JP2002138081A - キノリン系化合物およびその製造方法 - Google Patents

キノリン系化合物およびその製造方法

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JP2002138081A
JP2002138081A JP2000329774A JP2000329774A JP2002138081A JP 2002138081 A JP2002138081 A JP 2002138081A JP 2000329774 A JP2000329774 A JP 2000329774A JP 2000329774 A JP2000329774 A JP 2000329774A JP 2002138081 A JP2002138081 A JP 2002138081A
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hydroxyquinoline
methyl
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Yasumasa Toba
泰正 鳥羽
Shinichiro Maki
伸一郎 真木
Yasuyuki Takada
泰行 高田
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Toyo Ink Mfg Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】蛍光性色素や有機EL素子用材料として有用な
金属錯体の原料に適した新規なキノリン系化合物および
その製造方法を提供すること。 【解決手段】下記一般式[1]で表されるキノリン系化
合物。 一般式[1] 【化1】 [式中、R1およびR2は、水素原子、アルキル基、アリ
ール基、芳香族複素環基、またはシアノ基を表わすが、
同時に水素原子となることはない。]

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新規なキノリン系
化合物およびその製造方法に関する。さらに詳しくは、
蛍光性色素や有機エレクトロルミネッセンス(EL)素
子用材料として有用なキノリン系金属錯体の原料となる
新規なキノリン系化合物およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、様々なキノリン系化合物が知られ
ているが、特に、8−ヒドロキシキノリン系化合物は、
金属イオンと安定な錯体を形成するため、これを利用し
た金属イオンの検出用試薬として広く用いられている。
また、8−ヒドロキシキノリン系化合物と金属イオンと
の反応によって得られる金属錯体の多くは蛍光性を示す
ため、これを用いた蛍光性色素への用途が考えられてい
る。一方、近年、有機物質を使用したEL素子は、固体
発光型の安価な大面積フルカラー表示素子としての用途
が有望視され、多くの開発が行われているが、(8−キ
ノリノラト)アルミニウム等の金属錯体は、有機EL素
子用材料として有用であることが報告されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来の技術で述べた蛍
光性色素や有機EL用材料は、未だ充分な特性を有して
いるとはいえない。例えば、トリス(8−キノリノラ
ト)アルミニウム錯体等の金属キレート錯体は、電界発
光時に化学的に不安定となり、陰極との密着性も悪いた
め、短時間の発光で劣化する。そこで、これらの課題を
克服しうる金属錯体の原料となる新規なキノリン類の開
発が求められていた。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、以上の諸
問題を考慮し解決すべく鋭意研究を重ねた結果、本発明
に至った。すなわち、本発明は、下記一般式[1]で表
