JP2002138886A - 二輪車用エンジン - Google Patents

二輪車用エンジン

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JP2002138886A
JP2002138886A JP2000333234A JP2000333234A JP2002138886A JP 2002138886 A JP2002138886 A JP 2002138886A JP 2000333234 A JP2000333234 A JP 2000333234A JP 2000333234 A JP2000333234 A JP 2000333234A JP 2002138886 A JP2002138886 A JP 2002138886A
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ignition timing
rotation
advanced
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JP2000333234A
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Yoshiharu Isaka
義治 井坂
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Yamaha Motor Co Ltd
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Yamaha Motor Co Ltd
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/10Internal combustion engine [ICE] based vehicles
    • Y02T10/40Engine management systems

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  • Electrical Control Of Ignition Timing (AREA)
  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 通常走行域での燃費の改善を図りつつ、エン
ジンブレーキの利きを良くすることができる二輪車用エ
ンジンを提供すること。 【構成】 クランク軸27の回転変動の大きさによって
負荷を検出し、低負荷域において点火時期を進角するよ
うにした二輪車用エンジン9において、無負荷時におい
て点火時期を低負荷域でのそれと同等に維持するととも
に、混合気の空燃比をリーンに設定する。本発明によれ
ば、スロットルを戻したとき(つまり、無負荷時)の点
火時期を低負荷域と同様に進角させるようにしたため、
回転変動の僅かな違いを検出する必要がなく、高精度な
センサを用いることなく低負荷域を含む通常走行域での
燃費の改善を図ることができる。そして、スロットルを
戻したときには混合気の空燃比をリーンに設定するよう
にしたため、エンジン9の出力を抑制してエンジンブレ
ーキの利きを良くすることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、低負荷域において
点火時期を進角するようにした二輪車用エンジンに関す
る。
【0002】
【従来の技術】一般に内燃エンジンにおいては、吸気量
が少ない低負荷域では点火時の圧力が低いために混合気
の燃焼速度(火炎伝播速度)が遅く、このために点火時
期を進角させることが行われる。
【0003】ところで、負荷によって点火時期を制御す
るエンジンにおいては、負荷の検出が必須であるが、こ
の負荷の検出には一般にスロットル開度センサ(TP
S)が用いられている。
【0004】しかしながら、スロットル開度センサは高
価であり、特に小型の二輪車用エンジンにスロットル開
度センサを設けることはコスト的にもスペース的にもメ
リットが小さい。
【0005】そこで、クランク軸の回転変動の大きさに
よってエンジン負荷を検出する方法が提案されている。
【0006】一方、自動二輪車においては、スロットル
を戻したとき(つまり、無負荷時)のエンジンブレーキ
の利きを良くしたいという要求があり、この要求を満た
すためには点火時期を遅角させることが有効である。
【0007】従って、低負荷域でのエンジン出力の低下
を防ぎつつ、エンジンブレーキの利きを良くするために
は、無負荷と低負荷とを検出して点火時期を適正に制御
する必要がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところが、エンジンの
回転変動は回転数が高くなるに従って小さくなるため、
クランク軸の回転変動の大きさによってエンジン負荷を
