JP2002122492A - ロードセル用起歪体およびその製造方法 - Google Patents

ロードセル用起歪体およびその製造方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来公知のブロック状起歪体とプレート状起
歪体の双方の利点を備えた、従来にはない全く新しい起
歪体の提供。 【解決手段】 計量器本体に固定される固定端部12a
と、荷重を受ける可動端部12bと、固定端部12aと
可動端部12bを連結する上下の梁16,15とによっ
てロバーバル機構が構成されたロードセル用起歪体12
Aであって、幅方向中央の下梁15に対して上梁16を
幅方向に対称に配置した。起歪体12A全体を薄型化で
きるので、軽量かつコンパクトとなる。起歪体12A
は、ねじり剛性に優れ、偏芯荷重の影響を受けにくく、
また疲労もしにくいので、耐久性に優れる。ロードセル
として用いた場合には、長期にわたる高精度の計量が保
証される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、固定端部と可動端
部を上下の梁で連結したロバーバル機構を備えたロード
セル用起歪体およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】図23は、特開平8−271357号や
特開平9−288019号等の周知のロードセル用起歪
体を用いた第1の従来技術を示す。図中、ロードセルA
は、矩形ブロック状の起歪体1と、起歪体1の起歪部に
配置した歪ゲージ4などで構成され、起歪体1の固定端
1aが基台5に、可動端1bが被計量物の載置台6にそ
れぞれ固定されて、計量センサとして動作するようにな
っている。
【0003】起歪体1は、金属性の矩形ブロックにメガ
ネ形の貫通孔2を設けることで形成され、固定端1aと
可動端1bと上下の梁3,3'とでロバーバル機構が構
成されている。上梁3と下梁3'には、薄肉の起歪部3
a,3bが設けられ、この起歪部3a,3bの上下の面
に歪ゲージ4、4が貼り付けられており、載置台6に作
用する被計量物の重量Wは、この歪ゲージ4の抵抗変化
を介して検出される。
【0004】図24は、第2の従来技術である平板型の
ロードセルで、特表平10−500484号(国際出願
番号PCT/US95/06295号、国際公開番号W
O95/31700号)において開示されている。この
平板型のロードセルBは、プレート状の起歪体7の起歪
部に歪ゲージ9が貼り付けられて構成されている。起歪
体7は、右端の固定端7aと、中央のコ字型スリット8
に囲まれ、左端から平行に延出する舌片状の可動端7b
と、この可動端7bの両側に並行に設けられた起歪部と
なる梁7c,7cとから構成されている。符号7dは、
ロードセルBを基台に取り付けるための孔、符号7e
は、被計量物の載置台を取付け固定するための孔であ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前記した第1の従来技
術の起歪体1は、矩形ブロックの側面に貫通孔2を設け
ることにより形成されるが、上下の梁3,3'の剛性を
確保するには、梁3,3’の厚さをある程度以上に厚く
する必要があり、このため起歪体1が大型化し、重量も
かさむという問題があった。
【0006】また、肉厚のブロックに、例えばワイヤカ
ットにより貫通孔2を設ける場合、垂直貫通孔2を精度
よく加工するには熟練者でも多くの時間を必要としてい
た。
【0007】一方、前記した第2の従来技術の起歪体7
は、一枚の平板から形成されるため、製造が容易であ
る。しかし、固定端7a,可動端7b,一対の梁7c,
7cが全て面一に形成されているため、偏荷重の影響を
受け易く、しかもへたり易く耐久性に難があるという問
題があった。
【0008】本発明は前記した従来技術の問題点に鑑み
てなされたものであり、その目的は、従来のブロック状
の起歪体1とプレート状の起歪体7の欠点を解決すると
ともに、両者の利点を備えた新タイプの起歪体を提供す
ること、即ち、薄型軽量であるが、偏荷重の影響を受け
にくく、耐久性に優れ、しかも製造が容易なロードセル
用起歪体およびその製造方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、請求項1に係わるロードセル用起歪体においては、
計量器本体に固定される固定端部と、荷重を受け
る可動端部と、前記固定端部と可動端部を連結する上下
の梁とによってロバーバル機構が構成されたロードセル
用起歪体において、前記上梁および下梁を、一方を中心
として他方が幅方向に対称となるように配置した。 (作用)起歪部となる上梁または下梁に歪ゲージを配置
することで、可動端部に作用する荷重を検出するロード
セルが構成される。ロバーバル機構を構成する上梁と下
梁を上下方向に接近配置させることが可能であり、これ
により、起歪体全体が偏平となり、上下高さが比較的大
きいブロック状の第1の従来技術の起歪体1に比べて、
上下の高さを著しく小さくできる。また、上下方向に離
間する上梁と下梁は、互いに幅方向にオフセットされ、
一方を中心として他方が幅方向に対称となるように配置
されているため、ねじり剛性に優れている。即ち、起歪
体の縦断面の断面係数および横断面の断面係数は、複数
の薄肉の梁が面一に配置された第2の従来技術の起歪体
7に比べて大きく、それだけ起歪部となる梁は偏荷重の
