JP2002144432A - プラスチックフィルム接着方法 - Google Patents

プラスチックフィルム接着方法

Info

Publication number
JP2002144432A
JP2002144432A JP2000350811A JP2000350811A JP2002144432A JP 2002144432 A JP2002144432 A JP 2002144432A JP 2000350811 A JP2000350811 A JP 2000350811A JP 2000350811 A JP2000350811 A JP 2000350811A JP 2002144432 A JP2002144432 A JP 2002144432A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sheet
rolls
plastic film
pair
resin
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000350811A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoji Ueda
洋二 上田
Fumio Echigo
文雄 越後
Takeshi Suzuki
武 鈴木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority to JP2000350811A priority Critical patent/JP2002144432A/ja
Publication of JP2002144432A publication Critical patent/JP2002144432A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来のプリプレグシート表面には、クレータ
ー状の凹部が存在する場合があり、そのシート上にプラ
スチックフィルムをラミネートした場合、凹部がそのま
まの形で気泡となって残るという課題があった。 【解決手段】 プリプレグシート11を、所定の温度お
よび圧力に設定した第1の一対の加熱ロール13の間を
通過させて、プリプレグシート11内の樹脂を融かして
プリプレグシート表面に存在する凹部を融けた樹脂で埋
めるとともにプリプレグシート表面を平滑化した後、第
2のプラスチックフィルム22をプリプレグシート11
の表裏を狭持する形で配置し、所定温度と圧力に設定し
た第2の一対の加熱ロール14の間を通過させることに
より、第2のプラスチックフィルム22とプリプレグシ
ート11を接着させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プラスチックフィ
ルムをプリプレグシート等のシートの表面に接着させる
方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、電子機器の小型、軽量化および高
機能化に伴い、回路基板に対して、小型、軽量化および
高速信号処理化、さらには高密度実装化が要求されてい
る。このような要求に対して、回路基板技術は、高多層
化、ビアホールの小径化および回路パターンのファイン
化技術等を急速に進展させる必要性がある。しかし、従
来のスルーホール構造によって層間の電気接続がなされ
る多層回路基板では、もはやこれらの要求を満足させる
ことは極めて困難である。そのために新しい構造を備え
た回路基板やその製造方法が開発された。
【0003】その代表例の一つに、従来回路基板の層間
接続の主流となっていたスルーホール構造に変わって、
導電性ペーストにより層間の電気接続を確保した完全I
VH(インナービアホール)構造を有する回路基板(例
えば、特開平6−268345号公報)が開発された。
【0004】この回路基板の製造方法においては、導電
性ペーストからなるビアホールを形成するための工程が
ある。この工程は、プラスチックフィルムを表裏に備え
たプリプレグの所定の位置にレーザー等で貫通孔を形成
し、その貫通孔に印刷等の方法で導電性ペースト充填す
るものである。この工程において、プラスチックフィル
ムは導電性ペーストの充填時に、貫通孔以外の絶縁部分
に導電性ペーストの付着を防ぐ役割と搬送時の汚染防止
等の役割を担っている。そして導電性ペーストの充填後
は、このプラスチックフィルムをプリプレグから剥離
し、導電性ペーストが充填されたビアホールを有するプ
リプレグを得ることができ、さらにこれを用いて従来の
銅張積層板あるいは多層基板の工法と回路のパターニン
グで完全IVH構造の回路基板を提供できる。
【0005】従来のこの工程に用いられるプラスチック
フィルムは、ポリエチレンテレフタレート(PET)、
ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリプロピレン
(PP)等であり、また、プリプレグと接する面に離形
剤が塗布されていることもある。
【0006】プラスチックフィルムとプリプレグシート
の接着は、プリプレグシート製造時に同時にプラスチッ
クフィルムを接着する方法(例えば、特開昭61−29
0610号公報)が提案されているが、本発明は出来上
がったプリプレグシート等にプラスチックフィルムを接
着する方法に関するものである。
【0007】以下、従来の回路基板の製造方法における
プリプレグシートとプラスチックフィルムとの接着工程
について説明する。
【0008】プリプレグシートとプラスチックフィルム
との接着には、一般的に使用されている感光性ドライフ
ィルムラミネート用のラミネータを用い、加圧手段を有
した2対の加熱ロールとプラスチックフィルム供給手段
と基材供給手段を備えている。
【0009】図3は、プリプレグシートとプラスチック
フィルムとの接着に用いる、従来のラミネータのロール
構成と接着工程を示す図である。101は、例えば不職
布の芳香族ポリアミド繊維に熱硬化性エポキシ樹脂を含
浸させた、内部に空孔を有する複合材からなる500m
m角に加工した厚さ100〜200μmのアラミド−エ
ポキシシート(プリプレグシート)であり、102は片
面にSi系の離型剤を塗布した、幅550mm、厚さ1
6μmのロール状のPETフィルム(プラスチックフィ
ルム)である。
【0010】ラミネータの上下に配置したPETフィル
ム供給部105a、105bには、ロール状の前記PE
Tフィルム102が離型剤塗布面側でアラミド−エポキ
シシート101を狭持する形で取り付けられている。
【0011】そして、シート101の両側に、一対の第
