JP2002125728A - 宝石保持具 - Google Patents

宝石保持具

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JP2002125728A
JP2002125728A JP2000323574A JP2000323574A JP2002125728A JP 2002125728 A JP2002125728 A JP 2002125728A JP 2000323574 A JP2000323574 A JP 2000323574A JP 2000323574 A JP2000323574 A JP 2000323574A JP 2002125728 A JP2002125728 A JP 2002125728A
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cut
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Shinji Noda
伸二 野田
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IRIKURA KIKINZOKU KOGEI KK
Original Assignee
IRIKURA KIKINZOKU KOGEI KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ファセットカットされた宝石や合成石を確実
かつ容易に一点留めすることができる宝石保持具を提供
すること。 【解決手段】 ファセットカットされた宝石のクラウン
あるいはクラウン及びテーブルに当接するツメ部と、パ
ピリオンに当接する側当部と、キューレット近傍を支持
する支持座とを一体的に形成し、宝石をツメ部と支持座
により挟持した後、支持座の下端に連設される孔部に止
め筒を圧入して宝石を押上げ、固定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ファセットカット
されたダイアモンドやルビーあるいはキュービックジル
コニアなどの宝石をペンダント、イアリング、リング、
ブローチなどの装身具に形成するため、一方片側より一
本のツメ部で保持する、いわゆる一点留めの宝石保持具
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来からあるファセットカットされた宝
石を固定する宝石保持具は、複数のツメ部を宝石の周囲
に当接して挟持、固定するものがほとんどであった。し
たがって、宝石のファセット面に入射する光が複数のツ
メ部により遮られ、宝石の輝きが失われ易いという問題
点を有していた。
【0003】一方、図1及び図2に示すように、ファセ
ットカットされた宝石1のガートル近傍に当接する内側
に凹面を形成し、かつ前記ファセットカットされた宝石
1を正面からみて二分する一方側にのみ設けたツメ部1
1と、キューレット近傍に当接する内面をもつ穴を形成
した保持部13とを設けた装身具用ファセットカット宝
石10の取り付け構造が開示されている(実公乎6−8
730号)。
【0004】しかし、前記ファセットカット宝石を保持
する取り付け構造10においては、宝石1の一方片側に
のみ取り付けたツメ部11を宝石のクラウン2あるいは
クラウン2及びテーブル3に当接して、上方から宝石1
を押圧する。そして、下方では、鋭角なキューレット6
を穴状に形成された保持部13に着座させ、上下方向か
ら宝石1挟持して固定しようとするものである。したが
って、経年変化によるツメ部11の押圧力が弱まって、
宝石1の固定が不安定にならないようツメ部11を強力
に折り曲げる必要があると共に一方では石留め作業時に
おける宝石1の破損を防止しなければならない。すなわ
ち、前記取り付け構造10により宝石1をいわゆる一点
留めするには熟練した技術が要求され、また、強度に不
安のあるダイアモンド以外の宝石1を固定し難いという
問題点を有していた。
【0005】本発明は、前記一方片側にのみ取り付けた
ツメ部により宝石を保持する前記取り付け構造において
も、確実かつ容易に石留め作業を完成することができる
と共にダイヤモンド以外のファセットカットされた宝
石、例えば、ルビーやサファイヤなどの貴石、水晶など
の半貴石、さらにはキュービックジルコニアなど合成石
でについてもいわゆる一点留めをすることができる宝石
