JP2002138168A - 靴用ゴム組成物とこれを用いた靴用ゴム部品 - Google Patents
靴用ゴム組成物とこれを用いた靴用ゴム部品Info
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Landscapes
- Footwear And Its Accessory, Manufacturing Method And Apparatuses (AREA)
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 分散染料で染色された靴甲被に、白物のゴム
部品を当接して加硫する時、靴甲被より染料がゴム部品
の表面に移行して品質を低下することを防止する。 【解決手段】 ゴム成分１００重量部に対して活性炭を
０．１〜１０重量部と酸化チタンを１０〜７０重量部配
合した靴用ゴム組成物を使用する。また、靴用ゴム部品
に、下層と上層よりなり、ゴム成分１００重量部に対し
活性炭を０．１〜１００重量部又はカーボンブラックを
１０〜１００重量部配合したゴム組成物を下層とし、明
色ゴム組成物を上層とした靴用ゴム部品を使用する。
部品を当接して加硫する時、靴甲被より染料がゴム部品
の表面に移行して品質を低下することを防止する。 【解決手段】 ゴム成分１００重量部に対して活性炭を
０．１〜１０重量部と酸化チタンを１０〜７０重量部配
合した靴用ゴム組成物を使用する。また、靴用ゴム部品
に、下層と上層よりなり、ゴム成分１００重量部に対し
活性炭を０．１〜１００重量部又はカーボンブラックを
１０〜１００重量部配合したゴム組成物を下層とし、明
色ゴム組成物を上層とした靴用ゴム部品を使用する。
Description
【０００１】
【発明の属する分野】本発明は、色移行しやすい分散染
料などで染色した織布を靴甲被に用いた靴に使用する靴
用ゴム組成物および靴用ゴム部品に関するものである。
料などで染色した織布を靴甲被に用いた靴に使用する靴
用ゴム組成物および靴用ゴム部品に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】分散染料で染色された靴甲被に白物のゴ
ム部品を使用すると、染料が廻しテープや底などの表面
に移行して外観が見苦しくなり、品質を低下するケース
があった。このような場合、靴甲被を色移行しない別の
素材に変更しなければならず、甲被の材料に制限される
という問題が生じた。また、経時的に色移行する場合も
あり品質上に問題が生じた。
ム部品を使用すると、染料が廻しテープや底などの表面
に移行して外観が見苦しくなり、品質を低下するケース
があった。このような場合、靴甲被を色移行しない別の
素材に変更しなければならず、甲被の材料に制限される
という問題が生じた。また、経時的に色移行する場合も
あり品質上に問題が生じた。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記問題点
を解決し、分散染料で染色された甲被に使用しても色移
行のしない靴用ゴム組成物および靴用ゴム部品を提供す
ることである。
を解決し、分散染料で染色された甲被に使用しても色移
行のしない靴用ゴム組成物および靴用ゴム部品を提供す
ることである。
【０００４】
【課題を解決する手段】本発明の靴用ゴム組成物は、ゴ
ム成分１００重量部に対して活性炭を０．１〜１０重量
部と酸化チタンを１０〜７０重量部配合したことを特徴
とする。
ム成分１００重量部に対して活性炭を０．１〜１０重量
部と酸化チタンを１０〜７０重量部配合したことを特徴
とする。
【０００５】本発明の靴用ゴム部品は、下層と上層より
なる靴用ゴム部品であり、ゴム成分１００重量部に対し
活性炭を０．１〜１００重量部、またはカーボンブラッ
クを１０〜１００重量部配合したゴム組成物を下層と
し、明色ゴム組成物を上層としたことを特徴とする。
なる靴用ゴム部品であり、ゴム成分１００重量部に対し
活性炭を０．１〜１００重量部、またはカーボンブラッ
クを１０〜１００重量部配合したゴム組成物を下層と
し、明色ゴム組成物を上層としたことを特徴とする。
【０００６】本発明に使用するゴム成分は、天然ゴム、
合成ゴム又はそれらのブレンドされたものでもよい。合
成ゴムは、特に限定されないが、履物においてはスチレ
ン・ブタジエンゴムが多く用いられる。活性炭は、吸着
力の強いものが好ましく、また、分散をよくするため
に、微粉末のものをマスターバッチにしてゴムに混練す
るとよい。
