JP2002127440A - インクジェット式記録装置 - Google Patents

インクジェット式記録装置

Info

Publication number
JP2002127440A
JP2002127440A JP2000327782A JP2000327782A JP2002127440A JP 2002127440 A JP2002127440 A JP 2002127440A JP 2000327782 A JP2000327782 A JP 2000327782A JP 2000327782 A JP2000327782 A JP 2000327782A JP 2002127440 A JP2002127440 A JP 2002127440A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cap
absorber
ink
nozzle
jet recording
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2000327782A
Other languages
English (en)
Inventor
照三 ▲桑▼田
Teruzo Kuwata
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Seiko Epson Corp filed Critical Seiko Epson Corp
Priority to JP2000327782A priority Critical patent/JP2002127440A/ja
Publication of JP2002127440A publication Critical patent/JP2002127440A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Ink Jet (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 長時間放置された場合でもノズルの目詰まり
を防止し、かつクリーニング時には強い負圧をノズル開
口に作用させることができるインクジェット式記録装置
の提供。 【解決手段】 キャップ23内に毛管力を発生するキャ
ップ内吸収体25を設け、長期不使用の際にこれをノズ
ル開口に接触させる。クリーニング時には、キャップ内
吸収体25がノズルプレートに接触しないようにし、ノ
ズルプレートが汚れないようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ノズル開口からイ
ンク滴を吐出させて画像や文字を記録用紙に記録するイ
ンクジェット式記録装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】圧力発生室で加圧したインクをノズルか
らインク滴として記録用紙に吐出させて印刷データを記
録するインクジェット式記録装置の問題として、長期に
渡って不使用になった際にノズル開口からのインク溶媒
の蒸発に起因するインクの粘度上昇や、インクの固化、
さらには塵埃の付着、ノズル開口への気泡の混入などに
より印刷不良を生じるという不都合(目詰まり)がある。
このような目詰まりの問題を解決するため、インクジェ
ット式記録装置は通常、高分子により構成されたキャッ
プにゴム等の弾性材料で形成された環状のパッキンを設
けたキャッピング装置を備えている。これにより非印刷
時には記録ヘッドのノズル開口を封止し、インク溶媒の
蒸発を抑えている。また、印刷開始前の予備操作とし
て、記録装置に電源が投入された時点や、休止後に最初
に印刷信号が入力された時点で、各ノズル開口に吸引ポ
ンプで負圧を与える封止部材としても機能させ、ノズル
内の増粘インク、気泡および紙粉などの粉状異物を排
出、除去し、ノズル開口の目詰まりを解消してインク滴
吐出能力を回復させるクリーニング動作を実行させてい
る。
【0003】上述したようなキャッピング装置において
は、一般的には、キャップ内に吸収体が配置される。こ
うすることにより吸引処理後にキャップ内空間に充満す
るインクないしはノズルプレートに付着したインクを効
果的に捕集して、排出が容易になる。また、クリーニン
グ動作時にキャップ内吸収体とノズルプレートにわずか
な隙間を設けることで、クリーニングによるノズルプレ
ートの汚れを最小限に抑えることが出来る(特開平12-10
3072号公報)。キャップ内吸収体の材料にはベルイータ
(鐘紡社製商品名)やサンファイン(旭化成社製商品名)な
ど、親水処理を施した多孔質の樹脂が用いられている。
【0004】また、例えば特開平6−336032号公報に見
られるように、多孔質吸収体や細管からなる毛管力発生
部材をノズル面に接触するようにキャップに収容したも
のが提案されている。これによれば、収容されている多
孔質吸収体を介してノズルに負圧を作用させ、ノズル内