保持具を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
め請求項1に記載された発明は、上方には略円錐台形あ
るいは略角錐台形に形成されたクラウン及び平坦なテー
ブルと、下方には略円錘形あるいは略角錐形に形成され
たパビリオン及び鋭角なキューレットを備えてファセッ
トカットされた宝石を一方片側から保持する宝石保持具
において、前記クラウンあるいはクラウン及びテーブル
に当接するツメ部と、前記パピリオンに当接する側当部
と、前記キューレット近傍を支持する支持座とを一体的
に形成し、前記宝石を前記ツメ部と前記支持座により挟
持した後、前記支持座の下端に連設される孔部に止め筒
を圧入して前記宝石を押上げ、固定する宝石保持具であ
ることを特徴とする。したがって、止め筒が宝石を押し
上げることで、ツメ部に弾発力を生じさせることができ
るため、一方片側から保持する宝石保持具においても、
宝石を確実かつ容易に固定することができる。
【0007】また、請求項2に記載された発明は、前記
支持座の孔部の内周面にははねじ溝が形成され、前記止
め筒は該孔部に螺合するねじ筒であること前記請求項1
に記載の宝石保持具であることを特徴とする。したがっ
て、ねじ筒が宝石を徐々に押上げることで、ツメ部の弾
発力を微妙に調節しながら、一方片側から保持する宝石
保持具においても、宝石を確実かつ容易に固定すること
ができる。
【0008】さらに、請求項3に記載された発明は、上
方には略円錐台形あるいは略角錐台形に形成されたクラ
ウン及び平坦なテーブルと、下方には略円錘形あるいは
略角錐形に形成されたパビリオン及び鋭角なキューレッ
トを備えてファセットカットされた宝石を一方片側から
保持する宝石保持具において、前記クラウンあるいは前
記クラウン及びテーブルに当接するツメ部と、前記パピ
リオンに当接する側当部と、前記キューレット近傍に当
接する支持座とを形成し、該ツメ部と該側当部の間は前
記宝石との当接面側に分断部が形成され、前記宝石を前
記ツメ部と前記支持座により挟持した後、前記分断部を
接合することにより、該宝石を固定する宝石保持具であ
ることを特徴とする。したがって、ツメ部と側当部を接
合することで、ツメ部に弾発力を生じさせることができ
るため、一方片側から保持する宝石保持具においても、
宝石を確実かつ容易に固定することができる。
【0009】くわえて、請求項4に記載された発明は、
前記分断部の接合は、レーザー溶接によるものである前
記請求項3記載の宝石保持具であることを特徴とする。
したがって、前記ツメ部と側当部の接合を迅速に行うこ
とで、熱に弱い宝石であっても固定することができる。
【0010】さらに、請求項5に記載された発明は、前
記ファセットカット宝石は、いわゆるラウンドブリリア
ントカット、ハートシェイプカット、オーバルミックス
カット、エメラルドカット、ペアーシェイプカットなど
にファセットカットされたものである前記請求項1乃至
請求項4に記載の宝石保持具であることを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る第1の実施の
形態を図3〜10に基づいて詳細に説明する。図3は、
ファセットカットされた宝石の一実施例を示す側面図、
図4は、本発明に係る第1宝石保持具の一部破断した状
態を示す側面図、図5は、第1宝石保持具の平面図、図
6は、第1宝石保持具のツメ部を折り曲げている状態を
示す側面図、図7は、宝石を挟持した第1宝石保持具の
一部破断した状態を示す側面図、図8は、ねじ筒を螺合
して宝石を押上げる1宝石保持具の一部破断した状態を
示す側面図、図9は、宝石を固定した第1宝石保持具の
一部破断した状態を示す側面図、図10は、吊輪部にチ
ェーンを取付け、ペンダントとして使用する第1宝石保
持具を示す側面図である。
【0012】本発明において使用されるファセットカッ
ト宝石1とは、図3に示す如く、例えば、ラウンドブリ
リアントカット形状のカットされたダイヤモンドを側面
からみて、上方には全体が略円錐台形で、複数のファセ
ット面からなるクラウン2と平坦なテーブル3が形成さ
れ、下方には全体が略円錐形で、複数のファセット面か
らなる斜面状のパピリオン5と先端には鋭角なキューレ
ット6、そして前記クラウン2とパビリオン5の中間部
周縁では帯状のガードル4が形成されたものである。
【0013】本発明における第1宝石保持具20は、図