合成ゴム又はそれらのブレンドされたものでもよい。合
成ゴムは、特に限定されないが、履物においてはスチレ
ン・ブタジエンゴムが多く用いられる。活性炭は、吸着
力の強いものが好ましく、また、分散をよくするため
に、微粉末のものをマスターバッチにしてゴムに混練す
るとよい。
【０００７】本発明の靴用ゴム組成物は、色移行しやす
い染料で染色された布帛と当接して加硫されることを特
徴とする。色移行しやすい染料は、分散染料が代表さ
れ、ポリエステル製の繊維を染色するときに用いられる
ので、布帛としては、ポリエステルの色物に効果的であ
る。
い染料で染色された布帛と当接して加硫されることを特
徴とする。色移行しやすい染料は、分散染料が代表さ
れ、ポリエステル製の繊維を染色するときに用いられる
ので、布帛としては、ポリエステルの色物に効果的であ
る。
【０００８】本発明の靴用ゴム組成物は、廻しテープ，
先ゴム，踵ゴム、靴底等の靴部品として用いることを特
徴とする。
先ゴム，踵ゴム、靴底等の靴部品として用いることを特
徴とする。
【０００９】
【作用】従来の靴用ゴム組成物は、未加硫状態で靴甲被
に当接された後、加硫されると、靴甲被の染料が靴用ゴ
ム部品の表面に移行して、靴用ゴム部品が明色の場合、
分散染料による色移行が著しい。しかしながら、本発明
の靴用ゴム組成物は、活性炭を配合しているので、少量
添加しても分散染料を吸着して、色移行を防止すること
ができる。また、染料移行の著しい靴甲被に使用する明
色の靴用ゴム部品は、単独では色移行を防止することは
難しいが、下層と上層よりなる靴用ゴム部品であり、ゴ
ム成分１００重量部に対し活性炭を０．１〜１００重量
部またはカーボンブラックを１０〜１００重量部配合し
たゴム組成物を下層とし、明色ゴム組成物を上層とした
ので、色移行を防止することができ、デザイン上からも
明色の靴用ゴム部品を用いた製品を製造することが出来
る。
に当接された後、加硫されると、靴甲被の染料が靴用ゴ
ム部品の表面に移行して、靴用ゴム部品が明色の場合、
分散染料による色移行が著しい。しかしながら、本発明
の靴用ゴム組成物は、活性炭を配合しているので、少量
添加しても分散染料を吸着して、色移行を防止すること
ができる。また、染料移行の著しい靴甲被に使用する明
色の靴用ゴム部品は、単独では色移行を防止することは
難しいが、下層と上層よりなる靴用ゴム部品であり、ゴ
ム成分１００重量部に対し活性炭を０．１〜１００重量
部またはカーボンブラックを１０〜１００重量部配合し
たゴム組成物を下層とし、明色ゴム組成物を上層とした
ので、色移行を防止することができ、デザイン上からも
明色の靴用ゴム部品を用いた製品を製造することが出来
る。
【００１０】
【実施例】実施例１〔廻しテープ１の製造〕 表１に記載のゴム配合に従い、ゴム生地を混練し、厚さ
１．８ｍｍのシートに圧延した後、未加硫の廻しテープ
を得た。（図示せず）
１．８ｍｍのシートに圧延した後、未加硫の廻しテープ
を得た。（図示せず）
【表１】
【００１１】実施例２〔廻しテープ２の製造〕 表１及び表２に記載のゴム配合に従い、それぞれゴム生
地を混練し、表１のゴム生地を厚さ０．６ｍｍに圧延
し、この上に表２のゴム生地１．０ｍｍをトッピングし
た後、図１，２に示す未加硫の廻しテープを得た。
地を混練し、表１のゴム生地を厚さ０．６ｍｍに圧延
し、この上に表２のゴム生地１．０ｍｍをトッピングし
た後、図１，２に示す未加硫の廻しテープを得た。
【表２】
【００１２】実施例３〔靴底用ゴム部品の製造〕 表３に記載のゴム配合に従い、ゴム生地を混練し、厚さ
５ｍｍのシートに圧延した後、これを靴型に裁断し、図
３，４に示す未加硫の靴底用ゴム部品を得た。
５ｍｍのシートに圧延した後、これを靴型に裁断し、図
３，４に示す未加硫の靴底用ゴム部品を得た。
【表３】
【００１３】実施例４〔靴１の製造〕 分散染料を用いて染色したポリエステル製の青色の織布
を表材とした靴甲被を縫製後、中底と共にラストに吊込
み、靴甲被の底面及び底周縁部に接着剤を塗布し乾燥し
た。そして、実施例１の底ゴム及び実施例２の廻しテー
プゴムを貼り付けた後、加硫缶に投入し、１３０℃にて
加硫した後、冷却後、ラストより型抜きし靴１を得た。
を表材とした靴甲被を縫製後、中底と共にラストに吊込
み、靴甲被の底面及び底周縁部に接着剤を塗布し乾燥し
た。そして、実施例１の底ゴム及び実施例２の廻しテー
プゴムを貼り付けた後、加硫缶に投入し、１３０℃にて
加硫した後、冷却後、ラストより型抜きし靴１を得た。