の増粘インク、気泡および紙塵などの粉状異物を毛管力
発生部材を通じて記録ヘッドから可及的少ないインク量
で吸引除去することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、インク
ジェットプリンタは年賀状印刷用として年に1度しか使
わないというような、長期間、不使用になる場合には、
インク乾燥の程度が大きいために、多孔質吸収体を介し
ての毛管力による吸収力程度では目詰まりを十分に解消
することが困難である。
【0006】本発明はこのような問題に鑑みてなされた
ものであって、その目的とするところは、長期間、非印
字状態で放置された場合にでもノズルの目詰まりを防止
し、かつクリーニング時には強い負圧をノズル開口に作
用させることができるインクジェット式記録装置を提供
することである。また、製造時、工場でのヘッド洗浄の
工程において、使用した洗浄液がヘッド内から完全に排
出できず、それが製品を送品する時に乾燥することでノ
ズル内に洗浄液由来の析出物が生じ、目詰まりが生じる
ことがある。本発明の第2の目的は、ヘッド内に残留し
た洗浄液に起因する初期不良の発生を防止することがで
きるインクジェット式記録装置を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】このような課題を解決す
るための手段として、本発明のインクジェット式記録装
置は、キャップの形態としてキャップ内に毛管力を発生
するキャップ内吸収体を有し、機構としては長期不使用
の際にこれをノズル開口に接触させる。こうすること
で、毛管力によりノズル内のインクをキャップ内吸収体
に微量ずつ移動させ、インクの乾燥をキャップ内吸収体
内で進めてノズル内でのインク乾燥を防ぐ。さらに、通
常クリーニング時には、キャップ内吸収体がノズルプレ
ートに接触しないようにすることで、ノズルプレートが
汚れたり、ノズル内にインクが入り込んで混色を起こす
のを避けることが出来る。すなわち、キャップの高さを
電源OFF時とクリーニング時とで異なるように調節する
機構を持たせる。
【0008】また、ノズル内でのインクの乾燥は、キャ
ップ内雰囲気へ水蒸気を供給する源をノズルの他に配備
することで遅らせることが出来る。これは、電源OFF時
にのみチューブを通じてキャップ内吸収体に通じる貯水
タンクを設けることで実現する。このようにすれば、長
期不使用時、キャップ内雰囲気の水蒸気圧を保つため
に、ノズル内インク以外に貯水タンクからの水分蒸発が
平行して進み、ノズル内インクの乾燥を遅らせることが
出来る。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の詳細を、図示した
実施例に基づいて説明する。図1は、本発明のキャッピ
ング装置を備えたインクジェット式記録装置の一例を示
すものであって、キャリッジ1は、キャリッジモータ2に
タイミングベルト3により接続されて、記録用紙4の幅方
向に往復移動するように構成され、記録用紙4と対抗す
る面にアクチュエイターによりインクを加圧してノズル
開口からインク滴を吐出させるインクジェット式記録ヘ
ッド5、6が設けられ、また上面には記録ヘッド5、6にイ
ンクを供給するインクカートリッジ7、8を着脱可能に搭
載している。記録用紙4は、紙送りモータ9に後述する動
力伝達機構を介して接続する搬送ローラ10により一定の
ピッチで、キャリッジ1の移動方向と直交する方向に紙
送りされる。印刷領域の外側には記録ヘッド5、6を封止
するキャッピング装置11と、キャッピング装置11よりも
印刷領域側にワイパー12が設けられている。
【0010】キャップ21、22等から構成されるキャッピ
ング装置11は、非印刷時に記録ヘッド5、6を封止してノ
ズル開口の目詰まりを防止するほかに、ポンプユニット
13からの負圧の供給を受けて、インク充填時やまた目詰
まり解消時に記録ヘッド5、6からインクを強制的に吐出
させる機能を備えている。
【0011】図2はキャップ21、22の一実施例を示すも
のである。キャップ本体部23は上面に溝を備えた有底の
カップ状となるようにポリプロピレン、またはポリエチ
レン等の高分子材料を射出成形により構成され、この溝
に環状パッキン24が嵌合されている。この環状パッキン
24は、ノズルプレートとの当接力により後述するキャッ
プ内吸収体25がノズルプレートに接触できる程度に弾性
変形可能な厚みとされている。環状パッキン24はスチレ
ン系熱可塑性エラストマ、またはスチレン系熱可塑性エ
ラストマ複合材料等のインクに対して耐久性を有し、か
つノズルプレートとなじみやすいパッキン形成材を材料
として構成されている。特に、パッキン材としては、ス
チレン系熱可塑性エラストマでは、一例を挙げると旭化
成社製の商品名「タフテック S2953」、クラレ社製の
商品名「セプトンコンパウンド CJ-103」、理研ビニー
