JP3252720B2 - 眼内レンズ及びその製造方法 - Google Patents
眼内レンズ及びその製造方法Info
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Description
の製造方法に関し、特に眼内挿入時に光学部を折り曲げ
て小切開創からの挿入可能な一体型軟性眼内レンズ及び
その製造方法に適用し得るものである。
に、機能を損なわれた水晶体の代わりに眼内レンズ(I
ntraOcular Lens:IOL)の移植する
手術を行うことにより、患者の視力の回復が図られてい
る。
晶体の代替レンズとして機能する光学部とその光学部を
嚢内での中心位置に固定、保持するための細長いフィラ
メント状の支持部とから構成される。
材料であるPMMA(ポリメチルメタクリレート)が主
に使用されてきた。PMMAが眼内レンズの材料として
用いられる理由は、透明性、体内での安定性に優れてい
る為であり、しかも機械加工性もよいことから精巧なレ
ンズを安定供給できる点にあった。
持するための支持部としては、PMMA、PP(ポリプ
ロピレン)等のモノフィラメントが使用されてきた。
部を取り付けるための小孔を予め設けておき、光学部を
完成させた後に支持部を小孔に挿入し、ステーキングや
レーザー等により支持部を光学部に固定させる方法、あ
るいは、PMMA製の一体型(ワンピース)形状を作成
する方法等がある。
伴い、術後乱視と手術浸襲の軽減を目的とした小切開創
からの挿入可能な眼内レンズが開発されている。すなわ
ち、、光学部材質に軟性材料を用いることにより、光学
部折り曲げて小切開創からの挿入を可能にした軟性眼内
レンズである。
PMMAのように切削加工及び研磨が困難なために、光
学部形成材料であるモノマー、プレモノマー及びオリゴ
マーを型内で重合するキャストモールド法によって光学
部を作成する必要がある。また、支持部の取り付け方法
も従来のように機械的に小孔を設けるということが困難
なために、従来とは異なる方法を用いなければならな
い。
て、特開昭62−142558号及び特開昭62−15
2450号には、支持部を構成するフィラメントの末端
部分を球根状などの機械的な係合部を形成するような形
状へと恒久的に変形するか、あるいはフィラメントの末
端部に機械的な係合部を形成する別のフィラメントを接
合することによって、得られた支持部の末端部分を取り
囲んで光学部材を型成形することによって離脱しにくい
支持部を有する眼内レンズの製造方法が開示されてい
る。
内で軟性光学材料を重合した後に、型ごと冷却すること
によって軟性材料を硬くして支持部を挿入するための小
孔、アンカーフィラメントを挿入するための小孔を機械
的に設ける。次に、軟性光学部に設けられた支持部挿入
孔に支持部を挿入し、アンカーフィラメント挿入孔にも
支持部と同材質のフィラメントを挿入し、支持部とアン
カーフィラメントとの交点にレーザービームを照射し
て、溶融融着させる。レーザービームをこの挿入孔そっ
て照射して完成させるという眼内レンズの製造方法が開
示されている。
下に示すような眼内レンズの製造方法が開示されてい
る。すなわち、折りたたみ可能な光学部材としてPHE
MA(ポリメタクリル酸ヒドロキシエチル)又はその共
重合体等を用い、重合してロッドを作成する。そのロッ
ド管状を型内に設置して、該ロッドの周囲に支持部材と
なるPMMA等の重合可能な液体溶液の円筒状層を形成
する。その後、重合可能な液体溶液を重合させる。次い
で、この重合したディスクを切り出し、切削加工を行
い、眼内レンズを作成する。その後、レンズを水和(含
水)させることで折りたたみ可能とする。
すような眼内レンズの製造方法が開示されている。すな
わち、架橋済アクリル樹脂材料で平板等を作成し、その
平板をホルダー上に乗せ、低温で旋盤工作でディスクに
切断し、切削することで軟性光学部を得る。得られた光
学部に支持部孔を設けてスリーピース型眼内レンズを得
る。若しくは、上記の作成した平板より、レンズ形状を
切り出して折りたたみ可能な光学部及び光学部材と同材
質である軟質性の支持部を有した眼内レンズを得る。
以下に示すような眼内レンズの製造方法が開示されてい
る。すなわち、5mmφ、高さ20mmの光学部材を重
合し、その後内径15mm、高さ20mmの円筒状中央
