JPH084573Y2 - 重量計 - Google Patents

重量計

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JPH084573Y2
JPH084573Y2 JP1989067098U JP6709889U JPH084573Y2 JP H084573 Y2 JPH084573 Y2 JP H084573Y2 JP 1989067098 U JP1989067098 U JP 1989067098U JP 6709889 U JP6709889 U JP 6709889U JP H084573 Y2 JPH084573 Y2 JP H084573Y2
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純二 隅田
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Description

【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本考案はキッチンスケール、調理器具用調理物重量
計、体重計その他の各種の機器に利用される平板型ロー
ドセルを用いた重量計に関するものである。
(従来の技術) 従来、平板型ロードセルを用いた重量計としては、実
開昭61−184936号公報に示すものがある。
この重量計は、平板状の起歪体に歪ゲージを貼着した
ロードセルの一端を固定して片持ち支持し、他端に受皿
を取り付けたものである。また、前記歪ゲージをロード
セルの上面及び下面の所定の位置にそれぞれ2個づつ計
4個貼着して、これらの歪ゲージでブリッジ回路を構成
することにより、受皿に加わる荷重に対して一定の精度
が得られるようにしたものである。この重量計では、受
皿に被計量物を載置すると、起歪体が弾性変形して歪ゲ
ージが歪み、その抵抗が変化して重量に応じたブリッジ
回路の出力電圧が得られる結果、被計量物の重量が測定
できるようになっている。
(考案が解決しようとする課題) しかしながら、平板型ロードセルには個々の歪ゲージ
の感度の相異、その取付位置のずれ、あるいは起歪体の
寸法誤差等が存在するため、偏荷重に対する誤差が発生
する。このため、平板型のロードセルを用いた重量計
は、一般に、偏荷重精度が悪く、精度が要求される重量
計には不適当なものであった。そこで、平板型ロードセ
ルよりも高価なロバーバル機構を用いた平行平板型のロ
ードセルを使用しているのが実情である。
ところで、前記のような重量計は、歪ゲージが貼着さ
れたロードセルを本体に組み込んだ後に、偏荷重誤差を
調整するのは相当の困難を伴うことから、予めロードセ
ルの偏荷重誤差を調整しておき、これをそのまま組み込
むことにより、組立後の調整作業を不要としている。こ
のため、既に調整済みのロードセルの精度が、本体への
組み込み後も維持されて再現されることが望ましい。
ところが、ロードセルを本体に組み込む際に、取付け
ボルトの締付けトルクが異なったり、位置ずれが生じる
ことにより、その支持状態が調整時の支持状態と異なる
ため再現性が低下する。特に、平板型のロードセルで
は、取付部の面積が取付台に依存し、僅かな位置ずれで
支持状態が変化して起歪体の変形に影響する結果、再現
性が極めて悪い。
本考案はかかる問題点に鑑みてなされたもので、偏荷
重精度の良い平板型ロードセルが用いられ、そのロード
セルの偏荷重精度の再現性の良い取付構造を備え、組立
後の調整作業が不要な重量計を提供することを目的とす
る。
(課題を解決するための手段) 前記目的を達成するため、平板状の起歪体の中央部を
くびれさせて設けた応力集中部にブリッジ回路を構成す
る4個の歪ゲージを貼着し、当該応力集中部の一部を削
り取って偏荷重誤差を調整したロードセルの一端を、基
板に取り付けて片持ち支持するとともに、当該ロードセ
ルの他端に受皿を取り付けた重量計において、 第1考案は、前記基板又は受皿のうち少なくともいず
れか一方に取付台を設け、該取付台にロードセルを取り
付けるとともに、当該取付台のロードセルと接する縁角
部を面取りしたものである。
第2考案は、前記ロードセルの一端側上面を基板に設
けた下部取付台の上端の折曲部に取り付けるとともに、
他端側下面を受皿に設けた上部取付台の下端の折曲部に
取り付けたものである。
第3考案は、前記ロードセルの少なくともいずれか一
端側を折曲して取付部を設け、この取付部に基板又は受
皿を取り付けたものである。
第4考案は、前記ロードセルの少なくともいずれか一