4及び図5に示す如く、例えば、貴金属ではプラチナ、
金、シルバーなど、その他の金属では真鍮、チタンな
ど、あるいはセラミックなどを素材とする本体21の、
上方には前記宝石1のクラウン2とテーブル3の双方に
当接する長さで突出しかつ先端を鈎状に折り曲げたツメ
部22を設け、該ツメ部22の下方にはパピリオン5の
一側に当接する斜面状の側当部23を設けて、さらに該
側当部23の先端にはキューレット6が挿入できる穴状
の支持座25を一体的に形成したものである。
【0014】ここで、支持座25の中心にはパピリオン
5の傾斜角度に近いテーパー状の座受部26が設けら
れ、後記する宝石1を挟持する場合にも安定して着座さ
せることができる。さらに、該座受部26の下方には内
周面にねじ溝が形成された孔部27が連設されており、
該孔部27は内径が上方をやや狭く、下方を若干広く形
成してあるため、後記する止め筒28の挿入が容易とな
る。
【0015】一方、止め筒28は、本体21同様に貴金
属や金属などを素材とするもので、前記孔部27の内径
に合致する外径のパイプで、その外周面には該孔部27
のねじ溝と螺合するねじ溝が形成されている。さらに
は、止め筒28の開口先端部には、上端内縁に宝石1の
パピリオン5と略同じ角度に傾斜させた斜面部(図示せ
ず)が設けてあるので、後記する宝石1の押上げ時にお
いても、宝石1のキューレット6近傍の傾斜面と該斜面
部とが面接触して、キューレット6近傍を傷つけること
がない。
【0016】なお、30は、前記本体21の略中央一側
に設けた吊輪部で、宝石1を固定した後に、後記するチ
ェーン33やワイヤーなどを挿通するためのもので、本
体21と一体に形成しても、別途リングを本体に取り付
けるようなものであっても良い。
【0017】本実施例における宝石1の宝石保持具20
への取付けは、キューレット6を支持座25の座受部2
6に着座させて、パピリオン5の一側が側当部23に接
した状態とする。かかる状態で、図6に示すごとく、プ
ライヤー32などの宝石加工用工具を吊輪部30側より
宝石保持具20にあて、ツメ部22全体を挟みながら下
方向に折り曲げてクラウン2に当接させる。次に、逆側
より同様にツメ部22の先端を挟みながら、図7に示す
如く、下方向に折り曲げてテーブル3に当接させる。こ
こで、当接させるツメ部22の押圧力は、宝石1に負担
がかからない程度である。
【0018】更に、図8に示す如く、止め筒28を支持
座25の孔部27の下端から挿入し、止め筒28を回転
して上昇させながら、キューレット6近傍を上端に形成
された斜面部と当接しつつ宝石1を押上げていく。宝石
1が押し上げられると、ツメ部22と支持座25は前記
折り曲げの逆方向、すなわち拡げられる方向に力が加わ
り、ツメ部22には逆方向の弾発力が生じる。ツメ部2
2により強く押圧された宝石1は、宝石保持具20に確
実に固定される。
【0019】前記宝石1が固定された状態、すなわち止
め筒28が孔部27に螺着した状態で、止め筒28を孔
部27に溶接する。溶接は、棒状のろう材を使用したト
ーチによるロウ付け、レーザー溶接などで行なうが、本
発明ではレーザー溶接が好ましい。レーザー溶接は高温
かつ局部的な溶接が可能で、熱が宝石1に伝わることを
防止し、かつ宝石保持具20を手に持っての溶接も可能
である。したがって、熱に比較的強いダイアモンドのみ
ならず、熱に比較的弱い宝石、例えば、ルビーやサファ
イヤなどの貴石やキュービックジルコニアなどの合成石
を、宝石保持具20により固定できかつ溶接作業を迅速
に行なうこともできる。なお、前記した金属以外のセラ
ミックにより本体を形成する場合には、強力接着剤によ
り止め筒28を孔部27に固定することができる。
【0020】止め筒28を孔部27に溶接した後、図9
に示す如く、孔部27から突出した止め筒28の下端を
切断し、切断面をバフがけなどで研磨する。ろう材に
は、例えば、本体20がプラチナである場合、より融点
が低いプラチナが通常使用されるから、研磨後の宝石保
持具20と止め筒28の接合部分には違和感が生じな
い。宝石1を固定した宝石保持具20は、図10に示す
如く、チェーン33やワイヤーなどを挿通して首に吊る
すペンダントとしたり、イアリング金具に接続して耳に
つけるイアリングとしたり、リングを通して指輪とした
り、あるいはブローチ本体に接続してブローチとして使
用できる。
【0021】なお、本実施形態において、止め筒28は
必ずしもねじ筒である必要はない。例えば、孔部27の
