JP2002136530A - 眼内レンズ及びその製造方法 - Google Patents
眼内レンズ及びその製造方法Info
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Abstract
レンズの製造方法を提供する。 【解決手段】 支持部を形成させ得る重合可能な原料を
重合して上記支持部の材料を形成する工程と、この重合
した支持部の材料に穴をあける工程と、この穴に上記光
学部を形成させ得る重合可能な原料を注入する工程と、
注入した原料を重合して、上記光学部と上記支持部の一
体型部材を形成する工程と、この一体型部材を切削する
切削工程とを有する。
Description
の製造方法に関し、特に眼内挿入時に光学部を折り曲げ
て小切開創からの挿入可能な一体型軟性眼内レンズ及び
その製造方法に適用し得るものである。
に、機能を損なわれた水晶体の代わりに眼内レンズ(I
ntraOcular Lens:IOL)の移植する
手術を行うことにより、患者の視力の回復が図られてい
る。
晶体の代替レンズとして機能する光学部とその光学部を
嚢内での中心位置に固定、保持するための細長いフィラ
メント状の支持部とから構成される。
材料であるPMMA(ポリメチルメタクリレート)が主
に使用されてきた。PMMAが眼内レンズの材料として
用いられる理由は、透明性、体内での安定性に優れてい
る為であり、しかも機械加工性もよいことから精巧なレ
ンズを安定供給できる点にあった。
持するための支持部としては、PMMA、PP(ポリプ
ロピレン)等のモノフィラメントが使用されてきた。
部を取り付けるための小孔を予め設けておき、光学部を
完成させた後に支持部を小孔に挿入し、ステーキングや
レーザー等により支持部を光学部に固定させる方法、あ
るいは、PMMA製の一体型(ワンピース)形状を作成
する方法等がある。
伴い、術後乱視と手術浸襲の軽減を目的とした小切開創
からの挿入可能な眼内レンズが開発されている。すなわ
ち、、光学部材質に軟性材料を用いることにより、光学
部折り曲げて小切開創からの挿入を可能にした軟性眼内
レンズである。
PMMAのように切削加工及び研磨が困難なために、光
学部形成材料であるモノマー、プレモノマー及びオリゴ
マーを型内で重合するキャストモールド法によって光学
部を作成する必要がある。また、支持部の取り付け方法
も従来のように機械的に小孔を設けるということが困難
なために、従来とは異なる方法を用いなければならな
い。
て、特開昭62−142558号及び特開昭62−15
2450号には、支持部を構成するフィラメントの末端
部分を球根状などの機械的な係合部を形成するような形
状へと恒久的に変形するか、あるいはフィラメントの末
端部に機械的な係合部を形成する別のフィラメントを接
合することによって、得られた支持部の末端部分を取り
囲んで光学部材を型成形することによって離脱しにくい
支持部を有する眼内レンズの製造方法が開示されてい
る。
内で軟性光学材料を重合した後に、型ごと冷却すること
によって軟性材料を硬くして支持部を挿入するための小
孔、アンカーフィラメントを挿入するための小孔を機械
的に設ける。次に、軟性光学部に設けられた支持部挿入
孔に支持部を挿入し、アンカーフィラメント挿入孔にも
支持部と同材質のフィラメントを挿入し、支持部とアン
カーフィラメントとの交点にレーザービームを照射し
て、溶融融着させる。レーザービームをこの挿入孔そっ
て照射して完成させるという眼内レンズの製造方法が開
示されている。
下に示すような眼内レンズの製造方法が開示されてい
る。すなわち、折りたたみ可能な光学部材としてPHE
MA(ポリメタクリル酸ヒドロキシエチル)又はその共
重合体等を用い、重合してロッドを作成する。そのロッ
ド管状を型内に設置して、該ロッドの周囲に支持部材と
なるPMMA等の重合可能な液体溶液の円筒状層を形成
する。その後、重合可能な液体溶液を重合させる。次い
