JP2002126141A - ゴルフクラブ用シャフト - Google Patents
ゴルフクラブ用シャフトInfo
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- JP2002126141A JP2002126141A JP2000321224A JP2000321224A JP2002126141A JP 2002126141 A JP2002126141 A JP 2002126141A JP 2000321224 A JP2000321224 A JP 2000321224A JP 2000321224 A JP2000321224 A JP 2000321224A JP 2002126141 A JP2002126141 A JP 2002126141A
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- golf club
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Abstract
(57)【要約】
【課題】使用者の技量や好みに幅広く対応し得る特性を
備えた上に、良好な曲げ特性を備えたゴルフクラブ用シ
ャフトを安価に提供する。 【解決手段】合成樹脂を含浸した高強度高弾性繊維樹脂
材でなる引き揃えシートを積層巻回してなるゴルフクラ
ブ用のシャフト１であって、少なくとも最外層の一部を
バイアスシートとし、シャフトの外周面に互いに異なる
繊維角度を有する複数のバイアス面５を均等に存在させ
た。
備えた上に、良好な曲げ特性を備えたゴルフクラブ用シ
ャフトを安価に提供する。 【解決手段】合成樹脂を含浸した高強度高弾性繊維樹脂
材でなる引き揃えシートを積層巻回してなるゴルフクラ
ブ用のシャフト１であって、少なくとも最外層の一部を
バイアスシートとし、シャフトの外周面に互いに異なる
繊維角度を有する複数のバイアス面５を均等に存在させ
た。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、ゴルフクラブに用
いられるシャフトに関する。
いられるシャフトに関する。
【０００２】
【従来の技術】従来における高強度高弾性繊維（例えば
カーボン繊維）を用いたゴルフクラブ用シャフトは、そ
の繊維に合成樹脂を含浸させて形成したバイアスシート
（ねじり剛性に関与する）及びシャフトの軸方向に沿う
ストレートシート（曲げ剛性に関与する）の引き揃えシ
ートをマンドレルのほぼ全長に亘って積層巻回して一体
化されて形成されている。
カーボン繊維）を用いたゴルフクラブ用シャフトは、そ
の繊維に合成樹脂を含浸させて形成したバイアスシート
（ねじり剛性に関与する）及びシャフトの軸方向に沿う
ストレートシート（曲げ剛性に関与する）の引き揃えシ
ートをマンドレルのほぼ全長に亘って積層巻回して一体
化されて形成されている。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】ゴルフクラブ用のシャ
フトは、方向性や飛距離等の特性を使用者の技量や好み
に幅広く対応するために、その特性ごとにシャフトのし
なり方向や捻り方向のトルクを換えている。しかしなが
ら、捩り剛性を強弱調整する場合には、バイアスシート
のバイアス方向を換えたり、弾性率が異なるバイアスシ
ートを積層したりすることでその剛性を調整することが
できるが、曲げ（しなり）剛性の強弱調整においては、
ストレートシートであるために、該シートの弾性率を換
えることによる調整しかできない。つまり、現状では巻
回されるストレートシートの弾性率に比例してシャフト
の曲げ剛性を換えることが可能なだけであり、シャフト
のしなり特性を使用者の技量や好みに幅広く対応すると
いう点において多くは望めない。しかも、この調整のた
めに多くの異なる弾性率及び繊維量のストレートシート
を用意する必要があるため、製造コストがかさむ要因と
なっている。
フトは、方向性や飛距離等の特性を使用者の技量や好み
に幅広く対応するために、その特性ごとにシャフトのし
なり方向や捻り方向のトルクを換えている。しかしなが
ら、捩り剛性を強弱調整する場合には、バイアスシート
のバイアス方向を換えたり、弾性率が異なるバイアスシ
ートを積層したりすることでその剛性を調整することが
できるが、曲げ（しなり）剛性の強弱調整においては、
ストレートシートであるために、該シートの弾性率を換
えることによる調整しかできない。つまり、現状では巻
