JP2002127481A - 画像形成装置およびその制御方法 - Google Patents

画像形成装置およびその制御方法

Info

Publication number
JP2002127481A
JP2002127481A JP2000319026A JP2000319026A JP2002127481A JP 2002127481 A JP2002127481 A JP 2002127481A JP 2000319026 A JP2000319026 A JP 2000319026A JP 2000319026 A JP2000319026 A JP 2000319026A JP 2002127481 A JP2002127481 A JP 2002127481A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sheet material
recording paper
image forming
ink ribbon
forming apparatus
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000319026A
Other languages
English (en)
Inventor
Yuji Toyomura
祐士 豊村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority to JP2000319026A priority Critical patent/JP2002127481A/ja
Publication of JP2002127481A publication Critical patent/JP2002127481A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Electronic Switches (AREA)
  • Controlling Sheets Or Webs (AREA)
  • Handling Of Sheets (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 所定時間の経過によりバッテリの節電モード
へと遷移する際、搬送ローラ等により挟持するシート材
の変形を防止する。 【解決手段】 第1スリープ時間監視タスクまたは第2
スリープタスク時間監視タスクによって所定時間の経過
を検出してスリープ状態へ遷移するとき、キャプスタン
ローラ60およびピンチローラ61によって記録紙50
を挟持している場合には、記録紙50を方向D2へ排出
することによりキャプスタンローラ60およびピンチロ
ーラ61による挟持状態から開放して、記録紙50が変
形するのを防止し、スリープ状態から復帰した際に記録
紙50を再び正常に供給することが可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主にバッテリ駆動
方式の画像形成装置であって、特に所定時間の経過によ
りバッテリの節電モードへと遷移する画像形成装置およ
びその制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】静止画を撮影可能なディジタルスチルカ
メラ(以下、「DSC」と称す)や、静止画および動画
の撮影が可能なディジタルビデオカメラ(以下、「DV
C」と称す)等のディジタル撮影機器の急速な普及に伴
い、これらの撮影機器と共に持ち運び、撮影した画像を
その場でカラープリントすることが可能な小型軽量の画
像形成装置、いわゆるモバイルプリンタ装置が注目され
始めている。
【0003】一般に、モバイルプリンタ装置には、装置
本体に着脱可能な、例えばPCカードなどのカードタイ
プの不揮発性メモリデバイス(以下、「メモリカード」
と称す)を装着するためのスロットが設けられている。
例えば、DSCやDVCで撮影した静止画の画像データ
をこのメモリカードに格納し、モバイルプリンタ装置に
よってメモリーカードの内容を読み取ってフルカラープ
リントすることが可能である。
【0004】モバイルプリンタ装置は、線状に複数の発
熱体を配置したサーマルヘッドを備え、一対の搬送ロー
ラ等によって挟持し搬送する記録紙等のシート材に重ね
たインクリボンの背後をサーマルヘッドで加熱してイン
クリボン上のインクをシート材に転写する。カラープリ
ントを行う場合は、装置内にシート材を複数回往復運動
させ、インクリボン上に形成したシアン、マゼンタ、イ
エローの各色のインクを順に合成する。
【0005】また、このようなモバイルプリンタ装置
は、持ち運ぶことが前提であるため、その駆動電源とし
て主にバッテリが用いられる。バッテリを駆動電源とす
るモバイルプリンタ装置では、所定時間操作されない場
合、節電モード(スリープモード)に遷移してバッテリ
寿命を延ばすように構成することが多い。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、節電モード
に遷移する際、シート材が搬送ローラ等によって挟持さ
れて装置内部に残っており、長時間そのままの状態に維
持されると、シート材は変形してしまうことがある。シ
ート材が変形すると、次の記録動作の際にシート材が正
常に搬送されず、ジャムが発生する恐れもある。
【0007】そこで、本発明においては、所定時間の経
過によりバッテリの節電モードへと遷移する際、搬送ロ
ーラ等により挟持するシート材の変形を防止した画像形
成装置およびその制御方法を提供する。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、シート材を挟
持した状態における所定時間の経過を検知し、この検知
結果に基づいて節電モードへ遷移させる際、挟持したシ
ート材を排出した後に節電モードへ遷移させる構成とし
たものである。
【0009】これにより、節電モードへ遷移した後も、
シート材が搬送ローラ等により挟持されて変形すること
がなく、シート材を正常に供給することが可能となる。
【0010】
【発明の実施の形態】請求項1に記載の発明は、シート
材を挟持して搬送する搬送手段と、シート材を挟持した
状態における所定時間の経過を検知するタイマ手段と、
同タイマ手段の検知結果に基づいて装置を節電モードへ
遷移させる制御手段とを備えた画像形成装置であって、
制御手段は、節電モードへの遷移の際、搬送手段からシ
ート材を排出した後に節電モードへ遷移させるものとし
た画像形成装置としたものであり、節電モードへの遷移
の際、搬送手段により挟持するシート材を排出して、シ
ート材の変形を防止することが可能となる。
【0011】請求項2に記載の発明は、搬送するシート
材を支持する支持手段を備え、制御手段は、シート材を
支持手段の方向へ排出するものとした請求項1記載の画
像形成装置としたものであり、シート材を排出する際、
