JP2002145461A - 記録媒体用簡易カセット及びこれを用いる記録装置 - Google Patents

記録媒体用簡易カセット及びこれを用いる記録装置

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JP2002145461A
JP2002145461A JP2000346760A JP2000346760A JP2002145461A JP 2002145461 A JP2002145461 A JP 2002145461A JP 2000346760 A JP2000346760 A JP 2000346760A JP 2000346760 A JP2000346760 A JP 2000346760A JP 2002145461 A JP2002145461 A JP 2002145461A
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cassette
recording
sheet
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JP2000346760A
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Yoshiharu Sasaki
義晴 佐々木
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Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 記録媒体の種類ごとの開梱や、記録媒体種類
1枚ずつの人手によるセットが不要になり、異物付着に
よる画像欠陥や、人為的ミスによる色の記録順間違えを
防止できる記録媒体用簡易カセット及び記録装置を提供
する。 【解決手段】 記録媒体支持部材23に搬送供給される
受像シートと、該受像シートの受像層にトナー層が重な
り合う方向となって記録媒体支持部材23へ順次搬送供
給される複数の転写シートとが収容された記録媒体用簡
易カセット41であって、記録媒体を、記録媒体支持部
材23に搬送供給される順に積層して収容するように
し、この記録媒体用簡易カセット41を直接的に着脱で
きるように構成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、本発明は、記録媒
体である受像シートと転写シートとを重ね合わせて収容
する記録媒体用簡易カセット及びこれを用いる記録装置
に関し、特に、記録媒体の記録装置への装填を容易に且
つ確実に行う技術に関する。
【0002】
【従来の技術】画像や文字などの記録には、記録媒体で
ある受像シートと、同じく記録媒体である転写シートと
を重ね合わせて記録用回転ドラムに固定し、レーザ露光
する記録方法がある。この場合、受像シートは受像層を
上にして記録用回転ドラムに巻き付けられ、転写シート
はトナー層を受像層に重ね合わせて記録用回転ドラムに
巻き付けられる。レーザ露光を行う記録ヘッドは、記録
用回転ドラムの回転軸と平行な方向に往復動される。記
録ヘッドからはレーザ光が出射され、複数スポットとし
て照射される。この記録方法では、記録用回転ドラムの
回転方向が主走査方向とされ、記録ヘッドの移動方向が
副走査方向とされる。従って、記録用回転ドラムの回転
運動と、記録ヘッドの直線移動とを組み合わせることに
より、スポットを転写シート上に走査し、所望の画像を
受像シートへ転写することができる。
【0003】ところで、上記した記録方法には、一種の
受像シートRと、K(ブラック)、C(シアン)、M
(マゼンタ)、Y(イエロー)等の複数種の転写シート
が使用される。従来、これらの記録媒体は、同種のもの
が20〜100枚程度積層されて梱包される。例えば2
5枚程度の梱包形態の場合には、図19に示すように、
同種の記録媒体1が、ポリエチレン等の合成樹脂製袋等
からなる梱包材3によって真空梱包され、さらにその外
側がボール紙製の化粧箱5等により梱包された包装体7
となる。
【0004】この包装体7は、記録装置へのセットに先
立って、受像シートR、転写シートK、C、M、Yの合
計5種類のものが開梱される。開梱された記録媒体は、
記録順とは逆の順で、記録装置の記録媒体用簡易カセッ
トに人手によってセットされる。即ち、開梱された複数
の包装体7から、まず、Y色の転写シートを1枚取り出
し、カセットにセットする。同様にM色の転写シート、
C色の転写シート、K色の転写シート、受像シートをカ
セットにセットする。従って、カセットには、上層から
受像シート、K、C、M、Yの順で複数の記録媒体が積
層状態にセットされる。なお、複数組の記録媒体をセッ
トする場合には、これらを繰り返してセットすることと
なる。
【0005】このようにして、記録媒体が記録順に取り
付けられたカセット9は、図20に示す記録装置11に
装着される。記録装置11にはピックアップ機構13が
設けられ、ピックアップ機構13は例えばゴムローラ或
いは吸引・吸着機構によって、カセット9の中から、最
上層の記録媒体を1枚だけ取り上げる機能を有してい
る。このピックアップ機構13によって1枚だけ取り上
げられた記録媒体は、図示しないガイド板やローラ等を
使用した搬送機構を通過した後、記録用回転ドラム15
に固定される。
【0006】即ち、記録装置11が動作されると、ま
ず、受像シートが記録用回転ドラム15に供給搬送され
る。このとき、受像シートの受像層は、記録用回転ドラ
ム15の外側に向くように固定される。次いで、記録装
置11は、K色の転写シートを、記録用回転ドラム15
上の受像シート上に供給搬送する。このとき、転写シー
トのトナー層は、受像シートの受像層に対面する向きで
固定される。つまり、受像シートの受像層と、転写シー
トのトナー層は、重ね合わせられることになる。次い
で、記録装置11は、図示しない記録ヘッドによって、
記録用回転ドラム15に固定されたこれら記録媒体に記
録を行う。K色のデータによる記録が終了した後、K色
の転写シートのみを記録用回転ドラム15から剥離し、
記録装置11外に排出する。これら記録媒体の供給・記
録・排出動作を、C、M、Y色の転写シートについて同
様に実施することで、所望のカラー画像が受像シートへ
転写される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
