JP2016087923A - プリント装置およびヘッド保護方法 - Google Patents

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聞多 松井
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Abstract

【課題】 プリントヘッドのノズル保護のために加湿気体を供給するのに要する時間を短縮する。【解決手段】 プリントヘッドのノズルを含む部分をキャップして小空間S2を形成し、小空間S2につながる空間S1にてノズルを保護するための加湿気体を生成する。空間S1を減圧チャージして小空間S2と空間S1との間に差圧を発生させ、差圧(減圧チャージ)を開放することで生じる勢いのよい気流により小空間S2に加湿気体を短時間で供給する。【選択図】 図4

Description

本発明は、プリントヘッドの乾燥を加湿気体で保護することができるプリント装置に関する。
インクジェットプリント装置において、プリントヘッドからインクが吐出されない状況が長時間続くと、ノズルのインク粘度が増加しノズルが目詰まりすることが知られている。特許文献1では、ラインプリントヘッドのノズルを含む部分をキャップして小空間(吐出空間)を形成し、供給部(加湿機構)で生成した加湿気体を小空間に供給することでノズルを保湿し、乾燥を抑制している。
特開2012−245793号公報
供給部から小空間へ供給される加湿気体の供給速度が遅いと、ノズルの加湿に時間を費やすことになり加湿効率の向上が望めない。また、供給速度が遅いことによって、小空間に到達する前の途中経路で加湿気体が液状化し、ノズルの保湿が不十分となってノズルを保護できなくなるおそれがある。これらの問題はプリントヘッドが長尺になるほど顕著になる。
本発明はこのような課題の認識に基づいてなされたもので、プリントヘッドのノズルを保護するための気体を短時間で供給することを目的とする。
本発明のプリント装置は、プリントヘッドと、前記プリントヘッドのノズルを含む部分をキャップして小空間を形成するキャップ部と、前記小空間に前記ノズルを保護するための気体を供給する供給部とを備え、前記供給部は、前記小空間につながる別の空間を前記小空間とは異なる圧力にチャージして、前記チャージを開放することで生じる気流により前記小空間に前記気体を供給することを特徴とする。
本発明によれば、チャージの開放により生じる勢いのよい気流により、プリントヘッドのノズルを保護するための気体を短時間で供給することができる。
加湿機構を備えたプリント装置の全体構成図 供給部(生成部の周辺)の構成を示す拡大図 1つのプリントヘッドのノズル面を下側から見た図 ノズルのキャッピング動作により小空間を形成する様子を示す図 プリント装置の制御システムブロック図 ヘッド保護動作のシーケンスを示すフローチャート ヘッド保護動作の動きを説明する図 減圧チャージあり/なしを比較してノズル保護の相違を示す表 空間S1を減圧チャージするメリットを説明するためのグラフ図
本発明に係る実施形態のプリント装置について説明する。図1は、加湿機構を備えたプリント装置の全体構成図である。図1(a)はプリント装置の斜視図、図1(b)はシート搬送方向(X)と直交する方向(Y)から見た断面図、図1(c)はシート搬送方向(X)の上流側から見た断面図である。
プリント装置1は、記録媒体であるシートをハンドリングするシート搬送系と、搬送されるシートにインクを吐出して画像形成するプリント部100を備える。シート搬送系は、積載されたシート(カットシート)を給送する給送部107、プリント部100してシートを搬送する搬送部104、プリントの済んだシートを排出する排出部108を有する。搬送部104には、経路に沿って複数のローラ対が並んでいる。各ローラ対は駆動ローラ104aと従動ローラ104bからなり、両者の間にシートを挟んだ状態で回転する。
