JP2002121318A - 廃プラスチックのケミカルリサイクル方法及び装置 - Google Patents
廃プラスチックのケミカルリサイクル方法及び装置Info
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Abstract
素、並びにBTXを効果的に回収する。 【解決手段】 廃プラスチックからポリオレフィン系プ
ラスチックとそれ以外のプラスチックとを分離する前処
理工程(I)と、ポリオレフィン系プラスチックを熱分
解により気化する加熱分解工程(II)と、その熱分解
ガス5から第一の触媒分解部8のホウ素含有珪酸塩触媒
7により炭素数2〜4のオレフィンを生成し、続いて第
二の触媒分解部10のガリウム含有珪酸塩触媒9により
BTXと水素を生成させる触媒分解工程(III)と、
触媒分解工程(III)を出たガス13 から高沸点成
分を分離する高沸点成分分離工程(IV)と、高沸点成
分が除去されたガス13を冷却して炭素数2〜4のオレ
フィンガス及び水素を主体とする気相16と、BTXを
主体とする液相17とに分離する気液分離工程(V)と
を有する。
Description
特に都市ゴミ等の廃棄物に含まれる廃プラスチックのう
ち、主にポリオレフィン系プラスチック(ポリエチレ
ン、ポリプロピレン等)を処理して、プラスチック原料
として再利用できる炭素数2〜4のオレフィンガス、燃
料電池用燃料、水添・脱硫用原料として再利用できる水
素、及び化学/医薬原料として再利用できるベンゼン、
トルエン、及びキシレン(以下BTXと称する)等の芳
香族炭化水素を、高効率に回収できるようにした廃プラ
スチックのケミカルリサイクル方法及び装置に関する。
高分子廃棄物(廃プラスチック)の発生量が増加してお
り、こうした廃プラスチックの処理が大きな問題となっ
ている。プラスチックの生産量は、ポリオレフィン系プ
ラスチック(ポリエチレン、ポリプロピレン等)が最も
多く、そのために発生する廃プラスチックの量もポリオ
レフィン系プラスチックが最も多くなっている。近年、
ペットボトルや発泡材容器等は、分別回収がすすめられ
るようになってきているが、種々のプラスチック製の容
器、板、袋、帯状物等は分別されることなく一緒に処理
している。
クルする方法としては、高炉原料化方法、油化方法、ガ
ス化方法等が考えられている。
ックを添加して、製鉄時の還元剤とする位置付けである
が、最終的には二酸化炭素(CO2)となって排出され
るものである。
を担持した活性炭触媒等の触媒の存在下、又は触媒の存
在なしで加熱処理することにより熱分解し、その後コン
デンサにより凝縮させて水素(H2)を含む炭素数1〜
20の多様の組成が混在した回収油を得るようにしたも
のである。この回収油は、種々の燃焼設備にそのまま燃
料として用いたり、或いは精製することによって、ガソ
リンを得たり、更にはオレフィンガスや化学/医薬原料
等を得るようにしている。
1400℃で加熱して熱分解し、得られた分解ガスをメ
タノールやアンモニアを合成する際の原料とするもので
ある。
炉原料化方法では、廃プラスチックを、単に製鉄時の還
元剤として利用するというものであるが、高炉の還元剤
として用いられる量には限りがあり、発生する廃プラス
チックの量からみて利用される量は非常に少なく期待で
きる効果も小さい。又、還元剤として添加した廃プラス
チックは、単に二酸化炭素(CO2)となって排出され
るものであり、よって、石油資源から作られたプラスチ
ックが石油化学原料としてリサイクルされてはおらず、
単に消費されてしまうという問題がある。
が多様であるために、特定化合物を回収することが困難
であり、特に、プラスチック原料となるオレフィンガ
ス、或いは燃料電池用燃料、水添・脱硫用原料として利
用できる水素(H2)、更には化学/医薬原料として利
用できるベンゼン、トルエン、キシレン(BTX)の回
収率が低かった。又、回収油の組成が多岐にわたるため
に、必要な成分を取り出すための複雑な精製工程が必要
である。従って、実用上は燃料油としての用途のみに限
定され、よってこの場合も、石油化学原料としてリサイ
クルされずに単に消費されてしまうという問題がある。
熱分解によってガス化するために、600〜1400℃
という高温で加熱処理する必要があリ、そのために、エ