包装体は、同種類の記録媒体ごとに梱包されているた
め、記録媒体をカセットにセットするときには、開梱し
た受像シートR、転写シートK、C、M、Yのそれぞれ
の包装体から記録媒体を一枚ずつ取り出し、カセットに
セットする必要があった。このため、記録媒体は、それ
ぞれが外部環境に晒されることになり、異物の付着する
確率が高まり、異物が付着すれば記録が正常に行えず、
白抜けやリングムラ等の画像欠陥が生じた。
【0008】そして、それぞれの記録媒体は、人手によ
って記録順と逆順でカセットにセットされなければなら
なかったため、セットの順番に間違えの生じ易い問題が
あった。即ち、本来、RKCMYの順番でセットされな
ければならないのに対し、RKCYMの順番でミス・セ
ットがなされると、MデータでY色が記録され、Yデー
タでM色が記録されるミス記録が発生する。このような
ミス記録が生じれば、折角記録された受像シートが使用
できず、記録媒体及び記録時間が無駄となった。また、
本来、RKCMYの順番で記録されなければならないも
のに対し、KRCYMの順番で記録が行われた場合に
は、転写シートKが受像シートとして扱われてしまい、
記録が行えず、結局この場合にも記録媒体及び記録時間
が無駄となった。
【0009】本発明は上記状況に鑑みてなされたもの
で、記録媒体の種類ごとの開梱や、記録媒体種類1枚ず
つの人手によるセットが不要になる記録媒体用簡易カセ
ット及びこれを用いる記録装置を提供し、異物付着によ
る画像欠陥や、人為的ミスによる色の記録順間違えの防
止を図ることを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明に係る請求項1記載の記録媒体用簡易カセット
は、記録媒体支持部材に搬送供給される受像シートと、
該受像シートの受像層にトナー層が重なり合う方向とな
って前記記録媒体支持部材へ順次搬送供給される複数の
転写シートとが収容された記録媒体用簡易カセットであ
って、前記記録媒体を、記録媒体支持部材に搬送供給さ
れる順に積層して収容することを特徴とする。
【0011】この記録媒体用簡易カセットでは、記録媒
体が記録媒体支持部材に搬送供給される順に積層して収
容されることで、積層された記録媒体が記録装置に対し
て一度にセット可能になる。即ち、一枚一枚を人手によ
ってセットする必要がなくなり、これにより、個々の記
録媒体全てに触れることがなくなり、記録媒体への異物
の付着が少なくなり、異物の付着に伴う画像欠陥が低減
される。また、人為的なミスによる色の記録順間違いが
生じなくなり、さらに、複数の記録媒体が一度にセット
されるので、記録媒体の供給作業が省力化される。
【0012】請求項2記載の記録媒体用簡易カセット
は、記録媒体支持部材に供給される順に積層された一組
の記録媒体が、複数組積層されて収容されたことを特徴
とする。
【0013】この記録媒体用簡易カセットでは、一組の
記録媒体が複数組積層され、記録装置に同時にセット可
能になる。即ち、第1組の受像シートが記録媒体支持部
材に搬送供給され、この受像シートに対して各色の転写
シートによって記録が終了し、記録の完了した第1組目
の受像シートが排出されると、第2の組の受像シートが
再び記録媒体支持部材に搬送供給され、この受像シート
に対して各色の転写シートによって記録がなされる。つ
まり、一組目以降は、記録媒体をセットすることなく記
録が可能となり、組数分の記録が記録媒体をセットせず
に複数回連続して行えるようになる。
【0014】請求項3記載の記録媒体用簡易カセット
は、前記受像シートの受像層と、前記転写シートのトナ
ー層とが相反する方向となって積層されていることを特
徴とする。
【0015】この記録媒体用簡易カセットでは、最上層
の受像シートが記録媒体支持部材に搬送供給され、次い
で、転写シートが記録媒体支持部材に搬送供給された
際、受像シートの受像層に、転写シートのトナー層が重
ね合わされることになる。つまり、受像シートと転写シ
ートの搬送過程において、受像シート若しくは転写シー
トのいずれか一方を表裏反転せずに、受像層とトナー層
との重ね合わせが可能になる。これにより、記録媒体供
給搬路における迅速な供給が可能になる。
【0016】請求項4記載の記録媒体用簡易カセット
は、前記記録媒体の相互間に、ダミーシートが挟入され
ていることを特徴とする。
【0017】この記録媒体用簡易カセットでは、記録媒
体の相互間に挟まれたダミーシートが、所謂、合紙とし
て作用して滑りが良くなり、記録媒体同士の場合の滑り
難さが改善される。従って、記録媒体が上層から取り出
される際、下層の記録媒体に対して剥離性が良好となっ
て、一枚ずつの取り出しが確実に可能になる。これによ
り、記録媒体の重送や、密着による取り出し不能などの
供給トラブルが低減される。また、記録媒体がダミーシ
ートによって外傷から保護される。
【0018】請求項5記載の記録媒体用簡易カセット
は、前記記録媒体を収容するカセット本体と、該カセッ
ト本体に接触する前記受像シートの受像層、及び前記転
写シートのトナー層との間に、ダミーシートが挟入され
ていることを特徴とする。
【0019】この記録媒体用簡易カセットでは、受像シ
ートの受像層、及び転写シートのトナー層が、カセット
本体に接触しなくなる。これにより、受像層及びトナー
層の状態が変化したり、受像層及びトナー層と、カセッ
ト本体との科学的物質移行により受像層及びトナー層の
物性が変化したり、受像層及びトナー層の表面粗さが変
化したりすることがなくなる。
【0020】請求項6記載の記録媒体用簡易カセット
は、前記ダミーシートが、少なくとも前記記録媒体の一
辺側からはみ出していることを特徴とする。
【0021】この記録媒体用簡易カセットでは、記録媒
体の一辺側からダミーシートがはみ出されることで、こ
のダミーシートがはみ出し部分で、カセット本体に固定
可能となる。即ち、ダミーシートが固定されることで、
記録媒体の取り出し時におけるダミーシートの同時排出
が防止可能になる。
【0022】請求項7記載の記録媒体用簡易カセット
は、記録装置に設けられた記録媒体のピックアップ機構
に当接する側とは反対側の辺から、前記ダミーシートが
はみ出していることを特徴とする。
【0023】この記録媒体用簡易カセットでは、ピック
アップ機構と反対側の記録媒体の辺からダミーシートが