プリント部100は、CMYK4色に対応するプリントヘッド101C(シアン)、101M(マゼンタ)、101Y(イエロー)、101K(ブラック)を有している。各々のプリントヘッドはシートの全幅をカバーする範囲にノズルが形成されたインクジェット方式のラインヘッドである。シート106はこれらのプリントヘッドを順に通過して、ラインプリント方式によりカラー画像形成がなされる。インクジェット方式は、バブルジェット(登録商標)方式、ピエゾ素子を用いた方式、静電素子を用いた方式、MEMS素子を用いた方式などのいずれであってもよい。プリントで画像形成されたシート106は排出部108に排出され、トレイの上に1枚ずつ積載されていく。
プリント装置1は、さらに加湿部700とキャップ部109を備える。加湿部700は、プリント部100のプリントヘッド各々のノズルの乾燥(インク増粘)を防ぐために加湿気体を生成して供給する。キャップ部109は、プリントヘッド各々のノズルが形成された面(ノズル面)をキャッピングして小空間を形成し、加湿部700から供給された加湿気体を小空間に閉じ込める。これにより、プリントヘッドの非使用時には、小空間に露出したノズルが加湿気体で保護されインク吐出不良が抑制される。本明細書では、ノズル保護のために加湿気体をキャッピングされた小空間に供給する動作を「ヘッド保護動作」と呼ぶ。
加湿部700は、プリント装置の設置環境よりも湿度の高い加湿気体を生成する生成部102、気体の流れを形成するポンプ103、気体の流れを遮るため開閉可能な弁110、気体が流れる第1流路112(供給側)および第2流路111(回収側)を備えている。弁110は第2流路111の途中に設けられ、ポンプ103は第1流路112の途中に設けられている。なお、ポンプ103を第2流路111、弁110を第1流路112に設ける構成としてもよい。あるいは、ポンプ103と弁110を、共に第1流路112に設ける、もしくは共に第2流路111に設ける構成としてもよい。
供給側の第1流路112は、ポンプ103の先で複数に分岐して、分岐したそれぞれの流路は、複数のプリントヘッドの各々に形成される小空間に接続されている。生成部102で生成した加湿気体は、ポンプ103を経て複数それぞれのプリントヘッドの小空間に供給される。これら、生成部102、第1流路112、第2流路111、ポンプ103、弁110により、ヘッド保護のために加湿気体を生成して小空間に供給する供給部が構成されている。なお、小空間の詳細については後述する。
各々のプリントヘッドの小空間には、第2流路111が接続され、弁110の手前で合流して1本の流路になる。そして弁110を経て生成部102に接続されている。複数それぞれのプリントヘッドの小空間から、第2流路111を流れる加湿気体は、弁110を経て生成部102に回収される。
図2は、供給部(生成部102の周辺)の3つの構成例を示す。図2(a)は一つ目の例である。生成部102の内部には加湿液302(この例では水)が貯蔵されている。第2流路111は加湿液302の水面よりも下方で生成部102と接続し、第1流路112は加湿液の水面よりも上方で生成部102と接続している。生成部102に設けられたセンサ104は、生成部102における温度および湿度を検知するものである。
図2(b)は二つ目の例である。第2流路111が生成部102に接続される位置が、加湿液302よりも上方であるのが、図2(a)と異なる。図2(c)は三つ目の例である。弁110とポンプ103の位置を入れ替えて、弁110が第1流路112に、ポンプ103が第2流路111に設けられている。
図2(a)の例では、第2流路111から生成部102に流入した気体は、多数の泡303となって加湿液302を浮き上がり、その際に泡の中の気体の湿度が高まり、結果として高い湿度の加湿気体が生成される。図2(b)の例では、第2流路111から生成部102に流入した気体は、加湿液302の上方の空間を通過して、湿度が高められた加湿気体が生成される。図2(c)の例では、ポンプ103を駆動すると第2流路111から気体を引っ張り生成部102に送り込む。そして、加湿液302の上方の空間を通過して加湿気体が生成される。いずれの例においても、ポンプ103を駆動すると生成部102から第1流路112へ加湿気体の流れができる。
ここで、弁110を閉じると生成部102への気体の流入、もしくは生成部102からの気体の流出が遮断される。弁110を閉じた状態でポンプ103を駆動すると、図2(a)、図2(b)の例では、生成部102における加湿液302の上方の空間S1が減圧状態となる。図2(c)の例では空間S1が加圧状態となる。
