JP2002145880A - トリス−(2,3−エポキシ−2−メチルプロピル)イソシアヌレ−トの固化方法 - Google Patents
トリス−(2,3−エポキシ−2−メチルプロピル)イソシアヌレ−トの固化方法Info
- Publication number
- JP2002145880A JP2002145880A JP2000339948A JP2000339948A JP2002145880A JP 2002145880 A JP2002145880 A JP 2002145880A JP 2000339948 A JP2000339948 A JP 2000339948A JP 2000339948 A JP2000339948 A JP 2000339948A JP 2002145880 A JP2002145880 A JP 2002145880A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- tris
- epoxy
- isocyanurate
- methylpropyl
- temperature
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Plural Heterocyclic Compounds (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 トリス−(2,3−エポキシ−2−メチル
プロピル)イソシアヌレートを製造する上で、効率的な
固化方法を提供する。 【解決手段】 イソシアヌール酸、2−メチル−エピク
ロルヒドリンを、触媒の存在下に反応させ、更にアルカ
リにより脱塩酸反応させた後、塩を分離後、過剰の2−
メチル−エピクロルヒドリンを除去した融解状態のトリ
ス−(2,3−エポキシ−2−メチルプロピル)イソシ
アヌレートを得る(A)工程、融解状態のトリス−
(2,3−エポキシ−2−メチルプロピル)イソシアヌ
レ−ト100重量部に、種晶として粒径0.1mm〜1
0mmのトリス−(2,3−エポキシ−2−メチルプロ
ピル)イソシアヌレート2〜40重量部を、82〜91
℃の温度範囲で添加する(B)工程、及び冷却し固化さ
せる(C)工程から成る。
プロピル)イソシアヌレートを製造する上で、効率的な
固化方法を提供する。 【解決手段】 イソシアヌール酸、2−メチル−エピク
ロルヒドリンを、触媒の存在下に反応させ、更にアルカ
リにより脱塩酸反応させた後、塩を分離後、過剰の2−
メチル−エピクロルヒドリンを除去した融解状態のトリ
ス−(2,3−エポキシ−2−メチルプロピル)イソシ
アヌレートを得る(A)工程、融解状態のトリス−
(2,3−エポキシ−2−メチルプロピル)イソシアヌ
レ−ト100重量部に、種晶として粒径0.1mm〜1
0mmのトリス−(2,3−エポキシ−2−メチルプロ
ピル)イソシアヌレート2〜40重量部を、82〜91
℃の温度範囲で添加する(B)工程、及び冷却し固化さ
せる(C)工程から成る。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】粉体塗料、コート材、封止材
として有用なトリス−(2,3−エポキシ−2−メチル
プロピル)イソシアヌレートを製造する上で、効率的な
固化方法に関するものである。
として有用なトリス−(2,3−エポキシ−2−メチル
プロピル)イソシアヌレートを製造する上で、効率的な
固化方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】トリス(2,3−エポキシ−2−メチル
プロピル)イソシアヌレートの主用途である粉体塗料用
途では、それらを粉体または粒体として使用されること
が多い。 しかしトリス(2,3−エポキシ−2−メチ
ルプロピル)イソシアヌレートはグリシジル基のβ位に
メチル基が存在することなどからトリス−(2、3−エ
ポキシプロピル)−イソシアヌレートに比べ固化性が悪
い。固化性が不十分であると、製品化のための粉砕工程
が困難であったり、粉砕後の粉体輸送箇所でブロッキン
グを起こしやすく、更に製品保存時にもブロッキングを
起こす問題がある。
プロピル)イソシアヌレートの主用途である粉体塗料用
途では、それらを粉体または粒体として使用されること
が多い。 しかしトリス(2,3−エポキシ−2−メチ
ルプロピル)イソシアヌレートはグリシジル基のβ位に
メチル基が存在することなどからトリス−(2、3−エ
ポキシプロピル)−イソシアヌレートに比べ固化性が悪
い。固化性が不十分であると、製品化のための粉砕工程
が困難であったり、粉砕後の粉体輸送箇所でブロッキン
グを起こしやすく、更に製品保存時にもブロッキングを
起こす問題がある。
【0003】トリス−(2,3−エポキシ−2−メチル
プロピル)イソシアヌレートに残留する有害なメチルエ
ピクロルヒドリンを徹底的に除去するため、110℃以
上の高温高真空下で処理した場合、この熱履歴により固
化性が一層低下する。例えばこのような熱履歴のある融
液を静置して固化させた場合は粉砕可能な硬さに達する
には約1〜2ケ月を要する場合がある。
プロピル)イソシアヌレートに残留する有害なメチルエ
ピクロルヒドリンを徹底的に除去するため、110℃以
上の高温高真空下で処理した場合、この熱履歴により固
化性が一層低下する。例えばこのような熱履歴のある融
液を静置して固化させた場合は粉砕可能な硬さに達する
には約1〜2ケ月を要する場合がある。
【0004】また特公昭46−4745号のように再結
晶法でも固体化できるが、本化合物は結晶性が悪いた
め、ろ過性の悪い極めて小さな結晶が生成しやすく、工
業的にも経済的にも有利な方法とは言えない。
晶法でも固体化できるが、本化合物は結晶性が悪いた
め、ろ過性の悪い極めて小さな結晶が生成しやすく、工
業的にも経済的にも有利な方法とは言えない。
【0005】グリシジル基のβ位がメチル基ではなく水
素原子であるトリス−(2、3−エポキシプロピル)−
イソシアヌレートの固化方法については特公平5−67
145号があり、8メッシュパス以下好ましくは12メ
ッシュパス以下、更に好ましくは20メッシュパス以下
の微粒子を種晶として、融点以下で混合分散し徐冷によ
り固化する方法が記載されているが、しかしグリシジル
基のβ位にメチル基を有するトリス−(2,3−エポキ
シ−2−メチルプロピル)イソシアヌレートの場合はこ
の方法では容易に粉砕可能な硬さまで固化しない。
素原子であるトリス−(2、3−エポキシプロピル)−
イソシアヌレートの固化方法については特公平5−67
145号があり、8メッシュパス以下好ましくは12メ
ッシュパス以下、更に好ましくは20メッシュパス以下
の微粒子を種晶として、融点以下で混合分散し徐冷によ
り固化する方法が記載されているが、しかしグリシジル
基のβ位にメチル基を有するトリス−(2,3−エポキ
シ−2−メチルプロピル)イソシアヌレートの場合はこ
の方法では容易に粉砕可能な硬さまで固化しない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】トリス−(2,3−エ
ポキシ−2−メチルプロピル)イソシアヌレートが固化
しにくい原因の1つは副生する不純物による結晶配向の
妨害が考えられる。何故なら再結晶により不純物を除い
た高純度品の固化性はかなり向上するためである。しか
し基本的にトリス(2,3−エポキシ−2−メチルプロ
ピル)イソシアヌレート の固化性が悪い原因はメチル
基が結晶配向の妨害となっている構造的な要因が考えら
れる。更に、トリス−(2,3−エポキシプロピル)−
イソシアヌレートとの違いは、結晶化途中に増粘しやす
いことが挙げられる。一般に結晶化速度は粘度の高いも
のほど小さく、これがトリス−(2,3−エポキシ−2