ル社製の商品名「アクティマー AJ-1020N」、三菱化成
社製の商品名「ラバロン T320C」が、またスチレン系
熱可塑性エラストマ複合材料では一例を挙げるとブリジ
ストン社製の商品名「MNCS(ムンクス)SR」が、耐インク
性が高く、しかも記録ヘッドのノズルプレートとの密着
性が良好で、ノズル開口の目詰まりを防止する上でも、
インク吸引時の負圧を確実に記録ヘッドに作用させる上
でも極めて望ましい材料である。
【0012】キャップ本体部23には多孔質材料からなる
キャップ内吸収体25が充填され、ポンプユニット13に連
通する開口26が設けられている。キャップ内吸収体25の
材料としては、前述したように毛細管力を発生するもの
であれば良いが(特開2000-103072)、保インク溶媒性(保
湿性)が高く、かつインク吸収量の少ないものが望まし
く、さらには後述する理由で、ガラス繊維あるいは多孔
質シリカなどSiO2を成分とするもの、又は成分として含
有するものが特に良い。
【0013】図3(a)、(b)はキャップ内吸収体25
とノズルプレート28の位置関係を示す断面図である。本
発明においては、電源OFF時にキャッピングする時、図3
(a)のようにキャップ本体部23はキャップ内吸収体25
がノズルプレート28に押し付けられる高さまで上昇す
る。こうすることで、ヘッド6のノズル内インクまたは
ヘッド洗浄液が毛管力によってキャップ内吸収体25に吸
収される。ところで、工場出荷後、初期使用した時点で
はヘッド洗浄液は送品時にノズル内で乾燥してシリコン
主成分の析出物を生じている恐れがあるが、上記のよう
に主成分がSiO2のキャップ内吸収体25をノズル開口に押
し付けることで、析出物をキャップ内吸収体25上に析出
させることが出来る。これは毛管力による作用に加えて
析出物とキャップ内吸収体25が同成分であることによる
親和力が働くためであり、析出物はキャップ内吸収体25
を核にして成長するからである。これにより工場出荷後
に長期間、非印字状態が継続しても、装置が使用状態と
なった以降に析出物による目詰まりなどの不都合を確実
に解消できる。一方、電源ON時のクリーニングでキャッ
ピングする場合には、図3(b)のような状態でキャッ
プ本体部23の位置はキャップ内吸収体25とノズルプレー
ト28がわずかな隙間Gを保つような高さで留まらせ、吸
引ポンプ13によるインク吸引が行われる。隙間を空ける
ことで、前述したようにキャップを開けた時のノズルプ
レート28に付着するインク量を出来るだけ少なくし、か
つ強力な吸引力を作用させて目詰まりを確実に解消させ
ることが出来る。以上のようなキャッピング時のキャッ
プ内吸収体25とノズルプレート28の離接、およびキャッ
ピングの開閉は、キャップ本体部23の高さをそれに連な
り、図示されないカム、バネ、またはモーターなどによ
り調節することで可能である。
【0014】また、電源OFF時にインクをキャップ内吸
収体25に吐出してからノズルプレート28に当接させるこ
とで、キャップ内の乾燥を遅らせることができる。しか
も、キャップ内吸収体25はインクで濡らすことによりノ
ズルプレート28との密着性が高まるので、当接初期の段
階でノズル29からキャップ内吸収体25へ確実にインクが
移動する。
【0015】キャップ内吸収体25の形状についての他の
実施例を図4〜7に示した。本発明においては、キャッ
プ内吸収体25がノズルプレート28に密着することが必要
である。また、キャップ内吸収体25がノズルプレート28
に密着した場合、もしもキャップ内吸収体25が乾燥して
しまうとノズルプレート28にへばりついてしまう可能性
がある。その場合、キャップオープン時に引き剥がすの
に必要な力を小さくするために、ノズルプレート28に接
触するキャップ内吸収体25の面積を可及的小さくする必
要がある。
【0016】図4では、ノズルプレート28上のノズル29
の周囲にノズル29を保護するために形成された凹部、い
わゆるクレーター46の形状にほぼ一致させて、キャップ
内吸収体25に突起部45を設け、接触面とする例を示し
た。このようにすることで突起部45が確実にノズルに密
着することが可能になる。合わせて、インクが乾いてし
まい、突起部45がノズルプレート28にへばりついてしま
った場合にも、小さな力ではがすことが可能である。逆
に、図5ではキャップ内吸収体25のノズル29との接触部
位47以外の場所に凹部48を設けることで接触面積を小さ
くしてある。この凹部48の形状は上記接触部位47以外な
らばどんなものでもよい。
【0017】図6はキャップオープン時にノズルプレー
ト28に図4のキャップ内吸収体25がへばりついた場合、
引き剥がすための方法として片側から剥れるようにする
例を示した。こうすれば、一度に全部引き剥がすよりも
力が小さくて済み、キャップ内吸収体25の突起部45が破
壊したり、キャップ内吸収体25とキャップ本体部23が剥
れたりするのを避けることが出来る。また、キャップ内