端に段状の取付部を設けて、この取付部に基板又は受皿
を取り付け、ロードセルが当該基板又は受皿の取付面か
ら離れるようにしたものである。
(実施例) 次に、本考案の実施例を添付図面に従って説明する。
第1図〜第9図は第1考案の実施例を示す。
第1図において、1はロードセルで、その一端側下面
は基板2に一体成形された下部取付台3に取付ボルト4,
4により固定され、片持ち支持されている。また、ロー
ドセル1の他端側上面には、上部取付台5を介して受皿
6が取付ボルト7,7で取り付けられている。この受皿6
は、その中心がロードセル1の中央部と一致するように
取り付けられている。基板2に設けた穴8は、取付ボル
ト7,7を締め付けるための作業穴である。
前記下部取付台3及び上部取付台5のロードセル1と
接する各々の縁角部3a,5aは面取りされている。この面
取り形状としては、第4図に示すように、完全な曲面状
であってもよいし、また第5図に示すように、ロードセ
ル1に近接する部分のみを曲面状にして他の部分を平面
状に形成してもよい。あるいは、第6図に示すように完
全な平面状に形成することもできる。
ロードセル1は、中央部の両側を矩形に切り欠いてく
びれされることにより応力集中部10を形成し、該応力集
中部10の上面に、第8図に示すように、ブリッジ回路を
構成する4個の歪ゲージ11a,11b,11c,11dを貼着したも
のである。この歪みゲージ11a,11b,11c,11dは2個ずつ
応力集中部10の上面と下面に貼着してもよいが、本実施
例のように、一面にのみ貼着することにより、貼着作業
が半減するとともに、一枚のシート上にエッチングで直
接ブリッジ回路を形成することができ、配線が簡単とな
る。
また、このロードセル1の各歪ゲージ11a〜11dの感度
の相異、貼着位置のずれ等に起因して生じる偏荷重誤差
は、その製造時に、応力集中部10の一部を削り取ること
により調整されている。すなわち、ロードセル1の応力
集中部10の角部12a,12b,12c,12dを適宜削り取ってトリ
ミングし、各歪ゲージ11a,11b,11c,11dに対応する部分
の剛性を変化させることにより、偏荷重に対する誤差が
一定の精度になるように調整されている。
前記歪ゲージ11a,11b,11c,11dが構成するブリッジ回
路の入力端子は、第9図に示すように、基準電圧Vcc側
に接続され、出力端子は増幅回路13、変換回路14及び処
理回路15を経て表示装置16に接続されている。そして、
このブリッジ回路の出力電圧は、増幅回路13で増幅さ
れ、変換回路14でデジタル変換、周波数変換あるいは時
間変換された後、処理回路15でマイクロコンピュータ等
により風袋引き等の演算処理がなされて重量値が求めら
れ、表示装置16で表示されるようになっている。
以上の構成からなる重量計は、まず前記のように応力
集中部10の一部を削り取ってトリミングすることにより
高精度に調整されたロードセル1を、そのまま基板2の
下部取付台3に取り付けた後、先端に受皿6を取り付け
るだけでロードセル1の当初の偏荷重精度が再現され
る。
以下、このように組立後の調整作業がなくとも偏荷重
精度が再現される理由について説明する。
荷重Wが作用したときのロードセル1の変形は、第4
図に示すように、ロードセル1が接する下部取付台3の
縁角部3aが面取りされているため、取付ボルト4を支点
としたときの片持ち梁の自由撓み曲線Cに近似してい
る。したがって、ロードセル1が、第8図中2点鎖線で
示すように、下部取付台3に対して傾斜したり、長手方
向にずれたまま取り付けられたとしても、第4図中2点
鎖線で示すように、変形状態が殆ど変化せず、応力集中
部10の変形に与える影響が少ない。
これは、ロードセル1の受皿6の取付側においても同
様である。
仮に、取付台3,5に面取りがないとすると、第7図に
示すように、取付ボルト4から縁角部に至るまで全く変
形しなくなるため、荷重Wが作用したときのロードセル
1の変形は、取付ボルト4を支点としたときの片持ち梁
の自由撓み曲線Cから外れ、縁角部近傍のA点において
局部的に変形した状態となる。そして、ロードセル1に
僅かでも位置ずれが生じると、第7図中2点鎖線で示す
ように、縁角部近傍の変形状態がさらに変化し、歪ゲー
ジ11a,11b,11c,11dの歪が大きく変化してしまい、ロー
ドセル1の当初の偏荷重精度が維持できないことにな
る。
したがって、この重量計では、取付時の位置ずれによ
り、たとえ支持状態が僅かに変化しても、応力集中部10
の変形状態に影響しないため、ロードセル1の当初の偏
荷重精度が維持され、再現性が良い。