に設置して、その周辺部で支持部材となる溶液を重合さ
せる。重合後、切削により眼内レンズ形状を作成し、ア
ルコール中に約48時間浸漬させ光学部をエステル化反
応により軟質にさせる。
ズの製造方法が種々開示されているが、これらの製造方
法はいずれも煩雑、複雑な操作を伴うか、もしくは生産
上効率が悪い。
び特開昭62−152450号に開示されている眼内レ
ンズの製造方法では、支持部となる合成樹脂フィラメン
トを複雑な形状に加工しなければならない。支持部とな
るフィラメントは径が0.15mm程度のもので、この
末端部分を全て同じ形状に熱溶融に加工するには非常に
煩雑で微細な処理を要する工程を設けなければならな
い。支持部は、眼内で保持、固定するために適する形状
を有する必要があり、その形状を熱成形等により精巧に
作成される必要がある。つまり、この精巧に作成された
支持部を取り囲んで型内で軟性光学材料を製造する場合
には支持部は再度加熱及び加圧工程を経る必要があり、
眼内レンズの形状、寸法が変わってしまう可能性があ
る。
製造方法では、材料を冷却して支持部挿入孔とその孔に
交差するアンカーフィラメント挿入孔の2つの孔開け操
作が必要であり、その孔に支持部とアンカーフィラメン
トを挿入し、支持部の融着と孔のフィラメントによる充
填をレーザービームを繰り返し照射することで達成しな
ければならず、かなり煩雑な操作を必要とする。
は、光学部にHEMA(2−ヒドロキシエチルメタクリ
レート)を主成分とする素材を用いており、レンズの切
削時には硬質であるが切削後に水和(含水)させること
で軟質性とする。HEMAは、ロット間において吸水率
に相違がある。従って、眼内レンズにおいては、一定の
パワーを維持することは困難である。さらに、手術時に
眼内レンズを含水させるにはかなりの時間がかかってし
まう。また、眼内レンズにあらかじめ含水させた場合
は、眼内レンズの滅菌状態を維持することが困難にな
る。
持部材質が光学部材質と同材質であるため、支持部は軟
質になる。従来の眼内レンズの支持部径は約0.1〜
0.2mm程度であるので、支持部はかなり柔軟になっ
てしまう。したがって、支持部角度の維持も困難であ
り、嚢内での光学部の位置安定性はかなり不安定である
と考えられる。
ては、支持部材がアルコールと反応性を有するものは使
用できない。また、光学部材と支持部材とを重合し、精
密な切削研磨加工を行って眼内レンズ形状を作成した
後、光学部に化学的反応を加えることにより光学部の形
状(曲率の変化、厚さ、光学径等)が変化してしまう可
能性があり、加工時の支持部角度(アングル)を維持す
ることも困難である。
れたものであり、簡便で、生産上効率のよい、一体型軟
性眼内レンズの製造方法を提供することを目的とする。
体の代替レンズとして機能する光学部が、少なくとも、
5〜20重量%の式
ル基もしくはプロピル基の置換基を表す) で表される化合物と、40〜60重量%の式
ル基もしくはプロピル基の置換基を表す) で表される化合物と、30〜50重量%の式
ル基もしくはプロピル基の置換基を表す、R4は、炭素
数が4以上12以下である直鎖又は分岐状のアルキル基
の置換基を表す) で表される化合物と、(1)〜(3)式で表される化合
物の総重量に対して0.5〜4重量%の架橋性化合物と
をモノマーとし、該モノマーを共重合することにより得
られる共重合体からなり、前記光学部と、前記光学部を
眼内の所定の位置に固定、保持するための支持部とを有
する眼内レンズの製造方法であって、前記支持部を形成
させ得る重合可能な原料を重合して前記支持部の材料を
形成する工程と、この重合した支持部の材料を機械加工
により穴をあける工程と、この穴に前記光学部を形成さ
せ得る重合可能な原料を注入する工程と、この注入した
原料を重合して、前記光学部と前記支持部の一体型部材
を形成する工程と、この一体型部材を冷却しながら切削
する切削工程と、この切削された一体型部材を研磨する
研磨工程とを有することを特徴とする眼内レンズの製造
方法である。
して機能する光学部が、少なくとも、5〜20重量%の
式
ル基もしくはプロピル基の置換基を表す) で表される化合物と、40〜60重量%の式
ル基もしくはプロピル基の置換基を表す) で表される化合物と、30〜50重量%の式
ル基もしくはプロピル基の置換基を表す、R4は、炭素
