JP2002145083A - 動力舵取り装置および継手ユニット - Google Patents

動力舵取り装置および継手ユニット

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JP2002145083A JP2000340753A JP2000340753A JP2002145083A JP 2002145083 A JP2002145083 A JP 2002145083A JP 2000340753 A JP2000340753 A JP 2000340753A JP 2000340753 A JP2000340753 A JP 2000340753A JP 2002145083 A JP2002145083 A JP 2002145083A
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    • F16H1/02Toothed gearings for conveying rotary motion without gears having orbital motion
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Abstract

(57)【要約】 【課題】自動車の電動式動力舵取り装置では、キックバ
ック時に電動モータによる操舵補助力が急変して、不快
感を感じることがある。 【解決手段】本動力舵取り装置1では、電動モータ11
の回転軸21とウォーム軸13との間に弾性部材33を
介在させて、トルクを伝達する。弾性部材33は、キッ
クバック時の電動モータ11からのトルクの急変、ひい
ては操舵補助力の急変を緩和し、不快感を低減する。ま
た、ウォーム軸13とウォームホイール14とのバック
ラッシ調整用にウォーム軸13を軸方向に位置決めする
調整部材48は、がたつき除去とトルク伝達のための弾
性部材33の圧縮用に兼用されて、構造を簡素化でき
る。 【効果】電動モータが過負荷状態になり難い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車の動力舵取
り装置と、これに用いられるトルク伝達する継手ユニッ
トとに関する。
【0002】
【従来の技術】動力舵取り装置には、例えば、ステアリ
ングホイールから負荷されたトルクを、ステアリングシ
ャフトを介して車輪に伝達するとともに、ステアリング
シャフトに負荷されたトルクをセンサにより検出し、検
出されたトルクに応じて電動モータを駆動して得た操舵
補助力を車輪へ伝える電動タイプのものがある。電動モ
ータの回転軸は、セレーション構造によりウォーム軸と
一体回転可能に剛性連結され、このウォーム軸およびウ
ォームホイールを介してステアリングシャフトにトルク
伝達可能に連結されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、路面から車
輪にかかる衝撃力がステアリングシャフトに伝達される
現象、いわゆるキックバックが生じると、ステアリング
シャフトにかかるトルクが急変する。このときのトルク
の変動は、通常操舵時と同様にセンサにより検知され、
その結果、電動モータのトルクひいては操舵補助力が急
激に変化する。その一方で、このような操舵補助力の急
変は、ドライバが意図したものではないので、ドライバ
は不快感を感じることがある。
【0004】また、電動モータからのトルクが急激に立
ち上がると、例えば、ウォーム軸とウォームホイールと
の歯面同士が衝撃的にぶつかり、その結果、騒音が生じ
ることもある。そこで、本発明の目的は、上述の技術的
課題を解決し、操舵補助用の電動モータからのトルクの
急激な変化を緩和してトルク伝達できる動力舵取り装置
およびこれに利用される継手ユニットを提供することで
ある。
【0005】
【課題を解決するための手段および発明の効果】請求項
1に記載の発明は、ステアリングシャフトに負荷される
トルクに応じて駆動される操舵補助用の電動モータの回
転をウォーム軸およびウォームホイールを介して舵取り
機構に伝える動力舵取り装置において、上記ウォーム軸
の一端と、電動モータの回転軸との間に介在してトルク
を伝達する弾性部材を備えることを特徴とする動力舵取
り装置を提供する。