されるキノリン系化合物に関する。 一般式[1]
【化4】 [式中、R1およびR2は、水素原子、アルキル基、アリ
ール基、芳香族複素環基、またはシアノ基を表わすが、
同時に水素原子となることはない。] また、本発明は、一般式[1]において、R1またはR2
が、アリール基であることを特徴とする上記キノリン系
化合物に関する。また、本発明は、2−メチル−5−ア
リール−8−ヒドロキシキノリンである上記キノリン系
化合物に関する。また、本発明は、2−メチル−5−フ
ェニル−8−ヒドロキシキノリンである上記キノリン系
化合物に関する。また、本発明は、下記一般式[2]で
表されるo−アミノフェノールまたはその塩を、クロト
ンアルデヒドと反応させることを特徴とする上記キノリ
ン系化合物の製造方法に関する。 一般式[2]
【化5】 [式中、R1およびR2は、水素原子、アルキル基、アリ
ール基、芳香族複素環基、またはシアノ基を表わすが、
同時に水素原子となることはない。] また、本発明は、一般式[2]で表されるo−アミノフ
ェノールまたはその塩を、パラアルデヒドと反応させる
ことを特徴とする上記キノリン系化合物の製造方法に関
する。また、本発明は、下記一般式[3]で表されるベ
ンゾオキサゾールを、クロトンアルデヒドと反応させる
ことを特徴とする上記キノリン系化合物の製造方法に関
する。 一般式[3]
【化6】 [式中、R1およびR2は、水素原子、アルキル基、アリ
ール基、芳香族複素環基、またはシアノ基を表わすが、
同時に水素原子となることはない。] 〔発明の詳細な説明〕
【0005】
【発明の実施の形態】以下、詳細にわたって本発明を説
明する。本発明のキノリン系化合物は、キノリン環の5
位および6位の少なくとも一方に、アルキル基、アリー
ル基、芳香族複素環基、またはシアノ基のいずれかの置
換基を有することを特徴とする。まずはじめに、一般式
[1]中のR1およびR2について説明する。一般式
[1]中のR1およびR2で表される基としては、アルキ
ル基、アリール基、または芳香族複素環基、シアノ基が
あげられる。
【0006】ここで、アルキル基としては、メチル基、
エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イ
ソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、
ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基とい
った炭素数1〜8のアルキル基があげられる。また、ア
リール基としては、フェニル基、o−トリル基、m−ト
リル基、p−トリル基、2,4−キシリル基、p−クメ
ニル基、メシチル基、1−ナフチル基、2−ナフチル
基、1−アンスリル基、9−フェナントリル基、1−ア
セナフチル基、2−アズレニル基、ビフェニリル基等の
炭素数6〜14のアリール基があげられる。また、芳香
族複素環基としては、2−フリル基、3−フリル基、2
−チエニル基、3−チエニル基、1−ピローリル基、2
−ピローリル基、3−ピローリル基、2−ピリジル基、
3−ピリジル基、4−ピリジル基、2−ピラジル基、2
−オキサゾリル基、3−イソオキサゾリル基、2−チア
ゾリル基、3−イソチアゾリル基、2−イミダゾリル
基、3−ピラゾリル基、2−キノリル基、3−キノリル
基、4−キノリル基、5−キノリル基、6−キノリル
基、7−キノリル基、8−キノリル基、1−イソキノリ
ル基、2−キノキサリニル基、2−ベンゾフリル基、2
−ベンゾチエニル基、N−インドリル基、N−カルバゾ
リル基、N−アクリジニル基といった炭素数3〜20の
芳香族複素環基があげられる。
【0007】上記置換基の内、蛍光性色素や有機EL用
材料に用いる場合、好ましい置換基としては、アルキル
基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプ
ロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル
基、tert−ブチル基から選ばれる炭素数1〜4のア
ルキル基が、アリール基としては、フェニル基、o−ト
リル基、m−トリル基、p−トリル基、2,4−キシリ
ル基、p−クメニル基、メシチル基、1−ナフチル基、
2−ナフチル基、ビフェニリル基から選ばれる炭素数6
〜12のアリール基が、芳香族複素環基としては、2−
フリル基、3−フリル基、2−チエニル基、3−チエニ
ル基、2−ピリジル基、3−ピリジル基、4−ピリジル
基から選ばれる炭素数3〜5の芳香族複素環基があげら
れる。特に、フェニル基、o−トリル基、m−トリル
基、p−トリル基、2,4−キシリル基、p−クメニル
基、メシチル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、ビ
フェニリル基から選ばれる炭素数6〜12のアリール基
がより好ましく、フェニル基が最も好ましい。
【0008】また、有機EL用材料に用いる場合、一般
式[1]の内、2−メチル−5−アリール−8−ヒドロ
キシキノリンであることが好ましい。このような2−メ
チル−5−アリール−8−ヒドロキシキノリンとして
は、2−メチル−5−フェニル−8−ヒドロキシキノリ
ン、2−メチル−5−o−トリル−8−ヒドロキシキノ
リン、2−メチル−5−m−トリル−8−ヒドロキシキ
ノリン、2−メチル−5−p−トリル−8−ヒドロキシ
キノリン、2−メチル−5−(2,4−キシリル)−8
−ヒドロキシキノリン、2−メチル−5−p−クメニル
−8−ヒドロキシキノリン、2−メチル−5−メシチル
−8−ヒドロキシキノリン、2−メチル−5−(1−ナ
フチル)−8−ヒドロキシキノリン、2−メチル−5−
(2−ナフチル)−8−ヒドロキシキノリン、2−メチ
ル−5−ビフェニリル−8−ヒドロキシキノリン等をあ
げることができるが、中でも、2−メチル−5−フェニ
ル−8−ヒドロキシキノリンが、特に好ましい。
【0009】以上述べた本発明のキノリン系化合物と錯
体を形成することのできる金属としては、Li、Na、
K、Rb、Be、Mg、Ca、Sr、Ba、Zn、A
l、Ga、In、Sc、Yおよび希土類金属をあげるこ
とができる。
【0010】つぎに、本発明のキノリン系化合物の製造
方法を述べる。本発明のキノリン系化合物の第一の製造
方法としては、一般式[2]で表されるo−アミノフェ
ノールまたはその塩を、酸性溶媒中、クロトンアルデヒ
ドと加熱することによって反応させる方法をあげること
ができる。なお、本発明におけるo−アミノフェノール
の塩とは、フェノール基がLi、Na、Kなどの金属と
塩形成しているものを示す。この際、用いることができ
る酸性溶媒としては、希塩酸や希硫酸のような水系の酸
性溶媒の他、濃硫酸と酢酸との混合物から成る有機系の
酸性溶媒、さらには、これら水系および有機系の酸性溶
媒の混合物をあげることができる。特に、希塩酸あるい
は濃硫酸と酢酸との混合溶媒を好適に使用することがで
きる。
【0011】また、本発明のキノリン系化合物の第二の
製造方法として、一般式[2]で表されるo−アミノフ
ェノールまたはその塩を、酸性溶媒中、パラアルデヒド
と加熱することによって反応させる方法をあげることが
できる。ここで、用いることができる酸性溶媒として
は、第一の製造方法で述べた水系の酸性溶媒や有機系の
酸性溶媒、さらにその混合物をあげることができる。
【0012】さらに、本発明のキノリン系化合物の第三
の製造方法として、一般式[3]で表されるベンゾオキ
サゾールを、酸性溶媒中、パラアルデヒドと加熱するこ
とによって反応させる方法をあげることができる。ここ
で、用いることができる酸性溶媒としては、第一の製造
方法で述べた有機系の酸性溶媒が好適に使用することが
できる。
【0013】以上述べた製造方法ではいずれも、反応の