で、この重合したディスクを切り出し、切削加工を行
い、眼内レンズを作成する。その後、レンズを水和(含
水)させることで折りたたみ可能とする。
すような眼内レンズの製造方法が開示されている。すな
わち、架橋済アクリル樹脂材料で平板等を作成し、その
平板をホルダー上に乗せ、低温で旋盤工作でディスクに
切断し、切削することで軟性光学部を得る。得られた光
学部に支持部孔を設けてスリーピース型眼内レンズを得
る。若しくは、上記の作成した平板より、レンズ形状を
切り出して折りたたみ可能な光学部及び光学部材と同材
質である軟質性の支持部を有した眼内レンズを得る。
以下に示すような眼内レンズの製造方法が開示されてい
る。すなわち、5mmφ、高さ20mmの光学部材を重
合し、その後内径15mm、高さ20mmの円筒状中央
に設置して、その周辺部で支持部材となる溶液を重合さ
せる。重合後、切削により眼内レンズ形状を作成し、ア
ルコール中に約48時間浸漬させ光学部をエステル化反
応により軟質にさせる。
ズの製造方法が種々開示されているが、これらの製造方
法はいずれも煩雑、複雑な操作を伴うか、もしくは生産
上効率が悪い。
び特開昭62−152450号に開示されている眼内レ
ンズの製造方法では、支持部となる合成樹脂フィラメン
トを複雑な形状に加工しなければならない。支持部とな
るフィラメントは径が0.15mm程度のもので、この
末端部分を全て同じ形状に熱溶融に加工するには非常に
煩雑で微細な処理を要する工程を設けなければならな
い。支持部は、眼内で保持、固定するために適する形状
を有する必要があり、その形状を熱成形等により精巧に
作成される必要がある。つまり、この精巧に作成された
支持部を取り囲んで型内で軟性光学材料を製造する場合
には支持部は再度加熱及び加圧工程を経る必要があり、
眼内レンズの形状、寸法が変わってしまう可能性があ
る。
製造方法では、材料を冷却して支持部挿入孔とその孔に
交差するアンカーフィラメント挿入孔の2つの孔開け操
作が必要であり、その孔に支持部とアンカーフィラメン
トを挿入し、支持部の融着と孔のフィラメントによる充
填をレーザービームを繰り返し照射することで達成しな
ければならず、かなり煩雑な操作を必要とする。
は、光学部にHEMA(2−ヒドロキシエチルメタクリ
レート)を主成分とする素材を用いており、レンズの切
削時には硬質であるが切削後に水和(含水)させること
で軟質性とする。HEMAは、ロット間において吸水率
に相違がある。従って、眼内レンズにおいては、一定の
パワーを維持することは困難である。さらに、手術時に
眼内レンズを含水させるにはかなりの時間がかかってし
まう。また、眼内レンズにあらかじめ含水させた場合
は、眼内レンズの滅菌状態を維持することが困難にな
る。
持部材質が光学部材質と同材質であるため、支持部は軟
質になる。従来の眼内レンズの支持部径は約0.1〜
0.2mm程度であるので、支持部はかなり柔軟になっ
てしまう。したがって、支持部角度の維持も困難であ
り、嚢内での光学部の位置安定性はかなり不安定である
と考えられる。
ては、支持部材がアルコールと反応性を有するものは使
用できない。また、光学部材と支持部材とを重合し、精
密な切削研磨加工を行って眼内レンズ形状を作成した
後、光学部に化学的反応を加えることにより光学部の形
状(曲率の変化、厚さ、光学径等)が変化してしまう可
能性があり、加工時の支持部角度(アングル)を維持す
ることも困難である。
れたものであり、簡便で、生産上効率のよい、一体型軟
性眼内レンズの製造方法を提供することを目的とする。
体の代替レンズとして機能する光学部と、この光学部を
眼内の所定の位置に固定、保持するための支持部とを有
し、前記光学部が、眼科手術中のレンズの挿入時に変形
可能な軟性を有する材料で構成された眼内レンズの製造
方法であって、上記支持部を形成させ得る重合可能な原
料を重合して上記支持部の材料を形成する工程と、この
重合した支持部の材料に穴をあける工程と、この穴に上
