JP2002130167A - 流体機械 - Google Patents

流体機械

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JP2002130167A
JP2002130167A JP2000319908A JP2000319908A JP2002130167A JP 2002130167 A JP2002130167 A JP 2002130167A JP 2000319908 A JP2000319908 A JP 2000319908A JP 2000319908 A JP2000319908 A JP 2000319908A JP 2002130167 A JP2002130167 A JP 2002130167A
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JP
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rotor
fluid
seal
discharge port
fluid machine
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JP2000319908A
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English (en)
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Masao Tateno
正夫 舘野
Hideyuki Inose
秀之 猪瀬
Noboru Higano
昇 日向野
Makoto Ishizuka
石塚  誠
Tokuyuki Yagi
徳之 八木
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GKN Driveline Japan Ltd
Original Assignee
Tochigi Fuji Sangyo KK
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F04POSITIVE - DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS FOR LIQUIDS OR ELASTIC FLUIDS
    • F04CROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; ROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT PUMPS
    • F04C18/00Rotary-piston pumps specially adapted for elastic fluids
    • F04C18/08Rotary-piston pumps specially adapted for elastic fluids of intermeshing-engagement type, i.e. with engagement of co-operating members similar to that of toothed gearing
    • F04C18/12Rotary-piston pumps specially adapted for elastic fluids of intermeshing-engagement type, i.e. with engagement of co-operating members similar to that of toothed gearing of other than internal-axis type
    • F04C18/14Rotary-piston pumps specially adapted for elastic fluids of intermeshing-engagement type, i.e. with engagement of co-operating members similar to that of toothed gearing of other than internal-axis type with toothed rotary pistons
    • F04C18/18Rotary-piston pumps specially adapted for elastic fluids of intermeshing-engagement type, i.e. with engagement of co-operating members similar to that of toothed gearing of other than internal-axis type with toothed rotary pistons with similar tooth forms
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F04POSITIVE - DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS FOR LIQUIDS OR ELASTIC FLUIDS
