JP2002130163A - 流体機械 - Google Patents

流体機械

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JP2002130163A
JP2002130163A JP2000319904A JP2000319904A JP2002130163A JP 2002130163 A JP2002130163 A JP 2002130163A JP 2000319904 A JP2000319904 A JP 2000319904A JP 2000319904 A JP2000319904 A JP 2000319904A JP 2002130163 A JP2002130163 A JP 2002130163A
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Japan
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fluid
rotor
groove
seal portion
casing
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JP2000319904A
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English (en)
Inventor
Masao Tateno
正夫 舘野
Hideyuki Inose
秀之 猪瀬
Tokuyuki Yagi
徳之 八木
Noboru Higano
昇 日向野
Makoto Ishizuka
石塚  誠
Norio Iimura
紀夫 飯村
Tadashi Oikawa
忠 及川
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GKN Driveline Japan Ltd
Original Assignee
Tochigi Fuji Sangyo KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 流体を圧縮する体積効率を向上させる。 【解決手段】 回転駆動される一対のロータ3,5と、
ロータ3,5を収容するロータ室7と、ロータ室7と連
通する流体の流入口11及び流出口13を有するケーシ
ング9とを備える。ケーシング9の内周形状に倣った歯
先シール部43を各ロータ3,4の頂部41に形成し、
歯先シール部43に向かって開口する溝部47を流体通
過方向に対して交差する方向に形成する。溝部47によ
って流体の圧縮率が大きくなるため、体積効率が向上す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、例えば、車両用
のスーパーチャージャに用いられる流体機械に関する。
【0002】
【従来の技術】流体機械は一対のロータの回転によって
空気等の流体を圧送する装置である。実公平3−548
号公報には、ケーシング内に設けた繭型のロータの歯先
に高さ0.01〜0.6mmの段差部を形成した従来の
流体機械が記載されている。段差部は直角あるいは鋭角
のエッジ状となってロータの歯先から隆起している。こ
の段差部を設けることにより、ケーシングとの間の隙間
が小さくなって空気の圧縮率が大きくなるため、体積効
率(実吐出量/理論吐出量)を向上させることができ
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】体積効率を向上させる
ためには、段差部を極力、ケーシングの内面に接近させ
ることが望ましい。これに対し、空気を圧送する流体機
械の機能上からは、段差部とケーシングとの間に空気が
通過するための隙間が必要となっている。このため、段
差部を高くしてケーシング内面との間の隙間を小さくす
るのには限界があり、体積効率を一定以上に向上させる
ことに無理がある。
【0004】そこで、本発明は、段差部だけでは限界と
なっている体積効率をさらに向上させることが可能な流
体機械を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、回転駆動される一対のロータと、ロータを収容する
ロータ室と、このロータ室と連通する流体の流入口及び
流出口を有するケーシングとを備えた流体機械であっ
て、前記ロータ室のケーシングの内周形状に倣った歯先
シール部を各ロータの頂部に形成し、前記歯先シール部
に開口する溝部を流体通過方向に対して交差する方向に
形成したことを特徴とする。
【0006】ロータの頂部に形成した歯先シール部は、
ケーシングの内周形状に倣っていることにより、ケーシ
ングの内周とロータの頂部との隙間を小さくしているの
で、空気等の流体を大きく圧送するため体積効率が向上
する。
【0007】また、溝部は歯先シール部に開口すると共
に、流体通過方向と交差する方向となっていることによ
り、ロータとケーシングの間を通過する流体のシールを
行い、流体が歯先シール部から拡散したり、逃げること
を防止する。これにより、流体が確実に圧送されるた