−メチルプロピル)イソシアヌレートの結晶化を妨げる
要因の一つでもある。
ポキシ−2−メチルプロピル)イソシアヌレートが固化
しにくい原因の1つは副生する不純物による結晶配向の
妨害が考えられる。何故なら再結晶により不純物を除い
た高純度品の固化性はかなり向上するためである。しか
し基本的にトリス(2,3−エポキシ−2−メチルプロ
ピル)イソシアヌレート の固化性が悪い原因はメチル
基が結晶配向の妨害となっている構造的な要因が考えら
れる。更に、トリス−(2,3−エポキシプロピル)−
イソシアヌレートとの違いは、結晶化途中に増粘しやす
いことが挙げられる。一般に結晶化速度は粘度の高いも
のほど小さく、これがトリス−(2,3−エポキシ−2
−メチルプロピル)イソシアヌレートの結晶化を妨げる
要因の一つでもある。
【0007】本願発明は、工業的規模で製造された不純
物を含有するトリス(2,3−エポキシ−2−メチルプ
ロピル )イソシアヌレートを直接固化させる方法を提
供しようとするものである。
物を含有するトリス(2,3−エポキシ−2−メチルプ
ロピル )イソシアヌレートを直接固化させる方法を提
供しようとするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本願発明は第1観点とし
て、下記(A)工程、(B)工程及び(C)工程: (A)工程:イソシアヌール酸、2−メチル−エピクロ
ルヒドリンを、触媒の存在下に反応させ、更にアルカリ
により脱塩酸反応させた後、塩を分離後、過剰の2−メ
チル−エピクロルヒドリンを除去した融解状態のトリス
−(2,3−エポキシ−2−メチルプロピル)イソシア
ヌレートを得る工程、 (B)工程:融解状態のトリス−(2,3−エポキシ−
2−メチルプロピル)イソシアヌレ−ト100重量部
に、種晶として粒径0.1mm〜10mmのトリス−
(2,3−エポキシ−2−メチルプロピル)イソシアヌ
レート2〜40重量部を、82〜91℃の温度範囲で添
加する工程、及び (C)工程:冷却し固化させる工程、から成るトリス−
(2,3−エポキシ−2−メチルプロピル)イソシアヌ
レートの固化方法、第2観点として、(B)工程での種
晶を添加する温度が、85〜91℃の温度範囲である第
1観点に記載のトリス−(2,3−エポキシ−2−メチ
ルプロピル)イソシアヌレートの固化方法、第3観点と
して、(B)工程の種晶の粒径が0.5〜5.6mmで
ある第1観点又第2観点に記載のトリス−(2,3−エ
ポキシ−2−メチルプロピル)イソシアヌレートの固化
方法、第4観点として、(B)工程で添加する種晶の量
が、融解状態のトリス−(2,3−エポキシ−2−メチ
ルプロピル)イソシアヌレ−ト100重量部に対して、
4〜25重量部である第1観点乃至第3観点のいずれか
一つに記載のトリス−(2,3−エポキシ−2−メチル
プロピル)イソシアヌレートの固化方法、第5観点とし
て、種晶を分散後、40〜60℃で5分〜60分間保持
する(C−1)工程を付加する第1観点乃至第4観点の
いずれか一つに記載のトリス−(2,3−エポキシ−2
−メチルプロピル)イソシアヌレートの固化方法、及び
第6観点として、(C−1)工程後、0〜30℃の温度
まで、10分〜120分を要して冷却する(C−2)工
程を付加する第5観点に記載のトリス−(2,3−エポ
キシ−2−メチルプロピル)イソシアヌレートの固化方
法である。
て、下記(A)工程、(B)工程及び(C)工程: (A)工程:イソシアヌール酸、2−メチル−エピクロ
ルヒドリンを、触媒の存在下に反応させ、更にアルカリ
により脱塩酸反応させた後、塩を分離後、過剰の2−メ
チル−エピクロルヒドリンを除去した融解状態のトリス
−(2,3−エポキシ−2−メチルプロピル)イソシア
ヌレートを得る工程、 (B)工程:融解状態のトリス−(2,3−エポキシ−
2−メチルプロピル)イソシアヌレ−ト100重量部
に、種晶として粒径0.1mm〜10mmのトリス−
(2,3−エポキシ−2−メチルプロピル)イソシアヌ
レート2〜40重量部を、82〜91℃の温度範囲で添
加する工程、及び (C)工程:冷却し固化させる工程、から成るトリス−
(2,3−エポキシ−2−メチルプロピル)イソシアヌ
レートの固化方法、第2観点として、(B)工程での種
晶を添加する温度が、85〜91℃の温度範囲である第
1観点に記載のトリス−(2,3−エポキシ−2−メチ
ルプロピル)イソシアヌレートの固化方法、第3観点と
して、(B)工程の種晶の粒径が0.5〜5.6mmで
ある第1観点又第2観点に記載のトリス−(2,3−エ
ポキシ−2−メチルプロピル)イソシアヌレートの固化
方法、第4観点として、(B)工程で添加する種晶の量
が、融解状態のトリス−(2,3−エポキシ−2−メチ
ルプロピル)イソシアヌレ−ト100重量部に対して、
4〜25重量部である第1観点乃至第3観点のいずれか
一つに記載のトリス−(2,3−エポキシ−2−メチル
プロピル)イソシアヌレートの固化方法、第5観点とし
て、種晶を分散後、40〜60℃で5分〜60分間保持
する(C−1)工程を付加する第1観点乃至第4観点の
いずれか一つに記載のトリス−(2,3−エポキシ−2
−メチルプロピル)イソシアヌレートの固化方法、及び
第6観点として、(C−1)工程後、0〜30℃の温度
まで、10分〜120分を要して冷却する(C−2)工
程を付加する第5観点に記載のトリス−(2,3−エポ
キシ−2−メチルプロピル)イソシアヌレートの固化方
法である。
【0009】
【発明の実施の形態】本願発明において、(A)工程で
は(a)シアヌール酸1モル、(b)2−メチル−エピ
クロルヒドリン10〜50モル、及び(c)触媒として
第3級アミン、第4級アンモニウム塩、第4級アンモニ
ウム塩基、トリ置換ホスフィン、及び第4級ホスフォニ
ウム塩よりなる群の中から選ばれた少なくとも1種の化
合物0.001〜0.3モルを反応する。
は(a)シアヌール酸1モル、(b)2−メチル−エピ
クロルヒドリン10〜50モル、及び(c)触媒として
第3級アミン、第4級アンモニウム塩、第4級アンモニ
ウム塩基、トリ置換ホスフィン、及び第4級ホスフォニ
ウム塩よりなる群の中から選ばれた少なくとも1種の化
合物0.001〜0.3モルを反応する。
【0010】(c)触媒の例として、第3級アミンとし
ては、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、N,
N’−ジメチルピペラジン等が挙げられる。また、第4
級アンモニウム塩としてはテトラメチルアンモニウムハ
ライド、テトラエチルアンモニウムハライド、テトラブ
チルアンモニウムハライド等が挙げられ、ハライドとし
てはクロライド、ブロマイド、アイオダイド等が挙げら
れる。また第4級アンモニウム塩基としては、テトラメ
チルアンモニウムヒドロキシド、ベンジルトリメチルア
ンモニウムヒドロキシドが挙げられる。またトリ置換ホ
スフィンとしては、トリプロピルホスフィン、トリブチ
ルホスフィン、トリフェニルホスフィン、トリトリルホ
スフィン等が挙げられ、第4級ホスフォニウム塩として
はテトラメチルホスフォニウムハライド、テトラブチル
ホスフォニウムハライド、メチルトリフェニルホスフォ
ニウムハライド、エチルトリフェニルホスフォニウムハ
ライド等が挙げられ、ハライドとしてはクロライド、ブ
ロマイド、アイオダイド等が挙げられる。ここで挙げた
化合物のうち、なかでも第4級アンモニウム塩、第4級
ホスフォニウム塩は、より穏和な条件下で副反応が少な
く効率的に反応が進行するので好ましい。特に好ましく
は第4級アンモニウム塩であり、中でもテトラメチルア
ンモニウムハライド、テトラエチルアンモニウムハライ
ドで、ハライドとしてはクロライド、ブロマイドを用い
ることによって副反応がより抑えられ、反応後の触媒の
除去も水洗によって容易に取り除けることから好まし
い。