【００１４】加硫後の靴１は、外観上は問題なく、廻し
テープや底ゴムの表面に靴甲被からの染料の汚染は見ら
れなかった。また、この靴を１年間放置しても、廻しテ
ープや底ゴムの表面に靴甲被からの染料の汚染は見られ
なかった。
テープや底ゴムの表面に靴甲被からの染料の汚染は見ら
れなかった。また、この靴を１年間放置しても、廻しテ
ープや底ゴムの表面に靴甲被からの染料の汚染は見られ
なかった。
【００１５】実施例５〔靴２の製造〕 分散染料を用いて染色したポリエステル製の黒色の織布
を表材とした靴甲被を縫製後、中底と共にラストに吊込
み、靴甲被の下面及び下周縁部に接着剤を塗布し乾燥し
た。そして、茶色の型底ゴム及び実施例３の廻しテープ
ゴムを貼り付けた後、加硫缶に投入し、１３０℃にて加
硫した後、冷却後、ラストを型抜きし靴２を得た。
を表材とした靴甲被を縫製後、中底と共にラストに吊込
み、靴甲被の下面及び下周縁部に接着剤を塗布し乾燥し
た。そして、茶色の型底ゴム及び実施例３の廻しテープ
ゴムを貼り付けた後、加硫缶に投入し、１３０℃にて加
硫した後、冷却後、ラストを型抜きし靴２を得た。
【００１６】加硫後の靴２は、外観上は問題なく、廻し
テープの表面に靴甲被からの染料の汚染は見られなかっ
た。また、この靴２を１年間放置しても、廻しテープの
表面に靴甲被からの染料の汚染は見られなかった。
テープの表面に靴甲被からの染料の汚染は見られなかっ
た。また、この靴２を１年間放置しても、廻しテープの
表面に靴甲被からの染料の汚染は見られなかった。
【００１７】
【発明の効果】本発明の靴用ゴム組成物は、ゴム成分１
００重量部に対して活性炭を０．１〜１０重量部と酸化
チタンを１０〜７０重量部配合したので、明色配合の靴
用ゴム組成物であっても、靴甲被より靴用ゴム部品に染
料が色移行するのを防止することができ、外観のよい製
品を製造することができる。
００重量部に対して活性炭を０．１〜１０重量部と酸化
チタンを１０〜７０重量部配合したので、明色配合の靴
用ゴム組成物であっても、靴甲被より靴用ゴム部品に染
料が色移行するのを防止することができ、外観のよい製
品を製造することができる。
【００１８】また、本発明の靴用ゴム部品は、下層と上
層よりなる靴用ゴム部品であり、ゴム成分１００重量部
に対し活性炭を０．１〜１００重量部、若しくはカーボ
ンブラックを１０〜１００重量部配合したゴム組成物を
下層とし、明色ゴム組成物を上層としたので、靴甲被よ
り靴用ゴム部品に染料が色移行するのを防止することが
でき、外観のよい製品を製造することができる。
層よりなる靴用ゴム部品であり、ゴム成分１００重量部
に対し活性炭を０．１〜１００重量部、若しくはカーボ
ンブラックを１０〜１００重量部配合したゴム組成物を
下層とし、明色ゴム組成物を上層としたので、靴甲被よ
り靴用ゴム部品に染料が色移行するのを防止することが
でき、外観のよい製品を製造することができる。
【図１】実施例の廻しテープの平面図
【図２】図１のＡ−Ａ線断面図
【図３】実施例の底の平面図
【図４】図１のＢ−Ｂ線断面図
１．廻しテープ ２．上層 ３．下層 ４．底ゴム ５．小口部
Claims (4)
- 【請求項１】 ゴム成分１００重量部に対して活性炭を
０．１〜１０重量部と酸化チタンを１０〜７０重量部配
合したことを特徴とする靴用ゴム組成物。 - 【請求項２】 下層と上層よりなる靴用ゴム部品であ
り、ゴム成分１００重量部に対し活性炭を０．１〜１０
０重量部又はカーボンブラックを１０〜１００重量部配
合したゴム組成物を下層とし、明色ゴム組成物を上層と
したことを特徴とする靴用ゴム部品。 - 【請求項３】 前記靴用ゴム組成物は、色移行しやすい
染料で染色された布帛と当接して加硫されることを特徴
とする請求項１又は２記載の靴用ゴム組成物。 - 【請求項４】 前記靴用ゴム組成物は、廻しテープ，先
ゴム，踵ゴム、靴底等の靴部品として使用することを特
徴とする請求項１又は２記載の靴用ゴム組成物。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2000337009A JP4860033B2 (ja) | 2000-11-06 | 2000-11-06 | 靴用ゴム組成物とこれを用いた靴用ゴム部品 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2000337009A JP4860033B2 (ja) | 2000-11-06 | 2000-11-06 | 靴用ゴム組成物とこれを用いた靴用ゴム部品 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2002138168A true JP2002138168A (ja) | 2002-05-14 |