ネルギー消費量が増加し、且つ反応器の製作にも耐熱性
材料を必要として装置コストが増化する問題がある。
又、ガス化方法は高温で分解処理することにより水素
(H2)及び一酸化炭素(CO)を生成するものである
が、メタノールやアンモニア等を合成する際には、更に
多くのエネルギーが必要になるという問題がある。この
ようなエネルギー的、設備的に多大な費用を要する方法
は、廃プラスチックのリサイクルとして採用することは
困難である。
は、例えばポリ塩化ビニルで成形された容器やその他の
材料、或いは塩素により表面加工して通気性を遮断した
袋やシート等のように、塩素を含有するものが多く混在
している。
環境汚染の問題から確実に塩素を分離除去して処理する
必要があるが、一般には廃プラスチックの具体的なケミ
カルリサイクルが実施されていないことから、単に高温
で焼却処理するという方法が取られていた。
で、廃プラスチックを脱塩素処理して塩素を確実に除去
し、且つ脱塩素された廃プラスチックからプラスチック
原料としてのオレフィンガス及び水素、並びに化学/医
薬原料としてのBTXを効果的に回収することができる
ようにした廃プラスチックのケミカルリサイクル方法及
び装置を提供することを目的としている。
クからポリオレフィン系プラスチックとそれ以外のプラ
スチックとを分離する前処理工程と、ポリオレフィン系
プラスチックを熱分解により気化させる加熱分解工程
と、加熱分解工程で得られた熱分解ガスをホウ素含有珪
酸塩触媒の存在下で加熱分解して炭素数2〜4のオレフ
ィンを生成させる第一の触媒分解部で処理し、その後、
ガリウム含有珪酸塩触媒の存在下で加熱分解してベンゼ
ン、トルエン、キシレンと水素を生成させる第二の触媒
分解部で処理する触媒分解工程と、触媒分解工程を出た
ガスから高沸点成分を分離する高沸点成分分離工程と、
高沸点成分分離工程で高沸点成分が除去されたガスを冷
却して炭素数2〜4のオレフィンガス及び水素を主体と
する気相と、ベンゼン、トルエン、キシレンを主体とす
る液相とに分離する気液分離工程と、を有することを特
徴とする廃プラスチックのケミカルリサイクル方法、に
係るものである。
オレフィン系プラスチックとそれ以外のプラスチックと
を分離する前処理工程と、ポリオレフィン系プラスチッ
クを熱分解により気化させる加熱分解工程と、加熱分解
工程で得られた熱分解ガスをホウ素含有珪酸塩触媒の存
在下で加熱分解して炭素数2〜4のオレフィンを生成さ
せる第一の触媒分解部、及び、ガリウム含有珪酸塩触媒
の存在下で加熱分解してベンゼン、トルエン、キシレン
と水素を生成させる第二の触媒分解部に導いて処理する
触媒分解工程と、触媒分解工程の第一の触媒分解部と第
二の触媒分解部を出たガスから高沸点成分を別々に分離
する高沸点成分分離工程と、高沸点成分分離工程で高沸
点成分が除去されたガスを冷却して炭素数2〜4のオレ
フィンガス及び水素を主体とする気相と、ベンゼン、ト
ルエン、キシレンを主体とする液相とに分離する気液分
離工程と、を有することを特徴とする廃プラスチックの
ケミカルリサイクル方法、に係るものである。
程との間において、前処理工程で分離したポリオレフィ
ン系プラスチックを加熱して塩素を除去する脱塩素処理
工程を有することを特徴とする廃プラスチックのケミカ
ルリサイクル方法、に係るものである。
1次触媒を供給することにより1次触媒分解を行うよう
にしてもよく、又、高沸点成分分離工程で分離した高沸
点成分を加熱分解工程に戻すようにしてもよく、又、第
一の触媒分解部出口のガスから高沸点成分分離工程を経
て分離した高沸点成分を、第二の触媒分解部の入口に導
くようにしてもよく、又、気液分離工程で分離した気相
を、深冷分離法により炭素数2〜4のオレフィンガスと
水素とに分離するようにしてもよく、気液分離工程で分
離した液相を、蒸留によりベンゼン、トルエン、キシレ
ンに分離するようにしてもよい。
ン系プラスチックとそれ以外のプラスチックとに分離す
る選別装置を少なくとも備えた前処理装置と、ポリオレ
フィン系プラスチックを加熱分解により気化させる熱分
解槽と、熱分解槽で得られた熱分解ガスを導入しホウ素
含有珪酸塩触媒の存在下で加熱分解することにより炭素
数2〜4のオレフィンを生成させる第一の触媒分解部
と、第一の触媒分解部出口のガスを直列に導入してガリ
ウム含有珪酸塩触媒の存在下で加熱分解することにより
