JP2002144059A - レーザ加工装置及びレーザ加工方法 - Google Patents

レーザ加工装置及びレーザ加工方法

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JP2002144059A
JP2002144059A JP2000348520A JP2000348520A JP2002144059A JP 2002144059 A JP2002144059 A JP 2002144059A JP 2000348520 A JP2000348520 A JP 2000348520A JP 2000348520 A JP2000348520 A JP 2000348520A JP 2002144059 A JP2002144059 A JP 2002144059A
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laser
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laser beam
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Keiji Iso
圭二 礒
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Sumitomo Heavy Industries Ltd
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Sumitomo Heavy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 検査で不良と判断された加工対象物を再加工
し、歩留まり向上を図ることが可能なレーザ加工装置を
提供する。 【解決手段】 レーザ加工部が、加工対象物に、レーザ
加工を行うとともに、識別情報を刻印する。レーザ加工
部は、加工対象物に刻印されている識別情報を読み取
り、該識別情報に対応する不良情報に基づいて該加工対
象物の不良個所の修復を行うことができる。検査部が、
レーザ加工された加工対象物に刻印された識別情報を読
み取り、該識別情報に対応する加工情報に基づいて加工
対象物の検査を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、加工対象物にレー
ザビームを照射して、レーザ加工を行うレーザ加工装置
及び加工方法に関する。
【0002】
【従来の技術】多層配線基板にレーザビームを照射して
所望の位置に穴開け加工を行う技術が実用化されてい
る。レーザ光学系と多層配線基板との相対的な位置決め
時の位置ずれや、パルスレーザビームの1パルスあたり
のエネルギ変動等により、加工不良が発生する場合があ
る。このため、穴開け加工が行われた多層配線基板を自
動外観検査装置等で検査する必要がある。検査により不
良と判断された多層配線基板は、不良品として廃棄処分
される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、検査
で不良と判断された加工対象物を再加工し、歩留まり向
上を図ることが可能なレーザ加工装置及び加工方法を提
供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の一観点による
と、加工対象物に、レーザ加工を行うとともに、識別情
報を刻印するレーザ加工部であって、該レーザ加工部
は、加工対象物に刻印されている識別情報を読み取り、
該識別情報に対応する不良情報に基づいて該加工対象物
の不良個所の修復を行うレーザ加工部と、レーザ加工さ
れた加工対象物に刻印された識別情報を読み取り、該識
別情報に対応する加工情報に基づいて加工対象物の検査
を行う検査部とを有するレーザ加工装置が提供される。
【0005】加工対象物に刻印された識別情報によっ
て、不良情報が特定される。このため、検査部とレーザ
加工部との双方で、加工対象物毎に関連づけられた不良
情報を、当該加工対象物に容易に対応付けることができ
る。
【0006】本発明の他の観点によると、加工対象物に
レーザビームを照射して、該加工対象物の識別情報に対
応する加工情報に基づいてレーザ加工を行うとともに、
レーザ照射により該加工対象物に該識別情報を刻印する
工程と、レーザ加工された加工対象物の識別情報を読み
取り、該識別情報に対応する加工情報に基づいて加工対
象物の検査を行い、不良の場合には、識別情報と不良情
報とを関連づけて記憶する工程と、検査された加工対象
