JP2002138527A - 給液装置 - Google Patents

給液装置

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JP2002138527A
JP2002138527A JP2000338828A JP2000338828A JP2002138527A JP 2002138527 A JP2002138527 A JP 2002138527A JP 2000338828 A JP2000338828 A JP 2000338828A JP 2000338828 A JP2000338828 A JP 2000338828A JP 2002138527 A JP2002138527 A JP 2002138527A
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motor pump
pump
motor
liquid supply
supply device
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JP2000338828A
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Yoshio Miyake
良男 三宅
Teruo Yamaguchi
輝雄 山口
Yukimasa Nakamu
幸正 中務
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Ebara Corp
Original Assignee
Ebara Corp
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Publication date
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  • Control Of Non-Positive-Displacement Pumps (AREA)
  • Structures Of Non-Positive Displacement Pumps (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 徹底的に静音化を図った給液装置を提供する
ことを第一の技術的課題とし、該給液装置のコンパクト
化を達成することを第二の技術的課題とする。 【解決手段】 取扱液を収容又は内包する容器10と、
容器10内に設けられ容器10と振動絶縁処置された液
中モータポンプ1と、液中モータポンプ1の吐出側配管
系に設けられるパイプサイレンサ4とを備えた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は給液装置に係り、特
に集合住宅等の給水用に使用され、騒音と振動を最小限
に抑えた給液装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】水道本管から供給される上水を水槽に溜
め、この上水をポンプで加圧し、高置水槽(高所に設置
されている水槽)や個別の水道蛇口に供給するように構
成した、集合住宅等に使用される給液装置(給水装置)
が多数知られている。そして一部の給水装置では、水槽
内に水中モータポンプを設けることで、省スペース化、
低騒音化及び低振動化を図っている。しかしながら、水
中モータポンプを使用した従来の給水装置は、前記3つ
の要素、即ち、省スペース化、低騒音化及び低振動化に
対し、最適の構造を提供するものではなかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は前記の問題点
に鑑み、徹底的に静音化を図った給液装置を提供するこ
とを第一の技術的課題とし、該給液装置のコンパクト化
を達成することを第二の技術的課題とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】前記の課題を解決するた
め、本発明の給液装置は、取扱液を収容又は内包する容
器と、容器内に設けられ容器と振動絶縁処置された液中
モータポンプと、液中モータポンプの吐出側配管系に設
けられるパイプサイレンサとを備えたことを特徴とする
ものである。取扱液を収容又は内包する容器内に液中モ
ータポンプが設置されているため、モータポンプ周囲の
取扱液は、モータポンプ本体の表面振動が空気中へ直接
伝播されることを防止する。また、モータポンプと容器
との間に施される振動絶縁処置が振動の固体伝播を抑
え、パイプサイレンサが配管系に伝わる流体音を抑制す
