JP2002143139A - 可搬型の放射線画像撮影システムおよび該システムに使用される放射線画像検出装置 - Google Patents

可搬型の放射線画像撮影システムおよび該システムに使用される放射線画像検出装置

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JP2002143139A JP2000348002A JP2000348002A JP2002143139A JP 2002143139 A JP2002143139 A JP 2002143139A JP 2000348002 A JP2000348002 A JP 2000348002A JP 2000348002 A JP2000348002 A JP 2000348002A JP 2002143139 A JP2002143139 A JP 2002143139A
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Hiroshi Tanaka
弘 田中
Kazuo Shimura
一男 志村
Takeshi Okubo
猛 大久保
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Fuji Photo Film Co Ltd
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    • A61B6/587—Alignment of source unit to detector unit

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ポータブルタイプの放射線画像撮影システム
において、常に、線源から発せられる放射線の画像検出
装置の検出面に対する傾きを略垂直にした状態で撮影を
行なうことができるようにする。 【解決手段】 放射線源１０から出射される放射線Ｌ１
の放射線画像検出装置２０の検出面に対する傾きの度合
いを示す角度信号を出力する角度信号出力手段３０と、
角度信号出力手段３０から出力された角度信号Ｓ，Ｓ
ｘ，Ｓｙに基づいて放射線源の傾き角を変えることによ
り、放射線Ｌ１の放射線画像検出装置の検出面に対する
傾きが略垂直となるようにする傾き調整手段４０と、放
射線源１０から出射される放射線Ｌ１の放射線画像検出
装置２０の検出面に対する傾きが略垂直であるときに放
射線源１０に対して曝射指令Ｊを発する指令手段６０と
を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、可搬型の放射線画
像撮影システムおよび該システムに使用される放射線画
像検出装置に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】医療などの分野において放射線画像を形
成する装置として、放射線源と放射線画像検出装置とか
らなる例えばレントゲン撮影システムやＣＲシステム
（例えば本願出願人による特開昭55-12429号，同56-113
95号など）が普及している。
【０００３】また今日では、病院（診療機関）の撮影室
に上記各種システムを設置して使用することに限らず、
例えば病院内のＩＣＵ室などにこれらシステムを持ち運
んで短時間に多数の画像を撮影したり、あるいは病院外
の患者や介護を希望する被介護者のところまでこれらシ
ステムを持ち運んで、その場で放射線画像を撮影するこ
とも行なわれるようになってきている。このように持ち
運び可能なシステムを以下可搬型の放射線画像撮影シス
テムという。
【０００４】一方、診断に適した放射線画像を得るに
は、画像記録媒体であるＸ線フィルムやイメージングプ
レートなどを収容したカセッテなどと線源（管球）との
角度を略垂直に維持する、より詳しくは、線源から発せ
られる放射線の前記カセッテなどの画像検出装置の検出
面に対する傾きを略垂直に維持することが必要であると
いわれている。これは、例えば散乱線除去用グリッド板
を使用する場合における偽画像発生の防止や画像再現性
などの理由による。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】ところが、可搬型の放