物の識別情報を読み取り、該識別情報に関連づけられた
不良情報に基づいて該加工対象物にレーザビームを照射
して不良個所を修復する工程とを有するレーザ加工方法
が提供される。
【0007】加工対象物の識別情報に関連づけられた不
良情報に基づいて、当該加工対象物の不良個所を修復す
ることにより、歩留まりの向上を図ることができる。
【0008】
【発明の実施の形態】図1に、本発明の実施例によるレ
ーザ加工装置のブロック図を示す。レーザドリル50、
自動外観検査装置60、及び共通メモリ55が通信回線
70に接続されている。共通メモリ55内に、加工情報
テーブル55a及び不良情報テーブル55bが確保され
ている。
【0009】図2(A)に、加工情報テーブル55aの
フォーマットの一例を示す。加工情報テーブル55aに
は、基板種別毎に加工情報が記憶されている。加工情報
は、形成すべき穴の位置、穴の直径等を含む。
【0010】図2(B)に、不良情報テーブル55bの
フォーマットの一例を示す。不良情報テーブル55bに
は、基板種別、ロット番号、及びシリアル番号に関連づ
けて不良情報が記憶されている。基板種別により、基板
の種類が特定される。同一種類の基板には、同一のレー
ザ加工が行われる。ロット番号とシリアル番号とによ
り、複数の加工対象基板から唯一つの基板が特定され
る。不良情報は、加工不良の穴の位置、その穴の開口部
の直径及び底面の直径等を含む。
【0011】図1に示したレーザドリル50は、共通メ
モリ55に記憶された加工情報もしくは不良情報に基づ
いて、加工対象基板51にレーザビームを照射すること
により、穴開け加工もしくは不良個所の修復を行う。加
工対象基板51は、加工対象物保持台52の上に載置さ
れる。また、レーザドリル50は、基板51に刻印され
た基板種別、ロット番号、及びシリアル番号等の識別情
報を読み取ることができる。
【0012】自動外観検査装置60は、共通メモリ55
に記憶されている加工情報に基づいて基板51aの検査
を行い、加工不良があった場合には、不良情報を共通メ
モリ55の不良情報テーブル55bに格納する。検査対
象となる基板51aは、検査物保持台62の上に載置さ
れる。また、自動外観検査装置60は、基板51に刻印
された基板種別、ロット番号、及びシリアル番号等の識
別情報を読み取ることができる。
【0013】次に、図3を参照して、図1に示した加工
装置を用いて加工を行う方法を説明する。
【0014】レーザドリル50の加工対象物保持台52
の上に穴開け加工すべき基板51を載置する。この基板
51の基板種別、ロット番号、及びシリアル番号は既知
である。ステップs1に進み、レーザドリル50が、共
通メモリ55内の加工情報テーブル55aから、加工す
べき基板51の基板種別に対応する加工情報を読み出
す。読み出された加工情報に基づき、基板51にレーザ
ビームを照射し、穴開け加工を行う。同時に、基板51
に、基板種別、ロット番号、及びシリアル番号に対応す
る識別情報を刻印する。この刻印は、穴開け加工と同様
に、基板に穴開けを行うことにより行われる。これらの
識別情報は、アルファベットやアラビア数字等で表して
もよいし、バーコードやその他の記号で表してもよい。
【0015】穴開け加工が終わると、ステップs3に進
み、基板51を自動外観検査装置60の検査物保持台6
2の上まで移送する。自動外観検査装置60は、検査物
保持台62の上に載置された基板51aの基板種別、ロ
ット番号、及びシリアル番号を読み取る。ステップs4
に進み、共通メモリ55内の加工情報テーブル55aか
ら、基板51aの基板種別に対応する加工情報を読み出
す。
【0016】ステップs5に進み、読み出された加工情
報に基づいて、基板51aの検査を行う。ステップs5
では、所望の位置に所望の大きさの穴が形成されている
か否かが検査される。検査終了後、ステップs6に進
み、基板51aの良否が判定される。判定結果が「良」
である場合には、レーザ加工が終了する。
【0017】判定結果が「否」である場合には、ステッ
プs7に進み、検査結果を、検査した基板51aの基板
種別、ロット番号、及びシリアル番号と関連づけて共通
メモリ55内の不良情報テーブル55bに格納する。ス
テップs8に進み、判定結果が「否」であった基板51
aを、レーザドリル50の加工対象物保持台52の上ま
で移送する。
【0018】ステップs9に進み、レーザドリル50
は、加工対象物保持台52の上に載置された検査後の基
板51の基板種別、ロット番号、及びシリアル番号を読
み取る。共通メモリ55内の不良情報テーブル55bか
