JP2002123046A - 画像形成装置及びプロセスカートリッジ - Google Patents

画像形成装置及びプロセスカートリッジ

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JP2002123046A
JP2002123046A JP2000313939A JP2000313939A JP2002123046A JP 2002123046 A JP2002123046 A JP 2002123046A JP 2000313939 A JP2000313939 A JP 2000313939A JP 2000313939 A JP2000313939 A JP 2000313939A JP 2002123046 A JP2002123046 A JP 2002123046A
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image forming
electrophotographic photosensitive
forming apparatus
photosensitive member
charging member
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JP2000313939A
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Fumihiro Arataira
文弘 荒平
Shuichi Aida
修一 會田
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Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 補助帯電工程での帯電ムラによる磁気ブラシ
帯電工程でのスジ状の帯電ムラを防止し、スジ状の画像
不良、前回の画像パターンの履歴の影響によるゴースト
画像の発生を防止することができ、良好な画像が得られ
る画像形成装置及びプロセスカートリッジを提供するこ
とにある。 【解決手段】 帯電部材が、平均粒径が5〜100μm
の範囲である磁性粒子2−1で構成される磁気ブラシで
あり、感光体1の移動方向において帯電手段よりも上流
側でかつ転写手段4よりも下流側に、感光体に接触し、
帯電手段により帯電する極性と逆極性の電圧が印加され
ることによって感光体を逆極性に帯電する補助帯電部材
6を有し、補助帯電部材が弾性を有し、体積抵抗値が1
×104〜1×109Ω・cmであり、かつ感光体と接触
する表面が連続相であり、表面の10点平均表面粗さR
zが15μm以下である画像形成装置及びプロセスカー
トリッジ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば電子写真方
式、あるいは静電記録方式を用いて像担持体に静電潜像
を形成し、この潜像を現像剤により現像してトナー像と
なし、これを記録材等に記録する画像形成装置に関する
ものであり、更に、電子写真感光体の周囲に、該電子写
真感光体に接触配置された磁性粒子からなる帯電部材に
電圧を印加することにより該電子写真感光体を帯電する
帯電手段を有し、現像手段、及び転写手段からなる群よ
り選ばれる少なくとも一つの手段が、補助帯電手段と一
体に支持され、画像形成装置本体に着脱自在であるプロ
セスカートリッジに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、電子写真法としては多数の方法が
知られているが、一般には光導電性物質を利用し、種々
の手段により電子写真感光体上に電気的潜像を形成し、
次いで該潜像をトナーで現像を行って可視像とし、必要
に応じて紙等の転写材にトナー画像を転写した後、熱・
圧力等により転写材上にトナー画像を定着して複写物を
得るものである。また、転写材上に転写されずに電子写
真感光体上に残ったトナー粒子は、クリーニング工程に
より電子写真感光体上より除去される。
【0003】従来、このような電子写真の帯電装置とし
ては、コロトロンやスコロトロンと呼ばれるコロナ放電
を利用した帯電方法が使用され、近年、これに代って、
ローラ、ファーブラシ又はブレード等の帯電部材を電子
写真感光体表面に接触させ、その接触部分近傍の狭い空
間での放電を形成することによりオゾン発生を極力抑え
た帯電方法が開発され実用化に至っている。
【0004】しかし、コロナ放電を利用した帯電方法に
おいては、コロナ放電特に負又は正コロナを生成する際
に多量のオゾンを発生することから、電子写真装置にオ
ゾン捕獲のためのフィルターを具備する必要性があり、
装置の大型化又は、ランニングコストが増加する等の問
題点があった。
【0005】更に、狭い空間に放電を形成することによ
りオゾン発生を極力抑さえた帯電方法のうち、ブレード
やローラー帯電方式等の電子写真感光体と接触させて帯
電を行う方式においては、電子写真感光体上へのトナー
融着と言った問題が発生し易い傾向にある。
【0006】そのため電子写真感光体に近接させて、直
接の接触を避けて用いる方法も検討されている。電子写
真感光体を帯電させる部材としては、前記のローラ又は
ブレード又は、ブラシ、細長い導電性板状物に抵抗層を
施した部材等が挙げられるが、その際、近接距離の制御
が難しいという問題点があり実用化に難点があった。
【0007】そのため、比較的電子写真感光体への接触
負荷の小さい、磁性粒子を磁石体にて保持した所謂磁気
ブラシを帯電部材として用い、電子写真感光体を帯電さ
せる技術が検討されており、特開平8−6353号公
報、特開平8−44152号公報及び特開平8−691
49号公報には、表面層に電荷注入層を有した電子写真
感光体を用いることで放電に依存しない電子写真感光体
への帯電が磁気ブラシからの電荷注入により、帯電均一
性も向上する帯電方法が開示されている。
【0008】また、画像形成方法として、電子写真感光
体の長寿命化、装置の小型化、さらには、エコロジーの
観点より、トナーの有効活用という意味で廃トナーの生
じない画像形成方法が望まれていた。
【0009】そのような電子写真方法による画像形成方
法の1つとして、現像工程時に現像と転写されずに残っ
た転写残トナーのクリーニングを同時に行う方法、クリ
ーナーレスシステムという技術がある。
【0010】従来、現像同時クリーニング又はクリーナ
ーレスと呼ばれた技術の開示は、特開昭59−1335
73号公報、特開昭62−203182号公報、特開昭
63−133179号公報、特開昭64−20587号
公報、特開平2−51168号公報、特開平2−302
772号公報、特開平5−2287号公報、特開平5−
2289号公報、特開平5−53482号公報及び特開
平5−61383号公報等がある。これらの公知の技術
は、コロナ、あるいはブラシ、ローラを用いており、電
子写真感光体に接触して帯電を行うため、上記のような
クリーナーレスシステムにおいては、転写残トナーがそ
のまま接触帯電部材を直接に汚してしまい、耐久により
電子写真感光体の帯電不良による画像汚れの発生、また
帯電不均一性等を全てを満足するには到っていない。
【0011】そのため、比較的電子写真感光体への接触
負荷の小さい、磁性粒子を磁石体にて保持した所謂磁気
ブラシを帯電部材として用いるクリーナーレス技術が検
討されており、例えば、特開平4−21873号公報に
おいては、放電限界値を超えるようなピーク値を有する
交流電圧を印加した磁気ブラシを用いてクリーニング装
置を不要とするような画像形成装置が開示されている。
更に、特開平6−118855号公報において、独立の
クリーニング装置のない磁気ブラシ帯電クリーニング装
置を搭載した画像形成方法が開示されている。
【0012】しかしながら、このようなクリーナーレス
の画像形成装置においては、前回の画像の残像が次回の
画像形成時に現れるゴースト画像の問題があった。この
ようなゴースト画像を防止するために特開平6−325
578号公報及び特開平11−305521号公報に、
転写と帯電工程の間に電子写真感光体にファーブラシを
接触させて、ファーブラシに帯電に印加する帯電バイア
スの極性とは逆極性の電圧を印加し、プラス、マイナス
が混在した転写残トナーの極性を帯電バイアスの極性と
は逆に揃え、帯電器上流側で静電気力により一旦、転写
残トナーを磁気ブラシ帯電器内に取り込むことで、磁気
ブラシと電子写真感光体との接触部分での電子写真感光
体への帯電の転写残トナーによる阻害を防止し、前回の
画像パターンによる帯電状態の違いが生じず、取り込ま
れた転写残トナーは磁気ブラシとの摺擦により正規な極
性に制御されたトナーとなって前回の画像パターンを残
すことなく均一に吐き出されゴースト画像を防止する画
像形成方法が開示されている。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかしながらこのよう
な電子写真感光体と磁気ブラシ帯電装置、ファーブラシ
による補助帯電手段による画像形成装置においては、画
像出しが進み、転写残トナーによって(クリーナーから
のすり抜け等)磁気ブラシ中に転写残トナーが溜まり始
めると縦スジ状の画像不良が生じてしまう。これは、例
えば帯電工程でマイナス極性を印加する場合、補助帯電
手段であるファーブラシにプラスを印加すると、電子写
真感光体の表面がプラスに帯電したスジ状に不均一な帯
電状態になり、その状態で帯電工程に突入した場合、磁
気ブラシ中に混入し、磁性粒子との摺擦によってマイナ
ス極性になったトナーがスジ状のプラス帯電の部分に静
電気的な力で集中してしまい、磁気ブラシと電子写真感
光体の接触部分での磁性粒子と電子写真感光体との接触
を阻害してしまい、帯電が行えず、縦スジ状にそのまま
帯電が不十分となり、磁気ブラシに混入した転写残トナ
ーが縦スジ状に吐き出され、現像部でも帯電が不十分の
ために回収不足によりそのまま転写されてしまい縦スジ
状の画像不良が生じてしまう問題が生じていた。このよ
うな問題は、転写残トナーが直接、磁気ブラシに突入す
るクリーナーレスによる画像形成装置で発生し易く、ま
た電荷注入層を有した電子写真感光体を用いた場合に、
ファーブラシによる補助帯電工程でスジ状の帯電ムラが
顕著に現れ、そのために縦スジ状の画像不良が発生し易
い問題を有していた。
【0014】本発明の目的は、補助帯電工程での帯電ム
ラによる磁気ブラシ帯電工程でのスジ状の帯電ムラを防
止し、スジ状の画像不良、前回の画像パターンの履歴の
影響によるゴースト画像の発生を防止することができ、
