JP2002137866A - 受動ゲートステーション入口システムを備えた固定ステーションソータ／メールボックス - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 印刷物運搬メカニズムと印刷物受け取りステ
ーションを備える印刷物処理運搬装置を得る。 【解決手段】 印刷物処理システム８は、印刷物２４を
システム８内の経路に沿って第１方向に運ぶ印刷物運搬
メカニズムと、複数の印刷物受け取りステーション１２
とを有する。また、ステーションごとに対応するゲート
１６を１つずつ有する。印刷物運搬メカニズムは、印刷
物が選択したステーションに対応するゲートに隣接する
ポイントに到達したときに、経路内の印刷物の移動方向
を反転させることによって、印刷物を選択したステーシ
ョンに運ぶ。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、印刷物処理システ
ムに係り、特に用紙ハンドリングシステムに関する。

【０００２】

【従来の技術】ソータおよびメールボックス装置では、
主として３種類の印刷物処理（用紙ハンドリング）のス
キームが使用されている。１つは、複数の固定ステーシ
ョン、並びに、一連のソレノイドなどの駆動手段によっ
て起動される一連のゲートを使用する方式である。この
ようなシステムはゲートごとに別々のソレノイドを有す
るのが普通である。２つ目の方式は、複数の固定ステー
ションと、印刷物を該当するステーションに運ぶ１つの
移動入口ニップ（nip）を使用する。この方式では、
「ブラインド」タイプのシステムで印刷物をベルトに保
持する。この方式では静電気に関する問題が発生するこ
とがある。また、印刷物を該当するステーションに運ぶ
ために別個の駆動システムによって上下される排出ニッ
プを具備することが多い。３つ目の方式は、固定印刷物
排出ニップシステムを介して上下に動く複数の移動ステ
ーションを使用する。一般に、印刷物入口での印刷物供
給のために、個々のステーションとともにステーション
アレイ全体を持ち上げたり移動するメカニズムが必要で
ある。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
従来の３つのいずれの方式でも移動部品と制御エレクト
ロニクス部品の必要点数が多数となる。また、移動ステ
ーションには、コピー機のようにジョブの終了時ではな
く、ジョブの進行中に印刷物が供給されるので、移動ス
テーション方式はメールボックスシステムにはきわめて
望ましいとは言えず、移動ステーションを採用すると操
作性や安全性に関する問題が発生することがある。

【０００４】

【課題を解決するための手段】上記従来例の問題点を解
決するための本発明は、印刷物処理運搬装置であって、
印刷物を装置内の経路に沿って第１方向に移動する印刷
物運搬メカニズムと、複数の印刷物受け取りステーショ
ンとを有し、各ステーションは該ステーションに対応す
る１つのゲートを備え、印刷物運搬メカニズムは、選択
したステーションに対応するゲートに隣接するポイント
に印刷物が到達すると、経路内の印刷物の移動方向を反
転させることによって、印刷物を選択したステーション
に運ぶことを特徴としている。

【０００５】ここで、経路内の印刷物を検出する少なく
とも１台のセンサを有し、センサは、選択したステーシ
ョンに対応する所定期間後、経路内の印刷物の方向を反
転させるタイミングシーケンスを開始することも好まし
い。

【０００６】すなわち、本発明における用紙を複数のス
テーションのいずれかに排出する用紙ハンドリング装置
は、搬送方向を反転可能な用紙搬送部と、前記用紙搬送
部による用紙搬送軌跡上の前記各ステーションに対応す
る位置に、一方所定方向への用紙通過は許容するが、他
方向へは用紙の搬送を許さずに対応するステーションへ
の排出を行わせるゲートと、前記用紙搬送部の搬送方向
を制御して、排出の対象となった用紙を、前記所定方向
へ搬送し、排出先として選択されたステーションに対応
する前記ゲートを通過させた後、前記用紙搬送部の搬送
方向を逆転して前記ゲートを介して当該選択されたステ
ーションへ用紙を排出させる制御部と、を含んでいる。