1の加熱ロール103、一対の第2の加熱ロール104
をPETフィルムの走行方向に順に配置し、第1の加熱
ロール103の前方にはアラミド−エポキシシート10
1の供給部106を、第2の加熱ロール104の後方に
は取り出し部107を設けている。第1、第2の加熱ロ
ール103、104は、φ70mmの金属ロールに、厚
さ5mm、ゴム硬度70度の耐熱シリコンゴムをライニ
ングした、直径φ80mm、長さ700mmのロールで
ある。
【0012】第1の加熱ロール103の表面温度を10
0℃、第2の加熱ロール104の表面温度を120℃に
コントロールし、第1の加熱ロール103と第2の加熱
ロール104は、それぞれ2kg/cm2のエアーで加
圧されている。ラミネート速度は2m/minである。
【0013】PETフィルム102とアラミド−エポキ
シシート101との接着は、あらかじめ上下に配置した
PETフィルム102のみを離型剤塗布面が接触した状
態で第1の加熱ロール103と第2の加熱ロール104
を通過させ、取り出し部107に適量はみ出させた状態
で、アラミド−エポキシシート101を供給部106か
ら第1の加熱ロール103の回転部に投入し、第1の加
熱ロール103と第2の加熱ロール104を通過させ
て、アラミド−エポキシシート101の樹脂成分を軟化
させ、加圧することによって接着する。
【0014】2枚目以降は、アラミド−エポキシシート
101を順次供給部106から第1の加熱ロール103
の回転部に投入すれば連続的に接着できる。
【0015】以上のような方法でPETフィルム102
が表裏に接着されたアラミド−エポキシシート101を
用い、多層化のベースとなる両面の回路基板の製造方法
を説明する。
【0016】図4(a)〜(f)は両面の回路基板の製
造方法を示す工程断面図である。まず、PETフィルム
102が接着されたアラミド−エポキシシート101
(図4(a))の所定の個所に図4(b)に示すように
レーザ加工法などを利用して貫通孔111を形成する。
【0017】次に図4(c)に示すように、貫通孔11
1に導電性ペースト112を充填する。導電性ペースト
112を充填する方法としては、貫通孔111を有する
アラミド−エポキシシート101を印刷機(図示せず)
のテーブル上に設置し、直接導電性ペースト112をP
ETフィルム102の上から印刷して充填する方法が挙
げられる。
【0018】このとき、上面のPETフィルム102は
印刷マスクの役割と、アラミド−エポキシシート101
の表面の汚染防止の役割を果たしている。
【0019】次に図4(d)に示すように、アラミド−
エポキシシート101の両面からPETフィルム102
を剥離する。
【0020】次に図4(e)に示すようにアラミド−エ
ポキシシート101の両面に銅などの金属箔113を張
り付ける。この状態で熱プレスで真空加熱加圧すること
により図4(f)に示すように、アラミド−エポキシシ
ート101の厚みが圧縮される(t1>t2)ととも
に、アラミド−エポキシシート101と金属箔113と
が接着される。
【0021】この時、アラミド−エポキシシート101
は樹脂成分が加熱によって硬化する。そして表裏の金属
箔113を選択的にエッチングして回路パターンが形成
されて両面の回路基板が得られる。
【0022】以上述べたように、回路基板の製造の中で
アラミド−エポキシシート101の表裏に接着されたP
ETフィルムは、レーザ加工等で貫通孔が形成され、導
体ペースト印刷時のマスクとして使用され、印刷後は剥
離される。
【0023】回路基板の微細化には、アラミド−エポキ
シシート101面にPETフィルム102が均一に接着
し、レーザ加工時や導電ペースト印刷時に剥離しないこ
と、導電ペースト充填時に導電ペーストが必要面積以上
に広がらないことが重要である。
【0024】また、レーザ加工時、被加工物にうねりな
どがあると焦点がずれ安定した孔形状が得られなくなる
ことから、プリプレグシートに変形を与えないでプラス
チックフィルムを接着することが重要となる。
【0025】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記の従
来の構成では、温度の低い第1の加熱ロール103でプ
ラスチックフィルム102とアラミド−エポキシシート
101が接着あるいは密着された状態で、温度の高い第
2の加熱ロール104で加圧されるため、第2の加熱ロ
ール104の温度によって収縮するプラスチックフィル
ム102を第2の加熱ロール104によって完全に押し
広げて接着することが困難になり、プラスチックフィル
ム102にしわが発生する。
【0026】プラスチックフィルム102には進行方向
に張力が与えられているため、進行方向の熱収縮は張力
に吸収され、見かけ上フリーとなる横方向のみが熱収縮
して、第2の加熱ロール104で押し広げられない余分
なプラスチックフィルム102がしわとなっている。
【0027】このしわが発生しているプリプレグシート
101にレーザ加工で孔を空ける場合しわによる段差
で、レーザ加工時に焦点がずれて孔径がばらつき接続抵
抗が不安定となる問題があった。
【0028】また、しわが発生している貫通孔111に
導電ペースト112を充填する際、導電ペースト112
がプリプレグシート101とプラスチックフィルム10
2の隙間に入り込み、貫通孔111が見かけ上大きくな
り、微細化の妨げや隣接パターンや隣接貫通孔とショー
トする問題があった。
【0029】また、エポキシ樹脂にフィラーを添加して
織布、不織布に含浸して作製したプリプレグでは、直径
0.3mm以下のクレーター状の凹部が発生する場合が
ある。この凹部の多数あるプリプレグを上記の従来の構
成でプラスチックフィルムをラミネートした場合、凹部
がそのままの形で気泡となって残り、その後凹部にかか
る形でレーザ加工にて孔を空け導電性ペーストを充填し
た場合、導電性ペーストが凹部に流れ出し、隣りの孔ま
たは回路パターンとショートまたは絶縁不良を起こす課
題がある。
【0030】さらに、エポキシ樹脂にフィラーを添加し
て織布、不織布に含浸して作製したプリプレグでは、プ
リプレグ表面をパウダー状にフィラー粉が覆っており、
プラスチックフィルムのラミネート強度を極端に低下さ
せ、後工程のレーザ加工工程、ペースト充填工程でプリ
プレグとプラスチックフィルムが剥離する問題があっ
た。
【0031】そこで、本発明は、上記従来のプラスチッ
クフィルム接着方法では、樹脂が含浸された繊維で形成
されたシート表面にプラスチックフィルムを接着させる
さい、そのプラスチックフィルムにはしわが発生すると
いう課題を考慮し、上記シート表面にプラスチックフィ