記光学部を形成させ得る重合可能な原料を注入する工程
と、注入した原料を重合して、上記光学部と上記支持部
の一体型部材を形成する工程と、この一体型部材を冷却
しながら切削する切削工程とを有することを特徴とする
眼内レンズの製造方法である。
して機能する光学部と、この光学部を眼内の所定の位置
に固定、保持するための支持部とを有し、前記光学部
が、眼科手術中のレンズの挿入時に変形可能な軟性を有
する材料で構成された眼内レンズの製造方法であって、
上記支持部を形成させ得る重合可能な原料を重合して上
記支持部の材料を形成する工程と、この重合した支持部
の材料を機械加工により穴をあける工程と、この穴に上
記光学部を形成させ得る重合可能な原料を注入する工程
と、注入した原料を重合して、上記光学部と上記支持部
の一体型部材を形成する工程と、この一体型部材を冷却
しながら切削する切削工程と研磨する研磨工程とを有す
ることを特徴とする眼内レンズの製造方法である。
して機能する光学部と、この光学部を眼内の所定の位置
に固定、保持するための支持部とを有し、前記光学部
が、眼科手術中のレンズの挿入時に変形可能な軟性を有
する材料で構成された眼内レンズの製造方法であって、
上記支持部を形成させ得る重合可能な原料の中心部に棒
状部材を挿入した状態で当該原料を重合して、重合後に
上記棒状部材を引き抜くことにより穴のあいた上記支持
部の材料を形成する工程と、上記支持部の材料の穴に上
記光学部を形成させ得る重合可能な原料を注入する工程
と、注入した原料を重合して、上記光学部と上記支持部
の一体型部材を形成する工程と、この一体型部材を冷却
しながら切削する切削工程とを有することを特徴とする
眼内レンズの製造方法である。請求項4の発明は、水晶
体の代替レンズとして機能する光学部と、この光学部を
眼内の所定の位置に固定、保持するための支持部とを有
し、前記光学部が、眼科手術中のレンズの挿入時に変形
可能な軟性を有する材料で構成された眼内レンズの製造
方法であって、上記支持部を形成させ得る重合可能な原
料を重合して上記支持部の材料を形成する工程と、この
重合した支持部の材料を加熱しプレスして穴をあける工
程と、この穴に上記光学部を形成させ得る重合可能な原
料を注入する工程と、注入した原料を重合して、上記光
学部と上記支持部の一体型部材を形成する工程と、この
一体型部材を冷却しながら切削する切削工程とを有する
ことを特徴とする眼内レンズの製造方法である。請求項
5の発明は、水晶体の代替レンズとして機能する光学部
と、この光学部を眼内の所定の位置に固定、保持するた
めの支持部とを有し、前記光学部が、眼科手術中のレン
ズの挿入時に変形可能な軟性を有する材料で構成された
眼内レンズの製造方法であって、上記支持部を形成させ
得る重合可能な原料を重合して上記支持部の材料を形成
する工程と、この重合した支持部の材料を加熱しプレス
する工程と、前記重合した支持部の材料に穴をあける工
程と、この穴に上記光学部を形成させ得る重合可能な原
料を注入する工程と、注入した原料を重合して、上記光
学部と上記支持部の一体型部材を形成する工程と、この
一体型部材を冷却しながら切削する切削工程とを有する
ことを特徴とする眼内レンズの製造方法である。
がある。 (第1の態様)水晶体の代替レンズとして機能する光学
部と、この光学部を眼内の所定の位置に固定、保持する
ための支持部とからなる眼内レンズであって、上記光学
部が、少なくとも、5〜20重量%の式
す)で表される化合物と、40〜60重量%の式
す)で表される化合物と、30〜50重量%の式
す、R4 は、炭素数が4以上12以下である直鎖又は分
岐状のアルキル基の置換基を表す)で表される化合物
と、(1)〜(3)式で表される化合物の総重量に対し
て0.5〜4重量%の架橋性化合物とをモノマーとする
共重合体からなることを特徴とする眼内レンズ。
のレンズの挿入時に変形可能な軟性を有することを特徴
とする第1の態様に記載の軟性の眼内レンズ。
部とを接合したことを特徴とする第1又は第2に記載の
