JP2002128165A - エアゾール用押釦 - Google Patents

エアゾール用押釦

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JP2002128165A JP2000329452A JP2000329452A JP2002128165A JP 2002128165 A JP2002128165 A JP 2002128165A JP 2000329452 A JP2000329452 A JP 2000329452A JP 2000329452 A JP2000329452 A JP 2000329452A JP 2002128165 A JP2002128165 A JP 2002128165A
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行雄 八戸
Shinobu Watanabe
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 エアゾール内容物噴射時の押釦とステムとの
接続部分からのエアゾール内容物の横漏れを防止し、安
全で快適な使用を可能とする。更に、押釦とステムとの
着脱を容易に行い、着脱作業を効率的に行うとともに、
エアゾール内容物の誤噴射を防ぎ、安全な作業を可能と
する。 【解決手段】 エアゾール内容物を噴射する押釦本体2
5の下面に、バルブ機構24のステム10上端を挿入嵌
合する円筒状の嵌合部26を設ける。この嵌合部26の
内側に、ステム10上端の内周面27に挿入密着する係
合筒28を突設する。この係合筒28のステム10上端
内周面27との接触側に、ステム10挿入側を内周面2
7よりも径小とし押釦本体25側の外径を内周面27よ
りも径大とした円錐状のテーパー面30を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、頭髪用品、化粧品、消
臭・制汗剤、その他の人体用品、殺虫剤、コーテング
剤、クリーナー、その他の家庭用品、工業用品、自動車
用品、食品等のエアゾール内容物を噴射する際に、押釦
とステムとの接続部分からのエアゾール内容物の横漏れ
を防止するための押釦に係るものである。
【0002】
【従来の技術】従来、エアゾール内容物を噴射する押釦
は、押釦本体の下面に円筒状の嵌合部を突出形成し、こ
の嵌合部にバルブ機構のステム上端を嵌合している。こ
の嵌合部の内径は、ステム上端の外径よりも径小に形成
する事により、嵌合力を高めて、ステムから押釦が不用
意に分離しないようにしている。そして、押釦本体を押
圧してステムを押し下げる事により、バルブ機構を開放
して、エアゾール内容物を外部に噴射するものである。
この押釦本体の押圧の際は、押釦本体が傾かないよう
に、ステムの軸方向に移動させて、ステムに均一な押圧
力を作用させて軸方向に円滑に押し下げれば、部材の変
形や破損を防ぐとともに、ステムと押釦の接続部分の気
密性を保ち、エアゾール内容物の横漏れを防ぐものであ
った。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、押釦本
体をステムの軸方向に常に真っ直ぐ押し下げるのは人手
では困難で、押圧の際の操作者の手指の位置や指力等に
より、押釦本体がステムの軸方向に対して傾き方向に押
圧され易い。すると、押釦本体の嵌合部とステム上端部
との嵌合にズレや変形を生じ、嵌合部とステム上端との
間に隙間が形成されて気密性が解除される事がある。ま
た、押釦本体を傾き方向に何度も押圧して酷使する事に
より、嵌合部やステムに摩耗や変形を生じて、気密性の
低下を促進するものとなっていた。この気密性の低下に
より、エアゾール内容物の噴射時に押釦本体とステム上
端との接続部分から横漏れを生じるため、人体や周囲に
エアゾール内容物が付着する。そのため、殺虫剤や漂白
剤、塗料などの目的部以外の付着が好ましくないエアゾ
ール内容物に於いて特に不都合であった。
【0004】また、必要に応じてステムと押釦本体とを
分離したり、接続したりする形態のエアゾール容器に於
いては、ステムへの押釦本体の着脱を容易にするため、
嵌合部の内径をステム上端の外径に対してマイナス2.
5%未満の寸法に形成して、比較的嵌合力を弱くしてい
る。このような押釦本体では、ステムの軸方向から傾い
た方向への押圧により、ステムと押釦本体とが互いにズ
レて隙間を生じ易い。
【0005】また、押釦本体の一側に、手指で押圧する
レバー部を突設した製品も従来から存在する。そして、
エアゾール内容物を噴射する際に、レバー部を押圧する
と、押釦本体は、ステムの軸方向に対して傾きながら、
ステムを斜め横方向から押し下げる。従って、互いの接
続部分がズレて隙間を生じ易いし、押釦本体を何度も傾
けて酷使する事により、この接続部分への負荷も大き
く、ステムや嵌合部の変形や摩耗を生じ易い。そのた
め、気密性が損なわれて、エアゾール内容物の横漏れを
起こし易いものであった。
【0006】また、押釦本体の嵌合部内径を更に小さく
し、ステム上端外径との差を大きくして、嵌合部とステ