【０００７】上記従来例の問題点を解決するための本発
明は、印刷物を運搬装置の印刷物受け取りステーション
に送る方法であって、印刷物を装置の経路内を第１方向
に運搬するステップと、印刷物受け取りステーションに
対応するゲートに隣接する経路内のあるポイントで印刷
物の運搬を停止するステップと、運搬装置の駆動方向を
反転させて印刷物の第１方向を反転させるステップと、
印刷物をゲートを通って印刷物受け取りステーションに
送るステップと、含むことを特徴としている。

【０００８】ここで、印刷物の運搬ステップに先だっ
て、タイムギャップを引き延ばすために印刷物の運搬速
度を印刷物の処理速度より速くするステップを含み、タ
イムギャップは、別の印刷物が装置内に入る前に印刷物
が印刷物受け取りステーションに入るのに必要な時間で
あることが好ましい。

【０００９】また、上記従来例の問題点を解決するため
の本発明は、印刷物を反転可能駆動運搬装置の複数の印
刷物受け取りステーションのうちの１つに送る方法であ
って、反転可能駆動運搬装置の第１運搬経路内の印刷物
の有無を検出するステップと、印刷物の有無の検出後、
選択した印刷物受け取りステーションに関係する所定期
間、第１運搬経路に沿って印刷物を第１方向に運搬する
ステップと、印刷物の運搬方向を反転させるステップ
と、選択したステーションに対応するゲートを使って印
刷物を第２運搬経路に送るステップと、を含み、印刷物
は選択したステーションに運搬されることを特徴として
いる。

【００１０】ここで印刷物を第１方向に運搬するステッ
プの後、所定期間終了後に印刷物を停止するステップと
を含み、印刷物の終端部は選択したステーションに対応
するゲートに隣接するポイントに位置することが好まし
い。

【００１１】さらに、上記従来例の問題点を解決するた
めの本発明は、印刷物を印刷物ソータ装置の保管場所に
送る方法であって、印刷物を印刷物ソータ装置で受け取
るステップと、印刷物を運搬してから別の印刷物を運搬
するまでにタイムギャップが必要かどうかを判別するス
テップと、装置の経路内の印刷物を検出するステップ
と、保管場所に対応する所定期間後に装置の駆動を停止
するソータ駆動タイミングシーケンスを開始するステッ
プと、印刷物ソータ装置の駆動方向を反転させて印刷物
を保管場所に運ぶステップと、を含むことが好ましい。

【００１２】ここで、タイムギャップが必要かどうかを
判別するステップの後に、タイムギャップを引き延ばす
ために印刷物の運搬速度を印刷物の処理速度より速くす
るステップを含むことが好ましい。

【００１３】

【発明の実施の形態】図１に、本発明の諸機能を組み込
んだ印刷物処理（用紙ハンドリング）システム８の斜視
図を示す。図面の実施形態を参照しながら本発明につい
て説明するが、本発明はこれ以外の数多くの実施形態で
も実施可能であることを理解されたい。また、任意の適
切なサイズ、形状、構成、種類の構成要素または材料を
使用可能である。

【００１４】印刷物処理システム８は、一般に、駆動装
置１０と、１つ以上の印刷物受け取りステーション１２
と、および各ステーション１２に対応するゲート１６と
を有する。印刷物受け取りステーション１２の例として
は、コピー機、プリンタなどの出力側のソータがある。
ある実施形態では、印刷物処理システム８は印刷物ソー
タ出力装置を有する。好適な実施形態では、駆動装置１
０は反転可能な駆動輸送装置を有する。別の実施形態で
は、印刷物処理システム８に、システム８内の印刷物２
４の動きを制御するのに適した追加構成要素を組み込む
ことができる。能動ゲートを使用せず、ステーションを
動かさず、入口ニップをステーション１２間で切り替え
ずに、駆動装置１０を使用して印刷物処理システム８で
印刷物２４の動きを制御するのは、本発明のこの実施形
態の特徴の１つである。印刷物受け取りステーション１
２は、印刷物の保管場所、キャッチトレイ（catch tra
y）などの適切な印刷物受け取りメカニズムを具備でき
る。ある実施形態では、印刷物受け取りステーション１
２は重複走査ループ（duplex-scanning loop）を有す
る。