【0006】この発明によれば、弾性部材は、その衝撃
吸収作用により電動モータのトルクの急激な変動を緩和
しつつ、トルクを伝達できる。その結果、操舵補助力の
急変を緩和できる。例えば、キックバック時のドライバ
の意図しない操舵補助力の急変を抑制できるので、この
操舵補助力の急変に起因した不快感を低減できる。ま
た、トルクの急変に伴って生じる騒音等を低減すること
ができる。請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の
動力舵取り装置において、上記弾性部材が軸方向に圧縮
される状態にウォーム軸の他端を位置決めすることによ
り、ウォーム軸とウォームホイールの噛み合い部分のバ
ックラッシを調整する調整部材をさらに備えることを特
徴とする動力舵取り装置を提供する。
【0007】この発明によれば、ウォーム軸とウォーム
ホイールとの間のバックラッシの調整のための調整部材
によって、ウォーム軸と電動モータの回転軸との間で弾
性部材を圧縮でき、ウォーム軸と電動モータの回転軸と
の間のがたつきを除去することができる。バックラッシ
調節用の調整部材を、弾性部材の圧縮用にも兼用するの
で、構造を簡素化できる。請求項3に記載の発明は、請
求項1または2に記載の動力舵取り装置に用いられる継
手ユニットであって、上記回転軸およびウォーム軸にそ
れぞれ一体回転可能に連結される第1および第2の部材
と、第1および第2の部材の間に介在し、両者に相対回
転不能に連結される上記弾性部材とを含むことを特徴と
する継手ユニットを提供する。この発明によれば、弾性
部材による上述の請求項1または2の作用効果を得るこ
とができる。しかも、継手ユニットを介することによ
り、回転軸とウォーム軸との間をトルク伝達可能に且つ
がたつきなく連結できる。
【0008】また、継手ユニットを設けることにより、
弾性部材と直接にトルク伝達する機能を回転軸およびウ
ォーム軸の端部に持たせずに済むので、回転軸およびウ
ォーム軸に、従来のものと同サイズの標準的なものを用
いることができ、その結果、電動モータおよびウォーム
軸を安価にできる。請求項4に記載の発明は、請求項3
に記載の継手ユニットにおいて、上記第1および第2の
部材の少なくとも一方は、第1および第2の部材が軸方
向に互いに近づくにしたがって弾性部材を周方向に圧縮
するカム面を含むことを特徴とする継手ユニットを提供
する。
【0009】この発明によれば、カム面を設けるという
簡単な構成で、第1および第2の部材と弾性部材との間
を、トルク伝達可能に且つ軸方向および周方向にがたつ
きなく連結することができる。また、組立時に、第1の
部材を回転軸に取り付け、第2の部材をウォーム軸に取
り付け、回転軸およびウォーム軸を互いに接近させるだ
けで、軸方向および周方向にがたつきのない状態で継手
ユニットを組み立てることができ、しかも回転軸とウォ
ーム軸とをトルク伝達可能に連結することができる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態の動力
舵取り装置を説明する。図1は、本発明の一実施形態の
動力舵取り装置の概略構成図である。図2は、図1の動
力舵取り装置の要部を示す一部正面断面図である。本動
力舵取り装置1は、操作部材としてのステアリングホイ
ール4を操作した力を伝達することにより車輪5を操向
する舵取り機構2と、この舵取り機構2に動力伝達可能
に連結されて操舵補助力を付与するための動力駆動機構
3とを有している。
【0011】舵取り機構2は、例えば、ラックアンドピ
ニオン式のものである。舵取り機構2は、ステアリング
ホイール4が一端に設けられて車体にステアリングコラ
ムを介して回転自在に支持されるステアリングシャフト
6と、このステアリングシャフト6の他端に設けられた
ピニオン7と、このピニオン7と噛み合うラック9を有
してステアリングホイール4の動きにより車輪5を操向
するために往復移動するラック軸8とを有している。ラ
ック軸8は、車両の進行方向に対して左右となる車両の
幅方向に延びており、ラック軸8の端部には、タイロッ
ド10等を介して車輪5が連結されている。
【0012】動力駆動機構3は、操舵補助力の駆動源と
しての電動モータ11と、この電動モータ11からのト
ルクをステアリングシャフト6に伝達するウォーム軸1