影響を受けにくく、また疲労もしにくい。請求項2にお
いては、請求項1に記載のロードセル用起歪体におい
て、前記上梁と下梁の一方を起歪体の幅方向中央に配置
するとともに、他方を前記中央の梁の両側に離間して配
置し、また上下方向には、両者が離間するものの接近し
て配置するようにした。 (作用)梁を含む全体が面一である第2の従来技術の起
歪体7に比べ、上梁と下梁が上下に離間する点で、ねじ
り剛性に優れている。また上梁と下梁を上下方向に接近
させることで、その接近分だけ起歪体の上下高さを小さ
くできる。また、上梁と下梁は互いに幅方向にも離間す
るため、第1の従来技術の起歪体1よりも薄型化が可能
であり、しかも切削成形がし易い。また起歪部となり得
る梁の数は3本と少なく、構造がシンプルとなる。更
に、前記構成のシンプル化に伴い、プレス成形、射出成
形及び鋳造も可能で、しかもそれらの金型の加工も容易
となるなど、いずれの方法においても起歪体の製造が容
易となる。請求項3においては、請求項1または2に記
載のロードセル用起歪体において、 前記起歪体は、四
角形状のブロックを切削したものであって、前記上梁と
下梁を、四角状ブロック中央の上面側の切削穴とブロッ
ク側縁の下面側の切削穴とによって画成し、前記固定端
部と可動端部を、切削されないブロック両端によって形
成するようにした。 (作用)四角状ブロックの上面側の中央と下面側の幅方
向の両側縁を、例えばエンドミルを使ってそれぞれ所定
の深さだけ切削する。即ち、上面側の切削穴の幅方向両
側の側面と下面側の切削穴の幅方向内側の側面とが一部
重なるように切削することで、下梁を中心にして上梁を
幅方向対称に配置した起歪体を形成できる。また、前記
した起歪体を上下逆様にすれば、上梁を中心にして下梁
を幅方向対称に配置した起歪体となる。請求項4におい
ては、請求項1〜3のいずれかに記載のロードセル用起
歪体において、前記上梁と下梁の厚さを異なるように構
成した。 (作用)起歪体に作用する荷重と、起歪部となる梁に発
生する歪みとは、ほぼ比例するが、この荷重−歪み特性
がリニアに近いほど計量誤差を少なくできるので、この
特性がリニアとなる範囲内を計量範囲とすることができ
る。このため、歪ゲージを配置する下梁と上梁の厚さを
調整することで、荷重−歪み特性のリニア特性(荷重−
歪み特性曲線の直線部の長さや傾斜等)を変化させて、
所望のリニア特性をもつ起歪体を得ることができる。ま
た、梁の厚さに応じて起歪部の歪みが異なるので、厚さ
の異なる梁それぞれに歪ゲージを配置し、薄肉の梁は軽
量用ロードセルとして、また厚肉の梁は中,重量用ロー
ドセルとして使い分けることもできる。請求項5におい
ては、請求項1または2に記載のロードセル用起歪体に
おいて、 前記起歪体を、前記固定端部と可動端部を含
む面一のベースと、前記ベースの内側から上方に起立し
て前記固定部と可動端部間に延在する平板状の上梁と、
前記固定端部と可動端部とともに前記ベースを形成する
下梁とを備えて構成し、前記上梁に歪みゲージを配置す
るようにした。 (作用)起歪体は、一対の下梁を含む面一のベースと、
前記ベースの内側から起立するように設けられた上梁と
を備えたシンプルな構造で、切削、射出成形、鋳造また
はプレス成形のいずれの方法によっても製造することが
できる。また、計量器本体にねじ固定される固定端部
や、被計量物載置台がねじ固定される可動端部には、取
付固定面の加工誤差やねじ孔形成位置の寸法誤差やねじ
孔に螺着された各締結ねじの締結力差等に起因して固定
部ねじれが発生する場合があるが、歪ゲージを配置する
上梁はベースに対し起立した位置に設けられているた
め、固定端部および可動端部間から上梁までの延面距離
が長くなって、それだけ起歪部となる上梁に固定部ねじ
れの影響が及びにくい。請求項6においては、請求項5
に記載のロードセル用起歪体において、前記起歪体を、
全体がほぼ均一の板厚の板金プレス成形体であって、前
記ベースから上方に向かって膨出する膨出部と、前記膨
出部の幅方向の両側面を切り欠いて前記上梁および下梁
を形成する一対の切欠孔を備えた構成とした。 (作用)プレス成形により、板金に膨出部と一対の切欠
孔とを形成することで、一対の下梁を含むベースに対し
起歪部となる上梁を簡単に形成できる。膨出部は、ベー
スに対する段差分だけ上梁と下梁を上下方向に離間させ
る。そして、膨出部の段差を、固定端部と可動端部のそ
れぞれの周縁に沿って形成することで、固定端部と可動
端部を含めた起歪体全体の剛性が高まる。また、ベース
に形成する膨出部を、ベースから起立する第1の膨出部
と、前記第1の膨出部から起立する第2の膨出部によっ
て構成した場合には、膨出部の段差が2段となって、起
歪体全体の剛性がさらに高まる。請求項7においては、
請求項6に記載のロードセル用起歪体において、前記固
定端部および可動端部のそれぞれの周縁を前記上梁を中
心とする単一の円形状に形成するとともに、前記膨出部
の周縁も前記単一の円形状に倣った円形状に形成するよ
うにした。 (作用) 固定端部,可動端部の周縁、および固定端部
と可動端部間にまたがって形成されている膨出部の周縁
は、それぞれ上梁を中心とする単一の円に沿った形状に
形成されているため、板金のプレス成形の際に材料が均
一に延ばされて、起歪体全体の板厚が均一となる。請求
項8においては、請求項6または7に記載のロードセル
用起歪体において、前記固定端部および可動端部には、