ベンゼン、トルエン、キシレンと水素を生成させる第二
の触媒分解部と、第二の触媒分解部出口のガスを導入し
て該ガス中の高沸点成分を分離する還流器と、還流器で
高沸点成分が除去されたガスを冷却して炭素数2〜4の
オレフィンガス及び水素を主体とする気相と、ベンゼ
ン、トルエン、キシレンを主体とする液相とに分離する
コンデンサと、を備えていることを特徴とする廃プラス
チックのケミカルリサイクル装置、に係るものである。
レフィン系プラスチックとそれ以外のプラスチックとに
分離する選別装置を少なくとも備えた前処理装置と、ポ
リオレフィン系プラスチックを加熱分解により気化させ
る熱分解槽と、熱分解槽で得られた熱分解ガスを導入し
ホウ素含有珪酸塩触媒の存在下で加熱分解することによ
り炭素数2〜4のオレフィンを生成させる第一の触媒分
解部と、第一の触媒分解部と並列に熱分解ガスを導入し
ガリウム含有珪酸塩触媒の存在下で加熱分解することに
よりベンゼン、トルエン、キシレンと水素を生成させる
第二の触媒分解部と、第一の触媒分解部出口及び第二の
触媒分解部出口のガスを導入して該ガス中の高沸点成分
を別々分離する還流器と、還流器で高沸点成分が除去さ
れたガスを冷却して炭素数2〜4のオレフィンガス及び
水素を主体とする気相と、ベンゼン、トルエン、キシレ
ンを主体とする液相とに分離するコンデンサと、を備え
ていることを特徴とする廃プラスチックのケミカルリサ
イクル装置、に係るものである。
解槽との間に、前処理装置で分離したポリオレフィン系
プラスチックを加熱して塩素を除去する脱塩素処理装置
を備えたことを特徴とする廃プラスチックのケミカルリ
サイクル装置、に係るものである。
供給するようにしてもよく、又、還流器で分離した高沸
点成分を熱分解槽に戻すようにしてもよく、又、熱分解
槽で得られた熱分解ガスを、分配調節弁を介して並列に
備えた第一の触媒分解部と第二の触媒分解部とに供給す
るようにしてもよく、又、第一の触媒分解部出口のガス
から還流器にて分離した高沸点成分を第二の触媒分解部
の入口に導くようにしてもよく、又、コンデンサで分離
した気相を、炭素数2〜4のオレフィンガスと水素とに
分離するガス分離装置を備えてもよく、又、コンデンサ
で分離した液相を、ベンゼン、トルエン、キシレンに分
離する蒸留塔を備えてもよい。
る。
半を占めるポリオレフィン系プラスチックと、それ以外
のプラスチックとに効果的に分離し、そのポリオレフィ
ン系プラスチックを加熱分解工程で気化させ、加熱分解
工程で得た熱分解ガスを触媒分解工程の第一の熱分解部
に導入してホウ素含有珪酸塩触媒の存在下で加熱分解す
ることにより炭素数2〜4のオレフィンを生成させ、そ
の後、ガスを第二の熱分解部に導入してガリウム含有珪
酸塩触媒の存在下で加熱分解することによりBTXと水
素を生成させ、これらの各成分を含有するガスから高沸
点成分分離工程にて高沸点成分を分離した後、高沸点成
分が除去されたガスを気液分離工程での冷却により炭素
数2〜4のオレフィンガス及び水素を主体とする気相
と、BTXを主体とする液相とに分離するようにしてい
るので、炭素数2〜4のオレフィンガスはプラスチック
原料として再利用でき、又水素は燃料電池用燃料、水添
・脱硫用原料として再利用でき、液相は蒸留塔によって
ベンゼン、トルエン、キシレンに分離することで化学/
医薬用原料として再利用できる。従って、本発明では、
廃プラスチックを有効且つ高効率にケミカルリサイクル
できるようになる。
ン系プラスチックを、脱塩素処理工程で加熱して塩素を
除去すると、塩素を含まない廃プラスチックとして処理
することができ、又、脱塩素処理工程での加熱によって
廃プラスチックは溶融状態となるので、以後の搬送等の
取扱い性が著しく向上される。
給して1次触媒分解を行うと、加熱分解による反応速度
を速めることができ、よってその後の触媒分解工程を迅
速に行うことができて、ケミカルリサイクルを高効率に
行うことができる。
触媒を収容した第一の触媒分解部と、ガリウム含有珪酸
塩触媒を収容した第二の触媒分解部とを並設した構成と
し、分配調節弁にて第一の触媒分解部と第二の触媒分解
部とに供給する熱分解ガスの流量割合を調節すると、炭
素数2〜4のオレフィンと、BTX及び水素の生成割合
を任意に調整することができる。更に、第一の熱分解部