3およびウォームホイール14からなるウォームギヤ1
2と、ウォーム軸13および電動モータ11の回転軸2
1との間に介在してトルク伝達する継手ユニット15
と、ステアリングシャフト6に関連して設けられてステ
アリングシャフト6に負荷されるトルクを検出するセン
サ16と、このセンサ16からの出力信号に応じて電動
モータ11を制御しつつ駆動するマイクロコンピュータ
等を含む制御部17とを有している。
【0013】センサ16は、例えば、ステアリングシャ
フト6に設けられたトーションバー(図示せず)に生じ
る、トルクに応じたねじれ変形を、一対の磁気回路形成
部材間の磁気特性の変化として検出する磁気式のトルク
センサである。なお、センサ16としては、上述の構成
のものの他、ステアリングシャフト6に負荷されるトル
クを検出する公知の他の構成のセンサを利用できる。動
力駆動機構3では、ステアリングシャフト6に負荷され
るトルクに応じて駆動される操舵補助用の電動モータ1
1の回転を、ウォーム軸13およびウォームホイール1
4を介して舵取り機構2のステアリングシャフト6に伝
える。
【0014】なお、以下の説明では、ウォーム軸13の
回転中心軸線の延びる方向を「軸方向」という(矢印S
参照)。また、ウォーム軸13の径方向を「径方向」と
いう。また、ウォーム軸13の回転中心軸線の回りに回
転する方向を「周方向」という。また、各図には、必要
に応じて方向を示す矢印を図示している。また、動力駆
動機構3は、ウォーム軸13を回転可能に支持する軸受
18,19と、軸受18,19、ウォームギヤ12等を
収容するケース20とを有している。
【0015】ケース20は、ステアリングコラム(図示
せず)に固定されている。固定されたケース20内で、
ウォームホイール14は、ステアリングシャフト6と一
体回転可能に取り付けられている。この状態で、ウォー
ムホイール14とウォーム軸13とが適正に噛み合うよ
うにして、ケース20はウォーム軸13を軸受18,1
9を介して回転自在に支持している。また、電動モータ
11の回転軸21とウォーム軸13との回転中心軸線同
士が同心状態となるように、電動モータ11はケース2
0に固定されている。
【0016】ウォーム軸13は、ウォームホイール14
の外周面に形成されたギヤ歯と噛み合うねじ山を有して
いる。ウォーム軸13は、軸方向の略中間部に設けられ
て外周に上述のねじ山を形成されたウォーム部22と、
ウォーム軸13の一端に設けられて継手ユニット15と
連結する円柱形状の連結部23と、この連結部23とウ
ォーム部22との間にあり軸受18により支持される第
1円柱部24と、ウォーム軸13の他端に設けられ軸受
19により支持される第2円柱部25とを有している。
第1円柱部24とウォーム部22との境界には、段差2
6が形成されている。第2円柱部25とウォーム部22
との境界には、段差27が形成されている。段差26,
27が軸受18,19と当接した状態で、ウォーム軸1
3は軸受18,19を介して軸方向に位置決めされてい
る。
【0017】本発明の動力舵取り装置1では、ウォーム
軸13の一端としての連結部23と、電動モータ11の
回転軸21との間に介在してトルクを伝達する弾性部材
33が設けられている。この弾性部材33は、上述の継
手ユニット15に設けられている。すなわち、継手ユニ
ット15は、回転軸21およびウォーム軸13にそれぞ
れ一体回転可能に連結される第1および第2の部材3
1,32と、第1および第2の部材31,32の間に介
在し、両者に相対回転不能に連結される上述の弾性部材
33とを含んでいる。
【0018】図3は、継手ユニットの軸方向から見た断
面図である。図4は、継手ユニットの分解斜視図であ
る。第1および第2の部材31,32の各部材は、硬質
部材、例えば、金属からなる。各部材は、略円筒形状に
形成され、軸方向の一方の端部同士を対向させて配置さ
れ、端部同士の間に弾性部材33が配置されている。第
1および第2の部材31,32は、略同形に形成されて
いる。
【0019】第1および第2の部材31,32は、回転
軸21およびウォーム軸13の対応する軸とトルク伝達
可能に嵌合される嵌合孔34,37と、弾性部材33を
介して相手側部材(例えば、第1の部材31に対して
は、第2の部材32が相手側部材である。)とトルク伝