ム上端との係合を強固にする事により、横漏れを防止す
る方法もある。しかし、押釦本体を着脱して使用する形
態の製品の場合は、押釦本体のステムへの接続や取り外
しに大きな力を必要とし、使用時だけでなく、製品の組
み立て時の作業効率が低下する。更に、この接続の際
に、ステムを誤って押し下げ、外部にエアゾール内容物
を噴射してしまう事もある。
【0007】この誤噴射により、エアゾール内容物が無
駄となるとともに、人体や周囲を汚染する不具合も生じ
る。特に、エアゾール容器に殺虫剤や漂白剤、塗料等の
目的部以外の付着が好ましくないエアゾール内容物を充
填した場合は、人体に悪影響を与えたり、環境汚染を生
じる虞れもあった。
【0008】本発明は上述の如き欠点を除去するため、
押釦によるステムの押し下げ時に、押釦本体がステムの
軸方向とは異なる何れの方向に傾斜して押圧されても、
押釦本体とステムとの接続部分の気密性を確実に保持
し、エアゾール内容物の横漏れを防止しようとするもの
である。また、エアゾール内容物の横漏れを防止するだ
けでなく、押釦のステムへの脱着を容易とし、作業効率
を向上するとともに、この脱着時のエアゾール内容物の
誤噴射を防いで、安全な使用や製造作業を可能にしよう
とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は上述の如き課題
を解決するため、エアゾール内容物を噴射する押釦本体
の下面に、バルブ機構のステム上端を挿入嵌合する円筒
状の嵌合部を設けるとともに、この嵌合部の内側に、ス
テム上端の内周面に挿入密着する係合筒を突設し、この
係合筒のステム上端内周面との接触側に、ステム挿入側
をステムの内径よりも径小とするとともに押釦本体側の
外径をステムの内径よりも径大とした円錐状のテーパー
面を設けて成るものである。
【0010】また、押釦本体は、エアゾール内容物の噴
射方向の一側を、ヒンジ部を介してエアゾール容器への
固定体に連結し、このヒンジ部とは反対側に突出形成し
たレバー部を手指で押圧する事により、ヒンジ部を支点
として押釦本体を押圧し、ステムを押し下げ可能として
も良い。
【0011】また、ヒンジ部を有する押釦本体の嵌合部
の内径は、ステム上端の外径に対してプラス5.0%〜
マイナス2.5%としても良い。
【0012】また、押釦本体は、他の部材との接続を行
わず、独立してステムに連結し、ステムを押し下げ可能
としても良い。
【0013】また、独立した押釦本体の嵌合部の内径
は、ステム上端の外径に対してマイナス0.5%〜マイ
ナス5.5%としても良い。
【0014】また、バルブ機構は、ステムの押し下げ摺
動量に対応して噴射量を調節可能に形成し、押釦本体の
押圧時のレバー部の移動範囲に、レバー部の小さな押し
下げを可能とするとともにレバー部の大きな押し下げを
不能とする係止片を、移動自在に配置し、エアゾール内
容物の小量噴射時は、レバー部の移動範囲に臨ませて係
止片を配置して、押釦本体の小さな押圧を可能とし、エ
アゾール内容物の大量噴射時は、係止片をレバー部の移
動範囲から除去して、押釦本体の大きな押圧を可能とし
ても良い。
【0015】また、バルブ機構は、エアゾール容器の蓋
体の内部に上端を固定したハウジング内に、挿通口を介
して上部室と下部室とを形成し、上部室内には、ステム
ガスケットを介してステム上端を蓋体から外方に付勢突
出するとともに下端に設けた下端押圧部を挿通口に臨ま
せて配置したステムを上下動可能に装着し、下部室内に
は、ステムの下端押圧部に臨ませるとともに被押圧部を
挿通口から上部室側に突出した切替バルブを上下動可能
に装着し、この切替バルブに、上部室と下部室とを連通
する小量流通口を開口するとともに切替バルブを挿通口
の弁座に押圧付勢して、挿通口を小量流通口の連通以外
では閉止し、ステムの小さな押圧時には、切替バルブを
非押圧状態とし、ステムの大きな押圧時には、ステムの
下端押圧部により切替バルブの被押圧部を押圧し、挿通
口を開放して大量の内容物を噴射可能としても良い。
【0016】
【作用】本発明は、上述の如く構成したものであるか
ら、ステム上端に押釦本体を接続すると、ステムの上端
外周に押釦本体の嵌合部が嵌合するとともに、ステムの
上端内周面には、係合筒が挿入配置される。そして、係
合筒のテーパー面が、ステム上端の内周面に密着し、ス
テムと嵌合部との気密性を保つものとなる。
【0017】そして、エアゾール内容物の噴射時には、
押釦本体をステム方向に押圧する事により、ステムを押
し下げてバルブ機構を開放する。この開放により、エア
ゾール内容物が外部に噴射される。この押釦本体の押圧
の際に、押釦本体をステムの軸方向に押圧せずに、手指
の位置ズレ等で操作者が押釦本体をステムの軸方向とは
異なる傾き方向に押し下げると、ステムと押釦本体との
接続部分には、横方向から大きな負荷が掛かる。この横
方向からの力の作用により、押釦本体が傾いたり嵌合部
やステムが変形して、接続部分が互いにズレて隙間を生
じる。そのため、従来は気密性が損なわれてエアゾール
内容物の横漏れを生じていた。
【0018】しかしながら、本発明では、ステム上端の