出口のガスから高沸点成分分離工程にて分離した高沸点
成分を、第二の熱分解部に導入して再び処理すると、第
一の触媒分解部にて炭素数2〜4のオレフィンガスを生
成するのに用いられなかったガス成分を第二の熱分解部
でのBTX及び水素の生成に供することができ、よって
目的成分全体の生成率を向上できるようになる。
を図面に基づいて説明する。
ルリサイクル方法を実施する装置の第一の形態を示すフ
ロー図である。
(I)を実施する前処理装置であり、前処理装置1は、
少なくとも廃プラスチックからポリオレフィン系プラス
チックとそれ以外のプラスチックとに分離する選別装置
1aを備えている。選別装置1aとしては、光選別方式
と比重差選別方式を採用することができる。この時、廃
プラスチックには、ポリオレフィン系プラスチックによ
る容器類が非常に多く含まれているので、このような比
較的大きい容器類は、光選別方式によって予め選別して
しまうのが好ましい。又廃プラスチックに含まれる袋や
帯状物或いはその他の破断したプラスチック小片等は、
これらを所要の大きさに破砕し、比重差選別方式によっ
て選別するのが好ましい。
内部に残っている容器等については洗浄する必要があ
り、そのために、前処理装置1には、予め廃プラスチッ
クを破砕する破砕装置と、破砕した廃プラスチックを洗
浄する洗浄装置を備えることが好ましい。
殆んどがポリオレフィン系プラスチックである廃プラス
チックは、熱分解にて気化するようにしている加熱分解
工程(II)である熱分解槽2に供給する。又、前処理
装置1で選別されたポリオレフィン系プラスチック以外
の他のプラスチックは、従来と同様に燃焼用の原料等に
用いられる。
拌するための撹拌装置3を有しており、且つ外周にはヒ
ータ4を備えて廃プラスチックを約650℃以下の温
度、例えば略500℃の温度に加熱し、炭素数が4〜1
0程度の炭化水素に低分子化する気化を行って熱分解ガ
ス5とするようにしている。なお廃プラスチックを熱分
解槽2内に投入する際には、予め窒素ガス等の不活性ガ
スを熱分解槽2内に導入しておき、不活性ガス雰囲気下
で上記廃プラスチックを加熱するのが好ましい。又熱分
解槽2としては、固定床流通式や流動床式のものが望ま
しい。
チックは、そのまま熱分解槽2に供給するようにしても
よく、或いはプラスチック粒子として供給してもよく、
或いは図示するように溶融加熱器6にて廃プラスチック
の溶融温度(約200℃程度)に加熱溶融させて溶融状
態で供給するようにしてもよい。この時、溶融状態にし
て供給すると他の方式に比べて廃プラスチックの取扱い
性を著しく向上することができる。
オライトのような1次触媒21を供給するようにしてお
り、この1次触媒21の供給によって熱分解槽2内での
1次触媒分解を行って、廃プラスチックの熱分解速度を
高められるようにしている。又、1次触媒21を供給す
ると、反応に必要な加熱温度も低下させることができ、
よって熱効率も向上できる。熱分解槽2内に生じた残渣
は外部に取出して焼却される。この時、1次触媒21と
してゼオライトを用いた場合には、焼却灰を再び1次触
媒21として利用することができる。
は、触媒分解工程(III)に導かれる。図1の触媒分
解工程(III)は、ホウ素含有珪酸塩触媒7が収容さ
れた第一の触媒分解部8と、ガリウム含有珪酸塩触媒9
が収容された第二の触媒分解部10とを直列に備えてい
る。ホウ素含有珪酸塩触媒7にはプロトン置換したH型
ホウ素化珪酸塩が望ましく、ガリウム含有珪酸塩触媒9
にはH型ガリウム珪酸塩を用いるのが望ましい。そし
て、上記第一の触媒分解部8と第二の触媒分解部10と
は、夫々の触媒7,9を例えば375〜550℃(好ま
しくは500〜550℃)に加熱するヒータ11,12
を備えている。
酸塩触媒7は、熱分解ガスから炭素数2〜4のオレフィ
ンを効果的に生成する作用を有し、例えば50%以上、
或いは70%以上の高い収率を得ることができる。この
ように、プラスチックの原料として再利用できる炭素数
2〜4のオレフィンを高い収率で得られることは、プラ
スチックのリサイクル上大変有利である。又、第二の触
媒分解部10におけるガリウム含有珪酸塩触媒9は、ベ
ンゼン、トルエン、キシレンと水素を効果的に生成する
作用を有する。
部10から出たガス13は、高沸点成分分離工程(I
V)である還流器14に導かれる。還流器14では、例