    • F04CROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; ROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT PUMPS
    • F04C18/00Rotary-piston pumps specially adapted for elastic fluids
    • F04C18/08Rotary-piston pumps specially adapted for elastic fluids of intermeshing-engagement type, i.e. with engagement of co-operating members similar to that of toothed gearing
    • F04C18/12Rotary-piston pumps specially adapted for elastic fluids of intermeshing-engagement type, i.e. with engagement of co-operating members similar to that of toothed gearing of other than internal-axis type
    • F04C18/126Rotary-piston pumps specially adapted for elastic fluids of intermeshing-engagement type, i.e. with engagement of co-operating members similar to that of toothed gearing of other than internal-axis type with radially from the rotor body extending elements, not necessarily co-operating with corresponding recesses in the other rotor, e.g. lobes, Roots type

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 流体のシール機能を高く保ちながら、騒音を
低減させる。 【解決手段】 ロータ室と流体の吸入口及び吐出口を有
するケーシングと、このロータ室に収容され、歯すじ2
3,25で互いに噛み合いながら回転し、吸入口から吸
入した流体を吐出口から吐出するロータ3,5と、歯す
じ23,25の頂部に設けられたシール部37,39
と、シール部37,39に形成されたシール溝41,4
3とを備え、シール溝41,43中の流体が吐出口13
に開放される際に、この開放が開始されてから終了する
までの時間を引き延ばす遅延手段をシール部37,39
の範囲内に設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、例えば、車両用
のスーパーチャージャに用いられるルーツ式流体機械に
関する。
【0002】
【従来の技術】U.S.Patent 5335640
号登録証に図6のようなルーツ式流体機械201が記載
されている。
【0003】このルーツ式流体機械201は、一対のロ
ータ203,205と、これらを回転自在に収容するケ
ーシング207などから構成されている。
【0004】各ロータ203,205はケーシング20
7のロータ室に収容されており、このロータ室には、流
体の吸入口と吐出口が設けられている。各ロータ20
3,205にはそれぞれ回転中心軸と平行な3葉の歯す
じ209,211が形成されている。また、各ロータ2
03,205はタイミングギヤ組によって連結されてい
る。
【0005】入力側のロータが回転駆動されると、各ロ
ータ203,205はタイミングギヤ組の同期機能によ
って、歯すじ209,211を互いに接触しないように
噛み合わせながら、矢印のように反対方向に回転する。
【0006】ロータ203,205が回転すると、流体
は吸入口からロータ室に吸入され、各ロータ203,2
05とロータ室の内壁の間に形成される閉空間と共に移
動して、吐出口から吐き出される。
【0007】歯すじ209,211の頂部には、ロータ
203,205とロータ室の内壁との隙間及びロータ2
03,205間の隙間を可能な限り小さくし、これらの
閉空間からの流体漏れを低減させるシール部213,2
15が形成されている。
【0008】さらに、各シール部213,215には、
図7のように、それぞれ2本のシール溝217,219
が設けられており、ロータ203,205とロータ室内
壁との間及びロータ203,205の間でラビリンスシ
ールを形成し、流体のシール機能を高めている。
【0009】これらのシール溝217,219は、各ロ
ータ203,205の回転中心軸と平行に形成されてい
る。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】前記ルーツ式流体機械
201では、このように、各ロータ203,205のシ
ール溝217,219が回転中心軸と平行に配置されて
おり、また、一般に吐出口の縁部(開放端部)も同様に