達可能に係合する係合突起35,38とを有している。
係合突起35,38は、相手側部材と対向する向きで軸
方向に突出して形成され、周方向に等配で複数箇所、例
えば、3箇所に設けられている。
【0020】弾性部材33は、合成ゴム、天然ゴム等の
ゴム材料からなる。弾性部材33は、略星形形状に形成
されている。弾性部材33は、放射状に径方向に沿って
所定長さで延びて第1および第2の部材31,32の係
合突起35,38とトルク伝達可能に係合する複数、例
えば、6つの係合突起40と、これら複数の係合突起4
0の内周部を連結する筒部41とを有している。係合突
起40は、筒部41の外周に、周方向にほぼ等配に配置
されている。
【0021】第1の部材31と弾性部材33と第2の部
材32とは、この順で軸方向に並んで配置される。第1
および第2の部材31,32の係合突起35,38は、
互いにかみ合わされ、周方向について係合突起35,3
8同士の間に弾性部材33の係合突起40が介在するよ
うにされている。また、弾性部材33は、第1および第
2の部材31,32の少なくとも一方に嵌合状態で保持
されるようにされている。
【0022】また、第1および第2の部材31,32
は、第1および第2の部材31,32が互いに軸方向に
近づくにしたがって弾性部材33を周方向に圧縮するカ
ム面36,39(一部のみ図示)を含んでいる。なお、
図4に符号40Bを付した係合突起40について、周方
向を矢印Tで図示している。カム面36,39は、各係
合突起35,38に一対が形成されている。各カム面3
6,39は、傾斜面に形成されている。この傾斜面の法
線方向は、径方向に直交し、且つ周方向に傾斜し、且つ
軸方向に傾斜している。カム面36,39は、弾性部材
33の対応する対向面42(一部のみ図示)と当接す
る。
【0023】対向面42は、カム面36,39と平行に
弾性部材33の各係合突起40の両面に形成されてい
る。また、第1および第2の部材31,32の一方の部
材のカム面、例えば、カム面36は、一対が互いに対向
するように配置され、その一対のカム面36の間に周方
向に沿って、他方の部材の係合突起38および弾性部材
33の2つの係合突起40が挟まれている。
【0024】継手ユニット15では、組立時に、第1お
よび第2の部材31,32が軸方向に近づけられる。こ
れに伴い、カム面36,39と対向面42とが当接し、
弾性部材33は圧縮される。弾性部材33は、軸方向お
よび周方向に圧縮されて、カム面36,39と対向面4
2とはがたつきなくトルク伝達可能に係合する。また、
図2に示すように、ウォーム軸13とウォームホイール
14との噛み合い部分28のバックラッシは調整可能と
されている。
【0025】すなわち、ケース20には、軸受18を軸
方向に位置決めして保持する第1保持部45と、軸受1
9を軸方向に位置調整可能に保持する第2保持部46
と、軸方向に変位可能に設けられて軸受19の外輪を軸
方向に位置決めする調整部材48と、調整部材48を軸
方向に変位可能に支持するための調整部材48の雄ねじ
50とケース20の雌ねじ51からなるねじ機構49
と、雄ねじ50にねじ込まれることにより調整部材48
の緩みを防止するナット52とが設けられている。上述
の第1保持部45と、第2保持部46と、ねじ機構49
の雌ねじ51は、ケース20に一体に形成されている。
調整部材48とナット52とは、ケース20と別体で形
成されている。
【0026】調整部材48は、硬質部材からなる。調整
部材48は、軸受19を介してウォーム軸13の他端を
位置決めすることにより、ウォーム軸13とウォームホ
イール14との噛み合い部分29のバックラッシを調整
することができ、このバックラッシを調整した状態で、
弾性部材33を軸方向に圧縮した状態にできる。バック
ラッシ調整は、例えば、以下のようになされる。すなわ
ち、調整部材48をねじ込むことにより、軸受18の外
輪を第1保持部45の段差47に当接させ、軸受18,
19を介してウォーム軸13をケース20に対して軸方
向に位置決めする。このとき、軸受18,19の内部隙
間は除去され、ウォーム軸13は一対の軸受18,19
に軸方向に挟持され、軸方向の所定の位置で、径方向お
よび軸方向にともにがたつきなく支持される。この状態