内周面に、係合筒のテーパー面を密着しており、押釦本
体とステムとの嵌合にズレを生じても、このテーパー面
がステム上端内周面に、常に線接触又は面接触して密着
する。従って、ステムと押釦本体との気密性を損なう事
はなく、エアゾール内容物の横漏れを確実に防ぐものと
なる。
【0019】また、この係合筒のテーパー面は、ステム
挿入側を径小、押釦本体側を径大とする円錐状であるの
で、押釦本体が何れの方向に傾いても、このテーパー面
が常にステム上端の内周面に密着するので、気密性を損
なう事がなく、エアゾール内容物の横漏れを確実に防止
するものである。
【0020】このように、押釦を軸方向に押圧せずに、
ステムの軸方向に対して傾き方向に押圧した場合でも、
押釦とステムとの接続部分からのエアゾール内容物の横
漏れを確実に防止する事ができる。そのため、人体や環
境への安全性が高く、操作性に優れた使用が可能とな
る。
【0021】また、前記押釦本体は、エアゾール内容物
の噴射方向の一側を、ヒンジ部を介してエアゾール容器
への固定体に連結し、このヒンジ部とは反対側に突出形
成したレバー部を手指で押圧する事により、ヒンジ部を
支点として押釦本体を押圧し、ステムを押し下げ可能に
形成しても良い。
【0022】このような押釦では、レバー部を押圧する
と、押釦本体はヒンジ部を支点として押圧方向に移動
し、ステムを斜め横方向から押し下げるので、ステムと
押釦本体との接続部分にズレを生じ易いし、酷使により
嵌合部やステムが変形するため、従来は気密性が損なわ
れ易かった。しかしながら、押釦本体の大きな傾きを生
じても、押釦本体に設けた係合筒のテーパー面が、ステ
ム上端内周面に常に密着するので、高い横漏れ防止効果
を得る事ができる。
【0023】また、本発明では、前述の如くステム上端
の内周面に係合筒のテーパー面を密着させて横漏れを防
ぐ構造であるから、従来の如く押釦本体の嵌合部とステ
ム上端の接続を強固に行う必要がない。従って、ステム
上端への押釦の着脱作業を、簡単に行う事ができ、使用
時の準備作業や製造時の組み立て作業を効率的に行う事
ができる。また、この容易な接続が可能である事によ
り、組み立て時等に於いてステムを誤って押し下げる事
がなく、エアゾール内容物の誤噴射を防止して、安全な
使用や組み立てが可能となる。
【0024】そして、好ましくは、ヒンジ部を有する押
釦本体に於いては、押釦本体の嵌合部の内径は、ヒンジ
部を有する押釦に於いては、ステム上端の外径に対して
プラス5.0%〜マイナス2.5%の寸法とする。この
ように形成すると、押釦の着脱を容易に行う事が可能な
適度な嵌合力を持つだけでなく、エアゾール内容物の横
漏れも確実に防止可能な押釦を得る事ができる。ただ
し、嵌合部の内径を、ステム上端外径プラス5.0%よ
りも大きく形成すると、ステムと押釦本体との嵌合力が
弱まり、横漏れを生じ易いものとなる。また、嵌合部の
内径を、ステム上端外径マイナス2.5%より小さく形
成すると、嵌合力が強すぎてステムへの押釦の着脱に大
きな力が必要となり、作業効率が悪くなるとともに、押
釦本体の接続時にステムを押し下げて、エアゾール内容
物を誤噴射する虞れがある。
【0025】また、上記ではヒンジ部を有して押釦本体
を固定体に連結しているから、嵌合部の内径がステム外
径よりもプラス5.0%まで大きく形成しても、押釦の
押圧時や搬入・展示時等に、押釦本体がステムから脱落
する事はない。しかし、エアゾール容器の固定体などに
ヒンジ部を介して連結する事なく、独立してステムに連
結する押釦本体の場合は、嵌合力が小さすぎると、押釦
の押圧時や、搬入・展示時等に押釦本体がステムから脱
落し易いものとなる。
【0026】そのため、この独立してステムと連結する
押釦本体に於いては、嵌合部の内径は、ステム上端の外
径に対してマイナス0.5%〜マイナス5.5%と、ス
テム上端外径よりも径小に形成するのが好ましい。この
ように形成する事により、押釦の押圧時や、搬入・展示
時等に、押釦本体のステムからの脱落を防止可能となる
とともに、横漏れ防止効果に優れた製品を得る事ができ
る。
【0027】この嵌合部の内径を、ステムの外径マイナ
ス5.5%よりも径小に形成すると、押釦本体の脱落防
止効果は高まるが、嵌合力が強すぎて、着脱に手間が掛
かるとともに、ステムを誤って押し下げ易い。また、嵌
合部の内径を、ステムの外径マイナス0.5%よりも径
大に形成すると、嵌合力が弱くなって押釦本体の着脱は
容易となるが、ステムから脱落し易いものとなる。
【0028】また、本発明の押釦は、ステムの押し下げ
摺動量に対応して噴射量を調節可能なバルブ機構に取り
付けて使用する事もできる。このバルブ機構は、使用目
的や塗布面積に応じて、任意にエアゾール内容物の噴射
形態を大量噴射と小量噴射に切り替えて使用可能なもの
である。本発明の押釦を接続する事により、エアゾール
内容物の横漏れを防止して、より安全で無駄のないエア
ゾール内容物の噴射が可能となる。また、この大量噴射
と小量噴射との切り替えを確実に行うため、押釦本体の
押圧時のレバー部の移動範囲に、レバー部の大きな押し
下げを不能とする係止片を、移動自在に配置しても良
い。