はみ出され、このはみ出し部が記録装置側(又は記録媒
体カセット側)に固定可能になる。従って、記録媒体の
取り出し時に、ピックアップ機構による取り出し方向に
対してダミーシートを確実に保持することが可能にな
り、ダミーシートの同時排出を効率良く防止することが
できる。
【0024】請求項8記載の記録媒体用簡易カセット
は、前記記録装置に設けられたピックアップ機構の当接
する記録媒体の一辺側が、前記ダミーシートよりはみ出
していることを特徴とする
【0025】この記録媒体用簡易カセットでは、ピック
アップ機構の当接する記録媒体の一辺側がダミーシート
よりはみ出されるため、このはみ出し部がピックアップ
機構による取り出しに際して、ダミーシートの同時排出
を防止しつつ、確実な記録媒体の取り出しが可能とな
る。
【0026】請求項9記載の記録媒体用簡易カセット
は、前記ダミーシートのはみ出し部分を固定するための
ダミーシート固定部材が、カセット本体に設けられてい
ることを特徴とする。
【0027】この記録媒体用簡易カセットでは、ダミー
シートのはみ出し部分を固定するためのダミーシート固
定部材がカセット本体に設けられることで、記録媒体の
取り出し時におけるダミーシートの同時排出が確実に防
止される。
【0028】請求項10記載の記録媒体用簡易カセット
は、前記カセット本体内での記録媒体の移動を規制する
緩衝材が、前記ダミーシートとカセット本体との間に挟
入されていることを特徴とする。
【0029】この記録媒体用簡易カセットでは、輸送
中、慣性によるカセット本体内での記録媒体の移動が緩
衝材によって規制され、記録媒体がカセット本体と接触
することがない。これにより、記録媒体の傷つきや、擦
れ等によって発生した塵の記録媒体への付着が防止され
る。
【0030】請求項11記載の記録媒体用簡易カセット
は、前記緩衝材が、無塵性スポンジであることを特徴と
する。
【0031】この記録媒体用簡易カセットでは、緩衝材
が無塵性スポンジからなり、慣性、衝撃等によって記録
媒体が緩衝材に摺接しても、緩衝材からの発塵が最小限
に抑止される。また、緩衝材が弾性を有するので、カセ
ット本体と記録媒体との間の複数箇所に、所定量収縮さ
せた緩衝材が挟入されることで、衝撃による記録媒体の
損傷も防止可能になる。
【0032】請求項12記載の記録媒体用簡易カセット
は、前記カセット本体が、金属からなることを特徴とす
る。
【0033】この記録媒体用簡易カセットでは、搬送時
に、積層状態の記録媒体同士が相互に移動して静電気が
発生した場合においても、この静電気が金属からなるカ
セット本体に逃がされ、帯電し難くなる。これにより、
静電吸着力が防止され、記録媒体取り出し時の密着によ
る重送が低減される。
【0034】請求項13記載の記録媒体用簡易カセット
は、前記カセット本体が、ボール紙からなることを特徴
とする。
【0035】この記録媒体用簡易カセットでは、カセッ
ト本体がボール紙からなることで、材料費が安価とな
る。また、加工容易となることで、製造コストも安価と
なる。さらに、再生紙等の利用も可能になることから、
資源の有効利用が可能になり、環境への悪影響も少なく
することができる。
【0036】請求項14記載の記録媒体用簡易カセット
は、前記記録媒体を収容したカセット本体が、外装シー
トによって包装されていることを特徴とする。
【0037】この記録媒体用簡易カセットでは、記録媒
体を収容したカセット本体が外装シートによって包装さ
れ、外部からのカセット本体内への塵、光等の進入が遮
断され、塵の付着や、作用膜の変質等が抑止され、長期
に亘って記録媒体の良好な品質維持が可能になる。
【0038】請求項15記載の記録媒体用簡易カセット
は、前記外装シートに包装されたカセット本体の外方
が、さらに化粧箱によって梱包されたことを特徴とす
る。
【0039】この記録媒体用簡易カセットでは、外装シ
ートによって塵、光等の進入が遮断されたカセット本体
が、さらに化粧箱によって梱包され、外装シート及びカ
セット本体が物理的な損傷から保護される。また、突起
等を含む不定形状のカセット本体の場合においても、外
形が直方体等の定形状となり、積み上げ等が容易となっ
て、搬送性、収容性が向上する。
【0040】請求項16記載の記録媒体用簡易カセット
は、前記記録媒体の取り出し用に開口されたカセット本
体の開口部が、開閉蓋によって開閉自在に覆われている
ことを特徴とする。
【0041】この記録媒体用簡易カセットでは、記録媒
体取り出し用の開口部が開閉蓋によって開閉自在に覆わ
れ、開閉蓋を開くことにより、密閉状態のカセット本体
からの記録媒体の取り出しが容易に可能になる。また、
密閉状態から瞬時に取り出し可能状態への移行が可能に
なるので、開口部からの塵の進入する確率が低減され
る。
【0042】請求項17記載の記録媒体用簡易カセット
は、前記開閉蓋がカセット本体から脱着自在に設けられ
ていることを特徴とする。
【0043】この記録媒体用簡易カセットでは、開閉蓋
がカセット本体から脱着自在に構成されることで、記録
媒体用簡易カセットを記録装置に取り付ける際に邪魔と
なる開閉蓋を、装着前に取り外すことができ、カセット
の装着作業を容易にできる。
【0044】請求項18記載の記録装置は、記録媒体を
支持しつつ移送する記録媒体支持部材と、前記移送方向
とは直交する方向に移動され前記記録媒体にレーザ光ス
ポットを照射する記録ヘッドとを備えた記録装置におい
て、前記記録媒体が前記記録媒体支持部材に供給搬送さ
れる順に前記記録媒体を積層して収容した記録媒体用簡
易カセットを支持する簡易カセット取付台を備え、該簡
易カセット取付台に取付けた前記記録媒体用簡易カセッ
トから前記記録媒体支持部材へ記録媒体を搬送供給する
ことを特徴とする。
【0045】この記録装置では、供給順に記録媒体を積
層収容した記録媒体用簡易カセットが記録装置に直接的
に着脱可能となることで、記録媒体を従来の装置カセッ
ト等にセットする必要もなくなり、ワンタッチで、供給
順に積層された記録媒体のセットが可能になる。これに
より、記録媒体への異物の付着が少なくなり、色の記録
順間違いも生じなくなる上、記録媒体の供給作業が大幅
に省力化される。
【0046】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る記録媒体用簡
易カセット及びこれを用いる記録装置の好適な実施の形