良好な画像が得られる画像形成装置及びプロセスカート
リッジを提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明に従って、導電性
支持体上に感光層を有する電子写真感光体、該電子写真
感光体に接触配置された帯電部材に電圧を印加すること
によって該電子写真感光体を帯電する帯電手段、露光を
行うことによって該電子写真感光体上に静電潜像を形成
する潜像形成手段、該静電潜像をトナー担持体上のトナ
ーによって可視化する現像手段、該可視化像を転写材に
転写する転写手段を備える反転現像方式の画像形成装置
において、該帯電部材が、体積抵抗値が1×104〜1
×109Ω・cm、平均粒径が5〜100μmの範囲で
ある磁性粒子で構成される磁気ブラシであり、該電子写
真感光体の移動方向において該帯電手段よりも上流側で
かつ該転写手段よりも下流側に、該電子写真感光体に接
触し、該帯電手段により帯電する極性と逆極性の電圧が
印加されることによって該電子写真感光体を該逆極性に
帯電する補助帯電部材を有し、該補助帯電部材が弾性を
有し、体積抵抗値が1×104〜1×109Ω・cmであ
り、かつ該電子写真感光体と接触する表面が連続相であ
り、表面の10点平均表面粗さRzが15μm以下であ
ることを特徴とする画像形成装置が提供される。
【0016】また、本発明に従って、電子写真感光体、
該電子写真感光体に接触配置され、電圧を印加されるこ
とによって該電子写真感光体を帯電する帯電部材を一体
に支持し、画像形成装置本体に着脱自在であるプロセス
カートリッジにおいて、該帯電部材が、体積抵抗値が1
×104〜1×109Ω・cm、平均粒径が5〜100μ
mの範囲である磁性粒子で構成される磁気ブラシであ
り、該電子写真感光体の移動方向において該帯電手段よ
りも上流側でかつ該転写手段よりも下流側に、該電子写
真感光体に接触し、該帯電部材により帯電する極性と逆
極性の電圧が印加されることによって該電子写真感光体
を該逆極性に帯電する補助帯電部材を有し、該補助帯電
部材が弾性を有し、体積抵抗値が1×104〜1×109
Ω・cmであり、かつ該電子写真感光体と接触する表面
が連続相であり、表面の10点平均表面粗さRzが15
μm以下であることを特徴とするプロセスカートリッジ
が提供される。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を詳細
に説明する。
【0018】図1は本発明に従う画像形成装置の一例の
概略図である。
【0019】1は像担持体としての電荷注入層を表面に
有したドラム型の電子写真感光体であり、2は電子写真
感光体1に接触させた帯電装置であり、マグネットロー
ル2−3を内包した磁性粒子担持体2−2上に磁性粒子
を担持させた磁気ブラシ帯電装置、3は現像装置であ
り、マグネットロール3−3を内包したトナー担持体3
−2上にトナーを担持させた現像装置で、4は電子写真
感光体に接触させたローラ型の転写装置、5は紙等の転
写材、6は電子写真感光体に接触したローラ型の補助帯
電装置であり、6−1は芯金、6−2は導電性弾性層、
6−3は表面層である。
【0020】また、7は露光光であり、帯電部材に印加
する電圧はマイナス、転写、補助帯電部材に印加する電
圧はプラス、トナーはマイナス帯電性のトナーを用いた
反転現像による画像形成装置である。
【0021】電子写真感光体1は、所定の周速度で回転
駆動され、その回転過程において帯電装置2により電子
写真感光体はマイナスに帯電され、露光光7により静電
潜像が形成され、現像装置3のマイナス極性のトナーに
より可視化され、プラス印加の転写装置4により転写材
5に転写され、転写材は電子写真感光体から分離されて
定着装置10により転写材上にトナーが定着され複写物
として装置外へ排出される。転写されずに電子写真感光
体上に残ったプラス・マイナス極性が混在した転写残ト
ナーは、プラス電圧印加の補助帯電手段6により極性を
マイナスに揃えられ磁気ブラシに一旦取り込まれ、摺擦
によりマイナスに揃えられたトナーが均一に吐き出され
現像部に到達して、現像装置のトナー担持体に電子写真
感光体の暗部電位と明部電位との間の現像バイアス(直
流電圧)が印加され、転写残トナーは、静電潜像の暗部
電位と現像スリーブに印加される直流電圧との電位差で
あるかぶり取り電位差Vbackにより暗部電位部から
現像スリーブへ回収される。この転写残トナーのスリー
ブへの回収と同時に、現像スリーブから静電潜像の明部
電位部へトナーの現像が行われる。このように現像装置
で現像同時クリーニングを行うことで転写残トナーは現
像剤として再利用される。
【0022】本実施例においては、前記補助帯電部材が
表面の10点平均表面粗さRzが15μm以下であるこ
とを特徴とする。
【0023】上述したようにネガ帯電ドラム、ネガトナ
ーを用いた反転現像クリーナーレス画像形成装置の場
合、補助帯電手段がファーブラシ、つまり補助帯電手段
の表面が不連続相、あるいは表面粗さが粗い場合、電子
写真感光体とブラシが接触している部分と、接触してい
ない部分が存在する不均一な接触状態であるために、補
助帯電部分でプラスに帯電したスジ状の不均一な帯電状
態になってしまい、耐久が進むとスジ状の画像不良が発
生してしまう。
【0024】そのために、表面性が均一な補助手段を用
いることで、電子写真感光体への接触性を均一にするこ
とでスジ状の帯電ムラを防止させ、帯電工程でのトナー
の集中による帯電阻害を防止させることが必要になる。
【0025】表面粗さが15μmを超えると電子写真感
光体との接触性が不均一になり補助帯電手段で電子写真
感光体上にスジ状の帯電ムラが発生してしまうので好ま
しくない。より好ましくは5μm以下である。
【0026】表面粗さの測定には、小坂研究所社製、表
面粗さ測定器SE−30Hを用い、補助帯電部材を表面
粗さ測定器に固定し、表面粗さ測定仕様として、補助部
材の軸方向に測定長:4mm、測定針移動速度:0.3
mm/s、カットオフ値:0.8mmに設定し、ローラ
やベルト形状の場合は円周上で120degごとに、中
央と両端付近の合計9点のRz測定を行い、その平均値
を計算により求め、プレートやブレード状態のものは、
中央、両端部の合計3点の平均値をRzとする。
【0027】また、補助帯電部材は弾性を有していなけ
ればならず、弾性体でないと、電子写真感光体の膜厚ム
ラ等に対応して均一に接触することが困難になり、上述
と同様に補助帯電手段で電子写真感光体上にスジ状の帯
電ムラが発生してしまうので好ましくない。
【0028】好ましい硬度としては、JIS K630
1 A硬度計により規定された硬度にて35°〜75°
が好ましく、より好ましくは45°〜60°である。3
5°未満では表面のタック性が増し、また電子写真感光
体との張り付きが強くなり、電子写真感光体のトルクが
増し、モーター等に負担がかかり易い欠点が生じる、耐
久による補助帯電部材表面が汚染し易く、それによって
転写残トナーの帯電量が制御し難くなり、ゴースト画像
が発生し易いので好ましくない。
【0029】補助帯電部材の体積抵抗値は、1×104
〜1×109Ω・cmでなければならない。1×104Ω
・cm未満であると電子写真感光体に欠陥が存在した場
合、そこに電流が集中してしまい、転写残トナーの摩擦
帯電量を電子写真感光体の長手方向に均一に制御するこ
とが困難となり、1×109Ω・cmを超えると抵抗が
高すぎるので転写残トナーの摩擦帯電量を制御するのに
十分な電圧が印加されないので好ましくない。より好ま
しくは1×106〜1×108Ω・cmである。
【0030】体積抵抗値の測定方法は、温度22.5℃
/湿度55%RHの条件下で、電圧を印加する部位と電
子写真感光体と接触する補助帯電部材の表面との間で1
00Vの電圧を印加し、流れた電流値、電極面積等から
算出する。
【0031】例えば、芯金上に形成されたローラ形状の
場合、補助帯電部材の表面にアルミニウム箔のような良
導電性の薄膜を幅1cm、長さ10cmに切り、それを
帯電部材の表面に押し当て(ローラの場合は巻き付け
て)、芯金と薄膜の両端にディジタルメグオームハイテ
スタ(HIOKI製)を接続し、直流電圧250V印加
し、10秒後の値を読み取とり、部材の厚さと電極面積
から体積抵抗値を算出する。
【0032】補助帯電部材の構成としては例えば、電圧
を印加する導電性支持体上に、弾性を有する中抵抗層が
形成された構造が挙げられ、中抵抗層の中に抵抗を調整
する抵抗制御層や、表面層を積層した構成にしても構わ
ない。弾性を有する中抵抗層の材料としては、例えば、
ウレタン、SBR、EVA、SBS、SEBS、SI
S、TPO、EPDM、EPM、NBR、IR、BR、
シリコンゴム及びエピクロルヒドリンゴム等の樹脂やゴ
ム類等があり、必要な抵抗値に応じて、例えば、カーボ
ンブラック、カーボン繊維、金属酸化物、金属粉及び過
塩素酸塩等の固体電解質や界面活性剤等の導電性付与剤
を添加したもの等がある。
【0033】上記導電性支持体としては、通常の画像形
成装置が備える電子写真感光体に用いられる導電性支持
体と同様のものを用いることができる。具体的には、
鉄、銅、ニッケル、アルミニウム、チタン、スズ、アン
チモン、インジウム、鉛、亜鉛、金及び銀等の金属や合
金、あるいはそれらの酸化物やカーボン、導電性樹脂等
の導電性材料を成形加工した導電性支持体や、所望の形
状及び物性の基材表面に前記導電性材料を適当な方法で
塗布したり蒸着して得られる導電性支持体が使用可能で
ある。
【0034】また、補助帯電手段の形状としては、ロー
ラあるいはベルト状で、電子写真感光体と接触する部分
で電子写真感光体の回転方向と同方向に回転するのが好
ましい。回転することで補助帯電工程で制御された転写
残トナーがそのまますり抜けて帯電工程に到達し易く好
ましい。一方、プレートやブレード状態、あるいはロー
ラやベルトでも電子写真感光体上に固定して均一に接触
している場合、転写残トナーが部材と電子写真感光体と
のニップ部に挟まり易く、電子写真感光体と補助部材の
接触性が不均一になり、スジ状の帯電ムラが生じ易く、
上述のようなスジ状の画像不良が生じ易い。
【0035】更に、逆方向への回転であると、転写残ト
ナーが補助帯電部材に付着し易く、補助帯電部材の表面
を汚染し耐久が進むと、転写残トナーの帯電量を制御し
難くなり易く、また補助帯電部材によって電子写真感光
体から転写残トナーが剥がれ易くなり、ボタ落ち等によ
るポチ画像不良を招き易い。
【0036】また、回転は電子写真感光体の回転速度以
上の速度をもって回転させた方が好ましい。そうするこ