上向きに突出する補強リブをそれぞれの周縁部に沿って
設けるようにした。 (作用)補強リブは、固定端部および可動端部の剛性を
高める。請求項9に係わるロードセル用起歪体の製造方
法においては、四角形状ブロックを切削加工する請求項
3または4に記載のロードセル用起歪体の製造方法であ
って、切削工具により前記四角形状ブロックの上面およ
び下面の互いに幅方向にオフセットした位置を、上面側
の切削穴と下面側の切削穴とが交差するまで切削して前
記上梁と下梁を形成するようにした。 (作用)エンドミル等の切削工具を用いて、四角形状ブ
ロックの上面側の切削穴と下面側の切削穴が両者の一部
で交差する深さまで切削すると、上面側の切削穴の底面
と下面側の切削穴の幅方向内側の側面とによって1本の
下梁が画成されるとともに、上面側の切削穴の幅方向両
側の側面と下面側の切削穴の底面とによって2本の上梁
が画成される。すなわち、幅方向中央の下梁に対し上下
方向および幅方向に離間する一対の上梁を備えた起歪体
が形成される。請求項10に係わるロードセル用起歪体
の製造方法においては、板金をプレスで成形する請求項
6〜8に記載のロードセル用起歪体の製造方法であっ
て、請求項6記載の切欠孔をブランキングにより形成す
る工程と、板金の中央部寄りに請求項6記載の膨出部を
プレスで折曲成形する工程とを備え、上記切欠孔の形成
工程後に前記膨出部の成形工程を行い、又は前記二つの
工程を逆にし、又は同時に行うことにより、前記上梁と
下梁を形成するようにした。 (作用)上梁と下梁を画成するための切欠孔をブランキ
ングにより形成する工程と、板金をプレスで折り曲げて
膨出部を成形する工程だけで、幅方向中央の上梁に対し
上下方向および幅方向に離間する一対の下梁を備えた起
歪体が形成される。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を実施例に基
づいて説明する。
【0011】図1〜図6は、本発明の第1の実施例を示
し、請求項1,2,3,9に対応する。図1はロードセ
ル式計量器の縦断面図、図2は図1に示すロードセルの
斜視図、図3は図2に示すロードセルを下面側から見た
斜視図、図4は図2に示すロードセルの中央横断面図、
図5は同ロードセルを用いた荷重検出回路図、図6は図
2に示すロードセル用起歪体を製造する際の切削方向を
示す説明図である。
【0012】図1〜図4において、符号10Aは、偏平
な片持ち梁式ロードセルであり、全体がアルミニウム性
の薄型矩形ブロック状で、左右方向対称に形成された起
歪体12Aと、起歪体12Aの左右方向中央の長板状の
起歪部14上に配置された歪みゲージ18とから構成さ
れている。
【0013】起歪体12Aは、幅5cm,長さ10c
m,高さ5mmの薄型矩形ブロックの左端側に形成され
た固定端部12aと、右端側に形成された可動端部12
bと、両端部12a,12bを連結する一対の上梁1
6,16と下梁15とでロバーバル機構が構成され、起
歪部14となる下梁15の上面には4個の歪ゲージ18
が貼り付けられている。
【0014】起歪体12Aの幅方向中央部に設けられた
下梁15は、起歪体12Aの下面と面一に形成されてい
る。一方、一対の上梁16,16は、起歪体12Aの上
面と面一に形成されて、下梁15に対して、上下方向お
よび幅方向に離間しかつ幅方向対称に設けられている。
【0015】前記ロードセル10Aは、図1に示すよう
に、起歪体12Aの固定端部12aが基台5に、また可
動端部12bが被計量物の載置台6にそれぞれ固定され
て、計量センサとして作用する。符号11aは、ロード
セル10Aを基台5に固定するためのねじ孔、符号11
bは、基台5に固定されたロードセル10Aに被計量物
の載置台6を取り付けるためのねじ孔である。これらの
ねじ孔11a,11bは、起歪体12Aの幅方向および
左右方向にそれぞれ対称とされるように設けられてお
り、起歪体12Aは、取り付けねじ7によって可動端部
12bが下動するように装着される。
【0016】図1,2,4に示す4個の歪みゲージ18
は、下梁15の上面に対称に配置されるとともに、図5
に例示するホイーストンブリッジ回路を構成する。そし
て、被計量物の重量Wは、このホイーストンブリッジ回
路の相対向する結線部P1,P2間に印加される入力e
iと、他の相対向する結線部P3,P4間からの出力e
oとを介して計量される。
【0017】次に起歪体12Aの利点について説明す
る。
【0018】図2〜図4に示すように、起歪体12Aは
薄型に形成されているため、第1の従来技術(図23の
起歪体1)に比べて軽量かつコンパクトである。また、
下梁15と該下梁15の両側の上梁16,16とは、上
下,左右方向に離間しているため、全てが面一に形成さ
れた第2の従来技術(図24の起歪体7)に比べて、起
歪体12Aの縦断面および横断面の断面係数が増大して
いて、偏荷重の影響を受けにくく、ねじり剛性に優れて
いる。
【0019】また、起歪体12Aは左右方向と幅方向に
対称で、しかもねじ孔11a,11bも、同様に対称に
配置されている。従って、起歪体12Aは、固定端部1
2aと可動端部12bを左右逆にして使用してもよく、
固定端部12aと可動端部12bを意識することなく歪
みゲージ18を配置したり、計量器に組み込んだりする
ことができる。
【0020】また、歪みゲージ18は、起歪体12Aの
上面から窪んだ下梁15の上面、即ち、下梁15を画成
