)とが接着し、前記粘着剤
    層(II)と被着体(B)とが接着した状態で、複数種
    のエネルギーが付与されると、前記被着体(A)からは
    容易に剥離されうるが、前記被着体(B)とは強固に粘
    接着することを特徴とする両面粘接着テープ。
  2. 【請求項2】 複数種のエネルギーが付与された後にお
    いて、粘着剤層(I)と被着体(A)との接着力が0.
    2N/25mm以下であり、粘着剤層(II)と被着体
    (B)との接着力が1N/25mm以上であることを特
    徴とする請求項1記載の両面粘接着テープ。
  3. 【請求項3】 複数種のエネルギーが付与されると、粘
    着剤層(I)は、硬化し、かつ、硬化した粘着剤層
    (I)のSP値と被着体(A)のSP値との差が2以上
    であり、粘着剤層(II)は、被着体(B)が無機物質
    からなるものである場合、前記被着体(B)と強固に粘
    接着することを特徴とする請求項1又は2記載の両面粘
    接着テープ。
  4. 【請求項4】 複数種のエネルギーは、熱及び光である
    ことを特徴とする請求項1、2又は3記載の両面粘接着
    テープ。
  5. 【請求項5】 被着体(A)及び被着体(B)は、光透
    過性の物質からなることを特徴とする請求項1、2、3
    又は4記載の両面粘接着テープ。
  6. 【請求項6】 粘着剤層(I)は、光硬化性モノマー及
    び/又は光硬化性樹脂が配合されてなり、粘着剤層(I
    I)は、アクリル系粘接着剤からなることを特徴とする
    請求項1、2、3、4又は5記載の両面粘接着テープ。
  7. 【請求項7】 複数種のエネルギーは、100〜200
    ℃の熱及び高圧水銀灯による紫外線であることを特徴と
    する請求項1、2、3、4、5又は6記載の両面粘接着
    テープ。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014173011A (ja) * 2013-03-08 2014-09-22 Nitto Denko Corp 両面粘着テープ
WO2017059514A1 (ru) * 2015-10-06 2017-04-13 Сергей Георгиевич ШУТИН Двухсторонняя клейкая лента
JP2019063521A (ja) * 2017-10-02 2019-04-25 三洋化成工業株式会社 外科用止血材基材と保護シートとの積層体、保護シートと外科用止血材との積層体及び外科用止血材基材と保護シートとの積層体の製造方法

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