シート材が装置から脱落しないように支持することが可
能となる。
【0012】請求項3に記載の発明は、記録材を塗布し
た基材を巻取りながら基材上の記録材をシート材上へ転
写するインクリボンと、制御手段によるシート材の排出
動作に関する情報を記憶する記憶手段と、同記憶手段に
記憶したシート材の排出動作に関する情報に基づいて次
のシート材の給紙の際にインクリボンの巻取りによる初
期化動作を禁止する手段とを備えた請求項1または2記
載の画像形成装置としたものであり、インクリボンの初
期化動作をシート材を排出する度に行わないことによっ
て、インクリボンの無駄な巻取りを防止することが可能
となる。
【0013】請求項4に記載の発明は、シート材を挟持
して搬送し、シート材を挟持した状態における所定時間
の経過を検知し、この検知結果に基づいて節電モードへ
遷移させる機能を備えた画像形成装置の制御方法であっ
て、節電モードへの遷移の際、挟持したシート材を排出
した後に節電モードへ遷移させることを特徴とする画像
形成装置の制御方法としたものであり、節電モードへの
遷移の際、挟持して搬送するシート材を排出して、シー
ト材の変形を防止することが可能となる。
【0014】請求項5に記載の発明は、シート材を排出
する際、搬送するシート材を支持する支持手段の方向へ
排出することを特徴とする請求項4記載の画像形成装置
の制御方法としたものであり、シート材を排出する際、
シート材が装置から脱落しないように支持することが可
能となる。
【0015】請求項6に記載の発明は、記録材を塗布し
た基材を巻取りながら基材上の記録材をシート材上へ転
写するインクリボンを備えて、シート材の排出動作に関
する情報を記憶し、記憶したシート材の排出動作に関す
る情報に基づいて次のシート材の給紙の際にインクリボ
ンの巻取りによる初期化動作を禁止することを特徴とす
る請求項4または5記載の画像形成装置の制御方法とし
たものであり、インクリボンの初期化動作をシート材を
排出する度に行わないことによって、インクリボンの無
駄な巻取りを防止することが可能となる。
【0016】以下、本発明の実施の形態について、図面
を用いて説明する。
【0017】図1は本発明の実施の形態におけるモバイ
ルプリンタ装置の斜視図を示している。
【0018】図1において、プリンタ本体1は、電源基
板、制御基板、プリンタエンジンなどから構成されてお
り、エリアセンサや制御基板などから構成されるDSC
モジュール(図示せず)を接続し、DSCモジュールに
よって撮影した画像のデータを直接転送してフルカラー
プリントすることが可能である。また、プリンタ本体1
には、メモリカード2を着脱可能であって、メモリカー
ド2に格納された画像データを読み出し、これをプリン
トすることも可能である。
【0019】プリンタ本体1に備える表示パネル3は、
プリンタ本体1に装着されたメモリカード2から転送さ
れた画像データを表示したり、DSCモジュールから出
力された画像データを表示するものである。また、表示
パネル3には、プリンタ本体の各種設定項目(例えば画
質調整や、印字枚数の指定など)が表示される。
【0020】また、プリンタ本体1は、プリンタ本体1
の各種設定項目を切り換える際に押下する設定項目切り
換えボタン4a,4b、設定項目切り換えボタン4a,
4bによって切り換えた項目をセレクトする際に押下す
る確定ボタン4c、表示パネル3に表示されている画像
データをプリントする際に押下するプリント指示ボタン
5およびプリンタ本体の電源をオン/オフするための電
源スイッチ6を備える。
【0021】また、接続コネクタ7は、プリンタ本体1
とDSCモジュールを電気的に接続するものである。通
紙ガイド8は、画像記録を行うためのシート材としての
(図示せず)記録紙をプリンタ本体1の内部にガイドす
るものである。記録紙は、図1に示す角度からは見えな
いプリンタ本体1の給紙口に挿入され、一対の搬送ロー
ラ(図示せず)等によって挟持され、搬送される。カラ
ープリントを行う場合は、通紙ガイド8を通って、プリ
ンタ本体1内部を複数回往復移動する。
【0022】図2は図1のモバイルプリンタ装置のハー
ドウェア構成を示すブロック図である。
【0023】図2において、CPU20は、プリンタ本
体1の各構成要素を制御する。フラッシュ(FLAS
H)メモリ21には、CPU20を動作させるためのプ
ログラムが格納されている。また、フラッシュメモリ2
1には、DSCモジュールから転送された画像データに
圧縮処理を施して格納することができる。DRAM22
は、CPU20のワーク領域として使用され、DSCモ
ジュールから転送されてきた画像データやメモリカード
から読みこまれた画像データは、一旦、DRAM22に
格納される。
【0024】DMAコントローラ23は、DRAM22
に格納された画像データを他のハードウェアモジュール
に転送する際に使用される。メモリカードスロット24
には、着脱可能なメモリカードが装着される。メモリカ
ードコントローラ25は、メモリカードスロット24に
装着されたメモリカード2に対して、CPU20からの
アクセスを制御する。具体的には、メモリカード2に記
憶された、DCF規格など特定ファイル形式を満たす画
像ファイルにアクセスし、これを読み出したり、逆にD
RAM22に展開されている画像データを、DCF規格
に準拠するファイル形式に変換して書き込むこともでき
る。
【0025】インターフェイス(I/F)26は、図1
に示す接続コネクタ7に該当する。CPU20は、イン
ターフェイス26を介してDSCモジュールのハードウ
ェア設定を行ったり、逆にDSCモジュールから、撮影
された画像データや、DSCモジュールの状態を示すス
テート情報などを入手する。CPU20は、インターフ
ェイス26を介して、プリンタ本体1にDSCモジュー
ルが接続されているか否かを検出する。
【0026】表示パネル27は、図1に示す表示パネル
3に該当し、本実施の形態ではカラーLCDが搭載され
ている。表示パネル27には、DRAM22に展開され
た画像データや、ユーザの操作を補助する情報等が表示
される。LCDドライバ28は、表示パネル27を駆動
するドライバであって、DMAコントローラ23によっ
てDRAM22から転送されてくる画像データを表示パ
ネルに表示する。
【0027】プリンタエンジン29は、本実施の形態で
は熱転写方式のカラープリンタを搭載している。プリン
タインターフェイス30は、CPU20あるいはDMA
コントローラ23によって1ライン単位に転送される単
色の画像データを複数プレーン分プリンタエンジン29
に渡す。プリンタエンジン29は、プリンタインターフ
ェイス30を介して受け取った画像データに基づきカラ
ー画像を形成する。逆に、プリンタエンジン29に配置
されたセンサ等の情報は、プリンタインターフェイス3
0を経由してCPU20に送られる。このプリンタエン