射線画像撮影システムを用いて例えばＩＣＵ室で短時間
で多くの撮影を行なう場合には、カセッテと線源との角
度を垂直に維持することができず撮影ごとに角度が変わ
るため、撮影された画像を用いて診断を行なうことが難
くなるという問題がある。これは、病院外にシステムを
持ち運んで撮影を行なう場合においても同様に起きる問
題である。
【０００６】本発明は、上記事情に鑑みなされたもので
あり、常に、線源から発せられる放射線の画像検出装置
の検出面に対する傾きを略垂直にした状態で撮影を行な
うことができる可搬型の放射線画像撮影システムを提供
することを目的とするものである。
【０００７】また、本発明は、本発明の放射線画像撮影
システムに使用される放射線画像検出装置を提供するこ
とを目的とするものである。
【０００８】
【課題を解決するための手段】本発明の第１の放射線画
像撮影システムは、放射線源と該放射線源から発せられ
被写体を透過した放射線を検出することにより放射線画
像を記録する２次元状の放射線画像検出装置とが持ち運
び可能に構成されている可搬型の放射線画像撮影システ
ムであって、放射線源から出射される放射線の放射線画
像検出装置の検出面に対する傾きの度合いを示す角度信
号を出力する角度信号出力手段と、該角度信号出力手段
から出力された角度信号に基づいて放射線源の傾き角を
変えることにより、放射線の放射線画像検出装置の検出
面に対する傾きが略垂直となるようにする傾き調整手段
を備えたことを特徴とするものである。
【０００９】つまり、本発明の第１の放射線画像撮影シ
ステムは、放射線源側の傾きを変えて垂直となるように
調整するタイプのシステムである。
【００１０】本発明の第２の放射線画像撮影システム
は、放射線源と該放射線源から発せられ被写体を透過し
た放射線を検出することにより放射線画像を記録する２
次元状の放射線画像検出装置とが持ち運び可能に構成さ
れている可搬型の放射線画像撮影システムであって、放
射線源から出射される放射線の放射線画像検出装置の検
出面に対する傾きの度合いを示す角度信号を出力する角
度信号出力手段と、該角度信号出力手段から出力された
角度信号に基づいて放射線画像検出装置の傾き角を変え
ることにより、放射線の放射線画像検出装置の検出面に
対する傾きが略垂直となるようにする傾き調整手段とを
備えたことを特徴とするものである。
【００１１】つまり、本発明の第２の放射線画像撮影シ
ステムは、画像検出装置側の傾きを変えて垂直となるよ
うに調整するタイプのシステムである。
【００１２】本発明の第３の放射線画像撮影システム
は、放射線源と該放射線源から発せられ被写体を透過し
た放射線を検出することにより放射線画像を記録する２
次元状の放射線画像検出装置とが持ち運び可能に構成さ
れている可搬型の放射線画像撮影システムであって、放
射線源から出射される放射線の放射線画像検出装置の検
出面に対する傾きが略垂直であるときに放射線源に対し
て曝射指令を発する指令手段を備えたことを特徴とする
ものである。
【００１３】つまり、本発明の第３の放射線画像撮影シ
ステムは、放射線源側あるいは放射線画像検出装置側の
傾きを変えて、垂直になった時点で自動的に曝射指令を
発するタイプのシステムである。
【００１４】またこの第３のシステムは、上記第１ある
いは第２のシステムと組み合わせたものとしてもよい。
つまり、放射線源側あるいは放射線画像検出装置側の傾
きを変える傾き調整手段をも備えた構成としてもよい。
なお、放射線源側あるいは放射線画像検出装置側の傾き
を変える作用を人手に任せてもよい。
【００１５】上記第１〜第３の放射線画像撮影システム
においては、放射線源または放射線画像検出装置を水平
移動可能とする可搬型の移動手段をさらを備えたものと
するのが望ましい。
【００１６】放射線源または放射線画像検出装置を水平
移動可能とするとは、これらの両者もしくは一方を相対
移動可能ととすることを意味する。これは、放射線源あ
るいは放射線画像検出装置を傾けた後において、放射線
源から出射される放射線の中心軸が、例えば放射線画像
検出装置の検出面の略中心あるいは被写体の注目部位近
