JP3957854B2 - 画像形成方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は物体を帯電させる部材に使用される磁性粒子、またこの帯電部材を利用した画像形成方法に関するもので、複写機、プリンター、ファクシミリなどに適用される。
【0002】
【従来の技術】
従来、電子写真法としては多数の方法が知られているが、一般には光導電性物質を利用し、種々の手段により感光体上に電気的潜像を形成し、ついで該潜像をトナーで現像を行って可視像とし、必要に応じて紙などの転写材にトナー画像を転写した後、熱や圧力などにより転写材上にトナー画像を定着して複写物を得るものである。また、転写材上に転写されずに感光体上に残ったトナー粒子はクリーニング工程により感光体上より除去される。
【0003】
このような電子写真法での感光体帯電手段としては、所謂コロトロン、スコロトロンと呼ばれるコロナ放電を利用した帯電方法がある。さらに、ローラー、ファーブラシまたはブレードなどの帯電部材を感光体表面に接触させることにより、その接触部分近傍に狭い空間に放電を形成することによりオゾン発生を極力抑えた帯電方法が開発され、実用化に至っている。
【0004】
しかし、コロナ放電を利用した帯電方法においては、コロナ放電、特に負または正コロナを生成する際に多量のオゾンを発生することから、電子写真装置にオゾン捕獲のためのフィルタを具備する必要性があり、装置の大型化または、ランニングコストがアップするなどの問題点があった。
【0005】
さらに、狭い空間に放電を形成することによりオゾン発生を極力抑えた帯電方法のうち、ブレード、ローラー帯電方式などの感光体と接触させて帯電を行なう方式においては、感光体上へのトナー融着と言った問題が発生しやすい傾向にある。
【0006】
また、そのため感光体に近接させて、直接の接触を避けて用いる方法も検討されている。感光体を帯電させる部材としては、前記のローラーまたはブレードまたは、ブラシ、細長い導電性板状物に抵抗層を施した部材などが挙げられるが、その際、近接距離の制御が難しいという問題点があり実用化に難点があった。
【0007】
そのため、比較的感光体への接触負荷の小さい、磁性粒子を磁石体にて保持した所謂磁気ブラシを帯電部材として用いる技術が検討されている。
【0008】
磁性粒子を用いた帯電方法としては、感光体との組み合わせにおいて2つの方法が提案されている。
【0009】
一つは、感光体表面層に電荷注入層を設け、該電荷注入層への接触を介して、直接に電荷を注入し感光体を帯電する方法である。もう一つは、通常の感光体を用いて、磁性粒子と感光体表面の微小空隙の放電を利用した方法である。
【0010】
これらに使用される磁性粒子の開示としては、特開昭59−133569号公報では、鉄粉をコーティングした粒子をマグネットロールに保持させて電圧を印加して帯電する方法、環境依存性改善のため、特開平7−72667号公報においては、スチレンアクリル樹脂などをコーティングした磁性粒子も用いることが開示されている。
【0011】
しかし、これらの技術に残されている課題として、連続使用時に安定な帯電性を得ることが難しいという問題点があり、たとえば、特開平6−301265号公報に提案されているように、磁気ブラシ中に存在するトナー量を一定とするようにトナーを補給し、抵抗の安定化を図るような構成が提案されている。これら前記の方法は、全て、微小空隙における放電現象を利用したものであり、放電による生成物により感光体表面がダメージを受け、劣化あるいは高温高湿下での画像流れを生じ易いという問題点が依然残っていた。
【0012】
この意味で特開平7−98530号公報および特開平7−92764号公報において、3d、4d、5d族金属元素を含有するフェライトを用い、該金属元素のオゾン分解活性を利用する旨の提案があるが、その効果は不十分であった。その上、該フェライト粒子表面に電子写真特性向上の目的で、何らかのコーティングあるいは、処理を施した場合その効果が極端に劣化してしまうという欠点があった。
【0013】
さらに、特開平6−258918号公報においては、108〜1010Ωcmである30〜100μmである粒子と108Ωcm以下である30〜100μmである粒子を混合して帯電用粒子とすることが、特開平6−274005号公報においては、5×105Ωcm以上の粒子と5×104以下の粒子を混合し帯電用粒子として用いることが開示されているなど、導電性の高い比較的小粒径の粒子と導電性の低い比較的抵抗の高い粒子の混合という形態の提案がなされている。
【0014】
これらは、混合する粒子の粒径、抵抗により良好な耐電性を呈するが、混合粒子の粒径が比較的近く、抵抗が離れていると、使用中に、抵抗の低い粒子が感光体表面に集まってくるため、初期において良好な耐ピンホール性を有していても、使用中にピンホールを生じる傾向にある。また、粒径が離れている場合、抵抗の低い粒子の分離傾向を抑えることができるが、特に、低湿環境において抵抗のひくい粒子が漏れ出す傾向が強いという問題点がある。
【0015】
特開平8−6355号公報において、表面が平滑な磁性粒子と表面が凹凸な磁性粒子の混合が提案され、特開平8−69156号公報においては、帯電用磁性粒子表面に、樹脂層を形成する方法、特開平8−69149号公報においては、帯電用磁性粒子の粒度分布が、複数のピークを持つよつな構成にすることが提案されている。これらにおいては、耐久性を伸ばす効果が記載されているが、さらなる耐久性の向上が望まれている。
【0016】
以上の様々な提案が行われているが、実用化という意味で、本発明者が知りうる限り、上市されている複写機などの電子写真装置に磁気ブラシを感光体帯電部材として使用された例は皆無である。
【0017】
以上のように、感光体帯電部材としての磁性粒子に関しては、その物性という観点においての好ましい物性およびその効果が如何なるものであるかという検討が不十分であり、帯電用途に用いられる磁性粒子の好適な構成の開発が望まれている。
【0018】
また、電子写真におけるクリーニング工程は、従来ブレードクリーニング、ファーブラシクリーニング、ローラークリーニング等が用いられていた。いずれの方法も力学的に転写残余のトナーを掻き落とすか、またはせき止めて廃トナー容器へと捕集されるものであった。よって、このような部材が感光体表面に押し当てられることに起因する問題が生じていた。たとえば、部材を強く押し当てることにより感光体を磨耗させ感光体が短命化することが挙げられていた。かたや、装置面からみると、かかるクリーニング装置を具備するために装置が必然的に大きくなり装置のコンパクト化を目指すときのネックになっていた。
【0019】
以上の理由により、装置小型化、エコロジーの観点より、トナーの有効活用と言う意味で廃トナーでないシステムが望まれていた。
【0020】
従来現像同時クリーニングまたは、クリーナレスと呼ばれた技術の開示は、特開昭59−133573号公報、特開昭62−203182号公報、特開昭63−133179号公報、特開昭64−20587号公報、特開平2−51168号公報、特開平2−302772号公報、特開平5−2287号公報、特開平5−2289号公報、特開平5−53482号公報、特開平5−61383号公報等になされている。これらの公知の技術は、コロナ、あるいはブラシ、ローラーを用いており、放電生成物による感光体表面の汚染、帯電不均一性等すべてを満足するにはいたっていない。
【0021】
そのため、比較的感光体への接触負荷の小さい、磁性粒子を磁石体にて保持した、いわゆる磁気ブラシを帯電部材として用いるクリーナレス技術が検討されている。
【0022】
たとえば、特開平4−21873号公報においては、放電限界値を超えるようなピーク値を有する交流電圧を印加した磁気ブラシを用いてクリーニング装置を不要とするような画像形成装置が提案されている。さらに特開平6−118855号公報において、独立のクリーニング装置のない磁気ブラシ帯電クリーニング装置を搭載した画像形成装置が提案されており、使用される磁性粒子の例示としては、鉄、クロム、ニッケル、コバルト等の金属あるいはそれらの合金または化合物、四三酸化鉄、γ−酸化第2鉄、二酸化クロム、酸化マンガン、フェライト、マンガン−銅系合金およびこれらをスチレン系樹脂、ビニル系樹脂、エチレン系樹脂、ロジン変性樹脂、アクリル系樹脂、ポリアミド樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂で被覆したものあるいは、磁性体微粒子を分散して含有した樹脂で得られた粒子等の開示がある。
【0023】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、帯電用磁性粉の好ましい形態などについては開示されておらず、クリーナレス方法に好適な磁性粒子という観点では技術的課題を残していた。
【0024】
このように、帯電部材として好適な構成をもつ帯電用磁性粒子を用いた画像形成方法が望まれていた。さらには、連続使用時に安定した帯電性を有し、長期使用に耐え得る画像形成方法が望まれていた。
【0025】
さらに、高温高湿下でも、画像ボケまたは流れを起こさず、感光体に対する負荷が少なく、またクリーナレス画像形成方法においても、帯電性の安定でかつ転写残りのトナーを好適に処理する方法が望まれていた。
【0026】
本発明の目的は、従来よりも耐久性に優れる帯電用磁性粒子を用いた画像形成方法を提供することにある。