ルムを接着させるさい、そのプラスチックフィルムにし
わを発生させないプラスチックフィルム接着方法を提供
することを目的とする。
【0032】また、本発明は、上記従来のプラスチック
フィルム接着方法では、上記シート表面に凹部が存在し
ていた場合、接着後のプラスチックフィルムとその凹部
との間に空間が発生するという課題を考慮し、上記シー
ト表面に凹部が存在していても、プラスチックフィルム
接着後に、上記シート表面とプラスチックフィルムとの
間に空間を発生させないプラスチックフィルム接着方法
を提供することを目的とする。
【0033】さらに、本発明は、上記従来のプラスチッ
クフィルム接着方法では、上記シート表面にフィラーが
存在していた場合、接着させたプラスチックフィルムが
上記シートから剥離しやすいという課題を考慮し、上記
シート表面にフィラーが存在していても、接着させたプ
ラスチックフィルムを上記シートから剥離させないよう
にするプラスチックフィルム接着方法を提供することを
目的とする。
【0034】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、第1の本発明(請求項1に対応)は、樹脂が含浸
された繊維で形成されたシートの表裏面側に配置された
第1の一対のロールの少なくとも一方を所定の温度に加
熱し、前記シートの表および/または裏面側にプラスチ
ックフィルムを配置し、前記少なくとも一方が所定の温
度に加熱された前記第1の一対のロールで前記プラスチ
ックフィルムおよび前記シートを所定の圧力で加圧する
とともに、前記シートを前記第1の一対のロール間を通
過させて前記シートの表および/または裏面側に前記プ
ラスチックフィルムを接着させ、前記第1の一対のロー
ル間を通過した前記シートを、加熱されていない第2の
一対のロールで加圧する、または前記第1の一対のロー
ル間を通過した前記シートを、前記樹脂が融ける温度未
満の温度に加熱された第2の一対のロールで加圧するこ
とを特徴とするプラスチックフィルム接着方法である。
【0035】第2の本発明(請求項2に対応)は、樹脂
が含浸された繊維で形成されたシートの表裏面側に配置
された第1の一対のロールの少なくとも一方を前記樹脂
が融ける温度に加熱し、その第1の一対のロールで前記
シートを所定の圧力で加圧して、加圧する前に前記シー
トの表および/または裏面側に存在していた凹部を融け
た前記樹脂で埋め、その後、前記シートの表裏面側に配
置された第2の一対のロールの少なくとも一方を所定の
温度に加熱し、前記シートの表および/または裏面側に
プラスチックフィルムを配置し、前記少なくとも一方が
所定の温度に加熱された前記第2の一対のロールで前記
プラスチックフィルムおよび前記シートを所定の圧力で
加圧するとともに、前記シートを前記第2の一対のロー
ル間を通過させて前記シートの表および/または裏面側
に前記プラスチックフィルムを接着させることを特徴と
するプラスチックフィルム接着方法である。
【0036】第3の本発明(請求項3に対応)は、樹脂
が含浸された繊維で形成されたシートの表裏面側に配置
された第1の一対のロールの少なくとも一方を前記樹脂
が融ける温度に加熱し、その第1の一対のロールで前記
シートを所定の圧力で加圧して前記樹脂を融かして前記
加圧する前に前記シートの表および/または裏面側に存
在していたフィラーを前記樹脂で覆うとともに、前記シ
ートの表裏面を実質上平面にし、その後、前記シートの
表裏面側に配置された第2の一対のロールの少なくとも
一方を所定の温度に加熱し、前記シートの表および/ま
たは裏面側にプラスチックフィルムを配置し、前記少な
くとも一方が所定の温度に加熱された前記第2の一対の
ロールで前記プラスチックフィルムおよび前記シートを
所定の圧力で加圧するとともに、前記シートを前記第2
の一対のロール間を通過させて前記シートの表および/
または裏面側に前記プラスチックフィルムを接着させる
ことを特徴とするプラスチックフィルム接着方法であ
る。
【0037】第4の本発明(請求項4に対応)は、前記
第1の一対のロールの少なくとも一方に所定の第2のプ
ラスチックフィルムを導き、その第2のプラスチックフ
ィルムを前記シートの表および/または裏面側と前記第
1の一対のロールの少なくとも一方との間に位置させた
後取り出して、前記第1の一対のロールの少なくとも一
方に付着物を付着させないことを特徴とする第2または
第3の本発明に記載のプラスチックフィルム接着方法で
ある。
【0038】第5の本発明(請求項5に対応)は、前記
第1の一対のロールが撥水性の樹脂またはゴムで形成さ
れたロールであることを特徴とする第2から第4のいず
れかの本発明に記載のプラスチックフィルム接着方法で
ある。
【0039】第6の本発明(請求項6に対応)は、前記
シートがプリプレグシートであることを特徴とする第1
から第5のいずれかの本発明に記載のプラスチックフィ
ルム接着方法である。
【0040】第7の本発明(請求項7に対応)は、前記
プリプレグシートが不織布もしくは織布と熱硬化性樹脂
との複合剤であることを特徴とする第6の本発明に記載
のプラスチックフィルム接着方法である。
【0041】第8の本発明(請求項8に対応)は、前記
プリプレグシートが多孔質であることを特徴とする第7
の本発明に記載のプラスチックフィルム接着方法であ
る。
【0042】第9の本発明(請求項9に対応)は、前記
熱硬化性樹脂にはフィラーが添加されていることを特徴
とする第7または第8の本発明に記載のプラスチックフ
ィルム接着方法である。
【0043】このように、本発明のプラスチックフィル
ム接着方法を用いると、プラスチックフィルムをラミネ
ートする前に、プリプレグシートの厚み、表面の凹凸な
どを均一化することができる。プリプレグシートの厚
み、表面の凹凸などを均一化することによってラミネー
ト時のプラスチックフィルムの皺の発生を抑制でき、ま
たラミネート強度も向上できる。
【0044】具体的には、例えばプリプレグシートの表
裏に第1のプラスチックフィルムを狭持する形で配置
し、このように配置された第1のプラスチックフィルム
とプリプレグシートを、所定の温度および圧力に設定し
た第1の一対の加熱ロールの間を通過させて、第1のプ
ラスチックフィルムとプリプレグシートとを接着した
後、第1のプラスチックフィルムを剥離し、第2のプラ
スチックフィルムをプリプレグシートの表裏を狭持する
形で配置し、所定温度と圧力に設定した第2の一対の加
熱ロールの間を通過させることにより、第2のプラスチ
ックフィルムとプリプレグシートを接着させる。第1お
よび第2のプラスチックフィルムは、150℃で30分
加熱時の熱吸収率が0.5%以下のものを用い、プラス