で、噛み合い部28でのバックラッシが適切な値に調整
される。
【0027】本動力舵取り装置1では、通常操舵時に、
ドライバが、路面から車輪5を介して伝わる操舵抵抗に
抗しつつ、ステアリングホイール4を回転させると、こ
のときのステアリングシャフト6にかかるトルクは、比
較的にゆっくりと変化する。このトルクに応答した電動
モータ11のトルクが操舵補助力として得られる。この
とき電動モータ11のトルクはゆっくりと変化するの
で、弾性部材33による緩和の影響は操舵補助力にほと
んど現れず、ドライバの意図を反映した快適な操舵補助
力を得られる。
【0028】一方、キックバックが生じると、ステアリ
ングシャフト6に負荷されるトルクは、通常操舵時に比
べて急激に変化する。このトルクに応じて駆動される電
動モータ11の回転軸21の回転は、急激に変化する。
その一方で、弾性部材33は、その衝撃吸収作用により
上述の回転やトルクの急変を緩和しつつ、回転やトルク
をウォーム軸13に伝達でき、その結果、操舵補助力の
急変を緩和できる。このように本発明の実施形態によれ
ば、電動モータ11からのトルクを伝達する弾性部材3
3の衝撃吸収作用により、電動モータ11からのトルク
の急変を緩和でき、また、操舵補助力の急変を緩和でき
る。例えば、キックバック時のドライバの意図しない操
舵補助力の急変を抑制できるので、このような操舵補助
力の急変に起因した不快感を低減できる。また、トルク
の急変に伴って生じる騒音等を低減することができる。
【0029】また、ウォーム軸13とウォームホイール
14との間のバックラッシの調整のための調整部材48
によって、軸受19とウォーム軸13とを介して、ウォ
ーム軸13と電動モータ11の回転軸21との間で弾性
部材33を圧縮できる。これにより、ウォーム軸13と
電動モータ11の回転軸21との間のがたつきを除去す
ることができる。というのは、弾性部材33は、少なく
とも一の方向、例えば、軸方向に圧縮されると、肉の一
部が他の方向である周方向や径方向へはみ出そうとし
て、がたつきの原因となるその周囲の隙間を埋めるから
である。
【0030】上述のがたつきを除去できる結果、トルク
の変動に伴って生じる騒音をより一層抑制することがで
きる。また、がたつきを除去することにより、操舵補助
力の変化を弾性部材33により緩和する効果を効果的に
得ることができる。バックラッシ調節用の調整部材48
を、弾性部材33の圧縮用にも兼用するので、圧縮用に
変位する部材を調整部材48の他に設けずに済み、構造
を簡素化できる。
【0031】また、弾性部材33を含む継手ユニット1
5を介することにより、トルクの急変を弾性部材33に
より緩和する効果に加えて、回転軸21とウォーム軸1
3との間をトルク伝達可能に且つがたつきなく連結でき
る。その結果、トルクの変動に伴って生じる騒音をより
一層抑制することができる。また、継手ユニット15を
設けることにより、弾性部材33と直接にトルク伝達す
る機能を回転軸21およびウォーム軸13の端部に持た
せずに済むので、回転軸21およびウォーム軸13に、
従来のものと同サイズの標準的なものを用いることがで
き、その結果、電動モータ11およびウォーム軸13を
安価にすることができる。
【0032】すなわち、通常、弾性部材33がトルク伝
達時のねじり方向の荷重に耐え得るために、弾性部材3
3と直接にトルク伝達する相手部材(例えば、第1およ
び第2の部材31,32)は大径化する傾向にある。こ
こで、継手ユニット15を設けずに、回転軸21および
ウォーム軸13が弾性部材33と直接にトルク伝達する
場合を考えると、上述のような大径の相手部材を、電動
モータ11の回転軸21やウォーム軸13に一体に形成
することになる。ところが、大径サイズの端部の回転軸
を有する電動モータは、特注品となるので、通常サイズ
の回転軸を有する汎用の電動モータに比べて非常に高価
になってしまう。また、大径の端部を有するウォーム軸
の材料コストや加工コストは、標準サイズの端部を有す
るウォーム軸に比べて高価になる。また、高精度を要す
る回転軸やウォーム軸の端部に、大径の上述の相手部材
を溶接等により接合することは、実用的でない。これに
対して、本発明の継手ユニット15を設ける場合には、
上述の相手部材を電動モータ11の回転軸21やウォー