【0027】
本発明の目的は、高温高湿下でも、画像ボケまたは流れを起こさない画像形成方法を提供することにある。
【0028】
本発明の目的は、感光体削れの少ない画像形成方法を提供することにある。
【0029】
本発明の目的は、帯電磁気ブラシを用いたクリーナレスシステムを搭載し長期にわたり安定した画像形成方法を提供することにある。
【0030】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明は、導電性支持体上に感光層を有する感光体に、磁性粒子からなる帯電部材を接触させ、電圧を印加して感光体を放電を利用して帯電させる工程、感光体を露光して潜像を形成する工程、および該潜像をトナーにより可視化する工程を有する画像形成方法において、
該帯電部材に印加する電圧が、ピーク間が1000V以上または放電開始点の2倍以上の振動電圧を重畳した直流電圧であり、
該磁性粒子は、平均径が40μm以上100μm以下であり、且つ45μmより小さい部分の短軸長さ/長軸長さの比が0.85以下であるように粉砕によって異形化されたフェライト粒子であって、また
該磁性粒子全体の体積抵抗値が106〜109Ωcmであることを特徴とする。
【0031】
本発明によれば、連続使用時に安定した帯電性を有し、環境依存性が少なく、高温高湿下で画像流れや画像ボケがなく、特にクリーナレスシステムにおいて、長期にわたり帯電性の安定な画像形成方法がえられる。
【0032】
また、被帯電体への負荷が少なく、システム全体の高耐久性の画像形成方法の実現が可能である。
【0033】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
【0034】
一般に帯電用磁性粒子としては、前述のとおり、様々な粒子の可能性が記載されている。しかし、本発明者らが検討した結果によると、従来例にあるような磁性粒子では、感光体帯電用途の磁性粒子としては、不十分な面が多々あり、その状況を鑑み鋭意検討の結果、好ましい形態の一つを見出して本発明を完成するに至ったものである。
【0035】
本発明の画像形成方法において使用される磁性粒子としては、その平均径が、40μm以上100μm以下であり、且つ45μmより小さい部分の短軸長さ/長軸長さの比が0.85以下であるように粉砕によって異形化されたフェライト粒子であって、また磁性粒子全体の体積抵抗値が106〜109Ωcmであることが特徴である。
【0036】
このような構成が、従来例と比較して、耐久性において効果を発揮する。耐久性の悪化する原因は、帯電部材へ混入するトナーあるいはトナー成分、また紙粉などの異物により磁性粒子表面が汚染され、帯電部材抵抗値が上昇し、感光体表面を十分に帯電できなくなることであった。さらに、高温高湿下においての画像流れを効果的に防止することができるようになった。
【0037】
しかし、本発明の構成をとることにより、以下の効果が確認された。
【0038】
1.異形化された効果により、感光体表面との接触性が向上する。
【0039】
2.異形化されることにより、そのエッジにより、磁性粒子同士の表面クリーニング効果がある。
【0040】
以上の効果により、従来の磁性粒子に比べて、その耐久性を飛躍的に向上させることが可能となった。
【0041】
つまり、帯電部材に混入するトナーや紙粉その他の異物の付着による抵抗の上昇を抑えられ、好ましい感光体帯電性を維持することが可能となった。特に、クリーナレス画像形成方法において、その耐久性向上が顕著に期待される。
【0042】
また、放電を利用した画像形成方法においては、放電生成物が感光体表面に付着し、特に高温高湿下での画像流れ、画像ボケが発生しやすく、従来は、クリーニング部材で感光体表面をきつく摺擦してこれらの劣化物を取り除くことが可能であったが、反面、必要以上に感光体表面を摺擦しなければならないので、感光体削れが多く、感光体の寿命が短くなる傾向にあった。
【0043】
特に、放電を利用した磁気ブラシ帯電方法において、独立したクリーニング工程を持たないクリーナレス画像形成方法を利用した場合、従来技術にも記載のあるように、高温高湿下での特性改善が急務である。
【0044】
放電を利用した磁気ブラシ帯電方法においては、帯電均一性においては、図1に示すように、比較的大きい粒径の磁性粒子21、22、23と感光体表面層24の空隙範囲での放電により帯電するが、約10μm以下の空隙は放電しない領域であるため、図1に斜線で示す放電領域においてのみ感光体の帯電が達成され、放電感光体摺擦については、その接触点25、26、27においてのみ摺擦が行われる。
【0045】
これに対して、図2に示した、比較的小粒径磁性粒子の場合では、磁性粒子、301、302、303、304、305、306と感光体表面層307の空隙で放電するが、粒子が小さい分だけ、放電領域が狭い。ただし、その接触点は多くなる。たとえば、該磁性粒子が、20μm程度以下のものであると、印加電界にかかわらず、感光体と接触する粒子からは、放電機構による帯電はできないことになる。
【0046】
すなわち、感光体の摺擦を向上させる目的で、磁性粒子の接触点を向上させるためにその粒径を小さくしていくと、なるほど接触点が増え、摺擦能力の向上が見られる。しかし、粒径が小さくなったため、その放電領域が小さくなり、帯電不均一な部分を生じ、感光体への付着力が大きくなって、磁性粒子がもれやすくなる。
【0047】
これに対して、本発明の構成においては、比較的小径側の粒子の異形化により、摺擦点を増加する効果があり、感光体帯電特性と摺擦点増加を両立し、画像流れまたは画像ボケをクリーナーレス画像形成方法においても効果的に防止するという効果を発揮する。
【0048】
また、独立したクリーニング工程を有する場合でも、本発明の画像流れ防止効果を有する構成を用いれば、クリーニング工程の設計余裕代を広げることができさらなる高耐久性を達成することができる。
【0049】
ここで、磁性粒子の平均粒径が45μmより小さい部分の分離方法を述べる。目開き45μmの篩を準備する。この篩は、通常Φ75mm×H20mmのサイズである。45μmの篩上に磁性粒子を0.5gのせ十分振動を与え、45μmパスおよび45μmオンの磁性粒子を採取する。45μmより小さい部分は、該45μmの篩を通過したものを45μmより小さい部分とし、上記篩のうち、45μmの篩を通過しない部分を45μmを越えるもののサンプルとする。
【0050】
短軸長さ/長軸長さの比は、磁性粒子の場合、たとえば、日立製作所製FE−SEM(S−800)を用い、500倍に拡大した磁性粒子像のうち、10μmを越えるものを無作為に100個抽出し、その画像情報を元に、たとえば、Image Analyzer V10(東洋紡績株式会社製)により、画像解析した結果の算術平均値である。または、トナーの場合も同様に、1000倍に拡大したトナー像のうち、2μm以上のトナー像を無作為に100個抽出し、同様の解析を行う。
【0051】
解析の詳細は、まず電子顕微鏡写真より、実体顕微鏡を経由した画像信号を解析装置に入力し、画像情報を2値化する。ついで、2値化された画像情報を元に以下のような解析を行う。
【0052】
詳しくは、Image Analyzer V10(東洋紡績株式会社製)の説明書に記載されているが、簡潔にその方法を説明すると、対象物の形状を楕円に置き換える手続きを経て、その楕円の長軸と短軸の長さの比をとるということである。その手続きは、以下のようである。磁性粒子またはトナーの、2値化された形状に対して、座標(u,v)における微小面積Δs=Δu・Δvの比重を1とした場合、原点(X,Y)に対して、該粒子の2値化された形状の重心を通り、水平軸および垂直軸についての2次モーメント(水平軸についての2次モーメント、Mx、垂直軸についての2次モーメントMy)は、各々
Mx=ΣΣ(u−X)2
My=ΣΣ(v−Y)2
で表され、慣性相乗モーメントMxyは、
Mxy=ΣΣ(u−X)・(v−Y)
であり、以下の式をみたす角度Θは、2つの解を持つ。
【0053】
【数1】
さらに、水平軸と角Θをなす軸方向の慣性モーメントは、MΘは、
MΘ=Mx・(cos Θ)2+My・(sin Θ)2−Mxy・sin2Θ
MΘ=Mx・cos2Θ+My・sin2Θ−Mxy・sin2Θ
で表され、前記Θの2つの解を代入し、計算された、MΘのうち小さい方が主軸となる。
【0054】
さらに、任意の軸上に、
【0055】
【数2】
に相当する点をプロットするとこれらは、楕円を作り、この主軸が、慣性主軸と一致するとすれば、MΘの小さな値を取る方向をA、大きな方をBとすると以下の楕円となる。
【0056】
A・x2+B・y2=1
本発明における短軸長さ/長軸長さの比は、以上の楕円に対して、
【0057】
【数3】
で表されたものである。
【0058】
磁性粒子の平均粒径および分布はレーザー回折式粒度分布測定装置HEROS(日本電子製)を用いて、0.05μm〜350μmの範囲を32対数分割して測定し、体積50%メジアン径をもって平均粒径とした。該磁性粒子の10μm〜40μmの占める体積比率が、全磁性粒子に対して10体積%以上70体積%以下であることが好ましく、10に満たないと、耐久性および画像流れ防止効果が顕著でなく、また、70体積%を越えると、粒子の動きが悪くなり、帯電の均一性が失われる傾向にある。さらに好ましくは、15体積%以上60体積%以下である。さらに好ましくは、50体積%以下である。
【0059】
