JP2012158071A - 液体吐出装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】液体吐出装置の加湿性能が低下するのを防ぐ。
【解決手段】吐出面10aと対向する吐出空間S1がキャップ40及び対向面8aによって封止されているときに、加湿ポンプ53を駆動することによって、吐出空間S1内の空気を、空気循環機構50の開口51a、チューブ55,56,57を介して加湿液タンク60に供給する。加湿液タンク60内に供給された空気は、この加湿液タンク60内にて加湿された後に、空気循環機構50のチューブ58及び開口51bを介して吐出空間S1に排出される。また、この加湿液タンク60は空気循環機構50に対して着脱可能にされている。
【選択図】図5

Description

本発明は、液滴を吐出する吐出口の液体の粘度が増加するのを抑制するために、吐出口を加湿する液体吐出装置に関する。
液体吐出装置におけるヘッドのノズル内のインクが増粘するのを防止するために、ノズルが開口するノズル面(吐出面)を気密に封止するキャップ内と、水(加湿液)を貯溜している水タンク(加湿液タンク)と連通させる技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。これにより、水タンクに貯溜された水によって加湿された空気がキャップ内に充填される。
特開2004−122543号公報
上述の技術によると、水タンクに補給される水に防腐剤がなどの不揮発性成分が含まれているとき、水タンク内の水の蒸発と水の補給とが繰り返されることによって水タンク内における不揮発性成分の濃度が高くなる。水タンク内における不揮発性成分の濃度が高くなると水成分の割合が低下するので、液体吐出装置の加湿性能が低下して、加湿された空気を効率よく生成することができなくなる。
本発明の目的は、加湿性能が低下するのを防ぐことが可能な液体吐出装置を提供することにある。
上記の課題を解決するために、本発明の液体吐出装置は、記録媒体に画像を形成する液体を吐出するための吐出口が形成された吐出面を有するヘッドと、不揮発性成分を含む加湿液を貯溜する加湿液タンクと、前記ヘッドの前記吐出面と対向する吐出空間を外部空間に対して封止する封止状態、及び、前記吐出空間を外部空間に対して封止しない非封止状態を取り得るキャップ手段と、前記加湿液タンク内で前記加湿液により加湿された加湿空気を、前記封止状態となっているときの前記吐出空間に供給する加湿空気供給手段とを備えた液体吐出装置であって、前記加湿液タンクは、前記加湿空気供給手段に対して着脱可能に構成にされていることを特徴とする。
上記の構成によれば、貯溜された加湿液の不揮発性成分の濃度が高くなったときに、加湿液タンクを新しい加湿液タンクに取り換えることができるので、液体吐出装置の加湿性能の低下を防ぐことができる。
また、本発明の液体吐出装置においては、前記加湿液タンク内には、前記加湿液が貯溜されている液体層と、空気層とが形成されており、前記加湿液タンクは、上流口と、前記空気層に面して形成された下流口とを有し、前記加湿空気供給手段は、前記下流口から前記加湿空気が排出されるように、前記上流口を介して前記加湿液タンクに空気を供給するポンプを有していてもよい。上記の構成によれば、簡単な構成で加湿空気を吐出空間内へ供給することができる。
また、本発明の液体吐出装置において、前記加湿液タンクの前記上流口は前記液体層に面して形成されており、前記加湿空気供給手段の前記ポンプは、前記上流口を介して前記液体層に空気を供給してもよい。上記の構成によれば、簡単な構成で加湿空気を効率良く生成及び供給することができる。
また、本発明の液体吐出装置において、前記加湿液タンクは、下方に向かうに従い前記加湿液タンク内の断面積が減少するテーパー形状の内面を有しており、前記上流口は、前記内面の上方端部よりも下方に形成されていてもよい。上記の構成によれば、加湿液タンクの取り換え時における加湿液の残量を少なくすることができる。
また、本発明の液体吐出装置において、前記加湿液タンクを前記加湿空気供給手段に対して取り付ける際に、前記加湿液タンク内の空気層が所定体積以上となるように、前記加湿液タンク内の前記加湿液を前記加湿液タンク外に排出して調節する調節手段を更に備えていてもよい。上記の構成によれば、加湿空気供給手段により加湿空気を吐出空間内に供給するときに、加湿液が吐出空間内に流出しない程度に加湿液タンク内の空気層の体積を調節することができる。
また、本発明の液体吐出装置においては、前記調節手段による前記調節により前記加湿液タンク外に排出した前記加湿液を一時貯溜するリサーブタンクと、前記加湿液タンク内の前記加湿液の残量減少に従い、前記リザーブタンクに貯溜された前記加湿液を前記加湿液タンク内に供給する供給手段とを更に備えていてもよい。上記の構成によれば、加湿液タンクを取り付ける際に加湿液タンク外へと排出した加湿液も、加湿空気の生成に活用することができるので、加湿液タンクの取り換え時期を長くすることができる。
また、本発明の液体吐出装置においては、前記リザーブタンクの容積が、前記加湿液タンクにおける前記空気層の前記所定体積と同じであってもよい。上記の構成によれば、加湿液タンクからリザーブタンクへと排出する加湿液の排出量の調節が容易となる。
また、本発明の液体吐出装置においては、前記キャップ手段には、前記吐出空間外へと連通する加湿液排出口が形成されており、前記調節手段による前記調節により前記加湿液タンク外に排出された前記加湿液は、前記封止状態となっているときの前記吐出空間に供給され、前記吐出空間に供給された前記加湿液を、前記加湿液排出口を介して排出する排出手段を更に備えていてもよい。上記の構成によれば、加湿液タンク外に排出された加湿液を吐出空間に面する領域の洗浄に利用することができるため、加湿液を有効利用することができる。
また、本発明の液体吐出装置においては、前記加湿液タンク内には、前記加湿液が貯溜されている液体層と、空気層とが形成されており、前記加湿液タンクは、前記液体層に面して形成される上流口と、前記空気層に面して形成される下流口とを有し、前記吐出面又は前記キャップ手段に、前記封止状態となっているときの前記吐出空間と連通する空気流入口及び空気排出口が形成されており、前記加湿空気供給手段は、前記キャップ手段が前記封止状態のときに、前記下流口及び前記空気排出口を介して前記加湿空気が前記吐出空間内に排出されるように、前記空気流入口を介して前記吐出空間から流入した空気を、前記上流口を介して前記加湿液タンクに供給するポンプを有しており、前記ポンプは、正逆方向に移送可能であり、前記加湿液タンクを前記加湿空気供給手段に対して取り付ける際に前記上流口及び前記空気流入口を介して前記加湿液タンク内の前記加湿液を前記吐出空間に供給することで前記調節を行う前記調節手段であってもよい。上記の構成によれば、加湿空気を循環させることができるため、加湿液の消費量を低減することができる。また、加湿空気供給手段のポンプが調節手段であるため、構成を簡素にすることができる。
本発明によると、液体吐出装置の加湿性能が低下するのを防ぐことができる。
本発明の第1実施形態に係るインクジェットプリンタの内部構造を示す概略側面図である。 図1のプリンタに含まれるインクジェットヘッドの流路ユニット及びアクチュエータユニットを示す平面図である。 図2の一点鎖線で囲まれた領域IIIを示す拡大図である。 図3のIV−IV線に沿った部分断面図である。 図1のプリンタに含まれるヘッドホルダ、空気循環機構及び加湿液タンクを示す概略図である。 図5の部分断面を示す図であり、(a)は一点鎖線で囲まれた領域VIを示す部分断面図、((b)は二点鎖線で囲まれた領域Vを示す部分断面図である。 空気循環機構に対する加湿液タンクの取り付けを説明する図であり、(a)は取り付け前、(b)は取り付け後の様子を示す部分断面図である。 図1のプリンタに含まれるコントローラの機能ブロック図である。 本発明の第2実施形態に係るキャップ及び加湿機構を示す概略図である。 本発明の加湿液タンクの変形例を説明する部分断面図であり、(a)は第1変形例の加湿液タンクの部分断面図、(b)は第2変形例の加湿液タンクの取り付け後における部分断面図、(c)は第2変形例の加湿液タンクの取り付け前における、(b)の一点鎖線で囲まれた領域VIIの部分断面図である。