チックフィルムはポリエステルテレフタレートを用い、
後工程で剥離するので、離型剤塗布乾燥後に熱処理した
ものを用いることが望ましい。
【0045】また、プラスチックフィルムのプリプレグ
シートからのはみ出し量が片側10mm以下のものを用
いることで、ラミネート時の皺の発生をさらに抑制でき
る。プリプレグシートは不織布もしくは織布と熱硬化性
樹脂との複合剤であり、かつ多孔質である物が望まし
く、熱硬化性樹脂にフィラーを添加しても良い。
【0046】また、別の手段としてプリプレグを第1の
一対の加熱ロールの間を通過させてプリプレグの熱硬化
性樹脂を軟化させた後、プラスチックフィルムをプリプ
レグシートの表裏を狭持する形で配置し、プラスチック
フィルムとプリプレグシートを、所定の温度および圧力
に設定した第2の一対の加熱ロールの間を通過させて、
プラスチックフィルムとプリプレグシートとを接着させ
ても同様な効果は得られる。
【0047】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態では、
本発明のプラスチックフィルム接着方法の一例として、
回路基板の製造方法におけるプリプレグシートとプラス
チックフィルムとの接着方法について説明する。
【0048】(第1の実施の形態)図1は本発明の第1
の実施の形態のプリプレグシートとプラスチックフィル
ムとの接着に用いるラミネータのロール構成と接着方法
を示す断面図である。
【0049】11は、例えばガラスクロスにフィラーを
添加した熱硬化性エポキシ樹脂を含浸させた複合材から
なる500mm角に加工した厚さ80〜200μmのガ
ラス−エポキシシート(プリプレグシート)である。
【0050】12は、片面にSi系の離型剤を塗布し
た、幅510mm、厚さ16μmのロール状のPETフ
ィルム(プラスチックフィルム)であり、離型剤を塗
布、乾燥後、さらに140℃の温度で5分間熱処理し
た、熱収縮率が0.1%(150℃、30分間の加熱に
おける)のものを用いた。
【0051】ラミネータの上下に配置した第1のPET
フィルム供給部15a、15bには、ロール状のPET
フィルム12が離型剤塗布面側でガラス−エポキシシー
ト11を狭持するため、上方PET供給部15aは離型
剤塗布面が上側に、下方PET供給部15bは離型剤塗
布面が下側となるようにとりつけている。
【0052】そして、シート11の進行方向には、第1
の加熱ロール13と第2の加熱ロール14、取り出しロ
ール16、除電ブロワー17を順に、それぞれシート1
1の両側に配置し、第1の加熱ロール13の投入側にプ
リプレグシートの投入部18を、除電ブロワー17の後
方には取り出し部19を設けている。また、第1の加熱
ロール13の後方には、第1のPETフィルム12を巻
き取るための巻き取りロール20a、20b、第2の加
熱ロール14に第2のPETフィルム22を供給するた
めの第2のPETフィルム供給部21a、21bを設け
ている。
【0053】第2のPETフィルム22は、片面にSi
系の離型剤を塗布した、幅510mm、厚さ16μmの
ロール状のPETフィルム(プラスチックフィルム)で
あり、離型剤を塗布、乾燥後、さらに140℃の温度で
5分間熱処理した、熱収縮率が0.1%(150℃、3
0分間の加熱における)のものを用いた。
【0054】ラミネータの上下に配置した第2のPET
フィルム供給部21a、21bには、ロール状の第2の
PETフィルム22が離型剤塗布面側でガラス−エポキ
シシート11を狭持するため、上方PET供給部21a
は離型剤塗布面が上側に、下方PET供給部21bは離
型剤塗布面が下側となるようにとりつけている。
【0055】第1の加熱ロール13はφ70mmの金属
ロールにゴム硬度70度の耐熱シリコンゴムをライニン
グした、φ80mm、長さ700mmのロールであり、
表面温度は125℃にコントロールされ、0.5kg/
cm2のエアー圧で加圧している。
【0056】第2の加熱ロール14は、φ70mmの金
属ロールにゴム硬度70度の耐熱シリコンゴムをライニ
ングした、φ80mm、長さ700mmのロールであ
り、表面温度は120℃にコントロールされ、1kg/
cm2のエアー圧で加圧している。
【0057】取り出しロール16は、φ30mmの金属
ロールにゴム硬度40度の耐熱シリコンゴムをライニン
グした、φ40mm、長さ700mmの加熱手段を具備
しないロールである。
【0058】第1のPETフィルム12及び第2のPE
Tフィルム22を搬送するための各ロールの周速度は全
て同一で、2m/minに設定している。
【0059】本ラミネータによる接着は次のようにして
行う。まず、あらかじめ上下に配置した第1のPETフ
ィルム12を、離型剤塗布面が接触した状態で第1の加
熱ロール13、巻き取りロール20a、20bにセット
する。
【0060】次に、第2のPETフィルム22を離型剤
塗布面が接触した状態で第2の加熱ロール14、取り出
しロール16、除電ブロワー17を通過させ取り出し部
19に2m/minの速度で送っておく。
【0061】次に、ガラス−エポキシシート11を供給
部18から第1の加熱ロール13の回転部に投入する
と、第1の加熱ロール13で第1のPETフィルム12
とガラス−エポキシシート11はガラス−エポキシシー
ト11に含浸されたフィラー入り熱硬化性の樹脂を軟化
させ加圧することによって接着される。その後、巻き取
りロール20a、20bに第1のPETフィルム12は
巻き取られ、ガラス−エポキシシート11と第1のPE
Tフィルム12は一旦剥離される。
【0062】なお、第1の加熱ロール13でガラス−エ
ポキシシート11を加熱するのは、そのシート11に含
浸されている樹脂を融かして、シート11表面に存在し
ている凹部を融けた樹脂で埋めるためであるとともに、
シート11表面に存在しているフィラーを融けた樹脂で
覆うためである。そして、一対の第1の加熱ロール13
でシート11を加圧することにより、そのシート11の
厚みが実質上均一になるとともに、表面を平滑化する。
また、第1のPETフィルム12は、上記第1の加熱ロ
ール13によってシート11内から融けだした樹脂が第
1の加熱ロール13に付着しないようにするために用い
られている。
【0063】このように、第1の加熱ロール13通過後
直後に第1のPETフィルム12を剥離するため、ガラ
ス−エポキシシート11のフィラー入り熱硬化性の樹脂
は軟化しているため簡単に剥離できる。また、ガラス−
エポキシシート11に発生しているクレーター状の凹部
には、フィラー入り熱硬化性の樹脂が流動して埋まって
いる。またガラス−エポキシシート11の表面を覆って