該磁性粒子の10μm以下の粒子の占める体積比率が5体積%以下であると、使用時の磁性粒子漏れが少なく実用性が高い。また、さらに好ましくは、2%体積以下である。
【0060】
さらに、本発明における10μm〜40μmの占める体積比率については、上記レーザー回折式粒度分布測定装置HEROS(日本電子製)において得られた、表1に示すように分割されたチャンネルのうちの、表1に示すように、チャンネル平均値が11μmから39μmを足しあわせ、全体に対する百分率で表す。同様に、10μm以下の粒子の占める比率については、表1のチャンネル平均値1.15μmから9.3μmの和を全体に対する百分率で表す。
【0061】
本発明では、帯電用磁性粒子の平均径の好ましい範囲として、40〜100μmの範囲が用いられる、40μmよりも小さいと磁性粒子がもれやすく、また、磁性粒子と感光体の空隙が十分形成されず放電が不十分となる傾向にある。さらに好ましくは、50〜90μmである。
【0062】
さらに、特開平8−69149号公報に開示されているように、粒度分布に2つ以上のピークを設けるよう磁性粒子を調整することも、本発明をさらに効果的なものとする。2ピークを設ける効果としては、導通路の確保に効果があり、本発明における形状効果とあわせて、耐久性について相乗効果が得られる。
【0063】
本発明における複数のピークまたはショルダーの定義であるが、前述のレーザー回折式粒度分布測定装置HEROS(日本電子製)を用いた測定方法における、各チャンネルの体積比率の最も大であるチャンネルの平均値をもつメインピークの位置とする。さらに、2つ目以降のピークまたはショルダーについては、該メインピークのチャンネルの占める体積比率に対して、1/10以上の体積比率を持つものを、ピークまたはショルダーとする。1/10より小さいと、その効果が薄れるからである。好ましくは、メインピークおよび2つ目以降のピークまたは、ショルダーについては、20μm〜80μmあるいは、60μm〜200μmに形成する。
【0064】
本発明に用いられる磁性粒子としては、フェライト粒子が好ましく用いられる。フェライトの組成としては、銅、亜鉛、マンガン、マグネシウム、鉄、リチウム、ストロンチウム、バリウム等の金属元素を含むものが好適に使用される。
【0065】
フェライト系磁性粒子は、その粉砕を行ったときに、異形化しやすく、本発明の構成を実現する上で好適な材料である。
【0066】
本発明におけるフェライト粒子の好ましい製造方法としては、40μm〜150μmのフェライト粒子を粉砕する方法が挙げられる。
【0067】
また、粉砕した後に、適宜分級を行い、そのまま使用することができ、また必要に応じて、その他の磁性粒子と混合して用いることが可能である。
【0068】
特に、複数のピークを持つような構成とする時は、その粒径の大であるピークを残すように粉砕工程を調整し、低粒径側のピークを形成するような方法が好ましく用いられる。
【0069】
また、フェライトの固まりを粉砕することによる製法も可能であるが、その効率という観点からは、フェライト粒子を粉砕することが好ましい。
【0070】
従来例としては、マグネタイトと樹脂を混練粉砕した磁性粒子を使用するとの開示もあるが、樹脂を含有すると粉砕を行っても短軸長さ/長軸長さが、0.85を越える傾向にあり、かつ、樹脂成分を多量に含むため帯電部材からの磁性粒子漏れが多い傾向にある。さらには、該樹脂磁性粒子においては、表面に樹脂の存在比率が高く、その導通路である磁性粒子の存在比率が少ない。この事実より、該導通路にあたる磁性粒子に電界が集中しやすく、画像上に白ぽちまたは、黒ぽちを生じる傾向がある。
【0071】
また、本発明に用いられる帯電用磁性粒子は、その体積抵抗が、1×104Ωcm以上1×109Ωcm以下である。1×106Ωcmより低いと、磁性粒子がもれたり、ピンホールリークを起こす傾向にあり、1×109Ωcmを越えると、感光体の帯電が不十分となる。
【0072】
磁性粒子漏れという意味では、帯電用磁性粒子の抵抗値は、1×106Ωcm以上がさらに好ましく用いられる。
【0073】
磁性粒子の体積抵抗の測定方法は、図3に示すセルAに磁性粒子を充填し、該磁性粒子に接するよう電極42および43を配し、該電極間に電圧を印加し、その時ながれる電流を測定することで得た。測定条件は、23℃、65%の環境で充填磁性粒子と電極との接触面積2cm2、厚み1mm、上部電極に10kg、印加電圧100Vである。43はガイドリング、44は電流計、45は電圧計、46は定電圧装置、47は測定サンプル、48は絶縁物である。
【0074】
さらに、本発明の大きな特徴は、比較的粒径の小さい粒子と、比較的粒径の大きな粒子の抵抗差が小さいことである。
【0075】
好ましくは、該磁性粒子の45μmより小さい部分の粒子の体積抵抗値をRa、該磁性粒子の45μmを越える部分の体積抵抗値を、Rbとしたときに、
0.5≦Ra/Rb≦5.0
であり、さらに好ましくは、
1.0≦Ra/Rb≦5.0
である。
【0076】
該磁性粒子の45μmより小さい部分、および45μmを越える部分の体積抵抗値の測定にあたっては、以下のように分離する。目開き45μmの篩を準備する。これらの篩は、Φ75mm×H20mmのサイズである。45μmの篩上に磁性粒子を0.5gのせ十分振動を与え、45μmパスおよび45μmオンの磁性粒子を採取する。45μmより小さい部分は、該45μmの篩を通過したものを45μmより小さい部分とし、上記篩のうち、45μmの篩を通過しない部分を45μmを越えるもののサンプルとする。
【0077】
比較的粒径の小さい粒子の抵抗値が、比較的粒径の大きな粒子の抵抗値の1/10より低いような場合、帯電部材に振動電圧を印加した場合、特に低湿環境下において、比較的粒径が小さく、抵抗の低い粒子が帯電部材より脱落する傾向が強いからである。特に、クリーナレス画像形成方法の場合、脱落傾向がさらに強い。
【0078】
さらに、比較的粒径が近く、抵抗値が1桁以上異なるような粒子を混合して用いると、使用中に、抵抗の低い粒子が感光体表面側に偏り、低抵抗粒子の偏りにより、ピンホールリークを生じる傾向がある。
【0079】
本発明のトナーに用いられる結着樹脂としては、スチレン系樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂等のトナー用結着樹脂として公知の広範な樹脂が単独あるいは複数種組み合わせて使用可能である。
【0080】
着色剤としては、従来より知られている無機、有機の染料、顔料が使用可能であり、たとえば、カーボンブラック、アニリンブラック、アセチレンブラック、ナフトールイエロー、ハンザイエロー、ローダムンレーキ、アリザリンレーキ、ベンガラ、フタロシアニンブルー、インダンスレンブルー等がある。これらは通常、結着樹脂100重量部に対し0.5〜20重量部使用される。
【0081】
また、帯電制御の目的で、ニグロシン染料、四級アンモニウム塩、サリチル酸系金属錯体または金属塩、アセチルアセトン等を用いることが出来る。
【0082】
本発明に使用されるトナーを作成するには、たとえば、結着樹脂、ワックス、金属塩ないしは金属錯体、着色剤としての顔料、染料、または磁性体、必要に応じて荷電制御剤、その他の添加剤等をヘンシェルミキサー、ボールミル等の混合器により十分混合してから加熱ロール、ニーダー、エクストルーダーの如き熱混練機を用いて溶融混練して樹脂類をお互いに相溶せしめた中に金属化合物、顔料、染料、磁性体を分散または溶解せしめ、冷却固化後、粉砕、分級を行なって本発明に係るところの現像剤を得ることが出来る。
【0083】
トナー粒子の形状としては、その粉砕分級工程に依存し、通常、0.8を越えることは少ない。よって、トナー形状としては、短軸長さ/長軸長さの比が、0.8さらに好ましくは0.9を越える形状とするためには、機械的、熱的に表面処理を行い、形状をコントロールすることが好ましい。形状をコントロールする方法としては、公知の方法を用いることが出来る。たとえば、奈良機械社製ハイブリタイゼーションシステム、ホソカワミクロン社製オングミルなどが使用できる。また、熱風により球形化する方法、また、温浴中で球形化する方法、溶剤に溶解してスプレードライ方法により球形に成形する等の方法も可能である。
【0084】
本発明に用いられるトナー構成は、好ましくは、表面上に無機微粉体を存在させるが、本発明に用いる無機微粉体としては以下のようなものが用いられる。たとえば、コロイダルシリカ、酸化チタン、酸化鉄、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、チタン酸カルシウム、チタン酸バリウム、チタン酸ストロンチウム、チタン酸マグネシウム、酸化セリウム、酸化ジルコニウム等を使用できる。これらのもの一種類あるいは二種類以上を混合して使用することが出来る。
【0085】
短軸長さ/長軸長さの比が0.9を越える形状のトナー粒子としては、重合法により生成されたトナー粒子を用いることが好ましい。特に、トナー粒子の表層部を重合法により形成したトナー粒子は、分散媒体中でモノマー組成物を重合することにより生成するため、トナー粒子の表面は、かなり平滑化されたものを得ることができる。
【0086】
特公昭36−10231号公報、特開昭59−53856号公報、特開昭59−61842号公報に述べられている懸濁重合方法を用いて重合性モノマー組成物から直接トナー粒子を生成する方法や、重合性単量体には可溶で得られる重合体が不溶な水系有機溶剤を用い直接トナー粒子を生成する分散重合方法や、重合性単量体を水溶性極性重合開始剤存在下で直接重合してトナー粒子を生成するソープフリー重合法の如き乳化重合法を用いトナー粒子を製造することが可能である。