ところで、この重量計のロードセル1は、中央部に応
力集中部10が形成されているので、被計量物の重量Wが
作用すると、応力集中部10の歪みが大きくなり、例えば
歪ゲージ11aと歪ゲージ11bの歪みの差を大きくとること
ができ、感度が向上する。
また、この重量計では、ロードセル1の歪ゲージ11a
〜11dが第8図,第9図に示すような位置関係のブリッ
ジ回路を構成しているため、以下に説明するように、偏
荷重誤差が補償される。
すなわち、荷重Wが第2図において左側にxだけ偏心
し、モーメントWxが付加されて、例えば歪ゲージ11d,11
bがより圧縮されたとしても、歪ゲージ11a,11cもその分
だけ圧縮されるため、ブリッジ回路の出力電圧は変化し
ない。また、荷重Wが第3図において右側にyだけ偏心
し、ねじりモーメントWyが付加されて、例えば歪ゲージ
11c,11bがより引っ張られたとしても、歪ゲージ11a,11d
もその分だけ引っ張られるため、ブリッジ回路の出力電
圧は変化しない。このように、偏荷重によるモーメント
が測定値に影響することはない。
第10図に示す重量計は、組立時にロードセル1と下部
取付台3の間、及びロードセル1と上部取付台5の間に
それぞれスペーサ20,21を介在させたものである。この
スペーサ20,21は、ロードセル1の偏荷重誤差調整時に
使用されたものと同一であり、調整時の状態のままロー
ドセル1に装着されたものである。これにより、ロード
セル1の取付部の面積はこのスペーサ20,21によって定
まり、取付台3,5の大きさに影響せず、ロードセル1の
メーカ等での調整時と同一の支持状態となる結果、組立
後の偏荷重精度が維持される。
なお、この実施例のように、下部取付台3,上部取付台
5を設けずに、直接、ロードセル1をスペーサ20を介し
て基板2に取り付け、あるいはロードセル1にスペーサ
21を介して受皿6を取り付けるようにしてもよい。ま
た、スペーサ20,21は板状に限らず、その形状は任意で
ある。
第11図は、第2考案の実施例を示し、この重量計は、
ロードセル1の一端側上面を基板2の上面に突設した下
部取付台22の上端の状折曲部の下面に取付ボルト4,4
で取り付けるとともに、ロードセル1の他端側下面を受
皿6の下面に突設した上部取付台23の下端の状折曲部
の上面に取付ボルト7,7で取り付けたものである。これ
により、受皿6に荷重Wが作用すると、ロードセル1の
両端はそれぞれ下部取付台22,上部取付台23と接する面
から離隔する方向に撓むことになる。このため、ロード
セル1の変形状態が取付台22,23の大きさや、取付時の
ロードセル1の位置ずれに影響することはなく、偏荷重
精度の再現性が向上する。
第12図は、第3考案の実施例を示し、この重量計は、
ロードセル1の両端を同一方向に直角に折曲して取付部
1a,1bを設け、一端側の取付部1aの外面を基板2に立設
した下部取付台24の壁面に取り付けるとともに、他端側
の取付部1bの外面に上部取付台25を介して受皿6を取り
付けたものである。
また、第13図は、第4考案の実施例を示し、この重量
計は、ロードセル1の両端を互いに逆方向に段状に折曲
して取付部1c,1dを設け、この取付部1c,1dをそれぞれ下
部及び上部取付台3,5に取り付けて、ロードセル1が各
取付台3,5から離れるようにしたものである。なお、取
付台3,5を介さずに、直接、取付部1c,1dを基板2及び受
皿6に取り付けるようにしてもよい。
前記第3考案及び第4考案の重量計では、いずれもロ
ードセル1の支持状態が、下部又は上部取付台の大きさ
に影響しないため、偏荷重精度の再現性が良い。
(考案の効果) 以上の説明から明らかなように、第1考案によれば、
予め起歪体に設けた応力集中部の一部を削り取ることに
より、ブリッジ回路のみでは補償し得ない各々の歪ゲー
ジの感度の相異、貼付位置のずれ等に起因する偏荷重誤
差が調整された平板型ロードセルを用いているので、ロ
バーバル機構を用いた平行平板型ロードセルを使用した
重量計と同様に、偏荷重精度が良く、しかも安価で高精
度の重量計となる。
また、取付台のロードセルと対向する縁角部を曲面状
に面取りしているので、取付時に多少のずれが生じて
も、ずれによる局部的な変形が生じることはなく、偏荷
重精度の再現性が向上し、取付後の調整作業が不要とな
る。
一方、第2考案〜第4考案によれば、ロードセルの支
持状態が取付面に依存しないため、ロードセルの調整時
と同一の支持状態となり、偏荷重精度の再現性が良く、
取付後の調整が全く不要となり、大幅なコストダウンが
可能となる。
【図面の簡単な説明】