め、体積効率が一段と向上する。
【0008】また、体積効率を向上させるために、ロー
タの回転数などの回転動力を大きくする必要がなく、動
力の節約が可能となる。
【0009】請求項2の発明は、請求項1に記載の発明
であって、前記歯先シール部がロータの外周面よりも突
出した突面となっていることを特徴とし、請求項1と同
等の作用・効果を得ることができる。
【0010】このように歯先シール部がロータの外周面
よりも突出した構造では、シール効果が高まり、ロータ
の回転に伴って流体を大きく圧送するため、体積効率が
向上する。
【0011】請求項3の発明は、請求項1または請求項
2に記載の発明であって、前記ロータを鋳造によって形
成すると共に、前記溝部はロータの鋳造時の抜け勾配を
有した断面形状であることを特徴とし、請求項1または
請求項2と同等の作用・効果を得ることができる。
【0012】このように溝部が鋳造時の抜け勾配を有す
ることにより、ロータの鋳造と同時に溝部を形成するこ
とができる。従って、ロータを形成した後に、溝部を切
削加工するなどして形成する必要がなくなり、工程数が
削減でき、安価なコストでロータを製造することができ
る。
【0013】請求項4の発明は、請求項3に記載の発明
であって、前記溝部を、歯先シール部に開口する開口側
断面が大きく、開口から離れるに従って断面が徐々に小
さくなる形状としたことを特徴とする。
【0014】歯先シール部に開口する開口側断面が大き
く、開口から離れるに従って断面が徐々に小さくなる溝
部の断面形状としては、台形溝、V形溝、半円や楕円等
の湾曲形溝等がある。これらの断面形状とすることによ
り、ロータを鋳造によって形成する場合には、鋳造時の
抜け勾配を有するため、ロータの鋳造と同時に溝部を形
成することができ、ロータを鋳造した後で、切削加工等
により溝部を形成する必要がなくなることから、工程数
が削減でき、安価なコストでロータを製造することがで
きる。
【0015】請求項5の発明は、請求項1〜4に記載の
発明であって、前記溝部を、歯先シール部に並列状に2
〜3本形成したことを特徴とし、請求項1〜4と同等の
作用・効果を得ることができる。
【0016】また、溝部が並列状に2〜3本形成されて
いるため、溝部による流体のシール効果が高く、体積効
率がさらに向上する。
【0017】請求項6の発明は、請求項1〜5に記載の
発明であって、前記歯先シール部は周方向の幅が6〜9
mmであることを特徴とし、請求項1〜5と同等の作用
・効果を得ることができる。
【0018】歯先シール部をこのような幅とすることに
より、流体の圧縮を確実に行うことができると共に、溝
部形成のための領域を確保することができ、溝部を容易
に形成することができる。
【0019】請求項7の発明は、請求項1〜6に記載の
発明であって、前記溝部が歯先シール部の領域内で流体
通過方向に対して傾斜していることを特徴とし、請求項
1〜6と同等の作用・効果を得ることができる。
【0020】また、流体通過方向に対して溝部を傾斜さ
せているため、ロータが回転する際に、溝部とケーシン
グ内周との間でシールされる部分が、ケーシング内周に
対して徐々に移動するので、流体のシールが徐々に行わ
れると共に、吐出口等の開放部分でのシールの解除も徐
々に行われ、溝部での急激な圧縮及び急激な解放が流体
に作用することがない。これにより、流体の破裂音等を
抑制でき、騒音の発生を緩和することができる。
【0021】
【発明の実施の形態】図1〜図8によって本発明の一実
施形態であるスーパーチャージャ1(流体機械:ルーツ
式流体機械)の説明をする。
【0022】この実施形態のスーパーチャージャ1は請
求項1〜6の特徴を備えている。なお、左右の方向は図
1での左右の方向であり、符号を与えていない部材等は
図示されていない。
【0023】図1に示すように、スーパーチャージャ1
は一対のロータ3,5、ロータ室7、ケーシング9など
を備えている。
【0024】ロータ室7はケーシング9の内部に形成さ
れており、一対のロータ3,5を回転自在に収容する。
ケーシング9には、空気等の流体をロータ室7内に導く
流入口11と、流体をロータ室7外に吐出する流出口1
3とが直線上に配置されており、吸気は各ロータ3、5
の回転中心軸とほぼ直角の方向に移動する。
【0025】ロータ3、5が回転すると、吸気は流入口
13からロータ室7に吸入され、流出口13から吐き出
されてエンジンを過給する。一方、エンジンの過給が不
要のときは、スーパーチャージャ1をエンジンから切り
離して燃費を向上させると共に、バイパス流路から吸気
をエンジンに送る。
【0026】各ロータ3,5は相互に平行なロータ軸1
5,17と、ロータ軸15,17に固定されたロータ本
体19,21とから構成されている。一方のロータ軸1
7は入力側となっており、他方のロータ軸15はタイミ
ングギヤ組を介して一方のロータ軸17と連結されてい
る。
【0027】タイミングギヤ組は互いに噛み合った一対
のタイミングギヤから構成されており、一方のタイミン
グギヤは入力プーリが固定された入力側のロータ軸17