ては、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、N,
N’−ジメチルピペラジン等が挙げられる。また、第4
級アンモニウム塩としてはテトラメチルアンモニウムハ
ライド、テトラエチルアンモニウムハライド、テトラブ
チルアンモニウムハライド等が挙げられ、ハライドとし
てはクロライド、ブロマイド、アイオダイド等が挙げら
れる。また第4級アンモニウム塩基としては、テトラメ
チルアンモニウムヒドロキシド、ベンジルトリメチルア
ンモニウムヒドロキシドが挙げられる。またトリ置換ホ
スフィンとしては、トリプロピルホスフィン、トリブチ
ルホスフィン、トリフェニルホスフィン、トリトリルホ
スフィン等が挙げられ、第4級ホスフォニウム塩として
はテトラメチルホスフォニウムハライド、テトラブチル
ホスフォニウムハライド、メチルトリフェニルホスフォ
ニウムハライド、エチルトリフェニルホスフォニウムハ
ライド等が挙げられ、ハライドとしてはクロライド、ブ
ロマイド、アイオダイド等が挙げられる。ここで挙げた
化合物のうち、なかでも第4級アンモニウム塩、第4級
ホスフォニウム塩は、より穏和な条件下で副反応が少な
く効率的に反応が進行するので好ましい。特に好ましく
は第4級アンモニウム塩であり、中でもテトラメチルア
ンモニウムハライド、テトラエチルアンモニウムハライ
ドで、ハライドとしてはクロライド、ブロマイドを用い
ることによって副反応がより抑えられ、反応後の触媒の
除去も水洗によって容易に取り除けることから好まし
い。
【0011】以上のようにして得られた反応溶液に、ア
ルカリ金属水酸化物又はアルカリ金属アルコラートを3
〜6モル加えて脱塩酸後、水洗や濾過によってアルカリ
金属塩を分離して、過剰の2−メチル−エピクロルヒド
リンを除去したトリス−(2,3−エポキシ−2−メチ
ルプロピル)イソシアヌレートを含有する反応溶液が得
られる。上記のアルカリ金属水酸化物としては、例え
ば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウ
ムが挙げられ、アルカリ金属アルコラートとしてはナト
リウムメチラート、ナトリウムエチラート、カリウムメ
チラート、カリウムエチラートが挙げられる。
ルカリ金属水酸化物又はアルカリ金属アルコラートを3
〜6モル加えて脱塩酸後、水洗や濾過によってアルカリ
金属塩を分離して、過剰の2−メチル−エピクロルヒド
リンを除去したトリス−(2,3−エポキシ−2−メチ
ルプロピル)イソシアヌレートを含有する反応溶液が得
られる。上記のアルカリ金属水酸化物としては、例え
ば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウ
ムが挙げられ、アルカリ金属アルコラートとしてはナト
リウムメチラート、ナトリウムエチラート、カリウムメ
チラート、カリウムエチラートが挙げられる。
【0012】(B)工程は、融解状態のトリス−(2,
3−エポキシ−2−メチルプロピル)イソシアヌレート
100重量部に、種晶として粒径0.5mm〜5.6m
mの粉末状のトリス−(2,3−エポキシ−2−メチル
プロピル)イソシアヌレート2〜25重量部を、トリス
−(2,3−エポキシ−2−メチルプロピル)イソシア
ヌレートの融解開始から融解終了の温度範囲、即ち82
〜91℃で添加する工程である。
3−エポキシ−2−メチルプロピル)イソシアヌレート
100重量部に、種晶として粒径0.5mm〜5.6m
mの粉末状のトリス−(2,3−エポキシ−2−メチル
プロピル)イソシアヌレート2〜25重量部を、トリス
−(2,3−エポキシ−2−メチルプロピル)イソシア
ヌレートの融解開始から融解終了の温度範囲、即ち82
〜91℃で添加する工程である。
【0013】トリス(2,3−エポキシ−2−メチルプ
ロピル)イソシアヌレート はトリス−(2、3−エポ
キシプロピル)−イソシアヌレートに比べ、融液に種晶
が添加されている状態では粘度が高い。結晶成長は、一
般に融液の粘度が高いほど不利であり、そのためトリス
(2,3−エポキシ−2−メチルプロピル)イソシアヌ
レートは結晶成長が遅くなる。増粘は同時に種晶の分散
性も低下させる。増粘が激しくなると、スラリーの抜き
出しが困難となり、種晶分散装置内で固結してしまう恐
れもある。
ロピル)イソシアヌレート はトリス−(2、3−エポ
キシプロピル)−イソシアヌレートに比べ、融液に種晶
が添加されている状態では粘度が高い。結晶成長は、一
般に融液の粘度が高いほど不利であり、そのためトリス
(2,3−エポキシ−2−メチルプロピル)イソシアヌ
レートは結晶成長が遅くなる。増粘は同時に種晶の分散
性も低下させる。増粘が激しくなると、スラリーの抜き
出しが困難となり、種晶分散装置内で固結してしまう恐
れもある。
【0014】そして、融解状態のトリス(2,3−エポ
キシ−2−メチルプロピル)イソシアヌレート、又はト
リス−(2、3−エポキシプロピル)−イソシアヌレー
ト中へ種晶を15重量%添加した場合の85℃での時間
と粘度の関係を表1に示した。
キシ−2−メチルプロピル)イソシアヌレート、又はト
リス−(2、3−エポキシプロピル)−イソシアヌレー
ト中へ種晶を15重量%添加した場合の85℃での時間
と粘度の関係を表1に示した。
【0015】但し、MTはトリス(2,3−エポキシ−
2−メチルプロピル)イソシアヌレートを、Tはトリス
−(2、3−エポキシプロピル)−イソシアヌレートを
示す。
2−メチルプロピル)イソシアヌレートを、Tはトリス
−(2、3−エポキシプロピル)−イソシアヌレートを
示す。
【0016】
【表1】 ―――――――――――――――――――――――――――――――― 表1 ―――――――――――――――――――――――――――――――― 時間(分) 10 30 60 MTの粘度(mPa・s) 6500 13000 22000 T の粘度(mPa・s) 3500 6000 8000 ―――――――――――――――――――――――――――――――― トリス−(2、3−エポキシプロピル)−イソシアヌレ
ートには高融点の異性体が約25%存在し全体の融点を
引き上げ融点範囲が92℃(融解開始温度)〜115℃
(融解終了温度)であるのに対して、トリス(2,3−
エポキシ−2−メチルプロピル)イソシアヌレートには
高融点の異性体が存在しないため融点範囲は82℃(融
解開始温度)〜95℃(融解終了温度)となり約10〜
20℃低い。そのため種晶とした場合に融解しやすく不
利である。
ートには高融点の異性体が約25%存在し全体の融点を
引き上げ融点範囲が92℃(融解開始温度)〜115℃
(融解終了温度)であるのに対して、トリス(2,3−
エポキシ−2−メチルプロピル)イソシアヌレートには
高融点の異性体が存在しないため融点範囲は82℃(融
解開始温度)〜95℃(融解終了温度)となり約10〜
20℃低い。そのため種晶とした場合に融解しやすく不
利である。
【0017】このように種晶の添加温度範囲は、82℃
(融解開始温度)〜95℃(融解終了温度)で可能であ
るが、種晶分散温度が高すぎると種晶が融解して種晶不
足となる。一方種晶分散温度が低すぎると種晶分散中
に、増粘や部分的な固化が起こる。従ってそれらを考慮
するとトリス(2,3−エポキシ−2−メチルプロピ
ル)イソシアヌレート の場合は、種晶分散温度は85
〜86℃という温度範囲が1degという狭い条件に限
定される。本工程を少量スケールでバッチで処理する場
合は±1degは可能だが、大量スケールで連続的に処
理することを想定した場合、温度範囲が1degという
のは極めて困難である。何故なら種晶が多量に分散され
ている状態は、均一液相に比べ極めて伝熱性が悪いた
め、部分的な温度勾配を生じることと、工業的に融液と
種晶と連続供給する場合は、融液と種晶の温度の変動や