<第1実施形態>
以下、本発明の第1実施形態として、液体吐出装置をインクジェットプリンタに適用し、図面を参照しつつ説明する。
先ず、図1を参照し、インクジェットプリンタ1の全体構成について説明する。
プリンタ1は、直方体形状の筐体1aを有する。筐体1aの天板上部には、排紙部35が設けられている。筐体1aにより画定される空間には、後述の給紙ユニット1cから排紙部35に向けて、図1に示す太矢印に沿って、記録媒体である用紙Pが搬送される用紙搬送経路が形成されている。
筐体1aは、ヘッド10、ヘッド10の吐出面10aと対向する位置を通過するように用紙Pを搬送する搬送ユニット33と、ヘッド10に対応する支持・キャップユニット6、加湿メンテナンスに用いられる空気循環機構50及び加湿液タンク60(図5参照)、ヘッド10に供給するブラックインクを貯留するカートリッジ(図示せず)、ユーザに対して情報を表示するディスプレイ90(図8参照)、プリンタ1の各部の動作を制御するコントローラ100等を収容している。
ヘッド10は、主走査方向に長尺な略直方体形状を有するラインヘッドである。ヘッド10の下面は、多数の吐出口14a(図3及び図4参照)が開口した吐出面10aである。画像記録(画像形成)に際して、吐出口14aからブラックのインクが吐出される。また、ヘッド10は、ヘッドホルダ3を介して筐体1aに支持されている。ヘッドホルダ3は、吐出面10aと後述の支持面7aとの間に画像記録に適した所定の間隙が形成されるように、ヘッド10を保持している。また、ヘッドホルダ3には、ヘッド10の吐出面10aの外周を覆う環状のキャップ40が設けられている。ヘッド10及びヘッドホルダ3のより具体的な構成については後に詳述する。
コントローラ100は、外部装置から転送された画像データに基づいて、プリンタ1各部による用紙Pの搬送動作、用紙Pの搬送に同期したインク吐出動作、吐出性能の回復・維持に係るメンテナンス動作を制御する。
メンテナンス動作としては、フラッシング(画像データとは異なるフラッシングデータに基づいてヘッド10のアクチュエータを駆動することにより一部又は全吐出口14aからインクを強制的に吐出させる動作)、パージ(ポンプ等により、ヘッド10内のインクに圧力を付与して全吐出口14aからインクを強制的に吐出させる動作)、ワイプ(フラッシング又はパージの後にワイパにより吐出面10a上の異物(インク等)を払拭する動作)、加湿メンテナンス(吐出面10aと対向する吐出空間S1(図5参照)内に加湿空気を供給する動作)を含む。パージ及びフラッシングは、吐出口14aからインクが所定時間以上吐出されていない場合に行われる(ここで、フラッシングよりもパージに係る上記所定時間を長く設定してもよい)。パージやフラッシングにより、吐出口14a内の増粘したインクや吐出口14a内に混入した気泡や粉塵がインクと共に排出される。
搬送ユニット33は、給紙ユニット1c、ガイド29、送りローラ対22,26〜28、及び、レジローラ対23を有しており、給紙ユニット1cから排紙部35までの用紙搬送経路を構成している。これら給紙ユニット1c、送りローラ対22,26〜28、及び、レジローラ対23は、コントローラ100により制御される。
給紙ユニット1cは、給紙トレイ(収容部)20及び給紙ローラ21を有する。このうち給紙トレイ20が筐体1aに対して副走査方向に着脱可能である。給紙トレイ20は、上方に開口する箱であり、用紙Pを収容可能である。給紙ローラ21は、コントローラ100の制御により回転し、給紙トレイ20の最も上方にある用紙Pを送り出す。ここで、副走査方向とは、搬送ユニット33による用紙Pの搬送方向に平行な方向であり、主走査方向とは、水平面に平行且つ副走査方向に直交する方向である。
給紙ローラ21によって送り出された用紙Pは、ガイド29によりガイドされ、且つ送りローラ対22によって挟持されつつレジローラ対23へと送られる。レジローラ対23は、設定されたレジ掛け時間の間、送りローラ対22によって搬送されてきた用紙Pの前端を無回転状態で挟持する。これにより、用紙Pの前端がレジローラ対23に挟持された状態でその傾きが補正(用紙Pの斜行が補正)される。そして、レジ掛け時間が経過した後、レジローラ対23が回転され、斜行補正された用紙Pがヘッド10と支持・キャップユニット6との間へと送られる。
レジローラ対23によりヘッド10と支持・キャップユニット6との間へ送られた用紙Pは、ヘッド10の真下を副走査方向に通過する際、順に吐出口14aからインクが吐出されて用紙P上にモノクロ画像が形成される。吐出口14aからのインク吐出動作は、用紙センサ37からの検出信号に基づき、コントローラ100による制御の下で行われる。用紙Pは、その後ガイド29によりガイドされ且つ送りローラ対26,27,28によって挟持されつつ上方に搬送され、筐体1a上部に形成された開口38から排紙部35へと排出される。
次に、図2〜図4を参照し、ヘッド10の構成について説明する。なお、図3では、アクチュエータユニット17の下側にあって点線で示すべき圧力室16及びアパーチャ15を実線で示している。
ヘッド10は、リザーバユニット11(図6(a)参照)及び流路ユニット12(図4参照)、流路ユニット12の上面12xに固定された8つのアクチュエータユニット17(図2参照)、各アクチュエータユニット17に接合されたFPC(平型柔軟基板)19(図4参照)等を有する。リザーバユニット11には、カートリッジから供給されたインクを一時的に貯留するリザーバを含むインク流路が形成されている。流路ユニット12には、上面12xの開口12y(図2参照)から下面(吐出面10a)の各吐出口14aに至るインク流路が形成されている。アクチュエータユニット17は、吐出口14a毎の圧電型アクチュエータを有する。
リザーバユニット11の下面には凹凸が形成されている。凸部は、流路ユニット12の上面12xにおけるアクチュエータユニット17が配置されていない領域(図2に示す開口12yを含む二点鎖線で囲まれた領域)に接着されている。凸部の先端面は、リザーバに接続し且つ流路ユニット12の各開口12yに対向する開口を有する。これにより、上記各開口を介して、リザーバ及び個別インク流路14が連通している。凹部は、流路ユニット12の上面12x、アクチュエータユニット17の表面、及びFPC19の表面と、若干の隙間を介して対向している。
流路ユニット12は、略同一サイズの矩形状の9枚の金属プレート12a,12b,12c,12d,12e,12f,12g,12h,12i(図4参照)を互いに積層し接着することにより形成された積層体である。流路ユニット12のインク流路は、図2、図3、及び図4に示すように、開口12yを一端に有するマニホールド流路13、マニホールド流路13から分岐した副マニホールド流路13a、及び、副マニホールド流路13aの出口から圧力室16を介して吐出口14aに至る個別インク流路14を含む。個別インク流路14は、図4に示すように、吐出口14a毎に形成されており、流路抵抗調整用の絞りとして機能するアパーチャ15を含む。上面12xにおける各アクチュエータユニット17の接着領域には、圧力室16を露出させる略菱形形状の開口がマトリクス状に配置されている。下面(吐出面10a)における各アクチュエータユニット17の接着領域に対向する領域には、圧力室16と同様の配置パターンで、吐出口14aがマトリクス状に配置されている。