【0029】そして、エアゾール内容物の小量噴射を行
う際は、係止片をレバー部の下面に臨ませて配置する。
この状態でレバー部を介して押釦本体を押圧すると、小
量の押圧でレバー部が係止片に突き当たり、押釦本体の
移動が停止する。この押釦本体の小量の移動により、ス
テムが小量だけ押し下がってバルブ機構が小さく開放さ
れ、小量のエアゾール内容物が外部に噴射される。ま
た、大量噴射を行う際は、レバー部の押圧の妨げになら
ない位置に係止片を移動する事により、レバー部を大き
く押圧して、ステムを大きく押し下げる。このステムの
大きな押し下げにより、バルブ機構を大きく開放してエ
アゾール内容物の大量噴射が可能となる。
【0030】このように、係止片を設ける事により、操
作者のカンに頼って押釦本体の押圧量を調整する必要が
なく、レバー部の下面への係止片の配置又は移動を行う
だけで、エアゾール内容物の小量噴射と大量噴射に正確
に切り替える事ができる。従って、エアゾール内容物の
横漏れを防ぐだけでなく、操作性に優れたエアゾール製
品を得る事ができるとともに、塗布面積や塗布目的に応
じて効率的にエアゾール内容物を使用する事ができる。
【0031】また、上記ステムの押し下げ摺動量に対応
してエアゾール内容物の噴射量が調節可能なバルブ機構
の構成は、エアゾール容器の蓋体の内部に上端を固定し
たハウジング内に、挿通口を介して上部室と下部室とを
形成する。そして、上部室内に、ステムガスケットを介
して上端を蓋体から外方に付勢突出するとともに下端に
設けた下端押圧部を挿通口に臨ませて配置したステム
を、上下動可能に装着する。
【0032】また、下部室内には、ステムの下端押圧部
に臨ませるとともに被押圧部を挿通口から上部室側に突
出した切替バルブを上下動可能に装着し、この切替バル
ブに、上部室と下部室とを連通する小量流通口を開口す
る。そして、切替バルブを挿通口の弁座に押圧付勢し
て、挿通口を小量流通口の連通以外では閉止し、ステム
の小さな押圧時には、切替バルブを非押圧状態とし、ス
テムの大きな押圧時には、ステムの下端押圧部により切
替バルブの被押圧部を押圧し、挿通口を開放して大量の
エアゾール内容物を噴射可能に形成する。
【0033】上述の如く形成したバルブ機構のステム上
端に、本発明の押釦を接続する。そして、押釦本体の押
圧量を制御する係止片は、レバー部を小量押圧して係止
片に突き当たった際に、ステムを小量押し下げて、バル
ブ機構を開放するが、ステムの下端押圧部が切替バルブ
を押圧する事のないような寸法合わせとする。このよう
な構成により、小量流通口のみを通過したエアゾール内
容物のみを外部に噴射して、エアゾール内容物の小量噴
射を可能とする。
【0034】そして、レバー部の移動を妨げない位置に
係止片を移動して、レバー部を大きく押圧した際には、
ステムの下端押圧部にて切替バルブの被押圧部を押圧し
て挿通口を開放可能となるような寸法合わせで形成し、
エアゾール内容物の大量噴射を可能とする。
【0035】また、本発明のエアゾール容器用押釦は、
頭髪用品、化粧品、消臭・制汗剤、その他の人体用品、
殺虫剤、コーテング剤、クリーナー、その他の家庭用
品、工業用品、自動車用品、食品等のエアゾール内容物
の噴射に適している。そして、頭髪用品として、ヘアー
スプレー、ヘアートリートメント、ヘアーシャンプー・
リンス、酸性染毛剤、酸化型2剤タイプ永久染毛剤、カ
ラースプレー・脱色剤、パーマ剤、育毛剤、ヘアートニ
ック、寝癖直しスプレー、髪用フレグランス等に用いる
事ができる。
【0036】また、化粧品として、シェービングクリー
ム、アフターシェーブローション、香水・オーデコロ
ン、洗顔料、日焼け止め、ファンデーション、脱毛・脱
色剤、浴用剤等に用いる事ができる。
【0037】また、消臭・制汗剤としては、制汗剤、消
臭剤、ボディシャンプー等に用いる事ができる。また、
その他の人体用品としては、筋肉消炎剤、皮膚疾患剤、
水虫薬、害虫忌避剤、清拭剤、口腔清涼剤、口腔歯磨き
剤、傷薬、やけど治療剤等に用いる事ができる。
【0038】また、殺虫剤としては、空間殺虫剤、ゴキ
ブリ殺虫剤、園芸用殺虫剤、殺ダニ剤、不快害虫剤等に
用いる事ができる。また、コーテング剤としては、家庭
用塗料、自動車用塗料、アンダーコーテング等に用いる
事ができる。
【0039】また、クリーナーとしては、家庭用ガラス
クリーナー、浴用クリーナー、床・家具艶だしクリーナ
ー、靴・皮革クリーナー、ワックス艶だし剤等に用いる
事ができる。また、その他の家庭用品としては、室内消
臭剤、トイレ用消臭剤、防水剤、洗濯糊、除草剤、衣類
用防虫剤、防炎剤、除菌剤等に用いる事ができる。
【0040】また、工業用としては、潤滑防錆剤、接着
剤、金属探傷剤、離型剤、コーキング剤等に用いる事が
できる。また、自動車用としては、防曇剤、解氷剤、エ
ンジンクリーナー等に用いる事ができる。その他、動物
用品、趣味娯楽用品、食品、例えばコーヒー、ジュー
ス、クリーム、チーズ等に用いる事ができる。
【0041】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に於て説明す