とで補助部材に電圧を印加し、転写残トナーの摩擦帯電
量を制御する他に補助部材と転写残トナーが摺擦するこ
とでより摩擦帯電量が高くなり制御し易く、更に従動の
場合は前回の画像パターンがそのまま補助帯電部材を抜
けるのに対して、周速差を設けると前回の画像パターン
を散らす効果もあり、ゴースト画像の発生を防止するの
で好ましい。電子写真感光体の回転速度未満では補助帯
電部材の表層が転写残トナーで汚染し易く、また補助帯
電部材で転写残トナーが堰き止められてしまうことによ
りボタ落ち画像が発生し易いので好ましくない。
【0037】補助帯電部材に印加する電圧は、直流電圧
が好ましい。直流電圧の方が、交流を重畳した電圧より
も転写残トナーの帯電極性を印加電圧の極性に制御し易
いので好ましい。
【0038】また、前記補助帯電手段、特にローラは、
部材汚染防止、転写残トナーの帯電量制御の観点から表
面層を有した部材の方が好ましく、特に表面層がフッ素
樹脂やシリコーン樹脂を含有することが好ましい。
【0039】フッ素樹脂の場合、樹脂の離型性が高く、
転写残トナーによる部材表面の汚染防止効果が高く、ま
た転写残トナーの極性をプラスにするには、フッ素樹脂
を用い、マイナスにするにはシリコーン樹脂を用いた方
が好ましい。転写残トナーとそれぞれの樹脂の摺擦によ
り、帯電系列から転写残トナーの帯電極性がプラス、マ
イナスになり易いためである。
【0040】フッ素樹脂としては、例えば、ポリフッ化
ビニル、ポリフッ化ビニリデン、ポリトリフルオロエチ
レン、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリジクロロ
ジフルオロエチレン、ポリテトラフルオロエチレン及び
ポリヘキサフルオロプロピレン等と、他のモノマーが共
重合した溶媒可溶の共重合体が挙げられる。
【0041】また、シリコーン樹脂としては、例えば、
信越シリコーン社製KR271、KR282、KR31
1、KR255、KR155(ストレートシリコーンワ
ニス)、KR211、KR212、KR216、KR2
13、KR217、KR9218(変性用シリコーンワ
ニス)、SA−4、KR206、KR5206(シリコ
ーンアルキッドワニス)、ES1001、ES1001
N、ES1002T、ES1004(シリコーンエポキ
シワニス)、KR9706(シリコーンアクリルワニ
ス)、KR5203又はKR5221(シリコーンポリ
エステルワニス)や東レシリコーン社製のSR210
0、SR2101、SR2107、SR2110、SR
2108、SR2109、SR2400、SR241
0、SR2411、SH805、SH806A又はSH
840等が用いられる。
【0042】その他に、ポリスチレン、スチレン−アク
リル酸アルキル共重合体、スチレン−アクリロニトリル
共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−
無水マレイン酸共重合体、ポリエチレン、ポリプロピレ
ン、ポリカーボネート、フェノール樹脂、ポリエステ
ル、ポリウレタン、エポキシ樹脂、ポリオレフィン及び
ポリアミド樹脂等が挙げられる。
【0043】また、抵抗調整するために、カーボンブラ
ック、酸化チタン及び酸化スズ等の導電性顔料を分散し
ても構わない。
【0044】本発明の帯電部材である磁性粒子の体積抵
抗値は1×104〜1×109Ω・cmでなければならな
い。磁性粒子の体積抵抗値が1×104Ω・cm未満だ
と、電子写真感光体表面に傷やピンホール等の欠陥が存
在した場合、そこに集中して電荷が流れてしまい帯電部
材及び電子写真感光体の通電破壊が生じ、1×109Ω
・cmを超えると電子写真感光体に良好な帯電が行われ
なくなり帯電不良が生じてしまう。
【0045】磁性粒子の体積抵抗の測定方法は、図2に
示すセルAに磁性粒子を充填し、該磁性粒子に接するよ
う電極21及び22を配し、該電極間に電圧を印加し、
その時流れる電流を測定することで得た。測定条件は、
23℃/65%RHの環境で充填磁性粒子と電極との接
触面積2cm2、厚み1mm、上部電極に10kg、印
加電圧100Vである。
【0046】帯電部材である磁気ブラシと電子写真感光
体を十分に接触させることによって帯電性も向上し、ま
た転写残トナーの帯電器内への取り込み性も向上し、帯
電器内に混入したトナーを電子写真感光体上に吐き出さ
せる機会も増すことから、磁気ブラシは電子写真感光体
に対して周速差をもって移動させることが好ましい。
【0047】帯電部材に用いられる磁性粒子の体積平均
粒径は、5〜100μmでなければならない。5μmよ
り小さいと、磁気ブラシに混入した転写残トナーが電子
写真感光体上に吐き出されにくくなり、磁気ブラシ内の
トナー量が多くなり、電子写真感光体への帯電性が低下
し易く、また電子写真感光体への磁気ブラシの付着が生
じ易く、各工程での摺擦により磁性粒子が電子写真感光
体に埋め込まれてしまい、ポチ状の画像不良が生じ易
く、また磁気ブラシとした時の磁性粒子の搬送性に劣
る。100μmを超えると磁性粒子と電子写真感光体と
の接触点が減少し注入帯電方法の帯電一様性が劣化する
傾向にあり、磁気ブラシ内に混入した転写残トナーが補
助帯電部材で生じたスジ状の帯電ムラに集中し易いため
に帯電阻害が生じスジ状の画像不良が発生し易いので好
ましくなく、転写残トナーの取り込み、掻き取り力も低
下するので好ましくない。更に好ましくは、15〜35
μmである。
【0048】磁性粒子の平均粒径及び分布は、レーザー
回折式粒度分布測定装置HEROS(日本電子製)を用
いて、0.05μm〜350μmの範囲を32対数分割
して測定し、体積50%メジアン径をもって平均粒径と
した。
【0049】磁気ブラシに印加する電圧は、直流電圧に
交流電圧を重畳した電圧であることが好ましい。交流成
分を重畳することで、転写残トナーの取り込み力が増
し、すり抜け等によるゴースト画像が防止できるので好
ましい。
【0050】また、磁性粒子を保持する保持部材と電子
写真感光体との間隙は0.2〜2mmの範囲が好まし
い。0.2mmより小さいと磁性粒子がその間隙を通り
難くなり、スムーズに保持部材上を磁性粒子が搬送され
ずに帯電不良や、ニップ部に磁性粒子が過剰に溜り、電
子写真感光体への付着が生じ易くなり、2mmを超える
と電子写真感光体と磁性粒子のニップ幅を広く形成し難
いので好ましくない。特に好ましくは0.2〜1mm、
更には0.3〜0.7mmが好ましい。
【0051】本発明に用いられる磁性粒子としては、フ
ェライト粒子が好ましく用いられる。フェライトの組成
としては、銅、亜鉛、マンガン、マグネシウム、鉄、リ
チウム、ストロンチウム及びバリウム等の金属元素を含
むものが好適に使用される。更に好ましくは、銅、マン
ガン又はリチウムと鉄を含むフェライト粒子であり、最
も好ましくは、銅又はマンガンより選択される。
【0052】その好ましい組成比率は、(A1)X1
(A2)X2 ・・・ (An)Xn・(Fe)Y・(O)Z (ここで、A1〜Anは、元素を表し、A1は、銅、マ
ンガン又はリチウムから選択される。また、X1〜Xn
及びYは酸素以外の含有元素の原子個数比率を示す) 0.02< X1/Y < 5 であり、好ましくは、 0.03< X1/Y < 3.5 更に好ましくは、 0.05< X1/Y < 1 である。
【0053】A2以降の好ましい元素としては、A1で
使用されない元素で、銅、マンガン、リチウム、亜鉛及
びマグネシウムが挙げられる。
【0054】更に、本発明のフェライト粒子には、燐、
ナトリウム、カリウム、カルシウム、ストロンチウム、
ビスマス、珪素又はアルミニウム等を含有させることが
できる。
【0055】帯電用磁性粒子の好ましい構成として、磁
性粒子中の酸素を除く元素の総原子数の内、鉄、銅、マ
ンガン、リチウム、亜鉛及びマグネシウムの含有原子数
が80原子個数%以上のものが好ましく用いられ、更に
好ましくは90原子個数%以上、最も好ましくは95原
子個数%以上である。
【0056】フェライトは、酸化物の固溶体であり厳密
な化学量論に基づくとは限らないが、銅を用いた場合
は、 (CuO)X1・(Fe23X1・(A2)X2・・・(A
n)Xn・(Fe)Y-2X1・(O)Z-4X1 で表現可能であり、マンガンを用いた場合は、 (MnO)X1・(Fe23X1・(A2)X2・・・(A
n)Xn・(Fe)Y-2X1・(O)Z-4X1 であり、更に、リチウムを用いた場合 (Li2O)X1/2・(Fe235X1/2・(A2)X2・・
・(An)Xn・(Fe)Y-5X1・(O)Z-8X1 である。
【0057】帯電用磁性粒子においては、その特徴的な
使用形態により、銅、マンガン又はリチウムを使用した
粒子において、特に耐久性に優れるという効果がある。
特に、銅又はマンガンを使用した場合の効果が大きい。
【0058】このメカニズムについては、鋭意検討中で
あるが、電圧が印加されて、電子写真感光体を帯電する
際にフェライトを通して電流の流れるわけであるが、こ
の電流パスが元素により異なり、特に銅又はマンガンで
構成されるフェライトにおいて、電流のパスが多く形成
されるためと推測される。また、表面の状態においても
電子写真感光体との電荷のやり取りがスムーズな表面を
形成しているものと推測される。
【0059】本発明における帯電用磁性粒子の作製方法
は、例えばCu−Znフェライトを作製するにあたっ
て、Fe23、CuO、ZnOをそれぞれ45〜55モ
ル%、20〜30モル%、20〜30モル%の割合で配
合して適当な分散剤、結合剤等と水を加えてスラリーと
した後、適当な方法で造粒、分級し1000〜1300
℃程度で焼成することにより、本発明に用いる体積抵抗
値を有する磁性粒子を得ることができる。更に、必要に
応じて解砕、粉砕処理、分級処理を行うことにより所望
のサイズの磁性粒子が得られる。
【0060】本発明に用いられる接触帯電部材として磁
気ブラシを構成する磁性粒子は、抵抗調整やトナーに対
する摩擦帯電極性を制御する等を行う目的で磁性粒子を
コアとして、その上に表面層を有した形態でも構わな
い。表面層の形態は、該磁性粒子の表面を蒸着膜や、導
電性樹脂膜、導電性顔料分散樹脂膜等でコートしたもの
である。この表面層は必ずしも該磁性粒子を完全に被覆
する必要は無く、本発明の効果が得られる範囲で該磁性
粒子が露出していてもよい。つまり表面層が不連続に形
成されていてもよい。
【0061】磁性粒子の被覆用に用いられるバインダー
樹脂としては、スチレン及びクロルスチレン等のスチレ
ン類;エチレン、プロピレン、ブチレン及びイソブチレ