一体型の軟性の眼内レンズ。
部とを重合により接合したことを特徴とする第3の態様
に記載の一体型の眼内レンズ。
機能する光学部と、この光学部を眼内の所定の位置に固
定、保持するための支持部とからなる眼内レンズの製造
方法であって、上記支持部を形成させ得る重合可能な原
料を重合して上記支持部の材料を形成する工程と、この
重合した支持部の材料を機械加工により穴をあける工程
と、この穴に上記光学部を形成させ得る重合可能な原料
を注入する工程と、注入した原料を重合して、上記光学
部と上記支持部の一体型部材を形成する工程と、この一
体型部材を切削する切削工程と研磨する研磨工程とを有
することを特徴とする眼内レンズの製造方法。
機能する光学部と、この光学部を眼内の所定の位置に固
定、保持するための支持部とからなる眼内レンズの製造
方法であって、上記支持部を形成させ得る重合可能な原
料の中心部に棒状部材を挿入した状態で当該原料を重合
して、重合後に上記棒状部材を引き抜くことにより穴の
あいた上記支持部の材料を形成する工程と、上記支持部
の材料の穴に上記光学部を形成させ得る重合可能な原料
を注入する工程と、注入した原料を重合して、上記光学
部と上記支持部の一体型部材を形成する工程と、この一
体型部材を切削する切削工程と研磨する研磨工程とを有
することを特徴とする眼内レンズの製造方法。
重合可能な原料が、少なくとも、5〜20重量%の
(1)式
す)で表される化合物と、40〜60重量%の(2)式
す)で表される化合物と、30〜50重量%の(3)式
す、R4 は、炭素数が4以上12以下である直鎖又は分
岐状のアルキル基の置換基を表す)で表される化合物
と、(1)〜(3)式で表される化合物の総重量に対し
て0.5〜4重量%の架橋性化合物とを含むことを特徴
とする請求項5又は6に記載の眼内レンズの製造方法。
却しながら、上記一体型部材を切削することを特徴とす
る第5〜第7の何れかに記載の眼内レンズの製造方法。
却しながら、上記一体型部材を研磨することを特徴とす
る第5〜第8の何れかに記載の眼内レンズの製造方法。
びその製造方法の実施の形態を図面を参照しながら詳細
に説明する。
レンズとして機能する光学部と、この光学部を眼内の所
定の位置に固定、保持するための支持部とからなる。
も、5〜20重量%の(1)式で表される化合物と、4
0〜60重量%の(2)式で表される化合物と、30〜
50重量%の(3)式で表される化合物と、(1)〜
(3)式で表される化合物の総重量に対して0.5〜4
重量%の架橋性化合物とを重合して作成するところにあ
る。
は、メチル基、エチル基、ブチル基、プロピル基等のア
ルキル基の何れかの置換基を表す。
は、メチル基、エチル基、ブチル基、プロピル基等のア
ルキル基の何れかの置換基を表す。
は、メチル基、エチル基、ブチル基、プロピル基等のア
ルキル基の何れかの置換基を表し、R4は、ブチル基、
ペンチル基等の炭素数が4以上12以下である直鎖又は
分岐状のアルキル基の置換基を表す。
紫外線吸収能を有する化合物や眼内レンズを着色するた
めの重合性色素等を光学部に係るモノマーとして用いる
ことができる。
合物及び架橋性化合物を重合して、一体型軟性眼内レン
ズを製造する方法を以下に説明する。
ようなPMMAのボタン材を支持部の材料とする。
をあけたボタンの側面図であり、図2は、同正面図であ
る。PMMAボタン材2,3は径15mmφ、高さ10
mmであり、軟性光学部作成用の穴1,4は径7mm
φ、深さ4mmである。
ているPMMAの円筒形状のボタン2,3にPMMA材
に軟性光学部作成用の穴1,4をあける。
量%の(1)式で表される化合物と、40〜60重量%
の(2)式で表される化合物と、30〜50重量%の
(3)式で表される化合物と、、(1)〜(3)式で表
される化合物の総重量に対して0.5〜4重量%の架橋
性化合物とを注入して、重合させる。
しながら、ミーニングマシーンによって光学部と支持部
とが一体(ワンピース)形状をなした眼内レンズを作成