このように弁110を閉じてポンプ103を駆動し、ノズルを覆う小空間(後述)とは別の空間に、小空間とは異なる圧力状態を一時的に作り出す動作を、本明細書では「チャージ」と呼ぶ。減圧状態を作るのは減圧チャージであり、加圧状態を作るのは加圧チャージである。プリントヘッドのノズルをキャップする小空間につながる別の空間をチャージすること、そしてチャージを開放することが、本発明においては重要な意味を持つ。詳細について後述する。なお、弁110を閉じた状態でポンプ103の駆動を逆転(ポンプモータを逆回転)させると、図2(a)、図2(b)の例では空間S1が加圧チャージ、図2(c)の例では空間S1が減圧チャージされる。
図3は、1つのプリントヘッド101のノズルが形成されたノズル面を下側から見た図である。プリントヘッド101C、101M、101Y、101Kはいずれも同様の構成を備えている。ノズル面201には、単位数のノズル202が一方向に配列されたノズルチップが千鳥配列で並んでいる。複数のノズルチップの並びにより想定される最大サイズのシートの幅をカバーする長さに並んだノズルでラインヘッドを構成している。ノズル面201の周囲は可撓性のゴムを材料とするシール部材203で覆われている。シール部材203は、ノズル面201よりも下方に突出した封止手段である。ノズル面201の一方の端には第2流路111が接続される孔204が、他方の端には第1流路112が接続される孔205が設けられている。
図4は、ノズルのキャッピング動作により小空間を形成する様子を示す図である。搬送ローラ104aよりも下方にキャップ部109が退避したキャップオープン状態(図4(a))と、シール部材203に対してキャップ部109が当接して小空間が形成されたキャップクローズ状態(図4(b))の2状態がある。
キャップオープン状態において、ノズル面201と対向して配置されたキャップ部109は、モータを含む移動機構によりノズル面201に向かって移動してシール部材203に当接する。キャップ部109がノズル面201に当接すると、ノズル202を含む部分がキャップされて、シール部材203の気密封止で閉じた小空間S2(図4(b))が形成される。こうして、キャップオープン状態からキャップクローズ状態になる。なお、キャップ部109とプリントヘッドとは相対的に近接するように移動であればよく、キャップ部109とプリントヘッド101のいずれか一方または両方が、相手方に対して移動する形態であればよい。
キャップクローズ状態(図4(b))において第1流路112から孔205を通して加湿気体が供給されて、小空間S2が加湿気体で充填される。小空間S2に露出したノズルは加湿気体で覆われるので、インクの蒸発による増粘が抑制される。小空間S2の加湿気体は、孔204から第2流路111へと排出される。
図5は、プリント装置の制御システムのブロック図である。制御部1000は、CPU1001、ROM1002、RAM1003、ASIC1004、システムバス1005、A/D変換部1006を備えている。ROM1002には、加湿動作を含む装置全体の各種シーケンスを実行するためのプログラムが格納されている。ASIC1004は、制御を行うための制御信号を生成する。RAM1003は、画像データの展開領域やプログラム実行のための作業領域が設けられている。システムバス1005は、各ブロックを相互に接続してデータの授受を行う。A/D変換部1006にはセンサ104やその他センサの信号が入力され、デジタル信号に変換してCPU1001に供給する。ホスト装置1007は、画像データの供給源となるコンピュータであって、ホスト装置1007とプリント装置1との間ではインタフェース1008を介して画像データ、コマンド、ステータス信号などを送受信する。ドライバ1011は、弁110、ポンプ103、キャッピング機構のモータ1014、プリントヘッド101、その他プリント装置の駆動部を駆動させる。
図6は、小空間に加湿気体を送り込むヘッド保護動作のための駆動シーケンスを示すフローチャートである。図7はヘッド保護動作の動きを説明する図である。これらヘッド保護動作は、図5に示した制御システムにより実行される。