傍に位置するように調整可能とすることを目的とするも
のだからである。この限りにおいて、放射線源と放射線
画像検出装置との間の距離（放射線中心軸上の距離）が
変わるものであってもかまわない。例えば、放射線源を
真横に移動させたり（軸間距離が変わる）、放射線画像
検出装置の検出面に対して平行方向に移動させるなどし
てもよい（軸間距離が不変）。
【００１７】本発明の第１の放射線画像検出装置は、放
射線画像を記録可能な２次元状の放射線画像検出装置で
あって、放射線源から出射される放射線の該放射線画像
検出装置の検出面に対する傾きの度合いを示す角度信号
を出力する角度信号出力手段を備えたことを特徴とする
ものであり、特に上記第１あるいは第２の放射線画像撮
影システムに用いるのが好適なものである。
【００１８】本発明の第２の放射線画像検出装置は、放
射線画像を記録可能な２次元状の放射線画像検出装置で
あって、放射線源から出射される放射線の該放射線画像
検出装置の検出面に対する傾きが略垂直であるときに放
射線源に対して曝射指令を発する指令手段を備えたこと
を特徴とするものであり、特に上記第３の放射線画像撮
影システムに用いるのが好適なものである。
【００１９】上記において、２次元状の放射線画像検出
装置とあるのは、放射線画像を２次元状に記録可能な装
置を意味する。
【００２０】この検出装置においては、例えばＸ線フィ
ルムや蓄積性蛍光体シート（イメージングプレート）な
どを画像記録媒体として用いることができる。また、例
えば特開平9-206293号や同9-321267号、あるいは特開20
00-105297 号などに記載のように、半導体を利用した放
射線固体検出器（静電記録体）を画像記録媒体として使
用することもできる。また画像記録媒体はカセッテに収
容して用いてもよい。また放射線画像検出装置は、被写
体から発せられる散乱線を除去するためのグリッド板を
設けるようにしてもよい。
【００２１】また上記において、放射線源から出射され
る放射線の放射線画像検出装置の検出面に対する傾きと
あるのは、前記放射線の中心軸と前記放射線画像検出装
置の検出面からの法線とのなす角、つまり放射線の中心
軸の前記検出面への入射角を意味する。
【００２２】この傾きの度合いを示す角度信号を出力す
る角度信号出力手段としては、該傾きの度合いを検出し
得るものであればどのようなものを用いてもよい。例え
ば電子式水準器などのように水平度を測定する機器や投
影式の角度センサなど角度を測定する機器などを使用す
るとよい。
【００２３】放射線の放射線画像検出装置の検出面に対
する傾きが略垂直となるようにするとあるが、検出面に
対する傾きが厳格に垂直であることを要するものではな
い。システム構成上垂直関係を維持すべきグリッド板あ
るいは画像記録媒体などとの関係に応じてほぼ垂直とな
るようにすればよい。
【００２４】
【発明の効果】本発明の第１あるいは第２の放射線画像
撮影システムおよび第１の放射線画像検出装置によれ
ば、放射線の検出面に対する傾きの程度に応じて放射線
源もしくは画像検出装置の傾きを変えることにより、放
射線の検出面に対する傾きが略垂直となるように構成し
たので、検出面と放射線中心軸との角度を常に垂直に維
持した状態で撮影を行ない、常に診断に適した画像を得
ることができる。
【００２５】本発明の第３の放射線画像撮影システムお
よび第２の放射線画像検出装置によれば、検出面と放射
線中心軸とがほぼ垂直となった時点で曝射指令を発する
ように構成したので、前述同様に、検出面と放射線中心
軸との角度を常に垂直に維持した状態で撮影を行ない、
常に診断に適した画像を得ることができる。
【００２６】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施形態について詳細に説明する。
【００２７】図１は本発明の放射線画像撮影システムの
第１実施形態の構成を示す概念図、図２は放射線画像検
出装置２０の概略構成図である。
【００２８】図１に示す第１実施形態の放射線画像撮影
システムは、放射線源側の傾きを変えることにより、放
射線中心軸の放射線画像検出装置に対する向きが垂直と
なるように調整するタイプのポータブルシステムであ