る。この結果、本発明の給液装置は極めて静音となる。
また、本発明の1態様においては、液中モータポンプを
始動する際の機械的衝撃及び圧力変動を抑制するため、
例えばインバータ(周波数変換器)を活用して、モータ
ポンプにソフトスタート機能を設けている。また液中モ
ータポンプを停止する際にも、モータポンプにソフトス
トップ機能を設け、モータポンプの停止時の機械的衝撃
及び圧力変動を抑制している。ここで、ソフトスタート
機能又はソフトストップ機能とは、モータポンプを徐々
に増速してゆっくり始動させる機能又は徐々に減速して
ゆっくり停止させる機能を云う。
【0005】また、本発明の1態様においては、液中モ
ータポンプの最高回転速度を、モータに2極交流モータ
を使用して60Hzの周波数で運転した場合の同期回転
速度を超える値である毎分3600回転超としたことを
特徴とするものである。このように、モータポンプを高
速設計化することで機器の小型化を図っており、モータ
ポンプが設置される容器(水槽)内の有効容積率を高め
ている。そして、モータポンプの高速設計化(高速小型
化)を行うと、騒音問題と深く関連する卓越周波数(高
調波周波数)を高める効果が得られる。例えば、2極誘
導モータを50Hzで運転した場合、卓越周波数は50
Hzに羽根車翼枚数を乗じた値となる(例えば50Hz
で7枚翼の場合は350Hz)。これを200Hzで設
計すると、卓越周波数は1400Hzとなる。一般に、
騒音を遮蔽や吸音によって静音化させるには、元々の音
の周波数が高周波数域にある方が有利とされている。本
発明は、卓越周波数を高めることで、周囲の取扱液やパ
イプサイレンサによる静音効果をより効果的なものとし
ている。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る給液装置の実
施の形態を図面を参照して説明する。図1は本発明の第
1の実施の形態を示す概略図である。図1に示すよう
に、水槽10内の底面10aに水中モータポンプ1が据
付けられる。水中モータポンプ1の振動が水槽10に伝
播しないように、水槽10の底面10aと水中モータポ
ンプ1の間には、ゴム製の防振パッド2が設けられてい
る。この場合、ゴム製の防振パッド2に替えて、ステン
レス鋼板等を材料とした防振装置を設けても良い。水中
モータポンプ1の吸込口1sにはストレーナ19が設け
られている。水中モータポンプ1の吐出口1dには、配
管11及び水槽10への振動伝播を抑えるために、フレ
キシブルジョイント(フレキ)3が設けられている。ま
た、水中モータポンプ1の吐出口1dには、ポンプの圧
力脈動が配管系に伝わらないように、パイプサイレンサ
4が設けられている。そして、フレキシブルジョイント
3の下流側には逆止弁5が設置されている。即ち、水中
モータポンプ1から吐出された水槽10内の水はパイプ
サイレンサ4、フレキシブルジョイント3および逆止弁
5を経て配管11に送られるようになっている。ポンプ
本体表面の振動は、ポンプ周囲の水によって吸収される
ため、水槽本体への伝播が防止される。
【0007】また逆止弁5を内蔵した配管には、小配管
12が接続されており、この小配管12には圧力タンク
13と圧力センサ14とが設置されている。圧力センサ
14は信号ケーブル15によって制御盤6内の制御回路
に接続されている。また水槽10内には、フロート16
を備えたバルブ17が設置されており、バルブ17の入
口配管18に水道水が供給されるようになっている。水
槽10内はフロート付バルブ17によって所定水位に維
持される。
【0008】水槽内の容積を有効に活用するため、水中
モータポンプは最高回転速度を毎分4000〜1200
0回転の領域となるように設計して、小型化を図ってい
る。高速設計は、騒音・振動問題と深く関連する卓越周
波数を高める効果が得られる。例えば、2極誘導モータ
を50Hzで運転した場合、回転速度は毎分3000回
転、卓越周波数は50Hzに羽根車翼枚数を乗じた値と
なる(例えば50Hzで7枚翼の場合は350Hz)。
これを200Hzで設計すると、回転速度は毎分120
00回転、卓越周波数は1400Hzとなる。一般に、
騒音を遮蔽や吸音によって静音化させるには、元々の音
の周波数が高周波数域にある方が有利とされている。
【0009】本発明は、卓越周波数を高めることで、周
囲の取扱液やパイプサイレンサによる静音効果を高めて
いる。モータポンプを高速運転させるためには、インバ
ータに代表される周波数変換器が使用される。図1に示
すように、インバータを内蔵した制御盤6は、水槽10
の外面に固定されている。そして、インバータと水中モ
ータポンプ1とは水中ケーブル8によって接続されてい