ジン29の動作については後述する。
【0028】また、CPU20は、プリンタインターフ
ェイス30を介してプリンタエンジン29に搭載された
駆動源(図示せず)の制御を行っている。より具体的に
は、CPU20は、プリンタインターフェイス30を介
して、プリンタエンジン29に搭載された駆動源として
のステッピングモータ(図示せず)を駆動するための励
磁信号を出力している。
【0029】操作ボタン31は、図1に示す設定ボタン
群(設定項目切り換えボタン4a,4b,確定ボタン4
c)を一括りにして示したものである。操作ボタン3
1、プリント指示ボタン5および電源スイッチ6の状態
(オン/オフ)を示す信号は、CPU20のI/Oポー
ト(図示せず)に直接入力され、CPU20はいつでも
操作ボタン31、プリント指示ボタン5および電源スイ
ッチ6のそれぞれの押下状態を確認できる。
【0030】図3は図2の電源部32のハードウェア構
成を示すブロック図である。
【0031】電源部32は、図3に示すように入力電源
としてのバッテリ32a、DC/DCコンバータ32
b、電源電圧を検出する電圧検出手段32cおよび電圧
閾値判定手段32dなどから構成され、プリンタ本体1
に所望の電圧に変換された電力を供給すると共に、電源
電圧の検出結果をCPU20に出力するものである。C
PU20は、この検出結果に基づき、バッテリ残量がど
の程度あるか、およその目安を判断する。
【0032】DC/DCコンバータ32bは、バッテリ
32aからの電圧供給をうけて、プリンタエンジン29
や表示パネル27等が所望とするDC電圧を生成して出
力(供給)する。また、DC/DCコンバータ32bは
CPU20からの制御信号に基づき、供給する任意系列
のDC電圧の出力制御(オン−オフ制御)を行う。この
制御によって、装置の使用状況によっては出力する必要
のないDC電圧をカットし、バッテリ入力装置として必
要不可欠な省電力機能を実現する。
【0033】電圧検出手段32cは、装置への供給電圧
となるバッテリ32aの電圧値:Vinをモニターし、
装置の使用に伴う装置への供給電圧の変化を検出するも
のである。電圧閾値判定手段32dは、電圧検出手段3
2cが検出したバッテリ32aの電圧値:Vinと、V
inの変動によりDC/DCコンバータ32bが本来供
給すべき各部の所望の電源電圧を出力することが困難と
なる予め設定した電圧値に対して一定の余裕度を持たせ
た入力閾値電圧値:Vthとの比較を行い、その結果を
CPU20に送出するものである。例えば、電圧閾値判
定手段32dは、Vin≦Vthが満たされると判断し
た場合、Low信号をCPU20に出力する。これを受
信することにより、CPU20は、現状の電力消費が続
けば、まもなく装置動作を維持することが困難になるこ
とを事前に察知できる。
【0034】図4は図2のプリンタエンジン29の概略
構成図である。
【0035】図4において、記録紙50は、後述するキ
ャプスタンローラ60およびピンチローラ61によって
挟持され搬送されることにより、方向D1およびD2に
往復移動する。プリンタエンジン29は、方向D1に駆
動される記録紙50上にシアン(Cyan:以下、
「C」と記す)、マゼンタ(Magenta:以下、
「M」と記す)、イエロー(Yellow:以下、
「Y」と記す)の順に3色の画像を合成してフルカラー
プリントを形成する。
【0036】図5は図4のインクリボン51の構成を示
す図である。
【0037】図5において、インクリボン51は、数μ
mの厚みの透明PET基材上に、記録材としてのCイン
ク塗布領域52c、Mインク塗布領域52m、Yインク
塗布領域52yおよびオーバーコート材塗布領域52o
が面順に形成されたものであり、これらの4領域は繰返
し配置されている。オーバーコート材塗布領域52o
は、Cインク塗布領域52c、Mインク塗布領域52m
およびYインク塗布領域52yによる色材転写後に、記
録紙50の表面に透明のコート層を形成し、転写した色
材の被覆処理を行って耐擦過性や耐候性などを向上させ
るためのものである。
【0038】また、Cインク塗布領域52cの直前には
C領域検出マーク53cが、Mインク塗布領域52mの
直前にはM領域検出マーク53mが、Yインク塗布領域
52yの直前にはY領域検出マーク53yが、オーバー
コート材塗布領域52oの直前にはオーバーコート領域
検出マーク53oが、それぞれ黒色インクで印刷されて
おり、後述するリボンマークセンサで各マーク53c,
53m,53y,53oを検出することにより、印字の
際のインクリボン51の頭出しを行う。なお、C領域検
出マーク53cのみが2本のバーとして印刷されている
のは、例えばプリンタエンジン29を初期化する際、1
色目の印字色であるCインク塗布領域52cの頭出しを
行う必要があるためである。
【0039】図4に戻って、リボンカセット54は、上
述のインクリボン51を巻き付けた繰出しボビン55
と、図示しない駆動源に接続され印字に際して繰出しボ
ビン55から方向D3に記録紙50の搬送速度と等速に
インクリボン51を引き出して巻き取る巻取りボビン5
6とにより構成される。繰出しボビン55側は、駆動源
に接続されておらず、インクリボン51が引き出される
分だけ回転する。また、繰出しボビン55の軸には適度
な負荷が与えられており、巻取りボビン56によってイ
ンクリボン51が巻き取られたときにインクリボン51
に適度な張力を与える。インクリボン51の繰出しボビ
ン55から巻取りボビン56までの搬送路の途中には、
各色インク塗布領域の先頭を示す領域検出マーク53を
検出するリボンマークセンサ57が設けられている。
【0040】インクリボン51をその背後すなわち記録
材が塗布された面の裏側から加熱するラインサーマルヘ
ッド58は、複数の発熱体を線状(ライン状)に一列に
配置したものである。このようなラインサーマルヘッド
58の各発熱体に対し、形成する画像すなわち画像デー
タの値に応じた数の印加パルスを加えることで、発熱体
単位(1画素単位)に発熱量を制御する。また、発熱量
に応じて発熱体の熱分布が変わるため、インクリボン5
1に塗布された色材インクの溶融面積すなわちドットの
サイズを変えて、面積的に階調を再現することができ
る。
【0041】プラテンローラ59は、ラインサーマルヘ
ッド58の線状の発熱体に対向する位置に並行して配置
されている。また、プラテンローラ59は図示しない駆
動源により方向D4および方向D5に移動可能に構成さ
れる。プラテンローラ59は、印字中(このとき、記録
紙50は方向D1に搬送されている)はD4方向に付勢
され、インクリボン51と記録紙50とをラインサーマ
ルヘッド58に圧接する。1色の印字が終わって記録紙
50を方向D2に搬送する際、記録紙50が方向D2へ
搬送されるのを妨げないように、プラテンローラ59は
ラインサーマルヘッド58から離間する方向すなわち方
向D5に変位される。