【0087】
トナー粒子の製造方法として直接重合法を使用する場合には、重合開始剤としてたとえば、2,2′−アゾビス−(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2′−アゾビスイソブチロニトリル、1,1′−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)、2,2′−アゾビス−4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル、アゾビスイソブチロニトリルの如きアゾ系またはジアゾ系重合開始剤;ベンゾイルペルオキシド、メチルエチルケトンペルオキシド、ジイソプロピルペルオキシカーボネート、クメンヒドロペルオキシド、2,4−ジクロロベンゾイルペルオキシド、ラウロイルペルオキシドの如き過酸化物系重合開始剤が用いられる。該重合開始剤の使用量は、目的とする重合度により変化するが一般的には重量性単量体に対し0.5〜20重量%用いられる。重合開始剤の種類は、重合法により若干異なるが、十時間半減期温度を参考に、単独または混合して使用される。
【0088】
重合度を制御するため公知の架橋剤、連鎖移動剤、重合禁止剤等をさらに添加し用いても良い。
【0089】
トナーを製造するのに懸濁重合を使用する場合には、用いる分散剤として無機系酸化物として、リン酸三カルシウム、リン酸マグネシウム、リン酸アルミニウム、リン酸亜鉛、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、メタケイ酸カルシウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、ベントナイト、シリカ、アルミナ等が挙げられる。有機化合物としては、ポリビニルアルコール、ゼラチン、メチルセルロース、メチルヒドロキシプロピルセルロース、エチルセルロース、カルボキシメチルセルロースのナトリウム塩、デンプン等が挙げられる。これら分散剤は、重合性単量体100重量部に対して0.2〜10.0重量部を使用することが好ましい。
【0090】
これら分散剤は、市販のものをそのまま用いても良いが、細かい均一な粒度を有する分散粒子を得るために、水の如き分散媒体中にて高速攪拌下にて該無機化合物の微粒子を生成しても良い。たとえば、リン酸三カルシウムの場合、高速攪拌下において、リン酸ナトリウム水溶液と塩化カルシウム水溶液を混合することでリン酸三カルシウムの微粒子を生成すると懸濁重合法に好ましい微粒状の分散剤を得ることができる。
【0091】
これら分散剤の微細化のために、0.001〜0.1重量部の界面活性剤を併用してもよい。具体的には市販のノニオン、アニオン、カチオン型の界面活性剤が利用できる。たとえば、ドデシルベンゼン硫酸ナトリウム、テトラデシル硫酸ナトリウム、ペンタデシル硫酸ナトリウム、オクチル硫酸ナトリウム、オレイン酸ナトリウム、ラウリル酸ナトリウム、ステアリン酸カリウム、オレイン酸カルシウム等が挙げられる。
【0092】
トナー粒子を製造するのに直接重合法を用いる場合においては、以下の如き製造方法によってトナー粒子を製造することが可能である。
【0093】
重合性単量体中に低軟化点物質からなる離型剤、着色剤、荷電制御剤、重合開始剤その他の添加剤を加え、ホモジナイザー、超音波分散機等によって均一に溶解または分散せしめた単量体組成物を、分散安定剤を含有する水相中に通常の撹拌機またはホモミキサー、ホモジナイザーの如き高剪断撹拌機により分散せしめる。好ましくは単量体組成物の液滴が所望のトナー粒子のサイズを有するように攪拌速度、攪拌時間を調整し、造粒する。その後は分散安定剤の作用により、粒子状態が維持され、かつ粒子の沈降が防止される程度の攪拌を行えば良い。重合温度は40℃以上、一般的には50〜90℃の温度に設定して重合を行うのが良い。重合反応後半に昇温しても良く、さらに、本発明における画像形成方法における耐久性向上の目的で、未反応の重合性単量体、副生成物等を除去するために反応後半、または、反応終了後に一部水系媒体を反応系から留去しても良い。反応終了後、生成したトナー粒子を洗浄、濾過により回収し、乾燥する。懸濁重合法においては、通常単量体組成物100重量部に対して水300〜3000重量部を分散媒体として使用するのが好ましい。
【0094】
トナーの平均粒径および粒度分布はコールターカウンターTA−II型あるいはコールターマルチサイザー(コールター社製)等を用いる方法で測定可能である。本発明においてはコールターマルチサイザー(コールター社製)を用い、個数分布、体積分布を出力するインターフェイス(日科機製)およびPC9801パーソナルコンピューター(NEC製)を接続し、電解液は1級塩化ナトリウムを用いて1%NaCl水溶液を調製する。たとえば、ISOTON R−II(コールターサイエンティフィックジャパン社製)が使用できる。測定法としては、前記電解水溶液100〜150ml中に分散剤として界面活性剤(好ましくはアルキルベンゼンスルフォン酸塩)を0.1〜5ml加え、さらに測定試料を2〜20mg加える。試料を懸濁した電解液は超音波分散器で約1〜3分間分散処理を行ない前記コールターマルチサイザーによりアパチャーとして100μmアパチャーを用いて、粒径2μm以上のトナー粒子の体積、個数を測定して体積分布と個数分布とを算出する。体積分布から求めた体積基準の重量平均粒径(D4:各チャンネルの中央値をチャンネルの代表値とする)と重量変動係数(S4)、個数分布から求めた個数基準の長さ平均粒径(D1)と長さ変動係数(S1)、および体積分布から求めた重量基準の粗粉量(粒径8.00μm以上)、個数分布から求めた個数基準の微粉量(粒径5μm以下)を求める。
【0095】
本発明をさらに効果的にするため、本発明の磁性粒子は、炭素原子が6個以上直鎖状に連なる構成をふくむカップリング剤にて処理されていることが好ましい。
【0096】
帯電用磁性粒子は、感光体ときつく摺擦されるため、特に対有機感光体に対しては、その削れにおいて厳しい条件にある。本発明の構成を含むことによる効果としては、長鎖アルキル基による潤滑性の付与が行われ、感光体ダメージに対して効果を有するとともに帯電用磁性粒子表面の汚染に関しても効果がある。特に感光体表面層が、有機化合物にて構成されている場合に顕著な効果を有する。
【0097】
この観点からアルキル基は、炭素数6個以上好ましくは8個以上連なることが必要であり、30個以下程度までは可能と考えられる。アルキル基が30個を超えると、溶剤に不溶となる傾向にあり、磁性粒子表面に均一に処理することが難しくなり、さらに、処理された帯電用磁性粒子の流動性が極めて悪化し、帯電性が不均一となる傾向にある。
【0098】
また、カップリング剤の存在量としては、該帯電用磁性粒子に対し0.0001質量%以上0.5質量%以下が好ましい。0.0001質量%より少ないとカップリング剤の効果が見られず、0.5質量%を越えると該帯電用磁性粒子の流動性が悪化し、実用に供さなくなる。この意味で、さらに好ましくは、0.001質量%以上0.2質量%以下の量が好ましく使用できる。
【0099】
本発明においては、基本的に帯電用磁性粒子の表面は、カップリング剤のみにて構成されることが望ましいが、微量の樹脂成分をコートすることも可能である。この場合、カップリング剤の量に比して、同等程度の量が好ましい。
【0100】
また、樹脂をコーティングした帯電用磁性粒子との併用も可能である。その場合の混合比率は、帯電器中磁性粒子質量にて50質量%以下が好ましい。50質量%を越えると本発明の帯電用磁性粒子の効果が薄れるからである。
【0101】
この意味で、加熱減量は、0.5質量%であることが好ましく、さらに好ましくは、0.2質量%以下である。
【0102】
ここで加熱減量とは、熱天秤による分析において、窒素雰囲気中での、温度150℃から800℃までの質量減少分である。
【0103】
本発明に用いられるカップリング剤としては、疎水基部分に、炭素原子が6個以上直鎖状に連なる構成をふくむものであれば、チタン、アルミニウム、珪素、ジルコニウムなど中心元素を特には選ばない。
【0104】
本発明におけるカップリング剤とは、同一分子内に加水分解可能な基と疎水基を有し、珪素、アルミニウム、チタン、ジルコニウムなどの中心元素に結合している化合物を示す。
【0105】
加水分解基としては、たとえば、比較的親水性の高い、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基などのアルコキシ基などが用いられる。その他、アクリロキシ基、メタクリロキシ基、ハロゲンその変性体なども用いられる。
【0106】
また、疎水基としては、その構造中に炭素原子が6個以上直鎖状に連なる構成を含むものであれはよく、中心元素との結合形態においては、カルボン酸エステル、アルコキシ、スルホン酸エステル、燐酸エステルあるいはダイレクトに結合していてもよい。さらにその構造中に、エーテル結合、エポキシ基、アミノ基、などの官能基を含んでもよい。
【0107】
本発明において使用できる化合物の具体例を一部挙げると、下記のようなものがある。
【0108】
(CH3O)3−Si−C12H25
(CH3O)3−Si−C18H37
(CH3O)3−Si−C8H17