る。なお符号110は水中ケーブル8を保持する水中ケ
ーブルホルダである。このインバータを活用して、始動
時に所定の回転速度まで増速する時間を例えば3秒に設
定する。このようにモータポンプをゆっくりと始動させ
ることで、機械的衝撃及び圧力変動を抑制できる。この
結果、配管系や配管に設けられた機器(バルブ等)の寿
命を延ばす効果を期待でき、同時に、配管系で生じる騒
音(バルブの機械的遊び等から発生)の発生も防止でき
る。
【0010】また、停止時に際しても、ポンプが瞬間的
に停止すると、逆止弁が「パチン」という音を発生した
り、ウォータハンマによって配管系が音を発生したりす
る場合があるので、3−10秒程度の時間を掛けてゆっ
くりとポンプを停止させる。インバータの平滑コンデン
サに充電された電力エネルギーをポンプ停止時に解放す
ることによって、これを行うようにすれば、インバータ
ヘ特別の停止用制御信号を供給する必要がないため、好
ましいシステム構成が可能である。
【0011】モータポンプの吐出側配管系には、圧力タ
ンク13や圧力センサ14及び小水量運転が継続した場
合にポンプを停止させるために必要な小水量検知手段
(例えばフロースイッチ)等が適宜設けられる。そし
て、圧力センサ14やフロースイッチ(図示せず)の信
号をもとに、且つ、インバータの可変速機能を活用し
て、所謂、ポンプ吐出圧一定制御や推定末端圧一定制御
を行うものであるが、その制御の詳細についての説明は
省略する。水槽10の外面には、前述したように、イン
バータや、前記制御信号をもとにシステムを制御するた
めの制御盤6が設けられている。
【0012】図2は、図1に示す水中モータポンプ1の
縦断面図である。本実施形態に係る全周流型水中モータ
ポンプ1は、内部にモータ固定子を収容する第1の筒状
部101と、第1の筒状部101の外側に設けられ第1
の筒状部101との間に取扱流体が流れる空間150を
形成する第2の筒状部102と、第2の筒状部102の
外周部に設けられた水中ケーブルホルダ取付用の平面座
103とを、非オーステナイト系のステンレス鋳鋼材に
て一体に成形したモータフレーム104を備えている。
このモータフレーム104は、例えば、ロストワックス
鋳造法により成形されている。
【0013】第1の筒状部101の内部にはモータ固定
子107が焼き嵌めされ、第1の筒状部101の軸方向
開放端には、同じく非オーステナイト系のステンレス鋳
鋼材から形成されるモータフレーム側板105が密封溶
接されている。モータ固定子107の内周部には、オー
ステナイト系のステンレス薄板(SUS316)製の固
定子キャン106が嵌着され、固定子キャン106はモ
ータフレーム104及びモータフレーム側板105と密
封溶接されている。ここで、固定子キャン106にオー
ステナイト系のステンレスを使用する理由は、極薄肉成
形が容易である点、及び、固定子キャン106が非磁性
材である方がモータ特性に有利である点に配慮したため
である。
【0014】モータフレーム104の第2の筒状部10
2の外周部には、平坦な上面を有する平面座103が設
けられ、この平面座103に、水中ケーブル8を保持す
るための水中ケーブルホルダ110が取付けられてい
る。水中ケーブル8から供給される電力は、平面座10
3に設けたリード線穴103aからリード線111を介
してモータ固定子107に供給される。なお、リード線
穴103aの周囲にはOリング112を設け、水中ケー
ブルホルダ110の内部およびモータフレーム104の
内部と、外部との液密を確保している。
【0015】モータ固定子107の内側には、モータ回
転子113が回転可能に収容されている。モータ回転子
113は主軸114に焼き嵌め固定され、回転子キャン
115と回転子側板116,116及び主軸114を密
封溶接することにより、モータ回転子113を取扱流体
による腐食から保護している。なお、回転子キャン11
5と回転子側板116,116の材料として、オーステ
ナイト系のステンレスを使用する。これは、固定子キャ
ン106と同様、極薄肉成形が容易である点、及び非磁
性材の方がモータ特性に有利である点に配慮しているか
らである。
【0016】一方、主軸114の材料は非オーステナイ
ト系のステンレスであり、好ましくは、クロム(Cr)
を15〜17%、モリブデン(Mo)を0.5〜2%、
ニッケル(Ni)を4〜6%含み、炭素(C)を0.0
5%以下に抑えたマルテンサイト系のステンレス材料を
用いる。マルテンサイト系のステンレス材料は、オース
テナイト系のステンレス鋼に比べ強度的に優れ、耐食性
は同等である。また、炭素(C)を極少量としているた
め、キャンなどとの溶接性も良好である。また、クロム