促進や収量の向上を目的として、必要に応じてm−ニト
ロベンゼンスルホン酸やスルホミックス等の酸触媒を加
えても良い。また、反応終了後は、水蒸気蒸留や再結
晶、蒸留、抽出といった業界公知の方法によって精製を
行うことで、高純度なキノリン系化合物を得ることがで
きる。
【0014】以上述べたように、本発明のキノリン系化
合物は、蛍光性色素や有機EL素子用材料に用いる金属
錯体の原料として有用であり、本発明の製造方法を用い
ることで容易に製造することができる。
【0015】
【実施例】以下、実施例にて本発明を具体的に説明する
が、本発明は下記実施例に何ら限定されるものではな
い。尚、例中、部とは、特に断りのない限り重量部を表
す。
【0016】実施例1(2,5−ジメチル−8−ヒドロ
キシキノリンの製造方法) 2−アミノ−4−メチルフェノール10部、2−ニトロ
−4−メチルフェノール4.6部、クロトンアルデヒド
7.0部、酢酸28部、濃硫酸5部からなる混合物を、
120℃にて1時間加熱攪拌した。放冷後、上記混合物
に水を加え全量を300部にせしめた。この混合物を6
N−水酸化ナトリウム水溶液を加え中和した後、不溶物
を濾別した。この不溶物にエタノール200部を加えて
加熱還流し、熱時濾過した。濾液中で析出した結晶を濾
集し、50%−エタノール水溶液54部を加えて加熱還
流し、水200部中に投入した。この混合物に6N−塩
酸を加えて中和後、濾過した。濾過して得た残渣にエタ
ノール32部を加えて加熱還流後、放冷、濾過、乾燥し
て2,5−ジメチル−8−ヒドロキシキノリン3.1部
を得た。IR、NMR、およびマススペクトルによる分
析により、2,5−ジメチル−8−ヒドロキシキノリン
の構造を確認した。
【0017】実施例2(2−メチル−6−tert−ブ
チル−8−ヒドロキシキノリンの製造方法) 6N−塩酸52部中に、2−アミノ−5−tert−ブ
チルフェノール16.5部、クロトンアルデヒド8.4
部、水60部を加え、攪拌しながら30分間加熱還流し
た。放冷後、上記混合物に水520部を加えて1時間攪
拌後、不溶物を濾別した。濾液に6N−水酸化ナトリウ
ム水溶液70部を加え、析出した不溶物を濾集した。こ
の不溶物にエタノール150部を加えて加熱還流し、熱
時濾過した。濾液中で析出した結晶を濾集し、70%−
エタノール水溶液100部を加えて加熱還流し、水42
0部中に投入した。この混合物に6N−塩酸を加えて中
和後、濾過した。濾過して得た残渣にエタノール70部
を加えて加熱還流後、放冷、濾過、乾燥して2−メチル
−6−tert−ブチル−8−ヒドロキシキノリン3.
6部を得た。IR、NMR、およびマススペクトルによ
る分析により、2−メチル−6−tert−ブチル−8
−ヒドロキシキノリンの構造を確認した。
【0018】実施例3(2−メチル−5−フェニル−8
−ヒドロキシキノリンの製造方法) 2−アミノ−4−フェニルフェノール10部、2−ニト
ロ−4−フェニルフェノール4.6部、酢酸30部、濃
硫酸10部からなる混合物を、120℃にて加熱攪拌し
ながら、クロトンアルデヒド8.0部を含んだ酢酸溶液
8部を5時間かけて滴下した。放冷後、上記混合物に水
を加え全量を500部にせしめた。この混合物を6N−
水酸化ナトリウム水溶液を加え中和した後、不溶物を濾
別した。この不溶物にエタノール20部を加えて加熱還
流し、熱時濾過した。濾液中で析出した結晶を濾集し、
80%−エタノール水溶液93部を加えて加熱還流し、
水280部中に投入した。この混合物に6N−塩酸を加
えて中和後、濾過した。濾過して得た残渣にエタノール
55部を加えて加熱還流後、放冷、濾過、乾燥して2−
メチル−5−フェニル−8−ヒドロキシキノリン4.6
部を得た。IR、NMR、およびマススペクトルによる
分析により、2−メチル−5−フェニル−8−ヒドロキ
シキノリンの構造を確認した。KBr錠剤中で測定した
IRスペクトルを第1図に、重水素化ジメチルスルホキ