れば、(1)はエアゾール内容物を充填したエアゾール容
器で、上端に蓋体(2)を固定している。この蓋体(2)の
内面には、ステムガスケット(3)を介して、ハウジング
(4)を固定している。このハウジング(4)内には、図
1、図7に示す如く、ハウジング(4)とは別体に形成し
た環状の仕切壁(5)を挿入配置し、この環状の仕切壁
(5)を介してハウジング(4)内を上部室(6)と下部室
(7)とに分割している。また、仕切壁(5)は、中央に挿
通口(8)を開口し、上部室(6)と下部室(7)とを連通可
能としている。
【0042】また、前記ハウジング(4)の上部室(6)に
は、上端部を蓋体(2)の外方に突出したステム(10)
を、上下動可能に装着している。このステム(10)は、
ステム発条(11)により上部方向に押圧付勢している。
そして、ステム(10)の上端部(12)に、エアゾール内
容物の噴出路(13)を軸方向に形成するとともに、この
噴出路(13)に連通するオリフィス(14)を側面から開
口している。
【0043】このオリフィス(14)は、前記のステムガ
スケット(3)の内周端面によって、常時は密閉されてお
り、ステム(10)を押し下げた状態で、ステムガスケッ
ト(3)の内周端面との密接を解除し、ハウジング(4)内
部と外部との連通を可能とするように構成している。ま
た、ステム(10)は、下端に設けた下端押圧部(15)
を、上部室(6)と下部室(7)とを分離する挿通口(8)に
臨ませて配置している。
【0044】一方、ハウジング(4)の下部室(7)内に
は、切替バルブ(16)を上下動可能に装着している。こ
の切替バルブ(16)は、本体部分を断面コ字型の円筒状
に形成するとともに上端側を円柱状に突出形成して被押
圧部(17)とし、この被押圧部(17)を挿通口(8)を介
して上部室(6)側に突出している。
【0045】また、この被押圧部(17)には、エアゾー
ル内容物が小量流通できる小量流通口(18)を開口して
いる。更に、切替バルブ(16)は、下部室(7)の下底と
の間に、押圧発条(20)を介装し、切替バルブ(16)を
常時挿通口(8)方向に押圧する事により、切替バルブ
(16)を挿通口(8)の弁座(21)に密着させている。こ
の切替バルブ(16)が弁座(21)に密着した状態では、
下部室(7)と上部室(6)の連通は、小量流通口(18)の
みを介して行われる。
【0046】そして、ステム(10)の大きな押圧に於て
は、下端押圧部(15)で切替バルブ(16)の被押圧部
(17)を押圧可能とし、上部室(6)と下部室(7)とが、
挿通口(8)を介して大きく連通可能となる。しかし、ス
テム(10)の小さな押圧に於ては、ステムガスケット
(3)とオリフィス(14)の密閉関係を解除するのみで、
下端押圧部(15)が被押圧部(17)を押圧する事はな
く、切替バルブ(16)による挿通口(8)の閉止を保つよ
うに形成している。また、ハウジング(4)は、下部室
(7)へのエアゾール内容物の流入口(22)に、ディップ
チューブ(23)を接続している。
【0047】上記の如く形成したバルブ機構(24)に於
いて、ステム(10)の上端部(12)に、押釦本体(25)
を接続し、ステム(10)の押し下げを可能としている。
この押釦本体(25)の下面には、ステム(10)の上端部
(12)を挿入嵌合する円筒状の嵌合部(26)を設けると
ともに、この嵌合部(26)の内側に、ステム(10)の上
端部(12)の内周面(27)に挿入密着する係合筒(28)
を突設している。
【0048】この係合筒(28)は、ステム(10)の上端
部(12)の内周面(27)と接触する外周面を、ステム
(10)への挿入側をステム(10)の内周面(27)の内径
よりも径小とし、押釦本体(25)側の外径をステム(1
0)の内周面(27)の内径よりも径大とした円錐状のテ
ーパー面(30)としている。そして、このテーパー面
(30)が、図2に示す如く、ステム(10)上端部(12)
の内周面(27)に密着し、押釦本体(25)とステム(1
0)との接続部分に高い気密性を持たせている。
【0049】また、押釦本体(25)は、一側に噴射ノズ
ル(31)を形成し、ステム(10)の噴出路(13)を通過
したエアゾール内容物を、この噴射ノズル(31)から外
部に噴射可能としている。そして、この押釦本体(25)
を、ヒンジ部(32)を介して固定体(33)に連結し、こ
の固定体(33)をエアゾール容器(1)の蓋体(2)に係合
固定している。
【0050】また、押釦本体(25)は、ヒンジ部(32)
とは反対側に、手指で押圧可能なレバー部(34)を突設
している。そして、エアゾール内容物の噴射時に、レバ
ー部(34)を押圧すると、ヒンジ部(32)を支点として
押釦本体(25)がステム(10)方向に移動し、ステム
(10)を押し下げ可能としている。
【0051】また、押釦本体(25)は、図6に示す如
く、ヒンジ部(32)を支点として、ステム(10)とは反
対方向に回動する事により、嵌合部(26)とステム(1
0)上端部(12)とを分離して、押釦本体(25)の取り
外しを可能としている。
【0052】そして、このヒンジ部(32)を有する押釦