えば約150℃以上の高沸点成分が凝縮によって分離さ
れ、分離された高沸点成分は、前記熱分解槽2に戻され
る。
は、気液分離工程(V)であるコンデンサ15に導かれ
て冷却され、炭素数2〜4のオレフィンガス及び水素を
主体とする気相16と、ベンゼン、トルエン、キシレン
を主体とする液相17とに分離されるようになってい
る。
置24に導かれ、深冷分離法或いはその他の方法によっ
て、炭素数2〜4のオレフィンガスと水素とに分離され
るようになっている。
18に導いて、ベンゼン、トルエン、キシレン(BT
X)に分離するようにしている。
を行う前処理装置1に供給され、少なくとも前処理装置
1に備えられる選別装置1aによってポリオレフィン系
プラスチックとそれ以外のプラスチックとに分離する選
別を行う。この時、廃プラスチックに含まれるポリオレ
フィン系プラスチックからなる容器等は、光選別方式に
よる選別装置を用いて選別するのが好ましい。又、廃プ
ラスチックに含まれる袋や帯状物或いはその他の破断し
たプラスチック小片等は、これらを所要の大きさに破砕
して比重差選別方式の選別装置によって選別するのが好
ましい。更に、廃プラスチックのうち、内容物が内部に
残っている容器等については洗浄する必要があり、その
洗浄のためには、予め廃プラスチックを破砕し、破砕し
た後の廃プラスチックを洗浄するのが好ましい。
廃プラスチックは、殆んどがポリオレフィン系プラスチ
ックであり、この廃プラスチックは、加熱分解工程(I
I)の熱分解槽2に供給される。熱分解槽2では、外周
に備えたヒータ4により供給した廃プラスチックを、例
えば略500℃程度の温度で加熱してガス化する。この
時、前処理装置1の廃プラスチックは、そのまま熱分解
槽2に供給するようにしてもよく、或いはプラスチック
粒子として供給してもよく、更には図示のように溶融加
熱器6にて廃プラスチックの溶融温度(約200℃前
後)に加熱溶融して溶融状態で供給するようにしてもよ
い。この時、溶融状態にして供給すると他の方式に比し
て廃プラスチックの運搬等の取扱い性が向上される。
ライトのような1次触媒21を供給することにより、熱
分解槽2内で1次触媒分解を行わせ、これにより廃プラ
スチックの熱分解速度を高めることができる。又、1次
触媒21を供給すると、反応に必要な加熱温度も低下さ
せることができ、よって熱効率も向上される。熱分解槽
2内に生じた残渣は外部に取出して焼却される。この
時、1次触媒21としてゼオライトを用いた場合には、
焼却灰を再び1次触媒21として利用することができ
る。
は、触媒分解工程(III)であるホウ素含有珪酸塩触
媒7が収容された第一の触媒分解部8に供給され、ホウ
素含有珪酸塩触媒7の存在下で例えば375〜550℃
(好ましくは500〜550℃)で加熱分解されること
により炭素数2〜4のオレフィンが高効率に生成され
る。
スは、ガリウム含有珪酸塩触媒9が収容された第二の触
媒分解部10に供給され、ガリウム含有珪酸塩触媒9の
存在下で例えば375〜550℃(好ましくは500〜
550℃)で加熱分解されることにより、ベンゼン、ト
ルエン、キシレン(BTX)等の芳香族炭化水素と水素
(H2)が効果的に生成される。
炭素数2〜4のオレフィンと、BTX及び水素が生成さ
れたガス13は、高沸点成分分離工程(IV)である還
流器14に導かれ、例えば約150℃以上の高沸点成分
が分離される。還流器14で分離された高沸点成分は前
記熱分解槽2に戻される。
は、気液分離工程(V)であるコンデンサ15に導かれ
て冷却され、これにより、炭素数2〜4のオレフィンガ
ス及び水素を主体とする気相16と、BTXを主体とす
る液相17とに分離される。
た気相16は、ガス分離装置24に導かれて深冷分離法
或いはその他の方法によって、炭素数2〜4のオレフィ
ンガスと水素とに分離される。得られた炭素数2〜4の
オレフィンガスは、プラスチック原料として有効に再利
用でき、又水素は燃料電池用燃料、水添・脱硫用原料と
して有効に再利用できる。
相17は、蒸留塔18に導かれ、ベンゼン、トルエン、
キシレンに分離される。得られたベンゼン、トルエン、
キシレンは化学/医薬用原料として有効に再利用でき
る。
て、廃プラスチックの大半を占めるポリオレフィン系プ
ラスチックと、それ以外のプラスチックとに効果的に分