【００１５】駆動装置１０は、一般に、印刷物運搬装置
２０に連結された反転可能モータ（図示せず）を有す
る。このモータは、印刷物運搬装置２０を駆動するのに
適した任意のメカニズムを具備できる。ある実施形態で
は、反転可能モータは複数の可変停止ポイントを持つ反
転可能駆動運搬モータを有する。印刷物運搬装置２０
は、一般に、印刷物２４を経路２８に沿って目的の場所
まで運搬するため、印刷物２４をベルトに保持するため
のベルトシステムを有する。あるいは、印刷物運搬装置
２０は、印刷物を経路２８に沿って移動するための従来
の任意の印刷物運搬装置を備えてもよい。経路２８内の
さまざまなポイントで経路２８内の印刷物２４の動きを
停止したり移動方向を反転させることができるのは、本
発明の特徴の１つである。

【００１６】駆動装置１０には、印刷物運搬装置２０の
モータおよび動きを制御するための制御装置（図示せ
ず）を備えてもよい。制御装置は、一般に、印刷物運搬
装置の停止と駆動方向の反転を制御する。ある実施形態
では、制御装置は印刷物運搬装置の動きを指示する命令
信号をモータに提供する。制御装置には、停止／反転タ
イミングシーケンスまたはアルゴリズムに基づいて印刷
物運搬装置２０の動きを制御するエレクトロニクス、ソ
フトウェア、およびその他の適切な構成要素や装置を備
えてもよい。停止／反転タイミングシーケンスは、制御
装置の機能の一部として備えてもよいし、外部の装置か
ら入力したりユーザが提供してもよい。一般に、停止／
反転タイミングシーケンスは、印刷物２４の検出および
その他の定義済みのタイミングパラメータに基づいて決
定される。あるいは、駆動装置１０は、モータの駆動お
よび印刷物運搬装置２０の駆動方向を制御するのに適し
た任意の手段を備えてもよい。印刷物２４の終端部がス
テーション１２に対応するゲート１６の位置に隣接する
経路２８内のポイントで、印刷物運搬装置２０を停止し
たり駆動方向を反転できるのは、本発明の特徴の１つで
ある。

【００１７】一般に、印刷物処理システム８内の各ステ
ーション１２にゲート１６が１つずつ対応している。ゲ
ート１６は受動的ゲートであることが好適である。ゲー
トが「受動的」であるとは、「能動」ゲートの場合のよ
うに、ゲートソレノイドなどの能動手段によってゲート
が制御されないという意味である。ある実施形態では、
印刷物２４がゲート１６をある方向に通過するとき、印
刷物２４がゲートを押したり動かしたりできるように、
バネまたは重力負荷メカニズムのような可動構成要素を
受動ゲートとして備える。印刷物２４の終端部がゲート
を通過して経路内のゲート１６に隣接するポイントに達
した後、ゲート１６は通常の位置（印刷物によって動か
される前の、もとの位置）に戻るので、そのゲート１６
に入ってきた印刷物２４を別の方向に送ることができ
る。このような受動ゲートの例としては、負荷の軽いプ
ラスチック製の回転ゲート、ばねまたは重力負荷ゲー
ト、マイラーストリップシステム（mylar strip syste
m）がある。別の実施形態では、印刷物２４をステーシ
ョン１２の１つに送るのに適した、能動ゲートを含む任
意のゲート制御手段をゲート１６として備えることもで
きる。能動ゲートを使用せずに経路２８内の印刷物２４
をステーション１２の１つに送るのは、本発明の特徴の
１つである。ある実施形態では、ゲート１６に、ロール
反転器を反転するのに使用されることがあるシステムに
似たマイラーフィンガ（mylar fingers）やマイラース
トリップシステムを具備できる。図２に示すように、そ
れぞれのゲート１６は、各ステーション１２のゲート進
入経路２２の近くにまたは隣接して配置されるのが普通
である。一般に、ゲート１６は、経路２８内を第１方向
に移動してきた印刷物２４がゲートを最初に通過すると
きにゲート１６を押しのけられるようになっている。印
刷物２４の終端部がゲート１６を通過すると、ゲート１
６は通常の位置に戻る。印刷物２４は、普通、ゲート１
６に隣接したポイントに位置しているので、印刷物２４
の移動方向が反転すると、印刷物２４はゲート１６から
宛先ステーション１２に送られる。あるいは、ステーシ
ョンを移動したり、ステーションに対応する入口ニップ
を切り替えることなく、印刷物２４を経路２８からステ
ーション１２に送るために、ゲート１６を任意の適切な
位置に配置することができる。選択したゲート１６に隣
接したまたはそれを通過した経路２８内のポイントで印
刷物２４の向きが反転したとき、ゲート１６が印刷物を
該当するステーション１２に送るのは、本発明の特徴の
１つである。