ム軸13と別体で形成できるので、回転軸21やウォー
ム軸13の端部を通常のサイズにできる結果、例えば、
汎用の電動モータ等の標準品を利用でき、電動モータ1
1およびウォーム軸13を安価にできる。また、第1お
よび第2の部材31,32は比較的に低精度部品である
ので、これらの部品によるコストの増加分は、高精度部
品である回転軸21やウォーム軸13の端部を大径にす
ることに伴うコストの増加分よりも格段に少なくて済
む。その結果、継手ユニット15により、動力舵取り装
置1を安価にできる。
【0033】また、第1および第2の部材31,32が
軸方向に互いに近づくにしたがって弾性部材33を周方
向に圧縮するカム面36,39を設けるという簡単な構
成で、第1および第2の部材31,32と弾性部材33
との間を、トルク伝達可能に且つ軸方向および周方向に
がたつきなく連結することができる。また、カム面3
6,39を軸方向および周方向に傾斜したテーパ状に形
成することが好ましい。これにより、軸方向および周方
向にがたつきなく連結する際に、第1および第2の部材
31,32を軸方向に位置決めし易い。また、カム面3
6,39を互いに噛み合う係合突起に設けることによ
り、第1および第2部材間が回転方向に位置ずれを生じ
難い。
【0034】また、カム面36,39を含む継手ユニッ
ト15であれば、継手ユニット15の組立およびウォー
ム軸13および回転軸21の連結を容易にできる。すな
わち、組立時に、第1の部材31を回転軸21に取り付
け、第2の部材32をウォーム軸13に取り付けて、回
転軸21とウォーム軸13とを互いに接近させるだけ
で、カム面36,39と対向面42とが当接し、弾性部
材33の係合突起40が軸方向および周方向に圧縮さ
れ、軸方向および周方向にがたつきのない状態で継手ユ
ニット15を組み立てることができ、しかも回転軸21
とウォーム軸13とをトルク伝達可能に連結することが
できる。
【0035】なお、第1および第2の部材31,32の
少なくとも一方にカム面36,39を設けてあれば、設
けられたカム面について上述の作用効果を得ることがで
きるが、第1および第2の部材31,32の両部材には
ともにカム面36,39を設けるのが好ましく、がたつ
きを確実に防止できる。また、第1および第2の部材3
1,32を軸方向に近づけることは、通常、容易であ
る。例えば、調整部材48を軸方向に位置調整してもよ
いし、電動モータ11をケース20に取り付けてもよ
い。
【0036】また、継手ユニット15では、回転軸21
およびウォーム軸13の各軸と弾性部材33との間に第
1および第2の部材31,32を介在させているので、
各軸と第1および第2の部材31,32との間の連結の
態様の自由度を高めることができ、各軸の構造、例え
ば、軸端形状を円柱形状に簡素化できる。また、周方向
に圧縮状態とされた弾性部材33は、両回転方向のトル
クの急変を受けたときにも、第1および第2の部材3
1,32との間にがたつきを生じ難くでき、トルクの急
増および急減をともに緩和することができる。
【0037】また、弾性部材33は、回転軸21とウォ
ーム軸13との間に設けられたので、トルク伝達時に弾
性部材33にかかるねじり方向の荷重は、ウォームギヤ
12による減速前の小さな荷重で済むので、小さな弾性
部材33でトルク変動を効果的に緩和できる。また、本
発明を適用する動力舵取り装置1としては、制御部17
で操舵角度範囲の限界で電動モータ11を過負荷から保
護するために電動モータ11の駆動電流を制限する、い
わゆる端当て制御を行うものが好ましい。というのは、
弾性部材33が設けられずに端当て制御をする従来の動
力舵取り装置では、操舵角度範囲の限界でなく自在に操
舵可能な場合であっても、キックバックに応答して電動
モータが急に駆動されると、これに伴い負荷トルクが急
変し、この負荷トルクの急変に対応する駆動電流のピー
クも大きくなる傾向にあり、この状態が繰り返されて、
端当て制御が行われることがある。しかしながら、端当
て制御が行われると、電動モータの駆動電流は制限され
るので、仮に大きな操舵補助力が必要となったときに、
十分な操舵補助力が得られないことが想定される。これ
に対して、本発明の動力舵取り装置1では、キックバッ
クに応答して電動モータ11が駆動されたとしても、弾
性部材33を介してつながる負荷トルクはゆっくりと変