ン等のモノオレフィン;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニ
ル、安息香酸ビニル及び酪酸ビニル等のビニルエステ
ル;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸
ブチル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸オクチル、ア
クリル酸フェニル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸
エチル、メタクリル酸ブチル及びメタクリル酸ドデシル
等のα−メチレン脂肪族モノカルボン酸;エステルビニ
ルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル及びビニルブ
チルエーテル等のビニルエーテル;ビニルメチルケト
ン、ビニルヘキシルケトン及びビニルイソプロペニルケ
トン等のビニルケトン類の単独重合体あるいは共重合体
等が挙げられ、特に代表的なバインダー樹脂としては、
導電性微粒子の分散性やコート層としての成膜性、生産
性という点等から、ポリスチレン、スチレン−アクリル
酸アルキル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重
合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−無水
マレイン酸共重合体、ポリエチレン及びポリプロピレン
が挙げられる。更に、ポリカーボネート、フェノール樹
脂、ポリエステル、ポリウレタン、エポキシ樹脂、ポリ
オレフィン、フッ素樹脂、シリコーン樹脂及びポリアミ
ド等が挙げられる。
【0062】例えば、フッ素樹脂としては、例えば、ポ
リフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、ポリトリフル
オロエチレン、ポリクロロトリフロオロエチレン、ポリ
ジクロロジフルオロエチレン、ポリテトラフルオロエチ
レン及びポリヘキサフルオロプロピレン等、他のモノマ
ーが共重合した溶媒可溶の共重合体が挙げられる。
【0063】また、シリコーン樹脂としては、例えば信
越シリコーン社製KR271、KR282、KR31
1、KR255、KR155(ストレートシリコーンワ
ニス)、KR211、KR212、KR216、KR2
13、KR217、KR9218(変性用シリコーンワ
ニス)、SA−4、KR206、KR5206(シリコ
ーンアルキッドワニス)、ES1001、ES1001
N、ES1002T、ES1004(シリコーンエポキ
シワニス)、KR9706(シリコーンアクリルワニ
ス)、KR5203、KR5221(シリコーンポリエ
ステルワニス)や東レシリコーン社製のSR2100、
SR2101、SR2107、SR2110、SR21
08、SR2109、SR2400、SR2410、S
R2411、SH805、SH806A又はSH840
等が用いられる。
【0064】また、抵抗調整のために導電性顔料を分散
させた樹脂被膜を形成させてもよい。
【0065】本発明に係わる導電性微粒子としては、
銅、ニッケル、鉄、アルミニウム、金及び銀等の金属あ
るいは酸化鉄、フェライト、酸化亜鉛、酸化スズ、酸化
アンチモン及び酸化チタン等の金属酸化物、更にはカー
ボンブラック等の電子伝導性の導電粉が挙げられ、更に
イオン導電剤として、過塩素酸リチウム及び4級アンモ
ニウム塩等が挙げられる。
【0066】また、磁性粒子表面の吸湿を抑制する、ま
た摩擦帯電量を制御するという点からは磁性粒子表面を
親水基と疎水基を有する化合物であるカップリング剤で
表面を被覆し、疎水化処理を行ってもよい。カップリン
グ剤の場合、極薄い被膜(分子レベルで)を磁性粒子表
面に形成するので、磁性粒子の抵抗値に与える影響が少
なく、磁性粒子であるコアの抵抗さえ調整すれば、被覆
層への抵抗調整の処理は行わなくても構わない。
【0067】カップリング剤としては、例えば、イソプ
ロポキシトリイソステアロイルチタネート、ジヒドロキ
シビス(ラクタト)チタン及びジイソプロポキシビス
(アセチルアセナト)チタン等のチタネート系、例えば
アセトアルコキシアルミニウムジイソプロピレート等の
アルミニウム系、例えばジメチルアミノプロピルトリメ
トキシシラン、n−オクタデシルジメチルメメトキシシ
ラン、n−ヘキシルトリエトキシシラン、3−アミノプ
ロピルトリメトキシシラン及びn−オクタデシルトリメ
トキシシラン等のシラン系カップリング剤等が挙げら
れ、適宜アミノ基やフッ素等の様々な官能基を導入して
もよい。
【0068】カップリング剤による磁性粒子の表面被覆
方法は、カップリング剤を適当な溶媒に溶解させて得ら
れる溶液に、磁性粒子を添加し、これを攪拌して磁性粒
子表面にカップリング剤の被膜を形成させた後、加熱し
て溶媒を除去し磁性粒子を取り出し加熱乾燥する方法等
が挙げられる。
【0069】本発明に係わる電子写真感光体としては、
良好な電荷注入帯電性が得られる表面に電荷注入層を有
する電子写真感光体であることが重要である。と同時
に、十分な帯電性と画像流れを起こさない条件を満足す
るために、電子写真感光体表面の電荷注入層の体積抵抗
値は1×108Ω・cm〜1×1015Ω・cmの範囲で
ある電子写真感光体を用いる必要がある。好ましくは画
像流れ等の点から、体積抵抗値が1×1010Ω・cm〜
1×1014Ω・cm、更に体積抵抗値の環境変動等も考
慮すると、体積抵抗値が1×1012Ω・cm〜1×10
14Ω・cmのものを用いるのがより好ましい。1×10
8Ω・cm未満では高湿環境で帯電電荷が表面方向に保
持されないため画像流れを生じ、1×1015Ω・cmを
超えると帯電部材からの帯電電荷を十分注入、保持でき
ず、帯電不良を生じる傾向にある。このような機能層を
電子写真感光体表面に設けることによって、帯電部材か
ら注入された帯電電荷を保持する役割を果たし、更に光
露光時にこの電荷を電子写真感光体支持体に逃す役割を
果たし、残留電位を低減させる。
【0070】電荷注入層としては、光透過性の絶縁性の
バインダー樹脂に光透過性でかつ導電性の粒子を適量分
散させて中抵抗とした材料で構成するもの、絶縁性のバ
インダー樹脂に光透過性の高いイオン導電性を持つ樹脂
を混合、もしくは共重合させて構成するもの等が考えら
れるが、これらで構成された電荷注入層がいずれも10
8〜1015Ω・cm程度の抵抗を持つことが特徴であ
る。
【0071】ここで電荷注入層の体積抵抗値の測定方法
は、表面に導電膜を蒸着させたポリエチレンテレフタラ
ート(PET)フィルム上に電荷注入層を作製し、これ
を体積抵抗測定装置(ヒューレットパッカード社製41
40B pAMATER)にて、23℃/65%RHの
環境で100Vの電圧を印加して測定するというもので
ある。
【0072】この電荷注入層は、金属蒸着膜等の無機の
層あるいは導電性微粒子をバインダー樹脂中に分散させ
た導電粉樹脂分散層等によって構成され、蒸着膜は蒸
着、導電粉樹脂分散膜はディッピング塗工法、スプレー
塗工法、ロールコート塗工法、及びビーム塗工法等の適
当な塗工法にて塗工することによって形成される。ま
た、絶縁性のバインダー樹脂に光透過性の高いイオン導
電性を持つ樹脂を混合、もしくは共重合させて構成する
ものでもよいが、容易に作製できる点を考えれば導電性
粒子を分散した電荷注入層が好ましい構成である。導電
性微粒子分散膜の場合、導電性微粒子の添加量はバイン
ダー樹脂100質量部に対して2〜250質量部が好ま
しく、特には2〜190質量部であることが好ましい。
2質量部未満の場合には、所望の体積抵抗値を得にくく
なり、また250質量部を超えるの場合には膜強度が低
下してしまい電荷注入層が削りとられ易くなり、電子写
真感光体の寿命が短くなる傾向になるからであり、また
抵抗が低くなってしまい、潜像電位が流れることによる
画像不良を生じ易くなるからである。
【0073】本発明において用いることのできる絶縁性
のバインダー樹脂としては、ポリカーボネート樹脂、ポ
リエステル樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリスチレン樹
脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリウレ
タン樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹
脂、セルロース樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ホスファゼ
ン樹脂、メラミン樹脂及び塩化ビニル−酢酸ビニル共重
合体等が挙げられる。これらのバインダー樹脂は単独で
用いることも、2種以上を組み合わせて用いることもで
きる。特に好ましいのは、硬化させることにより硬度、
強度が発現する光又は熱硬化性のアクリル樹脂である。
【0074】また、本発明において用いられる導電性粒
子としては、金属、金属酸化物及びカーボンブラック等
が挙げられる。金属としては、アルミニウム、亜鉛、
銅、クロム、ニッケル、銀及びステンレス等、及びこれ
らの金属をプラスチックの粒子の表面に蒸着したもの等
が挙げられる。金属酸化物としては、酸化亜鉛、酸化チ
タン、酸化スズ、酸化アンチモン、酸化インジウム、酸
化ビスマス、スズをドープした酸化インジウム、アンチ
モンやタンタルをドープした酸化スズ及びアンチモンを
ドープした酸化ジルコニウム等が挙げられる。これらは
単独で用いることも、2種以上を組み合わせて用いるこ
ともできる。2種以上を組み合わせて用いる場合は、単
に混合しても、固溶体や融着の形にしてもよい。
【0075】本発明において用いられる導電性粒子の平
均粒径は、保護層の透明性の点で0.3μm以下が好ま
しい、特には0.1μm以下が好ましい。
【0076】また、本発明においては、上述した導電性
粒子のなかでも透明性等の点で金属酸化物を用いること
が好ましい。特に好ましいのは、酸化スズを主成分とす
る導電性粒子である。
【0077】また、電荷注入層のバインダー樹脂は下層
のバインダー樹脂と同じとすることも可能であるが、こ
の場合には電荷注入層の塗工時に電荷輸送層の塗工面を
乱してしまう可能性があるため、コート法を特に選択す
る必要がある。
【0078】また、本発明においては、電荷注入層が滑
材粒子を含有することが好ましい。その理由は、帯電時
に電子写真感光体と注入帯電部材の摩擦が低減されるた
めに帯電ニップが拡大し、帯電特性が向上するため、ま