フィード量の変動などの様々な要因が重なり完全制御は
極めて困難となる。従って温度許容範囲が広く、多少の
温度変動に対しても安定に固化できる条件の確立が重要
となる。
(融解開始温度)〜95℃(融解終了温度)で可能であ
るが、種晶分散温度が高すぎると種晶が融解して種晶不
足となる。一方種晶分散温度が低すぎると種晶分散中
に、増粘や部分的な固化が起こる。従ってそれらを考慮
するとトリス(2,3−エポキシ−2−メチルプロピ
ル)イソシアヌレート の場合は、種晶分散温度は85
〜86℃という温度範囲が1degという狭い条件に限
定される。本工程を少量スケールでバッチで処理する場
合は±1degは可能だが、大量スケールで連続的に処
理することを想定した場合、温度範囲が1degという
のは極めて困難である。何故なら種晶が多量に分散され
ている状態は、均一液相に比べ極めて伝熱性が悪いた
め、部分的な温度勾配を生じることと、工業的に融液と
種晶と連続供給する場合は、融液と種晶の温度の変動や
フィード量の変動などの様々な要因が重なり完全制御は
極めて困難となる。従って温度許容範囲が広く、多少の
温度変動に対しても安定に固化できる条件の確立が重要
となる。
【0018】一般に種晶が有効に作用するためには種晶
粒子個数が多いほど有利である。添加重量が同じ場合は
粒径が小さいほど有利となる。
粒子個数が多いほど有利である。添加重量が同じ場合は
粒径が小さいほど有利となる。
【0019】しかしトリス(2,3−エポキシ−2−メ
チルプロピル)イソシアヌレートの場合は融点が低く融
解しやすいので、表面積の大きい小粒子のほうが融解が
早く不利であり、また表面積の大きい小粒子のほうが粘
度が高まり不利である。
チルプロピル)イソシアヌレートの場合は融点が低く融
解しやすいので、表面積の大きい小粒子のほうが融解が
早く不利であり、また表面積の大きい小粒子のほうが粘
度が高まり不利である。
【0020】検討した結果、種晶の粒径は0.1〜10
mmのものが最良であることが判明した。
mmのものが最良であることが判明した。
【0021】種晶の粒子径が10mmを越える場合は添
加重量の割に効果が少ない。
加重量の割に効果が少ない。
【0022】種晶の粒子径が0.1mmより小さい場合
はスラリーが増粘しやすく種晶の分散性が低下する。ま
た粒径が小さいと高温に変動した場合に種晶の融解が起
こりやすい。これより大きすぎると添加重量の割には種
晶個数が少なく効率が悪い。
はスラリーが増粘しやすく種晶の分散性が低下する。ま
た粒径が小さいと高温に変動した場合に種晶の融解が起
こりやすい。これより大きすぎると添加重量の割には種
晶個数が少なく効率が悪い。
【0023】種晶として大粒子を使用することで粘度の
増加を抑えられ分散温度の下限を更に1〜2℃下げるこ
とが可能となり、同時に大粒子を使用することで融解に
よる種晶数の減少を少なくでき分散温度の上限を更に3
〜4℃上げることが可能となる。両者をあわせると温度
範囲が更に4〜6℃広がるため、分散工程の温度管理が
著しく容易となる。従って、(B)工程での種晶を添加
する温度が、融解を開始する温度より3℃以上高く、融
解を終了する温度より4℃低い温度範囲とする事ができ
る。即ち、種晶を添加する温度は85℃〜91℃とする
ことができる。更に好ましくは86〜89℃である。9
1℃では若干の種晶が融解するために新たに種晶を補充
すれば固化が可能である。しかし、92℃以上では種晶
の融解が早くなるため新たに種晶を補充するには効率が
悪い。
増加を抑えられ分散温度の下限を更に1〜2℃下げるこ
とが可能となり、同時に大粒子を使用することで融解に
よる種晶数の減少を少なくでき分散温度の上限を更に3
〜4℃上げることが可能となる。両者をあわせると温度
範囲が更に4〜6℃広がるため、分散工程の温度管理が
著しく容易となる。従って、(B)工程での種晶を添加
する温度が、融解を開始する温度より3℃以上高く、融
解を終了する温度より4℃低い温度範囲とする事ができ
る。即ち、種晶を添加する温度は85℃〜91℃とする
ことができる。更に好ましくは86〜89℃である。9
1℃では若干の種晶が融解するために新たに種晶を補充
すれば固化が可能である。しかし、92℃以上では種晶
の融解が早くなるため新たに種晶を補充するには効率が
悪い。
【0024】使用される種晶はトリス−(2,3−エポ
キシ−2−メチルプロピル)イソシアヌレートであり、
これは本願で得られた固化法品を粉砕後に分級したもの
を使用できるが、粒径が適切で有れば再結晶品を用いる
ことができる。
キシ−2−メチルプロピル)イソシアヌレートであり、
これは本願で得られた固化法品を粉砕後に分級したもの
を使用できるが、粒径が適切で有れば再結晶品を用いる
ことができる。
【0025】種晶の添加量は、融解したトリス−(2,
3−エポキシ−2−メチルプロピル)イソシアヌレート
100重量部に対して、2〜40重量部が好ましく、更
に好ましくは4〜25重量部である。2重量部未満では
固化時間が長くなり、40重量部を越えると高粘度スラ
リーとなるために種晶の分散やスラリーの移送が困難に
なる。
3−エポキシ−2−メチルプロピル)イソシアヌレート
100重量部に対して、2〜40重量部が好ましく、更
に好ましくは4〜25重量部である。2重量部未満では
固化時間が長くなり、40重量部を越えると高粘度スラ
リーとなるために種晶の分散やスラリーの移送が困難に
なる。
【0026】上記温度で種晶を添加後、その温度で均一
に混合分散させるが、種晶が均一に分散さえすれば可能
な限り短時間が好ましく、例えば1〜30分間である。
に混合分散させるが、種晶が均一に分散さえすれば可能
な限り短時間が好ましく、例えば1〜30分間である。
【0027】(C)工程では、冷却し固化させる工程で
ある。これによりトリス−(2,3−エポキシ−2−メ
チルプロピル)イソシアヌレートを固化する事ができ
る。
ある。これによりトリス−(2,3−エポキシ−2−メ
チルプロピル)イソシアヌレートを固化する事ができ
る。
【0028】トリス(2,3−エポキシ−2−メチルプ
ロピル)イソシアヌレート は、メチル基による結晶配
向阻害と、融点以下の半融液の粘度が高いため結晶成長
が不利であり、トリス−(2,3−エポキシプロピル)
−イソシアヌレートと同様の冷却条件では粉砕可能な固
さに達するまでに長時間かかる。工業的に迅速に固化で
きるように改善するために急速結晶固化を検討した。そ
の結果、最大結晶成長速度の温度域が50℃付近にある
ことを見出した。即ち、種晶を分散後、40〜60℃、
好ましくは45〜55℃の温度で5分間〜60分間、好
ましくは10分〜30分間保持する(C−1)工程を付
加することで結晶化速度が著しく向上することを見出し
た。
ロピル)イソシアヌレート は、メチル基による結晶配
向阻害と、融点以下の半融液の粘度が高いため結晶成長
が不利であり、トリス−(2,3−エポキシプロピル)
−イソシアヌレートと同様の冷却条件では粉砕可能な固
さに達するまでに長時間かかる。工業的に迅速に固化で
きるように改善するために急速結晶固化を検討した。そ
の結果、最大結晶成長速度の温度域が50℃付近にある
ことを見出した。即ち、種晶を分散後、40〜60℃、
好ましくは45〜55℃の温度で5分間〜60分間、好
ましくは10分〜30分間保持する(C−1)工程を付
加することで結晶化速度が著しく向上することを見出し
た。
【0029】更にはこの温度で保持する(C−1)工程
後、0〜30℃の温度まで、好ましくは5〜25℃の温
度まで10分〜120分、好ましくは20分〜90分を
要して冷却する(C−2)工程を付加する方法によりト
リス(2,3−エポキシ−2−メチルプロピル)イソシ
アヌレートを粉砕可能な硬さまで固化させる事が可能と
なった。