【００１８】印刷物処理システム８は、経路２８内の印
刷物２４の有無を検出するための１つ以上のセンサ１４
を具備してもよい。センサ１４は、電子的、光学的、機
械的、あるいは電気機械的な検知装置などの、任意の適
切な検知または検出装置を具備できる。ある実施形態で
は、センサ１４は、印刷物２４が画像形成部（「ＩＯ
Ｔ」）４などのドキュメント処理装置から経路２８に入
ったときに印刷物の有無を検出するように配置できる。
あるいは、経路２８内の印刷物２４の有無を検出するの
に適した任意の位置に配置できる。印刷物２４の検出結
果に基づいて印刷物運搬装置２０の動きを制御するの
は、本発明の特徴の１つである。ある実施形態では、図
１に示すように、印刷物処理システム８の中で、印刷物
２４が経路２８に入る経路２８内のポイントに第１セン
サ１４を配置し、印刷物運搬装置２０の経路２８の中ほ
どまで上がった所に第２センサ１５を配置できる。ある
いは、印刷物処理システム８が１つ以上の位置またはポ
イントで印刷物２４の有無を検出できるように、印刷物
処理システム８の各所に適切な数のセンサ１４を具備で
きる。経路２８内の印刷物２４の動きを制御するため
に、印刷物２４を検出したときにタイミングシーケンス
を開始するのは、本発明の特徴の１つのである。

【００１９】ある実施形態では、駆動装置８の停止／反
転タイミングシーケンスは、印刷物２４の終端部の検出
に基づく。別の実施形態では、停止／反転タイミングシ
ーケンスは、印刷物２４の適切な部分の検出に基づいて
もよい。一般に、印刷物２４を検出すると開始される停
止／反転タイミングシーケンスの中に、選択された宛先
ステーション１２に対応する特定の定義済みタイミング
パラメータを含めることができる。定義済みタイミング
パラメータとしては、各ステーション１２間の距離やス
テーションアレイの長さの他に、例えば、モータの速
度、印刷物２４のサイズ、各ステーション１２の位置を
設定できる。別の実施形態では、タイミングパラメータ
に、選択した宛先ステーション１２に対する印刷物２４
の位置を定義するのに適した任意のパラメータを含める
ことができる。停止／反転タイミングシーケンスは、普
通、選択したステーション１２に対応する所定期間、１
つ以上の方向の印刷物２４の動きを制御する。

【００２０】印刷物処理システム８は、各ステーション
１２に対応する１つ以上の出口ニップ１８（exit nip）
を備えてもよい。一般に、出口ニップ１８は従来の任意
の出口ニップ装置を有することができる。出口ニップ１
８では、普通、ステーション１２のゲート進入経路２２
に送られた印刷物２４を受け取る。印刷物２４は出口ニ
ップ１８の正の力によって引っ張られ、ステーション１
２に運ばれる。あるいは、印刷物処理システム８は、出
口ニップ１８以外のステーション１２に印刷物２４を運
ぶ任意の適切な手段を具備できる。出口ニップ１８はシ
ステム８内部で静止しているのが普通である。出口ニッ
プ１８の位置を動かさずに、印刷物２４をステーション
に運ぶのは、本発明の実施形態の特徴の１つである。別
の実施形態では、出口ニップ１８は、出口ニップ１８の
位置を動かすための能動手段を具備できる。