(CH3O)2−Si−(C12H25)2
【0109】
【化1】
さらに、本発明の帯電用磁性粒子は、カップリング剤を表面に存在させる場合、その存在量が、0.5質量%好ましくは0.2質量%以下であるから、抵抗値的には、表面に存在させない磁性粒子とほぼ同等の抵抗値が得られるため、導電性粒子分散樹脂を用いる場合などに比べて製造上の安定性、品質の安定性が高い。
さらに、該カップリング剤の反応率が80%以上であることが好ましく、さらに好ましくは、85%以上である。本発明においては、比較的長いアルキル基を有するカップリング剤を用いるため、未反応物の割合が多いと、流動性の悪化につながるからである。また、使用する感光体表面が実質的に非架橋樹脂である場合、未反応の処理剤が感光体表面に浸透し、くもりやわれを生じる場合がある。この理由により、磁性粒子表面と反応できるカップリング剤を用いるのが好ましい。
【0110】
また、該カップリング剤の反応率の測定方法としては、使用するカップリング剤を溶解可能な溶媒を選択し、洗浄前後の存在率を測定すればよい。
【0111】
たとえば、処理された磁性粒子の100倍量の溶媒に浸し、溶媒中のカップリング剤成分を、クロマトグラフィーで定量する手段、また、洗浄後の磁性粒子表面に残るカップリング剤成分を、ESCA、CHN、TGA等の方法で定量し、洗浄前後の存在量を定量する手段などが可能である。
【0112】
本画像形成方法においては、放電帯電方法を使用する。また、本画像形成方法においては、独立したクリーニング工程を有しないいわゆるクリーニング画像形成方法も可能である。図4を用いて説明する。
【0113】
磁性粒子15をコーティングした、磁石内包非磁性導電性スリーブ16により構成される磁気ブラシ帯電装置11により帯電された感光体12は、露光手段13により潜像を形成する。潜像は、たとえば現像剤10と磁石を内包した導電性非磁性スリーブ17などからなる現像装置18により反転現像されて、感光体12上の露光された部分にトナーにより可視化された画像を形成する。可視化された像は、転写手段14により転写材に移り、感光体上には転写残りのトナーが存在する。この転写残りのトナーは、転写の影響を受け、帯電極性としてはマイナスからプラスまでさまざまに分布する。このような転写残りトナーを回転摺擦する磁気ブラシ帯電装置11にて、掻きとりながら、感光体を帯電しつつ磁気ブラシを構成する磁性粒子とトナーの摩擦帯電において転写残りのトナーを所望の極性に揃えることが可能となり、現像装置により回収が可能である。
【0114】
振動電圧を印加する場合、その印加振動電圧にたいしては、制限があり、100Hz〜10kHz程度の周波数が好ましく、そのピーク間電圧は、1000V以上であることが好ましい。さらに好ましくは、使用する感光体に対する放電開始点の2倍以上のピーク間電圧を印加するのが好ましい。1000V以下であると帯電均一性が不十分な場合が多い。
【0115】
また、本発明における放電開始点であるが、たとえば、磁性粒子の抵抗値が本発明の範囲内にあり、印加電圧と感光体表面での磁性粒子電位がほぼ等しい条件下では、放電開始電圧は、空隙と感光層の誘電率Kと厚みTで決まり、放電開始点は、以下の式で表される。
【0116】
【数4】
通常の有機感光体では、およそ600Vである。
【0117】
波形は、サイン波、矩形波、鋸波などが使用できる。
【0118】
さらに、使用されるトナーと帯電部材の磁性粒子間の摩擦帯電性についても好ましい範囲があり、帯電部材磁性粒子100に対して、使用されるトナー7の割合で測定されるトナーのトリボ値が、感光体の帯電極性と同じであり、その絶対値が1〜90mC/kg、好ましくは5〜80mC/kg、さらに好ましくは、10〜40mC/kgであると、トナーの取り込み、掃き出し、感光体の帯電の特性に対し良好である。
【0119】
好ましい測定方法としては、23℃、相対湿度60%環境下、測定する磁性粒子0.040kgにトナー0.000020kgを加えた混合物を50〜100ml容量のポリエチレン製の瓶に入れ、150回手で振盪する。使用するトナーと帯電用磁性粒子の混合物を帯電部材用磁性粒子として装填する。次いで、使用する感光体と同寸法の金属ドラムを装填しトナー帯電極性と同極性の直流バイアスを帯電部分に印加し、感光体を帯電するときの条件で駆動させ、金属ドラム上に帯電部材より移行したトナーの帯電量を測定する。
【0120】
本発明が適用される電子写真装置においては、感光体に接触する帯電部材として磁気ブラシを用いるが、その構成としては、該樹脂被覆磁性粒子保持部材として、マグネットロール、または、内部にマグネットロールを持つ導電性スリーブの表面に磁性粒子を均一にコーティングしたものが好適に用いられる。
【0121】
帯電用磁性粒子保持部材と感光体との最近接ギャップは、0.3mm〜2.0mmが好ましく用いられる。0.3mmより近くなると、印加電圧によっては、帯電用磁性粒子保持部材の導電性部分と感光体との間にリークを生じ、感光体にダメージを与えることがある。
【0122】
該帯電用磁気ブラシは、感光体の移動方向にたいして、その接触部分において順、逆の移動方向を問わないが、転写残りのトナーの取り込み性の観点からは、逆方向に移動するのが好ましい。
【0123】
該帯電用磁性粒子保持部材に保持される帯電用磁性粒子の量は、好ましくは、50〜500mg/cm2、さらに好ましくは100〜300mg/cm2で安定した帯電性を得ることができる。
【0124】
また、帯電器内に余分の帯電用磁性粒子を保持し、循環等させてもよい。画像露光手段としては、レーザー、LED等公知の手段を用いることができる。
【0125】
また、本画像形成方法においては、クリーナレス画像形成方法において好ましい工程を加えることができる。本発明の画像形成方法において、転写工程後で、かつ帯電工程前に感光体電位制御部材を有することで、画像形成方法としてさらに安定性が向上する。
【0126】
感光体電位制御部材としては、光を発し感光電位を制御する部材、接触または近接して配置された導電性のローラー、ブレード、ファーブラシが用いられる。それらのうちでも、特にローラー、ファーブラシが好ましく用いられる。また、これらに電圧を印加して感光体電位制御を行う場合は、該感光体帯電工程と逆極性に制御することが好ましい。その理由は、該感光体帯電工程前に感光体電位を低い方に揃え、前形成画像の履歴を消して帯電均一性の助けとするためである。
【0127】
また、感光体電位制御部材の好ましい抵抗値は、実際に取り付けられる装置の感光体の代わりに、SUSあるいはアルミニウム製の金属ドラムを取り付けて接地する。感光体制御部材に50Vを印加して流れる電流値より得られた部材抵抗値が、104Ω〜1010Ωであることが好ましい。104Ωcm以下であると、電圧印加時に感光体にピンホールが存在する場合ピンホールリークを生じ、画像を乱す。さらに1010Ω以上であると感光体表面電位を十分に制御できない。
【0128】
現像手段としては、特に制限はないが、クリーニング手段を有しない画像形成装置の場合、反転現像が好ましく、また現像剤と感光体が接触するような構成が好ましい。たとえば、接触2成分現像法、接触1成分法等が好適な現像方法としてあげられる。現像剤と転写残りトナーが感光体上にて接触している場合、静電気的力に、摺擦力が加わり、効果的に転写残りのトナーを現像手段にて回収できる傾向にあるからである。現像に印加されるバイアスについては、その直流成分は、黒字部(像露光部分)と白地部の電位の間に来ることが好ましい。
【0129】
さらに、転写手段としては、コロナ、ローラー、ベルトなど公知の方法が用いられる。
【0130】
さらに、転写残りトナーを回収した帯電器から、感光体表面を利用して、現像部分に搬送し回収再利用するに際しては、感光体帯電バイアスを変更することなくしても、実現可能であるが、実用上、転写紙ジャム時あるいは画像比率の高い画像を連続してとるなどした場合、過剰量のトナー帯電器に混入する場合が考えられる。
【0131】
この場合、画像形成の動作中、感光体上に画像を形成しない部分を利用して、帯電器から現像機へとトナーを移動させることが可能である。その画像形成部分とは、前回転時、後回転時、転写紙間などである。その場合、トナーが帯電器より感光体に移りやすいような帯電バイアスに変更することも好ましく用いられる。帯電器から出やすいバイアスとしては、交流成分をピークピーク間電圧小さ目にするあるいは直流成分とする。あるいは、ピークピーク間電圧を同じにして、波形を変更して交流実効値をさげる方法などが挙げられる。
【0132】
さらに、本画像形成方法を利用し、帯電器部分の寿命、およびマグネット内包非磁性スリーブを用いることを考慮すると、そのコスト面の要請により、トナーをさらに追加できるような構成とすることが好ましい。その場合、帯電用磁性粒子としても、必要最低限の量よりも多量に帯電部分に存在させ、循環させることによる耐久性をさらに伸ばす構成が好ましい。
【0133】
循環させる手段としては、機械的に攪拌するか、あるいは、磁性粒子を循環できるような磁極構成あるいは、磁性粒子を格納する容器内で、磁性粒子を移動させるような部材を設けることが好ましい。たとえば、磁気ブラシ背後に、攪拌するスクリュウ部材、または、反発極を設け磁性粒子をはがしながら再コートするような構成、磁性粒子の流れを阻害するような邪魔部材などを設けることが挙げられる。
【0134】
さらに、本画像形成方法を元にした、プロセスカートリッジを作成することもできる。