内径にほぼ一致する外径からなり略くさび形状をなす止
め筒を、孔部に圧入して宝石1を押し上げた状態で溶接
する。かかる方法によってもツメ部22に弾発力を生じ
させることができ、宝石1は確実に固定される。なお、
止め筒をスムーズに圧入するためには、ツメ部22を折
り曲げてテーブル3とクラウン2に当接し、ツメ部22
と支持座25により宝石1を挟持した宝石保持具の、支
持座25部分を治具などを利用して固定した状態で止め
筒2を少しずつ押し込んで行けば良い。
【0022】本発明に係る第2の実施の形態を図11〜
15に基づいて説明すると、図11は一部破断した第2
保持具の側面図、図12は第2保持具の平面図、図13
は宝石を挟持し、当接部を接合した第2保持具の一部破
断した状態を示す側面図、図14は第2保持具の吊輪部
にチェーンを取付けた使用状態を示す側面図である。
【0023】本発明における第2宝石保持具40は、前
記第1保持具20同様に、例えば、プラチナなどの貴金
属素材による本体41の、上方には前記宝石1のクラウ
ン2とテーブル3の双方に当接する長さで突出しかつ先
端を鈎状に折り曲げたツメ部42を設け、さらに該ツメ
部42の下方には前記パピリオン5の一側のそった斜面
状の側当部43を設けて、さらに該側当部43の先端に
は前記キューレット6が挿入できる穴状の支持座45を
一体的に形成したものである。
【0024】支持座45の中心には、前記第1保持具2
0同様にテーパー状の座受部46が設けられ、宝石1を
安定して着座させることができる。なお、本実施例にお
ける支持座45の孔部49は、貫通孔の状態でも、凹ん
だ窪みの状態でも良い。
【0025】また、本実施例においては、宝石1との当
接面側における前記ツメ部41と側当部43の間に分断
部48が形成されており、かかる分断部48におけるツ
メ部42には下方向で山形となる第1接合部44と、ま
た、側当部43には上方向で山形となる第2接合部47
がそれぞれ設けられている。
【0026】また、53は、前記本体41の略中央一側
に設けた吊輪部で、宝石1を固定した後、チェーン33
やワイヤーなどを挿通して首に吊るしてペンダントなど
にすることができるのは、前記第1保持具20同様であ
る。
【0027】本実施例における宝石1の宝石保持具40
への取付けは、宝石1を挟持する工程は、第一実施例略
同様であり、キューレット6を支持座45の座受部46
に着座させる。次に、プライヤーなどの宝石加工用工具
で吊輪部53側よりツメ部42全体を下方向に折り曲げ
てクラウン2に当接し、さらに、逆側よりツメ部42の
先端を下方向に折り曲げてテーブル3に当接させる。当
接させるツメ部41の押圧力は、やはり宝石1に負担が
かからない程度である。
【0028】更に、前記宝石加工用工具により、ツメ部
41と側当部43の中間部を側部方向より上下に強く挟
むことにより(図13における矢印方向)、第1接合部
44と第2接合部47を当接し、分断部48を連続す
る。かかる状態で、第1接合部44と第2接合部47を
溶接して、接合する。ツメ部41と側当部43が連続さ
れ、その間の距離が若干縮まることにより、ツメ部22
には弾発力が生じる。より強く押圧された宝石1は、宝
石保持具40に確実に固定される
【0029】ここで、前記溶接はトーチを使用したろう
付けとレーザー溶接の双方が可能であるが、本実施例に
おいてもレーザー溶接が望ましい。前記実施例で述べた
ように、熱伝導との関係でダイアモンド以外の宝石を宝
石保持具40により固定することもでき、かつできかつ
溶接作業を迅速に行なうこともできるからである。
【0030】前記実施例同様に、本体に比し融点の低い
ろう材を使用することで、宝石保持具40の接合部分は
違和感なく形成することができる。また、本実施例にお
いて、特に熱に弱い宝石を固定する場合、あるいは本体
の素材にセラミックを使用する場合には、第1接合部4
4と第2接合部47を強力接着剤により接合する方法に
よる。
【0031】図15は、本発明に係る第3の実施の形態
である第3保持具の側面図である。本発明における第3
保持具60は、前記までの実施例同様の貴金属素材など
からなる本体21の、上方には宝石1のクラウン2に当
接する長さで突出するツメ部62を設け、該ツメ部62
の下方にはパピリオン5の一側に当接する斜面状の側当
部63と、該側当部63の先端にはキューレット6が挿
入できる穴状の支持座65を一体的に形成したものであ