(Cr)を20〜30%、モリブデン(Mo)を0.5
〜4%含んだフェライト系のステンレス材料を用いても
よい。更に、主軸114だけでなく、モータフレーム1
04等に上記マルテンサイト系のステンレス材料あるい
はフェライト系のステンレス材料を用いることもでき
る。
【0017】主軸114は両端部においてモータフレー
ム104に設置された軸受(後述する)によって支承さ
れ、主軸114の一端には羽根車118が固定されてい
る。羽根車118は非オーステナイト系のステンレス鋳
鋼による鋳造成形品又は薄肉オーステナイト系のステン
レス鋼によるプレス成形・溶接品などが適宜選択される
が、図2では両者を上下半分ずつ記載した。
【0018】次に、羽根車118と反対側に設けられた
反スラスト荷重側の軸受周辺部について説明する。軸受
ブラケット120には、ラジアル軸受121と固定側ス
ラスト軸受122が設けられている。ラジアル軸受12
1の端面は、まれに発生する逆方向スラスト荷重を支え
る固定側スラスト軸受としての機能も付与されている。
ラジアル軸受121と固定側スラスト軸受122を挟ん
で両側には、正方向のスラスト荷重を支える回転側正方
向スラスト軸受123と、逆方向のスラスト荷重を支え
る回転側逆方向スラスト軸受124が設けられている。
二つのスラスト軸受123,124は各々スラストディ
スク125,126に焼き嵌め固定されており、二つの
スラストディスク125,126は、ラジアル軸受と摺
動部を構成するスリーブ127を間に挟んで、主軸11
4の端部に設けられたダブルナット128によって固定
されている。
【0019】上記軸受ブラケット120はモータフレー
ム側板105に設けられたいんろう105aに弾性材か
らなるOリング129を介して挿入されている。また、
軸受ブラケット120は弾性材からなるガスケット13
0を介してモータフレーム側板105に当接している。
なお、スラスト軸受122,123,124、ラジアル
軸受121及びスリーブ127の材料は、セラミック材
料の一種であるシリコンカーバイド(SiC)であり、
軸受ブラケット120及びスラストディスク125,1
26の材料はステンレス鋼(オーステナイト系のステン
レス又は非オーステナイト系のステンレスを適宜選択す
る)である。
【0020】次に羽根車側に設けられたスラスト荷重側
の軸受周辺部について説明する。軸受ブラケット131
にはラジアル軸受132が設けられており、モータフレ
ーム104のいんろう104aに弾性材からなるOリン
グ133を介して挿入されている。ラジアル軸受132
と摺動部を構成するスリーブ134は座金135及び羽
根車118を介して主軸114の端部に設けられたナッ
ト136によって固定されている。
【0021】モータフレーム104の第2の筒状部10
2の軸方向両端部には、取付部品との同軸度を確保する
ためのいんろう102a,102a及びボルト締結用の
ボルト座102b,102bが設けてあり、Oリング1
38を介してステンレス鋳鋼製のノズルケーシング14
0,141が固定されている。このノズルケーシング1
40,141の材料であるステンレス鋳鋼としては、オ
ーステナイト系のステンレス又は非オーステナイト系の
ステンレスを適宜選択する。但し、非オーステナイト系
のステンレス鋳鋼の方が応力腐食割れが発生しにくいの
で、ポンプ一般用途には好適である。吸込側ノズルケー
シング140及び吐出側ノズルケーシング141は、同
一部品とし、部品共用化によって生産性向上を図ってい
る。吸込側ノズルケーシング140には羽根車118と
摺動部を構成するライナリング142が固定されてい
る。
【0022】また吸込側ノズルケーシング140のフラ
ンジ140fにはストレーナ19が固定されている。吐
出側ノズルケーシング141のフランジ141fにはパ
イプサイレンサ4が固定されている。吸込側ノズルケー
シング140には羽根車118から吐出された流体を案
内する案内装置143が設置されている。
【0023】第1の筒状部101と第2の筒状部102
をつなぐ軸方向のリブ117の長さは、少なくともモー
タフレーム104の全長の半分以上の長さを確保してい
る。ストレーナ19を介して吸込側ノズルケーシング1
40に吸込まれた取扱流体は、羽根車118と案内装置
143を通過しモータフレーム104の流路150に導
かれるが、案内装置143から出た取扱流体にはわずか
に円周方向の流れ成分が含まれており、ポンプの効率低
下や騒音発生につながる可能性がある。ここではモータ
フレーム104の第1の筒状部101と第2の筒状部1
02をつなぐリブ117の全長を延ばすことで、この問
題を同時に解決している。モータフレーム104の流路
