JP2002130944A - 乾燥装置 - Google Patents
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Abstract
程の空気の加熱に有効に利用して、乾燥するまでの時間
を短縮できる乾燥装置を提供する。 【解決手段】 空気除湿手段2の空気下流側に、空気と
熱交換して熱を蓄える蓄熱体5を設けた。これにより、
吸着剤2aの脱離工程、特に脱離後半時において吸着剤
2aを通過した高温の空気から蓄熱体5が吸熱し、次の
吸着工程において吸着剤2aの作用によって乾燥した空
気に蓄熱体5の熱を放熱することで、乾燥対象空間であ
る部屋10へ吹き出す空気を高温とし、乾燥効果を増大
させる。このように、吸着工程全般に渡って温度の高い
空気を部屋へ吹き出せるので、乾燥時間を短縮すること
ができる。また、従来室外に捨てていた熱を無駄なく利
用できるようにしたことから省エネルギーともなる。
Description
用して、衣類の乾燥や部屋内そのものの乾燥を行なうた
めの乾燥装置に関する。
乾燥や浴室内そのものの乾燥を行なううえで、吸着剤を
用いたものとして、特開平6−114197号公報に示
されるファンと、ヒータと、吸着剤で構成したものや、
特開平6−154486号公報に示されるヒータと、吸
着剤を担持させたファンで構成したものがある。いずれ
も、浴室内の空気を取り込んで空気中の湿気を吸着剤に
吸着させることで浴室内の乾燥を行ない、吸着剤が取り
込んだ湿気は温風を通して脱離させて排出口等から室外
へ排出するものである。
着剤を再生する必要があるため、吸着工程と脱離工程を
交互に繰り返す操作方法となる。しかしながら、脱離工
程においては吸着剤から脱離した湿気を含む空気は室外
へ排出するため、この時空気加熱手段で供給した熱の一
部も排出されてしまうという問題がある。特にこの熱損
失は、脱離工程の後半で顕著であり、吸着剤を十分脱離
させるためには多くの熱損失を伴うのが実状である。
れたものであり、脱離工程の熱を無駄に捨てることなく
吸着工程の空気の加熱に有効に利用して、乾燥するまで
の時間を短縮できる乾燥装置を提供することを目的とす
る。
め、請求項1記載の発明では、空気流れの上流側に部屋
(10)内の空気を吸い込む吸込口(1a)と、下流側
に部屋(10)内へ空気を吹き出す吹出口(1b)及び
部屋(10)外へ空気を排出する排出口(1c)とを有
する空気通路(1)と、吹出口(1b)及び排出口(1
c)の開閉を行なうドア(6)と、吸込口(1a)と吹
出口(1b)との間の空気通路(1)内に順次配置され
た、空気加熱手段(3)、吸着剤(2a)を備えた空気
除湿手段(2)、及び空気と熱交換して熱を蓄える蓄熱
体(5)と、空気通路(1)内に空気を流通させる送風
手段(4)と、空気加熱手段(3)、ドア(6)、及び
送風手段(4)を作動させて部屋(10)内の乾燥状態
を制御する制御装置(20)とを備え、制御装置(2
0)は、吸着工程時に、吹出口(1b)を開き、空気通
路(1)と部屋(10)との間で空気を循環させて湿気
を吸着剤(2a)に吸着させ、脱離工程時に、排出口
(1c)を開くと共に空気加熱手段(3)を作動させて
吸着剤(2a)に脱離作用をさせ、部屋(10)より空
気通路(1)を通して部屋(10)外へ空気を排出させ
るようにしたことを特徴とする。
後半時において吸着剤を通過した高温の空気から蓄熱体
が吸熱し、次の吸着工程において吸着剤の作用によって
乾燥した空気に前記蓄熱体の熱を放熱することで、乾燥
対象空間である部屋へ吹き出す空気を高温とし、乾燥効
果を増大させることができる。
高い空気を部屋へ吹き出せるので、乾燥時間を短縮する
ことができる。また、従来室外に捨てていた熱を無駄な
く利用できるようにしたことから省エネルギーともな
る。
して水を内蔵する熱交換器、または通風路を持つ金属や
煉瓦等のブロックを用いたことを特徴とする。
不要なものであり、空気通路内に設置するだけで無駄の
ない効率の良い乾燥が行われることとなる。
(2)より空気上流側の空気通路(1)の内面、及び空
気除湿手段(2)から空気下流側の空気通路(1)の外
面に断熱材(9a、9b)を設置したことを特徴とす
る。
気除湿手段の上流側の断熱材で、空気通路の部材そのも
のや空気通路から外部空気への放熱が防止され、空気除
湿手段下流側では、空気通路の部材そのものへ畜熱がな
されるうえ、断熱材により空気通路から外部空気への放
熱が防止される。その結果、空気加熱手段で無駄のない
効率の良い加熱が行えるうえ、蓄熱体の小型化を図るこ
とができる。
に用いたことを特徴とする。これにより、浴室内の空間