アクチュエータユニット17は、図2に示すように、それぞれ台形の平面形状を有し、流路ユニット12の上面12xにおいて2列の千鳥状に配置されている。各アクチュエータユニット17は、図3に示すように、当該アクチュエータユニット17の接着領域内に形成された多数の圧力室16の開口を覆っている。図示は省略するが、アクチュエータユニット17は、多数の圧力室16に跨るように延在した複数の圧電層、及び、厚み方向に関して圧電層を挟む電極を含む。電極には、圧力室16毎に設けられた個別電極、及び、圧力室16に共通の共通電極が含まれる。個別電極は、最も上方の圧電層の表面に形成されている。
FPC19は、アクチュエータユニット17の各電極に対応する配線を有し、その途中部にドライバIC(図示せず)が実装されている。FPC19は、一端がアクチュエータユニット17、他端がヘッド10の制御基板(リザーバユニット11上方に配置。図示せず)にそれぞれ固定されている。FPC19は、コントローラ100による制御の下、制御基板から出力された各種駆動信号をドライバICに伝達し、ドライバICが生成した信号をアクチュエータユニット17に伝達する。
次に、支持・キャップユニット6について、図1、及び5を参照しつつ説明する。
支持・キャップユニット6は、対応するヘッド10の吐出面10aに鉛直方向に対向して配置されている。支持・キャップユニット6は、主走査方向の軸を有し且つコントローラ100の制御により当該軸を中心として回転可能な回転体9、回転体9の周面に固定されたプラテン7、及び対向部材8を含む。プラテン7及び対向部材8は、共に主走査方向及び副走査方向に関して吐出面10aより一回り大きなサイズを有し、且つ、鉛直方向に互いに対向して配置されている。
プラテン7の表面は、吐出面10aに対向しつつ用紙Pを支持する支持面7aであり、用紙Pを保持できるように材料や加工に工夫が施されている。例えば支持面7aに、弱粘着性のシリコン層を形成したり、副走査方向に沿ったリブを多数形成したりすることで、支持面7a上に載置された用紙Pの浮き等が防止される。また、プラテン7は、樹脂により構成されている。
対向部材8は、ガラスや金属(例えばSUS)等の、水分を吸収しない又は吸収し難い材料から構成されている。対向部材8の表面は、平滑であって、吐出面10aに対向する対向面8aである。
回転体9は、コントローラ100の制御により、支持面7a及び対向面8aのいずれかを吐出面10aと対向させるように動作する。例えば、画像記録時においては、支持面7aを吐出面10aに対向させる(図1参照)。この状態から後述の加湿メンテナンスが行われるときにおいては、回転体9は、プラテン7及び対向部材8が吐出面10aと干渉しないように一旦下方に移動し、対向部材8が吐出面10aと対向するように180°回転した後に、上方に移動する(図5参照)。
次に、図2、図5、及び図6を参照し、ヘッドホルダ3の構成について説明する。ヘッドホルダ3は、金属等からなるフレームであり、ヘッド10に設けられたキャップ40と一対のジョイント51とが取り付けられている。
一対のジョイント51は、図5に示すように、空気循環機構50の循環流路の一端及び他端をそれぞれ構成するものであり、対応するヘッド10の主走査方向の一端及び他端にそれぞれ近接配置されている。加湿メンテナンスにおいて、一対のジョイント51のうち、一方(図5の左側)のジョイント51の下面の開口(空気流入口)51aから空気が回収され、他方(図5の右側)のジョイント51の下面の開口(空気排出口)51bから加湿空気が供給される。
ジョイント51は、図6(a)に示すように、略円筒状であり、基端51x、及び、基端51xから延出した先端51yを含む。基端51xから先端51yに亘って、鉛直方向に沿った円柱状の中空空間51zが貫通している。基端51x及び先端51yの外径は異なり、基端51xの方が先端51yより外径が大きいが、中空空間51zは鉛直方向に沿って一定の径を有する。先端51yは、その上端面の外周に切欠を有し、先細り形状となっている。これにより、先端51yへのチューブ55,58の一端の接続が容易である。
ジョイント51は、先端51yがヘッドホルダ3の貫通孔3aに貫挿された状態で、ヘッドホルダ3に対して固定されている。貫通孔3aは、ヘッドホルダ3におけるジョイント51の配置位置、即ち、ヘッド10の主走査方向一端及び他端の近傍にそれぞれ形成されている。先端51yの外径は貫通孔3aの直径より一回り小さく、先端51yの外周面とヘッドホルダ3の貫通孔3aを画定する壁面との間に若干の隙間がある。この隙間は、ジョイント51をヘッドホルダ3に固定する際にシール材等が充填されることにより、封止される。
キャップ40は、平面視でヘッド10の吐出面10aの外周を囲む環状に形成されており、固定部41cを介してヘッドホルダ3に支持された弾性体41、及び、昇降可能な可動体42を含む。
弾性体41は、ゴム等の弾性材料からなり、基部41x、基部41xの下面から下方に突出した断面視逆三角形状の突出部41a、ヘッドホルダ3に固定された断面視T字状の固定部41c、及び、基部41xと固定部41cとを接続する接続部41dを含む。弾性体41は、上記各部を有しつつ、平面視でヘッド10の吐出面10aの外周を囲む環状に形成されている。固定部41cの上端部分は、接着剤等を介して、ヘッドホルダ3に固定されている。固定部41cはまた、各貫通孔3aの近傍において、ヘッドホルダ3と各ジョイント51の基端51xとの間に挟持されている。接続部41dは、固定部41cの下端から湾曲しつつ外側(平面視で吐出面10aから離隔する方向)に延び、基部41xの下端に接続している。接続部41dは、可動体42の昇降に伴って変形可能な程度の撓みを有する。基部41xの上面には、可動体42の下端に嵌合する凹部41bが形成されている。
可動体42は、剛性材料からなり、また、弾性体41と同様、平面視でヘッド10の吐出面10aの外周を囲む環状に形成されている。可動体42は、弾性体41を介してヘッドホルダ3に支持されつつ、ヘッドホルダ3に対して鉛直方向に移動可能である。具体的には、可動体42は、複数のギア43と接続されており、コントローラ100による制御の下、昇降モータ44(図8参照)の駆動に伴いギア43が回転することにより、昇降する。このとき、可動体42の下端に弾性体41の凹部41bが嵌合しているため、基部41xも可動体42と共に昇降する。弾性体41は、可動体42が昇降するとき、固定部41cがヘッドホルダ3に固定された状態で、突出部41aを含む基部41xが可動体42と共に昇降する。これにより、突出部41aの先端41a1の吐出面10aに対する鉛直方向の相対位置が変化する。
突出部41aは、可動体42の昇降により、先端41a1が対向部材8(支持・キャップユニット6によって吐出面10aと対向する位置に配置されている)の対向面8aに当接する当接位置(図5参照)と、先端41a1が対向面8aから離隔した離隔位置(図6(a)参照)とを選択的に取る。図5に示すように、突出部41aが当接位置にあるとき、吐出面10aと対向面8aとの間に形成される吐出空間S1が外部空間S2から隔離されたキャップ状態(封止状態)となっている。図6(a)に示すように、突出部41aが離隔位置にあるとき、吐出空間S1が外部空間S2と連通した非キャップ状態(非封止状態)となっている。
突出部41aは、平面視で、吐出面10a(図2に示すヘッド10の下面)の全周に亘って吐出面10aから離隔している。また、突出部41aは、平面視で、吐出面10aを囲む略長方形となっている。本実施形態においては、キャップ40がキャップ手段を構成している。