150に導かれた取扱流体は、モータ固定子107の外
周部を効果的に冷却する。また一部の取扱流体は軸受1
21,122,123,124,132及びスリーブ1
27,134の潤滑及び冷却を行い、同時にモータ固定
子107の内周部とモータ回転子113を冷却する。
【0024】図1および図2に示す実施形態によれば、
取扱液を収容する容器を構成する水槽10内に水中モー
タポンプ1が設置されているため、モータポンプ周囲の
取扱液は、モータポンプ本体の表面振動が空気中へ直接
伝播されることを防止する。また、モータポンプ1と水
槽10との間に施される防振パッド2等の振動絶縁処置
が振動の固体伝播を抑え、パイプサイレンサ4が配管系
に伝わる流体音を抑制する。この結果、本実施形態の給
液装置は極めて静音となる。
【0025】図1および図2に示す実施形態において
は、逆止弁5を水槽10の外部に設置したが、逆止弁5
を水槽10内に設置してもよい。これにより、バルブ音
を低減し、給液装置全体として、更に静音化を図ること
ができる。この場合、図1において、圧力タンク13お
よび圧力センサ14は逆止弁5の箇処に設置されていた
が、逆止弁5を水槽10内に設置したため、圧力タンク
13および圧力センサ14は配管11の箇処に設置す
る。
【0026】図3は本発明の第2の実施形態を示す断面
図である。図3に示すように、吸込ケーシング21と吐
出ケーシング22を前後に備えたバレル23内に水中モ
ータポンプ1が設けられている。吸込ケーシング21、
吐出ケーシング22およびバレル23は、水中モータポ
ンプ1を内包する容器を構成している。そして、該容器
と容器内に設置された水中モータポンプ1はポンプユニ
ットを構成している。吸込ケーシング21および吐出ケ
ーシング22は、配管等と接続するためのフランジ21
f,22fを備えている。水中モータポンプ1の構成
は、図2に示す水中モータポンプと同様である。水中モ
ータポンプ1の振動がバレル23に伝播しないように、
バレル23と水中モータポンプ1の間には、ゴム等の弾
性材からなる防振体30が設けられる。該防振体30
は、バレル23と水中モータポンプ1との隙間から、圧
力水が漏れる(ポンプの吐出口側から吸込口側ヘ)こと
を防止する。水中モータポンプ1の動力ケーブルである
水中ケーブル8は、吐出ケーシング22の側壁に設けら
れた水密処理部22aを通過してポンプユニットの外へ
取出される。
【0027】水中モータポンプ全体には、吐出圧力と吸
込圧力の差にモータポンプの平面積を乗じた力が加わ
る。そこで、吸込ケーシング21には、この力を支えて
ポンプがバレル23内で移動しないように、モータポン
プ1と軸方向に当接する部位を設けている。この当接部
位にもゴム等の弾性材からなる防振体31が設けられて
いる。ポンプユニットの吐出側には、配管11への振動
および圧力脈動の伝播を抑えるために、パイプサイレン
サ4が設けられている。パイプサイレンサ4と吐出ケー
シング22との間には逆止弁5が設置されている。
【0028】ポンプユニットの吐出側には、圧力タンク
13、圧力センサ14、逆止弁5及び小水量運転が継続
した場合にポンプを停止させるために必要な小水量検知
手段(例えばフロースイッチ)等が適宜設けられる。圧
力センサ14は信号ケーブル15によって制御盤6内の
制御回路に接続されている。そして、圧力センサ14や
フロースイッチ(図示せず)の信号をもとに、且つ、イ
ンバータの可変速機能を活用して、所謂、ポンプ吐出圧
一定制御や推定末端圧一定制御を行うものであるが、そ
の制御の詳細についての説明は省略する。バレル23の
外面には、インバータを内蔵するとともに、前記制御信
号をもとにシステムを制御するための制御盤6が設けら
れている。制御盤6は電源ケーブル35によって外部電
源(図示せず)に接続されている。
【0029】前記インバータは制御盤6の底面に密着し
て固定され、発生熱をバレル23を介して効果的に取扱
流体へ放熱する。制御盤6には電源からの電力を入力す
る手段として電源ケーブル35が取付けられているが、
このケーブル35は各芯線からの空気の流通を防止した
気密処理ケーブルである。従って、制御盤6内は外気と
完全に遮断されているため、例えば給液装置を高温多湿
の環境条件において使用した場合であっても、制御盤6
内に結露を生じることがなく絶縁劣化の心配がない。
【0030】図3に示す本実施形態によれば、取扱液を
内包する容器を構成する吸込ケーシング21、吐出ケー
シング22およびバレル23内に水中モータポンプ1が
設置されているため、モータポンプ周囲の取扱液は、モ
ータポンプ本体の表面振動が空気中へ直接伝播するのを