離し、そのポリオレフィン系プラスチックを加熱分解工
程(II)で気化させ、加熱分解工程(II)で得た熱
分解ガス5を触媒分解工程(III)の第一の触媒分解
部8に導入してホウ素含有珪酸塩触媒7の存在下で加熱
分解することにより炭素数2〜4のオレフィンを生成さ
せ、その後、ガスを第二の触媒分解部10に導入してガ
リウム含有珪酸塩触媒9の存在下で加熱分解することに
よりBTXと水素を生成させ、これらの各成分を含有す
るガスから高沸点成分分離工程(IV)にて高沸点成分
を分離した後、高沸点成分が除去されたガスを気液分離
工程(V)での冷却により炭素数2〜4のオレフィンガ
ス及び水素を主体とする気相16と、BTXを主体とす
る液相17とに分離するようにしているので、炭素数2
〜4のオレフィンガスはプラスチック原料として再利用
でき、又水素は燃料電池用燃料、水添・脱硫用原料とし
て再利用でき、液相17は蒸留塔18に導いてベンゼ
ン、トルエン、キシレンに分離することで化学/医薬用
原料として再利用できる。従って、廃プラスチックは、
有効且つ高効率にケミカルリサイクルされるようにな
る。
装置は、装置構成が簡略であるため、設備コストの削減
が図れる。
ルリサイクル方法を実施する装置の第二の形態を示すフ
ロー図である。図2では、図1の装置に比して、触媒分
解工程(III)と、高沸点成分分離工程(IV)の部
分が異なっているのみであり、その他の構成はすべて同
様であるので、図1の装置と異なる部分についてのみ説
明する。
槽2で得られた熱分解ガス5を導く触媒分解工程(II
I)を、ホウ素含有珪酸塩触媒7の存在下で加熱分解す
ることにより炭素数2〜4のオレフィンを生成させる第
一の触媒分解部8と、第一の触媒分解部8と並列に設け
てガリウム含有珪酸塩触媒9の存在下で加熱分解するこ
とによりBTXと水素を生成させる第二の触媒分解部1
0とにより構成している。そして、前記熱分解槽2から
の熱分解ガス5を、三方弁等の分配調節弁19を介して
並列の第一の触媒分解部8と第二の触媒分解部10とに
導くようにしている。
第一の触媒分解部8と第二の触媒分解部10を出たガス
の夫々から高沸点成分を別個に分離する還流器14a,
14bを備えている。そして還流器14bで分離した高
沸点成分は、前記熱分解槽2に戻すようにしている。
点成分は、第二の触媒分解部10の入口に導くようにし
ている。この時、図2では三方弁等の分配調節弁20を
備えて、還流器14aからの高沸点成分の一部を第二の
触媒分解部10の入口に戻し、他部は熱分解槽2に戻す
ようにしている。
て設定することができる。従って、還流器14aでは炭
素数2〜4のオレフィンガスのみが下流に導かれるよう
に比較的低沸点の成分が含まれる温度で高沸点成分を分
離するようにし、このようにして分離した低沸点成分を
含む高沸点成分を第二の触媒分解部10に導いて、BT
X及び水素を生成させるようにする。このようにする
と、第一の触媒分解部8にて炭素数2〜4のオレフィン
ガスを生成するのに用いられなかったガス成分が第二の
触媒分解部10に導かれてBTX及び水素の生成に供せ
られるので、目的成分全体の生成率が向上される。
部8と第二の触媒分解部10に供給する熱分解ガス5の
流量割合を調節することにより、再生する炭素数2〜4
のオレフィンガスと、BTX及び水素の割合を任意に調
整することができ、よって、生成されるオレフィンガス
とBTX及び水素との割合を、利用側の要求量に応じて
任意に調節できるようになる。図2の装置のその他の作
用については、図1の装置の場合と同様である。
ルリサイクル方法を実施する装置の第三の形態を示すフ
ロー図である。図3では、図1の装置において、前処理
工程(I)と加熱分解工程(II)との間に、脱塩素処
理工程(VI)を備えたことのみが異なっており、その
他の構成はすべて同様であるので、図1の装置と異なる
部分についてのみ説明する。
る前処理装置1の選別装置1aで選別した殆んどがポリ
オレフィン系プラスチックである廃プラスチックは、脱
塩素処理工程(VI)としての脱塩素処理装置22に供
給し、略300〜350℃の温度で加熱して脱塩素を行
うようにしている。脱塩素処理装置22で除去された塩
素は回収等の処理が行われる。又、プラスチック生産工
場等から発生する産廃系プラスチックは、その成分が知