【００２１】印刷物処理システム８は、普通、システム
２から印刷物２４を受け取り、印刷物２４を経路２８に
沿って選択したステーション１２まで運ぶ機能を持つ。
別の実施形態では、任意の適切なドキュメント処理装置
からシステム８に印刷物２４を送ることができる。印刷
物２４はＩＯＴ装置から送られるのが普通である。ＩＯ
Ｔは、普通、プリンタやコピー機のプリントエンジンを
有しており、プリントを出力する多機能プリンタの構成
要素であることが多い。一般に、印刷物２４がＩＯＴを
通過する速度を処理速度と呼ぶ。ある実施形態では、印
刷物処理システム８は、図３に示すように、タイムギャ
ップを引き伸ばすために、ＩＯＴ４から送られる印刷物
２４を加速できる。印刷物２４を加速してタイムギャッ
プを引き伸ばすとは、普通、印刷物２４が、例えばプリ
ントエンジンから出た後、または写真複写機やプリンタ
の中のヒューザ（fuser）を出た後、ＩＯＴ４から送ら
れた下流ニップ（downstream nips）やフィニッシャの
中の下流ニップがシステム２の処理速度より速い速度ま
で加速されることを意味する。ある実施形態では、印刷
物運搬装置２０の速度を加速してタイムギャップを引き
伸ばすことができる。これによって、ある印刷物の終端
部（ＴＥ）と後続の印刷物の先端部（ＬＥ）の間の物理
的間隔およびタイムギャップが増大する。タイムギャッ
プは、印刷物セット間で１つの出力トレイをずらして使
用したり、ステイプルでとめたりするなどの仕上げ操作
のための時間的余裕を生じさせる。加速は、経路２８の
部分ごとに別々の駆動モータを使用し、これらの駆動モ
ータのうちの１つ以上を加速することによって、また
は、下流ニップを連動させて速く進むようにし、上流ニ
ップにスリップクラッチ（slip clutches）を置くこと
によって実現できる。スリップクラッチは、普通は一方
向クラッチで、正方向の駆動力を提供するが、下流ニッ
プによって印刷物が高速に引っ張られる場合には、「惰
性で動く（freewheel）」すなわち「スリップする（sli
p）」。印刷物２４は、高速の下流ニップに到達すると
直ちにさらに加速される。タイムギャップは、印刷物運
搬装置２０が印刷物２４を宛先ステーション１２に運ん
だ後、後続の印刷物２５がＩＯＴ４から印刷物運搬装置
２０に送られる前に、印刷物運搬装置の駆動方向を元の
方向に反転させるのに十分な期間に設定するのが普通で
ある。この実施形態では、図４に示すように、印刷物２
４が経路に沿って進み、所要の宛先ステーション１２に
対応するゲート１６に隣接するまたはゲート１６を通り
過ぎた経路２８内のポイントを通過すると、印刷物運搬
装置２０の駆動方向が反転される。印刷物２４の駆動方
向が反転すると、図５に示すように、印刷物２４はゲー
ト１６によって所要のステーション１２に送られる。こ
の反転動作によって、ステーション内の印刷物２４は裏
向きになり（印刷物２４が表向きでＩＯＴ４から運ばれ
たと仮定した場合）、正しいステーション１２に送られ
る。ある実施形態では、印刷物処理システム８は、一般
に、低価格プリンタ、インクジェットプリンタ、ボトム
転写電子写真を使用する装置など、表向きに印刷するド
キュメント印刷処理装置で使用される。このとき、印刷
物運搬装置２０は、後続の印刷物２４がＩＴＯ４から印
刷物運搬装置２０に到達する前に再び運搬方向を反転さ
せる。