検出する方法では高回転域でのエンジン負荷を高精度に
検出することができず、無負荷と低負荷とを検出して点
火時期を適正に制御することが不可能であった。特に、
高い乗車感とレスポンスが求められる自動二輪車におい
てはエンジンブレーキの利きは重要視されている。
【0009】本発明は上記問題に鑑みてなされたもの
で、その目的とする処は、通常走行域での燃費の改善を
図りつつ、エンジンブレーキの利きを良くすることがで
きる二輪車用エンジンを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1記載の発明は、クランク軸の回転変動の大
きさによって負荷を検出し、低負荷域において点火時期
を進角するようにした二輪車用エンジンにおいて、無負
荷時において点火時期を低負荷域でのそれと同等に維持
するとともに、混合気の空燃比をリーンに設定したこと
を特徴とする。
【0011】請求項2記載の発明は、請求項1記載の発
明において、吸気通路の途中に摺動式スロットルバルブ
を設け、該スロットルバルブの下流の吸気通路を隔壁に
よってスロットルバルブの摺動方向に上下に仕切ったこ
とを特徴とする。
【0012】請求項3記載の発明は、請求項1又は2記
載の発明において、点火時期を進角すべき最低限の回転
域を設定し、該回転域以外では点火時期の進角を行わな
いようにしたことを特徴とする。
【0013】従って、請求項1記載の発明によれば、ス
ロットルを戻したとき(つまり、無負荷時)の点火時期
を低負荷域と同様に進角させるようにしたため、回転変
動の僅かな違いを検出する必要がなく、高精度なセンサ
を用いることなく低負荷域を含む通常走行域での燃費の
改善を図ることができる。そして、スロットルを戻した
とき(つまり、無負荷時)には混合気の空燃比をリーン
に設定するようにしたため、エンジン出力を抑制してエ
ンジンブレーキの利きを良くすることができる。尚、無
負荷時に混合気の空燃比をリーンに設定することによる
燃焼速度の低下については、点火時期を早めることによ
って排気行程までの時間を或る程度確保することができ
るためにアフターバーン等の問題は発生しない。
【0014】請求項2記載の発明によれば、スロットル
バルブの下流の吸気通路を隔壁によってスロットルバル
ブの摺動方向に上下に仕切ったため、スロットルバルブ
の開度が小さい無負荷及び低負荷域での吸気の流速が高
められ、これによって燃焼速度が高められて混合気の確
実な燃焼が実現される。
【0015】請求項3記載の発明によれば、点火時期を
進角すべき最低限の回転域(燃費が重視される走行領
域)以外では点火時期の進角を行わないようにしたた
め、回転変動が小さい高回転域での高精度な回転変動の
検出が不要となる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を添付
図面に基づいて説明する。
【0017】図1は自動二輪車1の側面図であり、同図
において、2は車体前方上部に位置するヘッドパイプで
あり、該ヘッドパイプ2内にはステアリング軸3が回動
自在に挿通している。そして、このステアリング軸3の
上端にはハンドル4が取り付けられ、下端にはフロント
フォーク5が取り付けられ、フロントフォーク5の下端
には前輪6が回転自在に軸支されている。
【0018】又、前記ヘッドパイプ2からはメインフレ
ーム7が車体後方に向かって斜め下方に延出しており、
該メインフレーム7の後部からは左右一対のシートレー
ルフレーム8が車体後方に向かって斜め上方に延出して
いる。そして、車体の前後方向略中央下部にはエンジン
9がブラケット10を介して前記メインフレーム7に支
持されて配設されており、該エンジン9のシリンダヘッ
ド11には、エアクリーナボックス12から下方に延び
る吸気管13が接続され、該吸気管13の途中にはキャ
ブレタ14が設けられている。
【0019】一方、上記エンジン9の後方には、リヤア
ーム15の前端がピボット軸16にて上下揺動自在に枢
着されており、該リヤアーム15の後端部には後輪17
が回転自在に軸支されている。そして、後輪17は、リ
ヤアーム15の後端部と前記シートレールフレーム8の
中間部に介設された左右一対のリヤクッション18を介
して車体側に懸架されている。尚、図中、19はチェー
ンケースである。
【0020】又、前記ヘッドパイプ2の後方であって、
前記シートレールフレーム8上にはタンデム型のシート
20が配置されており、該シート20の下方には燃料タ
ンク21が配され、その下方にはバッテリ22が配置さ
れている。
【0021】ここで、前記エンジン9の構成の詳細を図
2〜図4に基づいて説明する。尚、図2はエンジン要部
の側断面図、図3は同エンジンの平断面図、図4は図3
の矢視A−A方向の図である。
【0022】本実施の形態に係るエンジン9は空冷4サ
イクル単気筒エンジンであって、シリンダボディ23に