【0042】金属製のキャプスタンローラ60および心
金をゴム等で被覆したピンチローラ61は、記録紙50
を挟持して搬送するものである。このうち少なくともキ
ャプスタンローラ60は、ギア列等を介して駆動用ステ
ッピングモータ(図示せず)に連結されて駆動される。
この種のプリンタエンジン29では、カラー印字におい
て記録紙50を複数回往復させる必要があるため、繰返
し位置再現精度に起因する各色のレジストレーション精
度が画質に大きく影響する。そのため、本実施の形態に
おいては、キャプスタンローラ60の表面にパターンを
形成し、記録紙50に対するグリップ力を増加させるこ
とで、繰返し位置再現精度を向上させている。
【0043】第1記録紙センサ62および第2記録紙セ
ンサ63は、記録紙50の先端および後端を検出し、画
像形成タイミングを生成したり、ジャムを検出するのに
用いられる。反射型センサを応用したリボンカセットセ
ンサ64は、リボンカセット54の装着の有無を検出す
るためのものである。プラテン位置センサ65は、プラ
テンローラ59の近傍に配置され、プラテンローラ59
が方向D4と方向D5のどちらの位置に存在するのかを
検出するものである。
【0044】図6は図2のプリンタエンジン29のハー
ドウェア構成を示すブロック図である。
【0045】図6において、プラテン変位モータ66
は、前述のようにプラテンローラ59を方向D4および
方向D5に変位させる駆動源である。キャプスタンモー
タ67は、前述したキャプスタンローラ60に連結され
る駆動用ステッピングモータである。リボン搬送モータ
68は、巻取りボビン56の駆動源である。これらの各
モータ66,67,68を駆動する励磁信号は、CPU
20から出力され、プリンタインターフェイス30を介
して各モータ66,67,68へと入力される。
【0046】サーマルヘッドコントローラ69は、プリ
ンタインターフェイス30を介してCPU20より受け
取った各信号に基づき、サーマルヘッド58を制御する
ものである。
【0047】次に、上記構成のプリンタエンジン29の
動作について説明する。
【0048】図7は電源投入時のプリンタエンジン29
の動作を示す図、図8はプリンタエンジン29の初期化
タスクのシーケンスを示すフローチャートである。以
下、図6〜図8を用い、プリンタエンジン29の初期化
シーケンスについて詳細に説明する。
【0049】プリンタエンジン29は、プリンタインタ
ーフェイス30を介してCPU20とやり取りされる情
報に基づいて制御される。以下の説明では特に必要のな
い限り、CPU20が制御に介在している点を明示しな
いが、すべてのシーケンスはCPU20が制御する。
【0050】まず、電源が投入されると、プラテン位置
センサ65の出力を参照し(STEP0001)、プラ
テンローラ59が方向D4の位置にあれば、プラテン変
位モータ66を制御することにより、プラテンローラ5
9を方向D5に変位させる(STEP0002)。
【0051】次に、リボンカセットセンサ64の出力を
参照し、プリンタエンジン29にリボンカセット54が
装着されているか否かをチェックする(STEP000
3)。リボンカセット54が装着されていない場合、C
PU20は文字情報をイメージ化(ビットマップ化)し
てLCDドライバ28に出力する。これによって表示パ
ネル27には、例えば「リボンカセットなし」の表示が
行われる(STEP0004)。
【0052】一方、リボンカセット54が装着されてい
る場合、第1記録紙センサ62で記録紙が検出されてい
ないかチェックする(STEP0005)。第1記録紙
センサ62で記録紙が検出された場合、例えばプリント
途中でユーザが電源を切るなどして、プリンタエンジン
29内部に記録紙が不正規な状態で残留している可能性
があるため、記録紙を予め定められた時間だけ方向D1
に搬送する(STEP0006)。
【0053】予め定められた時間だけ記録紙を方向D1
に搬送した後、再度、第1記録紙センサ62で記録紙が
検出されていないかチェックする(STEP000
7)。記録紙50が検出されれば、なんらかの障害が発
生して、記録紙の正常な搬送が妨げられていると判断
し、CPU20は表示パネル27に、例えば「JAM発
生」の表示を行う(STEP0008)。さらに、第1
記録紙センサ62および第2記録紙センサ63の両方で
記録紙を検出しない状態となるまで待つ(STEP00
09)。
【0054】第1記録紙センサ62で記録紙が非検出の
場合、リボン初期化許可フラグを参照することによりイ
ンクリボン51に関する初期化を行うか否かを判断する
(STEP0010)。リボン初期化許可フラグは、後
述する記録紙の排出動作に関する情報を示すものであっ
て、値が“0”の場合は許可、“1”の場合は禁止であ
る。このリボン初期化許可フラグは、CPU20の内蔵
メモリに記憶されており、電源部32から所定の電力が
供給されているかぎりその内容が保持される。一方、電
源部32から所定の電力がCPU20に供給されなくな
った場合(例えば、ユーザによってモバイルプリンタ装
置からバッテリ32aが取り外された場合や、自然放電
によってバッテリ32aの電圧がCPU動作可能電圧を
下回った場合)、次にCPU20に電力が供給された時
点で、CPU20が有する初期化機能によりリボン初期
化許可フラグは“0”に初期化される。
【0055】リボン初期化フラグが“0”すなわちリボ
ン初期化許可の状態のとき、CPU20はCPUに内蔵
されたタイマーをリセットすると共にカウントを開始し
(STEP0011)、リボン初期化フラグが“1”す
なわち禁止のとき、後述するSTEP0019へ処理を
移行する。
【0056】リボン初期化許可の状態のとき、リボン搬
送モータ68を用いてインクリボン51を繰出しボビン
55から巻取りボビン56まで巻取ることにより方向D
3に搬送する(STEP0012)。そして、リボンマ
ークセンサ57により図5に示すC領域検出マーク53
cの検出を開始する(STEP0013)。C領域検出
マーク53cが検出されると、インクリボン51の搬送
を停止し(STEP0014)、インクリボン51の初
期化動作が完了する。このとき、CPU20の内蔵タイ
マの動作も停止させ(STEP0015)、第1スリー
プ時間監視タスクを起床し(STEP0019)、プリ
ントエンジン29の初期化シーケンスは終了する。
【0057】一方、タイマが計測する時間が、予め定め
られた時間をオーバすると、タイムアウトと判断し(S
TEP0016)、CPU20は表示パネル3に、最も
可能性の高い「インクリボン切れ」を表示する(STE
P0017)。その後リボンカセットセンサ64の出力
を参照して、プリンタエンジン29から使用済みのリボ
ンカセット54が抜かれたと判断したら(STEP00
18)、再度初期化シーケンスをやり直すべくSTEP
0003にジャンプする。
【0058】図9は図8のSTEP0019に示す第1