数が4以上12以下である直鎖又は分岐状のアルキル基
の置換基を表す) で表される化合物と、(1)〜(3)式で表される化合
物の総重量に対して0.5〜4重量%の架橋性化合物と
をモノマーとし、該モノマーを共重合することにより得
られる共重合体からなり、前記光学部と、前記光学部を
眼内の所定の位置に固定、保持するための支持部とを有
する眼内レンズの製造方法であって、前記支持部を形成
させ得る重合可能な原料の中心部に棒状部材を挿入した
状態で当該原料を重合して、重合後に前記棒状部材を引
き抜くことにより穴のあいた前記支持部の材料を形成す
る工程と、前記支持部の材料の穴に前記光学部を形成さ
せ得る重合可能な原料を注入する工程と、この注入した
原料を重合して、前記光学部と前記支持部の一体型部材
を形成する工程と、この一体型部材を冷却しながら切削
する切削工程と、この切削された一体型部材を研磨する
研磨工程とを有することを特徴とする眼内レンズの製造
方法である。
して機能する光学部が、少なくとも、5〜20重量%の
式
ル基もしくはプロピル基の置換基を表す) で表される化合物と、40〜60重量%の式
ル基もしくはプロピル基の置換基を表す) で表される化合物と、30〜50重量%の式
ル基もしくはプロピル基の置換基を表す、R4は、炭素
数が4以上12以下である直鎖又は分岐状のアルキル基
の置換基を表す) で表される化合物と、(1)〜(3)式で表される化合
物の総重量に対して0.5〜4重量%の架橋性化合物と
をモノマーとし、該モノマーを共重合することにより得
られる共重合体からなり、前記光学部と、前記光学部を
眼内の所定の位置に固定、保持するための支持部とを有
する眼内レンズの製造方法であって、前記支持部を形成
させ得る重合可能な原料を重合して前記支持部の材料を
形成する工程と、この重合した支持部の材料を加熱しプ
レスして穴をあける工程と、この穴に前記光学部を形成
させ得る重合可能な原料を注入する工程と、この注入し
た原料を重合して、前記光学部と前記支持部の一体型部
材を形成する工程と、この一体型部材を冷却しながら切
削する切削工程と、この切削された一体型部材を研磨す
る研磨工程とを有することを特徴とする眼内レンズの製
造方法である。
て、冷却しながら、前記一体型部材を研磨することを特
徴とする請求項1から3のいずれかに記載の眼内レンズ
の製造方法である。
して機能する光学部が、少なくとも、5〜20重量%の
式
ル基もしくはプロピル基の置換基を表す) で表される化合物と、40〜60重量%の式
ル基もしくはプロピル基の置換基を表す) で表される化合物と、30〜50重量%の式
ル基もしくはプロピル基の置換基を表す、R4は、炭素
数が4以上12以下である直鎖又は分岐状のアルキル基
の置換基を表す) で表される化合物と、(1)〜(3)式で表される化合
物の総重量に対して0.5〜4重量%の架橋性化合物と
をモノマーとし、該モノマーを共重合することにより得
られる共重合体からなり、前記光学部と、前記光学部を
眼内の所定の位置に固定、保持するための支持部とを有
する眼内レンズであって、前記支持部を形成させ得る重
合可能な原料を重合して前記支持部の材料を形成する工
程と、この重合した支持部の材料を機械加工により穴を
あける工程と、この穴に前記光学部を形成させ得る重合
可能な原料を注入する工程と、この注入した原料を重合
して、前記光学部と前記支持部の一体型部材を形成する
工程と、この一体型部材を冷却しながら切削する切削工
程と、この切削された一体型部材を研磨する研磨工程と
によって製造されたことを特徴とする眼内レンズであ
る。
して機能する光学部が、少なくとも、5〜20重量%の
式
ル基もしくはプロピル基の置換基を表す) で表される化合物と、40〜60重量%の式
ル基もしくはプロピル基の置換基を表す) で表される化合物と、30〜50重量%の式
ル基もしくはプロピル基の置換基を表す、R4は、炭素
数が4以上12以下である直鎖又は分岐状のアルキル基
の置換基を表す) で表される化合物と、(1)〜(3)式で表される化合
物の総重量に対して0.5〜4重量%の架橋性化合物と
をモノマーとし、該モノマーを共重合することにより得
られる共重合体からなり、前記光学部と、前記光学部を
眼内の所定の位置に固定、保持するための支持部とを有
する眼内レンズであって、前記支持部を形成させ得る重