回されるストレートシートの弾性率に比例してシャフト
の曲げ剛性を換えることが可能なだけであり、シャフト
のしなり特性を使用者の技量や好みに幅広く対応すると
いう点において多くは望めない。しかも、この調整のた
めに多くの異なる弾性率及び繊維量のストレートシート
を用意する必要があるため、製造コストがかさむ要因と
なっている。
【０００４】そこで本発明は、使用者の技量や好みに幅
広く対応し得る特性を備えた上に、良好な曲げ特性を備
えたゴルフクラブ用シャフトを安価に提供することにあ
る。
広く対応し得る特性を備えた上に、良好な曲げ特性を備
えたゴルフクラブ用シャフトを安価に提供することにあ
る。
【０００５】
【課題を解決するための手段】上記した目的を達成する
ために本発明が講じた技術的手段は、合成樹脂を含浸し
た高強度高弾性繊維樹脂材でなる引き揃えシートを積層
巻回してなるゴルフクラブ用のシャフト１であって、少
なくとも最外層の一部をバイアスシートとし、そのバイ
アスシートをシャフトの外周面にシャフト軸線に対する
繊維角度が互いに異なる繊維角度を有する複数のバイア
ス面５が均等に存在するようにしていることを特徴とす
る。（請求項１）
ために本発明が講じた技術的手段は、合成樹脂を含浸し
た高強度高弾性繊維樹脂材でなる引き揃えシートを積層
巻回してなるゴルフクラブ用のシャフト１であって、少
なくとも最外層の一部をバイアスシートとし、そのバイ
アスシートをシャフトの外周面にシャフト軸線に対する
繊維角度が互いに異なる繊維角度を有する複数のバイア
ス面５が均等に存在するようにしていることを特徴とす
る。（請求項１）
【０００６】請求項１の発明によれば、シャフト１の最
外層にバイアスシートを用いることによって、曲げ剛性
を保持すると共に、その曲げ剛性の調整を、曲げ剛性に
関与する内層の引き揃えシートの弾性率及び繊維量の変
更に加えて、前記バイアスシートの繊維角度を変更する
ことで行なうことができる。これは、バイアスシートが
曲げ剛性を保持することから、従来用いられているスト
レートシートを使用しなくてもシャフトが構成可能であ
るし、仮に使用してもあくまでも補助的なものとして使
用することによって、曲げ剛性の設計自由度が狭くなる
ことはない。つまり、バイアスシートのバイアス角度の
調整は、極論すれば１度単位の微調整が可能であるの
で、その調整幅を弾性率の変更のみで調整する従来に比
べて、極めて広くすることができる。しかも、巻き終わ
りにおけるシャフト外周面に逆向きのバイアス面５が均
等に存在するという今までにない全く新規な構成である
し、曲げ方向にかかわらず均一な剛性を確保することが
できる構成である。さらに、ストレートシートを用いる
場合、潰れ強度を考慮して９０度シートを積層する必要
が生じる場合があるが、本発明においては潰れ強度に富
むバイアスシートによって曲げ剛性を保持することか
ら、潰れ強度を保持する９０度シートを必要としない設
計も可能である。
外層にバイアスシートを用いることによって、曲げ剛性
を保持すると共に、その曲げ剛性の調整を、曲げ剛性に
関与する内層の引き揃えシートの弾性率及び繊維量の変
更に加えて、前記バイアスシートの繊維角度を変更する
ことで行なうことができる。これは、バイアスシートが
曲げ剛性を保持することから、従来用いられているスト
レートシートを使用しなくてもシャフトが構成可能であ
るし、仮に使用してもあくまでも補助的なものとして使
用することによって、曲げ剛性の設計自由度が狭くなる
ことはない。つまり、バイアスシートのバイアス角度の
調整は、極論すれば１度単位の微調整が可能であるの
で、その調整幅を弾性率の変更のみで調整する従来に比
べて、極めて広くすることができる。しかも、巻き終わ
りにおけるシャフト外周面に逆向きのバイアス面５が均
等に存在するという今までにない全く新規な構成である
し、曲げ方向にかかわらず均一な剛性を確保することが
できる構成である。さらに、ストレートシートを用いる
場合、潰れ強度を考慮して９０度シートを積層する必要
が生じる場合があるが、本発明においては潰れ強度に富
むバイアスシートによって曲げ剛性を保持することか
ら、潰れ強度を保持する９０度シートを必要としない設
計も可能である。
【０００７】
【発明の実施の形態】前記最外層は、複数のバイアスシ
ートを貼り合わせた１枚の貼り合わせシート４で構成さ
れていることを特徴とする。（請求項２） 前記貼り合わせシート４は、シャフト軸線に対する繊維