態を図面を参照して詳細に説明する。図1は本発明に係
る記録装置の概略的な構成を示す全体構成図、図2は本
発明に係る記録装置の記録ヘッド部の構成を示す構成
図、図3は記録媒体の断面図である。
【0047】記録媒体を記録する記録装置には、例え
ば、記録媒体を回転ドラム周面に取り付けて回転ドラム
を回転駆動する一方、記録ヘッドをドラム軸方向に移動
させて、又は記録ヘッドからのレーザ光スポットをドラ
ム軸方向に移動させて記録を行う回転方式、或いは、記
録媒体を搬送ローラ等により記録位置に搬送する一方、
記録ヘッドを搬送方向に直交する方向に移動させて、又
は記録ヘッドからのレーザ光スポットを搬送方向に直交
する方向に移動させて記録を行う自走方式等がある。上
記記録装置において、記録媒体支持部材は、回転方式の
場合では記録用回転ドラムに相当し、自走方式の場合で
はニップローラに相当することになるが、ここでは前者
の記録用回転ドラムを使用する場合を一例として説明す
る。
【0048】図1及び図2に示すように、記録装置21
の記録部には記録媒体支持部材である記録用回転ドラム
23が設けられている。記録用回転ドラム23は中空の
円筒形状を有しており、図2に示すフレーム25に回転
自在に保持されている。記録装置21においては、この
記録用回転ドラム23の回転方向が主走査方向となる。
記録用回転ドラム23はモータの回転軸に連結されてモ
ータによって回転駆動される。
【0049】さらに、記録部には記録ヘッド27が設け
られている。記録ヘッド27はレーザ光Lbを出射す
る。このレーザ光Lbが照射された位置の転写シート3
3のトナー層は、受像シート31の表面に転写される。
また、記録ヘッド27は、図示しない駆動機構によっ
て、ガイドレール35に沿って記録用回転ドラム23の
回転軸に平行な方向に直線的に移動する。この移動方向
が副走査方向となる。従って、記録用回転ドラム23の
回転運動と記録ヘッド27の直線移動との組合せによっ
て、受像シート31を覆う転写シート33上の所望の位
置をレーザ露光することが可能である。よって、描画用
のレーザ光Lbで転写シート33上を走査して、画像情
報に基づいて対応する位置のみをレーザ露光することに
より、所望の画像を受像シート31に転写することがで
きる。
【0050】受像シート31は、図3に示すように、支
持層31a、クッション層31b、及び受像層31cを
有しており、支持層31aの上にクッション層31b及
び受像層31cが順次積層されている。支持層31aと
しては、PET(ポリエチレンテレフタレート)ベー
ス、TAC(トリアセチルセルロース)ベース、PEN
(ポリエチレンナフタレート)ベースなどを用いること
ができる。受像層31cは、転写されるトナーを受けと
める働きを有する。クッション層31bは、トナーが複
数重ねられたりするときに、段差を吸収する働きを有す
る。
【0051】また、転写シート33は、支持層33a、
光熱変換層33b、及びトナー層33cを有しており、
支持層33aの上に光熱変換層33b、トナー層33c
が順次積層されている。支持層33aは、レーザ光が透
過する物であれば一般的な支持体材料(例えば上記した
支持層31aと同じ支持体材料)から任意なものを選択
できる。光熱変換層33bは、レーザエネルギを熱に変
換する働きを有する。光熱変換層33bは、カーボン、
黒色物質、赤外吸収色素、特定波長吸収物質など光エネ
ルギを熱エネルギに変換する物質であれば一般的な光熱
変換材料から任意なものを選択できる。トナー層33c
としては、例えば、ブラック(K)、シアン(C)、マ
ゼンタ(M)、イエロー(Y)の各色が用意され、場合
によっては金色や銀色等の特色と呼ばれる色も用意され
る。
【0052】本実施形態の記録装置21の記録媒体装着
部にはカセット用取付台37が設けられ、このカセット
用取付台37には受像シート31や転写シート33であ
る記録媒体を収容した記録媒体用簡易カセット41が直
接的に着脱可能になっている。記録装置21は、このカ
セット用取付台37に記録媒体用簡易カセット41が載
置されることで、記録媒体用簡易カセット41から記録
媒体を取り出して記録装置21の記録媒体支持部材23
に供給搬送している。
【0053】図4に記録媒体用簡易カセットの断面図を
示した。この記録媒体用簡易カセット41には、記録媒
体である受像シート31及び転写シート33が記録用回
転ドラム23に供給される順に積層されて収容されてい
る。例えば、記録用回転ドラム23への供給搬送順が、
受像シートR、K転写シート、C転写シート、M転写シ
ート、Y転写シートのとき、上層よりRKCMYの順に
積層されている。記録装置21に装着された記録媒体用
簡易カセット41は、記録装置21に設けられたピック
アップ機構22により、最上層の記録媒体から取り出さ
れ、記録装置21内へ供給されるようになる。なお、図
ではそれぞれの記録媒体同士の間に間隔を開けて描いて
あるが、実際には記録媒体同士は接触して積層されてい
る。
【0054】このように、記録装置21には、カセット
装着部にカセット用取付台37が設けられるので、記録
装置21の内方に記録媒体用簡易カセット41を収容す
るスペースを確保する必要がなくなり、記録装置21の
小型化が図られる
【0055】記録媒体用簡易カセット41のカセット本
体41aは、金属からなることが好ましく、カセット本
体41aを金属製とすれば、搬送時に、積層状態の記録
媒体同士が相互に移動して静電気が発生した場合におい
ても、この静電気を金属からなるカセット本体41aに
逃がし、帯電し難くすることができる。これにより、静
電吸着力が防止でき、記録媒体取り出し時の密着による
重送が低減される。また、カセット本体41aをボール
紙製とすれば、材料費を安価にすることができる。ま
た、加工容易となるので、製造コストも安価となる。さ
らに、再生紙等の利用も可能になることから、資源の有
効利用が可能になり、環境への悪影響も少なくすること
ができる。
【0056】また、記録媒体用簡易カセット41が強度
の低いものであっても、堅牢なカセット用取付台37に
載置されることにより、安定して確実に記録装置21に
固定される。従って、ボール紙、或いはプラスチックか
らなる比較的低強度で製作された記録媒体用簡易カセッ
ト41であっても使用可能となる。
【0057】このカセット本体41aには、記録媒体の