次に、図5、及び図6を参照し、加湿液タンク60の構成について説明する。加湿液タンク60は、空気循環機構50に対して着脱可能に構成されており、ケーシング61、互いに長さの異なる2つの流路管62,63、嵌合部材65,66、センサ67を有する。
ケーシング61は、加湿液が貯溜されるタンク本体である。このケーシング61内には、加湿液タンク60が空気循環機構50に取り付けられる前の状態においては、図7(a)に示すように、満杯の加湿液が貯溜されている。加湿液タンク60が空気循環機構50に取り付けられると、図7(b)に示すように、空気循環機構50によりケーシング61内に貯溜された加湿液の所定量が後述のリザーブタンク54へと移送されて、ケーシング61内には、加湿液が貯溜されている液体層L2と、所定体積以上の空気層L1とが形成される。ここで、所定体積とは、加湿メンテナンスを行う際に、加湿液タンク60内に貯溜されている加湿液が、空気循環機構50による空気の流動に伴って吐出空間S1へと流出することがない、空気層L1の最小体積(以下、加湿可能最小体積)である。即ち、加湿液タンク60内(ケーシング61内)に加湿可能最小体積以上の空気層L1が形成されていた場合、加湿メンテナンス時において加湿液タンク60内に貯溜されている加湿液が吐出空間S1へと流出することはない。
ケーシング61の上壁には、後述のチューブ57,58が挿入される二つの挿入孔64a,64bが形成されている。また、ケーシング61の内壁は、下方に向かうに従い加湿液タンク60内(ケーシング61内)の断面積が減少するテーパー状の内面61aを有している。
センサ67は加湿液タンク60に貯溜されている加湿液の残量を検出する残量センサである。センサ67により検出された水の残量が規定量以下になると、コントローラ100の制御により、後述のリザーブタンク54からの加湿液の供給、又はディスプレイ90(図示せず)に加湿液タンク60の取り換えをユーザに促す表示画面が表示される。ここで、規定量とは、不揮発性成分の濃度が高くなって加湿機能が低下するときの量よりも多く設定されている。
流路管62は、ケーシング61の上壁から垂設された円筒状の管であり、上壁側の大筒部62a、及び、内径が大筒部62aよりも小径の小筒部62bを有している。大筒部62aの内部には、嵌合部材65が収容されている。この嵌合部材65は、合成ゴム等の弾性を有する筒状部材であり、その外径は、挿入孔64aの径、及び小筒部62bの内径よりも大きくされている。また、嵌合部材65の下半部の中心部分には貫通孔65aが形成され、上半部の内側には、この貫通孔65aに連なるテーパー面65bが形成されている。
貫通孔65aの径は、後述のチューブ57の小径部57bの外径よりも若干小さく設定されている。これにより、チューブ57の小径部57bを貫通孔65aに挿入した際には、小径部57bの外面が嵌合部材65の内面と接触し、嵌合部材65は、貫通孔65aが押し広げられるように弾性変形する。そして、この嵌合部材65の弾性復元力により嵌合部材65と小径部57bとは気密に嵌合される。なお、挿入孔64a、大筒部62a、小筒部62b、及び貫通孔65aの軸心は一致するように構成されている。
また、流路管62の小筒部62bの下端は液体層L2と空気層L1との界面よりも下方に位置されている。即ち、流路管62の小筒部62bの下端の開口(上流口62c)は、液体層L2に面して形成されている。加湿メンテナンス時においては、空気循環機構50の後述の加湿ポンプ53により、吐出空間S1内の空気がこの上流口62cを介して供給される。なお、この上流口62cは、内面61aの上方端部61bよりも下方に形成されている。また、ケーシング61において、内面61aの上方端部61bよりも下方に貯溜される加湿液の量は、上記規定量よりも多くなるようにされている。
流路管63は、小筒部の鉛直方向の長さが異なる点を除いて流路管62と略同じ構造をしており、嵌合部材66が収容された大筒部63a、及び小筒部63bを有している。また、嵌合部材66は嵌合部材65と略同じ構造をしており、嵌合部材66の下半部の中心部分には貫通孔66aが形成され、上半部の内側には、この貫通孔66aに連なるテーパー面66bが形成されている。この貫通孔65aの径は、後述のチューブ58の小径部58bの外径よりも若干小さく設定されており、嵌合部材66の弾性復元力により嵌合部材66と小径部58bとは気密に嵌合することが可能にされている。なお、挿入孔64b、大筒部63a、小筒部63b、及び貫通孔66aの軸心は一致するように構成されている。
流路管63の小筒部63bの下端は、液体層L2と空気層L1との界面よりも上方に位置されている。即ち、流路管63の小筒部63bの下端の開口(下流口63c)は、空気層L1に面して形成されている。加湿メンテナンス時においては、空気循環機構50により、ケーシング61内において加湿された空気がこの下流口63cを介して吐出空間S1へと排出される。
流路管62の軸心と流路管63の軸心との軸間距離は、後述のチューブ57の小径部57bの軸心と後述のチューブ58の小径部58bの軸心との軸間距離と同じに設定されている。
次に、図5及び6を参照し、空気循環機構50について説明する。空気循環機構50は、一対のジョイント51、チューブ55,56,57,58,59、正逆方向に移送可能な加湿ポンプ53、リザーブタンク54、及び三方弁52を含む。
リザーブタンク54は、加湿液を一時的に貯溜するタンク本体54aと、タンク本体54a内に貯溜されている加湿液の残量を検出するセンサ54bを有している。リザーブタンク54の容積は、加湿液タンク60における空気層L1の上記加湿可能最小体積と同じとなるように設定されている。
チューブ55の一端はヘッド10に設けられた一方(図5の左側)のジョイント51の先端51yに嵌合し、他端は三方弁52に接続されている。即ち、チューブ55は、ヘッド10に設けられた一方のジョイント51の中空空間51zと三方弁52とを連通可能に接続している。チューブ56は、三方弁52と加湿ポンプ53とを連通可能に接続している。チューブ57は、一端は加湿液タンク60の嵌合部材65と着脱可能に嵌合し、他端は加湿ポンプ53と接続されている。また、チューブ57は、嵌合部材65と嵌合する一端が下方に向くように形成されており、かつ、この一端には大径部57a、大径部57aよりも外径が縮径された先端側の小径部57b、及び、大径部57aと小径部57bとを連続的に接続するテーパー部57cが一体的に形成されている。このテーパー部57cは、加湿液タンク60を空気循環機構50に対して取り付けた際において、嵌合部材65のテーパー面65bと密着する。
チューブ58の一端は加湿液タンク60の嵌合部材66に嵌合し、他端はヘッド10に設けられた他方(図5の右側)のジョイント51の先端51yに嵌合している。チューブ58は、チューブ57と同様に、嵌合部材66と嵌合する一端が下方に向くように形成されており、かつ、この一端には、大径部58a、大径部58aよりも外径が縮径された先端側の小径部58b、及び、大径部58aと小径部58bとを連続的に接続するテーパー部58cが一体的に形成されている。このテーパー部58cは、加湿液タンク60を空気循環機構50に対して取り付けた際において、嵌合部材66のテーパー面66bと密着する。
チューブ59の一端は三方弁52に接続され、他端はリザーブタンク54に接続されている。三方弁52は、チューブ55及びチューブ59のうちいずれかをチューブ56と連通するように流路を切り替える。具体的には、吐出空間S1と加湿液タンク60との間で空気の循環を行う加湿メンテナンス時においては、チューブ55とチューブ56とを連通させる。また、加湿液タンク60とリザーブタンク54との間で加湿液の移送を行うときにおいては、チューブ59とチューブ56とを連通させる。