角度が互いに逆向きの繊維角度を有する２枚のバイアス
シート２，３を貼り合わせて構成されていることを特徴
とする。（請求項３） 前記貼り合わせシート４の貼り合わせ形態を、貼り合わ
せシート４の巻き終わり状態において、該シートの外周
の両端部を同中心線Ｃ上の位置にすることによって、シ
ャフト１の外周面に逆向きのバイアス面５を均等に存在
させていることを特徴とする。（請求項４） この請求項２乃至請求項４の発明によれば、実質上１回
の巻きつけ工程で２枚分のバイアスシート２，３が巻回
されることになるので、その工程の削減が可能となる。
ートを貼り合わせた１枚の貼り合わせシート４で構成さ
れていることを特徴とする。（請求項２） 前記貼り合わせシート４は、シャフト軸線に対する繊維
角度が互いに逆向きの繊維角度を有する２枚のバイアス
シート２，３を貼り合わせて構成されていることを特徴
とする。（請求項３） 前記貼り合わせシート４の貼り合わせ形態を、貼り合わ
せシート４の巻き終わり状態において、該シートの外周
の両端部を同中心線Ｃ上の位置にすることによって、シ
ャフト１の外周面に逆向きのバイアス面５を均等に存在
させていることを特徴とする。（請求項４） この請求項２乃至請求項４の発明によれば、実質上１回
の巻きつけ工程で２枚分のバイアスシート２，３が巻回
されることになるので、その工程の削減が可能となる。
【０００８】シャフトの曲げ剛性に関与するバイアスシ
ート２，３は、そのバイアス角度（シャフト軸線に対す
る繊維角度）が０度を超えた角度から３５度未満の範囲
が好適であり、したがって、前記貼り合わせシート４
は、０度を超えた角度乃至３５度未満の繊維角度を有す
るバイアスシート２，３で構成することが好適である。
（請求項５） 又、シャフトの捩り剛性に関与する内層にもバイアスシ
ートを用いる場合には、そのバイアス角度が３０度の角
度から８０度の範囲が好適であり、この範囲内で目的の
捩り特性が発揮されるバイアスシートを用いる。したが
って、シャフトの捩り剛性に関与する内層は、３０度乃
至８０度の繊維角度を有する左右逆向きのバイアスシー
トを貼り合わせた貼り合わせシートで構成することが好
適である。（請求項６）
ート２，３は、そのバイアス角度（シャフト軸線に対す
る繊維角度）が０度を超えた角度から３５度未満の範囲
が好適であり、したがって、前記貼り合わせシート４
は、０度を超えた角度乃至３５度未満の繊維角度を有す
るバイアスシート２，３で構成することが好適である。
（請求項５） 又、シャフトの捩り剛性に関与する内層にもバイアスシ
ートを用いる場合には、そのバイアス角度が３０度の角
度から８０度の範囲が好適であり、この範囲内で目的の
捩り特性が発揮されるバイアスシートを用いる。したが
って、シャフトの捩り剛性に関与する内層は、３０度乃
至８０度の繊維角度を有する左右逆向きのバイアスシー
トを貼り合わせた貼り合わせシートで構成することが好
適である。（請求項６）
【０００９】本発明における合成樹脂を含浸した高強度
高弾性繊維としては、例えばカーボン繊維、グラス繊
維、チタンやタングステンに代表される金属繊維、セラ
ミック繊維、アラミド繊維、ポリフェニレンベンズアゾ
ール繊維、各種有機繊維等が挙げられる。シャフトの貼
り合わせシートに用いるバイアスシートは可能な限り薄
いものであれば、貼り合わせたときにマンドレルに巻き
やすく巻回作業が迅速にできる。具体的に、例示するな
らば０．１５ｍｍ以下の厚みが好適である。シャフトの
曲げ剛性に関与する貼り合わせシートは、バイアス角度
が最も小さいものを最外層に積層し、ここから内層に行
くにしたがい徐々にバイアス角度が大きくなるように積
層する。本発明は、例えば、オーバーホーゼルタイプの
シャフトに代表されるように、比較的太径のシャフトに
採用すると好適である。つまり、曲げ剛性は径の大きさ
に比例してその値が大きくなることから、曲げ剛性の確
保にストレートシートを使用する場合、シャフトの太さ
と曲げ剛性との関係を最適なものにする設計が、弾性率
が異なるストレートシートを用いるのみであるため曲げ
剛性値の変化が極端で難しいものであったが、本発明
は、最外層のバイアスシート２，３が曲げ剛性を保持す
るので、ストレートシートの異なる弾性率及び繊維量で
の調整に加えて、最外層のバイアス角度を変えることに
よる調整で曲げ剛性を調整することが可能であるので、
このような太径のシャフトの曲げ剛性値調整幅の幅広い
設計をすることにおいて極めて優れている。尚、太径の
ホーゼルタイプのシャフトとは、内径が少なくとも６．