取り出し用に開口部50が形成される。開口部50は、
開閉自在な開閉蓋53によって覆われており、この開閉
蓋53は、カセット本体41aに対して着脱自在な構造
でもよく、また、スライド機構によって開閉自在となる
ものであってもよい。開閉蓋53を着脱自在な構成とし
た場合には、記録装置21に記録媒体用簡易カセット4
1を取り付ける際に邪魔となる開閉蓋を、装着前に取り
外すことができ、カセット41の装着作業を容易にでき
る。またカセットの構造を簡単にできる。そして、スラ
イド機構を設けた構成とした場合には、記録装置21へ
の装着動作に伴う自動開閉式とすることが可能になる。
このように、カセット本体41aの開口部50が開閉蓋
53によって開閉自在に覆われるので、開閉蓋53を開
くことのみによって、密閉状態のカセット本体41aか
らの記録媒体の取り出しが容易に可能になる。また、密
閉状態から瞬時に取り出し可能状態への移行が可能にな
るので、開口部50からの塵の進入する確率を低減する
ことができる。
【0058】また、記録媒体用簡易カセット41は、図
5に示すように、記録用回転ドラム23に供給される順
に積層された一組(1セット)の記録媒体RKCMY
が、複数組(この例では3組)積層されたものであって
もよい。なお、セット数は整数となる。各セットにおけ
る記録媒体の積層順(即ち、記録順)としては、例え
ば、RKYMC、RYMCK、RCMYK等の種々が挙
げられるが、最初はRであることが必須となる。
【0059】ここで、記録媒体用簡易カセット41に収
容される記録媒体は、受像シート31の受像層31c
と、転写シート33のトナー層33cとが相反する方向
となるようにして積層されている。相反する方向である
ので、図6に示すように受像層31c(R膜面)が上を
向きトナー層33c(K,C,M,Y膜面)が下を向く
場合と、図7に示すように受像層31cが下を向きトナ
ー層33cが上を向く場合とが存在する。受像層31c
が上を向きトナー層33cが下を向く場合には、記録媒
体は、図8(a)に示すように、記録用回転ドラム23
の外周上部から供給される。従って、最上層の受像シー
ト31が記録用回転ドラム23に固定され、次いで、転
写シート33が記録用回転ドラム23に供給された際、
受像シート31の受像層31cに、転写シート33のト
ナー層33cが重ね合わされることになる。
【0060】また、受像層31cが下を向きトナー層3
3cが上を向く場合には、記録媒体は、図8(b)に示
すように、記録用回転ドラム23の外周下部から供給さ
れる。従って、最上層の受像シート31が記録用回転ド
ラム23に固定され、次いで、転写シート33が記録用
回転ドラム23に供給された際、受像シート31の受像
層31cに、転写シート33のトナー層33cが重ね合
わされることになる。
【0061】次に、上述の記録媒体用カセットから、収
容された受像シート及びK,C,M,Yの4色の転写シ
ートを引き出して、所望のカラー画像を受像シート31
上に形成する手順を図9に基づいて説明する。図1に示
すように、記録媒体用簡易カセット41(51,61,
71,81,91も同様)が記録装置21に装着される
と、ピックアップ機構22が動作する。このように、図
9に示すステップ1において、最上層の受像シート31
を記録用回転ドラム23に対して供給する。次にステッ
プ2において、Kの転写シート33を記録用回転ドラム
23に対して供給する。次のステップ3では、加熱・加
圧して転写シート33をラミネートする。このラミネー
ト工程は、省略される場合もある。
【0062】次のステップ4では、予め与えられた画像
データに基づいて、受像シート31上に画像が転写出力
される。ここで、与えられた画像データは、各色ごとの
画像にさらに色分解されており、レーザ露光は、色分解
された各色ごとの画像データに基づいて行われる。これ
により、受像シート31に転写シート33のトナーイン
クが転写され、受像シート31上に像が形成される。
【0063】そして、ステップ5において、(K)転写
シート33のみが記録用回転ドラム23から剥離され
る。ここで、全ての色の転写シート33に対して、転写
が終了したかどうかを判断する。そして、別の種類の転
写シート33の供給が必要な場合は、上記のステップ2
〜5までの処理を繰り返す。つまり、他のC,M,Yの
各色の転写シート33について、ステップ6〜17まで
の各動作が繰り返される。その結果、4色の転写シート
33のトナーインクKCMYが1枚の受像シート31に
転写され、受像シート31上にカラー画像が形成され
る。その後、受像シート31が、記録用回転ドラム23
から剥離される。剥離された受像シート31は、別設の
画像転写部で受像シート31上のトナーインクが任意の
印刷用紙にさらに転写される。これによって、校正用の
カラー印刷が行われる。
【0064】上記の本実施形態の記録装置21によれ
ば、次のような有用な効果を奏する。即ち、記録媒体を
記録用回転ドラム23に供給される順に積層して記録媒
体用簡易カセットに収容したので、梱包を開封した後、
記録媒体をカセット本体41aごと記録装置21に対し
て一度にセットでき、一枚一枚を人手によってセットす
る必要がなくなる。この結果、記録媒体への異物の付着
が少なくなるので、異物による画像欠陥を減らすことが
できる。また、人為的ミスによる色の記録順間違いを防
止することができる。さらに、複数の記録媒体が一度に
セットできるので、記録媒体供給作業を省力化すること
ができる。
【0065】また、最上層に受像シート31が位置する
ので、記録装置21に供給される際、最上層の受像シー
ト31が記録用回転ドラム23に供給される。即ち、最
初に記録用回転ドラム23に固定されなければならない
受像シート31の供給が常に可能になる。これにより、
記録用回転ドラム23に固定された一つの受像シート3
1に対して、各色の転写シート33が選択的に重ね合わ
せ可能になる。
【0066】そして、1セットの記録媒体が複数セット
積層される場合には、記録装置21に複数セットの記録
媒体が同時にセット可能になる。即ち、第1セットの受
像シート31が記録用回転ドラム23に固定され、この
受像シート31に対して各色の転写シート33によって
記録が終了し、記録の完了した第1セット目の受像シー
ト31が排出されると、第2セットの受像シート31が
再び記録用回転ドラム23に固定され、この受像シート