化し、このような負荷トルクの変化に対応する駆動電流
であれば、そのピークを小さく抑制できる。従って、キ
ックバックが繰り返されるとしても、端当て制御が行わ
れることを防止でき、必要なときに十分な操舵補助力が
得られる動力舵取り装置1を実現できる。
【0038】また、電動モータ11が過負荷状態になり
難いので、電動モータ11にとって好ましい。なお、上
述の弾性部材33は、第1および第2の部材31,32
と別体で分離可能に形成されていてもよいし、一体的に
取り付けられていてもよく、例えば、カム面36,39
にコーティングされていてもよい。また、弾性部材33
は、モータ11の回転軸21およびウォーム軸13の少
なくとも一方と直接に係合してよいし、上述のように第
1および第2の部材31,32を介在させてもよい。
【0039】また、ケース20の段差47と軸受18の
外輪との間に、例えば、数10μm程度の隙間を設け、
弾性部材33の付勢力を用いて、ウォーム軸13を軸方
向に弾性付勢してもよい。この場合、トルク変動を緩和
するための弾性部材33をバックラッシ調整に寄与させ
ることができる。その他、本発明の要旨を変更しない範
囲で種々の設計変更を施すことが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態の動力舵取り装置の概略構
成図である。
【図2】図1の動力舵取り装置の要部を示す一部断面正
面図である。
【図3】図2に示す継手ユニットのA方向矢視図であ
り、断面を示すハッチングを省略して図示している。
【図4】図3に示す継手ユニットの分解斜視図である。
【符号の説明】
1 動力舵取り装置 2 舵取り機構 6 ステアリングシャフト 11 電動モータ 13 ウォーム軸 14 ウォームホイール 15 継手ユニット 21 電動モータの回転軸 23 連結部(ウォーム軸の一端) 25 第2円柱部(ウォーム軸の他端) 29 噛み合い部分 31 第1の部材 32 第2の部材 33 弾性部材 36,39 カム面 48 調整部材 S 軸方向 T 周方向
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H02K 7/10 H02K 7/10 C Fターム(参考) 3D033 CA02 CA04 CA16 CA21 3J009 DA11 EA06 EA19 EA23 EA32 EC07 FA01 5H607 AA01 CC03 DD03 DD07 DD19 EE32 EE54 FF01 GG01 GG08

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ステアリングシャフトに負荷されるトルク
    に応じて駆動される操舵補助用の電動モータの回転をウ
    ォーム軸およびウォームホイールを介して舵取り機構に
    伝える動力舵取り装置において、 上記ウォーム軸の一端と、電動モータの回転軸との間に
    介在してトルクを伝達する弾性部材を備えることを特徴
    とする動力舵取り装置。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の動力舵取り装置におい
    て、 上記弾性部材が軸方向に圧縮される状態にウォーム軸の
    他端を位置決めすることにより、ウォーム軸とウォーム
    ホイールの噛み合い部分のバックラッシを調整する調整
    部材をさらに備えることを特徴とする動力舵取り装置。
  3. 【請求項3】請求項1または2に記載の動力舵取り装置
    に用いられる継手ユニットであって、 上記回転軸およびウォーム軸にそれぞれ一体回転可能に
    連結される第1および第2の部材と、第1および第2の
    部材の間に介在し、両者に相対回転不能に連結される上
    記弾性部材とを含むことを特徴とする継手ユニット。
  4. 【請求項4】請求項3に記載の継手ユニットにおいて、 上記第1および第2の部材の少なくとも一方は、第1お
    よび第2の部材が軸方向に互いに近づくにしたがって弾
    性部材を周方向に圧縮するカム面を含むことを特徴とす
    る継手ユニット。
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