を利用して、衣類の乾燥や浴室内そのものの乾燥を行な
うことができる。
述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す
一例である。
に基づき説明する。 (第1実施形態)図1は、本発明の第1実施形態におけ
る乾燥装置の構成を示し、浴室に用いた例を示す。本装
置は浴室10の天井や壁面の内部に設置され、浴室10
内の空間を利用して、衣類の乾燥や浴室10内そのもの
の乾燥を行なうものである。通気口10aは、図示しな
い隣室の脱衣所等に通じている。
気流れ上流側に浴室10内の空気を吸い込む吸込口1a
と、空気流れ下流側に吸い込んだ浴室10内の空気を浴
室10内へ吹き出す吹出口1bと、室外へ排出する排出
口1cを含む換気通路とが設けられており、ドア6にて
開閉して切り換えられる。
り、吹出口1bと排出口1cとを開閉しているが、別々
にドアを設け、各開口位置の設計自由度を高めたり、各
ドアの個別制御を可能にすることもできる。
との間の部分には、空気上流側に空気加熱手段3として
の熱交換器と、その空気下流側に吸着剤2aを備えた空
気除湿手段2と、空気を吸入して吐出させる送風手段4
としての循環ファンが配置されている。また、空気除湿
手段2の空気下流側には、畜熱体5が配置されている。
接続され、加熱された熱媒体としての水等がポンプ8に
て循環するようになっている。
ァン4、吹出空気切換ドア6への通電や駆動は、制御装
置20によって制御される。制御装置20は、吸着剤2
aの脱離及び吸着作用により生ずる空気除湿手段2の通
過前後での空気温度差を、11,12の温度センサにて
検出し、その空気温度差の情報に基づいて後述する脱離
及び吸着の各工程を切り換え、浴室10内の乾燥状態を
制御している。
ウムの薄板等によるフィンをハニカム状に形成して、そ
のフィンの表面にゼオライトやシリカゲル等の固体吸着
剤の粒子を接着している。この吸着剤2aは、不織布の
ような吸水するものをハニカム状に形成して臭化リチウ
ム等の吸収液を含浸させたものでもよい。また、脱着の
反応速度は遅いが、高分子吸湿樹脂を前記のようにフィ
ンに付着させて用いてもよい。
の構造例を示し、いずれも(a)は正面図、(b)は側
面図を示す。
タイプ5aである。21はヘッダー、22はチューブ、
23はフィンであり、蓄熱体として熱容量を大きく確保
するために内部に不凍液と若干の空気を封入し密閉して
いる。不凍液を用いている理由は内部の腐食や氷結の防
止のためであり、また空気を若干封入しているのは、温
度変化による不凍液の体積変化を吸収するためである。
ある。吸熱、および放熱を効率良く行わせるために、穴
を多くして空気との伝熱面積を確保した構造としてい
る。材質はこの他にも各種金属や、煉瓦などが適用でき
る。
図4を用いて浴室の乾燥を例に説明する。図4は、従来
技術(特性(イ))と本発明(特性(ロ))での吹出温
度と浴室湿度との推移を表わしたグラフである。
6は6b側に保持され、排出口1cが開かれる。そして
循環ファン4を運転することにより、浴室10内の湿っ
た空気を室外へ排出すると共に、隣室の脱衣所等から通
気口10a等を通して乾いた空気が流入して浴室10内
の換気が行われる。
2aの再生として脱離工程が行われる。具体的には、給
湯機7とポンプ8を運転し、吸込口1aから吸い込んだ
空気を熱交換器3で加熱して高温の空気とする。
する際に吸着剤2aが脱離する湿気によって高湿の空気
となる。この空気の温度は吸着剤2aの脱離の程度によ
って変わり、脱離初期においては吸着剤2aを通過前の
温度よりかなり低温であるが、脱離末期においてはほぼ
同等の温度にまで上昇する。
て、吸着剤2aを出た空気は次の蓄熱体5を通過する際
に、脱離初期においては蓄熱体5との熱の授受はさほど
ないが、脱離末期に至っては、蓄熱体5に熱を与えて、
自らは低温となって排出口1cから室外へ排出される。
ま、吹出空気切換ドア6を6a側に切り換えて保持し、
吹出口1bから浴室10内への吹き出しとする。ポンプ
8を停止して熱交換器3での加熱は行なわない。こうす
ることで、浴室から吸込口1aを通して吸い込まれた高
湿の空気は、吸着剤2aを通過する際に湿気が吸着され
ることによって低湿の空気となる。
によって変わり、吸着初期においては吸着剤2aを通過
前の温度よりかなり高温であるが、吸着末期においては
ほぼ同等の温度にまで低下する。
て、吸着剤2aを出た空気は次の蓄熱体5を通過する際
に、吸着工程初期においては蓄熱体5との熱の授受はさ
ほどないが、吸着工程末期に至っては、蓄熱体5が脱離
工程末期に蓄えていた熱を吸熱するため、自らは高温と