加湿メンテナンスにおいては、三方弁52によりチューブ55とチューブ56が連通されている状態で、キャップ状態で加湿ポンプ53が正回転で駆動されることによって、開口51aから吐出空間S1内の空気が回収される。開口51aから回収された空気は、ジョイント51の中空空間51z、チューブ55、三方弁52及びチューブ56内の空間を通って加湿ポンプ53に至り、さらにチューブ57内の空間を通って加湿液タンク60に至る。当該空気は、上流口62cを介して加湿液タンク60の液体層L2に供給される。供給された空気は、加湿液タンク60内の加湿液により加湿されて加湿空気となり、加湿液タンク60の空気層L1から下流口63c及びチューブ58内の空間を通って開口51bから吐出空間S1に流れ込む。このように、チューブ55,56,57,58が加湿空気を循環させる循環流路を形成している。
また、加湿ポンプ53は、加湿液タンク60とリザーブタンク54との間で加湿液の移送を行うことで加湿液タンク60内の加湿液の量(空気層L1の体積)を調節する。具体的には、加湿液タンク60が空気循環機構50に取り付けられた際には、三方弁52によりチューブ59とチューブ56とが連通されている状態で、加湿ポンプ53が逆回転で駆動されることによって、容積が加湿可能最小体積であるリザーブタンク54が加湿液で満杯になるまで、加湿液タンク60のケーシング61内の加湿液をリザーブタンク54に移送させる。これにより、加湿液タンク60の空気層L1は加湿可能最小体積となる。
また、センサ67により検出された加湿液タンク60内の加湿液の貯溜量が規定量以下であり、且つ、センサ54bにより検出されたリザーブタンク54内の加湿液の貯溜量が零でない場合には、三方弁52によりチューブ59とチューブ56とが連通されている状態で、加湿ポンプ53が正回転されることにより、リザーブタンク54内の加湿液を加湿液タンク60へと移送させる。これにより、加湿液タンク60の着脱時においてはリザーブタンク54内には加湿液が貯溜されていない状態となる。本実施形態においては、空気循環機構50が加湿空気供給手段を構成する。また、加湿ポンプ53が調節手段及び供給手段を構成する。
次に、加湿液タンク60の着脱時の動作について説明する。図7(a)に示すように、加湿液タンク60が空気循環機構50に取り付けられる前の状態においては、加湿液タンク60内(ケーシング61内)には満杯の加湿液が貯溜されている。また、ケーシング61の上壁に形成された挿入孔64a,64bはシールテープ116でそれぞれ塞がれている。
そして、加湿液タンク60が空気循環機構50に取り付けられる際には、ユーザによりシールテープ116が剥がされて挿入孔64a,64bが外部に開放される。そして、チューブ57の小径部57bが挿入孔64aから、チューブ58の小径部58bが挿入孔64bから加湿液タンク60内へ挿入される。具体的には、取り付けられる加湿液タンク60がチューブ57,58に対して上下方向に相対移動することで、小径部57b,58bは加湿液タンク60内に挿入される。ここで、上述したように嵌合部材65,66の貫通孔65a,66aの径は、チューブ57,58の小径部57b,58bの外径よりも若干小さく設定されているので、嵌合部材65,66の弾性復元力により嵌合部材65,66と小径部57b,58bとは気密に嵌合される。これにより、嵌合部材65,66と小径部57b,58bとは気密に嵌合された状態で、チューブ57,58と加湿液タンク60とが連通する。その後、図7(b)に示すように、三方弁52によりチューブ59とチューブ56が連通されている状態で、加湿ポンプ53が逆回転で駆動されることによって、加湿液タンク60内に加湿可能最小体積の空気層L1が形成されるまで、加湿液タンク60内の加湿液がリザーブタンク54に移送される。
加湿液タンク60を空気循環機構50から取り外す場合には、加湿液タンク60をチューブ57,58に対して離隔されるように上下方向に相対移動させることで、チューブ57の小径部57bが挿入孔64aから、チューブ58の小径部58bが挿入孔64bから抜かれる。以上のように、加湿液タンク60をチューブ57,58に対して上下方向に相対移動させることで、加湿液タンク60を空気循環機構50に対して着脱することができる。
なお、加湿液タンク60に貯溜されている加湿液には、水と、水が腐敗するのを防止するための防腐剤とが含まれている。この防腐剤は不揮発性成分を含んでいるため、水が蒸発されることによって加湿液タンク60内における不揮発性成分の濃度が高くなる。これにより、加湿機能が低下し、加湿液タンク60内で加湿された空気を効率よく生成することができなくなる。このため、本実施形態においては、加湿液タンク60内の加湿液の残量が規定量以下になると、リザーブタンク54に一時的に貯溜された加湿液の加湿液タンク60への供給、又はディスプレイ90に加湿液タンク60の取り換えを促す画面の表示を行うように構成されている。また、上述したように、加湿液タンク60は空気循環機構50に対して着脱可能に構成されているので、加湿液タンク60の不揮発性成分の濃度が高くなった場合には、新しい加湿液タンク60に取り換えることで、プリンタ1の加湿性能を維持することが可能である。
次に、コントローラ100について説明する。コントローラ100は、CPU(Central Processing Unit)と、CPUが実行するプログラム及びこれらプログラムに使用されるデータを書き替え可能に記憶する不揮発性メモリと、プログラム実行時にデータを一時的に記憶するRAM(Random Access Memory)とを含んでいる。コントローラ100を構成する各機能部は、これらハードウェアと不揮発性メモリ内のソフトウェアとが協働して構築されている。図8に示すように、コントローラ100は、画像データ記憶部131と、ヘッド制御部132と、メンテナンス制御部133と、搬送制御部134とを有している。
画像データ記憶部131は、用紙Pに印刷すべき画像を示す画像データを記憶する。搬送制御部134は、用紙Pが所定の速度で搬送経路に沿って搬送されるように搬送ユニット33を制御する。ヘッド制御部132は、搬送ユニット33に搬送された用紙Pに画像データ記憶部131に記憶された画像データに係る画像が印刷されるように、及び、メンテナンス動作においてフラッシングが行われるようにヘッド10を制御する。
メンテナンス制御部133は、加湿メンテナンスが行われるように、支持・キャップユニット6、空気循環機構50の加湿ポンプ53及び三方弁52、並びに、可動体42(突出部41aの先端41a1)を昇降させる昇降モータ44を制御する。
加湿メンテナンスは、キャップ状態にある吐出空間S1内に加湿空気を供給する動作であり、最後に印刷が行われてから所定時間が経過したとき等に開始される。
メンテナンス制御部133は、加湿メンテナンスを開始すると、対向部材8の対向面8aが吐出面10aと対向するように支持・キャップユニット6を制御する。そして、ギア43の回転により可動体42を下方に移動させる。印刷時においては、突出部41aは離隔位置(図6(a)参照)にあるが、当該可動体42の下方への移動に伴い、当接位置(図5参照)に移動する。これにより、吐出空間S1が封止されてキャップ状態となる。なお、メンテナンス制御部133は、印刷時以外の待機状態又は休止状態においては、突出部41aを当接位置に移動させてキャップ状態とする。