本体(25)のステム(10)からの取り外し及び接続を容
易とするため、上記押釦本体(25)の嵌合部(26)は、
内径を、上端部(12)外径の寸法に対してプラス5.0
%〜マイナス2.5%とするのが好ましい。また、この
寸法で形成すると、押釦本体(25)の着脱を容易に行う
事ができるだけでなく、エアゾール内容物の噴射のため
に押釦本体(25)を押圧した際に、押釦本体(25)が不
用意にステム(10)から脱落する事のない、適度な嵌合
力を持つものとなり、優れた操作性を得る事もできる。
【0053】但し、この嵌合部(26)の内径は、ステム
(10)上端部(12)の外径プラス5.0%よりも大きく
形成すると、嵌合部(26)と上端部(12)との嵌合力が
弱すぎて、エアゾール内容物の横漏れを生じ易いものと
なる。逆に、嵌合部(26)の内径は、ステム(10)上端
部(12)の外径マイナス2.5%よりも小さく形成する
と、嵌合力が強すぎて、ステム(10)への押釦本体(2
5)の脱着に大きな力が必要となり、製造作業や使用時
の準備作業に、手間が掛かるとともに、接続時に押釦本
体(25)でステム(10)を誤って押し下げ、エアゾール
内容物を誤噴射してしまう虞れがある。
【0054】上述の如き寸法でステム(10)と押釦本体
(25)を形成する事により、押釦本体(25)とステム
(10)との接続部分に生じるエアゾール内容物の横漏れ
を防止しながら、押釦本体(25)のステム(10)への着
脱を容易に行えるものとしている。
【0055】また、固定体(33)には、レバー部(34)
を押し下げた際の移動範囲(35)に、レバー部(34)の
押圧量を制御する係止片(36)を設けている。この係止
片(36)は、板状部材の一端を固定体(33)の下方に軸
支し、軸方向及び水平方向に回動可能としている。そし
て、この軸支部(37)を支点として係止片(36)を回動
し、図3に示す如く、軸方向に起こすと、係止片(36)
はレバー部(34)の移動範囲(35)に配置される。この
配置状態でレバー部(34)を押圧すると、図3に示す如
く、小さな押圧摺動量でレバー部(34)が係止片(36)
に突き当たり、押釦本体(25)の大きな押圧が阻止され
る。
【0056】また、係止片(36)をレバー部(34)の移
動範囲(35)に配置した際の安定性を高めるため、係止
片(36)の両側面にリブ(38)を突出し、このリブ(3
8)を係合する係合凹部(40)を、固定体(33)に一対
設けている。一方、図1、図4に示す如く、係止片(3
6)を倒してレバー部(34)と平行に配置すると、係止
片(36)がレバー部(34)の上下移動を何ら妨げる事が
なく、図4に示す如く、押釦本体(25)の大きな押圧を
可能としている。
【0057】また、上記係止片(36)による押釦本体
(25)の噴射形態の小量・大量切り替えの仕組みを説明
する。まず、係止片(36)を軸方向に起こした際の他端
とレバー部(34)下面との距離は、非押圧時に於けるス
テム(10)の下端と切替バルブ(16)の上面との距離と
略同じかまたは、多少短く形成している。この構成でレ
バー部(34)を押圧して係止片(36)に突き当てた際
に、ステム(10)が小さく押し下がって、バルブ機構
(24)が開放する。また、ステム(10)の下端押圧部
(15)が切替バルブ(16)を押し下げる事はないものと
なり、エアゾール内容物の小量噴射が可能となる。
【0058】また、係止片(36)を水平状態に倒して、
レバー部(34)を大きく押圧した場合には、ステム(1
0)の下端押圧部(15)が切替バルブ(16)を押し下げ
可能としている。この切替バルブ(16)の押し下げによ
り、挿通口(8)を開放し、エアゾール内容物の大量噴射
が可能となる。
【0059】また、上記小量噴射及び大量噴射を行った
際は、何れの場合も押釦本体(25)の側面に突設したレ
バー部(34)を押圧し、ヒンジ部(32)を中心に移動さ
せながら押釦本体(25)を押し下げるので、押釦本体
(25)には、ステム(10)の軸方向に対して傾き方向に
押圧力が作用する。この作用により、図7、図8に示す
如く、押釦本体(25)が傾いて、ステム(10)上端部
(12)との間に隙間を生じる。特に、大量噴射の場合
は、図5に示す如く、押釦本体(25)の傾きが大きく、
ズレが生じ易いものである。従来は、この隙間の形成に
より、気密性が解除されてエアゾール内容物の横漏れを
生じていた。
【0060】しかしながら、本発明の押釦では、ステム
(10)の上端部(12)内周面(27)に、嵌合部(26)の
内側に設けた係合筒(28)を挿入し、この係合筒(28)
のテーパー面(30)を密着させている。このテーパー面
(30)は、ステム(10)挿入側を径小とし、押釦本体
(25)側を径大とする円錐状に形成しているので、図5
に示す如く、押釦本体(25)が傾いても、テーパー面
(30)が確実に上端部(12)内周面(27)に密着する。
【0061】従って、押釦本体(25)とステム(10)と
の気密性を保ち、エアゾール内容物の横漏れを良好に防
止可能となる。そして、エアゾール内容物の無駄を省く
とともに、人体や環境の汚染も防いで、快適な使用が可