られている均一なものであるので、前記した前処理装置
1に通すことなしにそのまま下流に供給することができ
る。この時、産廃系プラスチックが含塩素23aの場合
には脱塩素処理装置22の入側に供給し、又非含塩素2
3bの場合には脱塩素処理装置22の出側に供給する。
したもの、及び産廃系プラスチックの非含塩素23bの
ものからなる廃プラスチックは、図1の場合と同様に、
熱分解にて気化するようにしている加熱分解工程(I
I)である熱分解槽2に供給する。
(I)で選別されたポリオレフィン系プラスチックから
なる廃プラスチックは、脱塩素処理工程(VI)の脱塩
素処理装置22に供給され、例えば略300〜350℃
の温度で加熱されることにより脱塩素される。脱塩素処
理装置22で除去された塩素は回収等の処理が行われ
る。
ポリオレフィン系プラスチックを、脱塩素処理工程(V
I)で加熱して塩素を除去すると、塩素を含まない廃プ
ラスチックとして以後の分解処理を行うことができ、
又、脱塩素処理工程(VI)における加熱によって廃プ
ラスチックは溶融状態となるので、熱分解槽2への搬送
等の取扱い性が著しく向上されることになる。図3の装
置のその他の作用については、図1の装置の場合と同様
である。
ルリサイクル方法を実施する装置の第四の形態を示すフ
ロー図である。図4では、図2の装置において、前処理
工程(I)と加熱分解工程(II)との間に、脱塩素処
理工程(VI)を備えたことのみが異なっており、その
他の構成はすべて同様であるので、図2の装置と異なる
部分についてのみ説明する。
る前処理装置1の選別装置1aで選別した殆んどがポリ
オレフィン系プラスチックである廃プラスチックは、脱
塩素処理工程(VI)としての脱塩素処理装置22に供
給し、略300〜350℃の温度で加熱して脱塩素を行
うようにしている。脱塩素処理装置22で除去された塩
素は回収等の処理が行われる。又、プラスチック生産工
場等から発生する成分が知られている産廃系プラスチッ
クは、含塩素23aの場合には脱塩素処理装置22の入
側に供給し、又非含塩素23bの場合には脱塩素処理装
置22の出側に供給する。
したもの、及び産廃系プラスチックの非含塩素23bの
ものからなる廃プラスチックは、図2の場合と同様に、
熱分解にて気化するようにしている加熱分解工程(I
I)である熱分解槽2に供給する。
(I)で選別されたポリオレフィン系プラスチックから
なる廃プラスチックは、脱塩素処理工程(VI)の脱塩
素処理装置22に供給され、例えば略300〜350℃
の温度で加熱されることにより脱塩素される。脱塩素処
理装置22で除去された塩素は回収等の処理が行われ
る。
ポリオレフィン系プラスチックを、脱塩素処理工程(V
I)で加熱して塩素を除去すると、塩素を含まない廃プ
ラスチックとして以後の分解処理を行うことができ、
又、脱塩素処理工程(VI)における加熱によって廃プ
ラスチックは溶融状態となるので、熱分解槽2への搬送
等の取扱い性が著しく向上されることになる。図4の装
置のその他の作用については、図2の装置の場合と同様
である。
ものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内におい
て種々変更を加え得ることは勿論である。
廃プラスチックの大半を占めるポリオレフィン系プラス
チックと、それ以外のプラスチックとに効果的に分離
し、そのポリオレフィン系プラスチックを加熱分解工程
で気化させ、加熱分解工程で得た熱分解ガスを触媒分解
工程の第一の熱分解部に導入してホウ素含有珪酸塩触媒
の存在下で加熱分解することにより炭素数2〜4のオレ
フィンを生成させ、その後、ガスを第二の熱分解部に導
入してガリウム含有珪酸塩触媒の存在下で加熱分解する
ことによりBTXと水素を生成させ、これらの各成分を
含有するガスから高沸点成分分離工程にて高沸点成分を
分離した後、高沸点成分が除去されたガスを気液分離工
程での冷却により炭素数2〜4のオレフィンガス及び水
素を主体とする気相と、BTXを主体とする液相とに分
離するようにしているので、炭素数2〜4のオレフィン
ガスはプラスチック原料として再利用でき、又水素は燃
料電池用燃料、水添・脱硫用原料として再利用でき、液
相は蒸留塔によってベンゼン、トルエン、キシレンに分
離することで化学/医薬用原料として再利用できる。従