る。以下具体的に説明する。
【００２９】図１に示すように、第１実施形態の放射線
画像撮影システム１は、放射線Ｌ１を発する放射線源１
０と、該放射線源１０から発せられ被写体９を透過した
放射線Ｌ２を検出することにより放射線画像を記録する
２次元状の放射線画像検出装置２０とからなる。放射線
源１０と放射線画像検出装置２０とは、持ち運び可能に
構成されている。図示していないが、検出装置２０ある
いは被写体の各中心の水平方向の位置を検出するセンサ
を設けるとよい。
【００３０】またこのシステム１には、放射線源１０か
ら出射される放射線Ｌ１の放射線画像検出装置２０の検
出面に対する傾きの度合いを示す角度信号を出力する角
度信号出力手段３０と、該角度信号出力手段３０から出
力された角度信号に基づいて放射線源１０の傾き角を変
えることにより、放射線Ｌ１の放射線画像検出装置２０
の検出面に対する傾きが略垂直となるようにする傾き調
整手段４０と、放射線源１０を水平移動可能とする移動
手段５０とを備えている。角度信号出力手段３０、傾き
調整手段４０、および移動手段５０に関しても可搬型の
構成とするのはいうまでもない。
【００３１】被写体９は、放射線源１０と画像検出装置
２０との間に配された担架やベッドなどの支持体９１上
に載置される。画像検出装置２０は該画像検出装置２０
より大きめの保持具７０上に載置されて使用される。
【００３２】この画像検出装置２０としては、例えば放
射線源１０側である検出面側に散乱線防止用グリッドが
設けられたカセッテ内に蓄積性蛍光体シートや放射線固
体検出器などの画像記録媒体が収容されたものを用い
る。
【００３３】この第１実施形態の構成においては、角度
信号出力手段３０を放射線画像検出装置２０と一体に設
けている。具体的には、図２に示すように、画像検出装
置２０の平面（検出面または裏側のいずれも可）もしく
はサイドに、角度信号出力手段３０を設けている。この
角度信号出力手段３０としては、例えば図２（Ａ）に示
すように、１つのセンサで２次元状の傾き（水平度）を
示す角度信号Ｓを出力可能な電子式水準器を用いること
ができる。また図２（Ａ）に示すように、ｘ方向の傾き
（水平面に対する傾き）を示す角度信号Ｓｘを出力可能
な電子式水準器３０ｘと、ｙ方向の傾き（水平面に対す
る傾き）を示す角度信号Ｓｙを出力可能な電子式水準器
３０ｙとにより角度信号出力手段３０を構成してもよ
い。２つの角度信号Ｓｘ，Ｓｙにより２次元状の傾き
（水平度）を認識できる。
【００３４】いずれの構成においても、検出された角度
信号Ｓ，Ｓｘ、Ｓｙは傾き調整手段４０に入力する。
【００３５】図１に示すように、移動手段５０の構成と
しては、Ｘ方向およびＹ方向それぞれについて放射線源
１０を移動可能であり、また傾き調整手段４０の構成と
しては、Ｘ−Ｙ平面が傾くようにＸ方向およびＹ方向が
それぞれ独立に回転可能な構成のものとする。この限り
において、具体的手段として何を使うかは問題としな
い。このような構成により、放射線源１０から発せられ
る放射線Ｌ１の中心軸Ｌ１ａの画像検出装置２０の検出
面に対する傾きが調整可能となり、また被写体９の中心
あるいは検出装置２０の中心との水平方向のズレが調整
可能となる。
【００３６】傾き調整手段４０には、角度信号出力手段
３０により検出された角度信号が入力されている。傾き
調整手段４０は、入力された角度信号に基づいて放射線
源１０の傾き角を変えることにより、放射線Ｌ１の放射
線画像検出装置２０の検出面に対する傾きが略垂直とな
るようにする。具体的には画像検出装置２０の検出面の
水平のズレを補正するように放射線源１０を傾ける。
【００３７】なお、放射線源１０の傾き角を変えると、
放射線源１０から出射される放射線Ｌ１の中心軸Ｌ１ａ
と放射線画像検出装置２０や被写体９との水平方向の相
対位置がズレることになる。このズレ量は放射線源１０
の傾き角が大きくなるほど大きくなり、場合によっては
被写体像を記録できなくなる。これを避けるために、移
動手段５０により放射線源１０を水平方向に移動させ
て、放射線Ｌ１の中心軸Ｌ１ａが画像検出装置２０の検
出面の略中心あるいは被写体９の注目部位近傍に位置す