回転中心軸と平行に形成され、シール溝217,219
と平行になっている。
【0011】従って、各ロータ203,205が回転
し、シール溝217,219が吐出口の開放端部と重な
ったときに、シール溝217,219に捕らわれていた
流体が極めて短時間で吐出口に開放されるから、吐出圧
力に変動が生じ、これに伴って騒音が発生する。
【0012】図8のグラフ251は、ルーツ式流体機械
201の回転角の変化に対する騒音(dB)及び吐出圧力
の変化を示しており、このように、騒音(dB)と吐出圧
力の変化は互いに連動する。
【0013】吐出側で流体の逆流が生じるルーツ式流体
機械の吐出圧力は、グラフ251のように等振幅で変動
するが、ロータ203,205の各歯すじ209,21
1が吐出を開始する際にシール溝217,219の流体
が吐出口に開放されることによって、グラフ251の各
ピークにはそれぞれ2条のシール溝217,219に対
応して2箇所に小さな圧力変動253が生じる。
【0014】この圧力変動253によって騒音レベルが
悪化し、あるいは、騒音が高周波になって耳障りになり
易い。
【0015】また、矢印255で示すグラフ251の各
ピークは、歯すじ209,211の頂部にシール溝21
7,219がない場合の特性であるが、この場合、騒音
レベルは下がるが、流体の漏洩が増加して吐出圧力と効
率も低下する。
【0016】そこで、この発明は、流体のシール機能を
高く保ちながら、騒音を低減させることのできる流体機
械の提供を目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】請求項1の流体機械は、
ロータ室及びこのロータ室と連通する流体の吸入口と吐
出口を有するケーシングと、ロータ室に収容され、回転
中心軸と平行な歯すじで互いに噛み合いながら回転し、
吸入口から吸入した流体を回転中心軸とほぼ直角方向に
移動させて吐出口から吐出する一対のロータと、ロータ
の頂部に設けられ、対向するロータ室の内壁及び相手側
ロータとの間に適度な隙間を保ちながら流体の漏れを防
止するシール部と、このシール部に形成され、シール性
を高めるシール溝とを備え、このシール溝に捕らわれた
流体がロータの回転に伴って吐出口に開放される際に、
流体の開放が開始されてから終了するまでの時間を引き
延ばす遅延手段を、シール部の範囲内に設けたことを特
徴としている。
【0018】各ロータの頂部に設けられたシール部によ
って流体の漏洩が低減し、このシール部に形成されたシ
ール溝のラビリンスシール作用によって流体のシール機
能がさらに向上する。
【0019】また、本発明の流体機械では、シール溝の
流体が吐出口に開放される際に、その開放が開始されて
から終了するまでの時間を引き延ばす遅延手段をロータ
のシール部に設けたことにより、シール溝の流体は、従
来例のように短時間で一気に開放されるのではなく、あ
る程度の時間を掛けて徐々に開放される。
【0020】従って、本発明の流体機械では、その吐出
圧力を示すグラフの各ピークに、従来例のグラフ251
の圧力変動253に相当する圧力変動が発生することは
なくなり、それだけ騒音レベルが下がる。
【0021】また、遅延手段をシール部の範囲内に設け
たことにより、上記のようなシール部のシール作用と、
シール溝によるラビリンスシール作用が高く保たれるか
ら、矢印255でグラフ251に示したような吐出圧力
の低下は生じない。
【0022】こうして、本発明の流体機械は、流体のシ
ール機能を高く保ちながら、騒音レベルを下げて、静粛
性を向上させることができる。
【0023】請求項2の発明は、請求項1に記載の流体
機械であって、遅延手段が、ロータ室の壁面と吐出口と
の間に形成された開放端部と、ロータのシール溝とを相
対的に傾斜させることによって構成されており、ロータ
の回転に伴ってこれらの交点が前記シール部の範囲内で
移動することにより、流体の開放時間が引き延ばされる
ことを特徴としている。
【0024】このように吐出口の開放端部とロータのシ
ール溝とを相対的に傾斜させる構成は、 (1)軸方向に平行な吐出口の開放端部に対して、ロー
タのシール溝を軸方向に傾斜させる構成。
【0025】(2)軸方向に平行なシール溝に対して、
吐出口の開放端部を軸方向に傾斜させる構成。
【0026】(3)シール溝と吐出口の開放端部の両方
を軸方向に傾斜させる構成。
【0027】などがあるが、いずれにしても、ロータの
回転に伴ってシール溝と吐出口の開放端部との交点が移
動し、この移動に伴ってシール溝の流体が徐々に開放さ
れ、請求項1の構成と同等の作用・効果を得ることがで
きる。
【0028】請求項3の発明は、請求項1または請求項
2に記載の流体機械であって、シール溝が、ロータの頂
部に1本設けられていることを特徴としており、請求項
1または請求項2の構成と同等の作用・効果を得ること
ができる。
【0029】また、ロータの頂部にシール溝を1本だけ
設けるこの構成では、シール部のシール性を損なわない
範囲で、シール溝の傾斜角度を最も大きくすることが可
能になる。
【0030】このようにシール溝の傾斜角度を大きくす
ると、シール溝から吐出口に開放される流体の開放時間
がそれだけ長くなり、騒音の低減効果が高くなる。
【0031】請求項4の発明は、請求項1〜3に記載の