吸収体25がキャップ本体部23から剥れてしまわないよう
にするための固定具49をキャップ本体部23に備えても良
い。
【0018】図7に示した構造はキャップ内吸収体25が
2層構造を成している。この実施例ではキャップ内吸収
体25とノズルプレート28との密着性を高めるため、キャ
ップ内吸収体25のノズルプレート28に接触する側に弾性
変形により潰れやすい材料より成る吸収体上部層50を設
け、その下側に吸収力がより強い材料より成る吸収体下
部層51を設けている。吸収体上部層50が潰れやすくする
ためには、例えばガラスウールであれば繊維同士の間隔
を大きくなるように成形すれば良いが、そうすると毛管
力が小さくなってしまう。そこで、毛管力によるインク
吸収力を維持するために繊維同士の隙間を狭めてある吸
収体下部層51を設けた。ただし、吸収体下部層51内で
は、繊維同士の間隔が小さいためにクリーニング時のイ
ンクの流れに対する抵抗が大きくなってしまう。そこ
で、開口部26から遠いノズル列と近いノズル列とでポン
プ13によるインク吸引力に差が生じないように、キャッ
プ本体部23と吸収体下部層51の間に隙間を設けてインク
の流路とした。
【0019】ここで、キャップ内吸収体25のインク吸収
力はキャップ内吸収体25内のインク量が増えるにつれて
衰えてしまう。しかし、キャップ内吸収体25内で混色し
たインクがノズル内に逆流してしまう可能性は少なく、
むしろ、ノズルの毛管力と吸収体の吸収力がつりあった
時点でインクの移動は停止すると考えられる。もし逆流
があったとしても、電源投入時のクリーニング、および
印字前のフラッシングにより回復可能な程度であると予
想される。
【0020】図8(a)、(b)はそれぞれキャップ内吸収体
25をノズルプレートに接離させる機構の例を図示したも
のである。本実施例では、キャップ本体部23はキャップ
支持部32に連なり、キャップ支持部32上の図示しないバ
ネによって持ち上げられるようにしてある。このキャッ
プ支持部32はキャリッジ1に当接するための突起31とカ
ム34に当接する摺動子33を備えている。カム34はプリン
ターの筐体側壁に固定されており、高さに段差35、36を
設けてある。
【0021】図8(a)はキャリッジ1が電源OFF時の定位
置に移動することで、突起31がキャリッジ1によって右
に押され、摺動子33がカム部34の上段35に誘導された状
態を図示している。このようにして、カム34に段差35、
36を設けることで、キャップ本体部23の高さはキャリッ
ジ1の左右方向の位置によって段階的に設定可能にな
る。図8(a)ではカム部34の上段35の高さは、環状パッ
キン24が押しつぶされ、図3(a)のようにキャップ内
吸収体25がノズルプレート28に押圧されるように設定さ
れている。
【0022】図8(b)は通常クリーニングを行う際のキ
ャリッジ1の位置とキャップ本体部23の高さの関係を図
示している。この時のキャリッジ1の定位置は図8(a)の
場合よりも左にし、摺動子33がカム34の下段36に入るよ
うに設定する。この下段36の高さは、図3(b)のよう
に環状パッキン24がノズルプレート28に接触し、かつ、
キャップ内吸収体25がノズルプレート28に接触しない高
さに設定されている。なお、クリーニング時にはキャッ
プ内に負圧がかかり、環状パッキン24が圧力でノズルプ
レート28に押し付けられる。この時、環状パッキン24が
押しつぶされて、キャップ内吸収体25がノズルプレート
28に接触してしまうのを避ける必要がある。すなわち、
環状パッキン24にはクリーニング時の圧力では潰れず、
電源OFF時の機械的な力では弾性変形する材料が選ばれ
ている。この実施例によれば確実に混色や逆流を起こり
にくくすることができる。
【0023】図9に図示した実施例では、長期に渡って
十分な量のインク溶媒、例えば水性インクの場合には水
を蓄えておける貯水タンク38とそれに連通する開口39を
有するキャップ本体部23とそれらをつなげるチューブ3
7、および、チューブ37を押え付けることでキャップ本
体部23に対して貯水タンク38を開閉する装置40、41を備
える。開閉装置は固定された板41と、回転により金具の
位置が移動し固定板41に対してチューブ37を押え付けた
り、放したりできる回転体40とから成る。チューブ37の
素材には透湿性が低く、かつ、開閉装置40、41で押さえ
られていない時には元のチューブ状の形態に復元するだ
けの弾性力を持つものを選ぶ。ここで、開閉装置40、41
の形態は他のものでも良いが、本実施例ではチューブが
元の形状に戻りやすいようにチューブにかかる圧力が小
さくなる円筒形の押さえ具を用いた。また、貯水タンク
38の材料についても透湿性が低いものを選ぶ。タンクに
はユーザーが給水できるように給水口42を設け、給水口
42にはゴムパッキンを備えた蓋43をはめることで気密性
を確保する。こられの装置を用いれば、長期不使用時、