いるパウダー状のフィラー粉(図示せず)は熱硬化性の
樹脂の軟化流動によって熱硬化性樹脂に覆われた形とな
る。
【0064】その後、ガラス−エポキシシート11は第
2の加熱ロール14でガラス−エポキシシート11に含
浸されたフィラー入り熱硬化性の樹脂を再度軟化させ加
圧することによって、第2のPETフィルム22をシー
ト表面に接着する。
【0065】その後、加熱手段を持たない取り出しロー
ル16と除電ブロワー17を通過させて取り出し部19
に取り出す。
【0066】第1の加熱ロール13はプリプレグの厚み
の微調整も兼ねているため、本実施の形態では、第1の
一対の加熱ロール13の隙間をコントロールする手段を
設け(図示せず)プリプレグシート11を通過させるこ
とによりの厚みも実質上均一となる。この時、一対の加
熱ロール3の隙間はPET2枚とプリプレグシート1の
総和より小さく設定する。つまり、プリプレグの厚みの
バラツキ(±10μm程度)やプリプレグシート1の表
面の凹凸(図示せず)、またクレータ状の凹部(図示せ
ず)も均一化され、厚みバラツキの少ない高品質なプリ
プレグシート11となる。
【0067】また、ガラス−エポキシシート11はプラ
スチックフィルムとの接着時に静電気が発生しやすく、
静電気を除去するために第2のプラスチックフィルム2
2の接着後に除電ブロワー17で静電気を除去した後、
取り出し部19に送り出す。
【0068】除電ブロワー17設置前は静電気が10K
Vを超え、人体への放電が見られたが、設置後は1KV
以下となった。
【0069】2枚目以降は、ガラス−エポキシシート1
1を順次供給部18から第1の加熱ロール13の回転部
に投入すれば、連続的に第1のPETフィルム12の接
着および剥離、第2のPETフィルム22の接着ができ
る。
【0070】本実施の形態の接着方法を用いて、500
mm角のガラス−エポキシシートを1000枚連続投入
し接着したが、全てガラス−エポキシシートやPETフ
ィルムにはしわの発生はなく、安定した接着が連続して
行えた。またガラス−エポキシシートのクレータ状の凹
部も第1の加熱ロールにてなくなり、また、パウダー状
のフィラー粉も第1の加熱ロール13で樹脂に覆われ第
2の加熱ロール14通過後のラミネート強度は向上し
た。
【0071】PETフィルムはみ出しが片側10mm以
下ではガラス−エポキシシートに後のレーザ加工で孔形
状に影響するしわの発生はないが、20mm以上になる
と全数に発生し、PETフィルムの最大幅をガラス−エ
ポキシシートの幅より20mm大きい520mm以下に
することで、PETフィルムにしわを発生させることな
くそのPETフィルムをガラス−エポキシシートに接着
できることがわかった。
【0072】次に、以上のような方法でPETフィルム
を表裏に接着したガラス−エポキシシートを用いて両面
の回路基板を製造した。
【0073】両面の回路基板の製造方法は従来例とすべ
て同一であるため、ここでは説明を省略する。
【0074】これにより得られた両面の回路基板は、貫
通孔への導電ペースト印刷時のマスクとして使用される
PETフィルムにはしわもなく、また、ガラス−エポキ
シシートのクレータ状の凹部もなくなり、均一にガラス
−エポキシシートに接着されているため、導電ペースト
が貫通孔内に収まりガラス−エポキシシートとPETフ
ィルムの隙間に入り込んで発生する隣接パターンや隣接
貫通孔との短絡現象は皆無となった。
【0075】また、プリプレグシートのしわによる段差
がなくなり、レーザ加工時に焦点が一定となり、安定し
た孔径が得られ、接続抵抗が安定した。
【0076】また、ガラス−エポキシシートとPETフ
ィルムのラミネート強度も向上し、後工程のレーザ加工
および導電性ペーストの充填工程でガラス−エポキシシ
ートとPETフィルムの剥離現象も皆無となった。
【0077】なお、図3を用いて説明した従来の方法で
は、第1の加熱ロール103でPETフィルム102を
アラミド−エポキシシート101に接着させた後に、そ
の接着強度をより大きくするために、一対の第2の加熱
ロール104でPETフィルム102とアラミド−エポ
キシシート101とを加圧していた。しかしながら、加
熱した第2の加熱ロール104を用いて加圧していたの
で、PETフィルム102にしわを発生させていた。
【0078】それに対して本実施の形態では、第2の加
熱ロール14でPETフィルム22をガラス−エポキシ
シート11に接着させた後に、加熱されていないロール
16を用いてPETフィルム22およびガラス−エポキ
シシート11を加圧するので、PETフィルム22にし
わを発生させることなく、第2の加熱ロール14でPE
Tフィルム22をガラス−エポキシシート11に接着さ
せたときの接着強度を大きくすることができる。
【0079】(第2の実施の形態)以下、本発明の第2
の実施の形態における回路基板の製造方法におけるプリ
プレグシートとプラスチックフィルムとの接着方法につ
いて説明する。
【0080】図2は本発明の第2の実施の形態のプリプ
レグシートとプラスチックフィルムとの接着に用いるラ
ミネータのロール構成と接着工程を示す断面図である。
【0081】11は、例えばガラスクロスにフィラーを
添加した熱硬化性エポキシ樹脂を含浸させた複合材から
なる500mm角に加工した厚さ80〜200μmのガ
ラス−エポキシシート(プリプレグシート)である。
【0082】12は、片面にSi系の離型剤を塗布し
た、幅510mm、厚さ16μmのロール状のPETフ
ィルム(プラスチックフィルム)であり、離型剤を塗
布、乾燥後、さらに140℃の温度で5分間熱処理し
た、熱収縮率が0.1%(150℃、30分間の加熱に
おける)のものを用いた。
【0083】ラミネータの上下に配置したPETフィル
ム供給部21a、21bには、ロール状のPETフィル
ム12が離型剤塗布面側でガラス−エポキシシート11
を狭持するため、上方PET供給部21aは離型剤塗布
面が上側に、下方PET供給部21bは離型剤塗布面が
下側となるようにとりつけている。
【0084】そして、ガラス−エポキシシート11の進
行方向には、第1の加熱ロール13と第2の加熱ロール
14、取り出しロール16、除電ブロワー17を順に、
それぞれガラス−エポキシシート11の両側に配置し、
第1の加熱ロール13の投入側にプリプレグシートの供
給部18を、除電ブロワー17の後方には取り出し部1
9を設けている。
【0085】第1の加熱ロール13はφ70mmの金属
ロールにゴム硬度70度の耐熱撥水性のシリコンゴムを
ライニングした、φ80mm、長さ700mmのロール
であり、表面温度は125℃にコントロールされ、0.