に連結され、他方のタイミングギヤは他方のロータ軸1
5に連結されている。タイミングギヤ組は、各ロータ
3,5を、互いの山歯と谷歯が接触しないように反対方
向に同期回転させる。
【0028】図1及び図2に示すように、各ロータ本体
19,21は、ロータ軸15,19に対して平行な2条
の歯先(山歯)23,25及び歯先23,25の間に形
成された歯底(谷歯)27,29によって繭型の形状断
面を呈しており、それぞれの歯先23,25によって相
手側の歯底27,29と噛み合っている。
【0029】歯先23,25には、それぞれを軸方向に
貫通する空洞部31,33が形成されており、各ロータ
3,5の慣性モーメントを低減させ、スーパーチャージ
ャ1の効率とエンジンの燃費とを向上させている。ま
た、歯底27,29は所定の曲率で湾曲状に窪んでい
る。
【0030】各ロータ本体19,21の歯先23,25
におけるケーシング9の内周面8(図1)と最接近する
部分は、ロータ本体19,21の頂部41となってお
り、図4に示すように、この頂部41に歯先シール部4
3が形成されている。歯先シール部43はケーシング9
の内周面8と同曲率に形成するなど、その形状に倣った
形状となっており、ロータ3,5が回転するとき、ケー
シング9の内周面8に最接近してケーシング9の内周面
8との間で空気等の流体を圧送する。
【0031】歯先シール部43はロータ本体19,21
の外周面45から滑らかに突出した突面となっている。
このように突出した突面とすることにより、歯先シール
部43は流体を大きく圧送することができ、体積効率が
向上する。
【0032】歯先シール部43の形成領域内には、溝部
47が形成されている。溝部47は歯先シール部43の
領域内に、2〜3本形成される。図3に示すように、溝
部47は流体通過方向Lと交差する方向(この実施形態
では、ロータ回転方向に対して直交する方向)、すなわ
ちロータ本体19,21の軸方向に沿って形成されてい
る。この溝部47はロータ本体19,21の軸方向の長
さの全長にわたって形成される。
【0033】溝部47は、図4に示すように、歯先シー
ル部43に向かって開口しており、歯先シール部43に
開口する開口側断面が大きく、開口から離れるに従って
断面が徐々に小さくなる形状となっている。
【0034】なお、図4の溝部47は台形溝に形成され
るものである。このような溝部47の断面形状は、ロー
タ本体19,21を鋳造により形成した際に、鋳造時の
抜け勾配を有した形状となっており、ロータ本体19,
21の鋳造と同時に溝部47を形成することができる。
従って、ロータ本体19,21の鋳造の後に、溝部47
を切削加工等により形成する必要がなくなり、ロータ本
体19,21の製造工程を簡素化でき、ロータ本体1
9,21を安価に製造することができる。
【0035】溝部47は歯先シール部43に向かって開
口すると共に、流体通過方向Lと交差する方向となって
いることにより、溝部47はロータ本体19,21とケ
ーシング9の内周面8の間を通過する流体のシールを行
うため、流体が歯先シール部43から拡散したり、逃げ
ることを防止することができる。このため、流体を歯先
シール部43とケーシング9の内周面8との間で確実に
圧送することができ、体積効率が一段と向上する。
【0036】溝部47を歯先シール部43に対して複数
本形成する場合、各溝部47を並列状とするのが好まし
く、その本数としては、2本(図4(a))〜3本(図
4(b))が良好である。
【0037】また、溝部47が形成される歯先シール部
43の周方向の幅h(図3)は、6〜9mmが良好であ
る。歯先シール部43がこのような幅hを有することに
より、ケーシング9との間で流体を確実に圧縮すること
ができるばかりでなく、溝部47を形成するための領域
を確保することができ、溝部47を容易に形成すること
が可能となる。
【0038】こうして、スーパーチャージャ1が構成さ
れている。
【0039】上記のように、ロータ本体19,21の頂
部41に、ケーシング9の内周面8の形状に倣った歯先
シール部43を形成することにより、歯先シール部43
が空気等の流体を大きく圧縮するため、体積効率が向上
する。しかも、歯先シール部43はロータ本体19,2
1の外周面45よりも突出するように形成されているた
め、流体をさらに圧縮することができる。
【0040】また、溝部47が歯先シール部43に向か
って開口すると共に、流体通過方向Lと交差する方向と
なっており、溝部47がロータ本体19,21とケーシ
ング9の内周面8の間を通過する流体のシールを行うた
め、流体が歯先シール部43から拡散したり、逃げるこ
とを防止する。このため、流体を歯先シール部43とケ
ーシング9の内周面8との間で確実に圧送することがで
き、体積効率が一段と向上する。
【0041】また、体積効率を向上させるために、ロー
タ3,5の回転数を大きくするなどの回転動力を大きく
する必要がなく、動力の節約が可能となる。
【0042】以上のように、歯先シール部43に溝部4
7を形成することにより、体積効率を向上することがで
きるが、該溝部47を設定する際には、騒音レベルも考
慮しなくてはならない。