５ｍｍ以上であり、外径が少なくとも８．５ｍｍ以上の
ものであり、好適には、内径が８．０ｍｍ以上、外径が
１０ｍｍ以上のシャフトが好ましい。
高弾性繊維としては、例えばカーボン繊維、グラス繊
維、チタンやタングステンに代表される金属繊維、セラ
ミック繊維、アラミド繊維、ポリフェニレンベンズアゾ
ール繊維、各種有機繊維等が挙げられる。シャフトの貼
り合わせシートに用いるバイアスシートは可能な限り薄
いものであれば、貼り合わせたときにマンドレルに巻き
やすく巻回作業が迅速にできる。具体的に、例示するな
らば０．１５ｍｍ以下の厚みが好適である。シャフトの
曲げ剛性に関与する貼り合わせシートは、バイアス角度
が最も小さいものを最外層に積層し、ここから内層に行
くにしたがい徐々にバイアス角度が大きくなるように積
層する。本発明は、例えば、オーバーホーゼルタイプの
シャフトに代表されるように、比較的太径のシャフトに
採用すると好適である。つまり、曲げ剛性は径の大きさ
に比例してその値が大きくなることから、曲げ剛性の確
保にストレートシートを使用する場合、シャフトの太さ
と曲げ剛性との関係を最適なものにする設計が、弾性率
が異なるストレートシートを用いるのみであるため曲げ
剛性値の変化が極端で難しいものであったが、本発明
は、最外層のバイアスシート２，３が曲げ剛性を保持す
るので、ストレートシートの異なる弾性率及び繊維量で
の調整に加えて、最外層のバイアス角度を変えることに
よる調整で曲げ剛性を調整することが可能であるので、
このような太径のシャフトの曲げ剛性値調整幅の幅広い
設計をすることにおいて極めて優れている。尚、太径の
ホーゼルタイプのシャフトとは、内径が少なくとも６．
５ｍｍ以上であり、外径が少なくとも８．５ｍｍ以上の
ものであり、好適には、内径が８．０ｍｍ以上、外径が
１０ｍｍ以上のシャフトが好ましい。
【００１０】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
すると、図１は、本発明を実施したゴルフクラブ用シャ
フト１の基本的構成を模式的に示し、図２に示すよう
に、バイアス角度（シャフト軸線に対する繊維角度）が
０度を超す角度乃至３０度未満の角度とする（図面上１
５度）２枚のバイアスシート２，３を貼り合わせて積層
一体化した貼り合わせシート４を外層に積層してなるも
のである。貼り合わせシート４はシャフト１の曲げ剛性
に関与すると共に、捩り剛性に関与する内層のその剛性
を保持するものである。尚、図１において実際には内層
が存在するが、本実施例では図面上これを省略してあ
り、例えば内層に以下説明する貼りあわせシート４'を
用いる場合、バイアス面の向きを、外層に現れるバイア
ス面と直交する向きとすることが好適である。ここでシ
ャフト１の積層方法を説明すると、図３に示すように、
マンドレル６に、捩り剛性に関与する内層にバイアス角
度（シャフト軸線に対する繊維角度）が３０度乃至８０
度の角度とする（図面上６０度）バイアスシート２'，
３'を貼りあわせて積層一体化した貼り合わせシート４'
を積層巻回し、その外側に前記貼り合わせシート４を積
層巻回する。又、符号Ａ，Ｂは、調子補助、先端補強、
外径合わせ等に用いられる引き揃えシートであり、これ
らの目的に合わせて外層の外側に適宜積層巻回するもの
である。尚、前記引き揃えシートＡ，Ｂでは、本実施例
のようなテーパー付きのシャフト１において用いられる
ものであり、オーバーホーゼルタイプのようにストレー
ト状に近いシャフトに用いる場合には、パターン形状の
変更に加え、０度と９０度の引き揃えシートを貼り合わ
したプリプレグを用いることも可能である。このシャフ
ト１は、貼り合わせシート４を外層に巻回することによ
って、シャフト外周面に逆向きのバイアス面５が半周ず
つ均等に存在するようにしてある。本実施例におけるバ
イアスシート２，３は、エポキシに代表される合成樹脂
を高強度高弾性カーボン繊維に含浸させてなるものであ
る。
すると、図１は、本発明を実施したゴルフクラブ用シャ
フト１の基本的構成を模式的に示し、図２に示すよう
に、バイアス角度（シャフト軸線に対する繊維角度）が
０度を超す角度乃至３０度未満の角度とする（図面上１
５度）２枚のバイアスシート２，３を貼り合わせて積層
一体化した貼り合わせシート４を外層に積層してなるも
のである。貼り合わせシート４はシャフト１の曲げ剛性
に関与すると共に、捩り剛性に関与する内層のその剛性
を保持するものである。尚、図１において実際には内層