31に対して各色の転写シート33によって記録がなさ
れる。つまり、1セット目以降は、記録媒体をセットす
ることなく記録が可能となり、セット数分のカラー画像
記録を、記録媒体を人手によってセットせずに複数回行
うことができる。これにより、記録媒体のセット作業工
数を削減して省力化を図ることができる。
【0067】また、受像シート31の受像層31cと、
転写シート33のトナー層33cとが相反する方向とな
って積層されているので、受像シート31と転写シート
33の搬送過程において、受像シート31若しくは転写
シート33のいずれか一方を表裏反転せずに、受像層3
1cとトナー層33cとの重ね合わせが可能になる。こ
の結果、記録媒体供給搬路における記録媒体の迅速な供
給を可能にすることができる。なお、この記録媒体用簡
易カセット41において、複数セットの記録媒体が積層
される場合には、受像シート31は受像層31cが全て
同一方向となるように積層され、転写シート33はトナ
ー層33cが全て同一方向となるように積層される。
【0068】また、記録装置21は、記録媒体用簡易カ
セット41が直接的に着脱可能になるので、記録媒体を
従来の装置カセット等にセットする必要もなくなり、ワ
ンタッチで供給順に積層された記録媒体のセットが可能
になる。これにより、記録媒体への異物の付着が少なく
なり、色の記録順間違いも生じなくなる上、記録媒体の
供給作業を大幅に省力化することができる。
【0069】次に、本発明に係る記録媒体用簡易カセッ
トの第2実施形態を説明する。図10に本実施形態の記
録媒体用簡易カセット51の断面図を示すように、本実
施形態においては、カセット本体51a内に収容された
記録媒体の相互間にダミーシート47が挟まれている。
ダミーシート47の材質としては紙(合紙:あいし)を
使用することができる。このダミーシート47の表面粗
さはRa=1〜50μmが好ましく、厚さは10〜30
0μm程度が好適となる。このような構成とすること
で、記録媒体の相互間に挟まれたダミーシート47が、
所謂、合紙として作用して滑りが良くなり、記録媒体同
士が接触する場合と比較して滑り難さが改善される。従
って、記録媒体を上層から取り出す際、下層の記録媒体
に対して剥離性が良好となって、一枚ずつの取り出しが
確実に可能になる。これにより、記録媒体の重送や、密
着による取り出し不能等の供給トラブルを低減させるこ
とができる。また、記録媒体がダミーシート47によっ
て外傷から保護される。
【0070】次に、本発明に係る記録媒体用簡易カセッ
トの第3実施形態を説明する。図11に本実施形態の記
録媒体用簡易カセットの断面図を示すように、本実施形
態においては、記録媒体用簡易カセット61のカセット
本体61aに収容される記録媒体は、記録用回転ドラム
23に供給される順(例えば、RKCMY順)に積層さ
れる。また、記録媒体の相互間にダミーシート47が挟
まれ、且つこのダミーシート47が、少なくとも記録媒
体の一辺側からはみ出されている。この記録媒体用簡易
カセット61によれば、記録媒体の一辺側からダミーシ
ート47がはみ出されることで、このダミーシート47
のはみ出し部分で、カセット本体61a側に固定可能と
なる。即ち、ダミーシート47が固定されることで、記
録媒体の取り出し時におけるダミーシート47の同時排
出を防止することができる。この場合、一辺部全てがは
み出している必要はなく、一部を固定できればよい程
度、はみ出していればよい。
【0071】また、記録媒体用簡易カセット61は、図
12に示すように、記録装置21に設けられた記録媒体
のピックアップ機構22に当接する側とは反対側の辺か
ら、ダミーシート47がはみ出していることが好まし
い。このような向きでダミーシート47をはみ出させる
ことで、はみ出し部が容易にカセット本体61a側に挟
み込み等により固定可能になる。従って、記録媒体の取
り出し時に、ピックアップ機構22による取り出し力が
ダミーシート47に加えられて引き出されることが防止
され、ダミーシート47の同時排出を防止することがで
きる。
【0072】さらに、記録媒体用簡易カセット61は、
ダミーシート47のはみ出し部分に、ダミーシート47
をカセット本体61a側に係合固定するための係合孔6
5が穿設されていることが好ましい。この記録媒体用簡
易カセットによれば、係合孔65に対し、カセット本体
側に設けた図示しない係合手段等を係合させることによ
り、ダミーシート47のカセット本体61a側への固定
を容易且つ確実にすることができる。
【0073】次に、本発明に係る記録媒体用簡易カセッ
トの第4実施形態を説明する。図13に本実施形態の記
録媒体用簡易カセットの断面図を示すように、本実施形
態における記録媒体用簡易カセット71は、記録用回転
ドラム23に供給される順(例えば、RKCMY順)に
積層された記録媒体の相互間にダミーシート47が挟ま
れ、且つ記録媒体に設けられたピックアップ機構22の
当接する記録媒体の一辺側が、ダミーシート47よりは
み出されている。
【0074】これにより、積層された記録媒体の最上層
に記録装置21のピックアップ機構22が当接されて記
録媒体が取り出される際、ピックアップ機構22の押下
部直下にダミーシート47が存在しない。従って、最上
層の記録媒体のみにピックアップ機構22による回転力
と加圧力が作用し、最上層の記録媒体と次層のダミーシ
ート47との重送が確実に防止されることになる。
【0075】また、同一面積の記録媒体とダミーシート
47とを積層した場合、図14に示すように、記録媒体
がはみ出す反対側の辺部からは、逆にダミーシート47
がはみ出すことになる。なお、ダミーシート47のはみ
出し方向は、特にピックアップ機構22と相対する側に
限らず、例えば図15に示すように両脇方向であっても
よい。この場合には、記録媒体の両脇からはみ出したダ
ミーシート47の両脇部をカセット本体71aに固定し
てもよい。
【0076】次に、本発明に係る記録媒体用簡易カセッ
トの第5実施形態を説明する。図16に本実施形態の記
録媒体用簡易カセットの断面図を示した。本実施形態の
記録媒体用簡易カセット81は、記録用回転ドラム23
に供給される順(例えば、RKCMY順)に記録媒体が
積層され、この記録媒体の最上層と最下層のもの、即
ち、受像シート31の受像層31cと転写シート33の
トナー層33cと、カセット本体81aとの間にダミー