設けられたシリンダ24内にはピストン25が摺動自在
に嵌挿され、該ピストン25はコンロッド26を介して
クランク軸27に連結されている。尚、ピストン25の
シリンダ24内での往復直線運動はコンロッド26によ
ってクランク軸27の回転運動に変換される。
【0023】又、上記シリンダボディ23の端部に被着
された前記シリンダヘッド11には、図2に示すよう
に、燃焼室Sと吸気通路28及び排気通路29が形成さ
れており、吸気通路28と排気通路29が燃焼室Sにそ
れぞれ開口する吸気ポート28aと排気ポート29aは
吸気バルブ30と排気バルブ31によってそれぞれ適当
なタイミングで開閉されてシリンダ24内で所要のガス
交換がなされる。
【0024】即ち、上記吸気バルブ30と排気バルブ3
1はシリンダヘッドに圧入されたバルブガイド32,3
3にそれぞれ摺動自在に挿通保持されており、これらは
バルブスプリング34,35によってそれぞれ閉じ側に
付勢されている。
【0025】又、シリンダヘット11とこれに被着され
たヘッドカバー36とで囲まれる空間内であって、吸気
バルブ30と排気バルブ31の間には、図2の紙面垂直
方向(車幅方向)に長いカム軸37が回転自在に配され
ており、このカム軸37に一体に形成された吸気カム3
7aと排気カム37bの各外周面にはロッカアーム3
8,39の各一端が当接している。ここで、各ロッカア
ーム38,39はその中間部がロッカアーム軸40,4
1によってそれぞれ回転自在に支持されており、これら
の他端は前記吸気バルブ30と排気バルブ31の各頂部
にそれぞれ当接している。
【0026】更に、上記カム軸37の一端には、図3に
示すように、スプロケット42が取り付けられており、
このスプロケット42とクランク軸27に取り付けられ
た小径のスプロケット43との間には無端状のチェーン
44が巻装されている。
【0027】而して、エンジン9が作動してクランク軸
27が回転駆動されると、このクランク軸27の回転は
スプロケット43、チェーン44及びスプロケット42
を介してカム軸37に伝達されて該カム軸37がクラン
ク軸27の1/2の速度で回転駆動され、このカム軸3
7に一体に形成された前記吸気カム37aと排気カム3
7bに当接する前記ロッカアーム38,39がそれぞれ
ロッカアーム軸40,41を中心として揺動するため、
吸気バルブ30と排気バルブ31がそれぞれ適当なタイ
ミングで開閉されて前述のようにシリンダ24内で所要
のガス交換がなされる。
【0028】尚、図3に示すように、シリンダヘッド1
1の側部には点火プラグ45が斜めに螺着されており、
該点火プラグ45の電極部は燃焼室S内に臨んでいる。
【0029】他方、図2に示すように、シリンダヘッド
11の吸気側端面(上面)には、吸気通路28に連なる
前記吸気管13が取り付けられており、この吸気管13
には前記キャブレタ14が連結されている。
【0030】ところで、上記キャブレタ14は所謂VM
キャブレタであって、これのベンチュリ管状のミキシン
グチャンバー46内に形成された吸気通路47の一部に
は断面積が急縮小するスロート部が形成されている。
又、このミキシングチャンバー46の上部にはボス部4
6aが一体に形成されており、該ボス部46aにはピス
トン状の摺動式スロットルバルブ48が上下摺動自在に
嵌挿されている。
【0031】上記スロットルバルブ48はスプリング4
9によって常時下方(絞り側)に付勢されており、その
下端には下方に向かって先細のジェットニードル50が
結着されている。そして、このスロットルバルブ48は
スロットルワイヤー51を介して自動二輪車1のハンド
ル4(図1参照)に設けられた不図示のスロットルグリ
ップに接続されている。
【0032】又、前記ミキシングチャンバー46の下部
にはフロートチャンバー52が設けられており、このフ
ロートチャンバー52内には燃料が収容されるととも
に、メインノズル53が同軸的に設けられている。尚、
メインノズル53の上端部はミキシングチャンバー46
の吸気通路47のスロート部に開口しており、その内部
には前記ジェットニードル50が進退自在に臨んでい
る。
【0033】而して、本実施の形態においては、キャブ
レタ14の吸気通路47と前記吸気管13内の吸気通路
及びシリンダヘッド11に形成された前記吸気通路28
は1つの連続した吸気通路を構成しており、この吸気通
路の前記スロットルバルブ48よりも下流の部分は隔壁
54によってスロットルバルブ48の摺動方向に上下に
仕切られており、隔壁54の上側部分は断面積の大きな
主吸気通路55、同隔壁54の下側部分は断面積の小さ
な副吸気通路56として構成されている。
【0034】ところで、図3に示すように、前記クラン
ク軸27の一端には遠心クラッチ57が設けられ、他端
にはフライホイールマグネトー58が取り付けられてい
る。ここで、遠心クラッチ57のアウターケース59に
は小径のギヤ60が一体に形成されている。