5kg/cm2のエアー圧で加圧している。
【0086】第2の加熱ロール14は、φ70mmの金
属ロールにゴム硬度70度の耐熱シリコンゴムをライニ
ングした、φ80mm、長さ700mmのロールであ
り、表面温度は120℃にコントロールされ、1kg/
cm2のエアー圧で加圧している。
【0087】取り出しロール16は、φ30mmの金属
ロールにゴム硬度40度の耐熱シリコンゴムをライニン
グした、φ40mm、長さ700mmの加熱手段を具備
しないロールである。
【0088】フィルム12を搬送するための各ロールの
周速度は全て同一で、2m/minに設定している。
【0089】第1の加熱ロール13はプリプレグの厚み
の微調整も兼ねているため、本実施の形態では、第1の
一対の加熱ロール13の隙間をコントロールする手段を
設け(図示せず)プリプレグシート11を通過させるこ
とにより厚みも実質上均一となる。この時一対の加熱ロ
ール3の隙間はプリプレグシート11の厚みより小さく
設定する。つまりプリプレグの厚みのバラツキ(±10
μm程度)やプリプレグシート1の表面の凹凸(図示せ
ず)、またクレータ状の凹部(図示せず)も均一化さ
れ、厚みバラツキの少ないプリプレグシート11とな
る。
【0090】本ラミネータによる接着は次のようにして
行う。
【0091】PETフィルム12を離型剤塗布面が接触
した状態で第2の加熱ロール14、取り出しロール1
6、除電ブロワー17を通過させ取り出し部19に2m
/minの速度で送っておく。
【0092】次に、ガラス−エポキシシート11を供給
部18から第1の加熱ロール13の回転部に投入する
と、第1の加熱ロール13でガラス−エポキシシート1
1の厚みや表面状態は実質上均一化される。
【0093】その後、第2の加熱ロール14でガラス−
エポキシシート11に含浸されたフィラー入り熱硬化性
の樹脂を再度軟化させ加圧することによってPETフィ
ルム22をシート11に接着する。
【0094】その後、加熱手段を持たない取り出しロー
ル16と除電ブロワー17を通過させて取り出し部19
に取り出す。
【0095】2枚目以降は、ガラス−エポキシシート1
1を順次供給部18から第1の加熱ロール13の回転部
に投入すれば連続的にガラス−エポキシシート11の厚
みや表面状態の均一化および、PETフィルム12の接
着ができる。
【0096】本実施の形態の製造方法を用いて、500
mm角のガラス−エポキシシートを1000枚連続投入
し接着したが、全てガラス−エポキシシートやPETフ
ィルムにはしわの発生はなく、安定した接着が連続して
行えた。またガラス−エポキシシートのクレータ状の凹
部も第1の加熱ロールにてなくなり、また、パウダー状
のフィラー粉も第1の加熱ロールで樹脂に覆われ第2の
加熱ロール通過後のラミネート強度は向上した。
【0097】第1の加熱ロール温度は高すぎると熱硬化
性エポキシ樹脂を硬化させ、また低すぎると軟化しない
ため熱硬化性エポキシ樹脂の溶融温度+5℃〜10℃が
適当である。
【0098】次に、以上のような方法でPETフィルム
を表裏に接着したガラス−エポキシシートを用いて両面
の回路基板を製造した。
【0099】両面の回路基板の製造方法は従来例とすべ
て同一であるため、ここでは説明を省略する。
【0100】これにより得られた両面の回路基板は、貫
通孔への導電ペースト印刷時のマスクとして使用される
PETフィルムにはしわがなく、ガラス−エポキシシー
トのクレータ状の凹部もなくなり、均一にガラス−エポ
キシシートに接着されているため、導電ペーストが貫通
孔内に収まりガラス−エポキシシートとPETフィルム
の隙間に入り込んで発生する隣接パターンや隣接貫通孔
との短絡現象は皆無となった。
【0101】また、プリプレグシートのしわによる段差
がなくなり、レーザ加工時に焦点が一定となり、安定し
た孔径が得られ、接続抵抗が安定した。
【0102】また、ガラス−エポキシシートとPETフ
ィルムのラミネート強度も向上し、後工程のレーザ加工
および導電性ペーストの充填工程でガラス−エポキシシ
ートとPETフィルムの剥離現象も皆無となった。
【0103】以上、第1の実施の形態、第2の実施の形
態ともに良好な回路基板を得ることができた。
【0104】以上述べたように、本発明の実施の形態で
は、プリプレグシートの表裏に第1のプラスチックフィ
ルムを狭持する形で配置し、このように配置された第1
のプラスチックフィルムとプリプレグシートを、所定の
温度および圧力に設定した第1の一対の加熱ロールの間
を通過させて、第1のプラスチックフィルムとプリプレ
グシートとを接着させた後、第1のプラスチックフィル
ムを剥離し、プリプレグシートの厚みや表面状態を均一
化させ、第2の加熱ロールで前記プリプレグシートの表
裏にプラスチックフィルムを接着させた後、加圧手段を
持たない取り出しロールと除電ブロワーを通過させ取り
出すことにより、プラスチックフィルムに皺のない安定
した接着ができる。これにより、導電ペーストを充填す
る際、導電ペーストがプリプレグシートとプラスチック
フィルムの隙間に入り込むことがなくなり、微細化の妨
げや隣接パターンや隣接貫通孔とショートするなどの問
題がなくなり、プラスチックフィルムの連続接着が可能
となる。
【0105】なお、上述した実施の形態では、樹脂が含
浸された繊維で形成されたシートの一例としてガラス−
エポキシシート11を用いたが、樹脂が含浸された繊維
で形成されたシートはガラス−エポキシシート11に限
定されるものではない。
【0106】また、上述した実施の形態では、プラスチ
ックフィルムの一例としてPETフィルムを用いたが、
プラスチックフィルムはPETフィルムに限定されるも
のではない。
【0107】また、上述した実施の形態では、ガラス−
エポキシシート11の表裏面にPETフィルムを接着さ
せる場合について説明したが、PETフィルム等のプラ
スチックフィルムは、ガラス−エポキシシート11等の
シートの一方の表面にのみ接着させるとしてもよい。そ
の場合は、各一対のロールの一方のみを加熱してもよ
い。
【0108】また、上述した実施の形態では、ガラス−
エポキシシート11の表裏面にPETフィルムを接着さ
せた後、加熱手段を持たない取り出しロール16を通過
させるとしたが、つまり、加熱されていない一対のロー
ルでシート11を加圧するとしたが、シート11に含浸
されていた樹脂が融ける温度未満の温度に加熱された一
対のロールでシート11を加圧するとしてもよい。
【0109】
【発明の効果】以上説明したところから明らかなよう