【0043】そこで、次にこの実施形態のスーパーチャ
ージャ1のデータと共に騒音レベルの面から溝部の設定
本数ついて説明する。
【0044】図5〜図7はスーパーチャージャの回転数
に対する周波数別の発生量変化を測定した特性図であ
る。これらの図において、縦軸がロータの回転数、横軸
が周波数となっており、ピークの高さが騒音の大きさを
示している。図5は歯先シール部43に溝部47を2本
形成した場合、図6は6本形成した場合、図7は溝部4
7を形成しない場合であり、これらの図において、
(a)は負荷時、(b)は無負荷時の測定結果である。
【0045】図5に示す溝部47を2本形成した場合
は、前述のように体積効率を向上することに加え、図5
及び図7を比較しても、周波数の全域で騒音の発生状態
は略同じとなっており、体積効率を向上しつつも騒音の
発生が少ない良好な結果を示している。
【0046】一方、溝部47を6本形成した図6では、
溝部47を形成したことにより体積効率が向上する反
面、騒音も多く発生する。
【0047】次に、図8によりスーパーチャージャ1に
おける騒音の大きさとロータの回転数との関係を、溝部
を2本形成した場合(X)、6本形成した場合(Y)、
溝部を形成しない場合(Z)で比較してみる。
【0048】図8に示すように、溝部47を6本形成し
た場合は、騒音が大きくなっているのに対し、溝部47
を2本形成した場合は、溝部を形成しない場合と略同様
なレベルの騒音の大きさとなっている。
【0049】以上の図5〜図8からも明らかなように、
溝部47の本数は体積効率と騒音発生量との相関で決定
することが好ましく、上述したように、溝部47は2〜
3本が良好となるものである。
【0050】また、図9(a)及び(b)は、溝部47
の断面形状の異なる実施形態を示しており、図9(a)
はV形溝、(b)は半円からなる湾曲形溝に形成した溝
部47を示している。これらの溝部47は、ロータ本体
19,21の鋳造時の抜け勾配を有した断面形状となっ
ており、前述の台形溝と同等の作用・効果を得ることが
できる。
【0051】次に、図10と共に本発明の第2実施形態
を説明する。この第2実施形態は、請求項1〜4,6及
び請求項7の特徴を有している。
【0052】この第2実施形態においても、前述の第1
実施形態と同様に、歯先シール部43に溝部47が形成
されるが、この溝部47は歯先シール部43の形成領域
内で、流体通過方向Lに対して傾斜して設けられてい
る。
【0053】このように溝部47が傾斜させているた
め、ロータ3,5が回転する際に、溝部47とケーシン
グ内周8との間でシールされる部分が、ケーシング内周
8に対して徐々に移動するので、流体のシールが徐々に
行われると共に、吐出口等の開放部分でのシールの解除
も徐々に行われ、溝部での急激な圧縮及び急激な解放が
流体に作用することがない。これにより、流体の破裂音
等を抑制でき、騒音の発生を緩和することができる。
【0054】なお、本発明の流体機械は、ルーツ式の流
体機械に限らず、例えば、ベーン式の流体機械、スクロ
ール式の流体機械、ロータリー式の流体機械などでも実
施しても、同様の効果を得ることができる。
【0055】また、本発明の流体機械は、ロータを回転
駆動して流体を移動させるポンプやコンプレッサだけで
なく、流体圧を与えてロータから回転を取り出すタービ
ン(膨張器)として用いてもよい。
【0056】
【発明の効果】請求項1に記載の流体機械は、ロータの
頂部に形成した歯先シール部が流体を大きく圧縮するた
め体積効率が向上する。また、溝部がロータとケーシン
グの間を通過する流体のシールを行うため、流体が歯先
シール部から拡散したり、逃げることがなく、確実に圧
送されるため、体積効率が一段と向上する。
【0057】また、体積効率を向上させるために、ロー
タの回転数などの回転動力を大きくする必要がなく、動
力の節約が可能となる。
【0058】請求項2に記載の流体機械は、請求項1の
構成と同等の効果が得られるのに加えて、歯先シール部
がロータの外周面よりも突出した構造では、シール効果
が高まり、ロータの回転に伴って流体を大きく圧送する
ため、体積効率が向上する。
【0059】請求項3の発明に記載の流体機械は、請求
項1または請求項2の構成と同等の効果が得られるのに
加えて、溝部が鋳造時の抜け勾配を有することにより、
ロータの鋳造と同時に溝部を形成することができる。従
って、ロータを形成した後に、溝部を切削加工するなど
して形成する必要がなくなり、工程数が削減でき、安価
なコストでロータを製造することができる。
【0060】請求項4の発明に記載の流体機械は、請求
項3の構成と同等の効果を得られることができるのに加
えて、ロータの鋳造と同時に溝部を容易に形成すること
ができる。
【0061】請求項5の発明に記載の流体機械は、請求
項1〜4の構成と同等の効果が得られるのに加えて、溝
部が並列状に2〜3本形成されているため、溝部による
流体のシール効果が高く、体積効率がさらに向上する。
【0062】請求項6の発明に記載の流体機械は、請求
項1〜5の構成と同等の効果が得られるのに加えて、歯