るようにする。図１中点線で示す放射線源１０はこの状
態を示したものである。
【００３８】以上の構成により、検出面と放射線中心軸
Ｌ１ａとの角度を常に垂直に維持した状態で撮影を行な
うことができ、常に診断に適した画像を得ることができ
る。
【００３９】次に本発明の放射線画像撮影システムの第
２実施形態について説明する。図３は、放射線画像撮影
システムの第２実施形態の構成を示す概念図である。こ
の第２実施形態の放射線画像撮影システムは、画像検出
装置２０側の傾きを変えることにより、放射線中心軸Ｌ
１ａの画像検出装置２０に対する向きが垂直となるよう
に調整するタイプのポータブルシステムとした点が上記
第１実施形態のものと異なる。
【００４０】このため、この第２実施形態の放射線画像
撮影システム１においては、前記第１実施形態の傾き調
整手段４０に代えて、角度信号出力手段３０から出力さ
れた角度信号Ｓ，Ｓｘ，Ｓｙに基づいて放射線画像検出
装置２０の傾き角を変えることにより、放射線Ｌ１の画
像検出装置２０の検出面に対する傾きが略垂直となるよ
うにする傾き調整手段４５を設けている。また、放射線
画像検出装置２０を水平移動可能とする移動手段５５を
設けている。放射線源１０は、放射線Ｌ１の出射面がほ
ぼ真下を向くように設置する。
【００４１】図３に示すように、移動手段５５の構成と
しては、Ｘ方向およびＹ方向それぞれについて画像検出
装置２０を移動可能（保持具７０と一体に移動可能でよ
い）であり、また傾き調整手段４５の構成としては、Ｘ
−Ｙ平面が傾くようにＸ方向およびＹ方向がそれぞれ独
立に回転可能な構成のものとする。この限りにおいて、
具体的手段として何を使うかは問題としない。このよう
な構成により、第１実施形態と同様に、放射線中心軸Ｌ
１ａの画像検出装置２０の検出面に対する傾きが調整可
能となり、また被写体９の中心あるいは検出装置２０の
中心との水平方向のズレが調整可能となる。
【００４２】傾き調整手段４５には、角度信号出力手段
３０により検出された角度信号が入力されている。傾き
調整手段４５は、入力された角度信号に基づいて画像検
出装置２０の傾き角を変えることにより、放射線Ｌ１の
放射線画像検出装置２０の検出面に対する傾きが略垂直
となるようにする。具体的には画像検出装置２０の検出
面がほぼ水平となるように画像検出装置２０を傾ける。
【００４３】なお第２実施形態の構成では、画像検出装
置２０の傾き角を大きく変えても、放射線中心軸Ｌ１ａ
と画像検出装置２０や被写体９との水平方向の相対位置
のズレ量は小さく、該水平方向のズレが画像記録に影響
を与えることはほとんどないと考えられる。ただしこの
ズレが問題となるときには、移動手段５５により画像検
出装置２０を水平方向に移動させるとよい。
【００４４】図４は傾き調整手段４５の一例を示す図で
ある。図示するように、蓄積性蛍光体シートなどの画像
記録媒体を収容したカセッテなどからなる画像検出装置
２０が保持具７０上に載置されている。傾き調整手段４
５は、保持具７０を構成する保持具本体７１と底板７２
との間の間隔を変えることにより保持具本体７１と一体
的に画像検出装置２０の傾きを調整する傾き調整機構
（図ではＡ１〜Ａ４）からなる。この傾き調整手段４５
は、画像検出装置２０、保持具本体７１、および底板７
２とともに図示しないケース（例えばカセッテホルダー
ケース）に収容されて被写体９の下部に配される。な
お、底板７２はケースの一側面と兼用のものであっても
よい。
【００４５】傾き調整機構としては、保持具本体７１と
底板７２との間の間隔を変えることにより保持具本体７
１と一体的に画像検出装置２０を上下に稼働させる機構
を備えたものであればどのようなものを用いてもよい。
例えば、ネジをモータで回転させたり、歯車で上下に移
動させるものを用いることができる。図４においては、
保持具本体７１と底板７２との間の四隅（４カ所）に傾
き調整機構Ａ１〜Ａ４を設け、図示しない傾き情報入力
部と制御部とにより、検出された傾き検出情報に基づい
て傾き調整機構Ａ１〜Ａ４の高さをそれぞれ調整するこ
ととしている。
【００４６】図５は、移動手段５５の一例を示す図であ
る。図示するように、移動手段５５は、画像検出装置２