する。
バレル研磨することにより、所望の一体型軟性眼内レン
ズを作成する。
タン材に7mmφの穴をあけ、軟性光学部の材料として
下記に示す配合のモノマーを使用した。
2.0Kg/cm2 、温度60℃で2時間加圧重合を行
った。その後80℃・2時間、次いで100℃と昇温さ
せた。
PMMAボタンの中心部にあるボタンを図3、4に示
す。図3はこのようにして作成したボタンを示す側面図
であり、図4は、同正面図である。
置22に沿って3mm厚のボタンを切り出して、切り出
したボタンに−5℃の冷気を吹きかけながら光学面を切
削した。次いで、再度冷気を吹きかけながら、この切り
出したボタンを図6の太線14部分をミーリングマシー
ンにより切り出し、一体型眼内レンズ形状を得た。
ル研磨を3日間行い、一体型軟性眼内レンズを得た。図
7はこのようにして作成した眼内レンズを示す正面図で
あり、図8は、同側面図である。
例1とは異なる形状の穴をあけて、このボタンを用いて
眼内レンズを製造したときの例を示すものである。
mφの穴をあけ、軟性光学部の材料として実施例1と同
様のモノマーを使用した。
加熱して穴の形状を作成するために、冶具をボタン上に
載せ、39.2×104Pa(4.0Kgf/cm2)
の加重を加えてボタンのプレスを行った。
10示す。図9はこのようにして作成したボタンを示す
側面図であり、図10は、同正面図である。ボタン材2
2,23は径15mmφ、高さ10mmであり、穴2
1,24は径7mmφ、深さ4mmである。
組成の混合物を注入して実施例1と同条件で重合を行っ
た(窒素圧19.6×104Pa(2.0Kgf/c
m2)、温度60℃で2時間加圧重合を行った。その後
80℃・2時間、次いで100℃と昇温させた。)さら
に、実施例1と同様の切削・研磨処理を行うことによっ
て、一体型軟性眼内レンズを得た。
徴は、穴21,24に突部を設けているところにある。
この突部を有する穴21,24にモノマーの混合物を注
入して、重合させて、図11の太線27の示すように一
体型眼内レンズをミーリングマシーンによって切り抜く
ことにより、光学部と支持部との接合部分に強度を持た
せることができる。
13に示す。図12は作成した眼内レンズを示す正面図
であり、図13は、同側面図である。
びミーリングマシーンによる切り出しを行う際に冷却し
かなったこと以外は、実施例1と同様の処理を行って、
一体型眼内レンズを作成したときの例である。
mφの穴をあけ、軟性光学部の材料として実施例1と同
様の組成の混合物をを、ボタンの穴1,4に注入して、
窒素圧19.6×104Pa(2.0Kgf/cm2)、
温度60℃で2時間加圧重合を行った。その後80℃・
2時間、次いで100℃と昇温させた。
冷却せずに光学面を切削した。次いで、冷却せずに、こ
の切り出したボタンをミーニングマシーンにより切り出
し、一体型眼内レンズ形状を得た。
ル研磨を3日間行い、一体型軟性眼内レンズを得た。
ンズは、軟性光学面が白化してしまって、光学機能を持
たないものになってしまった。
例2と同様にプレスによる成形を行って図9,10示す
ように穴21,24をあけて、この穴21,24にHE
MAを注入して重合して、含水処理を行った場合の例で
ある。
加熱して穴の形状を作成するために、冶具をボタン上に
載せ、39.2×104Pa(4.0Kgf/cm2)の
加重を加えてボタンのプレスを行った。
て重合を行った。
光学面を切削した。次いで、冷却せずに、この切り出し
たボタンをミーリングマシーンにより切り出し、一体型
眼内レンズ形状を得た。本比較例では、後述するように
含水処理を行うために、冷却を行わなかった。次いで、
得られたレンズにバレル研磨を3日間行い、一体型眼内
レンズを得た。このとき作成した一体型眼内レンズの支
持部角度は10゜であった。
水中に浸漬させることにより、光学部部分を含水させ
た。含水後の一体型眼内レンズの支持部角度は5〜6゜
程度であり、含水前のものからかなり変化していた。