合可能な原料の中心部に棒状部材を挿入した状態で当該
原料を重合して、重合後に前記棒状部材を引き抜くこと
により穴のあいた前記支持部の材料を形成する工程と、
前記支持部の材料の穴に前記光学部を形成させ得る重合
可能な原料を注入する工程と、この注入した原料を重合
して、前記光学部と前記支持部の一体型部材を形成する
工程と、この一体型部材を冷却しながら切削する切削工
程と、この切削された一体型部材を研磨する研磨工程と
によって製造されたことを特徴とする眼内レンズであ
る。
して機能する光学部が、少なくとも、5〜20重量%の
式
ル基もしくはプロピル基の置換基を表す) で表される化合物と、40〜60重量%の式
ル基もしくはプロピル基の置換基を表す) で表される化合物と、30〜50重量%の式
ル基もしくはプロピル基の置換基を表す、R4は、炭素
数が4以上12以下である直鎖又は分岐状のアルキル基
の置換基を表す) で表される化合物と、(1)〜(3)式で表される化合
物の総重量に対して0.5〜4重量%の架橋性化合物と
をモノマーとし、該モノマーを共重合することにより得
られる共重合体からなり、前記光学部と、前記光学部を
眼内の所定の位置に固定、保持するための支持部とを有
する眼内レンズであって、前記支持部を形成させ得る重
合可能な原料を重合して前記支持部の材料を形成する工
程と、この重合した支持部の材料を加熱しプレスして穴
をあける工程と、この穴に前記光学部を形成させ得る重
合可能な原料を注入する工程と、この注入した原料を重
合して、前記光学部と前記支持部の一体型部材を形成す
る工程と、この一体型部材を冷却しながら切削する切削
工程と、この切削された一体型部材を研磨する研磨工程
とによって製造されたことを特徴とする眼内レンズであ
る。
て、冷却しながら、前記一体型部材が冷却されながら、
研磨されたことを特徴とする請求項5から7のいずれか
に記載の眼内レンズの製造方法である。
着性を低減させ、眼内レンズに適度の時間(20〜60
s)で元の形状に回復し安定化する機能を付加させるた
めの重要な成分である。 (2)式で表される化合物は、眼内レンズ材料に高い屈
折率を与えるための必須の成分である。
に柔軟性を与えるための必須の成分である。
機械的強度向上のための必須の成分である。
は、冷却しながら一体型部材を切削して、冷却しながら
一体型部材を研磨することによって、光学部を水和(含
水)あるいはエステル化反応等の工程が不要になる。し
たがって、支持部角度(アングル)を維持することも可
能になり、硬質で強度のある支持部を有する眼内レンズ
を得ることが可能になる。
て、冷却しながら一体型部材を研磨することによって、
従来の一体型眼内レンズと同様の方法で一体型軟性眼内
レンズを製造することが可能になる。
びその製造方法の実施の形態を図面を参照しながら詳細
に説明する。
レンズとして機能する光学部と、この光学部を眼内の所
定の位置に固定、保持するための支持部とからなる。
も、5〜20重量%の(1)式で表される化合物と、4
0〜60重量%の(2)式で表される化合物と、30〜
50重量%の(3)式で表される化合物と、(1)〜
(3)式で表される化合物の総重量に対して0.5〜4
重量%の架橋性化合物とを重合して作成するところにあ
る。
は、メチル基、エチル基、ブチル基、プロピル基等のア
ルキル基の何れかの置換基を表す。
は、メチル基、エチル基、ブチル基、プロピル基等のア
ルキル基の何れかの置換基を表す。
は、メチル基、エチル基、ブチル基、プロピル基等のア
ルキル基の何れかの置換基を表し、R4 は、ブチル基、
ペンチル基等の炭素数が4以上12以下である直鎖又は
分岐状のアルキル基の置換基を表す。
紫外線吸収能を有する化合物や眼内レンズを着色するた
めの重合性色素等を光学部に係るモノマーとして用いる
ことができる。
合物及び架橋性化合物を重合して、一体型軟性眼内レン
ズを製造する方法を以下に説明する。
ようなPMMAのボタン材を支持部の材料とする。
をあけたボタンの側面図であり、図2は、同正面図であ
る。PMMAボタン材2,3は径15mmφ、高さ10
mmであり、軟性光学部作成用の穴1,4は径7mm
φ、深さ4mmである。
ているPMMAの円筒形状のボタン2,3にPMMA材
に軟性光学部作成用の穴1,4をあける。
量%の(1)式で表される化合物と、40〜60重量%