【0035】又、前記フライホイールマグネトー58
は、複数のコイル61をカバー62に固定して成るステ
ータ63と、クランク軸27の端部に固定されてコイル
61の周囲を覆うドラム状のロータ64とで構成されて
おり、図4に示すように、ロータ64の外周側の所定位
置には回転センサ65が固設されている。
【0036】他方、図3に示すように、クランクケース
66内には中間軸67と出力軸68が前後に平行を成し
て回転自在に配されており、中間軸67の一端には多板
式のクラッチ69が設けられており、このクラッチ69
のクラッチアウター70は中間軸67に対して回転自在
に支承され、これには前記ギヤ60に噛合するギヤ71
が取り付けられている。そして、クラッチ69のクラッ
チインナー72は、中間軸67と一体に回転するよう該
中間軸67にスプライン嵌合されている。
【0037】又、中間軸67と出力軸68には変速操作
によって選択的に噛合する複数の変速ギヤ73〜78が
設けられており、出力軸68のクランクケース66外へ
突出する端部には小径のドライブスプロケット79が取
り付けられている。そして、このドライブスプロケット
79と前記後輪17(図1参照)に取り付けられた不図
示の大径のホイールスプロケットの間には無端状の不図
示のチェーンが巻装されており、このチェーンは前記チ
ェーンケース19(図1参照)によって覆われている。
【0038】而して、エンジン9が始動されてクランク
軸27が回転駆動されると、その回転数は前記回転セン
サ65によって検出されるが、このクランク軸27の回
転数が一定値以上に達すると遠心クラッチ57がONさ
れ、該クランク軸27の回転はギヤ60,71を経てク
ラッチ69のクラッチアウター70に伝達され、該クラ
ッチアウター70が回転駆動される。
【0039】クラッチ69がON状態にあるとき、クラ
ッチアウター70の回転はクラッチインナー72を経て
中間軸67に伝達され、該中間軸67の回転は変速ギヤ
73〜78によって変速されて出力軸68に伝達され
る。そして、この出力軸68の回転はドライブスプロケ
ット79、不図示のチェーン及びホイールスプロケット
を介して後輪17に伝達され、該後輪17が回転駆動さ
れて自動二輪車1が所定の速度で走行せしめられる。
尚、変速操作はクラッチ69をOFFした状態でなされ
る。
【0040】ところで、本実施の形態に係るエンジン9
においては、クランク軸27の回転は回転センサ65に
よって検出されるが、検出されたクランク軸27の回転
は不図示のエンジンコントロールユニット(以下、EC
Uと略称する)に送信され、ECUではクランク軸27
の回転変動度の大きさによってエンジン9の負荷が求め
られる。
【0041】ここで、回転変動度とは、図4に示すフラ
イホイールマグネトー58のロータ64の外周に突設さ
れた突起64aの角度αの1回転の間の時間割合である
と定義される。尚、回転変動度にはバラツキが発生する
ため、何回転かの値を平均することによって安定した回
転変動度を求めることができる。
【0042】図5に回転変動度とエンジントルク(負
荷)との関係をエンジン回転数をパラメータとして示す
が、同図に示すように回転変動度は回転数が高くなるに
従って小さくなる。そして、低回転では負荷(トルク)
による回転変動度の変化が大きいため、目的とする低回
転域では回転変動度によって負荷の変化を表すことがで
きることが分かる。
【0043】而して、本実施の形態では、点火プラグ4
5による点火時期はECUによって制御されるが、EC
Uは低負荷域においては点火時期を進角する。又、EC
Uは、ライダーがスロットルを戻したとき(つまり、無
負荷時であって、エンジンブレーキが必要な場合)には
点火時期を低負荷域と同様に進角させるとともに、キャ
ブレタ14によって形成される混合気の空燃比をリーン
に設定する。
【0044】ここで、エンジン9の点火時期の負荷と回
転速度に対する制御マップを図6に示すが、本実施の形
態では、点火時期を進角すべき最低限の回転域(図6に
示す領域A)を設定し、この回転域以外では点火時期の
進角を行わないようにした。尚、図6に示す領域Aの範
囲は負荷による進角を行った領域である。この中でも低
回転域であれば、図5に示したように僅かなトルク変化
も回転変動度の違いとして検出することができるため、
図6に示すB範囲については無負荷時と低回転時とで点
火時期を違えてエンジンブレーキを利かすことができ
る。しかし、B領域を超えた領域では、僅かなトルクの
変化を回転変動度で検出しにくいため、ここについては
低負荷時の進角させた点火時期の設定を無負荷時にも適
用している。
【0045】以上のように、本実施の形態においては、
自動二輪車1の走行中にライダーがスロットルを戻した
とき(つまり、無負荷時)の点火時期を低負荷域と同様
に進角させるようにしたため、回転変動の僅かな違いを