する切削孔25(図6参照)の底面25a上に貼り付け
られているため、搬送する際に起歪体12Aを積み重ね
たとしても、歪みゲージ18が他部材と接触して傷つい
たり、はがれたりするおそれがない。
【0021】また、一般に、防水・防塵対策として、歪
みゲージ18の上方を保護カバーで覆うが、後述する切
削穴25を前記保護カバーの嵌合用の穴として利用でき
る利点がある。
【0022】次に、前記起歪体12Aの製造方法を、図
2と図6に基づいて説明する。
【0023】起歪体12Aは、左右の長さL、幅D、厚
さTのアルミニウム性の薄型矩形状ブロック20を素材
として、エンドミルを用いてその上面中央に切削孔25
を設けるとともに、その下面中央の両側縁寄りに切削孔
26,26を設けることで、製造される。図6の白抜き
矢印は、エンドミルの切削方向を示し、上面側の切削穴
25の側面と下面側の切削穴26,26の側面が交差す
るまで切削する。
【0024】即ち、矩形状ブロック20に設けた上面側
の切削穴25の底面25aと下面側の切削穴26の内側
面26b,26bとによって下梁15が画成され、上面
側の切削穴25の外側面25bと下面側の切削穴26の
底面26aとによって上梁16が画成されて、固定端部
12aと可動端部12b間に上下の梁16,15を備え
た起歪体12Aができあがる。その後、固定端部12
a,可動端部12bに前記したねじ孔11a,11bを
形成する。
【0025】図7は本発明の第2の実施例であるロード
セルの斜視図を示す。
【0026】このロードセル10Bは、図1,3と比較
すると明らかなように、前記した第1の起歪体12Aを
上下逆さまにするとともに、起歪部14となる一対の下
梁15,15の上面に歪みゲージ18を配置したもので
ある。固定端部12a,可動端部12bおよびねじ孔1
1a,11bについては、第1の実施例の起歪体12A
と同様に形成されている。
【0027】この第2の起歪体12Bでは、下梁15,
15の上面が上方および幅方向外側に開口しており、歪
みゲージ18を配置し易い点で優れている。その他、歪
ゲージ18が傷つきにくい点は、前記第1の起歪体12
Aの場合と同様である。
【0028】図8(a),(b)は本発明の第3の実施
例であるロードセルを示し、図8(a)はロードセルの
横断面図、図8(b)は図8(a)の起歪体の切削方向
を示す説明図である。
【0029】ロードセル10Cを構成する第3の起歪体
12Cは、前記した第1の起歪体12Aを応用したもの
であり、幅方向等間隔に並行する2本の下梁15と、下
梁15をそれぞれ挟み幅方向等間隔に並行する3本の上
梁16とを備え、下梁15の上面15aに配置した歪み
ゲージ18を介して計量されるもので、軽量用に使用さ
れる。
【0030】この起歪体12Cは、図8(b)に示すよ
うに、矩形状ブロック20の上面側と下面側で幅方向に
オフセットした所定位置を、エンドミルを用いて、図6
と同様に所定の深さまで切削することにより製造され
る。
【0031】図9(a),(b)は本発明の第4の実施
例であるロードセルを示し、図9(a)はロードセルの
横断面図、図9(b)は図9(a)に示す起歪体の切削
方向を示す説明図である。
【0032】ロードセル10Dを構成する第4の起歪体
12Dは、前記第1の起歪体12Aにおける下梁15を
幅方向中央位置で縦方向に分割した変形例であり、接近
して並行する2本の下梁15,15を挟み、下梁15に
対して幅方向および上下方向に離間して延びる2本の上
梁16,16が設けられている。
【0033】起歪体12Dは、第1の起歪体12Aに比
べて、並行する2本の下梁15、15が個別に歪むた
め、軽量用として使用され、その他については第1の起
歪体12Aと同様の利点を有している。
【0034】この第4の起歪体12Dは、図9(b)白
抜き矢印に示すように、アルミニウム性の矩形状ブロッ
ク20の所定位置を、エンドミルを用いて、上面側の切
削穴25と下面側の切削穴26を所定量だけ切削するこ
とで製造でき、その詳細な説明は図6における説明と同
様であり、省略する。
【0035】図10は本発明の第5の実施例であるロー
ドセルの斜視図であり、第1の実施例におけるロードセ
ル10Aを左右に一体に設けた変形例である。
【0036】このロードセル10Eは、左右に起歪体1
2E,12Eが一体に設けられており、それぞれの起歪
体12Eには、下梁15,上梁16及び歪みゲージ18
が設けられている。この起歪体12E,12Eは、歪ゲ
ージ18との組み合わせにもよるが、固定端部12a側
の起歪体12Eは歪みが大きいことから軽量用として、
また歪みが小さい可動端部12b側の起歪体12Eは、
重量用として用いることで、広範囲に計量できる利点が
ある。その他は第1の起歪体12Aと同一の構成であ
り、同一の符号を付すことで、その説明は省略する。
【0037】以上説明した第1〜第5の実施例では、下
梁15と上梁16の厚さが同一に形成され、第1の起歪
体12Aでは下梁15の幅が上梁16の幅の2倍とされ
たが、歪ゲージ18との組み合わせや後述する荷重−歪
み特性を考慮するならば、これらに限る必要はなく、所
望の特性が得られるように上下の梁の厚さや幅を調整で
きる。
【0038】例えば、図11(a)に示すように、起歪
体12Fの起歪部となる下梁15に1個の歪みゲージ1
8を配置するロードセル10F(第6の実施例)では、
ロードセル10Fの荷重−歪み特性がリニアとなるよう