シートにインクを吐出して画像形成するプリント動作では、キャップはキャップオープン状態である。プリント動作が終了あるいは装置電源オフの指令がなされた際には、ヘッド保護動作が開始され、図6に示すシーケンスが実行される。
ステップS101では、キャップ部109がキャップオープン状態を維持する。これはプリント動作のときの状態である。ステップS102では、弁110を閉じる。もともと弁が閉じていたらそのまま閉じた状態を維持する。弁と閉じることにより、第2流路111から生成部102への気体の流入が遮断される。このとき、キャップ部109はキャップオープン状態である(図7(a))。
ステップS103では、それまで停止していたポンプ103を駆動する。弁110は閉じているので空間S1は閉じた空間となっており、ポンプによって空間S1内の気体が排出されて、空間S1は次第に減圧状態となる。このとき、キャップ部109はまだキャップオープン状態を維持している(図7(b))。ポンプ103の駆動を所定時間(この例では30秒間)継続して、空間S1が十分に減圧チャージされた状態にする。なお、ポンプモータの回転方向は、図2(a)、図2(b)の例では正回転、図2(c)の例では逆回転として、いずれにおいても空間S1が減圧されるようにする。
減圧によって空間S1は湿度が効率的に高まって加湿気体が生成される。この加湿気体の生成効率は温度に大きく依存する。温度が高いほど生成効率が高まる。生成部102の内部の温度は、プリント装置の内部の温度およびプリント装置が設置された環境の温度によって変動する。そこで、生成部の近傍に設けたセンサ104で検知した温度情報に応じてチャージ動作の時間を変えるようにしてもよい。例えば、温度が20度以上の場合はチャージ動作を30秒、20度未満の場合は45秒に設定する。センサ104は温度と共に湿度を検知することもできるので、空間S1で生成された加湿気体の湿度もモニタする。
ステップS104では、ポンプ103を駆動したまま、キャップ部109を移動させてキャップクローズ状態とする(図7(c))。キャップクローズ状態では、小空間S2は閉じた状態となるので、小空間S2と別の空間S2は第2流路111および第1流路112によって環状に繋がって一つの閉じた循環経路が形成される。このときは、空間S1は減圧チャージされたままである。
ステップS105では、キャップクローズ状態になったら、それまで閉じていた弁110を開ける。ポンプ103は駆動し続けたままである。すると、空間S1の減圧チャージが開放されて、空間S1(負圧)と小空間S2(大気圧)と差圧を解消すべく、空間S1に第2経路111から気体が引き込まれて環状経路に勢いのある気流が生じる。この気流により、生成部102で生成された加湿気体は小空間S2に一気に送られて満たされる。(図7(d))
ここで、弁110は短時間(ここでは1秒)だけ開いて再び閉じる。弁110を開けた瞬間に大きな気流が生じるので、小空間S2には加湿気体が十分に行き渡る。弁110をすぐに閉めることで、生成部102の減圧チャージは全て開放されずに若干残る。そのため、再び目標の減圧状態に到達させるために費やす時間が短くて済む。これはチャージ動作を繰り返し行う場合に効果的である。
そして、ステップS106では、チャージとチャージ開放が所定回数(この例では3回、合計90秒)に達するまで繰り返す。所定回数に達したらポンプ103は非駆動、且つ弁110は閉じた状態として、ヘッド保護動作のシーケンスが終了する。なお、一度のチャージ開放で小空間S2が十分に加湿気体で満たされるなら、ステップS106による繰り返し動作は省略してもよい。 なお、図7(b)のようにチャージを行う際にキャップオープン状態とするのは、インクジェットヘッドのノズルでのメニスカスを良好に維持するためである。仮にキャップクローズ状態でチャージすると、ポンプ103で送られた加湿気体で小空間S2が加圧状態になって、ノズル先端部におけるインクのメニスカス(気液界面)に影響を及ぼす可能性がある。もし、メニスカスへの影響がなければ、図7(c)のように最初からキャップクローズ状態にしてチャージを行えばよい。