スリープ時間監視タスクの詳細なフローチャートであ
る。
【0059】第1スリープ時間監視タスクは、まず、C
PU20の内蔵タイマをリセットしてそのカウントを開
始する(STEP0100)。そして、操作ボタン31
が押下されると(STEP0101)、この操作ボタン
31に対するキーシーケンス処理が行われ(STEP0
102)、STEP0100へ戻る。
【0060】STEP0101において操作ボタン31
が押下されず、第1記録紙センサ62または第2記録紙
センサ63によって記録紙50の挿入を検出すると(S
TEP0103)、CPU20の内蔵タイマのカウント
を停止し(STEP0104)、後述する給紙タスクを
起床する(STEP0105)。
【0061】STEP0103において記録紙50の挿
入を検出せず、タイマが所定時間を計時すなわち所定時
間の経過を検知すると(STEP0106)、CPU2
0の内蔵タイマのカウントを停止し(STEP010
7)、後述するスリープ処理タスクを起床する(STE
P0108)。
【0062】図10(a)は初期化が完了したプリンタ
エンジン29に記録紙50が挿入された状態を示す図、
同図(b)は給紙の途中経過の状態を示す図、同図
(c)は給紙完了時の状態を示す図、図11は図9のS
TEP0105に示す給紙タスクの詳細なフローチャー
トである。以下、図6、図10および図11を用いて、
プリンタエンジン29における給紙タスクについて詳細
に説明する。
【0063】本実施の形態におけるプリンタエンジン2
9では、ユーザはプリントに先だって、プリンタエンジ
ン29に記録紙50を手差しで挿入する必要がある。ユ
ーザによって記録紙50がプリンタエンジン29に方向
D1に挿入され、挿入された記録紙50の先端がキャプ
スタンローラ60およびピンチローラ61に突き当たる
と、記録紙50は、それ以上奥に侵入できなくなる(図
10(a)の状態)。この状態を第1記録紙センサ62
によって検出する(STEP1001)。
【0064】このユーザによる記録紙50の挿入位置を
確実なものとするため、約1sec程度ウェイトし(S
TEP1002)、その後再度、第1記録紙センサ62
で記録紙50の有無をチェックする(STEP100
3)。もし、この時点で記録紙50が検出されなけれ
ば、記録紙50はユーザによって引き抜かれたと判断
し、STEP1001に戻る。
【0065】記録紙50が正常に検出されると、CPU
20は内蔵タイマをリセットすると共に、カウントを開
始する(STEP1004)。次に、キャプスタンモー
タ67を駆動して、キャプスタンローラ60に動力を伝
達し、キャプスタンローラ60とピンチローラ61とで
挟持された記録紙50を方向D1に搬送する(STEP
1005)。ここで、記録紙50を搬送しながら、第2
記録紙センサ63の出力をチェックし、記録紙50の端
部が第2記録紙センサ63から外れるまで待つ(STE
P1006)。
【0066】記録紙50の端部が第2記録紙センサ63
から外れたことが検出されると(図10(b)の状
態)、記録紙50の搬送を停止する(STEP100
7)。記録紙50の端部が第2記録紙センサ63から外
れたのが検出されない場合、CPU20がカウントして
いるタイマカウント値をチェックする(STEP100
8)。タイマカウント値が予め定めた値をオーバしてい
る場合、記録紙50の搬送に異常があるか、あるいは規
定サイズの記録紙が供給されていないと判断し、CPU
20は例えば「JAM発生」を表示パネルに表示する
(STEP1009)。さらに、ユーザがJAMクリア
を行いやすいようにするため、また、モータが加熱する
のを防止するため、キャプスタンモータ67の励磁電流
を停止し、ホールド状態を解除する(STEP101
0)。STEP1008において、タイマカウント値が
予め定めた値より少ない場合は、STEP1006に戻
る。
【0067】STEP1007において、記録紙50の
搬送を停止した後、CPU20のタイマカウントを停止
すると共に(STEP1011)、キャプスタンモータ
67をこれまでとは逆方向に回転させることで、記録紙
50を予め定められた距離だけ方向D2に搬送し、停止
させる(STEP1012:図10(c)の状態)。そ
して、CPU20は、後述する第2スリープ時間監視タ
スクを起床する(STEP1013)。
【0068】図12は図11のSTEP1013に示す
第2スリープ時間監視タスクの詳細なフローチャートで
ある。
【0069】第2スリープ時間監視タスクは、まず、C
PU20の内蔵タイマをリセットしてそのカウントを開
始する(STEP1100)。そして、操作ボタン31
が押下されると(STEP1101)、この操作ボタン
31に対するキーシーケンス処理が行われ(STEP1
102)、STEP1100へ戻る。
【0070】STEP1101において操作ボタン31
が押下されず、プリント指示ボタン5が押下され(ST
EP1103)、印字すべき画像データがある場合(S
TEP1104)、CPU20の内蔵タイマのカウント
を停止し(STEP1105)、プリントタスクを起床
する(STEP1106)。STEP1104において
印字すべき画像データがない場合、STEP1100へ
戻る。
【0071】STEP1103においてプリント指示ボ
タン5の押下を検出せず、タイマが所定時間を計時すな
わち所定時間の経過を検知すると(STEP110
7)、CPU20の内蔵タイマのカウントを停止し(S
TEP1108)、後述するスリープ処理タスクを起床
する(STEP1109)。
【0072】図13は図9のSTEP0108および図
12のSTEP1109に示すスリープ処理タスクの詳
細なフローチャートである。
【0073】スリープ処理タスクへは図9に示す第1ス
リープ時間監視タスクまたは図12に示す第2スリープ
時間監視タスクのいずれかから遷移してくるため、まず
給紙済みであるか否かをチェックする(STEP120
0)。給紙済みである場合、第2スリープ時間監視タス
クから遷移、すなわち図11の給紙タスクの処理が完了
していると判断し、図10(c)に示すように記録紙5
0を方向D2に所定距離移動させ、キャプスタンローラ
60およびピンチローラ61から排出する(STEP1
201)。このとき、記録紙50はキャプスタンローラ
60およびピンチローラ61による挟持状態から開放さ
れるが、図4に示す第1記録紙センサ62と第2記録紙
センサ63との間の搬送路が支持部70となり、排出さ
れた記録紙50が脱落することはない。
【0074】そして、リボン初期化許可フラグを“1
(禁止)”にセットする(STEP1202)。すなわ
ち、リボン初期化許可フラグ“1(禁止)”は、キャプ
スタンローラ60およびピンチローラ61によって挟持
されていた記録紙50を排出する動作が行われたことを
示している。なお、STEP1200において給紙済み
でない場合、STEP1203へ処理を移行する。この