る。
【0032】そして、前記第一実施例同様に、支持座6
5の中心にはテーパー状の座受部66と、さらに、該座
受部66の下方には孔部67が連設され、該孔部67に
螺合する止め筒68と、その開口先端には、斜面部が形
成されている。
【0033】本実施例における宝石1の宝石保持具60
への取付けは、前記第一実施例と略同様であるので、こ
こでは省略する。
【0034】本実施例においては、ツメ部62が前記ま
での実施例に比し短く、その先端はテーブルにかかって
いないが、そもそもラウンドブリリアントカットなどに
代表されるダイアモンドでは、光の反射率との関係で輝
かせるためには、前記ガードル4に対するクラウン2の
傾斜角度がガードル4に対するパビリオン傾斜の角度よ
り小さくカットされのが通常であり、かかる事情は他の
宝石1においてもほぼ妥当する。したがって、ツメ部6
2が宝石1のクラウン2を強く押圧することで宝石1は
必要かつ十分に保持され、一方片側から取り付けたツメ
部による宝石保持具40から脱落することはない。
【0035】宝石1を固定した宝石保持具60は吊輪部
70にチェーン33やワイヤーなどを挿通して首に吊る
すペンダントとするなど、本実施例の使用方法は前記ま
での実施例同様である。なお、本実施例においては、宝
石1のテーブルにツメ部がかかっていないことで、テー
ブルへの入射光が全く遮られないため、より宝石1を光
輝かせることができるという利点がある。
【0036】なお、ツメ部62の先端がテーブルにまで
かかっていない実施例である宝石保持具60の構造を、
前記第二実施例において採用することができるのはいう
までもない。
【0037】図16は、本発明に係る第4の実施の形態
である第4宝石保持具の平面図である。本実施例におい
ては、上方に略ハート錐台形のクラウン72と平坦なテ
ーブル73が、下方には略ハート錐形に形成した斜面状
のパピリオンと先端には鋭角なキューレット(図示せ
ず)、そして前記クラウン72と該パビリオンの中間部
周縁には帯状のガードルが形成された(同様に図示せ
ず)、いわゆるハートシェイプカットにファセットカッ
トされた宝石71を一方片側から取り付けたツメ部によ
る宝石保持具20により固定するものである。
【0038】宝石71においても、前記クラウン、テー
ブル、パビリオン、キューレットは、前記までの実施例
におけるラウンドブリリアントカットされた宝石と略同
様の角度によりカットされるから、クラウンあるいはク
ラウン及びテーブルに当接するツメ部と、パピリオンに
当接する側当部と、キューレット近傍を支持する支持座
を一体的に形成した一方片側から宝石を保持する宝石保
持具20あるいは宝石保持具40、宝石保持具60によ
り固定できるのはいうまでもない。
【0039】すなわち、宝石71をツメ部と支持座によ
り挟持した後、支持座の下端に連設される孔部に止め筒
を圧入して宝石を押上げることにより、あるいは、ツメ
部と側当部の当接面側に分断部を形成し、宝石をツメ部
と支持座により挟持した後、分断部を接合することによ
り、一方片側からのみ取り付けるツメ部により宝石を容
易かつ確実に固定することができるものである。
【0040】また、本発明にかかる宝石保持具によれば
他の一般的なファセットカット宝石におけるカット、例
えば、平面形状が略楕円形であるオーバルミックスカッ
ト、平面形状が略長方形であるエメラルドカット、平面
形状が略涙形であるペアーシェイプカットなども、前記
までの実施例同様に容易かつ確実に固定することができ
る。
【0041】以上の如く、本発明を図示されたいくつか
の実施形態によって説明したが、それらを以って本発明
を前記実施形態のみに限定するものではなく、この発明
の精神を逸脱しない限り種々の改変を加えて、多種多様
の変更ができることはいうまでもない。
【0042】
【考案の効果】本発明に係る宝石保持具によれば、一方
片側から取り付けたツメ部により宝石を固定する、いわ
ゆる一点留めにおいても、熟練した技術を必要とせずに
容易かつ確実に石留めを完成することができる。また、
ダイヤモンド以外の宝石、ルビーやサファイヤなどにつ
いても、いわゆる一点留めを完成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の宝石保持具の一部破断した側面図であ
る。
【図2】従来の宝石保持具で宝石を固定した状態の側面
図である。
【図3】ファセットカット宝石の一実施例を示す側面図