検出する必要がなく、高精度なセンサを用いることなく
低負荷域を含む通常走行域での燃費の改善を図ることが
できる。
【0046】そして、スロットルを戻したとき(つま
り、無負荷時)には、混合気の空燃比をリーンに設定す
るようにしたため、エンジン9の出力を抑制してエンジ
ンブレーキの利きを良くすることができる。尚、無負荷
時に混合気の空燃比をリーンに設定することによる燃焼
速度の低下については、点火時期を早めることによって
排気行程までの時間を或る程度確保することができるた
めにアフターバーン等の問題は発生しない。
【0047】又、本実施の形態では、スロットルバルブ
48の下流の吸気通路を隔壁54によってスロットルバ
ルブ48の摺動方向に上下に仕切って断面積の大きな主
吸気通路55と断面積の小さな副吸気通路56とに区画
したため、スロットルバルブ48の開度が小さい無負荷
及び低負荷域においては混合気は断面積の小さな副吸気
通路56を主に流れるためにその流速が高められ、これ
によってエンジン9の燃焼室Sでの混合気の燃焼速度が
高められ、リーンな混合気であっても該混合気の確実な
燃焼が実現される。
【0048】更に、本実施の形態では、点火時期を進角
すべき最低限の回転域(燃費が重視される走行領域を含
む図6の領域A)以外では点火時期の進角を行わないよ
うにしたため、回転変動が小さい高回転域での高精度な
回転変動の検出が不要となり、低コストを実現すること
ができる。
【0049】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明に
よれば、クランク軸の回転変動の大きさによって負荷を
検出し、低負荷域において点火時期を進角するようにし
た二輪車用エンジンにおいて、無負荷時において点火時
期を低負荷域でのそれと同等に維持するとともに、混合
気の空燃比をリーンに設定したため、通常走行域での燃
費の改善を図りつつ、エンジンブレーキの利きを良くす
ることができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るエンジンを搭載する自動二輪車の
側面図である。
【図2】本発明に係るエンジン要部の側断面図である。
【図3】本発明に係るエンジンの平断面図である。
【図4】図3の矢視A−A方向の図である。
【図5】回転変動度とエンジントルク(負荷)との関係
をエンジン回転数をパラメータとして示す図である。
【図6】エンジンの点火時期の負荷と回転速度に対する
制御マップである。
【符号の説明】
1 自動二輪車 9 エンジン(二輪車用エンジン) 14 キャブレタ 27 クランク軸 48 摺動式スロットルバルブ 54 隔壁 55 主吸気通路 56 副吸気通路 65 回転センサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F02D 45/00 362 F02D 45/00 362J F02M 35/10 101 F02M 35/10 101E 35/108 301B F02P 5/15 F02P 5/15 C F Fターム(参考) 3G022 CA03 CA05 CA09 DA01 DA10 EA00 GA05 3G084 BA05 BA09 BA17 CA03 CA06 CA09 DA02 DA13 EB08 EC02 EC03 FA18 FA33 FA34 3G301 JA00 JA02 JA20 KA07 KA08 KA16 KA23 LA00 LA01 MA01 NC02 NE15 PA17Z PE01Z PE02Z

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 クランク軸の回転変動の大きさによって
    負荷を検出し、低負荷域において点火時期を進角するよ
    うにした二輪車用エンジンにおいて、 無負荷時において点火時期を低負荷域でのそれと同等に
    維持するとともに、混合気の空燃比をリーンに設定した
    ことを特徴とする二輪車用エンジン。
  2. 【請求項2】 吸気通路の途中に摺動式スロットルバル
    ブを設け、該スロットルバルブの下流の吸気通路を隔壁
    によってスロットルバルブの摺動方向に上下に仕切った
    ことを特徴とする請求項1記載の二輪車用エンジン。
  3. 【請求項3】 点火時期を進角すべき最低限の回転域を
    設定し、該回転域以外では点火時期の進角を行わないよ
    うにしたことを特徴とする請求項1又は2記載の二輪車
    用エンジン。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2010001777A1 (ja) * 2008-06-30 2010-01-07 本田技研工業株式会社 自動二輪車

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