に、下梁15の厚さが上梁16の厚さの約2倍に調整さ
れている。
【0039】また、図11(b)に示すように、第7の
実施例のロードセル10Gでは、起歪体12Gの下梁1
5と上梁16の双方にそれぞれ歪みゲージ18,18を
配置し、薄肉の上梁16を軽量用とし、また、厚肉の下
梁15を重量用とし、単一の起歪体でありながら二つの
計量センサとして使い分けすることができる。
【0040】即ち、このロードセル10Gを備えた計量
器は、下梁15側の歪みゲージ18で形成した荷重検出
回路と、上梁16側の歪みゲージ18で形成した荷重検
出回路とを切り換えることで、軽量なものから重量のあ
るものまでの広範囲の計量が可能となる。
【0041】以上の実施例では、起歪体12A〜12G
は、軽量かつ切削の容易性を考慮してアルミニウム性と
したが、同じ荷重−歪み特性を有するものであれば、そ
の他の金属またはエンジニアリングプラスチック等の合
成樹脂を素材としてもよい。
【0042】図12〜図17は、本発明の第8の実施例
であるロードセルを示し、請求項6,7,8,10に対
応する。図12はロードセルの斜視図、図13は図12
に示すロードセルの平面図、図14は図13に示すロー
ドセルのI−I線断面図、図15は図13に示すロードセ
ルのII−II線断面図、図16は補強リブの拡大断面
図、図17は図12に示す起歪体の製造工程を示す説明
図である。
【0043】図12および図13において、ロードセル
10Hを構成する第8の起歪体12Hは、板金をプレス
成形して形成したもので、左端側に形成された固定端部
112aと、右端側に形成された可動端部112bと、
両端部112a,112bを連結する一対の下梁11
5,115と上梁116とでロバーバル機構が構成さ
れ、起歪部114となる上梁116の上面には4個の歪
ゲージ18が貼り付けられている。
【0044】固定端部112aおよび可動端部112b
の周縁は、図13に示すように、単一の円形状Cに沿っ
て形成され、固定端部112aと可動端部112b間
は、符号113に示すように、幅方向(図13左右方
向)両側が内側にくびれた形状に形成されている。
【0045】起歪体12Hの中央には、図12〜図15
に示すように、上方に2段に起立する第1,第2の膨出
部120,130が形成され、くびれ部113に臨む膨
出部120,130の段差部には、一対の切り欠き孔1
17,117が設けられて、幅方向に離間する上下の梁
116,115が形成されている。即ち、切り欠き孔1
17,117によって、第2の膨出部130の平坦な頂
面壁には、起歪部114となる平板状の上梁116が形
成されるとともに、くびれ部113の内側には、固定端
部112aおよび可動端部112bとともに面一のベー
スを構成する下梁115が形成されている。
【0046】符号111a,111bは、固定端部11
2a,可動端部112bに設けられたねじ孔で、第1の
実施例におけるねじ孔11a,11bに相当する。
【0047】符号102a,102bは、固定端部11
2a,可動端部112bのそれぞれの周縁に沿って設け
られた補強リブ、符号103a,103bは、固定端部
112a,可動端部112bから下梁115に移行する
領域に設けられた補強リブで、いずれの補強リブも、固
定端部112aと可動端部112bの剛性を高めるため
のものである。
【0048】また、起歪体12Hの全体形状は、ねじ孔
111a,111bおよび補強リブ102a,102
b,103a,103bを含めて、前記第1の実施例に
おける起歪体12Aと同様、左右方向(図13上下方
向)および幅方向に対称に形成されている。
【0049】次に、この起歪体12Hの作用を説明す
る。
【0050】第1,第2の膨出部120,130は、固
定端部112aおよび可動端部112bを含む起歪体1
2Hの周縁部を除いた中央部全域にわたって形成されて
いるため、起歪体12H全体の剛性強度が高く、かつ固
定端部112aおよび可動端部112bの剛性強度も高
い。このため、起歪体12Hは耐久性に優れるととも
に、それだけ起歪体12Hを薄肉化できるという利点が
ある。
【0051】また、起歪体12Hでは、第1の膨出部1
20上の第2の膨出部130に上梁116を形成した構
造のため、固定端部112a,可動端部112bから起
歪部となる上梁116までの延面距離が長い。このた
め、計量器本体ケースや被計量物載置台に固定された固
定端部112aや可動端部112bに固定部ねじれが生
じたとしても、この影響が上梁116に貼り付けられた
歪ゲージ18に及びにくいという利点がある。
【0052】また、前記したように、固定端部112a
と可動端部112bは、それぞれの周縁が上梁116を
中心とした円形状Cに沿って形成されているため、この
ロードセル10Hを矩形状の体重計ケースの四隅に収容
する場合、隅部中央への収まりがよく、スペースを有効
に利用できるという利点がある。
【0053】また、起歪体12Hおよび膨出部120の
外形が円形状Cに倣った形状で、しかも左右方向および
巾方向対称に形成されているので、プレス成形する際、
上梁116,第1の膨出部120,固定端部112a,
可動端部112bへの成形材料の流れが均一となり、製
造する起歪体12Hの板厚や剛性などを同一にできる。
このため、上梁116の荷重・歪み特性がばらつくこと
のない同一特性の起歪体を量産できるという利点があ
る。
【0054】次に、この起歪体12Hをプレス成形で製