に、本発明は、樹脂が含浸された繊維で形成されたシー
ト表面にプラスチックフィルムを接着させるさい、その
プラスチックフィルムにしわを発生させないプラスチッ
クフィルム接着方法を提供することができる。
【0110】また、本発明は、上記シート表面に凹部が
存在していても、プラスチックフィルム接着後に、上記
シート表面とプラスチックフィルムとの間に空間を発生
させないプラスチックフィルム接着方法を提供すること
ができる。
【0111】さらに、本発明は、上記シート表面にフィ
ラーが存在していても、接着させたプラスチックフィル
ムを上記シートから剥離させないようにするプラスチッ
クフィルム接着方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態におけるラミネータ
の要部を示す断面図
【図2】本発明の第2の実施の形態におけるラミネータ
の要部を示す断面図
【図3】従来例におけるプリプレグシートとプラスチッ
クフィルムとの接着に用いるラミネータの要部を示す断
面図
【図4】従来例の両面回路基板の製造方法を示す断面工
程図
【符号の説明】
11 ガラス−エポキシシート(プリプレグシート) 12 第1のPETフィルム(プラスチックフィルム) 13 第1の加熱ロール 14 第2の加熱ロール 15a、15b 第1のPETフィルム供給部 16 取り出しロール 17 除電ブロワー 18 供給部 19 取り出し部 20a、20b 巻き取りロール 21a、21b 第2のPETフィルム供給部 22 第2のPETフィルム(プラスチックフィルム) 101 アラミド−エポキシシート(プリプレグシー
ト) 102 PETフィルム(プラスチックフィルム) 103 第1の加熱ロール 104 第2の加熱ロール 105a、105b PETフィルム供給部 106 供給部 107 取り出し部 111 貫通孔 112 導電ペースト 113 金属箔 114 アラミド−エポキシ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鈴木 武 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 4F211 AA36 AC03 AC04 AD05 AD16 AG01 AG03 TA01 TA03 TC04 TC21 TD11 TJ11 TN09 TQ03 4J040 PA30 PB05 PB08

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 樹脂が含浸された繊維で形成されたシー
    トの表裏面側に配置された第1の一対のロールの少なく
    とも一方を所定の温度に加熱し、前記シートの表および
    /または裏面側にプラスチックフィルムを配置し、前記
    少なくとも一方が所定の温度に加熱された前記第1の一
    対のロールで前記プラスチックフィルムおよび前記シー
    トを所定の圧力で加圧するとともに、前記シートを前記
    第1の一対のロール間を通過させて前記シートの表およ
    び/または裏面側に前記プラスチックフィルムを接着さ
    せ、 前記第1の一対のロール間を通過した前記シートを、加
    熱されていない第2の一対のロールで加圧する、または
    前記第1の一対のロール間を通過した前記シートを、前
    記樹脂が融ける温度未満の温度に加熱された第2の一対
    のロールで加圧することを特徴とするプラスチックフィ
    ルム接着方法。
  2. 【請求項2】 樹脂が含浸された繊維で形成されたシー
    トの表裏面側に配置された第1の一対のロールの少なく
    とも一方を前記樹脂が融ける温度に加熱し、その第1の
    一対のロールで前記シートを所定の圧力で加圧して、加
    圧する前に前記シートの表および/または裏面側に存在
    していた凹部を融けた前記樹脂で埋め、その後、前記シ
    ートの表裏面側に配置された第2の一対のロールの少な
    くとも一方を所定の温度に加熱し、前記シートの表およ
    び/または裏面側にプラスチックフィルムを配置し、前
    記少なくとも一方が所定の温度に加熱された前記第2の
    一対のロールで前記プラスチックフィルムおよび前記シ
    ートを所定の圧力で加圧するとともに、前記シートを前
    記第2の一対のロール間を通過させて前記シートの表お
    よび/または裏面側に前記プラスチックフィルムを接着
    させることを特徴とするプラスチックフィルム接着方
    法。
  3. 【請求項3】 樹脂が含浸された繊維で形成されたシー
    トの表裏面側に配置された第1の一対のロールの少なく
    とも一方を前記樹脂が融ける温度に加熱し、その第1の
    一対のロールで前記シートを所定の圧力で加圧して前記
    樹脂を融かして前記加圧する前に前記シートの表および
    /または裏面側に存在していたフィラーを前記樹脂で覆
    うとともに、前記シートの表裏面を実質上平面にし、 その後、前記シートの表裏面側に配置された第2の一対
    のロールの少なくとも一方を所定の温度に加熱し、前記
    シートの表および/または裏面側にプラスチックフィル
    ムを配置し、前記少なくとも一方が所定の温度に加熱さ
    れた前記第2の一対のロールで前記プラスチックフィル
    ムおよび前記シートを所定の圧力で加圧するとともに、
    前記シートを前記第2の一対のロール間を通過させて前
    記シートの表および/または裏面側に前記プラスチック
    フィルムを接着させることを特徴とするプラスチックフ
    ィルム接着方法。
  4. 【請求項4】 前記第1の一対のロールの少なくとも一
    方に所定の第2のプラスチックフィルムを導き、その第
    2のプラスチックフィルムを前記シートの表および/ま
    たは裏面側と前記第1の一対のロールの少なくとも一方
    との間に位置させた後取り出して、前記第1の一対のロ
    ールの少なくとも一方に付着物を付着させないことを特
    徴とする請求項2または3に記載のプラスチックフィル
    ム接着方法。
  5. 【請求項5】 前記第1の一対のロールが撥水性の樹脂
    またはゴムで形成されたロールであることを特徴とする
    請求項2から4のいずれかに記載のプラスチックフィル
    ム接着方法。
  6. 【請求項6】 前記シートがプリプレグシートであるこ