【0135】
感光体としては、従来公知のものが使用できる。
【0136】
本発明において好ましく使用される感光体の例を挙げると、セレン、アモルファスシリコンなどの無機感光体の上に樹脂を主体とした、保護膜を設ける場合、または機能分離型有機感光体の電荷輸送層として、電荷輸送材と樹脂からなる表面層をもつ場合、さらにその上に上記のような保護層を設ける場合等がある。このような表面層に離型性を付与する手段としては、▲1▼膜を構成する樹脂自体に表面エネルギーの低いものを用いる、▲2▼撥水、親油性を付与するような添加剤を加える、▲3▼高い離型性を有する材料を粉体状にして分散する、などが挙げられる。▲1▼の例としては、樹脂の構造中にフッ素含有基、シリコン含有基等を導入することにより達成する。▲2▼としては、界面活性剤等を添加剤とすればよい。▲3▼としては、フッ素原子を含む化合物、すなわちポリ4フッ化エチレン、ポリフッ化ビニリデン、フッ化カーボン等の粉体が挙げられる。この中でも特にポリ4フッ化エチレンが好適である。本発明においては、▲3▼の含フッ素樹脂などの離型性粉体の分散が好適である。
【0137】
これらの粉体を表面に含有させるためには、バインダー樹脂中に該粉体を分散させた層を感光体最表面に設けるか、あるいは、元々樹脂を主体として構成されている有機感光体であれば、新たに表面層を設けなくても、最上層に該粉体を分散させればよい。
【0138】
該粉体の表面層への添加量は、表面層総重量に対して、1〜60重量%、さらには、2〜50重量%が好ましい。1重量%より少ないと転写残余のトナーが充分に減少せず、転写残トナーのクリーニング効率も充分でなく、ゴースト防止効果が不十分であり、60重量%を越えると膜の強度が低下したり、感光体への入射光量が著しく低下したりするため、好ましくない。また、該粉体の粒径については、画質の面から、1μm以下、好ましくは0.5μm以下が望ましい。1μmより大きいと入射光の散乱によりラインの切れが悪くなり実用に耐えない。
【0139】
導電性基体としては、アルミニウム、ステンレス等の金属、アルミニウム合金、酸化インジウム−酸化錫合金等による被膜層を有するプラスチック、導電性粒子を含侵させた紙、プラスチック、導電性ポリマーを有するプラスチック等の円筒状シリンダーおよびフィルムが用いられる。
【0140】
これら導電性基体上には、感光層の接着性向上、塗工性改良、基体の保護、基体上に欠陥の被覆、基体からの電荷注入性改良、感光層の電気的破壊に対する保護等を目的として下引き層を設けても良い。下引き層は、ポリビニルアルコール、ポリ−N−ビニルイミダゾール、ポリエチレンオキシド、エチルセルロース、メチルセルロース、ニトロセルロース、エチレン−アクリル酸コポリマー、ポリビニルブチラール、フェノール樹脂、カゼイン、ポリアミド、共重合ナイロン、ニカワ、ゼラチン、ポリウレタン、酸化アルミニウム等の材料によって形成される。その膜厚は通常0.1〜10μm、好ましくは0.1〜3μm程度である。
【0141】
電荷発生層は、アゾ系顔料、アタロシアニン系顔料、インジゴ系顔料、ペリレン系顔料、多環キノン系顔料、スクワリリウム色素、ピリリウム塩類、チオピリリウム塩類、トリフェニルメタン系色素、セレン、非晶質シリコン等の無機物質などの電荷発生物質を適当な結着剤に分散し塗工するあるいは蒸着等により形成される。このうちでは、特にフタロシアニン系顔料が好ましく用いられる。フタロシアニン顔料のうちでも高感度のもの、たとえば、チタニルフタロシアニンがさらに望ましい。
【0142】
結着剤としては、広範囲な結着性樹脂から選択でき、たとえば、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリスチレン樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、フェノール樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、酢酸ビニル樹脂等が挙げられる。電荷発生層中に含有される結着剤の量は80重量%以下、好ましくは0〜40重量%に選ぶ。また、電荷発生層の膜厚は5μm以下、特には0.05〜2μmが好ましい。
【0143】
電荷輸送層は、電界の存在下で電荷発生層から電荷キャリアを受け取り、これを輸送する機能を有している。電荷輸送層は電荷輸送物質を必要に応じて結着樹脂と共に溶剤中に溶解し、塗工することによって形成され、その膜厚は一般的には5〜40μmである。電荷輸送物質としては、主鎖または側鎖にビフェニレン、アントラセン、ピレン、フェナントレンなどの構造を有する多環芳香族化合物、インドール、カルバゾール、オキサジアゾール、ピラゾリンなどの含窒素環式化合物、ヒドラゾン化合物、スチリル化合物、セレン、セレン−テルル、非晶質シリコン、硫化カドニウム等が挙げられる。
【0144】
また、これら電荷輸送物質を分散させる結着樹脂としては、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、ポリメタクリル酸エステル、ポリスチレン樹脂、アクリル樹脂、ポリアミド樹脂等の樹脂、ポリ−N−ビニルカルバゾール、ポリビニルアントラセン等の有機光導電性ポリマー等が挙げられる。
【0145】
また、表面層として、保護層を設けてもよい。保護層の樹脂としては、ポリエステル、ポリカーボネート、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、あるいはこれらの樹脂の硬化剤等が単独あるいは2種以上組み合わされて用いられている。
【0146】
また、保護層の樹脂中に導電性微粒子を分散してもよい。導電性微粒子の例としては、金属、金属酸化物等が挙げられ、好ましくは、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化スズ、酸化アンチモン、酸化インジウム、酸化ビスマス、酸化スズ被膜酸化チタン、スズ被膜酸化インジウム、アンチモン被膜酸化スズ、酸化ジルコニウム等の超微粒子がある。これらは単独で用いても2種以上を混合して用いても良い。一般的に保護層に粒子を分散させる場合、分散粒子による入射光の散乱を防ぐために入射光の波長よりも粒子の粒径の方が小さいことが必要であり、本発明における保護層に分散される導電性、絶縁性粒子の粒径としては0.5μm以下であることが好ましい。また、保護層中での含有量は、保護層総重量に対して2〜90重量%が好ましく、5〜80重量%がより好ましい。保護層の膜厚は、0.1〜10μmが好ましく、1〜7μmがより好ましい。
【0147】
表面層の塗工は、樹脂分散液をスプレーコーティング、ビームコーティングあるいは浸透コーティングすることによって行うことができる。
【0148】
前記、感光体用の導電性基体としては、アルミニウム、ニッケル、ステンレス、スチール等に金属、導電性膜を有するプラスチックあるいは硝子、導電化した紙等を用いることができる。
【0149】
【実施例】
以下、本発明を実施例によって説明するが、これによって本発明が限定されるものではない。
【0150】
まず本発明に使用される部材の構成、材質、製造方法等を例示する。
【0151】
[帯電用磁性粒子製造例1]
Fe2 O3 53モル%
CuO 26モル%
ZnO 21モル%
以上を、ボールミルにて粉砕、混合し、分散剤および結着剤と水を加えスラリーとした後、スプレードライヤーにより造粒操作を行った。適宜分級した後に、大気中、1150℃にて焼成を行った。
【0152】
得られたフェライトを解砕処理の後分級を行い、平均径100μmのフェライト粒子を得た。
【0153】
フェライト粒子の体積抵抗7×107Ωcmである。特性の詳細は、表2に挙げたごとくである。また、形状は、非常に良好な球形である。
【0154】
[帯電用磁性粒子製造例2]
Fe2 O3 53モル%
CuO 28モル%
ZnO 18モル%
以上をボールミルにて粉砕、混合し、分散剤および結着剤と水を加えスラリーとした後、スプレードライヤーにより造粒操作を行った。適宜分級した後に、酸素濃度を調整した雰囲気中、1200℃にて焼成し、解砕分級を行い、平均径71μm、体積抵抗1×108Ωcmのフェライト粒子を得た。形状は、非常に良好な球形である。
【0155】
特性を表2にまとめて挙げる。
【0156】
[帯電用磁性粒子製造例3]
スプレードライヤーによる造粒操作の後、分級条件を変更し、細かめの造粒品を収集したことを除いて、帯電用磁性粒子製造例2と同様にしてフェライト粒子を製造した。
【0157】
特性を表2にまとめて挙げる。
【0158】
[帯電用磁性粒子製造例4]
スプレードライヤーによる造粒操作の後、分級条件を変更し、細かめの造粒品を収集したことを除いて、帯電用磁性粒子製造例2と同様にしてフェライト粒子を製造した。
【0159】
特性を表2にまとめて挙げる。
【0160】
[帯電用磁性粒子製造例5]
スプレードライヤーによる造粒操作の後、分級条件を変更し、細かめの造粒品を収集したことを除いて、帯電用磁性粒子製造例2と同様にしてフェライト粒子を製造した。
【0161】
特性を表2にまとめて挙げる。
【0162】
[帯電用磁性粒子製造例6]
帯電用磁性粒子製造例2の帯電用磁性粒子と帯電用磁性粒子製造例5の帯電用磁性粒子を、1:1の比率で混合した。
【0163】
特性を表2にまとめて挙げる。
【0164】
[帯電用磁性粒子製造例7]