とき、リボン初期化許可フラグは“0(許可)”であ
り、この値はキャプスタンローラ60およびピンチロー
ラ61によって記録紙50が挟持されていないため、記
録紙50の排出動作が行われていないことを示してい
る。
【0075】このように、キャプスタンローラ60およ
びピンチローラ61によって記録紙50の排出動作が行
われた場合、リボン初期化許可フラグを“1(禁止)”
にセットしてインクリボン51の巻取りによる初期化動
作を禁止することによって、図8のSTEP0011〜
STEP0014に示すインクリボン51の初期化動作
を記録紙50の排出の度に行わないようにする。インク
リボン51は、駆動源に接続された巻取りボビン56に
よって繰出しボビン55から方向D3(図4参照)にの
み引き出される構成であるため、初期化動作を行うと1
色目のC領域検出マーク53cまで必ず送られてしま
う。
【0076】C領域検出マーク53cは、図5に示すよ
うに印刷された二つの黒色マークからなり、CPU20
はインクリボン51を搬送しながら、1つ目のマークが
黒から透明に変わり、所定時間内に次の2つ目のマーク
(=黒)を検出することで、Cインク塗布領域52cの
頭出しを行なっている。スリープ状態から通常状態に復
帰するような状況も含め、既に頭出しが行われている状
態で、再度インクリボン51の初期化動作を行うと、既
にCインク塗布領域52cの頭出しが完了しているにも
かかわらず、一画面分のインクリボン51が余分に巻き
取られてしまう。
【0077】スリープ状態から復帰する場合、これまで
説明してきたように、リボン初期化許可フラグを参照す
ることによってインクリボン51の初期化動作を禁止
し、インクリボン51の無駄な巻取り動作をなくすこと
ができる。
【0078】以降、図13に戻って、スリープ処理タス
クの説明を続ける。
【0079】STEP1203では、図3に示すDC/
DCコンバータ32bの出力を制御し、例えば図2に示
す表示パネル27、DRAM22、メモリカードコント
ローラ25やプリンタエンジン29等への電力供給を停
止する。さらに、STEP1204で、CPU20の内
部レジスタの設定によって動作クロックに対する分周比
を換え、CPU20自身に供給するクロックを低速に制
御することにより、スリープ状態(節電モード)へ遷移
する。そして、電源スイッチ6が押下されるまでこのス
リープ状態を維持し(STEP1205)、電源スイッ
チ6が押下されると、スリープ状態から脱出し通常状態
へと復帰する(STEP1206)。具体的には、CP
U20の内部レジスタの設定によって動作クロックに対
する分周比を換え、STEP1204で低速に制御した
CPU20自身に供給するクロックを通常の周波数に戻
す。さらに、図3に示すDC/DCコンバータ32bの
出力を制御し、スリープ状態において電力供給を停止し
ていたモバイルプリンタ装置のハードウェアへの電力供
給を再開する。そして、既に説明したプリンタエンジン
29の初期化タスクを起床して(STEP1207)、
スリープ処理タスクを終了する。
【0080】次に、スリープ状態から通常状態に復帰し
た後の動作について、図8及び図10(a)を用いて説
明する。
【0081】記録紙50は、スリープ処理タスクの制御
によって、方向D2に搬送され、キャプスタンローラ6
0およびピンチローラ61の挟持状態から開放されてい
る。したがって、この状態でキャプスタンローラ60を
回転させても、記録紙50はキャプスタンローラ60お
よびピンチローラ61によって挟持されないため、方向
D1には搬送されない。すなわち、図8に示すSTEP
0006において、記録紙50を所定時間D1方向に搬
送しようとしても搬送されないため、第1記録紙センサ
62によって記録紙50が非検出となることがない。こ
のため、STEP0007での判定は“n”となり、J
AM表示が行われることになる(STEP0008)。
【0082】但し、この時点で、リボン初期化許可フラ
グは、図13に示すSTEP1202において“1(禁
止)”にセットされた状態であるため、このリボン初期
化許可フラグに基づいて、通常のJAM表示ではなく、
例えば「記録紙が機内に残留」のように、さらに適切な
表示を行うこともできる。あるいは、図8に示すプリン
タエンジン29の初期化タスクの先頭でもリボン初期化
許可フラグの内容を判定させ、この時点で記録紙を取り
去るよう表示させることも可能である。
【0083】このように、スリープ状態から通常状態に
復帰した時点で、ユーザは記録紙50を一旦モバイルプ
リンタ装置から取り去るよう指示される。その後の処理
は既に説明した通りであるので詳細な説明は省略する
が、スリープ状態から通常状態に復帰した場合、リボン
初期化許可フラグは“1(禁止)”にセットされている
ので、インクリボン51の巻取りは行われない。
【0084】以上述べたように、第1スリープ時間監視
タスクによって操作ボタン31の操作がなされず、記録
紙50も挿入されない状態における所定時間の経過を検
出するか、または第2スリープタスク時間監視タスクに
よって操作ボタン31の操作がなされず、プリント指示
ボタン5の押下もなされない状態における所定時間の経
過を検出してスリープ状態へ遷移するとき、キャプスタ
ンローラ60およびピンチローラ61によって記録紙5
0を挟持している場合には、記録紙50を排出すること
によりキャプスタンローラ60およびピンチローラ61
による挟持状態から開放して、記録紙50が変形するの
を防止し、スリープ状態から復帰した際に記録紙50を
再び正常に供給することが可能となる。
【0085】図14(a)はプリンタエンジン29の印
字開始時点の状態を示す図、同図(b)はプリンタエン
ジン29の1色の印字が終了した時点の状態を示す図、
図15は図12のSTEP1106に示すプリントタス
クの詳細なフローチャートである。以下、図2、図6、
図14および図15に基づいて、プリンタエンジン29
の印字動作について詳細に説明する。
【0086】まず、DRAM22上の画像データ(本実
施の形態においてはYCbCrデータとするが、印刷の
3原色に変換可能な形式の画像データ、例えばRGBや
L*a*b*などであればよい)をプリントに必要な
C,M,Yの画像データに変換する(STEP200
3)。CMYデータへの変換が終了すると、まず記録材
の種類を示す変数であるloop_countを0に初
期化する(STEP2004)。loop_count
については、0が第1色目のC色材、1が第2色目のM
色材、2が第3色目のY色材、3がオーバーコート材を
それぞれ示す。
【0087】CPU20は、loop_count<3
であるか否か、すなわち色材記録かオーバーコート材記
録かを判断する(STEP2005)。色材記録である
場合、ラインサーマルヘッド58の発熱体の分割数を
1、キャプスタンモータ67およびリボン搬送モータ6