なって吹出口1bから浴室10へ吹き出される。
すことにより浴室10の乾燥を行う。脱離工程と吸着工
程の切り換えには、吸着剤2aの脱離・吸着による空気
除湿手段2の通過前後での空気温度差を利用しており、
制御装置20は、吸着剤2aの前後に設けた温度センサ
11、12の情報により、各工程とも初期に発生する温
度差が一定値以下となった時点で工程を切り換えてい
る。
て室外に放出していた熱を、一旦蓄熱体5に蓄え、次の
吸着工程の終盤において浴室への吹き出し空気の加熱に
利用するようにしたので、この熱回収分が省エネルギー
となる。
て吹き出し空気が低下して浴室10の乾燥が進まなくな
る問題があったが、本発明ではそのような問題がなく、
吸着工程全般にわたって温度の高い空気を浴室10へ吹
き出せるので、乾燥時間の短縮にも効果がある。
なものであり、空気通路1内に設置するだけで無駄のな
い効率の良い乾燥が行われることとなる。
せてもよいし、タイマー等で設定した一定時間に達した
時点で停止させてもよい。
よい。(第2実施形態)図5は、本発明の第2実施形態
における乾燥装置の構成を示す。第1実施形態と同等の
構成については、同一の符号を付けその説明を省略す
る。
において吸着剤2aの上流側の内面に断熱材9aを、吸
着剤2aを含む下流側の外側に断熱材9bを設置した。
これにより、以下の効果が得られる。
おいては吸込口1aから流入した空気は熱交換器3によ
って加熱されるが、この際断熱材9aを内面に設置した
ことによって空気通路1の外部空気や空気通路1の部材
そのものへの熱の漏洩が防止されるので、熱交換器3で
投入した熱が無駄なく吸着剤2aの脱離に使われる。
熱材9bを設置したことによって、脱離工程の終盤にお
ける熱回収を、蓄熱体5だけではなく空気通路1の部材
そのものへ蓄熱することができるうえ、断熱材9bによ
り空気通路1から外部空気への熱の漏洩が防止されるの
で、蓄熱体5の小型化を図ることができる。
流入した空気は、吸着剤2aで湿気を吸着されることで
高温となって吸着剤2aから流出するが、吸着工程の終
盤においてはこの温度上昇はさほど大きくなくなるた
め、脱離工程において蓄熱体5や空気通路1の部材に蓄
えられていた熱によって加熱され、高温の空気となって
吹出口1bから吹き出される。
小型化されていても、吸着剤2aの下流における空気通
路1の部材の熱容量分が空気の加熱に作用するので、第
1実施例と同様の熱回収の効果を発揮できる。
を示す説明図である。
構造を示す説明図である。
等のブロックの構造を示す説明図である。
気湿度との推移を表わしたグラフである。
を示す説明図である。
Claims (4)
- 【請求項1】 空気流れの上流側に部屋(10)内の空
気を吸い込む吸込口(1a)と、下流側に前記部屋(1
0)内へ空気を吹き出す吹出口(1b)及び前記部屋
(10)外へ空気を排出する排出口(1c)とを有する
空気通路(1)と、 前記吹出口(1b)及び前記排出口(1c)の開閉を行
なうドア(6)と、 前記吸込口(1a)と前記吹出口(1b)との間の前記
空気通路(1)内に順次配置された、空気加熱手段
(3)、吸着剤(2a)を備えた空気除湿手段(2)、
及び空気と熱交換して熱を蓄える蓄熱体(5)と、 前記空気通路(1)内に空気を流通させる送風手段
(4)と、 前記空気加熱手段(3)、前記ドア(6)、及び前記送
風手段(4)を作動させて前記部屋(10)内の乾燥状
態を制御する制御装置(20)とを備え、 前記制御装置(20)は、吸着工程時に、前記吹出口
(1b)を開き、前記空気通路(1)と前記部屋(1
0)との間で空気を循環させて湿気を前記吸着剤(2
a)に吸着させ、脱離工程時に、前記排出口(1c)を
開くと共に前記空気加熱手段(3)を作動させて前記吸
着剤(2a)に脱離作用をさせ、前記部屋(10)より
前記空気通路(1)を通して前記部屋(10)外へ空気
を排出させるようにしたことを特徴とする乾燥装置。 - 【請求項2】 前記蓄熱体(5)として水を内蔵する熱
交換器、または通風路を持つ金属や煉瓦等のブロックを
用いたことを特徴とする請求項1に記載の乾燥装置。 - 【請求項3】 前記空気除湿手段(2)より空気上流側
の前記空気通路(1)の内面、および前記空気除湿手段
(2)から空気下流側の前記空気通路(1)の外面に断
熱材(9a、9b)を設置したことを特徴とする請求項
1に記載の乾燥装置。 - 【請求項4】 前記乾燥装置を浴室に用いたことを特徴
とする請求項1に記載の乾燥装置。
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