シート47が挟まれている。この記録媒体用簡易カセッ
ト81によれば、最上層の受像シート31の受像層31
c、及び最下層の転写シート33のトナー層33cが、
カセット本体81aに直接接触することがなくなる。こ
れにより、受像層31c及びトナー層33cが、カセッ
ト本体81aの内面によって物性や性状が変化すること
がなくなる。
【0077】次に、本発明に係る記録媒体用簡易カセッ
トの第6実施形態を説明する。図17に本実施形態の記
録媒体用簡易カセットを示した。本実施形態の記録媒体
の記録媒体用簡易カセット91は、前述の第1,第3,
第4,第5実施形態の記録用簡易カセットを組み合わせ
て構成したものである。
【0078】記録媒体用簡易カセット91には、カセッ
ト本体91aと受像シート31の受像層31cとの間、
及びカセット本体91aと転写シート33のトナー層3
3cとの間にダミーシート47が挟まれている。記録媒
体の間に挟入されたダミーシート47は、少なくとも記
録媒体の一辺側からはみ出されており、カセット本体9
1aには、このダミーシート47のはみ出し部分を固定
するためのダミーシート固定部材49が設けられてい
る。ダミーシート固定部材49は、例えばダミーシート
47に穿設された少なくとも1箇所の孔にカセット本体
91aに立設されたピンを挿通させる構成とすることが
でき、他にもダミーシート47を挟み込んで固定する構
成とすることができる。
【0079】この構成とすることで、ダミーシート47
のはみ出し部分によって、ダミーシート47がカセット
本体91aに固定可能となる。即ち、ダミーシート47
が固定されることで、記録媒体の取り出し時におけるダ
ミーシート47の同時排出を防止することができる。こ
の場合、一辺部全てがはみ出している必要はなく、一部
を固定できればよい程度はみ出していればよい。
【0080】また、カセット本体91aの内面には図示
しない緩衝材が設けられ、緩衝材はカセット本体91a
内での記録媒体の移動を規制する。この緩衝材は、カセ
ット本体91aに接するダミーシート47とカセット本
体91aとの間に挟入されることが好ましい。この緩衝
材としては、例えば塵等が発生し難い無塵性スポンジが
好適に用いられる。
【0081】このように、記録媒体の移動を規制する緩
衝材をダミーシート47とカセット本体91aとの間に
挟入することで、搬送中の慣性によるカセット本体91
a内での記録媒体の移動を緩衝材によって規制・緩和で
き、記録媒体がカセット本体91aと擦れ合うことが防
止され、接触することも確実になくすことができる。以
て、記録媒体の傷付きや、擦れ等によって発生した塵の
記録媒体への付着を防止することができる。そして、緩
衝材として無塵性スポンジを用いることで、緩衝材から
の発塵が最小限に抑止される。また、緩衝材が弾性を有
するので、カセット本体91aとダミーシート47との
間に、所定量収縮させた緩衝材が挟入されることで、衝
撃による記録媒体の損傷も防止可能になる。
【0082】上記のように記録媒体を収容した記録媒体
用簡易カセット91は、図18に示すように、外装シー
ト(ポリエチレン等の合成樹脂製袋等からなる梱包材4
3)によって真空梱包され、さらにその外側がボール紙
製の化粧箱46等により梱包される。
【0083】このように、本実施形態の記録媒体用簡易
カセット91は、カセット本体91aを梱包材43によ
って包装したので、外部からのカセット本体91a内へ
の塵、光等の進入が遮断され、塵の付着や、作用膜(受
像層31c或いはトナー層33c)の変質等が抑止さ
れ、長期に亘って記録媒体の良好な品質維持を可能にす
ることができる。そして、梱包材43に包装されたカセ
ット本体91aの外方をさらに化粧箱46によって梱包
すれば、梱包材43及びカセット本体91aが物理的な
損傷から保護される。また、突起等を含む不定形状のカ
セット本体91aの場合においても、外形が直方体等の
定形状となり、積み上げ等が容易となって、搬送性、収
容性を向上させることができる。
【0084】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明に係
る記録媒体用簡易カセットによれば、記録媒体を記録媒
体支持部材に供給される順に積層して収容したので、記
録装置に装着することによって、積層された記録媒体を
記録装置に対して一度にセットでき、一枚一枚を人手に
よってセットする必要がなくなる。この結果、記録媒体
への異物の付着が少なくなるので、異物による画像欠陥
を減らすことができる。また、人為的ミスによる色の記
録順間違いを防止することができる。さらに、複数の記
録媒体が一度にセットできるので、記録媒体供給作業を
省力化することができる。
【0085】また、本発明に係る記録装置によれば、記
録媒体支持部材に供給される順に記録媒体を積層収容し
た記録媒体用簡易カセットが、直接的に着脱されるの
で、収容状態の記録媒体に手を触れることなく、直接記
録装置にセットすることができる。この結果、記録媒体
への異物の付着が少なく、欠陥の無い高品位な画像が記
録できると共に、人為的ミスによる色の記録順間違いを
防止でき。しかも、複数の記録媒体が一度にセットでき
るので、記録媒体供給作業を省力化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る記録装置の概略的な構成を示す全
体構成図である。
【図2】本発明に係る記録装置の記録ヘッド部の構成を
示す構成図である。
【図3】記録媒体の断面図である。
【図4】第1実施形態の記録媒体用簡易カセットの断面
図である。
【図5】記録用回転ドラムに供給される順に積層された
一組(1セット)の記録媒体が複数組(この例では3
組)積層された様子を示す図である。
【図6】受像層(R膜面)が上を向きトナー層(K,
C,M,Y膜面)が下を向く場合を示す図である。
【図7】受像層が下を向きトナー層が上を向く場合を示
す図である。
【図8】記録媒体の記録用回転ドラムへの供給方向を説
明する図である。
【図9】記録媒体への記録手順を示す説明図である。
【図10】第2実施形態の記録媒体用簡易カセットの断
面図である。
【図11】第3実施形態の記録媒体用簡易カセットの断
面図である。
【図12】記録装置のピックアップ機構に当接する側と
は反対側の辺からダミーシートがはみ出している様子を