後、0〜30℃の温度まで、好ましくは5〜25℃の温
度まで10分〜120分、好ましくは20分〜90分を
要して冷却する(C−2)工程を付加する方法によりト
リス(2,3−エポキシ−2−メチルプロピル)イソシ
アヌレートを粉砕可能な硬さまで固化させる事が可能と
なった。
【0030】本願発明で得られたトリス(2,3−エポ
キシ−2−メチルプロピル)イソシアヌレートの固化品
の硬さは、ショアーインストルメント社(THE SHORE
INSTRUMENT & MFG.CO.)製のクワーランド型
デュロメーターのシュアーA型(QUADRANT S
TYLE DUROMETER SHORE A)を用
いて、サンプルに上記デュロメーターを押し当て、目盛
りを読みとる。メーターには0〜100の目盛りで硬さ
の数値が刻まれている。硬さの数値が80以上で有れ
ば、本願発明では固化したといえる硬さである。また、
硬さの数値が75未満で有れば、また固化されていない
と考えられる。
キシ−2−メチルプロピル)イソシアヌレートの固化品
の硬さは、ショアーインストルメント社(THE SHORE
INSTRUMENT & MFG.CO.)製のクワーランド型
デュロメーターのシュアーA型(QUADRANT S
TYLE DUROMETER SHORE A)を用
いて、サンプルに上記デュロメーターを押し当て、目盛
りを読みとる。メーターには0〜100の目盛りで硬さ
の数値が刻まれている。硬さの数値が80以上で有れ
ば、本願発明では固化したといえる硬さである。また、
硬さの数値が75未満で有れば、また固化されていない
と考えられる。
【0031】粉砕試験は、市販のクッキングミキサーに
サンプルを25gを仕込み5000rpmで1分間の粉
砕後に粉砕刃へのサンプルの固着率より判定した。固着
率が5%以下の時は良好、固着率が5〜20%の時はや
や不良、固着率が20%以上の時は不良で評価した。
サンプルを25gを仕込み5000rpmで1分間の粉
砕後に粉砕刃へのサンプルの固着率より判定した。固着
率が5%以下の時は良好、固着率が5〜20%の時はや
や不良、固着率が20%以上の時は不良で評価した。
【0032】
【実施例】製造例1 イソシアヌール酸1.29kg、2−メチル−エピクロ
ルヒドリン16kg、テトラエチルアンモニウムブロミ
ド100gを100〜120℃で8時間反応させ、50
%苛性ソーダー水溶液2.48kgを40〜50℃、5
0〜60mmHgで6時間かけて滴下し、同時に2−メ
チル−エピクロルヒドリンを還流しながら、水のみ系外
に分離した。反応生成液を、まず水9kgで洗浄、つい
で5%リン酸2水素1ナトリウム塩水溶液3kgで洗
浄、最後に水9kgで洗浄後、過剰の2−メチル−エピ
クロルヒドリンを留去するため最終的に130℃、1m
mHgまで減圧にしてその状態で2時間維持した。トリ
ス(2,3−エポキシ−2−メチルプロピル)イソシア
ヌレートの融解物が3.15kg得られた。残留2−メ
チル−エピクロルヒドリンが90ppm、エポキシ価は
8.41(eqiv./kg)、加水分解性塩素は9000p
pm、収率はイソシアヌール酸基準で93%であった。
ルヒドリン16kg、テトラエチルアンモニウムブロミ
ド100gを100〜120℃で8時間反応させ、50
%苛性ソーダー水溶液2.48kgを40〜50℃、5
0〜60mmHgで6時間かけて滴下し、同時に2−メ
チル−エピクロルヒドリンを還流しながら、水のみ系外
に分離した。反応生成液を、まず水9kgで洗浄、つい
で5%リン酸2水素1ナトリウム塩水溶液3kgで洗
浄、最後に水9kgで洗浄後、過剰の2−メチル−エピ
クロルヒドリンを留去するため最終的に130℃、1m
mHgまで減圧にしてその状態で2時間維持した。トリ
ス(2,3−エポキシ−2−メチルプロピル)イソシア
ヌレートの融解物が3.15kg得られた。残留2−メ
チル−エピクロルヒドリンが90ppm、エポキシ価は
8.41(eqiv./kg)、加水分解性塩素は9000p
pm、収率はイソシアヌール酸基準で93%であった。
【0033】約500gの一部を室温で40日保存して
固化した部分を取り、ミキサーで粉砕してステンレス製
試験用ふるいにて分級し実施例、比較例の種晶として使
用した。
固化した部分を取り、ミキサーで粉砕してステンレス製
試験用ふるいにて分級し実施例、比較例の種晶として使
用した。
【0034】製造例2 イソシアヌール酸1.29kg、エピクロルヒドリン1
3.88kg、テトラメチルアンモニウムブロミド50
gを100〜120℃で4時間反応させ、50%苛性ソ
ーダー水溶液2.64kgを45〜50℃、80〜10
0mmHgで4時間かけて滴下し、同時にエピクロルヒ
ドリンを還流しながら、水のみ系外に分離した。反応生
成液を、まず水6kgで洗浄、ついで5%リン酸2水素
1ナトリウム塩水溶液3kgで洗浄、最後に水6kgで
洗浄後、過剰のエピクロルヒドリンを留去するため最終
的に110℃、窒素バブリング、10mmHgまで減圧
にしてその状態で2時間維持した。トリス(2,3−エ
ポキシプロピル)イソシアヌレートの融解物が2.55
kg得られた。残留エピクロルヒドリンが100ppm
以下、エポキシ価は9.60(eqiv./kg)、収率はイ
ソシアヌール酸基準で86%あった。
3.88kg、テトラメチルアンモニウムブロミド50
gを100〜120℃で4時間反応させ、50%苛性ソ
ーダー水溶液2.64kgを45〜50℃、80〜10
0mmHgで4時間かけて滴下し、同時にエピクロルヒ
ドリンを還流しながら、水のみ系外に分離した。反応生
成液を、まず水6kgで洗浄、ついで5%リン酸2水素
1ナトリウム塩水溶液3kgで洗浄、最後に水6kgで
洗浄後、過剰のエピクロルヒドリンを留去するため最終
的に110℃、窒素バブリング、10mmHgまで減圧
にしてその状態で2時間維持した。トリス(2,3−エ
ポキシプロピル)イソシアヌレートの融解物が2.55
kg得られた。残留エピクロルヒドリンが100ppm
以下、エポキシ価は9.60(eqiv./kg)、収率はイ
ソシアヌール酸基準で86%あった。
【0035】約500gの一部を室温で20日保存して
固化した部分を取り、ミキサーで粉砕してステンレス製
試験用ふるいにて分級し実施例、比較例の種晶として使
用した。
固化した部分を取り、ミキサーで粉砕してステンレス製
試験用ふるいにて分級し実施例、比較例の種晶として使
用した。
【0036】実施例1 攪拌機と温度計を付けたフラスコに製造例1で得た融解
状のトリス(2,3−エポキシ−2−メチルプロピル)
イソシアヌレート200gを仕込み内温を92℃として
おき、種晶として製造例1で得た粉砕品を10〜4.7
メッシュのふるい(4.7メッシュふるいを通過し10
メッシュふるい上に残る分級装置)で分級した粒子(粒
子径は1.7〜4mm)30gを86±1℃に維持しなが
ら10分間で添加し、その温度で10分間均一に混合分
散させた。これを冷却容器に移し、オーブンにて50℃
で10分維持してから10℃まで20分かけて冷却し
た。ジュロメーター(A型)による硬さの数値は94で
あった。粉砕試験はミキサー粉砕による粉砕刃への固着
率は2%であり、その評価結果は良好であった。
状のトリス(2,3−エポキシ−2−メチルプロピル)
イソシアヌレート200gを仕込み内温を92℃として
おき、種晶として製造例1で得た粉砕品を10〜4.7
メッシュのふるい(4.7メッシュふるいを通過し10
メッシュふるい上に残る分級装置)で分級した粒子(粒
子径は1.7〜4mm)30gを86±1℃に維持しなが
ら10分間で添加し、その温度で10分間均一に混合分
散させた。これを冷却容器に移し、オーブンにて50℃
で10分維持してから10℃まで20分かけて冷却し
た。ジュロメーター(A型)による硬さの数値は94で
あった。粉砕試験はミキサー粉砕による粉砕刃への固着