キャップ内の湿度を保つための溶媒源としてノズル内イ
ンク以外に貯水タンクの水を用意でき、インクの乾燥を
遅らせることができる。
【0024】図9は電源OFF時のキャッピングの状態で
ある。この時、チューブ37は開放され、貯水タンク38内
の水分蒸発によりヘッドノズル29内のインク蒸発速度が
低下し、長期不使用の際にもヘッド−キャップ−貯水タ
ンクの密閉系における湿度は貯水タンク38の水が全て乾
燥するまでは保たれ、ノズル29内の致命的な乾燥を防ぐ
ことが出来る。なぜならば、インクジェット式記録装置
のインクは通常、エチレングリコール等の吸湿性のある
物質を成分として含むので、インクと水が同じ密閉系内
に分かれて存在する場合にはインクよりも水の方が先に
乾燥するからである。
【0025】チューブ37の開閉は開閉装置40、41により
自動的に行われる。もし、クリーニング時にチューブを
閉じないと、吸引動作時に貯水タンク38内が減圧され、
ポンプ停止時にインクが貯水タンク38の側に流れ込んで
しまう。これを避けるためにクリーニング時にはチュー
ブ37を閉じる。しかし、このようにしても、チューブ37
のキャップ本体部23との接続部から開閉装置40、41まで
の部分が減圧されているので、インクがチューブ37のこ
の部分に流れ込んでしまう。そこで、キャップ本体部23
から開閉装置40、41までのチューブ37がなるべく短くな
るように開閉装置40、41はキャップ本体部23に近い位置
に設置するのが良い。図10に別の実施例を示した。こ
の例では、貯水タンク38の変わりに水の入ったパック44
を備えてある。こうすることで、電源OFF時にチューブ
ポンプ13の回転によってパック44内の水をキャップ本体
部23側に流すことでキャップ内吸収体25を湿らすことが
出来る。ただし、この時にインクも吸引してしまうが、
パック44の材料の弾性率を小さくし負圧を抑えること
で、インクの吸引量よりも水の吸引量を多くすることが
できる。開閉装置40、41については図9の実施例と同じ
ように作用する。この場合には、ノズル内のインクの乾
燥をキャップ内吸収体25に含まれる水が全て乾燥するま
で遅らせることが出来る。パックの弾性が小さくキャッ
プ内吸収体25の毛細管力程度の圧力で簡単に変形するも
のであれば、キャップ内吸収体25が乾燥すると共に毛細
管力によりパックから水がキャップ内吸収体25へと供給
され、パック内の水が乾燥してしまうまで、ノズル内イ
ンクの乾燥を遅らせることが出来る。パック44の材料と
しては透湿性の低い金属蒸着膜と弾性率が低くて熱シー
ル性が良い樹脂シートのラミネートを用いると良い。
【0026】
【発明の効果】本発明により、長期不使用の際にもノズ
ル内のインクの乾燥による目詰まりを防止でき、また目
詰まり解消時にはノズル開口に強い吸収力を作用させる
ことができるインクジェット式記録装置を提供すること
が出来る。また、製品を工場から送品する際の洗浄液か
らの析出物による目詰まりも避けることが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のキャッピング装置を備えたインクジ
ェット式記録装置の一実施例を示す図である。(a)は斜
視図。(b)は水平方向の概略図である。
【図2】 同上キャップの一実施例を示す図である。
【図3】 (a)は電源OFF時のキャップ内吸収体とノズル
プレートの位置関係を示した図である。(b)は電源ON時
の通常クリーニングの際のキャップ内吸収体とノズルプ
レートの位置関係を示した図である。
【図4】 同上キャップ内吸収体の実施例を示す図であ
る。
【図5】 同上キャップ内吸収体の実施例を示す図であ
る。
【図6】 へばりついたキャップ内吸収体とノズルプレ
ートを引き剥がす方法の実施例を示した図である。
【図7】 同上キャップ内吸収体の実施例を示す図であ
る。
【図8】 (a)、(a')は電源OFF時のキャリッジとキャッ
ピング装置の状態を、(b)、(b') は電源ON時の通常クリ
ーニングの際のキャリッジとキャッピング装置の状態を
示す図である。
【図9】 本発明の他の実施例を示すもので、電源OFF
時のヘッドとキャップ、および貯水タンクの関係を示す
図である。
【図10】 本発明の他の実施例を示すもので、電源OF
F時のヘッドとキャップ、および水の入ったパックの関
係を示す図である。
【符号の説明】
1 キャリッジ 5、6 インクジェット式記録ヘッド 7、8 インクカートリッジ 11 キャッピング装置 12 ワイパー 13 ポンプユニット 21、22 キャップ 23 キャップ本体部 24 環状パッキン 25 キャップ内吸収体 26 ノズルプレート 27 ノズル 28 キャップ支持部 29 摺動子 30 カム 38 貯水タンク 40、41 チューブの開閉装置 44 水の入ったパック 46 クレーター G ノズルプレートとキャップ内吸収体の距離