そして、メンテナンス制御部133は、チューブ56とチューブ55が連通されるように三方弁52を制御した後、加湿ポンプ53を正回転で駆動して、一方のジョイント51の開口51aから吐出空間S1内の空気を回収する。このとき、開口51aから回収された空気は、ジョイント51の中空空間51z、チューブ55、三方弁52、及びチューブ56内の空間を通って加湿ポンプ53に至り、さらにチューブ57内の空間を通って加湿液タンク60の流路管62に至る。当該空気は、流路管62の上流口62cを介して加湿液タンク60の液体層L2(即ち水面下)に供給される。そして、加湿液タンク60内の加湿液により加湿された加湿空気は、加湿液タンク60の流路管63の下流口63cを介して加湿液タンク60の空気層L1から排出される。このとき、加湿液タンク60の空気層L1から排出された加湿空気の湿度は100%に近い値となっている。この加湿空気は、チューブ58内の空間を通って、他方のジョイント51の開口51bから吐出空間S1内に供給される。図5中、黒塗りの矢印は加湿前の空気の流れを示し、白抜きの矢印は加湿後の空気の流れを示す。
このようにして開口51bから吐出空間S1内に加湿空気が供給されると、吐出空間S1内の湿度が上昇し、吐出口14aの増粘したインクの濃度が低下する。このように、加湿空気の湿度は、平衡状態において、環境湿度以上であればよく、平衡状態において、吐出口14aのインク粘度が適切にインクを吐出することができる粘度となる適正湿度以上であることが好ましい。以上で、加湿メンテナンスが完了する。
また、メンテナンス制御部133は、上記加湿メンテナンスに加えて、加湿液タンク60とリザーブタンク54との間で加湿液の移送を行う。具体的には、メンテナンス制御部133は、センサ67により検出された加湿液タンク60内の加湿液の残量が規定量以下になると、リザーブタンク54内に貯溜された加湿液の残量をセンサ54bによる検出する。そして、リザーブタンク54に加湿液が貯溜されていると判断した場合には、メンテナンス制御部133は、チューブ59とチューブ56とが連通されるように三方弁52を制御し、且つ、リザーブタンク54内の加湿液を加湿液タンク60へと移送されるように、加湿ポンプ53を正回転で駆動する。なお、リザーブタンク54から加湿液タンク60への加湿液の移送は、加湿液タンク60内の加湿液の残量が規定量よりも多くなるまで行われる。一方、リザーブタンク54に加湿液が貯溜されていないと判断した場合には、メンテナンス制御部133は、ディスプレイ90を制御して、ユーザに対して加湿液タンク60の取り換えを促す画面を表示する。
また、メンテナンス制御部133は、センサ150が加湿液タンク60の空気循環機構50に対する取付けを検出したときには、チューブ59とチューブ56とが連通されるように三方弁52を制御し、且つ、加湿液タンク60の加湿液がリザーブタンク54へと移送されるように、加湿ポンプ53を逆回転で駆動する。なお、加湿液タンク60からリザーブタンク54への加湿液の移送は、リザーブタンク54が満杯になるまで行われる。
メンテナンス制御部133は、印刷指令を受信すると、ギア43の回転により可動体42を上方に移動させ、突出部41aを当接位置から離隔位置へと移動させる。その後、メンテナンス制御部133は、プラテン7が吐出面10aと対向するように支持・キャップユニット6を制御する。これにより、印刷可能な状態となる。なお、メンテナンス制御部133は、印刷が完了して待機状態又は休止状態となるとき、対向部材8の対向面8aが吐出面10aと対向するように支持・キャップユニット6を制御すると共に、可動体42を下方に移動させることで突出部41aを離隔位置から当接位置へと移動させ、キャップ状態に移行させる。
以上に述べたように、本実施形態に係るプリンタ1によると、貯溜された加湿液の不揮発性成分の濃度が高くなったときに、加湿液タンク60を新しいものに取り換えることができるので、プリンタ1の加湿性能の低下を防ぐことができる。
また、加湿液タンク60において液体層L2に面して形成された上流口62cに空気を供給するという簡単な構成で加湿空気を効率良く生成し、吐出空間S1へ供給することができる。
また、加湿液タンク60は、下方に向かうに従い加湿液タンク60内の断面積が減少するテーパー形状の内面61aを有しており、上流口62cは内面61aの上方端部61bよりも下方に形成されているため、加湿液タンク60の取り換え時における加湿液の残量を少なくすることができる。
また、加湿液タンク60を空気循環機構50に対して取り付けた際に、加湿ポンプ53により空気層L1が加湿可能最小体積以上となるように加湿液タンク60内の加湿液がリザーブタンク54へと移送されるので、加湿メンテナンス時において、加湿液が吐出空間S1に流出することを防止することができる。
またさらには、加湿液タンク60内の加湿液の残量減少に伴い、リザーブタンク54に貯溜された加湿液は加湿液タンク60へ供給するので、加湿液タンク60を取り付ける際に加湿液タンク60外へと排出した加湿液も、加湿空気の生成に活用することができ、その結果、加湿液タンク60の取り換え時期を長くすることができる。
またさらに、リザーブタンク54の容積が、加湿液タンク60における空気層L1の加湿可能最小体積と同じであるため、加湿液タンク60を取り付ける際の、加湿液タンク60からザーブタンク54へと排出する加湿液の排出量の調節が容易となる。
(第2実施形態)
以下、本発明の第2実施形態について説明する。第2実施形態において第1実施形態と主に異なる点は、図9に示すように、キャップ240がヘッド10と独立して形成されている点、キャップ240の吐出空間S11に面する領域を清掃する清掃メンテナンスが行われる点、並びに、回収機構80が設けられている点である。以下においては、上述した第1実施形態と同一の箇所については同一の符号を付し、その説明を適宜省略する。
キャップ240は、吐出面10aに対向する対向部材241、及び対向部材241の外周縁において支持された環状部材242が一体として形成された凹状部材である。ヘッド10及びキャップ240の少なくともいずれかを昇降させることによって、環状部材242の上端部242aが吐出面10aに当接する当接位置と、上端部242aが吐出面10aから離隔する離隔位置とを選択的に取りうる。キャップ240が当接位置にあるとき、吐出空間S11がキャップ240によって外部空間S12から封止され(キャップ状態)、キャップ240が離隔位置にあるとき、吐出空間S11が外部空間S12に対して開放される(非キャップ状態)。なお、キャップ240は、加湿メンテナンス及び清掃メンテナンスを行うとき以外においては、待機位置(吐出面10aと対向しない位置)で待機させておき、加湿メンテナンス、又は清掃メンテナンスを行うときに、待機位置から吐出面10aと対向する位置に移動するようにされていてもよい。
空気循環機構50の循環流路の一端である空気流入口151a及び空気排出口151bは、対向部材241に形成されている。加湿メンテナンス時においては、加湿ポンプ53を正回転に駆動させることで、空気流入口151aを介して吐出空間S11から流入した空気を、上流口62cを介して加湿液タンク60に供給する。そして、加湿液タンク60で加湿された空気を下流口63c及び空気排出口151bを介して吐出空間S11内に排出する。
対向部材241には、回収機構80の回収流路の一端である加湿液排出口82a及び連通口83aが形成されている。回収機構80は、廃液タンク81と、チューブ82、であるチューブ83、及び回収ポンプ84を有している。チューブ82は、廃液タンク81と吐出空間S11とが連通するように、廃液タンク81及び加湿液排出口82aに接続されている。また、チューブ83も同様に、廃液タンク81と吐出空間S11とが連通するように、廃液タンク81及び連通口83aに接続されている。回収ポンプ84は、チューブ82に設けられている。