率は2%であり、その評価結果は良好であった。
【0037】実施例2 攪拌機と温度計を付けたフラスコに製造例1で得た融解
状のトリス(2,3−エポキシ−2−メチルプロピル)
イソシアヌレート200gを仕込み内温を92℃として
おき、種晶として製造例1で得た粉砕品を10〜4.7
メッシュのふるい(4.7メッシュふるいを通過し10
メッシュふるい上に残る分級装置)で分級した粒子(粒
子径は1.7〜4mm)30gを90±1℃に維持しなが
ら10分間で添加し、その温度で10分間均一に混合分
散させた。これを冷却容器に移し、オーブンにて50℃
で10分維持してから10℃まで30分かけて冷却し
た。ジュロメーター(A型)による硬さの数値は90で
あった。粉砕試験はミキサー粉砕による粉砕刃への固着
率は4%であり、その評価結果は良好であった。
状のトリス(2,3−エポキシ−2−メチルプロピル)
イソシアヌレート200gを仕込み内温を92℃として
おき、種晶として製造例1で得た粉砕品を10〜4.7
メッシュのふるい(4.7メッシュふるいを通過し10
メッシュふるい上に残る分級装置)で分級した粒子(粒
子径は1.7〜4mm)30gを90±1℃に維持しなが
ら10分間で添加し、その温度で10分間均一に混合分
散させた。これを冷却容器に移し、オーブンにて50℃
で10分維持してから10℃まで30分かけて冷却し
た。ジュロメーター(A型)による硬さの数値は90で
あった。粉砕試験はミキサー粉砕による粉砕刃への固着
率は4%であり、その評価結果は良好であった。
【0038】実施例3 攪拌機と温度計を付けたフラスコに製造例1で得た融解
状のトリス(2,3−エポキシ−2−メチルプロピル)
イソシアヌレート200gを仕込み内温を92℃として
おき、種晶として製造例1で得た粉砕品を22〜14メ
ッシュのふるいで(14メッシュふるいを通過し22メ
ッシュふるい上に残る分級装置)分級した粒子(粒子径
は0.7〜1.2mm)30gを86±1℃に維持しなが
ら10分間で添加し、その温度で10分間均一に混合分
散させた。これを冷却容器に移し、オーブンにて50℃
で10分維持してから10℃まで30分かけて冷却し
た。ジュロメーター(A型)による硬さの数値は90で
あった。粉砕試験はミキサー粉砕による粉砕刃への固着
率は4%であり、その評価結果は良好であった。
状のトリス(2,3−エポキシ−2−メチルプロピル)
イソシアヌレート200gを仕込み内温を92℃として
おき、種晶として製造例1で得た粉砕品を22〜14メ
ッシュのふるいで(14メッシュふるいを通過し22メ
ッシュふるい上に残る分級装置)分級した粒子(粒子径
は0.7〜1.2mm)30gを86±1℃に維持しなが
ら10分間で添加し、その温度で10分間均一に混合分
散させた。これを冷却容器に移し、オーブンにて50℃
で10分維持してから10℃まで30分かけて冷却し
た。ジュロメーター(A型)による硬さの数値は90で
あった。粉砕試験はミキサー粉砕による粉砕刃への固着
率は4%であり、その評価結果は良好であった。
【0039】実施例4 攪拌機と温度計を付けたフラスコに製造例1で得た融解
状のトリス(2,3−エポキシ−2−メチルプロピル)
イソシアヌレート200gを仕込み内温を92℃として
おき、種晶として製造例1で得た粉砕品を30〜16メ
ッシュのふるい(16メッシュふるいを通過し30メッ
シュふるい上に残る分級装置)で分級した粒子(粒子径
は0.5〜1mm)9gを86±1℃に維持しながら10
分間で添加し、その温度で10分間均一に混合分散させ
た。これを冷却容器に移し、オーブンにて50℃で10
分維持してから10℃まで90分かけて冷却した。ジュ
ロメーター(A型)による硬さの数値は85であった。
粉砕試験はミキサー粉砕による粉砕刃への固着率は5%
であり、その評価結果は良好であった。
状のトリス(2,3−エポキシ−2−メチルプロピル)
イソシアヌレート200gを仕込み内温を92℃として
おき、種晶として製造例1で得た粉砕品を30〜16メ
ッシュのふるい(16メッシュふるいを通過し30メッ
シュふるい上に残る分級装置)で分級した粒子(粒子径
は0.5〜1mm)9gを86±1℃に維持しながら10
分間で添加し、その温度で10分間均一に混合分散させ
た。これを冷却容器に移し、オーブンにて50℃で10
分維持してから10℃まで90分かけて冷却した。ジュ
ロメーター(A型)による硬さの数値は85であった。
粉砕試験はミキサー粉砕による粉砕刃への固着率は5%
であり、その評価結果は良好であった。
【0040】比較例1 攪拌機と温度計を付けたフラスコに製造例1で得た融解
状のトリス(2,3−エポキシ−2−メチルプロピル)
イソシアヌレート200gを仕込み内温を92℃として
おき、種晶として製造例1で得た粉砕品を30メッシュ
パスのふるい(30メッシュふるいを通過する分級装
置)で分級した粒子(粒子径は0.5mm以下、0.1m
m未満の微粒子が約30重量%存在する)30gを86
±1℃で添加し10分間均一に混合分散させたが、0.
1mm未満の微粒子が多量に存在するため増粘が起こり、
種晶の分散が不均一となり部分的に固化が起こってい
た。このスラリーを冷却容器に移したが、スラリーの粘
度が増加したため約4割程度がフラスコに残った。冷却
容器に移したスラリーはオーブンにて50℃で10分維
持してから10℃まで30分かけて冷却した。ジュロメ
ーター(A型)による硬さの数値は75であった。粉砕
試験はミキサー粉砕による粉砕刃への固着率は18%で
あり、その評価結果はやや不良であった。
状のトリス(2,3−エポキシ−2−メチルプロピル)
イソシアヌレート200gを仕込み内温を92℃として
おき、種晶として製造例1で得た粉砕品を30メッシュ
パスのふるい(30メッシュふるいを通過する分級装
置)で分級した粒子(粒子径は0.5mm以下、0.1m
m未満の微粒子が約30重量%存在する)30gを86
±1℃で添加し10分間均一に混合分散させたが、0.
1mm未満の微粒子が多量に存在するため増粘が起こり、
種晶の分散が不均一となり部分的に固化が起こってい
た。このスラリーを冷却容器に移したが、スラリーの粘
度が増加したため約4割程度がフラスコに残った。冷却
容器に移したスラリーはオーブンにて50℃で10分維
持してから10℃まで30分かけて冷却した。ジュロメ
ーター(A型)による硬さの数値は75であった。粉砕
試験はミキサー粉砕による粉砕刃への固着率は18%で
あり、その評価結果はやや不良であった。
【0041】比較例2 攪拌機と温度計を付けたフラスコに製造例1で得た融解
状のトリス(2,3−エポキシ−2−メチルプロピル)
イソシアヌレート200gを仕込み内温を92℃として
おき、種晶として製造例1で得た粉砕品をふるいで分級
した30メッシュパスのふるい(0.5mm以下、0.1
mm未満の微粒子が約30重量%存在する)で分級した粒
子30gを90±1℃に維持しながら10分間で添加
し、その温度で10分間均一に混合分散させた後、0.
1mm未満の微粒子が多量に存在するため微粒子から部分
的に融解が起こり、種晶が若干不足状態となった。この
スラリーを冷却容器に移し、オーブンにて50℃で10
分維持してから10℃まで30分かけて冷却した。ジュ
ロメーター(A型)による硬さの数値は70であった。
粉砕試験はミキサー粉砕による粉砕刃への固着率は30
%であり、その評価結果は不良であった。
状のトリス(2,3−エポキシ−2−メチルプロピル)
イソシアヌレート200gを仕込み内温を92℃として
おき、種晶として製造例1で得た粉砕品をふるいで分級
した30メッシュパスのふるい(0.5mm以下、0.1
mm未満の微粒子が約30重量%存在する)で分級した粒
子30gを90±1℃に維持しながら10分間で添加
し、その温度で10分間均一に混合分散させた後、0.