【００２２】ある実施形態では、印刷物運搬装置２０
は、ベルト上の磁気スキー（magneticskis）などの、低
駆動力垂直駆動装置を具備できる。この実施形態では、
ステーション１２に入る印刷物２４によって経路２８内
の後続の印刷物２５が正しいゲート１６に向かうのが妨
げられない限りは、印刷物２４の重複（overlap）が許
容される。印刷物２４にかかる出口ニップ１８の駆動力
は、印刷物２４にかかる印刷物運搬装置２０の駆動力よ
り大きくするのが普通である。例えば、図７では、先の
印刷物２４が印刷物処理システム８内に入ると、センサ
１４が通過する印刷物２４の終端部を検出する。ある実
施形態では、一連の磁気スキー、すなわち柔軟なニップ
ローラ２６を使用して、印刷物運搬装置２０の動きに反
して媒体すなわち印刷物２４をロードできる。印刷物２
４の終端部が検出されると、駆動装置１０の停止／反転
タイミングシーケンスが起動される。このタイミングシ
ーケンスによって、印刷物２４は選択したステーション
１２に対応する所定期間だけ経路２８に沿って移動でき
る。この所定期間は、普通、所要の宛先ステーション１
２に対応するゲート１６を通過した直後の経路２８内の
ポイントで、先の印刷物２４がどの位置にあるかによっ
て決定される。所定期間が終了すると、印刷物運搬装置
２０の駆動方向が反転し、図８に示すように、印刷物２
４はゲート１６を通って出口ニップ１８に運ばれる。先
の印刷物２４は出口ニップ１８の正の駆動力によって引
っ張られるので、印刷物運搬装置２０の駆動方向を再び
反転させ正の方向に進ませ、図９に示すように後続の印
刷物２５を駆動装置８に進入させることができる。印刷
物運搬装置２０の向きを反転させても、印刷物は出口ニ
ップ１８により、印刷物運搬装置２０の移動方向に関わ
らず、ステーション１２へ排出される方向へ移動させら
れるからである。後続の印刷物２５が経路２８に沿って
運搬されるとき、図１０に示すように、先の印刷物２４
はステーション１２内を進む。センサ１４が印刷物２５
を検出して該当する時間遅延が経過すると、印刷物２５
をゲート１６を通過して所要のステーション１２に運ぶ
ために印刷物運搬装置２０の駆動方向は再び反転され
る。

【００２３】図１１は、本発明の諸機能を組み込んだ方
法のある実施形態を示している。この方法は、普通、印
刷物２４を駆動装置８で受け取るステップ（１００）を
含む。タイムギャップが必要な場合には（１０２）、タ
イムギャップを引き延ばすために印刷物２４を加速する
ステップ（１０４）を含めることができる。センサ１４
は通過する印刷物２４の終端部を検出する（１０６）。
所定期間後、印刷物運搬装置２０は、所要の宛先ステー
ション１２に対応するゲート１６に隣接するまたはゲー
ト１６を通過した経路２８内のポンイトで停止する（１
１０）。ここで、印刷物運搬装置２０の駆動方向が反転
される（１１２）。ゲート１６は印刷物２４を宛先ステ
ーション１２に送る（１１４）。ここで、印刷物運搬装
置２０の駆動方向が再び正の方向に反転されるので（１
１６）、新しい印刷物２５が印刷物運搬装置２０に入る
ことができる。