発明であって、前記シール部がロータの外周面よりも突
出した突面となっていることを特徴とし、請求項1〜3
と同等の作用・効果を得ることができる。
【0032】このようにシール部がロータの外周面より
も突出した構造では、シール効果が高まり、ロータの回
転に伴って流体を大きく圧送するため、体積効率が向上
する。
【0033】
【発明の実施の形態】図1,2,3,4によってスーパ
ーチャージャ1(本発明の一実施形態:ルーツ式流体機
械)の説明をする。
【0034】スーパーチャージャ1は請求項1,2,
3,4の特徴を備えている。図1はこのスーパーチャー
ジャ1を示しており、符号を与えていない部材等は図示
されていない。
【0035】スーパーチャージャ1は、入力プーリ、ロ
ータ3,5、ケーシング7、タイミングギア組などから
構成されている。
【0036】入力プーリは入力側ロータ3のロータ軸に
連結されており、ベルトを介してエンジン側のプーリに
連結され、エンジンの駆動力によってロータ3を回転駆
動する。
【0037】図1のように、ケーシング7にはロータ室
9とこれと連通する吸入口11と吐出口13とが形成さ
れている。
【0038】また、ロータ室9に隣接して、オイル溜り
が形成されたギア室が設けられており、タイミングギア
組はこのギア室に収容されている。
【0039】ロータ3,5は、ロータ室9に収容されて
いる。
【0040】入力側のロータ3は、上記の入力プーリが
連結されたロータ軸とロータ本体15とから構成されて
おり、他方のロータ5はロータ軸とロータ本体17とか
ら構成されている。各ロータ軸19,21は、ロータ本
体15,17の各中心孔にそれぞれ連結されている。
【0041】各ロータ本体15,17にはロータ3,5
の回転中心軸に対して平行な2条の山歯23,25(歯
すじ)が形成されている。各山歯23,25の間には谷
歯27,29が形成されており、それぞれの山歯23,
25は相手側の谷歯29,27と噛み合っている。
【0042】各山歯23,25には、それぞれを軸方向
に貫通した空洞部31,33が形成されており、ロータ
3,5の慣性モーメントを低減させ、スーパーチャージ
ャ1の効率とエンジンの燃費とを向上させている。
【0043】プーリから入力したエンジンの駆動力は、
タイミングギア組を介してロータ3,5を回転させる。
タイミングギア組は、山歯23,25と相手側の谷歯2
9,27とが互いに接触しないようにロータ3,5を反
対方向に同期回転させる。
【0044】ロータ3,5が回転すると、スーパーチャ
ージャ1は吸入口11から吸入した吸気を吐出口13か
ら吐出してエンジンに供給する。
【0045】図2のように、山歯23,25の頂部に
は、回転中心軸35と平行にシール部37,39が設け
られている。これらのシール部37,39は、ロータ
3,5とロータ室9の内壁との隙間及びロータ3,5間
の隙間が(これらを互いに接触させない範囲で)可能な
限り小さくなるように形成されており、吸気を吸入口1
1から吐出口13へ移送するこれらの閉空間からの吸気
漏れを低減させている。
【0046】特にこの実施形態では、シール部37,3
9はロータ3,5の外周面から滑らかに突出した突面と
なっている。このように突出した突面とすることによ
り、シール部37,39は流体を大きく圧送することが
でき、体積効率が向上する。
【0047】なお、これらのシール部37,39は、回
転方向に6〜9mmの幅(L)が与えられている。
【0048】また、図2のように、シール部37,39
には、回転中心軸35に対して傾斜したシール溝41,
43がそれぞれ1本形成されている。
【0049】これらのシール溝41,43には、シール
部37,39の外部に出ない範囲で、最大の傾斜角を与
えられている。なお、シール溝41,43は互いに同方
向に傾斜させても、反対方向に傾斜させてもよい。
【0050】また、図1のように、シール溝41,43
の断面形状は3角形であるが、下記のように、シール溝
41,43は任意の断面形状を選択できる。
【0051】これらのシール溝41,43によって、シ
ール部37,39ロータ室9の内壁との間と、シール部
37,39と相手側の谷歯29,27との間でラビリン
スシールが形成され、吸気のシール機能をさらに向上さ
せている。
【0052】図1のように、ロータ室9の内壁には、吐
出口13の周辺で、矢印45のように、適度な切削加工
が施されている。この加工によって、吐出口13とロー
タ室9の内壁との間には、図3のように、矩形の縁部4
7が形成されている。
【0053】この縁部47は、軸方向線49に対して平
行な開放端部51,53と、軸方向線49に対して直角
な端部55,57から形成されており、ロータ3は開放
端部51側から吐出口13に吸気を吐出し、ロータ5は
開放端部53側から吐出口13に吸気を吐出する。
【0054】また、軸方向線49に直角な端部55,5
7を形成して縁部47を軸方向に広げたことにより、シ
ール溝41,43の大部分が開放端部51,53と交差
するようにされている。
【0055】上記のように、シール溝41,43は回転
中心軸35に対して傾斜しており、開放端部51,53
は軸方向線49に対して平行であることにより、これら
は互いに傾斜している。
【0056】図3はロータ3の例を示しており、ロータ
3は矢印59の方向に回転する。このとき、矢印61が