8の駆動速度をVにそれぞれ設定する(STEP200
6)。一方、オーバーコート材記録である場合、オーバ
ーコート用の印字データを作成し(STEP200
7)、ラインサーマルヘッド58の発熱体の分割数を
2、キャプスタンモータ67およびリボン搬送モータ6
8の駆動速度をV/2にそれぞれ設定する(STEP2
008)。ここで、色材記録とオーバコート材記録との
場合でラインサーマルヘッド58の発熱体の分割数を異
なる値に設定するのは、オーバコート材記録の場合に、
サーマルヘッドの発熱体が一斉に駆動され、ピーク電流
が大きくなるのを防ぐための措置である。また、キャプ
スタンモータ67およびリボン搬送モータ68の駆動速
度を異なる値に制御するのは、ラインサーマルヘッド5
8の発熱体の分割駆動数を多くすれば、1ラインが分割
して記録されるため、記録媒体の搬送速度を分割数に応
じて低速に制御する必要があるためである。
【0088】次に、C領域検出マーク53を検出するま
でインクリボン51を方向D3に搬送して、インクリボ
ン51の頭出しを行う(STEP2009)。ただし、
既に説明した初期化シーケンスにおいて、C領域検出マ
ーク53cの頭出しは完了しているので、Cに関するリ
ボンマークのセンシングは、2つあるC領域検出マーク
53cのうち、2つめのマークが黒から透明に変わる点
を検出することになる。
【0089】さて、この時点で記録紙50は給紙が完了
した状態(図14(a)に示す状態)、すなわち既に説
明した原点位置に配置されている。ここで、キャプスタ
ンモータ67によってキャプスタンローラ60を回転さ
せ、記録紙50を方向D1に搬送すると共にインクリボ
ン51を方向D3に搬送し、プラテンローラ59を方向
D4に付勢する(STEP2010)。これによって、
記録紙50およびインクリボン51は、ラインサーマル
ヘッド58およびプラテンローラ59間に挟持されて搬
送される。
【0090】CPU20は、第1ライン目の画像データ
をプリンタインターフェイス30に直接書き込むことに
より、プリンタエンジン29へ転送する(STEP20
11)。そして、CPU20は、キャプスタンモータ6
7に出力している励磁信号のステップ数をカウントし、
記録紙50を予め定められた距離だけ搬送したと判断す
ると(STEP2012)、第2ライン目の画像データ
をプリンタエンジン29へ転送する(STEP201
3)。
【0091】こうして、画像データ(loop_cou
nt=0の場合はCの画像データ)がプリンタインター
フェイス30を介してプリンタエンジン29に転送さ
れ、1ライン単位に画像が形成されていく。1ライン分
の画像データがプリンタエンジン29に転送される毎
に、割り込み信号がCPU20に入力され、CPU20
はこの割り込み信号を受信する度に、次のラインの画像
データをプリンタエンジン29に転送すると共に、割り
込みが発生した回数をカウントすることで、画像形成さ
れたライン数を管理する。本実施の形態では、画像形成
ライン数は640ラインと予め定めてあり、CPU20
が割り込み回数をカウントすることにより、規定ライン
数である640ラインを検出すると(STEP201
4)、記録紙50の方向D1への搬送を停止し、またイ
ンクリボン51のD3方向の搬送を停止する(STEP
2015)。このとき、どちらも停止した後にステッピ
ングモータの励磁信号をONにし、いわゆるホールド状
態にしておく。図14(b)はこのときのプリンタエン
ジン29の状態を示している。
【0092】次に、プラテンローラ59を方向D5に移
動させると共に(STEP2016)、印字動作の時と
は逆方向にキャプスタンローラ60を回転させて、記録
紙50を方向D2に搬送し、原点位置に復帰させる(S
TEP2017)。ただし、インクリボン51は搬送し
ない。
【0093】以上のステップにより1色の印字が完了す
る。次に、loop_countをチェックし(STE
P2018)、3未満の場合、loop_countを
インクリメントして(STEP2019)、STEP2
005に戻る。一方、STEP2018でloop_c
ountが3以上の場合、すべての色材およびオーバー
コート材の印字が終了しているので、リボン初期化許可
フラグを“0(許可)”にセットし(STEP202
0)、印字シーケンスを終了する。印字シーケンス終了
後は、キャプスタンモータ67の全ての相の励磁を停止
し、ホールド状態を解除する。
【0094】
【発明の効果】本発明により、以下の効果を奏すること
ができる。
【0095】(1)節電モードへの遷移の際、挟持した
シート材を排出した後に節電モードへ遷移させることに
よって、シート材の変形を防止し、節電モードから復帰
した際にシート材を再び正常に供給することが可能とな
る。
【0096】(2)シート材を排出する際、搬送するシ
ート材を支持する支持手段の方向へ排出することによっ
て、シート材が装置から脱落するのを防止することが可
能となる。
【0097】(3)シート材の排出動作に関する情報を
記憶し、記憶したシート材の排出動作に関する情報に基
づいて次のシート材の給紙の際にインクリボンの巻取り
による初期化動作を禁止することによって、インクリボ
ンの初期化動作をシート材び排出の度に行わないように
することによって、インクリボンの無駄な巻取りを防止
することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態におけるモバイルプリンタ
装置の斜視図
【図2】図1のモバイルプリンタ装置のハードウェア構
成を示すブロック図
【図3】図2の電源部のハードウェア構成を示すブロッ
ク図
【図4】図2のプリンタエンジンの概略構成図
【図5】図4のインクリボンの構成を示す図
【図6】図2のプリンタエンジンのハードウェア構成を
示すブロック図
【図7】電源投入時のプリンタエンジンの動作を示す図
【図8】プリンタエンジンの初期化タスクのシーケンス
を示すフローチャート
【図9】図8のSTEP0019に示す第1スリープ時
間監視タスクの詳細なフローチャート
【図10】(a)初期化が完了したプリンタエンジンに
記録紙が挿入された状態を示す図 (b)給紙の途中過程の状態を示す図 (c)給紙完了時の状態を示す図
【図11】図9のSTEP0105に示す給紙タスクの
詳細なフローチャート
【図12】図11のSTEP1013に示す第2スリー
プ時間監視タスクの詳細なフローチャート
【図13】図9のSTEP0108および図12のST
EP1109に示すスリープ処理タスクの詳細なフロー
チャート
【図14】(a)プリンタエンジンの印字開始時点の状
態を示す図 (b)プリンタエンジンの1色の印字が終了した時点の
状態を示す図
【図15】図12のSTEP1106に示すプリントタ
スクの詳細なフローチャート
【符号の説明】