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インク滴を吐出するノズル開口を有する
    記録ヘッドと、常時はノズル面に非接触となるように後
    退し、電源OFF時にはノズル面を封止するキャップとを
    備え、 前記電源OFF時において、前記キャップ内方に設けられ
    た毛管力を発生するキャップ内吸収体が前記ノズル面と
    当接することを特徴とするインクジェット式記録装置。
  2. 【請求項2】 前記キャップは、クリーニング動作時に
    おいてキャップ内に負圧を発生させる吸引手段と連通し
    ていることを特徴とする請求項1記載のインクジェット
    式記録装置。
  3. 【請求項3】 前記キャップ内吸収体が、クリーニング
    動作時においてはノズル面と接触しないようにしたこと
    を特徴とする請求項2記載のインクジェット式記録装
    置。
  4. 【請求項4】 前記キャップ内吸収体を取り囲む位置
    に、キャッピング時に前記ノズルプレートを封止するた
    めのパッキンを備えており、 前記パッキンは、前記クリーニング動作時においてノズ
    ル面がパッキンに当接する一方でキャップ内吸収体とは
    接触しないような形状と弾性率を有し、かつ、電源OFF
    時においては、ノズル面にキャップ内吸収体を当接させ
    る力でパッキンが弾性変形して押し潰れ、両者がノズル
    面に当接することを特徴とする請求項3記載のインクジ
    ェット式記録装置。
  5. 【請求項5】 前記キャップ内吸収体が酸化ケイ素を材
    料とすることを特徴とする請求項1〜4のいずれかのイ
    ンクジェット式記録装置。
  6. 【請求項6】 前記キャップ内吸収体がガラス繊維また
    は多孔質シリカを材料とすることを特徴とする請求項1
    〜4のいずれかのインクジェット式記録装置。
  7. 【請求項7】 前記電源OFF時にのみ、前記キャップ内
    吸収体がチューブを通してインク溶媒を貯蔵したタンク
    に連通する請求項1〜6のいずれかのインクジェット式
    記録装置。
  8. 【請求項8】 前記キャップ内吸収体がノズル周辺部の
    凹部であるクレーターとほぼ同じ形状の凸部を持ち、こ
    の凸部においてノズルプレートに接触する請求項1〜7
    のいずれかのインクジェット式記録装置。
  9. 【請求項9】 前記キャップ内吸収体がノズルプレート
    に対して片側から離れる請求項1〜8のいずれかのイン
    クジェット式記録装置。
  10. 【請求項10】 前記キャップ内吸収体が2層構造であ
    る請求項1〜9のいずれかのインクジェット式記録装
    置。
  11. 【請求項11】 前記電源OFF時にインクを前記キャッ
    プ内吸収体に吐出してからキャップ内吸収体をノズルプ
    レートに当接させる請求項1〜10のいずれかのインク
    ジェット式記録装置。
JP2000327782A 2000-10-26 2000-10-26 インクジェット式記録装置 Withdrawn JP2002127440A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000327782A JP2002127440A (ja) 2000-10-26 2000-10-26 インクジェット式記録装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000327782A JP2002127440A (ja) 2000-10-26 2000-10-26 インクジェット式記録装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002127440A true JP2002127440A (ja) 2002-05-08

Family

ID=18804742

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000327782A Withdrawn JP2002127440A (ja) 2000-10-26 2000-10-26 インクジェット式記録装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002127440A (ja)

Cited By (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007253609A (ja) * 2006-02-22 2007-10-04 Ricoh Co Ltd ヘッド用キャップ部材、ヘッドの維持回復装置、液滴を吐出する装置、画像形成装置
US7374271B2 (en) 2004-01-30 2008-05-20 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha Cap and droplet discharge apparatus