第1図〜第9図は第1考案に係る重量計を示し、第1図
はその重量計の分解斜視図、第2図は重量計の正面図、
第3図は重量計の側面図、第4図はロードセルの変形状
態を示す正面図、第5図,第6図は取付台の面取り状態
を示す断面図、第7図は縁角部を面取りしない場合のロ
ードセルの変形状態を示す正面図、第8図はロードセル
の歪ゲージ貼着状態を示す平面図、第9図は重量計の回
路図、第10図はスペーサを介してロードセルを支持する
構造の重量計の正面図、第11図,第12図,第13図はそれ
ぞれ第2考案,第3考案,第4考案に係る重量計の正面
図である。 1…ロードセル、2…基板、3…下部取付台、3a…縁角
部、5…上部取付台、5a…縁角部、6…受皿、10…応力
集中部、11a,11b,11c,11d…歪ゲージ、20,21…スペー
サ、22…下部取付台、23…上部取付台、1a,1b…取付
部、24…下部取付台、25…上部取付台、1c,1d…取付
部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭59−42401(JP,A) 特開 昭63−256832(JP,A) 特開 昭54−140565(JP,A) 実願昭60−55676号(実開昭61−173029 号)の願書に添付した明細書及び図面の内 容を撮影したマイクロフィルム(JP, U) 実願昭59−130896号(実開昭61−44528 号)の願書に添付した明細書及び図面の内 容を撮影したマイクロフィルム(JP, U)

Claims (4)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】平板状の起歪体の中央部をくびれさせて設
    けた応力集中部にブリッジ回路を構成する4個の歪ゲー
    ジを貼着し、当該応力集中部の一部を削り取って偏荷重
    誤差を調整したロードセルの一端を、基板に取り付けて
    片持ち支持するとともに、当該ロードセルの他端に受皿
    を取り付けた重量計において、 前記基板又は受皿のうち少なくともいずれか一方に取付
    台を設け、該取付台にロードセルを取り付けるととも
    に、当該取付台のロードセルと接する縁角部を面取りし
    たことを特徴とする重量計。
  2. 【請求項2】平板状の起歪体の中央部をくびれさせて設
    けた応力集中部にブリッジ回路を構成する4個の歪ゲー
    ジを貼着し、当該応力集中部の一部を削り取って偏荷重
    誤差を調整したロードセルの一端を、基板に取り付けて
    片持ち支持するとともに、当該ロードセルの他端に受皿
    を取り付けた重量計において、 前記ロードセルの一端側上面を基板に設けた下部取付台
    の上端の折曲部に取り付けるとともに、他端側下面を受
    皿に設けた上部取付台の下端の折曲部に取り付けたこと
    を特徴とする重量計。
  3. 【請求項3】平板状の起歪体の中央部をくびれさせて設
    けた応力集中部にブリッジ回路を構成する4個の歪ゲー
    ジを貼着し、当該応力集中部の一部を削り取って偏荷重
    誤差を調整したロードセルの一端を、基板に取り付けて
    片持ち支持するとともに、当該ロードセルの他端に受皿
    を取り付けた重量計において、 前記ロードセルの少なくともいずれか一端側を折曲して
    取付部を設け、この取付部に基板又は受皿を取り付けた
    ことを特徴とする重量計。
  4. 【請求項4】平板状の起歪体の中央部をくびれさせて設
    けた応力集中部にブリッジ回路を構成する4個の歪ゲー
    ジを貼着し、当該応力集中部の一部を削り取って偏荷重
    誤差を調整したロードセルの一端を、基板に取り付けて
    片持ち支持するとともに、当該ロードセルの他端に受皿
    を取り付けた重量計において、 前記ロードセルの少なくともいずれか一端に段状の取付
    部を設けて、この取付部に基板又は受皿を取り付け、ロ
    ードセルが当該基板又は受皿の取付面から離れるように
    したことを特徴とする重量計。
JP1989067098U 1989-06-07 1989-06-07 重量計 Expired - Lifetime JPH084573Y2 (ja)

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JPH036526U JPH036526U (ja) 1991-01-22
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