０を固定して保持する保持具７０を、平面上の、ｘ方向
可動部５６上において図中左右方向に平行移動させる移
動機構Ｂｘと、図中上下方向に平行移動させる移動機構
Ｂｙ（ｙ方向可動部は図示しない）とからなり、保持具
７０と一体的に画像検出装置２０を平面上で上下左右に
移動させるように構成されている。移動機構Ｂｘ，Ｂｙ
としては、保持具７０を平行移動させる機構を備えたも
のであればどのようなものを用いてもよい。例えば、上
記傾き調整機構と同様にネジや歯車などを用いることが
できる。
【００４７】以上の構成により傾き調整や移動調整を実
現でき、検出面と放射線中心軸Ｌ１ａとの角度を常に垂
直に維持した状態で撮影を行なうことができるようにな
るから、常に診断に適した画像を得ることができる。
【００４８】次に本発明の放射線画像撮影システムの第
３実施形態について説明する。図６および図７は、放射
線画像撮影システムの第３実施形態の構成を示す概念図
である。
【００４９】この第３実施形態の放射線画像撮影システ
ムは、放射線Ｌ１の画像検出装置２０の検出面に対する
傾きが略垂直となった時点で、自動的に放射線源１０か
ら放射線Ｌ１を曝射するタイプのポータブルシステムと
した点が上記第１および第２実施形態のものと異なる。
【００５０】このため、この第３実施形態の放射線画像
撮影システム１においては、放射線源１０から出射され
る放射線Ｌ１の放射線画像検出装置２０の検出面に対す
る傾きが略垂直であるときに放射線源１０に対して曝射
指令を発する指令手段６０を設けている。なおこのよう
に指令手段６０を設ける構成は、上記第１あるいは第２
実施形態のものと組み合わせることができる。
【００５１】図６に示した構成はその一例であり、第２
実施形態のシステムに指令手段６０をさらに追加したも
のである。また図７に示した構成は、人手（オペレー
タ）によって放射線画像検出装置２０側の傾きを変え
て、前述のように垂直になった時点で指令手段６０から
自動的に曝射指令を発する構成としたものである。図７
の構成とした場合には、放射線源１０や画像検出装置２
０の傾きを調整する手段を設ける必要がないのはいうま
でもない。なおこの場合においても、放射線源１０を水
平移動可能とする可搬型の移動手段５０を設けておいて
もよい。
【００５２】図７の構成のように、人手によって放射線
画像検出装置２０側の傾きを変える場合、放射線がオペ
レータに照射されないように、防護服を着て作業を行な
ったり、あるいは放射線の照射範囲を絞った方がよい。
【００５３】指令手段６０としては、角度信号出力手段
３０から出力された角度信号Ｓ，Ｓｘ，Ｓｙをモニタ
し、放射線中心軸Ｌ１ａの放射線画像検出装置２０の検
出面に対する傾きが略垂直であるときに放射線源１０に
対して曝射指令Ｊを発するように構成する。垂直である
ときの判断としては、例えば放射線Ｌ１の出射面がほぼ
真下を向くように放射線源１０を設置する場合であれ
ば、画像検出装置２０の検出面がほぼ水平となった時点
を垂直であるとすればよい。
【００５４】以上の構成により、検出面と放射線中心軸
Ｌ１ａとの角度を常に垂直に維持した状態で撮影を行な
うことができ、常に診断に適した画像を得ることができ
る。
【００５５】以上本発明の放射線画像撮影システムおよ
び該システムに使用するのが好適な放射線画像検出装置
の好ましい実施形態について説明したが、本発明は必ず
しも上述した実施形態に限定されるものではない。
【００５６】例えば、上記各実施形態では、角度信号出
力手段３０として、放射線画像検出装置２０と一体に設
けた電子式水準器を用いていたが、例えば光を利用した
投影式のセンサを用いてもよい。要するに角度信号出力
手段３０は、放射線源１０から発せられる放線Ｌ１の中
心軸Ｌ１ａと画像検出装置２０の検出面とのなす角度
（入射角）を実質的に測定し得るものであればどのよう
なものであってもよい。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の放射線画像撮影システムの第１実施形
態の構成を示す概念図
【図２】放射線画像検出装置の概略構成図
【図３】本発明の放射線画像撮影システムの第２実施形
態の構成を示す概念図