【００２４】図１２に、印刷物２４と２５の２枚の印刷
物を相互に隣接するステーション１２に送る場合のタイ
ミング解析結果を示す。図からわかるように、１２ペー
ジ／分（「１２ｐｐｍ」）の速度を持つ処理装置内の印
刷物２４、２５が印刷物処理システム８に進入するとき
に、処理速度が５０ｍｍ／ｓから３００ｍｍ／ｓに加速
される場合には、きわめて大きなタイムギャップが生ま
れる。このタイムギャップの間に、印刷物運搬装置２０
が、１枚目の８．５×１１インチの印刷物２４をステー
ション１２に運んだ後、２枚目の印刷物２５の先端部が
印刷物運搬装置２０に到達する前に駆動方向を反転でき
るようにする。この例では、スリップシートを使用する
必要がない。図１２のタイミング解析では、１２ページ
／分の処理速度がスリップなしに可能であることも示し
ている。１７インチの印刷物を運搬する場合には、もっ
と大きなタイムギャップ、若干の印刷物のスリップ、ま
たは多少の生産性（productivity）の減少が必要になる
かもしれない。

【００２５】図１３と図１４に、本発明を実施するのに
使用可能なアーキテクチャの異なる実施形態を示す。図
１３は、下部に印刷物処理システム８を有するプリンタ
／コピー機システム２を示している。この実施形態で
は、プリンタ／コピー機システム２が印刷物２４を印刷
物処理システム８に運搬する。図１４は、同じようなプ
リンタ／コピー機システム２を示しているが、印刷物処
理システム８を上部に有している。多機能プリンタ／ド
キュメント処理装置のその他の構成要素としては、例え
ば、ドキュメント処理機およびスキャナ、デジタルフロ
ントエンド、フィニッシャを具備可能な画像入力端末が
ある。フィニッシャは、一般に、出力印刷物を集めて、
ステイプルなどの他の機能を実行する装置である。

【００２６】印刷物処理システム８では、駆動装置１０
を使用して経路２８内の印刷物２４の動きを制御するこ
とによって、能動ゲート、ステーションの移動、入口ニ
ップの切り替えを必要とせずに、特定の宛先ステーショ
ン１２に印刷物２４を送ることができる。ゲートソレノ
イドを使用せず、別個のステーションやニップ移動シス
テムが必要ないため、印刷物処理システム８は比較的低
価格で生産可能である。ある実施形態では、ステーショ
ン１２が静止しているので操作性にすぐれているため、
印刷物処理システム８を低速のプリンタメールボックス
システムで使用可能である。必要に応じて、オプション
のステーション「鍵付き」ドア（locking doors）を取
り付けることも可能である。

【００２７】前述の説明は本発明を参照図面に沿って説
明しているに過ぎないことを理解されたい。当業者は、
本発明から外れることなく、各種の代替システムや変形
を考案可能である。よって、本発明は、請求項の範囲内
にあるこのようなすべての代替システム、変形、変化を
包含することを意図している。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本発明の諸機能を組み込んだシステムの斜視
側面図である。

【図２】 本発明の諸機能を組み込んだシステムの一部
の分解図である。。

【図３】 システム内の印刷物の動きを示す、本発明の
ある実施形態の斜視図である。

【図４】 システム内の印刷物の動きを示す、本発明の
ある実施形態の斜視図である。

【図５】 システム内の印刷物の動きを示す、本発明の
ある実施形態の斜視図である。

【図６】 システム内の印刷物の動きを示す、本発明の
ある実施形態の斜視図である。

【図７】 システム内の印刷物の動きを示す、本発明の
別の実施形態の一部の分解斜視図である。

【図８】 システム内の印刷物の動きを示す、本発明の
別の実施形態の一部の分解斜視図である。

【図９】 システム内の印刷物の動きを示す、本発明の
別の実施形態の一部の分解斜視図である。

【図１０】 システム内の印刷物の動きを示す、本発明
の別の実施形態の一部の分解斜視図である。

【図１１】 本発明の諸機能を組み込んだ方法のある実
施形態のフローチャートである。

【図１２】 本発明の諸機能を組み込んだシステムのタ
イミングチャートである。

【図１３】 本発明を実施するのに使用可能な異なるア
ーキテクチャの図である。

【図１４】 本発明を実施するのに使用可能な異なるア
ーキテクチャの図である。

【符号の説明】

２ システム、４ ＩＯＴ、８ 印刷物処理システム、
１０ 駆動装置、１２ステーション、１４ センサ、１
５ 第２センサ、１６ ゲート、１８ 出口ニップ、２
０ 印刷物運搬装置、２２ ゲート進入経路、２４ 印
刷物、２５後続の印刷物、２６ ニップローラ、２８
経路。