| JP4860033B2 JP4860033B2 (ja) | 2012-01-25 |
Family
ID=18812460
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2000337009A Expired - Lifetime JP4860033B2 (ja) | 2000-11-06 | 2000-11-06 | 靴用ゴム組成物とこれを用いた靴用ゴム部品 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP4860033B2 (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2015131879A (ja) * | 2014-01-09 | 2015-07-23 | ダイキン工業株式会社 | ゴム用改質剤、ゴム組成物及び成形品 |
| JPWO2021176685A1 (ja) * | 2020-03-06 | 2021-09-10 | ||
| CN120774890A (zh) * | 2025-09-12 | 2025-10-14 | 湖北福力德鞋业有限责任公司 | 一种鞋底用荧光染料及其制备方法与应用 |
Citations (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH0336471Y2 (ja) * | 1985-02-01 | 1991-08-01 | ||
| JPH0354912Y2 (ja) * | 1983-12-14 | 1991-12-05 | ||
| JPH0454211A (ja) * | 1990-06-23 | 1992-02-21 | Toyota Motor Corp | ディーゼルエンジン排ガス浄化装置 |
| JPH10306218A (ja) * | 1997-03-06 | 1998-11-17 | Mitsubishi Gas Chem Co Inc | 脱酸素性樹脂組成物、これよりなるシート又はフィルム及び包装容器 |
-
2000
- 2000-11-06 JP JP2000337009A patent/JP4860033B2/ja not_active Expired - Lifetime
Patent Citations (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH0354912Y2 (ja) * | 1983-12-14 | 1991-12-05 | ||
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| JPH10306218A (ja) * | 1997-03-06 | 1998-11-17 | Mitsubishi Gas Chem Co Inc | 脱酸素性樹脂組成物、これよりなるシート又はフィルム及び包装容器 |
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2015131879A (ja) * | 2014-01-09 | 2015-07-23 | ダイキン工業株式会社 | ゴム用改質剤、ゴム組成物及び成形品 |
| JPWO2021176685A1 (ja) * | 2020-03-06 | 2021-09-10 | ||
| EP4101332A4 (en) * | 2020-03-06 | 2023-01-25 | ASICS Corporation | SHOE SOLE AND SHOE |
| JP7531576B2 (ja) | 2020-03-06 | 2024-08-09 | 株式会社アシックス | 靴底、及び、靴 |
| CN120774890A (zh) * | 2025-09-12 | 2025-10-14 | 湖北福力德鞋业有限责任公司 | 一种鞋底用荧光染料及其制备方法与应用 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JP4860033B2 (ja) | 2012-01-25 |
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