先シール部をこのような幅とすることにより、流体の圧
縮を確実に行うことができると共に、溝部形成のための
領域を確保することができ、溝部を容易に形成すること
ができる。
【0063】請求項7の発明に記載の流体機械は、請求
項1〜6の構成と同等の効果が得られるのに加えて、流
体通過方向に対して溝部を傾斜させているため、ロータ
が回転する際に、溝部とケーシング内周との間でシール
される部分が、ケーシング内周に対して徐々に移動する
ので、流体のシールが徐々に行われると共に、吐出口等
の開放部分でのシールの解除も徐々に行われ、溝部での
急激な圧縮及び急激な解放が流体に作用することがな
い。これにより、流体の破裂音等を抑制でき、騒音の発
生を緩和することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態の全体断面図である。
【図2】一実施形態のロータを示す断面図である。
【図3】ロータの平面図である。
【図4】(a)及び(b)は、歯先シール部及び溝部の
形状を示す断面図である。
【図5】(a)及び(b)は、実施形態の周波数による
騒音発生を示すグラフである。
【図6】(a)及び(b)は、溝部の本数を変更した場
合の周波数による騒音発生を示すグラフである。
【図7】溝部を形成しない場合の周波数による騒音発生
を示すグラフである。
【図8】ロータの回転数と発生する騒音の大きさとの関
係を示す特性図である。
【図9】(a)及び(b)は、溝部の変形形態を示す断
面図である。
【図10】溝部を傾斜させた場合のロータの平面図であ
る。
【符号の説明】
1 スーパーチャージャ 3,5 ロータ 8 ケーシングの内周面 9 ケーシング 11 流入口 13 流出口 19,21 ロータ本体 23,25 歯先 41 頂部 43 歯先シール部 45 ロータ本体の外周面 47 溝部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 八木 徳之 栃木県栃木市大宮町2388番地 栃木富士産 業株式会社内 (72)発明者 日向野 昇 栃木県栃木市大宮町2388番地 栃木富士産 業株式会社内 (72)発明者 石塚 誠 栃木県栃木市大宮町2388番地 栃木富士産 業株式会社内 (72)発明者 飯村 紀夫 栃木県栃木市大宮町2388番地 栃木富士産 業株式会社内 (72)発明者 及川 忠 栃木県栃木市大宮町2388番地 栃木富士産 業株式会社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転駆動される一対のロータと、ロータ
    を収容するロータ室と、このロータ室と連通する流体の
    流入口及び流出口を有するケーシングとを備えた流体機
    械であって、前記ロータ室のケーシングの内周形状に倣
    った歯先シール部を各ロータの頂部に形成し、前記歯先
    シール部に開口する溝部を流体通過方向に対して交差す
    る方向に形成したことを特徴とする流体機械。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の発明であって、前記歯
    先シール部がロータの外周面よりも突出した突面となっ
    ていることを特徴とする流体機械。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2に記載の発明で
    あって、前記ロータを鋳造によって形成すると共に、前
    記溝部はロータの鋳造時の抜け勾配を有した断面形状で
    あることを特徴とする流体機械。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の発明であって、前記溝
    部を、歯先シール部に開口する開口側断面が大きく、開
    口から離れるに従って断面が徐々に小さくなる形状とし
    たことを特徴とする流体機械。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4の何れか一項に記載の発明
    であって、前記溝部を、歯先シール部に並列状に2〜3
    本形成したことを特徴とする流体機械。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5の何れか一項に記載の発明
    であって、前記歯先シール部は周方向の幅が6〜9mm
    であることを特徴とする流体機械。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6の何れか一項に記載の発明
    であって、前記溝部が歯先シール部の領域内で流体通過
    方向に対して傾斜していることを特徴とする流体機械。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004109112A1 (en) * 2003-06-11 2004-12-16 Lee, Ki-Chun Four-in pump

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