である。
【図4】本発明の第1宝石保持具を一部破断した側面図
である。
【図5】本発明の第1宝石保持具の平面図である。
【図6】ファセットカット宝石を載せた第1宝石保持具
のツメ部を宝石用加工工具で折り曲げる状態を示す側面
図である。
【図7】ツメ部の先端を折り曲げて、ファセットカット
宝石を挟持した状態を示す一部破断した側面図である。
【図8】孔部からねじ筒を螺合し、ファセットカット宝
石を押上げる状態を示す一部破断した側面図である。
【図9】第一宝石保持具により宝石を固定した状態を示
す一部破断した側面図である。
【図10】第1宝石保持具の吊輪部にチェーンを取付け
た使用状態を示す側面図である。
【図11】本発明の第2宝石保持具を一部破断した側面
図である。
【図12】本発明の第2宝石保持具の平面図である。
【図13】本発明の第2宝石保持具の当接部を接合した
状態を示す一部破断した第2宝石保持具の側面図であ
る。
【図14】第2宝石保持具の吊輪部にチェーンを取付け
た使用状態を示す側面図である。
【図15】本発明の第3宝石保持具を示す一部破断した
側面図である。
【図16】本発明の第4宝石保持具の平面図である。
【符号の説明】
1 ファセットカット宝石 2 クラウン 3 テーブル 4 ガードル 5 パビリオン 6 キューレット 10 ファセットカット宝石の取り付け構造 11 ツメ部 12 側当部 13 保持部 20 第1宝石保持具 21 本体 22 ツメ部 23 側当部 25 支持座 26 座受部 27 孔部 28 止め筒 30 吊輪部 32 プライヤー 33 チェーン 40 第2宝石保持具 42 ツメ部 43 側当部 44 第1接合部 45 支持座 46 座受部 47 第二接合部 49 孔部 53 吊輪部 60 第3宝石保持具 61 本体 62 ツメ部 63 側当図 65 支持座 66 座受部 67 孔部 68 止め筒 70 吊輪部 71 宝石 72 クラウン 73 テーブル

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】上方には略円錐台形あるいは略角錐台形に
    形成されたクラウン及び平坦なテーブルと、下方には略
    円錘形あるいは略角錐形に形成されたパビリオン及び鋭
    角なキューレットを備えてファセットカットされた宝石
    を一方片側から保持する宝石保持具において、前記クラ
    ウンあるいはクラウン及びテーブルに当接するツメ部
    と、前記パピリオンに当接する側当部と、前記キューレ
    ット近傍を支持する支持座とを一体的に形成し、前記宝
    石を前記ツメ部と前記支持座により挟持した後、前記支
    持座の下端に連設される孔部に止め筒を圧入して前記宝
    石を押上げ、固定することを特徴とする宝石保持具。
  2. 【請求項2】前記支持座の孔部の内周面にははねじ溝が
    形成され、前記止め筒は該孔部に螺合するねじ筒である
    ことを特徴とする前記請求項1に記載の宝石保持具。
  3. 【請求項3】上方には略円錐台形あるいは略角錐台形に
    形成されたクラウン及び平坦なテーブルと、下方には略
    円錘形あるいは略角錐形に形成されたパビリオン及び鋭
    角なキューレットを備えてファセットカットされた宝石
    を一方片側から保持する宝石保持具において、前記クラ
    ウンあるいは前記クラウン及びテーブルに当接するツメ
    部と、前記パピリオンに当接する側当部と、前記キュー
    レット近傍に当接する支持座とを形成し、該ツメ部と該
    側当部の間は前記宝石との当接面側に分断部が形成さ
    れ、前記宝石を前記ツメ部と前記支持座により挟持した
    後、前記分断部を接合することにより、該宝石を固定す
    ることを特徴とする宝石保持具。
  4. 【請求項4】前記分断部の接合は、レーザー溶接による
    ものであることを特徴とする前記請求項3記載の宝石保
    持具。
  5. 【請求項5】前記ファセットカット宝石は、いわゆるラ
    ウンドブリリアントカット、ハートシェイプカット、オ
    ーバルミックスカット、エメラルドカット、ペアーシェ
    イプカットなどにファセットカットされたものであるこ
    とを特徴とする前記請求項1乃至請求項4に記載の宝石
    保持具。
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