した眼内レンズについて、光学部と支持部との接合強度
を引っ張り試験により比較した。その試験結果を以下に
示す。
されるものでなく、種々の変形を許容するものである。
は、穴の形状は、図14,15に示すような穴の形状で
もよく、図示しない他の穴の形状でもよい。また、様々
な形状でボタンを貫通させるようにしてもよい。同様
に、穴の径も任意に定めてもよい。図14はPMMA材
に軟性光学部作成用の穴をあけたボタンの1例を示す側
面図であり、図15は、同正面図である。PMMAボタ
ン材35,38は径15mmφ、高さ10mmであり、
軟性光学部作成用の穴37は径7mmφ、深さ4mmで
ある。
ことができるが、あけたい穴の形状の冶具を作成してプ
レス機により穴をあけるほうが複雑な穴の形状も容易に
作成できる。また、ボタン材もプレス(延伸)されるこ
とで、引っ張り強度が増し、支持部となる部分の強度を
増すことができる。
原料の中心部にテフロン(登録商標)棒等を挿入してお
いて、重合終了後にテフロン棒等を引き抜いて中心部に
穴のあいたボタンを作成してもよい。
メタクリレート、メチルメタクリレートの共重合体、エ
チルメタクリレート、ブチルメタクリレート等のアクリ
ル系樹脂及びそれらを着色したもの使用することができ
る。
料は、実施例に示した以外のものでもよく、低含水率
(冷却しながら切削可能)のもので、重合によって光学
部と支持部とが結合可能なものであれば、他の材質を用
いてもよい。
便に且つ生産上効率よく眼内レンズをの製造することが
できる。
用の穴をあけたボタンの側面図である。
用の穴をあけたボタンの正面図である。
ある。
ある。
切り出す位置を示した側面図である。
体型眼内レンズの切り出し位置を示したボタンの正面図
である。
る。
る。
用の穴をあけたボタンの側面図である。
成用の穴をあけたボタンの正面図である。
一体型眼内レンズの切り出し位置を示したボタンの正面
図である。
ある。
ある。
作成用の穴をあけたボタンの側面図である。
作成用の穴をあけたボタンの正面図である。
穴 2,3,13,22,23,25,35,38 …PM
MAボタン材 5,7,9 …ボタンの軟性光学部素材部分 6,8,11 …ボタンの支持部材部分 15,18,28,31… 光学部 16,17,19,20,29,30,32,33 …
支持部
Claims (5)
- 【請求項1】 水晶体の代替レンズとして機能する光学
部と、この光学部を眼内の所定の位置に固定、保持する
ための支持部とを有し、前記光学部が、眼科手術中のレ
ンズの挿入時に変形可能な軟性を有する材料で構成され
た眼内レンズの製造方法であって、 上記支持部を形成させ得る重合可能な原料を重合して上
記支持部の材料を形成する工程と、 この重合した支持部の材料に穴をあける工程と、 この穴に上記光学部を形成させ得る重合可能な原料を注
入する工程と、 注入した原料を重合して、上記光学部と上記支持部の一
体型部材を形成する工程と、 この一体型部材を冷却しながら切削する切削工程とを有
することを特徴とする眼内レンズの製造方法。 - 【請求項2】 水晶体の代替レンズとして機能する光学
部と、この光学部を眼内の所定の位置に固定、保持する
ための支持部とを有し、前記光学部が、眼科手術中のレ
ンズの挿入時に変形可能な軟性を有する材料で構成され
た眼内レンズの製造方法であって、 上記支持部を形成させ得る重合可能な原料を重合して上
記支持部の材料を形成する工程と、 この重合した支持部の材料を機械加工により穴をあける
工程と、 この穴に上記光学部を形成させ得る重合可能な原料を注
入する工程と、 注入した原料を重合して、上記光学部と上記支持部の一
体型部材を形成する工程と、 この一体型部材を冷却しながら切削する切削工程と研磨
する研磨工程とを有することを特徴とする眼内レンズの
製造方法。 - 【請求項3】 水晶体の代替レンズとして機能する光学
部と、この光学部を眼内の所定の位置に固定、保持する
ための支持部とを有し、前記光学部が、眼科手術中のレ