清掃メンテナンスは、キャップ状態のときに、加湿液タンク60に貯溜された加湿液の一部を用いて、キャップ240の吐出空間S11に面する領域の清掃を行うメンテナンスである。本実施形態においては、加湿液タンク60を空気循環機構50に対して取り付けた際に、メンテナンス制御部133が、チューブ55とチューブ56とが連通されるように三方弁52を制御し、且つ、加湿液タンク60の空気層L1が加湿可能最小体積となるまで、加湿液タンク60内の加湿液が吐出空間S11へと移送されるように、加湿ポンプ53を逆回転で駆動する。これにより、加湿液タンク60内の加湿液が空気流入口151aを介して吐出空間S11に供給され、供給された加湿液により、キャップ240の吐出空間S11内に面する領域が洗浄される。その後に、回収ポンプ84が駆動されることで吐出空間S11内に供給された加湿液(廃液)が、加湿液排出口82aを介して廃液タンク81に排出される。このとき、廃液タンク81内の空気がチューブ83を経由して、連通口83aから吐出空間S11内に排出される。これにより、吐出空間S11内に貯溜された廃液をスムーズに回収することができる。回収機構80が本発明の排出手段を構成する。
以上に述べたように、本実施形態に係るプリンタ1によると、加湿液タンクを取り付ける際に、加湿液タンク60外へと排出した加湿液を、キャップ40の吐出空間に面する領域の洗浄に利用することができるため、加湿液を有効利用することができる。
また、加湿メンテナンスにおいて、加湿空気が循環する循環経路が形成されるため、水の消費量を低減することができ、その結果、加湿液タンク60の取り換え時期を長くすることができる。また、加湿メンテナンスに利用される加湿ポンプ53により、加湿液タンク60内の加湿液を吐出空間S11へと排出しているため構成を簡素にすることができる。
なお、加湿液タンク60を空気循環機構50に対して取り付けた際に、加湿液タンク60から排出される加湿液が、清掃メンテナンスとして吐出空間S11へ供給されるとともに、リザーブタンク54に貯溜されるようにされていてもよい。この場合、リザーブタンク54の容積、及び清掃メンテナンスに用いられる加湿液の体積を合算した値が、加湿液タンク60における空気層L1の加湿可能最小体積とされていることが好ましい。また、清掃メンテナンスは、加湿液タンク60の取付け時以外において実行されるようにされていてもよい。
<第1変形例>
上述の実施形態においては、流路管62の小筒部62bの下端は、液体層L2と空気層L1との界面よりも下方に位置されており、流路管62は循環流路の一部を構成しているが、図10(a)に示すように、上方に位置されており、流路管62は循環流路の一部を構成していなくてもよい。この場合、加湿液タンク60を空気循環機構50に取り付けた際に、チューブ57の小径部57bの下端が液体層L2と空気層L1との界面よりも下方に位置されるように、また、チューブ58の小径部58bの下端が液体層L2と空気層L1との界面よりも上方に位置されるように、小径部57b,58bの長さがそれぞれ設定されている。これにより、加湿メンテナンス時においては、このチューブ57の小径部57bの下端の開口を介して、液体層L2に空気が供給される。そして、加湿液タンク60内で加湿された加湿空気がチューブ58の小径部58bの下端の開口を介して吐出空間S1へと供給される。
<第2変形例>
また、上述の実施形態においては、流路管62,63はケーシング61の上壁に設けられていたが、流路管62,63がケーシング61の側壁や下壁に設けられていてもよい。以下では、図10(b)及び(c)に示すように、流路管62,63がケーシング61の同一の側壁に設けられている場合を例にして説明する。
流路管63は、下流口63cが空気層L1に面するように、流路管62よりも上方に設けられており、また、流路管62,63には弁機構70がそれぞれ収容されている。チューブ57は、嵌合部材65と嵌合する一端が水平方向に向くように形成されており、チューブ58は、嵌合部材66と嵌合する一端がチューブ58の一端と同一方向に向くように形成されている。加湿液タンク60の空気循環機構50に対する着脱は、加湿液タンク60と空気循環機構50を水平方向に相対移動させることにより行う。
弁機構70は、小筒部62b,63b内に夫々収容されており、弁体68とコイルバネ69とを備えている。弁体68は小筒部62b,63b内において嵌合部材65,66に対して当接及び離間可能に水平方向に移動自在に装着され、嵌合部材65,66に当接された状態で貫通孔65a,66aを閉止する。また、コイルバネ69は貫通孔65a,66aを閉止する方向に弁体68を付勢するものであり、弁体68と小筒部62bの上流口62c側の端面、弁体68と小筒部63bの下流口63c側の端面との間にそれぞれ配設されている。
小筒部62b,63b内には、水平方向に延び且つ周方向の複数箇所に内側へ突出する複数の案内部(図示せず)が形成されており、小筒部62b,63b内において、弁体68は確実に水平方向に移動できるように構成されている。また、この複数の案内部の間の隙間は、ケーシング61内に連通する循環流路の一部を構成している。
次に、加湿液タンク60の着脱時における弁機構70の開閉動作について説明する。まず、図10(c)に示すように、加湿液タンク60が空気循環機構50に取り付けられる前の状態においては、コイルバネ69の付勢力により弁体68が貫通孔65a,66aを閉止する方向(図10(c)の左方向)に付勢されて、弁体68が嵌合部材65,66に当接しており、弁体68により嵌合部材65,66の貫通孔65a,66aが閉止されている。
そして、加湿液タンク60が空気循環機構50に装着されるときには、チューブ57の小径部57bが挿入孔64aから、チューブ58の小径部58bが挿入孔64bから加湿液タンク60内へ挿入される。取り付けられる加湿液タンク60がチューブ57,58に対して相対移動することで、小径部57b,58bは加湿液タンク60内に挿入される。ここで、小径部57b,58bの軸方向長さは、嵌合部材65,66の貫通孔65a,66aの軸方向長さよりも大きく設定されている。そのため、図10(b)に示すように、小径部57b,58bが嵌合部材65,66の貫通孔65a,66aを貫通し、小径部57b,58bの先端が弁体68に当接して、弁体68がコイルバネ69の付勢力に抗して小径部57b,58bにより押されて図10(b)の右方向に移動し、弁体68が嵌合部材65,66から離間する。そして、図10(b)に示すように、小径部57bの先端の開口から、小筒部62bの複数の案内部の間の隙間を経て上流口62cに至る流路、並びに小径部58bの先端の開口から小筒部63bの複数の案内部の間の隙間を経て下流口63cに至る流路が連通される。このように、チューブ57,58が挿入されたときに、その挿入動作に連動して、弁体68が移動して流路が開放される。
逆に、加湿液タンク60を空気循環機構50から取り外す場合には、チューブ57,58が加湿液タンク60から抜かれる。このとき、図10(b)に示すように、コイルバネ69の付勢力により弁体68が貫通孔65a,66aを閉止する方向(図10(b)の左方向)へ付勢されて弁体68が嵌合部材65,66に当接し、流路が閉止される。以上述べたように、本変形例においては、加湿液タンク60に弁機構70が設けられているため、加湿液タンク60の空気循環機構50から取り外す際、及び取り外した後において加湿液が加湿液タンク60外へと流れ出すのを防ぐことができる。
以上、本発明の好適な実施の形態について説明したが、本発明は上述の実施形態に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した限りにおいて様々な設計変更が可能なものである。例えば、上述した実施形態においては、加湿メンテナンスにおいて、加湿空気が循環する循環経路が形成される構成であるが、吐出空間に排出された加湿空気が循環しない構成であってもよい。
また、上述した実施形態においては、加湿液タンク60の液体層L2に面する上流口62cに空気を供給することで加湿空気を生成する構成であるが、他の機構で加湿空気を生成してもよい。例えば、加湿液をヒータで加熱することによって加湿空気を生成してもよい。この場合、流路管62の小筒部62bの下端は空気層L1に位置させてもよい。即ち、上流口62cは、空気層L1に面して形成してもよい。