プリント動作を一定時間以上行わないときや装置電源オフのときは、ヘッド保護動作の実行により空間S2に加湿気体が満たされキャップクローズ状態が維持される。その際、ポンプ103は非駆動、且つ弁110は閉じた状態で気体は静止しているので、空間S2からの加湿気体のリークはほとんどない。したがって、長時間プリントが行われなかったとしてもプリントヘッドのノズルの乾燥が抑制される。
ここで、本実施例(減圧チャージあり)を比較例(減圧チャージなし)と対比して、本実施例の優位性ついて説明する。図8は、減圧チャージあり/なしで、ノズル保護の結果(吐出不良)がどのように違うかを示す表である。ここでは、ヘッド保護動作を行った後のインクの吐出状況(吐出良・不良)によって判断する。本実施例は加湿気体の供給の際にチャージ動作を行うのに対して、比較例ではチャージ動作を行わず単にポンプで加湿気体を小空間S2に供給する。
図8に示すように、本実施例では、加湿時間が90秒(チャージ3回)、120秒(チャージ4回)のいずれにおいても、すべてのノズル吐出状況は良好であり、吐出不良は生じなかった。これに対してチャージを行わない比較例では、加湿時間が120秒では良好であるが、90秒に短くしたところ下流側(小空間から気体が排出される孔204の側)の一部のノズルに吐出不良が生じた。この効果の差は、減圧チャージ開放の勢いにより小空間S2の全体が短時間に加湿気体で満たされるためである。とくにラインヘッドでは小空間S2は細長い流路となり、流れの上流から下流に渡って距離があるので、チャージを行わないと下流側に加湿気体が届くのに時間を要する。そのため下流側のノズル保護がされにくくなる。ラインヘッドが長尺になるほど、チャージにより気体供給を行うことの効果は大きい。
なお、生成部102に蓄積する加湿液の容量を半分にしても、本実施例は吐出状況が悪化することはなかった。つまり本実施例は、少ない加湿液であっても効果を得ることができ、生成部102の小型化も実現する。
図9は、空間S1を減圧チャージする更なるメリットを説明するためのグラフ図である。グラフの横軸は時間(sec)、縦軸は空間S1内の相対湿度(%RH)を示す。実線は本実施例(減圧あり)における相対湿度の変化を示し、破線は比較例(減圧無し)における相対湿度の変化を示す。グラフ中のa、b、c、dは、図7(a)、図7(b)、図7(c)、図7(d)の各動作が行われるタイミングを示している。
最初の30秒間は、加湿気体の供給動作を行う前の状態を示し、本実施例・比較例とも相対湿度は約50%である。その後、本実施例は加湿気体の減圧チャージを開始する。ポンプの駆動により空間S1は徐々に減圧が高まるにつれて、加湿気体の蒸発が促進されて空間S1内の相対湿度が上がる。その結果、小空間S2に供給される加湿気体の相対湿度も上がり、小空間S2におけるノズル保護の効果も高くなる。
これに対して比較例(減圧チャージなし)では、弁110を開いたままポンプ103を駆動させるので、空間S1は減圧状態にならず、相対湿度は本実施例と比べて低い。
チャージ動作は30秒ごとに繰り返される。120秒を経ると、本実施例は相対湿度60%に達するが、減圧チャージの無い比較例では55%に留まる。見方を変えれば、相対湿度55%に到達するまで、本実施例では70秒で済むのに対して、比較例では120秒を費やす。このように、加湿気体を生成する空間S1を減圧チャージで減圧状態にすることにより、効率的に高湿度の加湿気体が生成され、小空間S2の加湿効果がより高まるのである。
以上のように本実施例は、加湿気体の生成部を含む空間S1を減圧チャージすることで、空間S1とノズルを覆う小空間S2との間に意図的に差圧を生じさる。そしてチャージを開放して差圧が解消する際に生じる気流により、短時間で小空間S2に加湿気体を供給するものである。チャージにより生じた勢いのある気流によって小空間S2の下流まで短時間で加湿気体が行き渡る。大型のプリント装置でラインヘッドが長いほど、この効果は顕著になる。さらに、加湿気体を生成する空間S1が減圧されると、加湿気体の生成効率(相対湿度)が高まるので、より効率的にノズルが保護される。