が存在するが、本実施例では図面上これを省略してあ
り、例えば内層に以下説明する貼りあわせシート４'を
用いる場合、バイアス面の向きを、外層に現れるバイア
ス面と直交する向きとすることが好適である。ここでシ
ャフト１の積層方法を説明すると、図３に示すように、
マンドレル６に、捩り剛性に関与する内層にバイアス角
度（シャフト軸線に対する繊維角度）が３０度乃至８０
度の角度とする（図面上６０度）バイアスシート２'，
３'を貼りあわせて積層一体化した貼り合わせシート４'
を積層巻回し、その外側に前記貼り合わせシート４を積
層巻回する。又、符号Ａ，Ｂは、調子補助、先端補強、
外径合わせ等に用いられる引き揃えシートであり、これ
らの目的に合わせて外層の外側に適宜積層巻回するもの
である。尚、前記引き揃えシートＡ，Ｂでは、本実施例
のようなテーパー付きのシャフト１において用いられる
ものであり、オーバーホーゼルタイプのようにストレー
ト状に近いシャフトに用いる場合には、パターン形状の
変更に加え、０度と９０度の引き揃えシートを貼り合わ
したプリプレグを用いることも可能である。このシャフ
ト１は、貼り合わせシート４を外層に巻回することによ
って、シャフト外周面に逆向きのバイアス面５が半周ず
つ均等に存在するようにしてある。本実施例におけるバ
イアスシート２，３は、エポキシに代表される合成樹脂
を高強度高弾性カーボン繊維に含浸させてなるものであ
る。
【００１１】ここで、貼り合わせシート４，４'の貼り
合わせ形態を説明するが、両貼り合わせシートともに同
様の形態であるので、以下では貼り合わせシート４のみ
を説明する。貼り合わせシート４は、図２に示すように
バイアス角度を同角度とする２枚のバイアスシート２，
３のバイアス方向を逆向きにして貼り合わせている。
又、両バイアスシート２，３は、その貼り合わせ形態を
貼り合わせシート４の巻き終わり状態において、該シー
トの外周の両端部が同中心線Ｃ上に位置となるようにず
らして貼り付けてある。このようにした貼り合わせシー
ト４をマンドレル（図示せず）に巻回することによっ
て、図１に示すようにシャフト１の外周面に逆向きのバ
イアス面が半周ずつ均等に存在することになる。内層に
貼りあわせシート４'を用いる場合には、貼りあわせシ
ート４'の外周の両端部が位置する同中心線と、外層に
巻回される貼りあわせシート４の外周の両端部が位置す
る同中心線とが直交するように積層巻回することが好ま
しい。この構成によって、曲げ方向にかかわらず均一な
剛性が確保されたシャフト１構成される。又、曲げ剛性
の強弱には、同一の材料で異なるバイアス角度のバイア
スシートを用いた貼り合わせシート４を用いることのみ
で対応できるので、使用者の技量や好みに幅広く対応し
得る特性を備えた上に、製造コストを削減することがで
きる。
合わせ形態を説明するが、両貼り合わせシートともに同
様の形態であるので、以下では貼り合わせシート４のみ
を説明する。貼り合わせシート４は、図２に示すように
バイアス角度を同角度とする２枚のバイアスシート２，
３のバイアス方向を逆向きにして貼り合わせている。
又、両バイアスシート２，３は、その貼り合わせ形態を
貼り合わせシート４の巻き終わり状態において、該シー
トの外周の両端部が同中心線Ｃ上に位置となるようにず
らして貼り付けてある。このようにした貼り合わせシー
ト４をマンドレル（図示せず）に巻回することによっ
て、図１に示すようにシャフト１の外周面に逆向きのバ
イアス面が半周ずつ均等に存在することになる。内層に
貼りあわせシート４'を用いる場合には、貼りあわせシ
ート４'の外周の両端部が位置する同中心線と、外層に
巻回される貼りあわせシート４の外周の両端部が位置す
る同中心線とが直交するように積層巻回することが好ま
しい。この構成によって、曲げ方向にかかわらず均一な
剛性が確保されたシャフト１構成される。又、曲げ剛性
の強弱には、同一の材料で異なるバイアス角度のバイア
スシートを用いた貼り合わせシート４を用いることのみ
で対応できるので、使用者の技量や好みに幅広く対応し
得る特性を備えた上に、製造コストを削減することがで
きる。
【００１２】本実施例では、１枚の貼り合わせシート４
を巻回したもので説明したが、貼り合わせシートは複数
枚でもよい。この場合、バイアス角度が小さいバイアス
シートでなる貼り合わせシートを最外層に積層すること
が好ましい。
を巻回したもので説明したが、貼り合わせシートは複数
枚でもよい。この場合、バイアス角度が小さいバイアス