造する方法を、図17(a),(b)に基づいて説明す
る。
【0055】まず、外周が円形で中央の幅方向両側縁部
が内側にえぐられた平板状の板金Vaを用意する。次
に、図17(a)に示すように、ダイ50とパンチ60
により、セットした板金Vaに切り欠き孔117に対応
する孔117aおよびねじ孔111a,111b(図1
7(a)では図示せず)を形成する。次いで、図17
(b)に示すように、上下の金型80,70を用いて、
板金Vaの中央を垂直方向上方に絞り、第1の膨出部1
20および第2の膨出部130を起立させて成形する。
これに伴い、上梁116が切欠孔117(第2の膨出部
130の切り欠き117b,117b)に挟まれた形態
で形成されるとともに、下梁115が切欠孔117(第
1の膨出部120の切り欠き117c)の外側に形成さ
れる。同時に、固定端部112aおよび可動端部112
bには、上金型80と下金型70のそれぞれの成形面に
設けられている凹凸(図示せず)の噛み合いによって、
前記した補強リブ102a,102b,103a,10
3bが成形される。金型80,70によるプレス成形が
終了した後、必要に応じてその成形品Vbの外周縁が所
定の形状となるようにトリミングすることで、起歪体1
2Hができあがる。
【0056】なお、前記した方法では、くびれ部113
が予め形成された円形状の板金Vaにプレス加工を施
し、必要ならば最後に外周縁部をトリミングするように
なっているが、当初用意する板金Vaは、くびれ部11
3の形成されていない円形状で、ダイとパンチによる切
欠孔117を形成する工程と、プレス成形による膨出部
120,130を成形する工程により、上梁116およ
び下梁115を形成した後、最後のトリミング工程にお
いて、起歪体12Hの外形を切欠部113を含む所定形
状に切り揃えるようにしてもよい。
【0057】前記した図17(a),(b)に示す製造
方法では、最初に板金Vaに切り欠き孔117となる孔
117aを打抜いて形成した後、その板金Vaを折曲し
て成形する。
【0058】他の製造方法としては、図18に示すよう
に、ダイ72付きの金型70Aとパンチ82付きの金型
80Aを用いて、膨出部120,130をプレス成形す
ると同時に、折曲した板金Vcの段差部を打ち抜いて、
切り欠き孔117を形成する方法がある。
【0059】さらに他の製造方法としては、図19
(a),(b)に示すように、ダイ72内にパンチ押え
74を収容した金型70Bと、可動パンチ84付きの金
型80Bを用いて、膨出部120,130をプレス成形
した後、折曲した板金Vdの段差部を打ち抜いて、切り
欠き孔117を形成する方法がある。即ち、膨出部12
0,130をプレス成形する工程では、図19(a)に
示すように、可動ポンチ84は金型80Bに一体化さ
れ、かつパンチ押え74も金型70Bに一体化されて、
膨出部120,130の成形に貢献する。そして、膨出
部120,130を成形した後、または成形と同時に、
図19(b)に示すように、パンチ84およびパンチ押
え74が一体に下降して、膨出部120,130の段差
部に切り欠き孔117を形成するのである。この方法で
は、膨出部120,130を正確に成形した後、ブラン
キングにより切り欠き孔117を設けることで、上下の
梁116,115を形成するため、起歪体全体の板厚を
均一に形成できる。
【0060】次に、前記第8の起歪体12Hの変形例を
説明する。
【0061】前記起歪体12Hでは、第1,第2の膨出
部120,130が形成されているが、形状のシンプル
化を優先させるならば、図20,図21に示すロードセ
ル10I,10Jのように、起歪体12I,12Jに形
成する膨出部140、150は単一であってもよい。
【0062】また、前記した起歪体12H,12I,1
2Jの外形は円形状に形成したが、これはプレス成形す
る場合を考慮したものであり、円形に限らず正四角形、
正方形その他の形状であってもよい。
【0063】また、起歪体12H,12I等の固定端部
112aと可動端部112bは、成形性や取付性の点か
ら同一形状としたが、同一形状に限るものではなく、計
量器本体ケースや被計量物載置台の取付面に対応させ
て、適宜選択できるものである。さらに、起歪体の形状
は左右方向対称に限るものではなく、非対称であっても
差し支えない。
【0064】図22は、本発明の第11の実施例である
起歪体の斜視図であり、合成樹脂による射出成形やプレ
ス成形その他の方法で製造する上で最適な構成である。
【0065】このロードセル10Kの起歪体12Kで
は、固定端部112aと可動端部112bを含むベース
の中央に、台形状で幅広の膨出部160が起立するよう
に形成されている。膨出部160の平板状の頂面には、
上梁116が形成され、また上梁116の幅方向外側に
は、固定端部112aと可動端部112bとともに面一
のベースを形成する下梁115,115が形成され、起
歪部となる上梁116の上面には歪みゲージ18が貼り
付けられている。
【0066】この起歪体12Kは、これまで説明した起
歪体に比べ、ロバーバル機構を形成する切り欠き孔(膨
出部160を幅方向に貫通する孔)がシンプルであるた
め、下梁115,膨出部160,上梁116などを形成
し易く、量産に最適な構造となっている。
【0067】即ち、起歪体12Kは、切削、射出形成、
鋳造、プレス成形のいずれの方法によっても製造でき
る。
【0068】その他、固定端部112aと可動端部11