能となる。また、円錐状のテーパー面(30)であるか
ら、押釦本体(25)が何れの方向に傾いても、確実にス
テム(10)の上端部(12)の内周面(27)に密着して、
気密性を損なう事はないものとなる。
【0062】また、本発明では、係合筒(28)により気
密性を保つので、嵌合部(26)とステム(10)との嵌合
を強固にする必要がなく、押釦本体(25)とステム(1
0)とを接続や分離作業を容易に行う事ができる。そし
て、押釦本体(25)をステム(10)の上端部(12)から
取り外すには、レバー部(34)を保持して、ステム(1
0)とは反対方向に引き上げる事により、図6に示す如
く、押釦本体(25)はヒンジ部(32)を中心に分離方向
に回転移動して、ステム(10)上端部(12)から分離す
るものである。
【0063】そして、使用時は、ステム(10)方向に押
釦本体(25)を回転させて、嵌合部(26)とステム(1
0)上端部(12)とを接続する。この時、接続に大きな
力を必要としないので、ステム(10)を誤って押し下げ
る事はなく、エアゾール内容物の誤噴射を防止する事が
できる。そのため、着脱作業も安全に行う事ができる。
また、使用時だけでなく、エアゾール製品の製造時も、
組み立て作業を容易とするとともに、エアゾール内容物
の誤噴射を防いで、生産効率や作業の安全性が向上する
ものとなる。
【0064】また、上記実施例では、押釦本体(25)を
エアゾール容器(1)への固定体(33)に、ヒンジ部(3
2)を介して接続するとともに押釦本体(25)の側面に
突設したレバー部(34)を押圧する事により、押釦本体
(25)を傾き方向に移動させ、ステム(10)を斜め横方
向から押し下げるものとしている。しかし、他の異なる
実施例として、図9に示す如く押釦本体(25)を固定体
(33)等に接続する事なく独立してステム(10)に固定
し、押釦本体(25)の上面を押圧して、ステム(10)の
軸方向に押釦本体(25)を移動し、ステム(10)を押し
下げるものとしても良い。この構造に於いても、操作者
が常に押釦本体(25)をステム(10)の軸方向に真っ直
ぐに押圧するとは限らず、ランダムな方向に押釦本体
(25)が傾いて押し下げられる事がある。
【0065】しかしながら、この押釦本体(25)の傾き
に対応して、係合筒(28)のテーパー面(30)が、ステ
ム(10)上端部(12)の内周面(27)に、常に密着する
ので、気密性が損なわれる事がない。そのため、エアゾ
ール内容物の横漏れを確実に防止する事ができる。
【0066】また、第2実施例の押釦本体(25)は、独
立してステム(10)に接続しているので、ステム(10)
上端部(12)との嵌合力が弱すぎると、押釦本体(25)
がステム(10)から脱落し易いものとなる。従って、本
実施例では、押釦本体(25)の嵌合部(26)の内径は、
ステム(10)上端部(12)の外径に対してマイナス0.
5%〜マイナス5.5%とする事により、ステム(10)
上端部(12)外径よりも径小に形成している。このよう
に形成する事により、押釦本体(25)とステム(10)と
の接続部分に生じるエアゾール内容物の横漏れを防止し
ながら、押釦本体(25)の押圧時や、搬入・展示時等
に、押釦本体(25)がステム(10)から脱落するのを良
好に防止可能となる。
【0067】また、この嵌合部(26)の内径を、ステム
(10)上端部(12)の外径マイナス5.5%よりも径小
に形成すると、押釦本体(25)の脱落防止効果は高まる
が、嵌合力が強すぎて、着脱に手間が掛かるとともに、
ステム(10)を誤って押し下げ易い。また、嵌合部(2
6)内径を、ステム(10)上端部(12)の外径マイナス
0.5%よりも径大に形成すると、嵌合力が弱くなって
押釦本体(25)の着脱は容易となるが、押釦本体(25)
がステム(10)から脱落し易いものとなる。
【0068】
【発明の効果】本発明は上述の如く構成したものである
から、エアゾール内容物噴射のための押釦によるステム
の押し下げ時に、押釦がステムの軸方向とは異なる何れ
の方向に傾いても、係合筒のテーパー面がステム上端部
内周面に確実に密着して、押釦とステムとの気密性を保
ち、エアゾール内容物の横漏れを良好に防止する事がで
きる。そのため、エアゾール内容物の横漏れによる人体
や周囲の汚染を防ぐ事ができ、快適で効率的なエアゾー
ル内容物の使用が可能となる。また、このようなステム
内周面に密着する係合筒にて横漏れ防止を行うものは、
押釦本体を傾斜して押し下げるヒンジ部を有する押釦
に、特に有効なものである。
【0069】また、係合筒のテーパー面とステム上端部
内周面との密着により、エアゾール内容物の横漏れを防
止するので、押釦とステムとを強固に嵌合する必要がな
く、押釦のステムへの脱着を容易に行う事ができる。そ
のため、必要に応じて消費者が押釦を着脱して製品を使
用する場合や、製造者が組み立て作業を行う場合に、作
業を容易に行う事ができるとともに、ステムを誤って押
し下げる事がなく、エアゾール内容物の誤噴射を防ぐ事
ができる。従って、脱着作業の作業効率や安全性を向上
させる事ができる。