シド溶液中で測定した1H−NMRスペクトル(テトラ
メチルシランのメチル基のピークを基準とする。)を第
2図に示した。
【0019】実施例4(2−メチル−5−フェニル−8
−ヒドロキシキノリンの製造方法) 6N−塩酸56部と2−アミノ−4−フェニルフェノー
ル14部からなる混合物を加熱還流し、クロトンアルデ
ヒド8.5部を含んだ水溶液58部を3時間かけて滴下
した。さらに、攪拌しながら30分間加熱還流した。放
冷後、上記混合物に水480部を加えて1時間攪拌後、
不溶物を濾別した。濾液に6N−水酸化ナトリウム水溶
液75部を加え、析出した不溶物を濾集した。この不溶
物にエタノール120部を加えて加熱還流し、熱時濾過
した。濾液中で析出した結晶を濾集し、80%−エタノ
ール水溶液80部を加えて加熱還流し、水340部中に
投入した。この混合物に2N−塩酸を加えて中和後、濾
過した。濾過して得た残渣にエタノール50部を加えて
加熱還流後、放冷、濾過、乾燥して2−メチル−5−フ
ェニル−8−ヒドロキシキノリン3.0部を得た。I
R、NMR、およびマススペクトルによる分析により、
2−メチル−5−フェニル−8−ヒドロキシキノリンの
構造を確認した。
【0020】実施例5(2−メチル−5−フェニル−8
−ヒドロキシキノリンの製造方法) 6N−塩酸15部中に、2−アミノ−4−フェニルフェ
ノール1部、パラアルデヒド1.8部を加え、攪拌しな
がら30分間加熱還流した。放冷後、上記混合物に水5
部を加えて1時間攪拌後、不溶物を濾別した。濾液に6
N−水酸化ナトリウム水溶液7部を加え、析出した不溶
物を濾集した。この不溶物にエタノール12部を加えて
加熱還流し、熱時濾過した。濾液中で析出した結晶を濾
集し、80%−エタノール水溶液7部を加えて加熱還流
し、水30部中に投入した。この混合物に6N−塩酸を
加えて中和後、濾過した。濾過して得た残渣にエタノー
ル5部を加えて加熱還流後、放冷、濾過、乾燥して2−
メチル−5−フェニル−8−ヒドロキシキノリン0.2
2部を得た。IR、NMR、およびマススペクトルによ
る分析により、2−メチル−5−フェニル−8−ヒドロ
キシキノリンの構造を確認した。
【0021】実施例6(2−メチル−5−フェニル−8
−ヒドロキシキノリンの製造方法) 2−メチル−5−フェニルベンゾオキサゾール5.6
部、m−ニトロベンゼンスルホン酸3.3部、酢酸15
部、濃硫酸5部からなる混合物を、120℃にて加熱攪
拌しながら、クロトンアルデヒド6.6部を含んだ酢酸
溶液7部を5時間かけて滴下した。滴下終了後、室温に
なるまで放冷し、この混合物に水を加えて全量を250
部にせしめた。この混合物を6N−水酸化ナトリウム水
溶液を加え中和した後、不溶物を濾別した。この不溶物
にエタノール120部を加えて加熱還流し、熱時濾過し
た。濾液中で析出した結晶を濾集し、80%−エタノー
ル水溶液47部を加えて加熱還流し、水150部中に投
入した。この混合物に6N−塩酸を加えて中和後、濾過
した。濾過して得た残渣にエタノール25部を加えて加
熱還流後、放冷、濾過、乾燥して2−メチル−5−フェ
ニル−8−ヒドロキシキノリン2.36部を得た。I
R、NMR、およびマススペクトルによる分析により、
2−メチル−5−フェニル−8−ヒドロキシキノリンの
構造を確認した。
【0022】実施例7(2−メチル−5−p−トリル−
8−ヒドロキシキノリンの製造方法) 6N−塩酸56部と2−アミノ−4−p−トリルフェノ
ール15部からなる混合物を加熱還流し、クロトンアル
デヒド8.5部を含んだ水溶液58部を3時間かけて滴
下した。さらに、攪拌しながら30分間加熱還流した。
放冷後、上記混合物に水500部を加えて1時間攪拌
後、不溶物を濾別した。濾液に6N−水酸化ナトリウム
水溶液75部を加え、析出した不溶物を濾集した。この
不溶物にエタノール120部を加えて加熱還流し、熱時
濾過した。濾液中で析出した結晶を濾集し、80%−エ