1 プリンタ本体 2 メモリカード 3 表示パネル 4a,4b 設定項目切り換えボタン 4c 確定ボタン 5 プリント指示ボタン 6 電源スイッチ 7 接続コネクタ 8 通紙ガイド 20 CPU 21 フラッシュメモリ 22 DRAM 23 DMAコントローラ 24 メモリカードスロット 25 メモリカードコントローラ 26 インターフェイス 27 表示パネル 28 LCDドライバ 29 プリンタエンジン 30 プリンタインターフェイス 31 操作ボタン 32 電源部 32a バッテリ 32b DC/DCコンバータ 32c 電圧検出手段 32d 電圧閾値判定手段 50 記録紙 51 インクリボン 54 リボンカセット 55 繰出しボビン 56 巻取りボビン 57 リボンマークセンサ 58 ラインサーマルヘッド 59 プラテンローラ 60 キャプスタンローラ 61 ピンチローラ 62 第1記録紙センサ 63 第2記録紙センサ 64 リボンカセットセンサ 65 プラテン位置センサ 66 プラテン変位モータ 67 キャプスタンモータ 68 リボン搬送モータ 69 サーマルヘッドコントローラ 70 支持部

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】シート材を挟持して搬送する搬送手段と、
    前記シート材を挟持した状態における所定時間の経過を
    検知するタイマ手段と、同タイマ手段の検知結果に基づ
    いて装置を節電モードへ遷移させる制御手段とを備えた
    画像形成装置であって、前記制御手段は、前記節電モー
    ドへの遷移の際、前記搬送手段から前記シート材を排出
    した後に前記節電モードへ遷移させるものとしたことを
    特徴とする画像形成装置。
  2. 【請求項2】前記搬送するシート材を支持する支持手段
    を備え、前記制御手段は、前記シート材を前記支持手段
    の方向へ排出するものとしたことを特徴とする請求項1
    記載の画像形成装置。
  3. 【請求項3】記録材を塗布した基材を巻取りながら前記
    基材上の記録材をシート材上へ転写するインクリボン
    と、前記制御手段によるシート材の排出動作に関する情
    報を記憶する記憶手段と、同記憶手段に記憶したシート
    材の排出動作に関する情報に基づいて次のシート材の給
    紙の際に前記インクリボンの巻取りによる初期化動作を
    禁止する手段とを備えたことを特徴とする請求項1また
    は2記載の画像形成装置。
  4. 【請求項4】シート材を挟持して搬送し、シート材を挟
    持した状態における所定時間の経過を検知し、この検知
    結果に基づいて節電モードへ遷移させる機能を備えた画
    像形成装置の制御方法であって、前記節電モードへの遷
    移の際、前記挟持したシート材を排出した後に前記節電
    モードへ遷移させることを特徴とする画像形成装置の制
    御方法。
  5. 【請求項5】前記シート材を排出する際、前記搬送する
    シート材を支持する支持手段の方向へ排出することを特
    徴とする請求項4記載の画像形成装置の制御方法。
  6. 【請求項6】記録材を塗布した基材を巻取りながら前記
    基材上の記録材をシート材上へ転写するインクリボンを
    備えて、前記シート材の排出動作に関する情報を記憶
    し、記憶した前記シート材の排出動作に関する情報に基
    づいて次のシート材の給紙の際に前記インクリボンの巻
    取りによる初期化動作を禁止することを特徴とする請求
    項4または5記載の画像形成装置の制御方法。
JP2000319026A 2000-10-19 2000-10-19 画像形成装置およびその制御方法 Pending JP2002127481A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000319026A JP2002127481A (ja) 2000-10-19 2000-10-19 画像形成装置およびその制御方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000319026A JP2002127481A (ja) 2000-10-19 2000-10-19 画像形成装置およびその制御方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002127481A true JP2002127481A (ja) 2002-05-08

Family

ID=18797554

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000319026A Pending JP2002127481A (ja) 2000-10-19 2000-10-19 画像形成装置およびその制御方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002127481A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6918645B2 (en) Battery-operable printer
JP2012089922A (ja) 画像読取装置
JP2011201057A (ja) 印刷制御装置、方法及びプログラム
US7315316B2 (en) Printer
JP2002127481A (ja) 画像形成装置およびその制御方法
US7362345B2 (en) Printer and printing method
JP6114117B2 (ja) 印刷装置及び印刷方法
JP2002086783A (ja) 画像形成装置およびその制御方法
JP4531949B2 (ja) 携帯用プリンタ装置
JP2010110929A (ja) サーマルプリンタ、その制御方法及びプログラム
JP2002086784A (ja) 画像形成装置およびその制御方法
US7147391B2 (en) Image forming device
JP2006231883A (ja) 画像形成装置、および画像形成方法
JP2002144647A (ja) 印刷制御装置及び印刷制御方法
JP2002059628A (ja) プリンタ装置
JP2002205421A (ja) 印刷制御装置及び印刷制御方法
CN102407681A (zh) 打印机及其控制方法
JP2003127511A (ja) 印刷制御装置及び印刷制御方法
JP2002192807A (ja) 印刷制御装置及び印刷制御方法
JP2004025658A (ja) 感熱記録装置
JP2002254778A (ja) 印刷制御装置
JPH11129593A (ja) 印刷装置
JP2002187304A (ja) 印刷制御装置及び印刷制御方法
JPH03112664A (ja) 記録装置
JPH05286196A (ja) カラー熱転写記録装置