の(2)式で表される化合物と、30〜50重量%の
(3)式で表される化合物と、、(1)〜(3)式で表
される化合物の総重量に対して0.5〜4重量%の架橋
性化合物とを注入して、重合させる。
しながら、ミーリングマシーンによって光学部と支持部
とが一体(ワンピース)形状をなした眼内レンズを作成
する。
バレル研磨することにより、所望の一体型軟性眼内レン
ズを作成する。
タン材に7mmφの穴をあけ、軟性光学部の材料として
下記に示す配合のモノマーを使用した。
19.6×10 4 Pa(2.0Kgf/cm 2 )、温度
60℃で2時間加圧重合を行った。その後80℃・2時
間、次いで100℃と昇温させた。
PMMAボタンの中心部にあるボタンを図3、4に示
す。図3はこのようにして作成したボタンを示す側面図
であり、図4は、同正面図である。
置22に沿って3mm厚のボタンを切り出して、切り出
したボタンに−5℃の冷気を吹きかけながら光学面を切
削した。次いで、再度冷気を吹きかけながら、この切り
出したボタンを図6の太線14部分をミーリングマシー
ンにより切り出し、一体型眼内レンズ形状を得た。
ル研磨を3日間行い、一体型軟性眼内レンズを得た。図
7はこのようにして作成した眼内レンズを示す正面図で
あり、図8は、同側面図である。
例1とは異なる形状の穴をあけて、このボタンを用いて
眼内レンズを製造したときの例を示すものである。
mφの穴をあけ、軟性光学部の材料として実施例1と同
様のモノマーを使用した。
加熱して穴の形状を作成するために、冶具をボタン上に
載せ、39.2×10 4 Pa(4.0Kgf/cm 2 )の
加重を加えてボタンのプレスを行った。
10示す。図9はこのようにして作成したボタンを示す
側面図であり、図10は、同正面図である。ボタン材2
2,23は径15mmφ、高さ10mmであり、穴2
1,24は径7mmφ、深さ4mmである。
組成の混合物を注入して実施例1と同条件で重合を行っ
た(窒素圧19.6×10 4 Pa(2.0Kgf/c
m 2 )、温度60℃で2時間加圧重合を行った。その後
80℃・2時間、次いで100℃と昇温させた。) さらに、実施例1と同様の切削・研磨処理を行うことに
よって、一体型軟性眼内レンズを得た。
徴は、穴21,24に突部を設けているところにある。
この突部を有する穴21,24にモノマーの混合物を注
入して、重合させて、図11の太線27の示すように一
体型眼内レンズをミーリングマシーンによって切り抜く
ことにより、光学部と支持部との接合部分に強度を持た
せることができる。
13に示す。図12は作成した眼内レンズを示す正面図
であり、図13は、同側面図である。
る切り出しを行う際に冷却しなかったこと以外は、実施
例1と同様の処理を行って、一体型眼内レンズを作成し
たときの例である。
mφの穴をあけ、軟性光学部の材料として実施例1と同
様の組成の混合物を、ボタンの穴1,4に注入して、窒
素圧19.6×10 4 Pa(2.0Kgf/cm 2 )、温
度60℃で2時間加圧重合を行った。その後80℃・2
時間、次いで100℃と昇温させた。
冷却せずに光学面を切削した。次いで、冷却せずに、こ
の切り出したボタンをミーリングマシーンにより切り出
し、一体型眼内レンズ形状を得た。
ル研磨を3日間行い、一体型軟性眼内レンズを得た。
ンズは、軟性光学面が白化してしまって、光学機能を持
たないものになってしまった。
例2と同様にプレスによる成形を行って図9,10示す
ように穴21,24をあけて、この穴21,24にHE
MAを注入して重合して、含水処理を行った場合の例で
ある。
加熱して穴の形状を作成するために、冶具をボタン上に
載せ、39.2×10 4 Pa(4.0Kgf/cm 2 )の
加重を加えてボタンのプレスを行った。
て重合を行った。
光学面を切削した。次いで、冷却せずに、この切り出し
たボタンをミ−リングマシーンにより切り出し、一体型
眼内レンズ形状を得た。本比較例では、後述するように
含水処理を行うために、冷却を行わなかった。次いで、
得られたレンズにバレル研磨を3日間行い、一体型眼内
レンズを得た。このとき作成した一体型眼内レンズの支
持部角度は10°であった。
水中に浸漬させることにより、光学部部分を含水させ
た。含水後の一体型眼内レンズの支持部角度は5〜6゜
程度であり、含水前のものからかなり変化していた。