タノール水溶液80部を加えて加熱還流し、水340部
中に投入した。この混合物に6N−塩酸を加えて中和
後、濾過した。濾過して得た残渣にエタノール45部を
加えて加熱還流後、放冷、濾過、乾燥して2−メチル−
5−p−トリル−8−ヒドロキシキノリン3.5部を得
た。IR、NMR、およびマススペクトルによる分析に
より、2−メチル−5−p−トリル−8−ヒドロキシキ
ノリンの構造を確認した。
【0023】実施例8(2−メチル−5−ビフェニリル
−8−ヒドロキシキノリンの製造方法) 6N−塩酸15部中に、2−アミノ−4−ビフェニリル
フェノール1.4部、パラアルデヒド1.8部を加え、
攪拌しながら30分間加熱還流した。放冷後、上記混合
物に6N−水酸化ナトリウム水溶液7部を加え、不溶物
を濾集した。この不溶物にエタノール12部を加えて加
熱還流し、熱時濾過した。濾液中で析出した結晶を濾集
し、2−プロパノールより再結晶して2−メチル−5−
ビフェニリル−8−ヒドロキシキノリン0.32部を得
た。IR、NMR、およびマススペクトルによる分析に
より、2−メチル−5−ビフェニリル−8−ヒドロキシ
キノリンの構造を確認した。
【0024】実施例9(2−メチル−5−(2−チエニ
ル)−8−ヒドロキシキノリンの製造方法) 6N−塩酸56部と2−アミノ−4−(2−チエニル)
フェノール15部からなる混合物を加熱還流し、クロト
ンアルデヒド8.5部を含んだ水溶液58部を3時間か
けて滴下した。さらに、攪拌しながら30分間加熱還流
した。放冷後、上記混合物に水500部を加えて1時間
攪拌後、不溶物を濾別した。濾液に6N−水酸化ナトリ
ウム水溶液75部を加え、析出した不溶物を濾集した。
この不溶物にエタノール100部を加えて加熱還流し、
熱時濾過した。濾液中で析出した結晶を濾集し、75%
−エタノール水溶液80部を加えて加熱還流し、水40
0部中に投入した。この混合物に6N−塩酸を加えて中
和後、濾過した。濾過して得た残渣にエタノール42部
を加えて加熱還流後、放冷、濾過、乾燥して2−メチル
−5−(2−チエニル)−8−ヒドロキシキノリン3.
2部を得た。IR、NMR、およびマススペクトルによ
る分析により、2−メチル−5−(2−チエニル)−8
−ヒドロキシキノリンの構造を確認した。
【0025】実施例10(2−メチル−5−(4−ピリ
ジル)−8−ヒドロキシキノリンの製造方法) 6N−塩酸56部と2−アミノ−4−(4−ピリジル)
フェノール15部からなる混合物を加熱還流し、クロト
ンアルデヒド8.5部を含んだ水溶液58部を3時間か
けて滴下した。さらに、攪拌しながら30分間加熱還流
した。放冷後、上記混合物に水500部を加えて1時間
攪拌後、不溶物を濾別した。濾液に6N−水酸化ナトリ
ウム水溶液150部を加え、析出した不溶物を濾集し
た。この不溶物にエタノール160部を加えて加熱還流
し、熱時濾過した。濾液中で析出した結晶を濾集し、8
0%−エタノール水溶液120部を加えて加熱還流し、
水450部中に投入した。析出物を濾集過し、これにメ
タノール72部を加えて加熱還流後、放冷、濾過、乾燥
して2−メチル−5−(4−ピリジル)−8−ヒドロキ
シキノリン2.1部を得た。IR、NMR、およびマス
スペクトルによる分析により、2−メチル−5−(4−
ピリジル)−8−ヒドロキシキノリンの構造を確認し
た。
【0026】実施例11(2−メチル−5−シアノ−8
−ヒドロキシキノリンの製造方法) 6N−塩酸46部と2−アミノ−4−シアノフェノール
10部からなる混合物を加熱還流し、クロトンアルデヒ
ド8.5部を含んだ水溶液58部を3時間かけて滴下し
た。さらに、攪拌しながら30分間加熱還流した。放冷
後、上記混合物に水500部を加えて1時間攪拌後、不
溶物を濾別した。濾液に6N−水酸化ナトリウム水溶液
75部を加え、析出した不溶物を濾集した。この不溶物
にエタノール100部を加えて加熱還流し、熱時濾過し