    とを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載のプラ
    スチックフィルム接着方法。
  7. 【請求項7】 前記プリプレグシートが不織布もしくは
    織布と熱硬化性樹脂との複合剤であることを特徴とする
    請求項6に記載のプラスチックフィルム接着方法。
  8. 【請求項8】 前記プリプレグシートが多孔質であるこ
    とを特徴とする請求項7に記載のプラスチックフィルム
    接着方法。
  9. 【請求項9】 前記熱硬化性樹脂にはフィラーが添加さ
    れていることを特徴とする請求項7または8に記載のプ
    ラスチックフィルム接着方法。
JP2000350811A 2000-11-17 2000-11-17 プラスチックフィルム接着方法 Pending JP2002144432A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000350811A JP2002144432A (ja) 2000-11-17 2000-11-17 プラスチックフィルム接着方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000350811A JP2002144432A (ja) 2000-11-17 2000-11-17 プラスチックフィルム接着方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002144432A true JP2002144432A (ja) 2002-05-21

Family

ID=18823974

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000350811A Pending JP2002144432A (ja) 2000-11-17 2000-11-17 プラスチックフィルム接着方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002144432A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007326260A (ja) * 2006-06-07 2007-12-20 Showa Denko Packaging Co Ltd 帯電防止性に優れたラミネートフィルムの製造方法及び帯電防止性に優れた袋体の製造方法
JP2009132129A (ja) * 2007-12-03 2009-06-18 Showa Denko Packaging Co Ltd 帯電防止性に優れたラミネートフィルムの製造方法及び帯電防止性に優れた袋体の製造方法
CN106211589A (zh) * 2016-08-29 2016-12-07 广州炬森自动化设备有限公司 一种撕膜装置
CN108933218A (zh) * 2014-12-25 2018-12-04 住友化学株式会社 隔离件卷绕体的制造方法

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007326260A (ja) * 2006-06-07 2007-12-20 Showa Denko Packaging Co Ltd 帯電防止性に優れたラミネートフィルムの製造方法及び帯電防止性に優れた袋体の製造方法
JP4668847B2 (ja) * 2006-06-07 2011-04-13 昭和電工パッケージング株式会社 帯電防止性に優れたラミネートフィルムの製造方法及び帯電防止性に優れた袋体の製造方法
JP2009132129A (ja) * 2007-12-03 2009-06-18 Showa Denko Packaging Co Ltd 帯電防止性に優れたラミネートフィルムの製造方法及び帯電防止性に優れた袋体の製造方法
CN108933218A (zh) * 2014-12-25 2018-12-04 住友化学株式会社 隔离件卷绕体的制造方法
CN106211589A (zh) * 2016-08-29 2016-12-07 广州炬森自动化设备有限公司 一种撕膜装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6459046B1 (en) Printed circuit board and method for producing the same
JP2002064269A (ja) 多層回路基板とその製造方法
JP3344363B2 (ja) マスクフィルムとその製造方法およびそれを用いた回路基板の製造方法
JP2002144432A (ja) プラスチックフィルム接着方法
JP2768236B2 (ja) 多層基板の製造方法
JP2002326280A (ja) 耐熱性フレキシブルの製造方法
JP2874581B2 (ja) 回路基板の製造方法
JP3732905B2 (ja) 回路基板の製造装置
JPH10303555A (ja) 接着層の製造装置、両面基板の製造装置および多層基板の製造装置
JP2803579B2 (ja) 回路基板の製造方法および製造装置
WO2004066698A1 (ja) 基板の製造方法及び離型シート並びに基板の製造装置及びそれを用いた基板の製造方法
JP2002151813A (ja) プリント配線基板およびその製造方法
JP3145079B2 (ja) 多層プリント基板の製造方法とその製造装置
JPH1117295A (ja) 回路基板用プリプレグの製造方法と回路基板用プリプレグおよびその回路基板用プリプレグを用いた回路基板の製造方法
JP2006160899A (ja) 電気絶縁性基材および配線基板の製造方法
JP2818361B2 (ja) 多層プリント配線板の製造方法
JP2004265890A (ja) 基板の製造方法
JP3396491B2 (ja) ボンディングシート用プリプレグの製造方法および多層プリント配線板の製造方法
JP4643861B2 (ja) フレキシブル積層板の製造方法
JP3954831B2 (ja) 耐熱性フレキシブル積層板の製造方法
JP4245870B2 (ja) 回路形成基板の製造装置および回路形成基板の製造方法
JPH0983108A (ja) 回路基板の製造方法および装置
JP3935523B2 (ja) プリント配線板の製造方法
JPH0473143A (ja) 積層板の製造装置
JPH11207912A (ja) 積層板の製造方法