1mm未満の微粒子が多量に存在するため微粒子から部分
的に融解が起こり、種晶が若干不足状態となった。この
スラリーを冷却容器に移し、オーブンにて50℃で10
分維持してから10℃まで30分かけて冷却した。ジュ
ロメーター(A型)による硬さの数値は70であった。
粉砕試験はミキサー粉砕による粉砕刃への固着率は30
%であり、その評価結果は不良であった。
【0042】比較例3 攪拌機と温度計を付けたフラスコに製造例1で得た融解
状のトリス(2,3−エポキシ−2−メチルプロピル)
イソシアヌレート200gを仕込み内温を92℃として
おき、種晶として製造例1で得た粉砕品を22〜14メ
ッシュのふるい(14メッシュふるいを通過し22メッ
シュふるい上に残る分級装置)で分級した粒子(粒子径
は0.7mm〜1.2mm)30gを92±1℃に維持
しながら10分間で添加し、その温度で10分間均一に
混合分散させた後、このスラリーの10gを冷却容器に
移し、オーブンにて50℃で10分維持してから10℃
まで30分かけて冷却したが充分固化しなかったため、
残りのスラリー220gに同じ種晶の15gを92±1
℃で添加し、5分間均一に混合分散させ、同様の冷却条
件で固化させた。ジュロメーター(A型)による硬さの
数値は80であり、固着率は5%であった。
状のトリス(2,3−エポキシ−2−メチルプロピル)
イソシアヌレート200gを仕込み内温を92℃として
おき、種晶として製造例1で得た粉砕品を22〜14メ
ッシュのふるい(14メッシュふるいを通過し22メッ
シュふるい上に残る分級装置)で分級した粒子(粒子径
は0.7mm〜1.2mm)30gを92±1℃に維持
しながら10分間で添加し、その温度で10分間均一に
混合分散させた後、このスラリーの10gを冷却容器に
移し、オーブンにて50℃で10分維持してから10℃
まで30分かけて冷却したが充分固化しなかったため、
残りのスラリー220gに同じ種晶の15gを92±1
℃で添加し、5分間均一に混合分散させ、同様の冷却条
件で固化させた。ジュロメーター(A型)による硬さの
数値は80であり、固着率は5%であった。
【0043】比較例4 攪拌機と温度計を付けたフラスコに製造例1で得た融解
状のトリス(2,3−エポキシ−2−メチルプロピル)
イソシアヌレート200gを仕込み内温を92℃として
おき、種晶として製造例1で得た粉砕品を10〜4.7
メッシュのふるい(4.7メッシュふるいを通過し10
メッシュふるい上に残る分級装置)で分級した粒子(粒
子径は1.7〜4mm)30gを86±1℃に維持しなが
ら10分間で添加し、その温度で10分間均一に混合分
散させた。これを冷却容器に移し、10℃まで20分か
けて冷却した。ジュロメーター(A型)による硬さの数
値は80であり、固着率は10%であった。固化物を冷
却容器面から剥離することがやや困難であった。更に1
0℃で80分維持したものは剥離性は良好となり、ジュ
ロメーター(A型)による硬さの数値は85であった。
固着率は5%であった。
状のトリス(2,3−エポキシ−2−メチルプロピル)
イソシアヌレート200gを仕込み内温を92℃として
おき、種晶として製造例1で得た粉砕品を10〜4.7
メッシュのふるい(4.7メッシュふるいを通過し10
メッシュふるい上に残る分級装置)で分級した粒子(粒
子径は1.7〜4mm)30gを86±1℃に維持しなが
ら10分間で添加し、その温度で10分間均一に混合分
散させた。これを冷却容器に移し、10℃まで20分か
けて冷却した。ジュロメーター(A型)による硬さの数
値は80であり、固着率は10%であった。固化物を冷
却容器面から剥離することがやや困難であった。更に1
0℃で80分維持したものは剥離性は良好となり、ジュ
ロメーター(A型)による硬さの数値は85であった。
固着率は5%であった。
【0044】比較例1の様に種晶に0.5mm未満の微
粒子が多量に存在する場合は、分散温度が低い場合に増
粘が起こり分散性が低下する。
粒子が多量に存在する場合は、分散温度が低い場合に増
粘が起こり分散性が低下する。
【0045】また、比較例2の様に種晶に0.5mm未
満の微粒子が多量に存在する場合は、分散温度が高い場
合は種晶の融解が起こりやすく種晶不足に成りやすい。
満の微粒子が多量に存在する場合は、分散温度が高い場
合は種晶の融解が起こりやすく種晶不足に成りやすい。
【0046】比較例5 製造例1で得た融解状のトリス(2,3−エポキシ−2
−メチルプロピル)イソシアヌレート200gをバット
に移し、室温で1週間静置したが水飴状であり固化しな
かった。更に1ケ月静置でも粉砕可能な固さには到達し
なかった。
−メチルプロピル)イソシアヌレート200gをバット
に移し、室温で1週間静置したが水飴状であり固化しな
かった。更に1ケ月静置でも粉砕可能な固さには到達し
なかった。
【0047】比較例6 製造例1で得た融解状のトリス(2,3−エポキシ−2
−メチルプロピル)イソシアヌレート200gとエタノ
ール600gを仕込み60℃で融解後、20時間かけて
10℃まで冷却した。濾過性は極めて悪く、溶媒を包含
していたため70℃、5mmHgで72時間とかなりの
長時間乾燥した後、124gの白色結晶を得た。エポキ
シ価は8.2で残留エタノールは0.7%であった。
−メチルプロピル)イソシアヌレート200gとエタノ
ール600gを仕込み60℃で融解後、20時間かけて
10℃まで冷却した。濾過性は極めて悪く、溶媒を包含
していたため70℃、5mmHgで72時間とかなりの
長時間乾燥した後、124gの白色結晶を得た。エポキ
シ価は8.2で残留エタノールは0.7%であった。
【0048】参考例1 攪拌機と温度計を付けたフラスコに製造例2で得た融解
状のトリス(2,3−エポキシプロピル)イソシアヌレ
ート320gを仕込み内温を92℃としておき、種晶と
して製造例2で得た粉砕品を12メッシュパスのふるい
(粒子径は1.4mm以下、0.5mm未満の微粒子が約4
0重量%存在する)で分級した粒子50gを82〜84
℃の温度に維持しながら10分間で添加し、その温度で
10分間均一に混合分散させた後、冷却容器に移し放冷
した。10分間でジュロメーター(A型)による硬さの
数値は80〜90であった。固着率は2%であった。
状のトリス(2,3−エポキシプロピル)イソシアヌレ
ート320gを仕込み内温を92℃としておき、種晶と
して製造例2で得た粉砕品を12メッシュパスのふるい
(粒子径は1.4mm以下、0.5mm未満の微粒子が約4
0重量%存在する)で分級した粒子50gを82〜84
℃の温度に維持しながら10分間で添加し、その温度で
10分間均一に混合分散させた後、冷却容器に移し放冷
した。10分間でジュロメーター(A型)による硬さの
数値は80〜90であった。固着率は2%であった。
【0049】参考例2 攪拌機と温度計を付けたフラスコに製造例2で得た融解
状のトリス(2,3−エポキシプロピル)イソシアヌレ
ート320gを仕込み内温を92℃としておき、種晶と
して製造例2で得た粉砕品を12メッシュパスのふるい
(粒子径は1.4mm以下、0.5mm未満の微粒子が約4
0重量%存在する)で分級した粒子50gを90±1℃
に維持しながら10分間で添加し、その温度で10分間
均一に混合分散させた後、冷却容器に移し放冷した。6
0分間でジュロメーター(A型)による硬さの数値は8
0〜90であった。固着率は2%であった。
状のトリス(2,3−エポキシプロピル)イソシアヌレ
ート320gを仕込み内温を92℃としておき、種晶と
して製造例2で得た粉砕品を12メッシュパスのふるい
(粒子径は1.4mm以下、0.5mm未満の微粒子が約4
0重量%存在する)で分級した粒子50gを90±1℃
に維持しながら10分間で添加し、その温度で10分間
均一に混合分散させた後、冷却容器に移し放冷した。6
0分間でジュロメーター(A型)による硬さの数値は8
0〜90であった。固着率は2%であった。
【0050】
【発明の効果】本願発明では、融点の低いトリス(2,
3−エポキシ−2−メチルプロピル)イソシアヌレート
を用い、工業的規模で製造され不純物を含有した状態か
ら効率的にトリス(2,3−エポキシ−2−メチルプロ
ピル)イソシアヌレートを固化させる方法において、添
加する種晶の粒子径、種晶の添加温度、及び冷却条件等
を選定することにより効率的に固化させることができ
る。従って、工業的規模で製造されるトリス(2,3−
エポキシ−2−メチルプロピル)イソシアヌレートも容
易に固化させる事ができる。これらトリス(2,3−エ
ポキシ−2−メチルプロピル)イソシアヌレートは粉体
塗料用途においても、十分に固化されているために保存
中にブロッキング等の問題を起こさない。
3−エポキシ−2−メチルプロピル)イソシアヌレート
を用い、工業的規模で製造され不純物を含有した状態か
ら効率的にトリス(2,3−エポキシ−2−メチルプロ
ピル)イソシアヌレートを固化させる方法において、添
加する種晶の粒子径、種晶の添加温度、及び冷却条件等
を選定することにより効率的に固化させることができ
る。従って、工業的規模で製造されるトリス(2,3−
エポキシ−2−メチルプロピル)イソシアヌレートも容
易に固化させる事ができる。これらトリス(2,3−エ
ポキシ−2−メチルプロピル)イソシアヌレートは粉体
塗料用途においても、十分に固化されているために保存
中にブロッキング等の問題を起こさない。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B01D 9/02 608 B01D 9/02 608A 611 611A 625 625A 625C 625E 625F
Claims (6)
- 【請求項1】 下記(A)工程、(B)工程及び(C)
工程: (A)工程:イソシアヌール酸、2−メチル−エピクロ
ルヒドリンを、触媒の存在下に反応させ、更にアルカリ
により脱塩酸反応させた後、塩を分離後、過剰の2−メ
チル−エピクロルヒドリンを除去した融解状態のトリス
−(2,3−エポキシ−2−メチルプロピル)イソシア
ヌレートを得る工程、 (B)工程:融解状態のトリス−(2,3−エポキシ−
2−メチルプロピル)イソシアヌレ−ト100重量部
に、種晶として粒径0.1mm〜10mmのトリス−
(2,3−エポキシ−2−メチルプロピル)イソシアヌ
レート2〜40重量部を、82〜91℃の温度範囲で添
加する工程、及び (C)工程:冷却し固化させる工程、から成るトリス−
(2,3−エポキシ−2−メチルプロピル)イソシアヌ
レートの固化方法。 - 【請求項2】 (B)工程での種晶を添加する温度が、
85〜91℃の温度範囲である請求項1に記載のトリス
−(2,3−エポキシ−2−メチルプロピル)イソシア
ヌレートの固化方法。 - 【請求項3】 (B)工程の種晶の粒径が0.5〜5.