【0070】また、エアゾール内容物の小量噴射と大量
噴射とが切替え可能なエアゾール製品に本発明の押釦を
使用する場合も、押釦を小さく押圧して小量噴射を行っ
た際は勿論、押釦を大きく押圧して大量噴射を行って
も、ステムと押釦との気密性を良好に保ち、エアゾール
内容物の横漏れを確実に防ぐので、効率的で快適なエア
ゾール内容物の噴射作業を行う事ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例の断面図。
【図2】図1に於ける押釦本体とステムとの接続部分の
拡大図。
【図3】押釦本体を小さく押し下げて、エアゾール内容
物の小量噴射を行っている状態の断面図。
【図4】押釦本体を大きく押し下げて、エアゾール内容
物の大量噴射を行っている状態の断面図。
【図5】図4に於ける押釦本体とステムとの接続部分の
拡大図。
【図6】押釦本体の引き上げ状態の断面図。
【図7】小量噴射時のバルブ機構を示す断面図。
【図8】大量噴射時のバルブ機構を示す断面図。
【図9】独立した押釦本体をステムに接続した第2実施
例の断面図。
【符号の説明】
1 エアゾール容器 2 蓋体 3 ステムガスケット 4 ハウジング 6 上部室 7 下部室 8 挿通口 10 ステム 15 下端押圧部 16 切替バルブ 17 被押圧部 18 小量流通口 21 弁座 24 バルブ機構 25 押釦本体 26 嵌合部 27 内周面 28 係合筒 30 テーパー面 32 ヒンジ部 33 固定体 34 レバー部 35 移動範囲 36 係止片

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エアゾール内容物を噴射する押釦本体の
    下面に、バルブ機構のステム上端を挿入嵌合する円筒状
    の嵌合部を設けるとともに、この嵌合部の内側に、ステ
    ム上端の内周面に挿入密着する係合筒を突設し、この係
    合筒のステム上端内周面との接触側に、ステム挿入側を
    ステムの内径よりも径小とするとともに押釦本体側の外
    径をステムの内径よりも径大とした円錐状のテーパー面
    を設けた事を特徴とするエアゾール用押釦。
  2. 【請求項2】 押釦本体は、エアゾール内容物の噴射方
    向の一側を、ヒンジ部を介してエアゾール容器への固定
    体に連結し、このヒンジ部とは反対側に突出形成したレ
    バー部を手指で押圧する事により、ヒンジ部を支点とし
    て押釦本体を押圧し、ステムを押し下げ可能とした事を
    特徴とする請求項1のエアゾール用押釦。
  3. 【請求項3】 ヒンジ部を有する押釦本体の嵌合部の内
    径は、ステム上端の外径に対してプラス5.0%〜マイ
    ナス2.5%とした事を特徴とする請求項1又は2のエ
    アゾール用押釦。
  4. 【請求項4】 押釦本体は、他の部材との接続を行わ
    ず、独立してステムに連結し、ステムを押し下げ可能と
    した事を特徴とする請求項1のエアゾール用押釦。
  5. 【請求項5】 独立した押釦本体の嵌合部の内径は、ス
    テム上端の外径に対してマイナス0.5%〜マイナス
    5.5%とした事を特徴とする請求項1又は4のエアゾ
    ール用押釦。
  6. 【請求項6】 バルブ機構は、ステムの押し下げ摺動量
    に対応して噴射量を調節可能に形成し、押釦本体の押圧
    時のレバー部の移動範囲に、レバー部の小さな押し下げ
    を可能とするとともにレバー部の大きな押し下げを不能
    とする係止片を、移動自在に配置し、エアゾール内容物
    の小量噴射時は、レバー部の移動範囲に臨ませて係止片
    を配置して、押釦本体の小さな押圧を可能とし、エアゾ
    ール内容物の大量噴射時は、係止片をレバー部の移動範
    囲から除去して、押釦本体の大きな押圧を可能とした事
    を特徴とする請求項1、2、3、4又は5のエアゾール
    用押釦。
  7. 【請求項7】 バルブ機構は、エアゾール容器の蓋体の
    内部に上端を固定したハウジング内に、挿通口を介して
    上部室と下部室とを形成し、上部室内には、ステムガス
    ケットを介してステム上端を蓋体から外方に付勢突出す
    るとともに下端に設けた下端押圧部を挿通口に臨ませて
    配置したステムを上下動可能に装着し、下部室内には、
    ステムの下端押圧部に臨ませるとともに被押圧部を挿通
    口から上部室側に突出した切替バルブを上下動可能に装
    着し、この切替バルブに、上部室と下部室とを連通する
    小量流通口を開口するとともに切替バルブを挿通口の弁
    座に押圧付勢して、挿通口を小量流通口の連通以外では
    閉止し、ステムの小さな押圧時には、切替バルブを非押
    圧状態とし、ステムの大きな押圧時には、ステムの下端
    押圧部により切替バルブの被押圧部を押圧し、挿通口を
    開放して大量の内容物を噴射可能とした事を特徴とする
    請求項6のエアゾール用押釦。
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