ら、検査後の基板51の基板種別、ロット番号、及びシ
リアル番号に関連づけられた不良情報を読み出す。
【0019】ステップs10に進み、読み出された不良
情報に基づいて、基板51にレーザビームを照射し、不
良個所の補修を行う。この補修により、レーザ加工が終
了する。なお、補修後に、自動外観検査装置60で再検
査を行ってもよい。
【0020】上述のレーザ加工方法では、加工対象基板
51に識別情報が刻印され、この識別情報に基づいて、
加工情報及び不良情報が特定される。このため、複数の
基板を連続的に処理する場合に、レーザドリル50と自
動外観検査装置60との間で、基板毎の加工情報及び不
良情報を容易に受け渡しすることができる。また、不良
個所が発見された基板に対して再度レーザ加工が行わ
れ、不良個所が修復されるため、製品の歩留まり向上を
図ることが可能になる。
【0021】次に、図4〜図8を参照し、レーザドリル
50の構成について、詳細に説明する。
【0022】図4に、上記実施例で用いたレーザドリル
50のブロック図を示す。第1のレーザ光源1及び第2
のレーザ光源2が、それぞれ契機信号sig1及びsi
2に同期して、紫外線領域の波長を有するパルスレー
ザビームpl1及びpl2を出射する。第1及び第2のレ
ーザ光源1及び2は、例えばNd:YAGレーザ発振器
と、非線形光学素子を含んで構成される。パルスレーザ
ビームpl1及びpl2は、例えばNd:YAGレーザ発
振器から出射されたパルスレーザビームの第3高調波
(波長355nm)であり、それぞれ鉛直方向及び水平
方向に直線偏光されている。
【0023】第1のレーザ光源1から出射したパルスレ
ーザビームpl1は、折り返しミラー5で反射し、偏光
板6の表側の面に入射角45°で入射する。第2のレー
ザ光源2から出射したパルスレーザビームpl2は、偏
光板6の裏側の面に入射角45°で入射する。偏光板6
は、鉛直方向に直線偏光されたパルスレーザビームpl
1を反射し、水平方向に直線偏向されたパルスレーザビ
ームpl2を透過させる。
【0024】偏光板6により、パルスレーザビームpl
1とpl2とが同一の光軸上に重畳され、パルスレーザビ
ームpl3が得られる。パルスレーザビームpl3は、折
り返しミラー9で反射する。反射したパルスレーザビー
ムpl4は、ガルバノスキャナ10に入射する。ガスバ
ノスキャナ10は、制御信号sig0の指令に基づい
て、パルスレーザビームの光軸を2次元方向に走査す
る。
【0025】ガルバノスキャナ10を通過したパルスレ
ーザビームを、集光レンズ11が集光し、パルスレーザ
ビームpl5が得られる。集光レンズ11は、例えばf
θレンズで構成される。保持台52が、パルスレーザビ
ームpl5の集光位置に加工対象基板51を保持する。
【0026】制御手段13が、第1のレーザ光源1及び
第2のレーザ光源2に、それぞれ周期的な波形を有する
契機信号sig1及びsig2を送出する。制御手段13
は、第1の制御モードと第2の制御モードとから一つの
モードを選択し、各制御モードごとに決められている位
相差で契機信号sig1及びsig2を送出することがで
きる。さらに、制御手段13は、ガルバノスキャナ10
に、制御信号sig0を送出する。
【0027】次に、図5及び図6を参照して、図4に示
したレーザ加工装置のパルスレーザビームのタイミング
について説明する。
【0028】図5は、第1の制御モード時のタイミング
チャートを示す。契機信号sig1及びsig2は、周波
数が等しく、相互に同期された電気パルス信号である。
契機信号sig2の位相が、契機信号sig1の位相より
も180度遅れている。パルスレーザビームpl1は契
機信号sig1に同期し、パルスレーザビームpl2は、
契機信号sig2に同期する。このため、パルスレーザ
ビームpl2は、パルスレーザビームpl1よりも位相が
180°遅れる。パルスレーザビームpl1とpl2とが
重畳されたパルスレーザビームpl3〜pl5のパルスの
繰り返し周波数は、契機信号sig1及びsig2の周波
数の2倍になる。
【0029】図7に、Nd:YAGレーザ発振器を用い
たレーザ光源1及び2の第3高調波の出力特性の一例を
示す。横軸はパルスの繰り返し周波数を単位「kHz」
で表し、縦軸はレーザ出力を単位「W」で表す。繰り返
し周波数が約5kHzのときにレーザ出力が最大値を示
し、繰り返し周波数が5kHz以上の範囲では、繰り返
し周波数が高くなるに従ってレーザ出力が徐々に低下す
る。なお、この傾向はNd:YAGレーザ発振器に限ら
ず、他の固体レーザを用いた場合もほぼ同様である。