シートでなる貼り合わせシートを最外層に積層すること
が好ましい。
【００１３】
【発明の効果】本発明は以上説明したとおり、シャフト
の少なくとも最外層の一部にバイアスシートを用いるこ
とによって、従来のストレートシート主体で曲げ剛性を
確保するシャフトと比較して、曲げ剛性の調整を引き揃
えシートの弾性率の変更に加えて、バイアス角度の変更
によっても行なうことができるので、シャフトの曲げ剛
性の設計自由度が大幅に広がる。又、バイアスシートの
バイアス角度を変えることのみでも曲げ剛性値の調整が
可能であり、この場合においても、前記したように弾性
率が異なるストレートシートを用いる曲げ剛性値の調整
に比べ、シャフトの曲げ剛性の設計自由度が大幅に広が
る上に、各種弾性率及び各種繊維材料の引き揃えシート
を用意する必要がないことから、従来用いられているス
トレートシートを削除することができる。しかも、巻き
終わりにおけるシャフト外周面に逆向きのバイアス面が
半周ずつ均等に存在するので、曲げ方向にかかわらず均
一な剛性を確保することができる。又、本発明において
は、シャフトの捩り剛性に最も関与する最外層のバイア
スシートが貼り合わせシートであればその目的は達成さ
れるが、全てのバイアスシートが貼り合わせシートであ
る場合、実質上１度の巻きつけ工程で２枚分のバイアス
シートが巻回されることになるので、その工程の削減が
可能となる。さらに、ストレートシートを用いる場合、
潰れ強度を考慮して最外層にはバイアスシートを積層す
る必要があるが、本発明においては潰れ強度に富むバイ
アスシートによって曲げ剛性を保持することから、潰れ
強度を保持する９０度シートが必要ない設計が可能とな
る。したがって、使用者の技量や好みに幅広く対応し得
る特性を備えた上に、良好な曲げ特性を備えたゴルフク
ラブ用シャフトを安価に提供することができる。
の少なくとも最外層の一部にバイアスシートを用いるこ
とによって、従来のストレートシート主体で曲げ剛性を
確保するシャフトと比較して、曲げ剛性の調整を引き揃
えシートの弾性率の変更に加えて、バイアス角度の変更
によっても行なうことができるので、シャフトの曲げ剛
性の設計自由度が大幅に広がる。又、バイアスシートの
バイアス角度を変えることのみでも曲げ剛性値の調整が
可能であり、この場合においても、前記したように弾性
率が異なるストレートシートを用いる曲げ剛性値の調整
に比べ、シャフトの曲げ剛性の設計自由度が大幅に広が
る上に、各種弾性率及び各種繊維材料の引き揃えシート
を用意する必要がないことから、従来用いられているス
トレートシートを削除することができる。しかも、巻き
終わりにおけるシャフト外周面に逆向きのバイアス面が
半周ずつ均等に存在するので、曲げ方向にかかわらず均
一な剛性を確保することができる。又、本発明において
は、シャフトの捩り剛性に最も関与する最外層のバイア
スシートが貼り合わせシートであればその目的は達成さ
れるが、全てのバイアスシートが貼り合わせシートであ
る場合、実質上１度の巻きつけ工程で２枚分のバイアス
シートが巻回されることになるので、その工程の削減が
可能となる。さらに、ストレートシートを用いる場合、
潰れ強度を考慮して最外層にはバイアスシートを積層す
る必要があるが、本発明においては潰れ強度に富むバイ
アスシートによって曲げ剛性を保持することから、潰れ
強度を保持する９０度シートが必要ない設計が可能とな
る。したがって、使用者の技量や好みに幅広く対応し得
る特性を備えた上に、良好な曲げ特性を備えたゴルフク
ラブ用シャフトを安価に提供することができる。
【図１】本発明にかかるゴルフクラブ用シャフトの正面
図及び左右側面図を模式図であり、内層を省略して示
す。
図及び左右側面図を模式図であり、内層を省略して示
す。
【図２】貼り合わせシートの平面図である。
【図３】積層方法を説明する図である。
１：シャフト ２，３：バイアス
シート ４，４’：貼り合わせシート ２’，３’：バイ
アスシート ５：バイアス面 Ｃ：中心線
シート ４，４’：貼り合わせシート ２’，３’：バイ
アスシート ５：バイアス面 Ｃ：中心線
Claims (6)
- 【請求項１】 合成樹脂を含浸した高強度高弾性繊維樹
脂材でなる引き揃えシートを積層巻回してなるゴルフク
ラブ用のシャフトであって、 少なくともシャフトの最外層の一部をバイアスシートと
し、そのバイアスシートをシャフトの外周面にシャフト
軸線に対する繊維角度が互いに異なる繊維角度を有する
複数のバイアス面が均等に存在するようにしていること