示すシール部37の左側(図3の左側)に形成された閉
空間には次に吐出される吸気があり、この吸気はロータ
3の回転に伴って吐出口13から吐出される。
【0057】また、この吐出に先立って、シール溝41
が開放端部51と交差し、交差した後、これらの交点は
ロータ3の回転に伴って図3の下方に移動する。このと
き、シール溝41に捕らえられていた吸気は、シール溝
41と開放端部51とが交差したとき開放が開始され、
交点が移動している間吐出口13に吐出される。
【0058】ロータ5の場合も、同様に、シール溝43
に捕らえられていた吸気はシール溝43と開放端部53
とが交差し、その交点が移動する間吐出口13に吐出さ
れる。
【0059】シール溝41,43と開放端部51,53
とによって遅延手段が構成されており、シール溝41,
43の吸気は、従来例のように短時間にではなく、徐々
に吐出される。
【0060】従って、スーパーチャージャ1では、その
吐出圧力を示すグラフの各ピークに、従来例(グラフ2
51)で生じた圧力変動253のような圧力変動が発生
することがなくなり、騒音レベルがそれだけ下がる。
【0061】また、上記のように、シール部37,39
にそれぞれ1本設けられたシール溝41,43には最大
の傾斜角が与えられているから、シール溝41,43と
開放端部51,53との交点の移動時間(シール溝4
1,43の吸気が開放される時間)が長くなり、騒音の
低減効果がそれだけ向上する。
【0062】図4は、回転数(rpm)の変化に対する
吐出側の騒音(dB)の変化を従来例のルーツ式流体機
械と実施形態のスーパーチャージャ1との間で比較した
グラフである。実線のグラフ257は従来例のグラフで
あり、破線のグラフ63はスーパーチャージャ1のグラ
フである。
【0063】これらのグラフ257,63が示すよう
に、スーパーチャージャ1の騒音レベルは、ほぼ全ての
回転数域で従来例を下回っており、静粛性が向上してい
ることが分かる。
【0064】また、上記のように、シール溝41,43
をシール部37,39の範囲内に設けたことによって、
シール部37,39のシール作用とシール溝41,43
によるラビリンスシール作用が保全され、吸気のシール
機能が高く保たれるから、矢印255でグラフ251に
示したような吐出圧力の低下が生じることはない。
【0065】こうして、スーパーチャージャ1が構成さ
れている。
【0066】上記のように、スーパーチャージャ1は、
シール溝41,43を吐出口13の開放端部51,53
に対して傾斜させたことにより、シール溝41,43の
吸気が徐々に開放され、吐出圧力の変動が小さくなり、
騒音レベルが低くなる。
【0067】また、シール溝41,43をシール部3
7,39の範囲内に設けたことによって、シール部3
7,39とシール溝41,43のシール機能が保全さ
れ、吐出圧力の低下が生じない。
【0068】このように、スーパーチャージャ1は、シ
ール機能と効率とを高く保ちながら、静粛性を向上させ
ている。
【0069】なお、図2に示したように、シール部3
7,39のシール溝41,43以外の部分に、シール部
37,39の外部に出ない範囲で、傾斜した他のシール
溝65,67を設けてもよい。
【0070】このように、シール溝を増やすことによっ
てシール機能が向上すると共に、シール溝65,67を
傾斜させることによって静粛性が向上する。
【0071】また、これらのシール溝65,67のよう
に、シール溝は互いに不連続でもよい。
【0072】また、シール溝は、複数本設けてもよい。
【0073】図5は、その一例を示しており、ロータ3
のシール部37には開放端部51に対して傾斜した2本
のシール溝69,71が設けられており、ロータ5のシ
ール部39にも開放端部53に対して傾斜した2本のシ
ール溝が設けられている。各ロータ3,5において、2
本のシール溝は互いに平行でも、あるいは、平行でなく
てもよい。
【0074】上記のように、シール溝を増やすことによ
ってシール性が向上し、これらのシール溝を傾斜させる
ことによって静粛性が向上する。
【0075】なお、本発明のルーツ式流体機械におい
て、シール部を直角に見た場合のシール溝の形状は直線
に限らず、例えば、任意の傾斜角度の直線を組み合わせ
てもよく、あるいは、曲線や曲線の組み合わせでもよ
く、さらに、直線と曲線の組み合わせでもよい。
【0076】また、シール溝は連続していても、あるい
は、不連続でもよい。
【0077】また、シール溝の断面形状は、例えば、矩
形、3角形、円や楕円の一部のような、任意の形状を選
択できる。
【0078】また、吐出口の開放端部も直線に限らず、
シール溝と同様に、任意の形にすることができる。
【0079】また、請求項2の作用欄で説明したよう
に、吐出口の開放端部とロータのシール溝とを相対的に
傾斜させる構成には、軸方向に平行な吐出口の開放端部
に対してロータのシール溝を軸方向に傾斜させる実施形
態のようなものの他に、軸方向に平行なシール溝に対し
て、吐出口の開放端部を軸方向に傾斜させる構成と、シ
ール溝と開放端部の両方を軸方向に傾斜させる構成など
があり、いずれも、シール溝の流体が徐々に開放されて
騒音レベルが低くなると共に、効率が高く保たれる。
【0080】なお、本発明の流体機械は、ルーツ式の流