ンズの挿入時に変形可能な軟性を有する材料で構成され
た眼内レンズの製造方法であって、 上記支持部を形成させ得る重合可能な原料の中心部に棒
状部材を挿入した状態で当該原料を重合して、 重合後に上記棒状部材を引き抜くことにより穴のあいた
上記支持部の材料を形成する工程と、 上記支持部の材料の穴に上記光学部を形成させ得る重合
可能な原料を注入する工程と、 注入した原料を重合して、上記光学部と上記支持部の一
体型部材を形成する工程と、 この一体型部材を冷却しながら切削する切削工程とを有
することを特徴とする眼内レンズの製造方法。 - 【請求項4】 水晶体の代替レンズとして機能する光学
部と、この光学部を眼内の所定の位置に固定、保持する
ための支持部とを有し、前記光学部が、眼科手術中のレ
ンズの挿入時に変形可能な軟性を有する材料で構成され
た眼内レンズの製造方法であって、 上記支持部を形成させ得る重合可能な原料を重合して上
記支持部の材料を形成する工程と、 この重合した支持部の材料を加熱しプレスして穴をあけ
る工程と、 この穴に上記光学部を形成させ得る重合可能な原料を注
入する工程と、 注入した原料を重合して、上記光学部と上記支持部の一
体型部材を形成する工程と、 この一体型部材を冷却しながら切削する切削工程とを有
することを特徴とする眼内レンズの製造方法。 - 【請求項5】 水晶体の代替レンズとして機能する光学
部と、この光学部を眼内の所定の位置に固定、保持する
ための支持部とを有し、前記光学部が、眼科手術中のレ
ンズの挿入時に変形可能な軟性を有する材料で構成され
た眼内レンズの製造方法であって、 上記支持部を形成させ得る重合可能な原料を重合して上
記支持部の材料を形成する工程と、 この重合した支持部の材料を加熱しプレスする工程と、 前記重合した支持部の材料に穴をあける工程と、 この穴に上記光学部を形成させ得る重合可能な原料を注
入する工程と、 注入した原料を重合して、上記光学部と上記支持部の一
体型部材を形成する工程と、 この一体型部材を冷却しながら切削する切削工程とを有
することを特徴とする眼内レンズの製造方法。
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JP2001281381A JP2002136530A (ja) | 2001-09-17 | 2001-09-17 | 眼内レンズ及びその製造方法 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101228263B1 (ko) | 2004-11-10 | 2013-01-30 | 호야 가부시키가이샤 | 표면처리 안내 렌즈의 제조 방법 및 후발 백내장 억제용 안내 렌즈 |
JP2016524729A (ja) * | 2013-06-17 | 2016-08-18 | ウーシー ビジョン プロ リミテッドWuxi Vision Pro Ltd. | 植込み型近視用レンズ及びその製造方法 |
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2001
- 2001-09-17 JP JP2001281381A patent/JP2002136530A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101228263B1 (ko) | 2004-11-10 | 2013-01-30 | 호야 가부시키가이샤 | 표면처리 안내 렌즈의 제조 방법 및 후발 백내장 억제용 안내 렌즈 |
JP2016524729A (ja) * | 2013-06-17 | 2016-08-18 | ウーシー ビジョン プロ リミテッドWuxi Vision Pro Ltd. | 植込み型近視用レンズ及びその製造方法 |
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