防止する。また、モータポンプ1と吸込ケーシング2
1、吐出ケーシング22およびバレル23により構成さ
れる容器との間に施される防振体30等の振動絶縁処置
が振動の固体伝播を抑え、パイプサイレンサ4が配管系
に伝わる流体音を抑制する。この結果、本実施形態の給
液装置は極めて静音となる。
【0031】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
騒音と振動を極小(最小限)に抑えた超静音型の給液装
置を提供することが可能である。尚、本明細書では1台
のポンプを使用した給液装置の事例を主に説明したが、
一般に給液装置は複数台のポンプを並列(単独交互・並
列交互)に接続して使用する場合も多い。複数台運転の
場合、本発明はより有効なものとなる。即ち、複数台が
同時に運転されると騒音および振動が1台時よりも増加
するが、その際に本発明の騒音および振動の低減効果は
より顕著なものとなる。また、ポンプが高速化および小
型化されているため、ポンプが複数台であっても装置全
体はコンパクトに納まる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る給液装置の第1の実施の形態を示
す概略図である。
【図2】図1に示す水中モータポンプの縦断面図であ
る。
【図3】本発明に係る給液装置の第2の実施形態を示す
断面図である。
【符号の説明】
1 水中モータポンプ 1d 吐出口 1s 吸込口 2 防振パッド 3 フレキシブルジョイント 4 パイプサイレンサ 5 逆止弁 6 制御盤 8 水中ケーブル 10 水槽 10a 底面 11 配管 12 小配管 13 圧力タンク 14 圧力センサ 15 信号ケーブル 16 フロート 17 フロート付バルブ 18 入口配管 19 ストレーナ 21 吸込ケーシング 21f,22f,140f,141f フランジ 22 吐出ケーシング 22a 水密処理部 23 バレル 30,31 防振体 35 電源ケーブル 101,102 筒状部 102a,104a,105a いんろう 102b ボルト座 103 平面座 103a リード線穴 104 モータフレーム 105 モータフレーム側板 106 固定子キャン 107 モータ固定子 110 水中ケーブルホルダ 111 リード線 112,129,133,138 Oリング 113 モータ回転子 114 主軸 115 回転子キャン 116 回転子側板 117 リブ 118 羽根車 120,131 軸受ブラケット 121,132 ラジアル軸受 122 固定側スラスト軸受 123 回転側正方向スラスト軸受 124 回転側逆方向スラスト軸受 125,126 スラストディスク 127,134 スリーブ 128 ダブルナット 130 ガスケット 135 座金 136 ナット 140 吸込側ノズルケーシング 141 吐出側ノズルケーシング 142 ライナリング 143 案内装置 150 流路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F04D 15/00 F04D 15/00 B J 29/66 29/66 E A (72)発明者 中務 幸正 東京都大田区羽田旭町11番1号 株式会社 荏原製作所内 Fターム(参考) 3H020 AA01 AA08 BA02 BA03 BA11 CA00 CA01 CA04 DA04 3H045 AA06 AA09 AA12 AA23 AA40 BA03 BA07 BA31 BA38 CA03 CA06 CA28 DA04 DA07

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 取扱液を収容又は内包する容器と、容器
    内に設けられ容器と振動絶縁処置された液中モータポン
    プと、液中モータポンプの吐出側配管系に設けられるパ
    イプサイレンサとを備えたことを特徴とする給液装置。
  2. 【請求項2】 液中モータポンプの最高回転速度を、モ
    ータに2極交流モータを使用して60Hzの周波数で運
    転した場合の同期回転速度を超える値である毎分360
    0回転超としたことを特徴とする請求項1に記載の給液
    装置。
  3. 【請求項3】 前記液中モータポンプはソフトスタート
    機能を具備することを特徴とする請求項1又は2に記載
    の給液装置。
  4. 【請求項4】 前記液中モータポンプはソフトストップ
    機能を具備することを特徴とする請求項1乃至3のいず
    れか1項に記載の給液装置。
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