たクリーナーレスシステムのため帯電部材への転写残ト
ナーの混入を極力少なくするという点からも転写効率の
向上のためにである。特に、滑材粒子として臨界表面張
力の低いフッ素系樹脂、シリコーン系樹脂、又はポリオ
レフィン系樹脂を用いるのがより好ましい。更に好まし
くはフッ素系の樹脂であり、例えば、四フッ化エチレ
ン、三フッ化塩化エチレン樹脂、六フッ化エチレンプロ
ピレン樹脂、フッ化ビニル樹脂、フッ化ビニリデン樹
脂、二フッ化二塩化エチレン樹脂又はこれらの共重合体
の中から1種あるいは2種以上を適宜選択するのが好ま
しいが、特に四フッ化エチレン樹脂(PTFE)やフッ
化ビニリデン樹脂が好ましく用いられる。この場合、滑
材粒子の添加量は、バインダー樹脂100質量部に対し
て2〜50質量部が好ましく、特には5〜40質量部が
好ましい。2質量部未満では滑材粉末の量が十分ではな
いために、帯電特性の向上が十分でなく、また50質量
部を超えると、画像の分解能、電子写真感光体の感度が
大きく低下してしまうからである。
【0079】本発明における電荷注入層の膜厚は0.1
〜10μmであることが好ましく、特には1〜7μmで
あることが好ましい。
【0080】本発明の電子写真感光体は、導電性支持体
と該支持体上に形成された感光層を有する電子写真感光
体であり、表面層に電荷注入層を有した電子写真感光体
でもよい。
【0081】上記導電性支持体としては、通常の画像形
成装置が備える電子写真感光体に用いられる導電性支持
体と同様のものを用いることができる。具体的には、
鉄、銅、ニッケル、アルミニウム、チタン、スズ、アン
チモン、インジウム、鉛、亜鉛、金及び銀等の金属や合
金、あるいはそれらの酸化物やカーボン、導電性樹脂等
の導電性材料を成形加工した導電性支持体や、所望の形
状及び物性の基材表面に前記導電性材料を適当な方法で
塗布したり蒸着して得られる導電性支持体が使用可能で
ある。形状としてはドラム状、ベルト状及びシート状等
が挙げられるが、本発明においてはドラム状の導電性支
持体が好ましく用いられる。
【0082】上記、感光層は少なくとも上記導電性支持
体に接する側に光キャリアを生成する電荷発生材料とキ
ャリアを輸送する電荷輸送材料とを共に含有する層(以
下電荷発生・輸送層と称す)を有し、その上に表面層と
して上記電荷注入層を設けてもよい。前記電荷発生・輸
送層の代わりに光キャリアを生成する電荷発生材料を含
有する電荷発生層とキャリアを輸送する電荷輸送材料を
含有する電荷輸送層とが積層された構成を用いてもよ
い。その場合、電荷発生層と電荷輸送層のどちらを導電
性支持体に接する側に形成してもよい。
【0083】更に、上記電荷発生・輸送層と導電性支持
体との間に導電性支持体側から順に導電層及び下引き層
を設けることができる。また、導電層と下引き層は1つ
の層にまとめることもできる。ここで本明細書において
感光層とは、上記導電性支持体上に形成される全ての層
をまとめた概念として用いられる。
【0084】上記電荷発生材料として、具体的には、フ
タロシアニン顔料、アゾ顔料、アモルファスシリコン及
びトリフェニルメタン色素等が挙げられる。
【0085】上記電荷輸送材料として、具体的には、ピ
レン化合物、カルバゾール化合物、ヒドラゾン化合物、
トリフェニルアミン化合物、スチリル化合物及びスチル
ベン化合物等が挙げられる。
【0086】また、バインダー樹脂として、具体的に
は、ポリエステル、ポリウレタン、ポリアリレート、ポ
リエチレン、ポリスチレン、ポリブタジエン、ポリカー
ボネート、フェノール樹脂、エポキシ樹脂及びブチラー
ル樹脂等が挙げられる。更に、反応性のエポキシ、(メ
タ)アクリルモノマーやオリゴマーも混合後、硬化して
用いることが可能である。
【0087】上記電荷発生・輸送層を電荷発生層と電荷
輸送層の2層構造に代えることが可能である。前記電荷
発生層は、上記電荷発生材料のみで構成される場合もあ
るが、それ以外の場合には上記バインダー樹脂等を含有
することができる。
【0088】電荷発生層における電荷発生材料の含有量
は、層構成材料全量に対して30〜100質量%である
ことが好ましい。また、電荷発生層の厚さは、好ましく
は0.1〜0.5μm程度である。
【0089】上記、電荷輸送層は、バインダー樹脂と、
前記バインダー樹脂に対して、好ましくは30〜120
質量%の電荷輸送材料とを含有し、更に、必要に応じて
通常の電荷輸送層が含有するのと同様な各種任意成分を
含有することができる。電荷輸送層の厚さは、10〜3
0μm程度であることが好ましい。
【0090】また、上記任意に設けられる下引き層は、
例えば導電性支持体から注入される電荷が感光層表面に
帯電される電荷に影響を及ぼすのを防ぐために設けられ
る層であり、主に上記同様のバインダー樹脂から構成可
能であり前記導電性材料やアクセプターを含有してもよ
い。下引き層の厚さは、0.1〜1.0μm程度である
ことが好ましい。
【0091】更に、上記導電層は例えば上記導電性支持
体の表面状態を改善するために設けられる層であり、上
記同様のバインダー樹脂に前記導電性材料が分散された
構成を採ることが可能である。導電層の厚さは、10〜
20μm程度であることが好ましい。
【0092】本発明に用いられる電子写真感光体を製造
する方法としては、通常、導電性支持体上に、導電層、
下引き層、電荷発生、輸送層、電荷注入層を蒸着、塗布
等で積層する方法が用いられる。積層の方法について
は、具体的には塗布には、バーコーター、ナイフコータ
ー、ロールコーター、アトライター、スプレー、浸漬塗
布、静電塗布又は粉体塗布等が用いられる。上記塗布方
法は、各層毎にその構成成分を有機溶媒等に溶解、分散
させた溶液、分散液等を上記の方法より塗布した後、溶
媒を乾燥等によって除去することによって行うことがで
きる。あるいは、反応硬化型のバインダー樹脂を用いる
場合には、各層構成成分を樹脂原料成分及び必要に応じ
て添加される適当な有機溶媒等に溶解、分散させた溶
液、分散液等を、上記の方法により塗布した後、例えば
熱や光等により樹脂原料を反応硬化させ、更に必要に応
じて溶媒を乾燥等によって除去すればよい。
【0093】また、シリコン原子を母体とする非単結晶
材料で構成された光導電層を有するアモルファスシリコ
ン系電子写真感光体も良好な電荷注入性を発揮するので
用いることができる。
【0094】現像手段としては特に選ばないが、通常の
画像形成装置において通常用いられる現像手段と同様の
構成とすることができる。
【0095】具体的には、接触2成分現像手段及び接触
1成分現像手段等が好適な現像手段として挙げられる。
ここで接触2成分現像手段とは、トナーに対して磁性キ
ャリアを混合したものを現像剤として用いて磁気力によ
って搬送して電子写真感光体の表面に対して接触状態で
現像する手段である。
【0096】また、接触1成分現像手段では、非磁性ト
ナーについてはこれを単独で現像剤としてブレード等で
スリーブ上にコーティングし、磁性トナーについては、
やはりこれを単独で現像剤として接触状態で現像する手
段である。
【0097】このようにして現像剤、つまり、接触2成
分現像手段においては、トナーに対して磁性のキャリア
を混合したもの、接触1成分現像手段においては、トナ
ーそれ自体と転写残余トナーが電子写真感光体の表面に
おいて接触している場合、静電的力に摺擦力が加わり、
効果的に転写残余トナーを現像手段にて回収できる傾向
にあり、良好な画像が得られるので好ましい。
【0098】本発明に用いる現像手段が例えば接触2成
分現像手段である場合には、具体的には、以下の構成の
現像器等が挙げられる。
【0099】すなわち、トナーと現像用磁性キャリアの
混合物からなる現像剤を担持する回転可能なドラム状の
現像スリーブ(トナー担持体)と、現像スリーブ内に固
定配置されたマグネットローラと、現像剤を現像スリー
ブの表面に薄層に形成するために配置された規制ブレー
ドと、現像剤を貯留する現像容器と、現像容器内の現像
剤を攪拌する現像剤攪拌スクリューと、必要に応じて現
像容器内にトナーを供給する補充用トナーホッパー部と
を備える現像器が挙げられる。
【0100】上記現像スリーブは、少なくとも現像時に
おいては、電子写真感光体の表面と最も近い箇所での間
隙が約200〜800μmになるように配置されること
が好ましく、該現像スリーブの面に形成された現像剤の
薄層が電子写真感光体の表面に対する現像剤接触領域
(現像領域、現像部位)は1.0〜10.0mmになる
ように設計されることが好ましい。また、通常、上記現
像ブレードは少なくとも現像時においては回転運動する
ものである。
【0101】上記接触2成分現像手段で用いられる現像
用磁性キャリアとして、具体的にはCu−Znフェライ
ト、Mn−Mgフェライト、磁性粉分散型樹脂粒子等か
らなる磁性粒子やこれらの表面をシリコーン樹脂、アク
リル樹脂、フッ素樹脂等で被覆処理したもの等が挙げら
れる。これらの磁性粒子については、体積平均粒子径が
好ましくは20〜200μm、より好ましくは30〜8
0μmのものが用いられる。
【0102】また、2成分現像剤におけるトナーと現像
用磁性キャリアの混合比としては、具体的には質量比で
トナー:現像用磁性キャリアとして4:100〜12:
100程度を挙げることができる。
【0103】本発明の画像形成装置の有する電子写真感
光体、帯電手段、潜像形成手段、現像手段、転写手段及
び補助帯電手段のうち補助帯電手段、電子写真感光体、
帯電手段、現像手段については以上に説明した通りであ
る。
【0104】本発明の画像形成装置における像露光を行
うことにより該電子写真感光体表面に静電潜像を形成さ
せる潜像形成手段、及び現像手段により得られるトナー
画像を転写材に転写する転写手段については、通常の画
像形成装置に通常用いられる潜像形成手段及び転写手段
と同様のものを用いることができる。
【0105】なお、転写手段については、転写材を介し
て電子写真感光体の表面に接触する部材を有し、転写が
該部材により転写材を電子写真感光体の表面に接触させ
て行われる接触転写のための転写手段であることが好ま
しい。
【0106】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に示す
が、本発明がこれら実施例に限定されるものではない。
【0107】先ず、本発明の画像形成装置に使用される
接触帯電部材である磁気ブラシを構成する磁性粒子、電
子写真感光体、トナー、補助帯電部材の製造例について
説明する。
【0108】<現像剤製造例> ポリエステル樹脂 100質量部 含金属アゾ染料 2質量部 低分子量ポリプロピレン 4質量部 カーボンブラック 5質量部