なお、空間S1を減圧チャージでなく加圧チャージして、小空間S2との差圧で加湿気体を供給することもできる。加圧チャージするには、弁110を閉じた状態でポンプ103を先の例とは逆方向に回転させる。すなわち、図2(a)、図2(b)の例ではポンプモータを逆回転、図2(c)の例では正回転させる。すると、空間S1に気体が詰め込まれて加圧状態となってチャージされる。そして弁110を開けてチャージを開放すると、加圧された空間S1の加湿気体が環状流路の全体に一気に行き渡る。
また、空間S1をチャージする手段はポンプに限らず、別途設けたシリンダ機構により空間を減圧状態もしくは加圧状態にチャージすることもできる。
また、本発明はラインプリンタに限らず、プリントヘッドを搭載したキャリッジが往復移動してプリントを行うシリアルプリンタにも適用可能である。この場合は、シートの外側に設けられたキャッピング機構の上にキャリッジが移行してキャッピングを行う。このキャッピング機構に、上述した加湿機構を付けてチャージにより加湿気体の供給を行う。
また、本発明はプリント装置に限定されず、プリント以外の用途のインクジェット装置にも適用可能である。また、本発明は3Dプリンタにも適用することが出来る。3Dプリントに使用されるヘッドは、造型材料がノズルに残留して目詰まりが生じることがある。非使用時にはノズルを加湿気体や不活性ガスに晒すようにすれば、造形材料の固着化を抑制することができる。つまり、本発明においてノズルを保護する気体としては、加湿気体に限らず不活性ガスなどの特定の気体であってもよい。
101 プリントヘッド
102 生成部
103 ポンプ
109 キャップ部
110 弁
111 第2流路
112 第1流路

Claims (8)

  1. プリントヘッドと、
    前記プリントヘッドのノズルを含む部分をキャップして小空間を形成するキャップ部と、
    前記小空間に前記ノズルを保護するための気体を供給する供給部と、
    を備え、
    前記供給部は、前記小空間につながる別の空間を前記小空間とは異なる圧力にチャージして、前記チャージを開放することで生じる気流により前記小空間に前記気体を供給することを特徴とするプリント装置。
  2. 前記供給部は、前記別の空間と前記小空間とをつなぐ流路と、前記流路に設けられた弁を含み、
    前記弁を閉じた状態で前記別の空間を減圧状態または加圧状態にチャージし、次いで前記弁を開けるとチャージが開放されることを特徴とする、請求項1に記載のプリント装置。
  3. 前記供給部は、加湿気体を生成する生成部と、前記生成部から前記小空間までの第1流路および前記小空間から前記生成部までの第2流路と、前記第1流路に設けられたポンプと、前記第2流路に設けられた前記弁を含み、
    前記弁を閉じた状態で前記ポンプを動作させると、前記生成部の空間が減圧状態または加圧状態となることを特徴とする、請求項2に記載のプリント装置。
  4. 前記気体は加湿された加湿気体であり、前記供給部にて加湿気体を生成する空間が減圧状態となるようにチャージすることを特徴とする、請求項1から3のいずれか1項に記載のプリント装置。
  5. 前記供給部の近傍の温度を検知するセンサを有し、前記センサの検知に応じてチャージの時間を変えることを特徴とする、請求項4に記載のプリント装置。
  6. 前記キャップ部はプリントを行わないときに前記プリントヘッドをキャップして、前記気体により前記ノズルを保護することを特徴とする、請求項1から5のいずれか1項に記載のプリント装置。
  7. 前記プリントヘッドは前記ノズルからインクジェット方式でインクを吐出するラインヘッドであることを特徴とする、請求項1から6のいずれか1項に記載のプリント装置。
  8. ヘッドのノズルを含む部分をキャップして小空間を形成し、
    前記小空間につながる別の空間にてノズルを保護するための気体を生成し、
    前記小空間と前記別の空間との間に差圧を生じさせ、
    前記差圧を開放することで生じる気流により前記小空間に前記気体を供給する
    ことを特徴とするヘッド保護方法。
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