2b,下梁116などは、前記第8の起歪体12Hと同
一であり、同一の符号を付すことで、重複する説明は省
略する。
【0069】また、前記した種々の実施例の起歪体にお
ける固定端部および可動端部に設けたねじ孔は、雌ねじ
を形成しない単なる円孔であってもよい。
【0070】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、請求項
1に係るロードセル用起歪体によれば、第1の従来技術
と第2の従来技術の双方の利点を備えたロードセル用起
歪体が提供される。具体的に説明すると、第1に、起歪
体の偏平化による軽量化とコンパクト化が可能となる。
第2に、起歪体はねじり剛性に優れているため、それだ
け起歪部は偏荷重の影響を受けにくく、疲労もしにくい
ので、耐久性に優れ、しかも上下の梁の薄肉化が可能な
ために、長期にわたり高精度の計量が保証される。第3
に、起歪部となる上梁と下梁は、一方を中心として他方
が巾方向に対称に配置される関係にあり、上下いずれの
梁にも歪ゲージを配置することで、2種類の計量センサ
ーを持つロードセルとして利用できる。また、上梁と下
梁の厚さや形状を変えることにより、また歪ゲージとの
組み合わせにより、各種用途に応じた多様性に富むロー
ドセルを提供できる。請求項2によれば、偏荷重の影響
が少なく、しかも構造がシンプルであるため、梱包や搬
送の際の取り扱いが容易である。また、上梁と下梁が上
下方向に接近している分だけ起歪体が偏平となって、軽
量かつコンパクト化できる。また、上梁と下梁が幅方向
に離間した形態であるため、起歪体の製造も容易であ
る。請求項3によれば、四角状ブロックの上面側と下面
側を切削加工するだけで、下梁に対し幅方向に対称な上
梁、または上梁に対し幅方向に対称な下梁を備えた起歪
体を容易に製造できる。また、起歪体の外形は扁平な四
角ブロック状で、積み重ねることで梱包や搬送が容易と
なり、保管スペースもとられない。請求項4によれば、
起歪体本体の上梁と下梁の厚さを異ならしめることで、
起歪部の特性を調整し、歪ゲージとの組み合わせで多様
な特性を持つ起歪体を提供できる。また、例えば薄肉の
上梁には精密用の歪ゲージを、厚肉の下梁には軽量用の
歪ゲージをそれぞれ貼り付けることで、単一の起歪体で
ありながら計量範囲が異なる2種類の計量センサを提供
できる。また、これらの歪ゲージを配置した上梁と下梁
をロードセルとして切り換えて使用することにより、軽
量用から重量用まで広範囲の計量が可能となる。請求項
5によれば、切削、射出成形、鋳造またはプレス成形の
いずれによっても製造することができるので、種々の素
材で形成した起歪体を提供できる。また、固定端部や可
動端部に作用する固定部ねじれ等の負荷の歪ゲージに与
える影響を少なくすることができるので、高精度の計量
が可能となる。請求項6によれば、板金のプレス成形体
であっても、固定端部および可動端部を含む起歪体全体
の剛性強度を確保できるので、製造の容易な軽量・薄型
の起歪体を提供できる。請求項7によれば、起歪体全体
の板厚の均一性が確保されるため、量産した起歪体の荷
重−歪特性の同一性が保証される。請求項8によれば、
固定端部および可動端部の剛性が一層高められて、耐久
性に優れたロードセル用起歪体が提供される。請求項9
に係るロードセル用起歪体の製造方法によれば、四角形
状ブロックの上面側と下面側の所定位置を所定量だけ切
削することで、簡単に起歪体が形成でき、ワイヤカット
を用いた従来の製造方法に比べて製造が容易で、寸法精
度のよいロードセル用起歪体を量産することができる。
請求項10に係るロードセル用起歪体の製造方法によれ
ば、ブランキング工程をプレス工程の前または後に加
え、あるいはこれら両工程を一体化することで、ロバー
バル機構を備えた起歪体を簡単に製造できるので、ロー
ドセル用起歪体を安価に提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例であるロードセル式計量
器の縦断面図である。
【図2】図1に示すロードセルの斜視図である。
【図3】図2に示すロードセルを下面側から見た斜視図
である。
【図4】図2に示すロードセルの中央横断面図である。
【図5】同ロードセルを用いた荷重検出回路図である。
【図6】図2に示すロードセル用起歪体を製造する際の
切削方向を示す説明図である。
【図7】本発明の第2の実施例であるロードセルの斜視
図である。
【図8】(a)本発明の第3の実施例であるロードセル
の横断面図である。 (b)同ロードセル用起歪体の切削方向を示す説明図で
ある。
【図9】(a)本発明の第4の実施例であるロードセル
の横断面図である。 (b)同ロードセル用起歪体の切削方向を示す説明図で
ある。
【図10】本発明の第5の実施例であるロードセルの斜
視図である。
【図11】(a)本発明の第6の実施例であるロードセ
ルの横断面図である。 (b)本発明の第7の実施例であるロードセルの横断面
図である。
【図12】本発明の第8の実施例であるロードセルの斜
視図である。
【図13】図12に示すロードセルの平面図である。
【図14】同ロードセルの縦断面図(図13のI−I線
断面図)である。
【図15】同ロードセルの縦断面図(図13のII−I
I線断面図)である。
【図16】補強リブの拡大断面図である。
【図17】同ロードセル用起歪体の製造工程を示す説明
図である。
【図18】同ロードセル用起歪体の他の製造工程を示す