した眼内レンズについて、光学部と支持部との接合強度
を引っ張り試験により比較した。その試験結果を以下に
示す。
なく、種々の変形を許容するものである。
は、穴の形状は、図14,15に示すような穴の形状で
もよく、図示しない他の穴の形状でもよい。また、様々
な形状でボタンを貫通させるようにしてもよい。同様
に、穴の径も任意に定めてもよい。図14はPMMA材
に軟性光学部作成用の穴をあけたボタンの1例を示す側
面図であり、図15は、同正面図である。PMMAボタ
ン材35,38は径15mmφ、高さ10mmであり、
軟性光学部作成用の穴37は径7mmφ、深さ4mmで
ある。
ことができるが、あけたい穴の形状の冶具を作成してプ
レス機により穴をあけるほうが複雑な穴の形状も容易に
作成できる。また、ボタン材もプレス(延伸)されるこ
とで、引っ張り強度が増し、支持部となる部分の強度を
増すことができる。
原料の中心部にテフロン棒等を挿入しておいて、重合終
了後にテフロン棒等を引き抜いて中心部に穴のあいたボ
タンを作成してもよい。
メタクリレート、メチルメタクリレートの共重合体、エ
チルメタクリレート、ブチルメタクリレート等のアクリ
ル系樹脂及びそれらを着色したもの使用することができ
る。
料は、実施例に示した以外のものでもよく、低含水率
(冷却しながら切削可能)のもので、重合によって光学
部と支持部とが結合可能なものであれば、他の材質を用
いてもよい。
なくとも、5〜20重量%の(1)式で表される化合物
と、40〜60重量%の(2)式で表される化合物と、
30〜50重量%の式で表される化合物と、(1)〜
(3)式で表される化合物の総重量に対して0.5〜4
重量%の架橋性化合物とを重合することによって光学部
の材質を作成するようにしたので、眼内レンズ加工後に
含水あるいはエステル化反応の工程を設ける必要が無く
なり、簡便に且つ生産上効率よく眼内レンズをの製造す
ることができる。
をあけたボタンの側面図である。
をあけたボタンの正面図である。
る。
る。
り出す位置を示した側面図である。
型眼内レンズの切り出し位置を示したボタンの正面図で
ある。
る。
る。
をあけたボタンの側面図である。
穴をあけたボタンの正面図である。
体型眼内レンズの切り出し位置を示したボタンの正面図
である。
る。
る。
の穴をあけたボタンの側面図である。
の穴をあけたボタンの正面図である。
穴 2,3,13,22,23,25,35,38 PMM
Aボタン材 5,7,9 ボタンの軟性光学部素材部分 6,8,11 ボタンの支持部材部分 15,18,28,31 光学部 16,17,19,20,29,30,32,33 支
持部
Claims (8)
- 【請求項1】 水晶体の代替レンズとして機能する光学
部が、少なくとも、5〜20重量%の式 【化1】 (式中R1は、水素原子又はメチル基、エチル基、ブチ
ル基もしくはプロピル基の置換基を表す) で表される化合物と、 40〜60重量%の式 【化2】 (式中R2は、水素原子又はメチル基、エチル基、ブチ
ル基もしくはプロピル基の置換基を表す) で表される化合物と、 30〜50重量%の式 【化3】 (式中R3は、水素原子又はメチル基、エチル基、ブチ
ル基もしくはプロピル基の置換基を表す、 R4は、炭素数が4以上12以下である直鎖又は分岐状
のアルキル基の置換基を表す) で表される化合物と、 (1)〜(3)式で表される化合物の総重量に対して
0.5〜4重量%の架橋性化合物とをモノマーとし、該
モノマーを共重合することにより得られる共重合体から
なり、 前記光学部と、 前記光学部を眼内の所定の位置に固定、保持するための
支持部とを有する眼内レンズの製造方法であって、 前記支持部を形成させ得る重合可能な原料を重合して前
記支持部の材料を形成する工程と、 この重合した支持部の材料を機械加工により穴をあける
工程と、 この穴に前記光学部を形成させ得る重合可能な原料を注
入する工程と、 この注入した原料を重合して、前記光学部と前記支持部
の一体型部材を形成する工程と、 この一体型部材を冷却しながら切削する切削工程と、 この切削された一体型部材を研磨する研磨工程とを有す
ることを特徴とする眼内レンズの製造方法。 - 【請求項2】 水晶体の代替レンズとして機能する光学
部が、少なくとも、5〜20重量%の式 【化1】 (式中R1は、水素原子又はメチル基、エチル基、ブチ