Claims (8)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 印刷物処理運搬装置であって、 印刷物を装置内の経路に沿って第１方向に移動する印刷
   物運搬メカニズムと、 複数の印刷物受け取りステーションとを有し、各ステー
   ションは該ステーションに対応する１つのゲートを備
   え、印刷物運搬メカニズムは、選択したステーションに
   対応するゲートに隣接するポイントに印刷物が到達する
   と、経路内の印刷物の移動方向を反転させることによっ
   て、印刷物を選択したステーションに運ぶことを特徴と
   する印刷物処理運搬装置。
2. 【請求項２】 請求項１に記載の印刷物処理運搬装置で
   あって、経路内の印刷物を検出する少なくとも１台のセ
   ンサを有し、センサは、選択したステーションに対応す
   る所定期間後、経路内の印刷物の方向を反転させるタイ
   ミングシーケンスを開始することを特徴とする印刷物処
   理運搬装置。
3. 【請求項３】 印刷物を運搬装置の印刷物受け取りステ
   ーションに送る方法であって、 印刷物を装置の経路内を第１方向に運搬するステップ
   と、 印刷物受け取りステーションに対応するゲートに隣接す
   る経路内のあるポイントで印刷物の運搬を停止するステ
   ップと、 運搬装置の駆動方向を反転させて印刷物の第１方向を反
   転させるステップと、 印刷物をゲートを通って印刷物受け取りステーションに
   送るステップと、を含むことを特徴とする方法。
4. 【請求項４】 請求項３に記載の方法であって、印刷物
   の運搬ステップに先だって、タイムギャップを引き延ば
   すために印刷物の運搬速度を印刷物の処理速度より速く
   するステップを含み、タイムギャップは、別の印刷物が
   装置内に入る前に印刷物が印刷物受け取りステーション
   に入るのに必要な時間であることを特徴とする方法。
5. 【請求項５】 印刷物を反転可能駆動運搬装置の複数の
   印刷物受け取りステーションのうちの１つに送る方法で
   あって、 反転可能駆動運搬装置の第１運搬経路内の印刷物の有無
   を検出するステップと、 印刷物の有無の検出後、選択した印刷物受け取りステー
   ションに関係する所定期間、第１運搬経路に沿って印刷
   物を第１方向に運搬するステップと、 印刷物の運搬方向を反転させるステップと、 選択したステーションに対応するゲートを使って印刷物
   を第２運搬経路に送るステップと、 を含み、印刷物は選択したステーションに運搬されるこ
   とを特徴とする方法。
6. 【請求項６】 請求項５に記載の方法であって、印刷物
   を第１方向に運搬するステップの後、所定期間終了後に
   印刷物を停止するステップとを含み、印刷物の終端部は
   選択したステーションに対応するゲートに隣接するポイ
   ントに位置することを特徴とする方法。
7. 【請求項７】 印刷物を印刷物ソータ装置の保管場所に
   送る方法であって、 印刷物を印刷物ソータ装置で受け取るステップと、 印刷物を運搬してから別の印刷物を運搬するまでにタイ
   ムギャップが必要かどうかを判別するステップと、 装置の経路内の印刷物を検出するステップと、 保管場所に対応する所定期間後に装置の駆動を停止する
   ソータ駆動タイミングシーケンスを開始するステップ
   と、 印刷物ソータ装置の駆動方向を反転させて印刷物を保管
   場所に運ぶステップと、 を含むことを特徴とする方法。
8. 【請求項８】 請求項７に記載の方法であって、タイム
   ギャップが必要かどうかを判別するステップの後に、タ
   イムギャップを引き延ばすために印刷物の運搬速度を印
   刷物の処理速度より速くするステップを含むことを特徴
   とする方法。