JP2008173942A (ja) * 2007-01-22 2008-07-31 Kyocera Mita Corp 画像形成装置並びに画像形成方法
JP2009083425A (ja) * 2007-10-02 2009-04-23 Seiko Epson Corp 流体噴射装置
JP2011000793A (ja) * 2009-06-18 2011-01-06 Seiko Epson Corp クリーニング装置、液体噴射装置、及び液体噴射装置のクリーニング方法
JP2012158071A (ja) * 2011-01-31 2012-08-23 Brother Industries Ltd 液体吐出装置
JP2012166368A (ja) * 2011-02-10 2012-09-06 Brother Industries Ltd 液体吐出装置
JP2012206359A (ja) * 2011-03-29 2012-10-25 Seiko Epson Corp 液体吐出ヘッドのキャップ、及び、液体吐出装置
US8636337B2 (en) 2010-03-30 2014-01-28 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha Liquid ejecting apparatus
US8944561B2 (en) 2012-08-31 2015-02-03 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha Liquid ejection apparatus
JP2016150482A (ja) * 2015-02-17 2016-08-22 コニカミノルタ株式会社 保湿装置及びインクジェット記録装置
JP2018016039A (ja) * 2016-07-29 2018-02-01 理想科学工業株式会社 印刷装置
JP2019130904A (ja) * 2018-01-30 2019-08-08 理想科学工業株式会社 インクジェット印刷装置
EP3517302A3 (en) * 2018-01-30 2019-11-27 Riso Kagaku Corporation Ink jet printing apparatus

Cited By (21)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7374271B2 (en) 2004-01-30 2008-05-20 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha Cap and droplet discharge apparatus
JP2007253609A (ja) * 2006-02-22 2007-10-04 Ricoh Co Ltd ヘッド用キャップ部材、ヘッドの維持回復装置、液滴を吐出する装置、画像形成装置
JP2008173942A (ja) * 2007-01-22 2008-07-31 Kyocera Mita Corp 画像形成装置並びに画像形成方法
JP2009083425A (ja) * 2007-10-02 2009-04-23 Seiko Epson Corp 流体噴射装置
JP2011000793A (ja) * 2009-06-18 2011-01-06 Seiko Epson Corp クリーニング装置、液体噴射装置、及び液体噴射装置のクリーニング方法
US8636337B2 (en) 2010-03-30 2014-01-28 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha Liquid ejecting apparatus
US9016832B2 (en) 2010-03-30 2015-04-28 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha Liquid ejecting apparatus
US8596749B2 (en) 2011-01-31 2013-12-03 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha Liquid ejection apparatus and method for replacing humidification-liquid tank of the apparatus
JP2012158071A (ja) * 2011-01-31 2012-08-23 Brother Industries Ltd 液体吐出装置
JP2012166368A (ja) * 2011-02-10 2012-09-06 Brother Industries Ltd 液体吐出装置