体機械に限らず、例えば、ベーン式の流体機械、スクロ
ール式の流体機械、ロータリー式の流体機械などでも実
施しても、同様の効果を得ることができる。
【0081】また、本発明の流体機械は、ロータを回転
駆動して流体を移動させるポンプやコンプレッサだけで
なく、流体圧を与えてロータから回転を取り出すタービ
ン(膨張器)として用いてもよい。
【0082】
【発明の効果】請求項1の流体機械は、遅延手段によっ
てシール溝の流体が徐々に開放され、騒音レベルを低く
しながら、効率が高く保たれる。
【0083】請求項2の流体機械は、シール溝と吐出口
の開放端部とが交差することにより、シール溝の流体が
徐々に開放され、請求項1の構成と同等の効果を得るこ
とができる。
【0084】請求項3の流体機械は、請求項1または請
求項2の構成と同等の効果を得ることができる。
【0085】また、シール溝の傾斜角度を最も大きくで
きるこの構成では、シール溝の流体の開放時間が長くな
り、騒音の低減効果がさらに向上する。
【0086】請求項4に記載の流体機械は、請求項1〜
3の構成と同等の効果が得られるのに加えて、シール部
がロータの外周面よりも突出した構造では、シール効果
が高まり、ロータの回転に伴って流体を大きく圧送する
ため、体積効率が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示す横断面図である。
【図2】図1の実施形態に用いられているロータの要部
を示す図面である。
【図3】図1の実施形態においてシール溝と開放端部と
の傾斜を示す図面である。
【図4】実施形態と従来例との間で騒音レベルを比較す
るグラフである。
【図5】図1の実施形態の変形例を示す図面である。
【図6】従来例の横断面図である。
【図7】図6の従来例に用いられているロータの要部を
示す図面である。
【図8】図6の従来例においてシール溝による騒音の増
加を示すグラフである。
【符号の説明】 1 スーパーチャージャ(流体機械) 3,5 ロータ 7 ケーシング 9 ロータ室 11 吸入口 13 吐出口 23,25 山歯(歯すじ) 37,39 シール部 41,43 傾斜したシール溝 51,53 吐出口13の開放端部 65,67,69,71 傾斜したシール溝
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 日向野 昇 栃木県栃木市大宮町2388番地 栃木富士産 業株式会社内 (72)発明者 石塚 誠 栃木県栃木市大宮町2388番地 栃木富士産 業株式会社内 (72)発明者 八木 徳之 栃木県栃木市大宮町2388番地 栃木富士産 業株式会社内 Fターム(参考) 3H029 AA06 AA15 AB02 BB16 BB31 BB43 CC05 CC19

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ロータ室及びこのロータ室と連通する流
    体の吸入口と吐出口を有するケーシングと、ロータ室に
    収容され、回転中心軸と平行な歯すじで互いに噛み合い
    ながら回転し、吸入口から吸入した流体を回転中心軸と
    ほぼ直角方向に移動させて吐出口から吐出する一対のロ
    ータと、ロータの頂部に設けられ、対向するロータ室の
    内壁及び相手側ロータとの間に適度な隙間を保ちながら
    流体の漏れを防止するシール部と、このシール部に形成
    され、シール性を高めるシール溝とを備え、このシール
    溝に捕らわれた流体がロータの回転に伴って吐出口に開
    放される際に、流体の開放が開始されてから終了するま
    での時間を引き延ばす遅延手段を、シール部の範囲内に
    設けたことを特徴とする流体機械。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の発明であって、遅延手
    段が、ロータ室の内壁と吐出口との間に形成された開放
    端部と、ロータのシール溝とを相対的に傾斜させること
    によって構成されており、ロータの回転に伴ってこれら
    の交点が前記シール部の範囲内で移動することにより、
    流体の開放時間が引き延ばされることを特徴とする流体
    機械。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2に記載の発明で
    あって、シール溝が、ロータの頂部に1本設けられてい
    ることを特徴とする流体機械。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3の何れか一項に記載の発明
    であって、前記シール部がロータの外周面よりも突出し
    た突面となっていることを特徴とする流体機械。
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EP3805562A1 (en) * 2019-10-10 2021-04-14 OVG Vacuum Technology (Shanghai) Co., Ltd. Roots rotor for removing dust coagulum and droplets

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