【0030】一般的に、樹脂膜に孔を開ける場合、照射
するパルスレーザビームの1パルス当たりのエネルギ密
度を、あるしきい値以上にしなければならない。例え
ば、エポキシ樹脂に孔を開ける場合には、1パルス当た
りのエネルギ密度を約1J/cm2以上にする必要があ
る。加工すべき孔の面積から、必要とされる1パルス当
たりのエネルギが求まる。パルスレーザビームの出力を
P〔W〕、パルスの繰り返し周波数をf〔Hz〕とする
と、1パルス当たりのエネルギは、P/f〔J〕で与え
られる。図7に示した出力特性から、1パルス当たりの
エネルギP/fが、必要とされるしきい値以上になる領
域を求めることができる。この領域でレーザ光源1及び
2を動作させることにより、樹脂膜に孔を開けることが
できる。
【0031】加工対象基板51に照射されるパルスレー
ザビームpl5の繰り返し周波数は、契機信号sig1
びsig2の周波数の2倍の10kHzである。このた
め、1台のレーザ発振器を用いる場合に比べて、孔開け
時間を約1/2に短縮することができる。
【0032】図6は、第2の制御モード時のタイミング
チャートを示す。図5に示した第1の制御モード時に
は、契機信号sig2の位相が契機信号sig1の位相よ
りも180°遅れていたが、第2の制御モード時には、
位相遅れ量が小さい。このため、パルスレーザビームp
1とpl2とが重畳されたパルスレーザビームpl3
pl5において、パルスレーザビームpl1のパルスとパ
ルスレーザビームpl2のパルスとが、部分的に重な
る。このため、パルス幅が広がるとともに、1パルス当
たりのエネルギが2倍になる。なお、契機信号sig1
とsig2との位相を一致させ、パルスレーザビームp
1のパルスとパルスレーザビームpl2のパルスと完全
に重ね合わせてもよい。この場合には、パルス幅は広が
らず、ピークパワーが約2倍になる。
【0033】一般に、銅箔に孔を開けるには、1パルス
当たりのエネルギ密度を約10J/cm2以上にしなけ
ればならない。孔の直径が100μmである場合には、
1パルス当たりのエネルギを約7.9×10-4J以上に
しなければならないことになる。ところが、図5に示し
た第1の制御モード時に、1パルス当たりのエネルギを
約7.9×10-4J以上にすることは困難である。図6
に示したように、2つのパルスレーザビームのパルスを
部分的に重ねることにより、銅箔の孔開けに必要な1パ
ルス当たりのエネルギを得ることができる。
【0034】なお、1パルス当たりのエネルギが十分で
ない場合、レーザビームを収束させてビーム径を小さく
することにより、必要な1パルス当たりのエネルギ密度
を確保することは可能である。ところが、ビーム径が小
さいため、所望の大きさの孔を開けるためには、レーザ
ビームの照射部位を移動させる必要がある。例えば、ト
レパニング加工、もしくはスパイラル状の加工を行う必
要がある。本実施例のように、1パルス当たりのエネル
ギを大きくすることにより、トレパニング等を行うこと
なく、直径100μm程度の孔を開けることが可能にな
る。
【0035】例えば、繰り返し周波数10kHzで動作
させる場合、図7から、1台のレーザ光源の出力が約4
Wと求まる。従って、図6に示したパルスレーザビーム
pl 3〜pl5のパワーは8Wになる。このとき、1パル
ス当たりのエネルギは、8×10-4Jになる。1台のレ
ーザ光源では、銅箔に孔を開けることが困難であるが、
2台のレーザ光源を用い、パルス同士を重ね合わせるこ
とにより、1パルス当たりのエネルギを、銅箔に孔を開
けるのに十分な大きさにすることができる。
【0036】図6に示したパルスレーザビームpl3
pl5のパルス幅及びピーク強度は、パルスレーザビー
ムpl1とpl2との位相のずれ量に依存する。契機信号
sig 1に対する契機信号sig2の位相の遅れ量を調節
することにより、パルスレーザビームpl3〜pl5のパ
ルス幅及びピーク強度を容易に制御することができる。
【0037】図8に、多層配線基板の断面図を示す。マ
ザーボード21の表面上にパッケージボード22が実装
されている。パッケージボード22に、半導体集積回路
チップ23が実装されている。マザーボード21やパッ
ケージボード22は、ガラスクロスを含んだエポキシ樹
脂で形成される。
【0038】マザーボード21内に銅配線層25が埋め
込まれている。ビアホール26が、マザーボード21の
表面から銅配線25まで達する。また、スルーホール2
7が、マザーボード21を貫通する。ビアホール26及
びスルーホール27内に、銅が埋め込まれている。パッ