説明図である。
【図19】同ロードセル用起歪体のさらに他の製造工程
を示す説明図である。
【図20】本発明の第9の実施例であるロードセルの斜
視図である。
【図21】本発明の第10の実施例であるロードセルの
斜視図である。
【図22】本発明の第11の実施例であるロードセルの
斜視図である。
【図23】第1の従来技術である起歪体を組み込んだロ
ードセル式計量器の断面図である。
【図24】第2の従来技術であるロードセルの斜視図で
ある。
【符号の説明】
10A,10B,10C,10D,10E,10F,1
0G,10H,10I10J,10K ロードセル 12A,12B,12C,12D,12E,12F,1
2G,12H,12I12J,12K 起歪体 12a,112a 固定端部 12b,112b 可動端部 14,114 起歪部 15,115 下梁 16,116 上梁 18 歪みゲージ 20 矩形状ブロック 25 上面側の切削穴 26 下面側の切削穴 102a,102b,103a,103b 補強リブ 113 くびれ部 117 切り欠き孔 120 第1の膨出部 130 第2の膨出部 140,150,160 膨出部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐々木 隆康 埼玉県北本市朝日1丁目243番地 株式会 社エー・アンド・デイ開発・技術センター 内 Fターム(参考) 2F049 AA16 BA16 CA01 CA02

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 計量器本体に固定される固定端部と、荷
    重を受ける可動端部と、前記固定端部と可動端部を連結
    する上下の梁と、によってロバーバル機構が構成された
    ロードセル用起歪体において、前記上梁および下梁は、
    一方を中心として他方が対称に配置されたことを特徴と
    するロードセル用起歪体。
  2. 【請求項2】 前記上梁と下梁は、一方が起歪体の中央
    に配置されるとともに、他方が前記中央配置梁の両側に
    離間して配置され、また上下方向には、両者が離間する
    ものの接近して配置されたことを特徴とする請求項1に
    記載のロードセル用起歪体。
  3. 【請求項3】 前記起歪体は、四角形状のブロックを切
    削したものであって、前記上梁と下梁は、四角状ブロッ
    ク中央の上面側の切削穴とブロック側縁の下面側の切削
    穴とによって画成され、前記固定端部と可動端部は、切
    削されないブロック両端によって形成されたことを特徴
    とする請求項1または2に記載のロードセル用起歪体。
  4. 【請求項4】 前記上梁と下梁は、その厚さが異なるこ
    とを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のロード
    セル用起歪体。
  5. 【請求項5】 前記起歪体は、前記固定端部と可動端部
    を含む面一のベースと、前記ベースの内側から上方に起
    立して前記固定端部と可動端部間に延在する平板状の上
    梁と、前記固定端部と可動端部とともに前記ベースを形
    成する下梁とを備え、前記上梁に歪みゲージが配置され
    ることを特徴とする請求項1または2に記載のロードセ
    ル用起歪体。
  6. 【請求項6】 前記起歪体は、全体がほぼ均一の板厚の
    板金プレス成形体であって、前記ベースから上方に向か
    って膨出する膨出部と、前記膨出部の幅方向の両側面を
    切り欠いて前記上梁および下梁を形成する一対の切欠孔
    を備えたことを特徴とする請求項5に記載のロードセル
    用起歪体。
  7. 【請求項7】 前記固定端部および可動端部のそれぞれ
    の周縁が前記上梁を中心とする単一の円形状に形成され
    るとともに、前記膨出部の周縁も前記単一の円形状に倣
    った円形状に形成されたことを特徴とする請求項6に記
    載のロードセル用起歪体。
  8. 【請求項8】 前記固定端部および可動端部には、上向
    きに突出する補強リブがそれぞれの周縁部に沿って設け
    られたことを特徴とする請求項6または7に記載のロー
    ドセル用起歪体。
  9. 【請求項9】 四角形状ブロックを切削加工する請求項
    3または4に記載のロードセル用起歪体の製造方法であ
    って、切削工具により前記四角形状ブロックの上面およ
    び下面の互いに幅方向にオフセットした位置を、上面側
    の切削穴と下面側の切削穴とが交差するまで切削して前
    記上梁と下梁を形成することを特徴とするロードセル用
    起歪体の製造方法。
  10. 【請求項10】 板金をプレスで成形する請求項6〜8
    に記載のロードセル用起歪体の製造方法であって、請求
    項6記載の切欠孔をブランキングにより形成する工程
    と、板金の中央部寄りに請求項6記載の膨出部をプレス
    で折曲成形する工程とを備え、上記切欠孔の形成工程後
    に前記膨出部の成形工程を行い、又は前記二つの工程を
    逆にし、又は同時に行うことにより、前記上梁と下梁を
    形成することを特徴とするロードセル用起歪体の製造方
    法。
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