ル基もしくはプロピル基の置換基を表す) で表される化合物と、 40〜60重量%の式 【化2】 (式中R2は、水素原子又はメチル基、エチル基、ブチ
ル基もしくはプロピル基の置換基を表す) で表される化合物と、 30〜50重量%の式 【化3】 (式中R3は、水素原子又はメチル基、エチル基、ブチ
ル基もしくはプロピル基の置換基を表す、 R4は、炭素数が4以上12以下である直鎖又は分岐状
のアルキル基の置換基を表す) で表される化合物と、 (1)〜(3)式で表される化合物の総重量に対して
0.5〜4重量%の架橋性化合物とをモノマーとし、該
モノマーを共重合することにより得られる共重合体から
なり、 前記光学部と、 前記光学部を眼内の所定の位置に固定、保持するための
支持部とを有する眼内レンズの製造方法であって、 前記支持部を形成させ得る重合可能な原料の中心部に棒
状部材を挿入した状態で当該原料を重合して、重合後に
前記棒状部材を引き抜くことにより穴のあいた前記支持
部の材料を形成する工程と、 前記支持部の材料の穴に前記光学部を形成させ得る重合
可能な原料を注入する工程と、 この注入した原料を重合して、前記光学部と前記支持部
の一体型部材を形成する工程と、 この一体型部材を冷却しながら切削する切削工程と、 この切削された一体型部材を研磨する研磨工程とを有す
ることを特徴とする眼内レンズの製造方法。 - 【請求項3】 水晶体の代替レンズとして機能する光学
部が、少なくとも、5〜20重量%の式 【化1】 (式中R1は、水素原子又はメチル基、エチル基、ブチ
ル基もしくはプロピル基の置換基を表す) で表される化合物と、 40〜60重量%の式 【化2】 (式中R2は、水素原子又はメチル基、エチル基、ブチ
ル基もしくはプロピル基の置換基を表す) で表される化合物と、 30〜50重量%の式 【化3】 (式中R3は、水素原子又はメチル基、エチル基、ブチ
ル基もしくはプロピル基の置換基を表す、 R4は、炭素数が4以上12以下である直鎖又は分岐状
のアルキル基の置換基を表す) で表される化合物と、 (1)〜(3)式で表される化合物の総重量に対して
0.5〜4重量%の架橋性化合物とをモノマーとし、該
モノマーを共重合することにより得られる共重合体から
なり、 前記光学部と、 前記光学部を眼内の所定の位置に固定、保持するための
支持部とを有する眼内レンズの製造方法であって、 前記支持部を形成させ得る重合可能な原料を重合して前
記支持部の材料を形成する工程と、 この重合した支持部の材料を加熱しプレスして穴をあけ
る工程と、 この穴に前記光学部を形成させ得る重合可能な原料を注
入する工程と、 この注入した原料を重合して、前記光学部と前記支持部
の一体型部材を形成する工程と、 この一体型部材を冷却しながら切削する切削工程と、 この切削された一体型部材を研磨する研磨工程とを有す
ることを特徴とする眼内レンズの製造方法。 - 【請求項4】 前記研磨工程において、冷却しながら、
前記一体型部材を研磨することを特徴とする請求項1か
ら3のいずれかに記載の眼内レンズの製造方法。 - 【請求項5】 水晶体の代替レンズとして機能する光学
部が、少なくとも、5〜20重量%の式 【化1】 (式中R1は、水素原子又はメチル基、エチル基、ブチ
ル基もしくはプロピル基の置換基を表す) で表される化合物と、 40〜60重量%の式 【化2】 (式中R2は、水素原子又はメチル基、エチル基、ブチ
ル基もしくはプロピル基の置換基を表す) で表される化合物と、 30〜50重量%の式 【化3】 (式中R3は、水素原子又はメチル基、エチル基、ブチ
ル基もしくはプロピル基の置換基を表す、 R4は、炭素数が4以上12以下である直鎖又は分岐状
のアルキル基の置換基を表す) で表される化合物と、 (1)〜(3)式で表される化合物の総重量に対して
0.5〜4重量%の架橋性化合物とをモノマーとし、該
モノマーを共重合することにより得られる共重合体から
なり、 前記光学部と、 前記光学部を眼内の所定の位置に固定、保持するための
支持部とを有する眼内レンズであって、 前記支持部を形成させ得る重合可能な原料を重合して前
記支持部の材料を形成する工程と、 この重合した支持部の材料を機械加工により穴をあける
工程と、 この穴に前記光学部を形成させ得る重合可能な原料を注