を特徴とするゴルフクラブ用シャフト。 - 【請求項２】 前記最外層は、複数のバイアスシートを
貼り合わせた１枚の貼り合わせシートで構成されている
ことを特徴とする請求項１に記載のゴルフクラブ用シャ
フト。 - 【請求項３】 前記貼り合わせシートは、シャフト軸線
に対する繊維角度が互いに逆向きの繊維角度を有する２
枚のバイアスシートを貼り合わせて構成されていること
を特徴とする請求項２に記載のゴルフクラブ用シャフ
ト。 - 【請求項４】 前記貼り合わせシートの貼り合わせ形態
を、貼り合わせシートの巻き終わり状態において、該シ
ートの外周の両端部を同中心線上の位置にすることによ
って、シャフトの外周面に逆向きのバイアス面を均等に
存在させていることを特徴とする請求項１乃至請求項３
いずれか１項に記載のゴルフクラブ用シャフト。 - 【請求項５】 前記貼り合わせシートは、０度を超す角
度乃至３５度未満の繊維角度を有するバイアスシートで
構成されていることを特徴とする請求項２乃至請求項４
いずれか１項に記載のゴルフクラブ用シャフト。 - 【請求項６】 シャフトの捩り剛性に関与する内層が、
３０度乃至８０度の繊維角度を有する左右逆向きのバイ
アスシートを貼り合わせた貼り合わせシートで構成され
ていることを特徴とする請求項１乃至請求項５いずれか
１項に記載のゴルフクラブ用シャフト。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2000321224A JP2002126141A (ja) | 2000-10-20 | 2000-10-20 | ゴルフクラブ用シャフト |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2000321224A JP2002126141A (ja) | 2000-10-20 | 2000-10-20 | ゴルフクラブ用シャフト |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2002126141A true JP2002126141A (ja) | 2002-05-08 |
Family
ID=18799391
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2000321224A Pending JP2002126141A (ja) | 2000-10-20 | 2000-10-20 | ゴルフクラブ用シャフト |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2002126141A (ja) |
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2007135811A (ja) * | 2005-11-17 | 2007-06-07 | Sri Sports Ltd | ゴルフクラブ |
| US7967698B2 (en) | 2008-04-17 | 2011-06-28 | Sri Sports Limited | Shaft for golf club |
| JP2012138596A (ja) * | 2012-02-20 | 2012-07-19 | Hitachi Industrial Equipment Systems Co Ltd | モールド変圧器 |
| JP2013009910A (ja) * | 2011-06-30 | 2013-01-17 | Globeride Inc | ゴルフクラブシャフト |
Citations (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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| JPH1015130A (ja) * | 1996-07-09 | 1998-01-20 | Fujikura Rubber Ltd | ゴルフクラブパター用シャフト |
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-
2000
- 2000-10-20 JP JP2000321224A patent/JP2002126141A/ja active Pending
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