【図４】傾き調整手段の一例を示す図で
【図５】移動手段の一例を示す図
【図６】本発明の放射線画像撮影システムの第３実施形
態の構成の一例を示す概念図
【図７】本発明の放射線画像撮影システムの第３実施形
態の構成の他の例を示す概念図
【符号の説明】
１０ 放射線源 ２０ 放射線画像検出装置 ３０ 角度信号出力手段 ４０ 傾き調整手段 ４５ 傾き調整手段 ５０ 移動手段 ５５ 移動手段 ６０ 指令手段 ７０ 保持具 ９１ 支持体
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 ＦＩ テーマコート゛(参考） Ｇ２１Ｋ 5/02 Ｇ２１Ｋ 5/02 Ｘ (72)発明者 大久保 猛 神奈川県足柄上郡開成町宮台798番地 富 士写真フイルム株式会社内 Ｆターム(参考） 2H013 AA21 AA30 AC20 4C093 AA07 CA01 FA15 FA55

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 放射線源と該放射線源から発せられ被
    写体を透過した放射線を検出することにより放射線画像
    を記録する２次元状の放射線画像検出装置とが持ち運び
    可能に構成されている可搬型の放射線画像撮影システム
    において、 前記放射線源から出射される放射線の前記放射線画像検
    出装置の検出面に対する傾きの度合いを示す角度信号を
    出力する角度信号出力手段と、 該角度信号出力手段から出力された前記角度信号に基づ
    いて前記放射線源の傾き角を変えることにより、前記放
    射線の前記放射線画像検出装置の検出面に対する傾きが
    略垂直となるようにする傾き調整手段を備えたことを特
    徴とする放射線画像撮影システム。
  2. 【請求項２】 放射線源と該放射線源から発せられ被
    写体を透過した放射線を検出することにより放射線画像
    を記録する２次元状の放射線画像検出装置とが持ち運び
    可能に構成されている可搬型の放射線画像撮影システム
    において、 前記放射線源から出射される放射線の前記放射線画像検
    出装置の検出面に対する傾きの度合いを示す角度信号を
    出力する角度信号出力手段と、 該角度信号出力手段から出力された前記角度信号に基づ
    いて前記放射線画像検出装置の傾き角を変えることによ
    り、前記放射線の前記放射線画像検出装置の検出面に対
    する傾きが略垂直となるようにする傾き調整手段とを備
    えたことを特徴とする放射線画像撮影システム。
  3. 【請求項３】 放射線源と該放射線源から発せられ被
    写体を透過した放射線を検出することにより放射線画像
    を記録する２次元状の放射線画像検出装置とが持ち運び
    可能に構成されている可搬型の放射線画像撮影システム
    において、 前記放射線源から出射される放射線の前記放射線画像検
    出装置の検出面に対する傾きが略垂直であるときに前記
    放射線源に対して曝射指令を発する指令手段を備えたこ
    とを特徴とする放射線画像撮影システム。
  4. 【請求項４】 前記放射線源または前記放射線画像検
    出装置を水平移動可能とする可搬型の移動手段をさらを
    備えたことを特徴とする請求項１から３いずれか１項記
    載の放射線画像撮影システム。
  5. 【請求項５】 放射線画像を記録可能な２次元状の放
    射線画像検出装置であって、放射線源から出射される放
    射線の該放射線画像検出装置の検出面に対する傾きの度
    合いを示す角度信号を出力する角度信号出力手段を備え
    たことを特徴とする放射線画像検出装置。
  6. 【請求項６】 放射線画像を記録可能な２次元状の放
    射線画像検出装置であって、放射線源から出射される放
    射線の該放射線画像検出装置の検出面に対する傾きが略
    垂直であるときに前記放射線源に対して曝射指令を発す
    る指令手段を備えたことを特徴とする放射線画像検出装
    置。
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