帯電用磁性粒子製造例2の帯電用磁性粒子をボールミルにて粉砕した後に、風力分級機により微粉をカットした。
【0165】
特性を表2にまとめて挙げる。
【0166】
[帯電用磁性粒子製造例8]
帯電用磁性粒子製造例1の帯電用磁性粒子と帯電用磁性粒子製造例4の帯電用磁性粒子を、1:1の比率で混合した。
【0167】
特性を表2にまとめて挙げる。
【0168】
[帯電用磁性粒子製造例9]
帯電用磁性粒子製造例1の帯電用磁性粒子をボールミルにて粉砕した後に、風力分級機により微粉をカットした。
【0169】
特性を表2にまとめて挙げる。
【0170】
[帯電用磁性粒子製造例10]
帯電用磁性粒子製造例3の帯電用磁性粒子と帯電用磁性粒子製造例7の帯電用磁性粒子を、9:1の比率で混合した。
【0171】
特性を表2にまとめて挙げる。
【0172】
[帯電用磁性粒子製造例11]
帯電用磁性粒子製造例3の帯電用磁性粒子と帯電用磁性粒子製造例7の帯電用磁性粒子を、8:2の比率で混合した。
【0173】
特性を表2にまとめて挙げる。
【0174】
[帯電用磁性粒子製造例12]
帯電用磁性粒子製造例3の帯電用磁性粒子と帯電用磁性粒子製造例7の帯電用磁性粒子を、5:5の比率で混合した。
【0175】
特性を表2にまとめて挙げる。
【0176】
[帯電用磁性粒子製造例13]
帯電用磁性粒子製造例4の帯電用磁性粒子を窒素雰囲気中還元処理を行った。
【0177】
[帯電用磁性粒子製造例14]
チタンカップリング剤、構造式
【0178】
【化2】
を0.03質量部およびトルエン20質量部に溶解した溶液に帯電用磁性粒子製造例7にて製造した磁性粒子100質量部をくわえ、攪拌しながら70℃に保ち、溶媒を蒸発した後に、200℃のオーブンに入れ、キュアリングを行った。特性については表2に一括してあげた。
【0179】
[帯電用磁性粒子製造例15]
シランカップリング剤、オクタデシルトリメトキシシランを0.02質量部およびトルエン20質量部に溶解した溶液に帯電用磁性粒子製造例7にて製造した磁性粒子100質量部をくわえ、攪拌しながら70℃に保ち、溶媒を蒸発した後に、120℃のオーブンに入れ、キュアリングを行った。特性については表2に一括してあげた。
【0180】
[感光体製造例1]
Φ30mmのアルミニウムシリンダー上に機能層を4層設ける。図5に示すような構成の層を順次浸漬塗布により積層して、感光体を作成した。
(1)導電性被覆層:酸化錫および酸化チタンの粉末をフェノール樹脂に分散したものを主体とする。膜厚15μm。
(2)下引き層:変性ナイロン、および共重合ナイロンを主体とする。膜厚0.6μm。
(3)電荷発生層:長波長域に吸収を持つアゾ顔料をブチラール樹脂に分散したものを主体とする。膜厚0.6μm。
(4)電荷輸送層:ホール搬送性トリフェニルアミン化合物をポリカーボネート樹脂(オストワルド粘度法による分子量2万)に8:10の重量比で溶解したものを主体とし、さらに潤滑材としてポリ4フッ化エチレン粉体(粒径0.2μm)を総固形分に対して10重量%添加し、均一に分散した。膜厚25μm。
【0181】
該感光体の放電開始点は約600Vである。
【0182】
[感光体製造例2]
感光体製造例1において、ポリ4フッ化エチレン粉体(粒径0.2μm)を総固形分に対して10重量%添加しないことを除いて、同様に感光体を作成した。該感光体の放電開始点は約600Vである。
【0183】
[現像剤製造例1]
スチレンアクリル樹脂 100質量部
含金属アゾ染料 2質量部
低分子量ポリプロピレン 3質量部
カーボンブラック 5質量部
上記材料を乾式混合した後に、150℃に設定した2軸混練押出機にて混練した。得られた混練物を冷却し、気流式粉砕機により微粉砕した後に風力分級して粒度分布の調整されたトナー組成物を得た。このトナー組成物に、疎水化処理された酸化チタン1.5wt%を外添して、重量平均粒径6.8μmのトナーを作成した。
【0184】
また、平均径50μmのニッケル亜鉛フェライトに、シリコーン樹脂をコートしたものを、100質量部に対し、トナーを6質量部を混合し現像剤とした。
【0185】
[現像剤製造例2]
スチレン88質量部、n−ブチルアクリレート12質量部、ジビニルベンゼン0.1質量部、低分子量ポリプロピレン3質量部、カーボンブラック4質量部、含金属アゾ染料1.2質量部、アゾ系開始剤2.5質量部を分散混合し、上記溶液を燐酸カルシウム4質量部を分散した純水500質量部に加えホモミキサーにより分散し、70℃で、8時間重合し得られた重合体を濾過し、洗浄を行った後に、乾燥分級し、トナー組成物をえた。
【0186】
上記トナー組成物に、疎水化処理された酸化チタン1.5wt%を外添し、重量平均径6.5μmのトナーを作成した。
【0187】
また、平均径50μmのニッケル亜鉛フェライトに、シリコーン樹脂をコートしたものを、100質量部に対し、トナー6質量部を混合し現像剤とした。
【0188】
次いで本発明の実施例および比較例において使用される評価用機械および方法、および実施例および比較例を用い本発明を説明する。
【0189】
[デジタル複写機1]
電子写真装置としてレーザービームを用いたデジタル複写機(キャノン製:GP55)を用意した。該装置の概略は、感光体の帯電手段としてコロナ帯電器を備え、現像手段として1成分ジャンピング現像方法を採用した1成分現像器を備え、転写手段としてコロナ帯電器、ブレードクリーニング手段、帯電前露光手段を備える。また、感光体帯電器およびクリーニング手段、感光体は一体型のユニットとなっている。プロセススピード150mm/sである。該デジタル複写機を以下のように改造を施した。
【0190】
まず、プロセススピードを200mm/sと改造を施した。
【0191】
現像部分を1成分ジャンピング現像から、2成分現像剤を使用可能に改造を施した。さらに、帯電部分にマグネットローラーを内包した16Φ導電性非磁性スリーブを配し、帯電用磁気ブラシを形成する。さらにコロナ帯電器を用いた転写手段をローラー転写方式に変更し、帯電前露光手段を取り除いた。
【0192】
帯電部分の導電性スリーブと感光体とのギャップは、0.7mmと設定した。
また、現像バイアスは、−500Vの直流成分に1000Vpp/3kHzの矩形波を重畳する。
【0193】
さらにクリーニングブレードを取り去り、クリーナレス複写装置とした。図6に概略図を示す。
【0194】
(実施例1)
デジタル複写機1を用い、該磁性粒子のコーティング密度が230mg/cm2となるように帯電器を装着し、感光体を装着する。
【0195】
該磁気ブラシ帯電器を、感光体との接触部において同方向に回転させる。この時の、該帯電器回転周速110mm/sとする。
【0196】
まず、帯電部材に印加するバイアスは、印加電圧−700Vの直流電圧および1kHz、1600Vppの矩形波交流成分を印加し、32.5℃、相対湿度85%の条件下で、現像バイアスは、−500Vの直流成分に1000Vpp/3kHzの矩形波を重畳し、画像比率6%の文字画像連続して3000枚複写する。
そのまま一晩放置し再び複写を開始し、画像流れを評価した。朝一複写1枚目と50枚目を評価する。
【0197】
評価のレベルは、画像流れの見えないものについては、○とし、若干見られるものを△、画像流れのために乱れた画像となったものを×とした。
【0198】
磁性粒子製造例7の帯電用磁性粒子、感光体製造例2の感光体および現像剤製造例1の現像剤を用い、デジタル複写機1にて上記の評価をしたところ、朝一1枚目、50枚目ともに良好な画像であった。
【0199】
(実施例2〜実施例6)
表3のような組み合わせにて実施例1と同様の評価を行い、実施例3を除き良好な結果を得た。表3に結果をまとめて挙げる。
【0200】
実施例3において、朝一1枚目に画像流れが若干見られたものの、50枚時には、画像流れが消え、実用上問題のないレベルである。
【0201】
(比較例1〜比較例5)
表3の組み合わせにて、実施例と同様の評価を行った。表3に結果をまとめて挙げる。
【0202】
以上の比較例の結果より、比較例4に除いて、朝一画像流れのために乱れた画像となっており、50枚にて若干の回復はあるものの実用上不十分である。
比較例4においては、他の比較例に比べて、朝一の画像流れが良くなっているが、これは、比較的45μmより小の粒子の短軸長さ/長軸長さが、他の例よりも低めである、0.87を示していることによる摺擦効果によると推察されるが、効果は不十分である。
【0203】
さらに、比較例5においては、画像を複写中にリーク画像が生じ、原因を調査したところ、低抵抗粒子が、感光体との接触部、つまり、磁気ブラシ表面近傍に集まっていることが確認された。
【0204】
(実施例7)
[評価方法]
磁性粒子製造例15の帯電用磁性粒子、現像剤製造例2の現像剤および感光体製造例1の感光体をデジタル複写機1を用い、該磁性粒子のコーティング密度が230mg/cm2となるように帯電器に装着し、感光体を装着する。
【0205】
該磁気ブラシ帯電器を、感光体との接触部において同方向に回転させる。この時の、該帯電器回転周速110mm/sとする。
【0206】
評価モードは、まず10%文字原稿にてA4横送りで1000枚通紙を連続に行う。この際、帯電部材に印加するバイアスは、印加電圧−700Vの直流電圧および1kHz、1600Vppの矩形波交流成分を印加し、25℃/相対湿度60%の条件下耐久試験を行う。
【0207】