【0109】上記をヘンシェルミキサーを用いて混合
し、二軸押し出し混練機で溶融混練した後、ハンマーミ
ルで粗粉砕し、クリプトロンで微粉砕したのち分級して
質量平均7.3μmのトナー粒子を得た。
【0110】トナー粒径は、コールターカウンターTA
−II型(コールター社製)を用い、個数分布、体積分
布を出力するインターフェイス(日科機製)及びPC9
801パーソナルコンピューター(NEC製)を接続
し、電解液は1級塩化ナトリウムを用いて1%NaCl
水溶液を調製した{例えばISOTON R−II(コ
ールターサイエンティフィックジャパン社製)}。測定
方法としては、前記電界水溶液100〜150ml中に
分散剤として界面活性剤、好ましくはアルキルベンゼン
スルフォン酸塩を0.1〜5ml加え、更に測定試料を
2〜20mg加え、試料を懸濁した電界液は超音波分散
器で約1〜3分間分散処理を行い、前記コールターカウ
ンターTA−II型によりアパチャーとして100μm
アパチャーを用いて、2μm以上のトナーの体積、個数
を測定して体積分布と個数分布を算出し、本発明に係わ
る体積分布から求めた体積基準の質量平均粒径(D4:
各チャンネルの中央値をチャンネルの代表値とする)を
求めた。
【0111】上記トナー粒子からトナーを製造するにあ
たり、トナー粒子100質量部に対して、シリカ母体の
表面をシランカップリング剤及びシリコーンオイルで疎
水化処理した疎水性シリカ(体積平均粒径10nm)を
1.5質量部をヘンシェルミキサーFM10Bにて3分
間外添してトナーを作製した。また、外添後の平均粒径
は、トナー粒子の平均粒径とほとんど変化は見られなか
った。
【0112】更に、平均径50μmのニッケル亜鉛フェ
ライトに、シリコーン樹脂をコートしたもの100質量
部に対し、トナー6質量部を混合し現像剤とした。
【0113】<電子写真感光体製造例1>電子写真感光
体は、負帯電用の有機光導電性物質を用いた電子写真感
光体(以下OPC電子写真感光体)であり、φ30mm
のアルミニウム製のシリンダーを導電性支持体として用
い、その上に機能層を5層設けた。
【0114】第1層は導電層であり、アルミニウムシリ
ンダーの欠陥等を均すため、またレーザー露光の反射に
よるモアレの発生を防止するために設けられている厚さ
約20μmの導電性粒子分散樹脂層である。前記導電性
微粒子分散樹脂層は、バインダー樹脂としてフェノール
樹脂を用い、前記バインダー樹脂に、これに対して10
0質量%の導電性微粒子(酸化スズ)を均一に分散させ
た層である。
【0115】第2層は正電荷注入防止層(下引き層)で
あり、アルミニウム支持体から注入された正電荷が電子
写真感光体表面に帯電された負電荷を打ち消すのを防止
する役割を果たし、6−66−610−12−ナイロン
樹脂とメトキシメチル化ナイロンによって106Ω・c
m程度に抵抗調整された厚さ約1μmの中抵抗層であ
る。
【0116】第3層は電荷発生層であり、バインダー樹
脂としてポリビニルブチラールを用い、前記バインダー
樹脂に、これに対して66質量%の顔料(オキシチタニ
ウムフタロシアニン)を分散した厚さ約0.3μmの層
であり、レーザー露光を受けることによって正負の電荷
対を発生する。
【0117】第4層は電荷輸送層であり、ポリカーボネ
ート樹脂にこれに対して100質量%のヒドラゾンを分
散した厚さ15μmの層であり、P型半導体である。従
って、電子写真感光体表面に帯電された負電荷はこの層
を移動することはできず、電荷発生層で発生した正電荷
のみを電子写真感光体表面に輸送することができる。
【0118】第5層は電荷注入層であり、光硬化性のア
クリル樹脂にSnO2超微粒子、更に接触帯電部材と電
子写真感光体との接触時間を増加させて、均一な帯電を
行うために4フッ化エチレン樹脂粒子を分散したもので
ある。詳しくは、アクリル系モノマー(商品名:R60
4、日本化薬社製)15部、処理量7%のアンチモンド
ープ酸化スズ微粒子20部、メチルハイドロジェンシリ
コーンオイル(商品名:KF99、信越シリコーン
(株)製)で処理した(処理量20%)アンチモンドー
プ酸化スズ微粒子30部及びエタノール150部をサン
ドミルで66時間分散した。次に、この分散液にポリテ
トラフルオロエチレン微粒子(平均粒径0.18μm)
15部を添加しマイクロフルイダイザーで分散した後、
光重合開始剤として2−メチルチオキサンソン1部を添
加した。この溶液を用いて、前記電荷輸送層上に浸漬塗
布して膜を形成し、高圧水銀灯にて150mW/cm2
の光強度で、60秒間光硬化を行い、その後120℃で
2時間熱風乾燥し、膜厚が3μmの保護層を形成して電
子写真感光体を作製した。使用した前記分散液は、分散
性が良く層表面はムラのない均一な電荷注入層となっ
た。
【0119】これによって電子写真感光体表面層の体積
抵抗値は、電荷輸送層単体の場合の1.2×1015Ω・
cmであったのに比べ、電子写真感光体表面の抵抗は、
2×1012Ω・cmにまで低下した電子写真感光体を得
た。
【0120】<電子写真感光体製造例2>鏡面加工を施
したφ30mmのアルミニウムシリンダーにグロー放電
法を用いて、阻止層、光導電層、表面層からなるアモル
ファスシリコン電子写真感光体を作製した。
【0121】先ず、反応室を約5×10-3Paに排気し
てから、250℃に調温されたアルミニウムシリンダー
表面に、SiH4、PH3、NO及びH2の各種ガスをフ
ロー式で反応室に送り込んだ。30Pa程度の内圧に達
したところでグロー放電を生起させ、5μmの阻止層を
形成した。
【0122】次に、阻止層の形成と同様な方法で、Si
4及びH2ガスを使用し、約50Paの内圧条件下で2
0μmの光導電層を形成した。
【0123】更に、SiH4、CH4及びH2ガスを使用
し、約60Paの内圧条件下でグロー放電させて、膜厚
0.5μmのSiとCからなる表面層を形成し、アモル
ファスシリコン電子写真感光体を作製した。電子写真感
光体の表面抵抗は、8×10 12Ω・cmである。
【0124】{一次帯電用磁性粒子製造例1}Fe23
53モル%、CuO24モル%、ZnO23モル%にリ
ンを0.075質量%添加し、分散剤及びバインダー剤
と水を加えボールミルにて分散混合し、スプレードライ
ヤーにより造粒成形を行った。次いで、1150℃の条
件下で6時間の焼成を行った。焼成物をハンマーミルに
て解粉し、分級を行い、平均粒径20μmのフェライト
粒子を得た。
【0125】上記磁性粒子100質量部に対してアミノ
シランカップリング剤、nn−ジメチルアミノプロピル
トリメトキシシラン0.1質量部及びメチルエチルケト
ン20質量部を溶解した溶液を添加し、攪拌しながら7
0℃に保ち、溶媒を蒸発させた後に、190℃のオーブ
ンに入れ、キュアリングを行った。体積抵抗値が2×1
7Ω・cm、平均粒径20.8μmである磁性粒子1
を得た。
【0126】{一次帯電用磁性粒子製造例2}分級工程
で調整を行い、平均粒径が121μm、体積抵抗値が8
×106Ω・cmであること以外は、磁性粒子1と同様
して磁性粒子2を得た。
【0127】{一次帯電用磁性粒子製造例3}分級工程
で調整を行い、平均粒径が3.8μm、体積抵抗値が9
×107Ω・cmあること以外は、磁性粒子1と同様し
て磁性粒子3を得た。
【0128】{一次帯電用磁性粒子製造例4}カップリ
ング剤処理を行わなかった以外は、磁性粒子1と同様し
て磁性粒子4を得た。体積抵抗値は2×107Ω・cm
であった。
【0129】 <補助帯電部材製造例1> 「ゴムコンパウンド調整」 エピクロルヒドリンゴム三元共重合体 100質量部 (エピクロルヒドリン:エチレンオキサイド:アリルグリシジルエーテル =40 mol%:56 mol%:4mol%) 軽質炭酸カルシウム 30質量部 可塑剤(分子量8000) 8質量部 ステアリン酸 1質量部 老化防止剤(MB) 0.9質量部 酸化亜鉛 4質量部 4級アンモニウム塩 6質量部
【0130】以上の材料を45℃に調節した密閉型ミキ
サーにて10分間混練し、原料コンパウンドを調整し、
このコンパウンドに原料のゴムのエピクロルヒドリンゴ
ム100質量部に対し、加硫剤としての硫黄2質量部、
加硫促進剤としてのDM1質量部及びTS0.5質量部
を加え、20℃に冷却した2本ロール機にて10分間混
練し、ゴムコンパウンドを作製した。
【0131】φ4mmステンレス製の芯金を用いて、外
径φ8mmのローラ状になるように前記ゴムコンパンド
を押出し成型機にて押出しローラを作製し、150℃で
2時間加熱加硫し、ローラを作製した。
【0132】表層用塗料としてトルエン/メチルエチル
ケトン(質量比=1:1)混合溶媒にフッ素アクリル樹
脂(ポリパーフロロアルキルメタクリレート/ポリメチ
ルメタクリレート共重合体)とフッ素アクリル樹脂10
0質量部に対して酸化チタン20質量部を添加し、ペイ
ントシェーカーで3時間分散させた導電性フッ素アクリ
ル樹脂の塗料を作製した。
【0133】上記のローラに上記の表層をディッピング
により厚さ15μmになるように塗布した後、120℃
で1時間乾燥させた補助帯電ローラ1を得た。
【0134】<補助帯電部材製造例2>ゴム層に添加す
る可塑剤の量を25部、加硫剤であり硫黄の添加量を1
部とした以外は、補助帯電ローラ1と同様して補助帯電
ローラ2を得た。
【0135】<補助帯電部材製造例3>ゴム層に添加す
る可塑剤の量を2部、加硫剤であり硫黄の添加量を4部
とした以外は、補助帯電ローラ1と同様して補助帯電ロ
ーラ3を得た。
【0136】<補助帯電部材製造例4>補助帯電ローラ
1の表面を紙ヤスリ(#1000)で擦り、表面粗さを
粗くした以外は、補助帯電ローラ1と同様して補助帯電
ローラ4を得た。
【0137】<補助帯電部材製造例5>補助帯電ローラ
1の表面を紙ヤスリ(#150)で擦り、表面粗さを粗
くした以外は、補助帯電ローラ1と同様して補助帯電ロ
ーラ5を得た。
【0138】<補助帯電部材製造例6>ゴム層に添加す
る4級アンモニウム塩の量を25質量部とした以外は、
補助帯電ローラ1と同様して補助帯電ローラ6を得た。
【0139】 <補助帯電部材製造例7> EPDM 100質量部 高級脂肪酸 1質量部 パラフィンオイル 10質量部 ステアリン酸 1質量部 酸化亜鉛 5質量部
【0140】以上の材料を45℃に調節した密閉型ミキ
サーにて10分間混練し、原料コンパウンドを調整し、
このコンパウンドに原料のゴムの100質量部に対し、
加硫剤としての硫黄2質量部、加硫促進剤としてのMB
T1質量部及びTMTD1.5質量部、ZnMDC1.