た。濾液中で析出した結晶を濾集し、80%−エタノー
ル水溶液60部を加えて加熱還流し、水300部中に投
入した。この混合物に6N−塩酸を加えて中和後、濾過
した。濾過して得た残渣にエタノール45部を加えて加
熱還流後、放冷、濾過、乾燥して2−メチル−5−シア
ノ−8−ヒドロキシキノリン2部を得た。IR、NM
R、およびマススペクトルによる分析により、2−メチ
ル−5−シアノ−8−ヒドロキシキノリンの構造を確認
した。
【0027】
【発明の効果】以上述べたように、本発明のキノリン系
化合物は、蛍光性色素や有機EL素子用材料に用いる金
属錯体の原料として有用であり、本発明の製造方法を用
いることで容易に製造可能であることを提供することが
できた。
【0028】
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、KBr錠剤中で測定した2−メチル−
5−フェニル−8−ヒドロキシキノリンのIRスペクト
ルを表す。
【図2】図2は、重水素化ジメチルスルホキシド溶液中
で測定した2−メチル−5−フェニル−8−ヒドロキシ
キノリンの1H−NMRスペクトル(テトラメチルシラ
ンのメチル基のピークを基準とする)を示す。
フロントページの続き Fターム(参考) 4C031 MA10 4C063 AA01 BB01 CC14 CC92 DD12 DD14 EE10

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記一般式[1]で表されるキノリン系化
    合物。 一般式[1] 【化1】 [式中、R1およびR2は、水素原子、アルキル基、アリ
    ール基、芳香族複素環基、またはシアノ基を表わすが、
    同時に水素原子となることはない。]
  2. 【請求項2】一般式[1]において、R1またはR2が、
    アリール基であることを特徴とする請求項1記載のキノ
    リン系化合物。
  3. 【請求項3】2−メチル−5−アリール−8−ヒドロキ
    シキノリンである請求項2記載のキノリン系化合物。
  4. 【請求項4】2−メチル−5−フェニル−8−ヒドロキ
    シキノリンである請求項3記載のキノリン系化合物。
  5. 【請求項5】下記一般式[2]で表されるo−アミノフ
    ェノールまたはその塩を、クロトンアルデヒドと反応さ
    せることを特徴とする請求項1ないし4記載のキノリン
    系化合物の製造方法。 一般式[2] 【化2】 [式中、R1およびR2は、水素原子、アルキル基、アリ
    ール基、芳香族複素環基、またはシアノ基を表わすが、
    同時に水素原子となることはない。]
  6. 【請求項6】一般式[2]で表されるo−アミノフェノ
    ールまたはその塩を、パラアルデヒドと反応させること
    を特徴とする請求項1ないし4記載のキノリン系化合物
    の製造方法。
  7. 【請求項7】下記一般式[3]で表されるベンゾオキサ
    ゾールを、クロトンアルデヒドと反応させることを特徴
    とする請求項1ないし4記載のキノリン系化合物の製造
    方法。 一般式[3] 【化3】 [式中、R1およびR2は、水素原子、アルキル基、アリ
    ール基、芳香族複素環基、またはシアノ基を表わすが、
    同時に水素原子となることはない。]
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006504646A (ja) * 2002-07-16 2006-02-09 プラナ バイオテクノロジー リミティッド 8−ヒドロキシキノリン誘導体
CN115108979A (zh) * 2022-06-07 2022-09-27 江苏海洋大学 一种8-羟基喹啉衍生物的制备方法

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