6mmである請求項1又は請求項2に記載のトリス−
(2,3−エポキシ−2−メチルプロピル)イソシアヌ
レートの固化方法。 - 【請求項4】 (B)工程で添加する種晶の量が、融解
状態のトリス−(2,3−エポキシ−2−メチルプロピ
ル)イソシアヌレ−ト100重量部に対して、4〜25
重量部である請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記
載のトリス−(2,3−エポキシ−2−メチルプロピ
ル)イソシアヌレートの固化方法。 - 【請求項5】 種晶を分散後、40〜60℃で5分〜6
0分間保持する(C−1)工程を付加する請求項1乃至
請求項4のいずれか1項に記載のトリス−(2,3−エ
ポキシ−2−メチルプロピル)イソシアヌレートの固化
方法。 - 【請求項6】 (C−1)工程後、0〜30℃の温度ま
で、10分〜120分を要して冷却する(C−2)工程
を付加する請求項5に記載のトリス−(2,3−エポキ
シ−2−メチルプロピル)イソシアヌレートの固化方
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000339948A JP2002145880A (ja) | 2000-11-08 | 2000-11-08 | トリス−(2,3−エポキシ−2−メチルプロピル)イソシアヌレ−トの固化方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000339948A JP2002145880A (ja) | 2000-11-08 | 2000-11-08 | トリス−(2,3−エポキシ−2−メチルプロピル)イソシアヌレ−トの固化方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002145880A true JP2002145880A (ja) | 2002-05-22 |
Family
ID=18814936
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000339948A Pending JP2002145880A (ja) | 2000-11-08 | 2000-11-08 | トリス−(2,3−エポキシ−2−メチルプロピル)イソシアヌレ−トの固化方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002145880A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2004098745A1 (ja) * | 2003-05-09 | 2004-11-18 | Tohto Kasei Co., Ltd. | 有機オリゴマーの結晶化方法、該方法により得られる有機オリゴマーを含有するエポキシ樹脂組成物およびエポキシ樹脂硬化物 |
JP2008202010A (ja) * | 2007-02-22 | 2008-09-04 | Adeka Corp | リン酸エステル系難燃剤の固体化方法 |
CN102295639A (zh) * | 2011-06-10 | 2011-12-28 | 湖南大学 | 三(β-甲基环氧丙基)异氰尿酸酯的制备方法 |
US8968611B2 (en) | 2008-06-09 | 2015-03-03 | Adeka Corporation | Process for solidification of phosphoric ester-based flame retardants |
-
2000
- 2000-11-08 JP JP2000339948A patent/JP2002145880A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2004098745A1 (ja) * | 2003-05-09 | 2004-11-18 | Tohto Kasei Co., Ltd. | 有機オリゴマーの結晶化方法、該方法により得られる有機オリゴマーを含有するエポキシ樹脂組成物およびエポキシ樹脂硬化物 |
CN100371045C (zh) * | 2003-05-09 | 2008-02-27 | 东都化成株式会社 | 有机低聚物的结晶化方法、含有由该方法得到的有机低聚物的环氧树脂组合物及环氧树脂固化物 |
JP2008202010A (ja) * | 2007-02-22 | 2008-09-04 | Adeka Corp | リン酸エステル系難燃剤の固体化方法 |
US8968611B2 (en) | 2008-06-09 | 2015-03-03 | Adeka Corporation | Process for solidification of phosphoric ester-based flame retardants |
CN102295639A (zh) * | 2011-06-10 | 2011-12-28 | 湖南大学 | 三(β-甲基环氧丙基)异氰尿酸酯的制备方法 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4513264B2 (ja) | 窒化物単結晶の製造方法 | |
US5066356A (en) | Hydrothermal process for growing optical-quality single crystals | |
JP2002145880A (ja) | トリス−(2,3−エポキシ−2−メチルプロピル)イソシアヌレ−トの固化方法 | |
JPS5988308A (ja) | シランの連続製造方法 | |
WO2010114141A1 (ja) | 含窒素シラン化合物粉末及びその製造方法 | |
JP5589295B2 (ja) | 含窒素シラン化合物粉末及びその製造方法 | |
JP2008143778A (ja) | 窒化物単結晶の製造方法 | |
CN110862101A (zh) | 一种硝酸钾的制备方法 | |
JPH04210692A (ja) | ジメチルアミンボランの造粒方法 | |
EP0232869B1 (en) | Method for solidifying triglycidyl isocyanurate | |
JP4265003B2 (ja) | シアヌル酸誘導体の製造方法 | |
WO2001064622A2 (en) | Process for the preparation of a dry suspension of an ammonium halide | |
JP5581832B2 (ja) | 高純度アミノメチレンホスホン酸の製造方法 | |
JP2004075413A (ja) | 六フッ化リン酸錯体の製造方法および合成物並びに六フッ化リン酸およびその製造方法 | |
CA2348401A1 (en) | Columnar crystals of 6-hydroxy-2-naphthoic acid and process for the production thereof | |
JP2000007672A (ja) | β型トリス―(2,3―エポキシプロピル)―イソシアヌレ―ト結晶体及びその製造方法 | |
JPH01313318A (ja) | トリクロロシランの製造方法 | |
WO2020196246A1 (ja) | 六フッ化タングステンの製造方法、その精製方法、および六フッ化タングステン | |
JP4360452B2 (ja) | タンタル製造における副産物の完全リサイクル化 | |
JPS58181710A (ja) | アルカリモノフルオロホスフエ−トの製造方法 | |
JPH08169866A (ja) | イミノカルボン酸塩の取り扱い方法 | |
JPH07107006B2 (ja) | ビスフェノールaとフェノールとの付加物の晶出方法 | |
JPH0840984A (ja) | テトラキス〔3−(3’,5’−ジ第三ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシメチル〕メタンの顆粒化方法 | |
JP2007063169A (ja) | 精製ボラジン化合物の製造方法、ボラジン化合物の充填方法、および精製ボラジン化合物 | |
JPH0586018A (ja) | 粒状システアミン塩酸塩の製造方法 |