5質量部を加え、20℃に冷却した2本ロール機にて1
0分間混練し、ゴムコンパウンドを作製した。
【0141】φ4mmステンレス製の芯金を用いて、外
径φ8mmのローラ状になるように前記ゴムコンパンド
を押出し成型機で押出してローラを作製し、150℃で
15分間加熱加硫し、ローラを作製した。表層は補助帯
電ローラ1と同様の表層を用いた補助帯電ローラ7を得
た。
【0142】<補助帯電部材製造例8>幅1cmのプレ
ート状のステンレス製の導電性支持体上に、補助帯電部
材製造例1で示したゴムを厚さ5mmになるように金型
を用いて成形し、表層に製造例1で示したフッ素アクリ
ルを塗工した弾性部材を抵抗が103Ωcm以下である
導電性両面テープを用いて導電性支持体上に形成させ、
プレート状の補助帯電部材8を得た。
【0143】<補助帯電部材製造例9>製造例1で表層
を塗布しなかったこと以外は、製造例1と同様して補助
帯電部材9を得た。
【0144】<補助帯電部材製造例10>ポリプロピレ
ングリコール(PPG)とトルエンジイソシアネート
(TDI)をNCO/OH比が1になるような質量比で
混合し、ポリオールとイソシアネート100質量部に対
して導電性顔料であるカーボンブラック5質量部と発泡
剤であるCCl3Fを10質量部添加し、80℃で30
分間加熱発泡させ導電性のウレタン発泡ローラを作製
し、表層は製造例1で示した表面層を塗布した所望のφ
8mmの補助帯電ローラ10を得た。
【0145】<補助帯電部材製造例11>ポリプロピレ
ングリコール(PPG)とトルエンジイソシアネート
(TDI)をNCO/OH比が1になるような質量比で
混合し、ポリオールとイソシアネート100質量部に対
して導電性顔料であるカーボンブラック5質量部と発泡
剤であるCCl3Fを10質量部添加し、80℃で30
分間加熱発泡させ導電性のウレタン発泡ローラをもって
所望のφ8mmの補助帯電ローラ11を得た。
【0146】<補助帯電部材製造例12>導電性カーボ
ンを練り込んだアクリル繊維(平均繊維径25μm)を
導電性基布に対しU字型に織り(幅5mm)、繊維密度
5万本/6.45×10-42、パイル長5mmのブラ
シ繊維を作製した。このブラシ織物を幅5mmのステン
レス製の導電性支持体に導電性接着剤を介して張り付け
固定ブラシ型の補助帯電部材12を作製した。
【0147】<補助帯電部材製造例13>補助帯電部材
12のパイル長を0.8mmにしたブラシ織物を、補助
帯電部材9に導電性接着剤を介してスパイラル状に巻き
付けた補助帯電部材13を得た。
【0148】<補助帯電部材製造例14>補助帯電部材
12のブラシ織物をステンレス製の直径4mmの芯金に
巻き付けたローラブラシ型の補助帯電部材14を作製し
た。
【0149】<補助帯電部材製造例15>ステンレス製
の直径4mmの芯金に補助帯電部材製造例1で調製した
表層を厚さ10μm塗布した補助帯電部材15を得た。
【0150】<補助帯電部材製造例16>補助帯電部材
製造例11で使用した発泡剤の量を2質量部とした以外
は、製造例11と同様して補助帯電部材16を得た。
【0151】上記補助帯電部材の物性を表1に示す。
【0152】
【表1】
【0153】本発明の電子写真装置の概略図を図1に示
す。
【0154】本発明の電子写真装置としてレーザービー
ムを用いたデジタル複写機(キヤノン社製:GP55)
を用意した。該装置の概略は、電子写真感光体の帯電手
段としてコロナ帯電器を備え、現像手段として1成分ジ
ャンピング現像方法を採用した1成分現像器を備え、転
写手段としてコロナ帯電器、ブレードクリーニング手
段、帯電前露光手段を備える。また、電子写真感光体、
帯電器及びクリーニング手段は一体型のユニットとなっ
ている。プロセススピードは、150mm/sである。
該装置を以下のように改造を施した画像形成装置とし
た。
【0155】現像部分を1成分のジャンピング現像か
ら、2成分現像剤を使用可能にした改造を施した。現像
剤については、上述の現像剤を用い2成分現像法とし
た。
【0156】現像器は、トナーと現像用磁性キャリアの
混合物からなる現像剤を担持する回転可能なドラム状の
現像スリーブ(トナー担持体)と現像スリーブ内に固定
配置されたマグネットローラと現像剤を現像スリーブ表
面に薄層に形成するために配置された規制ブレードと、
現像剤を貯留する現像容器と、現像容器内の現像剤を攪
拌する現像剤攪拌スクリューとを備えている。
【0157】現像スリーブは、少なくとも現像時におい
ては電子写真感光体に対し最近接領域が約500μmに
なるように配置され、該現像スリーブの面に形成された
現像剤の薄層が電子写真感光体に対して接触する状態で
現像できるように設定されている。
【0158】更に、帯電部分にマグネットローラを内包
したφ16mm導電性非磁性スリーブを配し、帯電用磁
気ブラシを形成する。更に、コロナ帯電器を用いた転写
手段をローラ転写方式に変更し、クリーニング手段であ
るクリーニングブレードを取り除き、その部分に電子写
真感光体と接触するように調整しながら補助帯電部材を
装着し、帯電前露光手段を取り除いた、マイナス帯電性
の電子写真感光体及びマイナス帯電性のトナーを用いた
反転現像のクリーナーレス画像形成装置を用意した。
【0159】帯電部分は、磁気ブラシとして穂立ちさせ
るための非磁性の表面をブラスト処理したアルミニウム
製の導電スリーブと、これに内包されるマグネットロー
ルを用い、該磁性粒子保持スリーブと電子写真感光体と
の間隙は約500μmとし、磁性粒子をスリーブ上にコ
ートした。また、マグネットロールは固定、スリーブ表
面が電子写真感光体表面の周速に対して逆方向に回転す
るようにし、電子写真感光体と磁気ブラシが均一に接触
するように設定した。
【0160】また、帯電部材である磁性粒子を電子写真
感光体との間に幅約3mmの帯電ニップが形成されるよ
うに導電性非磁性スリーブ上に40g装着し、この状態
において、該帯電器を180mm/sの周速において1
50mm/sの周速にて回転する電子写真感光体と対向
に回転させ、帯電を行った。
【0161】また、補助帯電部材には部材を回転方向、
回転スピードが任意に変更できるようにモーターを端部
に取り付けた。
【0162】現像バイアスは、−500Vの直流成分に
1000Vpp/3kHzの矩形波を重畳する。
【0163】一次帯電バイアスは、直流電圧の場合は−
700Vdc(DC)、交流重畳電圧の場合は−700
Vdcに0.7kVpp、1000Hzの交流成分を重
畳した電圧(AC)とした。
【0164】補助帯電部材に印加する電圧は、直流電圧
の場合は+600Vdc(DC)、交流重畳電圧の場合
は+600Vdcに0.5kVpp、1500Hzの交
流成分を重畳した電圧(AC)とした。
【0165】上記の画像形成装置を温度23℃/湿度6
0%RHの環境下に置き、以下の評価項目を行った。
【0166】また、評価方法に記載のかぶりは反射式濃
度計(TOKYO DENSHOKU CO.,LTD
社製、REFLECTOMETERMODEL TC−
6DS)を用いて測定(プリント後の反射濃度最悪値を
DS、プリント前の用紙の反射濃度平均値をDr、DS
−Drをかぶり量とした)した。
【0167】(評価方法1)予め、磁気ブラシを形成す
る磁性粒子内にトナーを磁性粒子100質量部に対して
2.5質量部、手振り(1分間)で混合させ、帯電部に
装着し、ベタ白画像の画像出しを行い、以下の評価項目
に従い評価を行った。 ◎:スジ状の画像によるかぶりが1%未満 ○:スジ状の画像不良によるかぶりが1〜3% △:スジ状の画像不良によるかぶりが3〜5% ×:スジ状の画像不良によるかぶりが5%を超える
【0168】(評価方法2)予め、磁気ブラシを形成す
る磁性粒子内にトナーを磁性粒子100質量部に対して
2.5質量部、手振り(1分間)で混合させ、帯電部に
装着し、A3紙で画像先端がベタ黒、後半がベタ白画像
の画像出しを行い、以下の評価項目に従い評価を行っ
た。 ◎:画像後半のベタ白画像部分のゴースト部のかぶりが
1%未満 ○:画像後半のベタ白画像部分のゴースト部のかぶりが
1〜3% △:画像後半のベタ白画像部分のゴースト部のかぶりが
3〜5% ×:画像後半のベタ白画像部分のゴースト部のかぶりが
5%を超える
【0169】(評価方法3)A4紙にベタ黒画像500
枚の画像出しを行ったのち、ベタ白画像の画像出しを行
い、補助帯電部材からのトナーボタ落ちによるポチ画像
評価を以下の項目に従い行った。 ◎:ボタ落ちによる不良画像全くなし ○:ボタ落ちによる1〜5点程度のポチ画像発生 △:ボタ落ちによる6〜10点程度のポチ画像発生 ×:ボタ落ちによる11点以上のポチ画像発生
【0170】(評価方法4)A4紙にベタ黒画像100
0枚の画像出しを行ったのち、A3紙で画像先端がベタ
黒、後半がベタ白画像の画像出しを行い、耐久による帯
電電位の低下と、補助帯電部材の汚染によるゴースト画
像の発生を、ゴースト部のかぶりを測定することで評価
し、以下の評価項目に従い評価を行った。 ◎:画像後半のベタ白画像部分のゴースト部のかぶりが
1%未満 ○:画像後半のベタ白画像部分のゴースト部のかぶりが
1〜3% △:画像後半のベタ白画像部分のゴースト部のかぶりが
3〜5% ×:画像後半のベタ白画像部分のゴースト部のかぶりが
5%を超える
【0171】(評価方法5)電子写真感光体に5mm2
の範囲で支持体のアルミニウム素管が露出するようにし
た電子写真感光体を用いた以外は、評価方法2と同様の
評価を行った。
【0172】以下に実施例1〜15及び比較例1〜14
において、それぞれ用いた電子写真感光体、一次磁性粒
子、補助帯電部材、補助帯電部材の回転方向(接触部で
電子写真感光体と同方向は同、逆方向は逆、固定は固
定)、補助帯電部材の回転速度(電子写真感光体と従動
は従動、電子写真感光体回転速度以上は高速、未満は低
速)、磁性粒子により形成された磁気ブラシへの印加電
圧、補助帯電部材への印加電圧を表2に示し、評価結果
を表3に示す。
【0173】
【表2】
【0174】
【表3】
【0175】
【発明の効果】以上説明したように、導電性支持体上に
感光層を有する電子写真感光体、該電子写真感光体に帯
電部材を接触させて電圧を印加することによって該電子
写真感光体を帯電する手段、露光を行うことにより該電
子写真感光体上に静電潜像を形成する潜像形成手段、こ
の静電潜像をトナー担持体上トナーによって可視化する
現像工程、これを転写材に転写する手段を備える画像形
成装置において、特に、特に転写工程後の電子写真感光
体上に残余するトナーを現像工程により回収する反転現
像方法によるクリーナーレス画像形成装置、該電子写真
感光体の最外層が電荷注入層の場合に、該帯電部材が、
体積抵抗値が1×104〜1×109Ω・cm、平均粒径
が5〜100μmの範囲である磁性粒子で構成される磁
気ブラシであり、電子写真感光体の移動方向において前
記帯電手段よりも上流側でかつ前記転写手段よりも下流
側に、電子写真感光体に接触し、帯電手段により帯電す
る極性と逆極性の電圧を印加されることによって電子写
真感光体を該逆極性に帯電する補助帯電部材を有し、該
補助帯電部材は弾性を有し、体積抵抗値が1×104
1×109Ω・cmであり、電子写真感光体と接触する
表面が連続相であり、表面の10点平均表面粗さRzが
15μm以下であることを特徴とする画像形成装置によ
って、補助帯電工程での帯電ムラによる磁気ブラシ帯電
工程でのスジ状の帯電ムラを防止することができ、スジ
状の画像不良、前回の画像パターンの履歴の影響による
ゴースト画像の発生を防止することができ、良好な画像
を提供することが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に用いた画像形成装置の概略図
である。
【図2】帯電部材である磁性粒子の体積抵抗値を測定す
る装置概略図である。