さらに、非画像形成部については、連続通紙時、最初の一枚めの画像が形成され得る以前の帯電時(前回転時)および画像形成間(紙間)および1000枚目の画像形成終了の後の感光体帯電時(後回転)については、−700Vの直流電圧および1kHz、1200Vppの矩形波交流成分を印加し、感光体を帯電させるが、印加直流成分と感光体の電位差を広げつつ、帯電磁気ブラシ中に混入するトナーを感光体上に移動させ、現像部分にて回収する。
【0208】
これら、感光体帯電時と異なる帯電バイアスを印加するタイミングとして、本実施例では、前回転時、後回転時、紙間を選択したが、これに限らず、画像形成せずに、感光体が移動するタイミングを見図ればよい。
【0209】
この際、図4に示すごとく、転写残りのトナーは、磁気ブラシに回収され、その摩擦帯電極性を感光体帯電極性と同じにし、一部感光体上をへて現像または回収される。
【0210】
耐久枚数20000枚毎に、印加電圧−700Vの直流電圧および1kHz、1600Vppの矩形波交流成分を印加し、感光体表面が0Vからの帯電電位を直流成分である−700Vの何%に到達するか収束率を測定した。
【0211】
収束率は、90%以上であれば良好、95%以上であれば優良な帯電性である。
【0212】
この結果、60000枚時点においても、良好な感光体帯電性を得られた。結果を表4に示す。
【0213】
また、感光体については、4万枚時に削れによるカブリを生じたので交換した。
【0214】
本実施例において使用された磁性粒子製造例15の帯電用磁性粒子と現像剤製造例2の現像剤において、使用されたトナーの摩擦帯電性を確認したところ、本実施例の感光体の帯電極性と同じ極性であるマイナスであった。
【0215】
(実施例8)
磁性粒子製造例16の帯電用磁性粒子を用いた以外は実施例7と同様の評価を行い、良好な結果を得た。結果を表4に示す。
【0216】
本実施例において使用された磁性粒子製造例16の帯電用磁性粒子とトナーの摩擦帯電性を確認したところ、本実施例の感光体の帯電極性と同じ極性であるマイナスであった。
【0217】
(実施例9)
磁性粒子製造例7の帯電用磁性粒子を用いることを除いて、実施例7と同様の評価を行い、良好な結果を得た。しかし、感光体削れによるカブリのため、30000枚において感光体を交換した。結果を表4に示す。
【0218】
本実施例において使用された磁性粒子製造例7の帯電用磁性粒子とトナーの摩擦帯電性を確認したところ、本実施例の感光体の帯電極性と同じ極性であるマイナスであった。磁性粒子をC6以上のアルキル基を含有しないため、削れが増えたものと考えられる。
【0219】
(実施例10)
磁性粒子製造例7の帯電用磁性粒子および感光体製造例2の感光体を用いた以外、実施例7と同様の評価を行い、良好な結果を得た。結果を表4に示す。ただし、感光体削れにより、20000枚および40000枚時に感光体を新しいものと交換した。感光体表層に潤滑材を含有させないために、削れが促進したものと考えられる。
【0220】
本実施例において使用された磁性粒子製造例7の帯電用磁性粒子とトナーの摩擦帯電性を確認したところ、本実施例の感光体の帯電極性と同じ極性であるマイナスであった。
【0221】
(比較例6)
磁性粒子製造例3の帯電用磁性粒子を用いることを除いて、実施例10と同様の評価を行った。表4に示すように、20000枚までは、帯電電位収束性は良好であったものの、40000枚時に、電位収束性の劣化が見られた。ただし、感光体削れにより、20000枚時に感光体を新しいものと交換した。
【0222】
(比較例7)
磁性粒子製造例6の帯電用磁性粒子を用いた以外、実施例10と同様の評価を行った。表4に示すように、60000枚時に、電位収束性の若干の劣化がみられた。ただし、感光体削れにより、20000枚および40000枚時に感光体を新しいものと交換した。
【0223】
【表1】
【0224】
【表2】
【0225】
【表3】
【0226】
【表4】
【0227】
【表5】
【0228】
【発明の効果】
以上に説明したように本発明では、導電性支持体上に感光層を有する感光体に、磁性粒子からなる帯電部材を接触させ、電圧を印加して感光体を放電を利用して帯電させる工程、感光体を露光して潜像を形成する工程、および該潜像をトナーにより可視化する工程を有する画像形成方法において、帯電部材に印加する電圧が、ピーク間が、1000V以下の振動電圧または放電開始電圧の2倍以上の電圧を重畳した直流電圧であり、磁性粒子は、平均径が40μm以上100μm以下であり、且つ45μmより小さい部分の短軸長さ/長軸長さの比が0.85以下であるように粉砕によって異形化されたフェライト粒子であって、また該磁性粒子全体の体積抵抗値が106〜109Ωcmとすることにより、帯電部材の高耐久性を実現するとともに、高温高湿下での画像流れを防止し、特にクリーナレスシステムにおいて、長期にわたり帯電性の安定な画像形成方法が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】帯電用磁性粒子と感光体表面層との間の放電作用を説明する説明図。
【図2】図1の場合よりも粒径の小さい帯電用磁性粒子と感光体表面層との間の放電作用効果を説明する説明図。
【図3】体積抵抗測定に使用された装置の概略説明図。
【図4】本発明の原理を示す概略説明図。
【図5】本発明に使用される感光体の層構成を示す断面図。
【図6】電子写真方式のデジタル複写機の構成を示す断面図。
【符号の説明】
10 現像剤
11 磁気ブラシ帯電器
12 感光体
13 像露光
14 転写ローラー
15 帯電用磁性粒子
16 導電性スリーブ
17 現像スリーブ
18 現像器
19 攪拌スクリュウ
21,22,23 磁性粒子
24 感光体表面層
25,26,26 磁性粒子と感光体表面層の接触点
301〜306 磁性粒子
307 感光体表面層
308〜313 磁性粒子と感光体表面層の接触点
A 測定セル
41,42 電極
43 ガイドリング
44 電流計
45 電圧計
46 定電圧装置
47 測定サンプル
48 絶縁物
501 画像定着器
502 帯電器
503 帯電用磁性粒子
504 導電性スリーブ
505 感光体
506 像露光
507 現像スリーブ
508 現像器
509,510 攪拌スクリュウ
511 現像剤
512 紙搬送ガイド
513 転写紙
414 転写ローラー
515 紙搬送ベルト
61 導電性基体
62 導電性被覆層
63 下引き層
64 電荷発生層
65 電荷輸送層
Claims (12)
- 導電性支持体上に感光層を有する感光体に、磁性粒子からなる帯電部材を接触させ、電圧を印加して感光体を放電を利用して帯電させる工程、感光体を露光して潜像を形成する工程、および該潜像をトナーにより可視化する工程を有する画像形成方法において、
該帯電部材に印加する電圧が、ピーク間が1000V以上または放電開始点の2倍以上の振動電圧を重畳した直流電圧であり、
該磁性粒子は、平均径が40μm以上100μm以下であり、且つ45μmより小さい部分の短軸長さ/長軸長さの比が0.85以下であるように粉砕によって異形化されたフェライト粒子であって、また
該磁性粒子全体の体積抵抗値が106〜109Ωcmであることを特徴とする画像形成方法。 - 前記磁性粒子の45μmより小さい部分の粒子の体積抵抗値をRa、該磁性粒子の45μmを越える部分の体積抵抗値を、Rbとしたとき、
0.5≦Ra/Rb≦5.0
である請求項1に記載の画像形成方法。 - 前記磁性粒子の45μmより小さい部分の粒子の体積抵抗値をRa、該磁性粒子の45μmを越える部分の体積抵抗値をRbとしたとき、
1.0≦Ra/Rb≦5.0
である請求項1に記載の画像形成方法。 - 前記磁性粒子の45μmより小さい部分の粒子の短軸長さ/長軸長さの比が0.80以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の画像形成方法。
- 可視化されたトナー像を転写部材に転写する工程、さらに該感光体上の転写残余のトナーをクリーニングする独立したクリーニング工程を有さず、現像工程にてクリーニングする工程を有する請求項1〜4のいずれか1項に記載の画像形成方法。
- 前記磁性粒子の表面が、C6以上のアルキル鎖を有する中心元素が、チタンまたは珪素またはアルミニウムまたはジルコニウムであるカップリング剤にて処理されており、該カップリング剤の存在量が、0.0001質量%以上0.5質量%以下である請求項1〜5のいずれか1項に記載の画像形成方法。
- 前記磁性粒子の粒度分布が、20μm〜200μmの範囲に2つ以上のピークまたはショルダーを有する請求項1〜6のいずれか1項に記載の画像形成方法。
- 前記感光体表面層に滑剤粉末を含有する請求項1〜7のいずれか1項に記載の画像形成方法。
- 前記磁性粒子とトナーの摩擦帯電性において、トナーの摩擦帯電極性が感光体の帯電極性と同じであり、該現像工程が反転現像である請求項1〜8のいずれか1項に記載の画像形成方法。
- 前記磁性粒子の10μm〜40μmの占める体積比率が、全磁性粒子に対して10体積%以上70体積%以下である請求項1〜9のいずれか1項に記載の画像形成方法。
- 前記磁性粒子の10μm〜40μmの占める体積比率が、全磁性粒子に対して15体積%以上60体積%以下である請求項10に記載の画像形成方法。
- 前記磁性粒子の10μm以下の粒子の占める体積比率が、5体積%以下である請求項1〜11のいずれか1項に記載の画像形成方法。
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