ケージボード22にも、同様に銅配線28及びビアホー
ル29が形成されている。ビアホール26、29及びス
ルーホール27は、図4に示したレーザドリルによって
形成される。なお、パッケージボード22がマザーボー
ド21に実装される前の単体のマザーボード21やパッ
ケージボード22に対してレーザ加工が行われる。
【0039】ビアホール26や29の形成は、図5に示
した第1の制御モードで行われる。このときのパルスレ
ーザビームpl5の1パルス当たりのエネルギは、樹脂
に孔を開けるのに十分な大きさである。ただし、銅箔に
孔を開けるには十分でないため、ビアホールの底面に銅
配線25を残すことができる。
【0040】スルーホール27を形成する場合には、第
1の制御モードで樹脂層を貫通する孔を形成した後、図
6に示した第2の制御モードで銅配線に孔を形成する。
このときのパルスレーザビームpl5の1パルス当たり
のエネルギは、銅箔に孔を開けるのに十分な大きさであ
る。第1の制御モードによるレーザ加工と第2の制御モ
ードによるレーザ加工とを交互に繰り返し実施すること
により、スルーホール27を形成することができる。
【0041】表面上に銅箔が形成された樹脂基板に、銅
箔を貫通させて孔を開ける場合には、最初に第2の制御
モードで銅箔に孔を開ける。銅箔の厚さに応じて、照射
するパルス数を予め設定しておくと、銅箔を貫通した時
点で加工を停止させることができる。銅箔を貫通する孔
が開いたら、次に第1の制御モードに切り替え、樹脂部
に孔を開ける。第1の制御モードによるレーザ加工時に
照射するパルス数も、予め設定されている。
【0042】上記実施例では、紫外線領域の波長を有す
るパルスレーザビームとして、Nd:YAGレーザの第
3高調波を用いたが、その他のレーザを用いてもよい。
例えば、Nd:YAGレーザの第4もしくは第5高調波
を用いてもよいし、Nd:YAGレーザの代わりにYL
FレーザやYVO4レーザを用いてもよい。また、Kr
FエキシマレーザやXeClエキシマレーザの基本波を
用いてもよい。
【0043】また、上記実施例では、第1のレーザ光源
1から出射されたパルスレーザビームpl1と、第2の
レーザ光源2から出射されたパルスレーザビームpl2
とを、同一の光軸に沿って伝搬させ、被加工物の被加工
位置に集光させたが、必ずしも両者の光軸を同一にする
必要はない。例えば、パルスレーザビームpl1及びp
2を異なる光軸に沿って伝搬させ、被加工位置におい
て両者の光軸が交わるようにしてもよい。
【0044】次に、図9を参照して、本発明の他の実施
例によるレーザ加工装置について説明する。
【0045】図1及び図2で説明した実施例では、加工
情報テーブル55a及び不良情報テーブル55bが、共
通メモリ55内に確保されており、レーザドリル50及
び自動外観検査装置60の双方からこれらのテーブルに
アクセスすることができた。図9に示した実施例では、
共通メモリ55が設けられていない。その代わりに、レ
ーザドリル50内に加工情報テーブル50a及び不良情
報テーブル50bが設けられ、自動外観検査装置60内
に加工情報テーブル60a及び不良情報テーブル60b
が設けられている。その他の構成は、図1に示した実施
例の加工装置の構成と同様である。
【0046】次に、図3を参照して、図9に示した加工
装置を用いてレーザ加工を行う方法を説明する。なお、
特に断らない限り、各ステップは、図1の加工装置を用
いた加工方法の対応するステップと同一である。
【0047】加工情報テーブル50a及び60aに、予
め同一の情報が記憶されている。図3に示したステップ
s7において、自動外観検査装置60は、自装置内に設
けられた不良情報テーブル60bに不良情報を格納す
る。ステップs8において、基板をレーザドリル50の
加工対象物保持台52の上に移送するとともに、当該基
板の識別情報に関連づけられた不良情報を、自動外観検
査装置60内の不良情報テーブル60bから、レーザド
リル50内の不良情報テーブル50bに、通信回線70
を介して転送する。ステップs10において、レーザド
リル50は、自装置内の不良情報テーブル50bに転送
された不良情報に基づいて再加工を行う。
【0048】図9に示した実施例においても、基板に刻
印された識別情報に基づいて、加工情報及び不良情報が
特定される。このため、複数の基板を連続的に処理する
場合に、レーザドリル50と自動外観検査装置60との
間で、基板毎の加工情報及び不良情報を容易に受け渡し
することができる。また、不良個所が発見された基板に
対して再度レーザ加工が行われ、不良個所が修復される