US9010904B2 (en) 2011-02-10 2015-04-21 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha Liquid ejection apparatus
JP2012206359A (ja) * 2011-03-29 2012-10-25 Seiko Epson Corp 液体吐出ヘッドのキャップ、及び、液体吐出装置
EP2505359A3 (en) * 2011-03-29 2016-05-18 Seiko Epson Corporation Cap of liquid discharge head and liquid discharge apparatus
US9211717B2 (en) 2011-03-29 2015-12-15 Seiko Epson Corporation Cap of liquid discharge head and liquid discharge apparatus
US8944561B2 (en) 2012-08-31 2015-02-03 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha Liquid ejection apparatus
JP2016150482A (ja) * 2015-02-17 2016-08-22 コニカミノルタ株式会社 保湿装置及びインクジェット記録装置
JP2018016039A (ja) * 2016-07-29 2018-02-01 理想科学工業株式会社 印刷装置
JP2019130904A (ja) * 2018-01-30 2019-08-08 理想科学工業株式会社 インクジェット印刷装置
EP3517302A3 (en) * 2018-01-30 2019-11-27 Riso Kagaku Corporation Ink jet printing apparatus
US10759170B2 (en) 2018-01-30 2020-09-01 Riso Kagaku Corporation Ink jet printing apparatus
JP7253394B2 (ja) 2018-01-30 2023-04-06 理想科学工業株式会社 インクジェット印刷装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6293648B1 (en) Liquid ink printer having a customer replaceable multiple function printhead capping assembly
US20120327158A1 (en) Fluid ejection apparatus
JP2002127440A (ja) インクジェット式記録装置
US6406123B1 (en) Capping unit for ink jet recording head incorporated in ink jet recording apparatus and method of manufacturing the same
US7334863B2 (en) Nozzle cap, head cap unit, and liquid ejection head
JP2001353884A (ja) インクジェット式記録装置
JPS61121950A (ja) インクジエツトプリンタの吸引回復装置
JP3843651B2 (ja) インクジェット式記録装置
JP4590672B2 (ja) インクジェット式記録装置
JP3826625B2 (ja) インクジェット式記録装置
JP3543315B2 (ja) インクジェット式記録装置
JP2001026112A (ja) インクジェット式記録装置
JP2002052742A (ja) インクジェット式記録装置
JPH0521745B2 (ja)
JP4448813B2 (ja) インクジェット式記録装置
JPH11268294A (ja) インクジェット記録装置
JP3188557B2 (ja) インクジェット記録装置
JP2000079697A (ja) インクジェット式記録ヘッド用キャップ、及びその製造方法
JP2001105626A (ja) インクジェット式記録装置
JPH06270417A (ja) インクジェット記録装置の吐出性能回復装置
JP4725681B2 (ja) インクジェット式記録装置
JP2001179999A (ja) インクジェット式記録装置
JPH0721324Y2 (ja) インクジェット記録装置
JP2867502B2 (ja) インクジェット記録装置
JP3521421B2 (ja) インクジェット式記録装置に適用されるインク流路内の気泡排出方法および気泡排出装置

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20080108