入する工程と、 この注入した原料を重合して、前記光学部と前記支持部
の一体型部材を形成する工程と、 この一体型部材を冷却しながら切削する切削工程と、 この切削された一体型部材を研磨する研磨工程とによっ
て製造されたことを特徴とする眼内レンズ。 - 【請求項6】 水晶体の代替レンズとして機能する光学
部が、少なくとも、5〜20重量%の式 【化1】 (式中R1は、水素原子又はメチル基、エチル基、ブチ
ル基もしくはプロピル基の置換基を表す) で表される化合物と、 40〜60重量%の式 【化2】 (式中R2は、水素原子又はメチル基、エチル基、ブチ
ル基もしくはプロピル基の置換基を表す) で表される化合物と、 30〜50重量%の式 【化3】 (式中R3は、水素原子又はメチル基、エチル基、ブチ
ル基もしくはプロピル基の置換基を表す、 R4は、炭素数が4以上12以下である直鎖又は分岐状
のアルキル基の置換基を表す) で表される化合物と、 (1)〜(3)式で表される化合物の総重量に対して
0.5〜4重量%の架橋性化合物とをモノマーとし、該
モノマーを共重合することにより得られる共重合体から
なり、 前記光学部と、 前記光学部を眼内の所定の位置に固定、保持するための
支持部とを有する眼内レンズであって、 前記支持部を形成させ得る重合可能な原料の中心部に棒
状部材を挿入した状態で当該原料を重合して、重合後に
前記棒状部材を引き抜くことにより穴のあいた前記支持
部の材料を形成する工程と、 前記支持部の材料の穴に前記光学部を形成させ得る重合
可能な原料を注入する工程と、 この注入した原料を重合して、前記光学部と前記支持部
の一体型部材を形成する工程と、 この一体型部材を冷却しながら切削する切削工程と、 この切削された一体型部材を研磨する研磨工程とによっ
て製造されたことを特徴とする眼内レンズ。 - 【請求項7】 水晶体の代替レンズとして機能する光学
部が、少なくとも、5〜20重量%の式 【化1】 (式中R1は、水素原子又はメチル基、エチル基、ブチ
ル基もしくはプロピル基の置換基を表す) で表される化合物と、 40〜60重量%の式 【化2】 (式中R2は、水素原子又はメチル基、エチル基、ブチ
ル基もしくはプロピル基の置換基を表す) で表される化合物と、 30〜50重量%の式 【化3】 (式中R3は、水素原子又はメチル基、エチル基、ブチ
ル基もしくはプロピル基の置換基を表す、 R4は、炭素数が4以上12以下である直鎖又は分岐状
のアルキル基の置換基を表す) で表される化合物と、 (1)〜(3)式で表される化合物の総重量に対して
0.5〜4重量%の架橋性化合物とをモノマーとし、該
モノマーを共重合することにより得られる共重合体から
なり、 前記光学部と、 前記光学部を眼内の所定の位置に固定、保持するための
支持部とを有する眼内レンズであって、 前記支持部を形成させ得る重合可能な原料を重合して前
記支持部の材料を形成する工程と、 この重合した支持部の材料を加熱しプレスして穴をあけ
る工程と、 この穴に前記光学部を形成させ得る重合可能な原料を注
入する工程と、 この注入した原料を重合して、前記光学部と前記支持部
の一体型部材を形成する工程と、 この一体型部材を冷却しながら切削する切削工程と、 この切削された一体型部材を研磨する研磨工程とによっ
て製造されたことを特徴とする眼内レンズ。 - 【請求項8】 前記研磨工程において、前記一体型部材
が冷却されながら、研磨されたことを特徴とする請求項
5から7のいずれかに記載の眼内レンズ。
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---|---|---|---|
JP24217896A JP3252720B2 (ja) | 1996-09-12 | 1996-09-12 | 眼内レンズ及びその製造方法 |
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US20060122700A1 (en) * | 2003-04-28 | 2006-06-08 | Hoya Corporation | Single piece intraocular lens and method for producing same |
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