また、上述した実施形態においては、加湿液タンク60を取り付ける前において、加湿液タンク60内には満杯の加湿液タンク60が貯溜されている構成であるが、上記規定量以上の加湿液が貯溜されているのであれば、満杯に貯溜されていなくてもよい。
なお、上述した実施形態においては、加湿液タンク60にセンサ67が、リザーブタンク54にセンサ54bが取り付けられている構成であるが、タンク内の液体残量が検知又は推定できるのであれば、これらのセンサが取り付けられていなくてもよい。例えば、加湿ポンプ53の駆動時間を記憶しておき、この駆動時間から加湿液タンク60又はリザーブタンク54内の液体残量を推定して本発明を実施することも可能である。
また、上述の実施形態においては、加湿液タンク60とリザーブタンク54との間での加湿液の移送は、加湿ポンプ53により行う構成であるが、加湿液タンク60の着脱時においてリザーブタンク54内に貯溜されている加湿液の量を零にすることができるのであれば他の機構で加湿液の移送を行ってもよい。例えば、リザーブタンク54と加湿液タンク60とを直接連通させる流路を設け、さらに、リザーブタンク54のタンク本体54aの上面を加湿液タンク60のケーシング61の上面よりも下方に位置させ、且つタンク本体54aの下面をケーシング61の下面よりも上方に位置させて、水頭差により加湿液タンク60とリザーブタンク54との間での加湿液の移送が行われるようにされていてもよい。
さらに、突出部41aは、上述の実施形態のように移動可能であることに限定されない。例えば、突出部が移動不能にヘッドホルダに固定され、突出部の先端の吐出面に対する相対位置が一定であってもよい。この場合、ヘッドホルダ又は支持部の支持面を昇降させることにより、突出部の先端の吐出面に対する相対位置を変化させ、突出部が当接位置と離隔位置とを選択的に取ることができる。
また、循環流路の空気流入口及び空気排出口は、ヘッド、ヘッドホルダ又はキャップに形成され且つ吐出空間に開口する限り、形状や位置は特に限定されない。例えば、一方の開口がヘッド、他方の開口がヘッドホルダに形成されてもよい。キャップの突出部に開口が形成されてもよい。ヘッド又はヘッドホルダの表面に凹部3xを形成せず、吐出面10aと同じレベルに循環流路の一端及び/又は他端の開口を配置してもよい。開口は、平面視で、副走査方向に関して吐出面10a(又は、ヘッドに開口を形成する場合は吐出口群。以下同じ。)を挟む位置に配置されてよい。或いは、開口は、平面視で吐出面10aを挟まない位置(即ち、吐出面10aに対して一方向に関して同じ側)に配置されてよい。
また。本発明は、モノクロプリンタのみならず、カラープリンタにも適用可能である。さらに本発明は、ライン式・シリアル式のいずれにも適用可能であり、また、プリンタに限定されず、ファクシミリやコピー機等にも適用可能である。ヘッドは、インク以外の任意の液体を吐出してよい。また、記録装置に含まれるヘッドの数は1以上であればよい。記録媒体は、用紙Pに限定されず、記録可能な任意の媒体であってよい。また、不揮発性成分濃縮による加湿性能の低下が発生するのであれば、加湿液は水道水であってもよい。この場合、不揮発性成分は殺菌剤としての塩素成分などが該当する。
1 インクジェットプリンタ(液体吐出装置)
10 ヘッド
10a 吐出面
40 キャップ
14a 吐出口
50 空気循環機構(加湿空気供給手段)
53 加湿ポンプ
54 リザーブタンク
60 加湿液タンク
62c 上流口
63c 下流口
S1 吐出空間
L1 空気層
L2 液体層

Claims (9)

  1. 記録媒体に画像を形成する液体を吐出するための吐出口が形成された吐出面を有するヘッドと、
    不揮発性成分を含む加湿液を貯溜する加湿液タンクと、
    前記ヘッドの前記吐出面と対向する吐出空間を外部空間に対して封止する封止状態、及び、前記吐出空間を外部空間に対して封止しない非封止状態を取り得るキャップ手段と、
    前記加湿液タンク内で前記加湿液により加湿された加湿空気を、前記封止状態となっているときの前記吐出空間に供給する加湿空気供給手段と
    を備えた液体吐出装置であって、
    前記加湿液タンクは、前記加湿空気供給手段に対して着脱可能に構成にされていることを特徴とする液体吐出装置。
  2. 前記加湿液タンク内には、前記加湿液が貯溜されている液体層と、空気層とが形成されており、
    前記加湿液タンクは、上流口と、前記空気層に面して形成された下流口とを有し、
    前記加湿空気供給手段は、前記下流口から前記加湿空気が排出されるように、前記上流口を介して前記加湿液タンクに空気を供給するポンプを有していることを特徴とする請求項1に記載の液体吐出装置。
  3. 前記加湿液タンクの前記上流口は前記液体層に面して形成されており、
    前記加湿空気供給手段の前記ポンプは、前記上流口を介して前記液体層に空気を供給することを特徴とする請求項2に記載の液体吐出装置。
  4. 前記加湿液タンクは、下方に向かうに従い前記加湿液タンク内の断面積が減少するテーパー形状の内面を有しており、
    前記上流口は、前記内面の上方端部よりも下方に形成されていることを特徴とする請求項3に記載の液体吐出装置。
  5. 前記加湿液タンクを前記加湿空気供給手段に対して取り付ける際に、前記加湿液タンク内の空気層が所定体積以上となるように、前記加湿液タンク内の前記加湿液を前記加湿液タンク外に排出して調節する調節手段を更に備えていることを特徴とする請求項1に記載の液体吐出装置。
  6. 前記調節手段による前記調節により前記加湿液タンク外に排出した前記加湿液を一時貯溜するリサーブタンクと、
    前記加湿液タンク内の前記加湿液の残量減少に従い、前記リザーブタンクに貯溜された前記加湿液を前記加湿液タンク内に供給する供給手段とを更に備えていることを特徴とする請求項5に記載の液体吐出装置。
  7. 前記リザーブタンクの容積が、前記加湿液タンクにおける前記空気層の前記所定体積と同じであることを特徴とする請求項6に記載の液体吐出装置。
  8. 前記キャップ手段には、前記吐出空間外へと連通する加湿液排出口が形成されており、
    前記調節手段による前記調節により前記加湿液タンク外に排出された前記加湿液は、前記封止状態となっているときの前記吐出空間に供給され、
    前記吐出空間に供給された前記加湿液を、前記加湿液排出口を介して排出する排出手段を更に備えていることを特徴とする請求項5に記載の液体吐出装置。
  9. 前記加湿液タンク内には、前記加湿液が貯溜されている液体層と、空気層とが形成されており、
    前記加湿液タンクは、前記液体層に面して形成される上流口と、前記空気層に面して形成される下流口とを有し、
    前記吐出面又は前記キャップ手段に、前記封止状態となっているときの前記吐出空間と連通する空気流入口及び空気排出口が形成されており、
    前記加湿空気供給手段は、前記キャップ手段が前記封止状態のときに、前記下流口及び前記空気排出口を介して前記加湿空気が前記吐出空間内に排出されるように、前記空気流入口を介して前記吐出空間から流入した空気を、前記上流口を介して前記加湿液タンクに供給するポンプを有しており、
    前記ポンプは、正逆方向に移送可能であり、前記加湿液タンクを前記加湿空気供給手段に対して取り付ける際に前記上流口及び前記空気流入口を介して前記加湿液タンク内の前記加湿液を前記吐出空間に供給することで前記調節を行う前記調節手段であることを特徴とする請求項8に記載の液体吐出装置。
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