【図3】本発明の実施例によるプロセスカートリッジで
ある。
【符号の説明】
1 電子写真感光体 2 帯電装置 2−1 磁性粒子 2−2 磁性粒子担持体 2−3 マグネットロール 3 現像装置 3−1 現像剤 3−2 現像剤担持体 3−3 マグネットロール 3−4 現像剤規制部材 4 転写ローラ 5 転写材 6 補助帯電装置 6−1 導電性支持体(芯金) 6−2 導電性弾性層 6−3 表面層 7 露光光 8 トナー(極性を示す) 9 プロセスカートリッジ 10 定着装置 21、22 電極 23 ガイドリング 24 電流計 25 電圧計 26 定電圧装置 27 測定サンプル 28 絶縁物 A セル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G03G 15/08 507 G03G 15/16 2H077 15/16 21/00 21/00 15/08 507B 21/14 21/00 372 Fターム(参考) 2H003 AA01 BB11 BB13 CC04 EE11 2H027 EA18 ED02 ED03 ED15 EE03 EE06 2H032 AA05 BA01 BA02 2H034 AA00 BA00 FA00 2H068 AA04 AA05 AA06 AA08 BB31 BB33 CA37 DA05 DA23 FA27 FA30 FC01 2H077 AA37 AC16 AD02 AD06 AD13 AD31 AD35 EA01 EA11 GA17

Claims (37)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性支持体上に感光層を有する電子写
    真感光体、該電子写真感光体に接触配置された帯電部材
    に電圧を印加することによって該電子写真感光体を帯電
    する帯電手段、露光を行うことによって該電子写真感光
    体上に静電潜像を形成する潜像形成手段、該静電潜像を
    トナー担持体上のトナーによって可視化する現像手段、
    該可視化像を転写材に転写する転写手段を備える反転現
    像方式の画像形成装置において、該帯電部材が、体積抵
    抗値が1×104〜1×109Ω・cm、平均粒径が5〜
    100μmの範囲である磁性粒子で構成される磁気ブラ
    シであり、該電子写真感光体の移動方向において該帯電
    手段よりも上流側でかつ該転写手段よりも下流側に、該
    電子写真感光体に接触し、該帯電手段により帯電する極
    性と逆極性の電圧が印加されることによって該電子写真
    感光体を該逆極性に帯電する補助帯電部材を有し、該補
    助帯電部材が弾性を有し、体積抵抗値が1×104〜1
    ×109Ω・cmであり、かつ該電子写真感光体と接触
    する表面が連続相であり、表面の10点平均表面粗さR
    zが15μm以下であることを特徴とする画像形成装
    置。
  2. 【請求項2】 前記補助帯電部材の硬度がJIS K6
    301 A硬度計により規定された硬度にて35°〜7
    5°である請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 【請求項3】 前記補助帯電部材が電子写真感光体との
    接触部分で電子写真感光体の回転方向と同方向に回転す
    るローラ、あるいはベルト形状である請求項1又は2に
    記載の画像形成装置。
  4. 【請求項4】 前記補助帯電部材が電子写真感光体の回
    転速度以上で回転する請求項1〜3のいずれかに記載の
    画像形成装置。
  5. 【請求項5】 前記補助帯電部材に印加する電圧が直流
    電圧である請求項1〜4のいずれかに記載の画像形成装
    置。
  6. 【請求項6】 前記補助帯電部材がローラであり、該ロ
    ーラが少なくとも表面層を有する請求項1〜5のいずれ
    かに記載の画像形成装置。
  7. 【請求項7】 前記補助帯電部材の表面層がフッ素樹脂
    又はシリコーン樹脂を含有する請求項6記載の画像形成
    装置。
  8. 【請求項8】 前記帯電部材である磁気ブラシに印加す
    る電圧が、直流電圧に交流電圧を重畳した電圧である請
    求項1〜7のいずれかに記載の画像形成装置。
  9. 【請求項9】 前記磁性粒子がコア上に表面層を有する
    請求項1〜8のいずれかに記載の画像形成装置。
  10. 【請求項10】 前記磁性粒子の表面層がカップリング
    剤を含有する請求項9に記載の画像形成装置。
  11. 【請求項11】 前記帯電部材である磁気ブラシが、電
    子写真感光体に対して周速差をもって移動する請求項1
    〜10のいずれかに記載の画像形成装置。
  12. 【請求項12】 前記画像形成装置が、転写工程後の電
    子写真感光体上に残余するトナーを現像手段により回収
    するクリーナーレス画像形成装置である請求項1〜11
    のいずれかに記載の画像形成装置。
  13. 【請求項13】 前記電子写真感光体の表面層が電荷注
    入層である請求項1〜12のいずれかに記載の画像形成
    装置。
  14. 【請求項14】 前記電荷注入層の抵抗が1×108
    1×1015Ω・cmである請求項13に記載の画像形成
    装置。
  15. 【請求項15】 前記電荷注入層がバインダー樹脂及び
    導電性粒子を含有する請求項13又は14に記載の画像
    形成装置。
  16. 【請求項16】 前記電荷注入層に含有される導電性粒
    子が、SnO2を含有する請求項15に記載の画像形成
    装置。
  17. 【請求項17】 前記電荷注入層が、更に滑材粒子を含
    有する請求項15又は16に記載の画像形成装置。
  18. 【請求項18】 前記滑材粒子がフッ素系樹脂、シリコ
    ーン系樹脂及びポリオレフィン系樹脂からなる群より選
    ばれる樹脂を含有する請求項17に記載の画像形成装
    置。
  19. 【請求項19】 前記電子写真感光体が導電性支持体上
    にシリコン原子を母体とする非単結晶材料で構成された
    光導電層を有するアモルファスシリコン系電子写真感光
    体である請求項1〜14のいずれかに記載の画像形成装
    置。
  20. 【請求項20】 電子写真感光体、該電子写真感光体に
    接触配置され、電圧が印加されることによって該電子写
    真感光体を帯電する帯電部材を一体に支持し、画像形成
    装置本体に着脱自在であるプロセスカートリッジにおい
    て、該帯電部材が、体積抵抗値が1×104〜1×109
    Ω・cm、平均粒径が5〜100μmの範囲である磁性
    粒子で構成される磁気ブラシであり、該電子写真感光体
    の移動方向において該帯電手段よりも上流側でかつ転写
    手段よりも下流側に、該電子写真感光体に接触し、該帯
    電手段により帯電する極性と逆極性の電圧が印加される
    ことによって該電子写真感光体を該逆極性に帯電する補
    助帯電部材を有し、該補助帯電部材が弾性を有し、体積
    抵抗値が1×104〜1×109Ω・cmであり、かつ該
    電子写真感光体と接触する表面が連続相であり、表面の
    10点平均表面粗さRzが15μm以下であることを特
    徴とするプロセスカートリッジ。
  21. 【請求項21】 前記補助帯電部材の硬度がJIS K
    6301 A硬度計により規定された硬度にて35°〜
    75°である請求項20に記載のプロセスカートリッ
    ジ。
  22. 【請求項22】 前記補助帯電部材が電子写真感光体と
    の接触部分で電子写真感光体の回転方向と同方向に回転
    するローラ、あるいはベルト形状である請求項20又は
    21に記載のプロセスカートリッジ。
  23. 【請求項23】 前記補助帯電部材が電子写真感光体の
    回転速度以上で回転する請求項20〜22のいずれかに
    記載のプロセスカートリッジ。
  24. 【請求項24】 前記補助帯電部材に印加する電圧が直
    流電圧である請求項20〜23のいずれかに記載のプロ
    セスカートリッジ。
  25. 【請求項25】 前記補助帯電部材がローラであり、該
    ローラが少なくとも表面層を有する請求項20〜24の
    いずれかに記載のプロセスカートリッジ。
  26. 【請求項26】 前記補助帯電部材の表面層がフッ素樹
    脂又はシリコーン樹脂を含有する請求項25に記載のプ
    ロセスカートリッジ。
  27. 【請求項27】 前記帯電部材である磁気ブラシに印加
    する電圧が、直流電圧に交流電圧を重畳した電圧である
    請求項20〜26のいずれかに記載のプロセスカートリ
    ッジ。
  28. 【請求項28】 前記磁性粒子が表面層を有する請求項
    20〜27のいずれかに記載のプロセスカートリッジ。
  29. 【請求項29】 前記磁性粒子の表面層がカップリング
    剤を含有する請求項28に記載のプロセスカートリッ
    ジ。
  30. 【請求項30】 前記帯電部材である磁気ブラシが、電
    子写真感光体に対して周速差をもって移動する請求項2
    0〜29のいずれかに記載のプロセスカートリッジ。
  31. 【請求項31】 前記電子写真感光体の表面層が電荷注
    入層である請求項20〜30のいずれかに記載のプロセ
    スカートリッジ
  32. 【請求項32】 前記電荷注入層の抵抗が1×108
    1×1015Ω・cmである請求項31に記載のプロセス
    カートリッジ。
  33. 【請求項33】 前記電荷注入層がバインダー樹脂及び
    導電性粒子を含有する請求項31又は32に記載のプロ
    セスカートリッジ。
  34. 【請求項34】 前記電荷注入層に含有される導電性粒
    子が、SnO2を含有する請求項33に記載のプロセス
    カートリッジ。
  35. 【請求項35】 前記電荷注入層が、更に滑材粒子を含
    有する請求項33〜34に記載のプロセスカートリッ
    ジ。
  36. 【請求項36】 前記滑材粒子がフッ素系樹脂、シリコ
    ーン系樹脂及びポリオレフィン系樹脂からなる群より選
    ばれる樹脂を含有する請求項35に記載のプロセスカー
    トリッジ。
  37. 【請求項37】 前記電子写真感光体が導電性支持体上
    にシリコン原子を母体とする非単結晶材料で構成された
    光導電層を有するアモルファスシリコン系電子写真感光
    体である請求項20〜32のいずれかに記載のプロセス
    カートリッジ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US9568846B2 (en) 2014-11-28 2017-02-14 Canon Kabushiki Kaisha Electrophotographic photosensitive member, method for producing the same, process cartridge, and electrophotographic apparatus
US9625838B2 (en) 2014-11-28 2017-04-18 Canon Kabushiki Kaisha Electrophotographic apparatus, process cartridge, and image forming method
CN109388043A (zh) * 2017-08-04 2019-02-26 佳能株式会社 图像形成装置

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