示す図である。
【図13】第4実施形態の記録媒体用簡易カセットの断
面図である。
【図14】記録媒体がはみ出す反対側の辺部からダミー
シートがはみ出した様子を示す図である。
【図15】記録媒体の両脇方向にダミーシートがはみ出
した様子を示す図である。
【図16】第5実施形態の記録媒体用簡易カセットの断
面図である。
【図17】第6施形態の記録媒体用簡易カセットの断面
図である。
【図18】記録媒体用簡易カセットが外装シートからな
る梱包材によって真空梱包され、さらにその外側がボー
ル紙製の化粧箱等により梱包された様子を示す図であ
る。
【図19】従来の記録媒体の包装体の断面図である。
【図20】従来の記録媒体用簡易カセットが装着される
記録装置の構成図である。
【符号の説明】
21 記録装置 22 ピックアップ機構 23 記録用回転ドラム(記録媒体支持部材) 27 記録ヘッド 31 受像シート 31c 受像層 31a 支持層 33 転写シート 33c トナー層 33a 支持層 37 カセット用取付台 41a,51a,61a,71a,81a,91a カ
セット本体 41,51,61,71,81,91 記録媒体用簡易
カセット 43 梱包材 46 化粧箱 47 ダミーシート 49 ダミーシート固定部材 50 開口部 53 開閉蓋 65 係合孔 Lb レーザ光 R 受像シート

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 記録媒体支持部材に搬送供給される受像
    シートと、該受像シートの受像層にトナー層が重なり合
    う方向となって前記記録媒体支持部材へ順次搬送供給さ
    れる複数の転写シートとが収容された記録媒体用簡易カ
    セットであって、 前記記録媒体を、記録媒体支持部材に搬送供給される順
    に積層して収容することを特徴とする記録媒体用簡易カ
    セット。
  2. 【請求項2】 記録媒体支持部材に供給される順に積層
    された一組の記録媒体が、複数組積層されて収容された
    ことを特徴とする請求項1記載の記録媒体用簡易カセッ
    ト。
  3. 【請求項3】 前記受像シートの受像層と、前記転写シ
    ートのトナー層とが相反する方向となって積層されてい
    ることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の記録媒
    体用簡易カセット。
  4. 【請求項4】 前記記録媒体の相互間に、ダミーシート
    が挟入されていることを特徴とする請求項1〜請求項3
    のいずれか1項記載の記録媒体用簡易カセット。
  5. 【請求項5】 前記記録媒体を収容するカセット本体
    と、該カセット本体に接触する前記受像シートの受像
    層、及び前記転写シートのトナー層との間に、ダミーシ
    ートが挟入されていることを特徴とする請求項4記載の
    記録媒体用簡易カセット。
  6. 【請求項6】 前記ダミーシートが、少なくとも前記記
    録媒体の一辺側からはみ出していることを特徴とする請
    求項4又は請求項5記載の記録媒体用簡易カセット。
  7. 【請求項7】 記録装置に設けられた記録媒体のピック
    アップ機構に当接する側とは反対側の辺から、前記ダミ
    ーシートがはみ出していることを特徴とする請求項6記
    載の記録媒体用簡易カセット。
  8. 【請求項8】 前記記録装置に設けられたピックアップ
    機構の当接する記録媒体の一辺側が、前記ダミーシート
    よりはみ出していることを特徴とする請求項6記載の記
    録媒体用簡易カセット。
  9. 【請求項9】 前記ダミーシートのはみ出し部分を固定
    するためのダミーシート固定部材が、カセット本体に設
    けられていることを特徴とする請求項6〜請求項8のい
    ずれか1項記載の記録媒体用簡易カセット。
  10. 【請求項10】 前記カセット本体内での記録媒体の移
    動を規制する緩衝材が、前記ダミーシートとカセット本
    体との間に挟入されていることを特徴とする請求項5〜
    請求項9のいずれか1項記載の記録媒体用簡易カセッ
    ト。
  11. 【請求項11】 前記緩衝材が、無塵性スポンジである
    ことを特徴とする請求項10記載の記録媒体用簡易カセ
    ット。
  12. 【請求項12】 前記カセット本体が、金属からなるこ
    とを特徴とする請求項1〜請求項11のいずれか1項記
    載の記録媒体用簡易カセット。
  13. 【請求項13】 前記カセット本体が、ボール紙からな
    ることを特徴とする請求項1〜請求項11のいずれか1
    項記載の記録媒体用簡易カセット。
  14. 【請求項14】 前記記録媒体を収容したカセット本体
    が、外装シートによって包装されていることを特徴とす
    る請求項1〜請求項13のいずれか1項記載の記録媒体
    用簡易カセット。
  15. 【請求項15】 前記外装シートに包装されたカセット
    本体の外方が、さらに化粧箱によって梱包されたことを
    特徴とする請求項14記載の記録媒体用簡易カセット。
  16. 【請求項16】 前記記録媒体の取り出し用に開口され
    たカセット本体の開口部が、開閉蓋によって開閉自在に
    覆われていることを特徴とする請求項1〜請求項15の
    いずれか1項記載の記録媒体用簡易カセット。
  17. 【請求項17】 前記開閉蓋がカセット本体から脱着自
    在に設けられていることを特徴とする請求項16記載の
    記録媒体用簡易カセット。
  18. 【請求項18】 記録媒体を支持しつつ移送する記録媒
    体支持部材と、前記移送方向とは直交する方向に移動さ
    れ前記記録媒体にレーザ光スポットを照射する記録ヘッ
    ドとを備えた記録装置において、 前記記録媒体が前記記録媒体支持部材に供給搬送される
    順に前記記録媒体を積層して収容した記録媒体用簡易カ
    セットを支持する簡易カセット取付台を備え、 該簡易カセット取付台に取付けた前記記録媒体用簡易カ
    セットから前記記録媒体支持部材へ記録媒体を搬送供給
    することを特徴とする記録装置。
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