ため、製品の歩留まり向上を図ることが可能になる。
【0049】以上実施例に沿って本発明を説明したが、
本発明はこれらに制限されるものではない。例えば、種
々の変更、改良、組み合わせ等が可能なことは当業者に
自明であろう。
【0050】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によると、
加工対象物に識別情報が刻印され、その識別情報に基づ
いて、加工情報及び不良情報が特定される。このため、
加工対象物と、それに対応する加工情報及び不良情報を
容易に対応付けることができる。また、加工後の検査に
よって加工不良が発見された基板に対して再加工が行わ
れるため、製品の歩留まりの向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例による加工装置のブロック図で
ある。
【図2】加工情報テーブル及び不良情報テーブルのフォ
ーマットの一例を示す図である。
【図3】本発明の実施例による加工方法を示したフロー
チャートである。
【図4】本発明の実施例で用いられるレーザドリルのブ
ロック図である。
【図5】レーザドリルの第1の制御モード時のタイミン
グチャートを示すグラフである。
【図6】レーザドリルの第2の制御モード時のタイミン
グチャートを示すグラフである。
【図7】Nd:YAGレーザの第3高調波の出力特性の
一例を示すグラフである。
【図8】多層配線基板の断面図である。
【図9】本発明の他の実施例による加工装置のブロック
図である。
【符号の説明】
1、2 レーザ光源 5、9 折り返しミラー 6 偏光板 10 ガルバノスキャナ 11 集光レンズ 13 制御手段 15 非線形光学素子 21 マザーボード 22 パッケージボード 23 半導体集積回路装置 25、28 銅配線 26、29 ビアホール 27 スルーホール 50 レーザドリル 51 基板 52 加工対象物保持台 55 共通メモリ 60 自動外観検査装置 62 検査物保持台 70 通信回線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // B23K 101:42 B23K 101:42

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加工対象物に、レーザ加工を行うととも
    に、識別情報を刻印するレーザ加工部であって、該レー
    ザ加工部は、加工対象物に刻印されている識別情報を読
    み取り、該識別情報に対応する不良情報に基づいて該加
    工対象物の不良個所の修復を行うレーザ加工部と、 レーザ加工された加工対象物に刻印された識別情報を読
    み取り、該識別情報に対応する加工情報に基づいて加工
    対象物の検査を行う検査部とを有するレーザ加工装置。
  2. 【請求項2】 さらに、前記レーザ加工部及び検査部の
    双方からアクセス可能な共通メモリであって、該共通メ
    モリ内に、前記加工対象物の種別毎に加工情報が記憶さ
    れた加工情報テーブルと、前記識別情報に関連づけて前
    記不良情報が格納される不良情報テーブルが確保されて
    いる共通メモリを有する請求項1に記載のレーザ加工装
    置。
  3. 【請求項3】 前記レーザ加工部及び検査部の各々が、
    前記加工対象物の種別毎に加工情報が記憶された加工情
    報テーブルと、前記識別情報に関連づけて前記不良情報
    が格納される不良情報テーブルとを有し、 さらに、前記検査部の不良情報テーブルに格納された不
    良情報を、前記レーザ加工部の不良情報テーブルに転送
    するための通信回線を有する請求項1に記載のレーザ加
    工装置。
  4. 【請求項4】 加工対象物にレーザビームを照射して、
    該加工対象物の識別情報に対応する加工情報に基づいて
    レーザ加工を行うとともに、レーザ照射により該加工対
    象物に該識別情報を刻印する工程と、 レーザ加工された加工対象物の識別情報を読み取り、該
    識別情報に対応する加工情報に基づいて加工対象物の検
    査を行い、不良の場合には、識別情報と不良情報とを関
    連づけて記憶する工程と、 検査された加工対象物の識別情報を読み取り、該識別情
    報に関連づけられた不良情報に基づいて該加工対象物に
    レーザビームを照射して再加工する工程とを有するレー
    ザ加工方法。
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