って、本発明では、廃プラスチックを有効且つ高効率に
ケミカルリサイクルできる効果がある。
ン系プラスチックを、脱塩素処理工程で加熱して塩素を
除去するようにしているので、塩素を含まない廃プラス
チックとしてその後の処理を行うことができ、又、脱塩
素処理工程での加熱によって廃プラスチックは溶融状態
となるので、以後の搬送等の取扱い性を著しく向上でき
る効果がある。
給して1次触媒分解を行うと、加熱分解による反応速度
を速めることができ、よってその後の触媒分解工程を迅
速に行うことができて、ケミカルリサイクルを高効率に
行うことができる効果がある。
媒を収容した第一の触媒分解部と、ガリウム含有珪酸塩
触媒を収容した第二の触媒分解部とを並設した構成と
し、分配調節弁にて第一の触媒分解部と第二の触媒分解
部とに供給する熱分解ガスの流量割合を調節すると、炭
素数2〜4のオレフィンと、BTX及び水素の生成割合
を任意に調整することができる効果がある。更に、第一
の熱分解部出口のガスから高沸点成分分離工程にて分離
した高沸点成分を、第二の熱分解部に導入して再び処理
すると、第一の触媒分解部にて炭素数2〜4のオレフィ
ンガスを生成するのに用いられなかったガス成分を第二
の熱分解部でのBTX及び水素の生成に供することがで
き、よって目的成分全体の生成率を向上できる効果があ
る。
装置構成が簡略であるため、設備コストが低減できる効
果がある。
方法を実施する装置の第一の形態を示すフロー図であ
る。
方法を実施する装置の第二の形態を示すフロー図であ
る。
方法を実施する装置の第三の形態を示すフロー図であ
る。
方法を実施する装置の第四の形態を示すフロー図であ
る。
Claims (17)
- 【請求項1】 廃プラスチックからポリオレフィン系プ
ラスチックとそれ以外のプラスチックとを分離する前処
理工程と、ポリオレフィン系プラスチックを熱分解によ
り気化させる加熱分解工程と、加熱分解工程で得られた
熱分解ガスをホウ素含有珪酸塩触媒の存在下で加熱分解
して炭素数2〜4のオレフィンを生成させる第一の触媒
分解部で処理し、その後、ガリウム含有珪酸塩触媒の存
在下で加熱分解してベンゼン、トルエン、キシレンと水
素を生成させる第二の触媒分解部で処理する触媒分解工
程と、触媒分解工程を出たガスから高沸点成分を分離す
る高沸点成分分離工程と、高沸点成分分離工程で高沸点
成分が除去されたガスを冷却して炭素数2〜4のオレフ
ィンガス及び水素を主体とする気相と、ベンゼン、トル
エン、キシレンを主体とする液相とに分離する気液分離
工程と、を有することを特徴とする廃プラスチックのケ
ミカルリサイクル方法。 - 【請求項2】 廃プラスチックからポリオレフィン系プ
ラスチックとそれ以外のプラスチックとを分離する前処
理工程と、ポリオレフィン系プラスチックを熱分解によ
り気化させる加熱分解工程と、加熱分解工程で得られた
熱分解ガスをホウ素含有珪酸塩触媒の存在下で加熱分解
して炭素数2〜4のオレフィンを生成させる第一の触媒
分解部、及び、ガリウム含有珪酸塩触媒の存在下で加熱
分解してベンゼン、トルエン、キシレンと水素を生成さ
せる第二の触媒分解部に導いて処理する触媒分解工程
と、触媒分解工程の第一の触媒分解部と第二の触媒分解
部を出たガスから高沸点成分を別々に分離する高沸点成
分分離工程と、高沸点成分分離工程で高沸点成分が除去
されたガスを冷却して炭素数2〜4のオレフィンガス及
び水素を主体とする気相と、ベンゼン、トルエン、キシ
レンを主体とする液相とに分離する気液分離工程と、を
有することを特徴とする廃プラスチックのケミカルリサ
イクル方法。 - 【請求項3】 前処理工程と加熱分解工程との間におい
て、前処理工程で分離したポリオレフィン系プラスチッ
クを加熱して塩素を除去する脱塩素処理工程を有するこ
とを特徴とする請求項1又は2に記載の廃プラスチック
のケミカルリサイクル方法。 - 【請求項4】 加熱分解工程において、1次触媒を供給
することにより1次触媒分解を行うことを特徴とする請
求項1〜3のいずれかに記載の廃プラスチックのケミカ
ルリサイクル方法。 - 【請求項5】 高沸点成分分離工程で分離した高沸点成
分を加熱分解工程に戻すようにしていることをことを特
徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の廃プラスチッ
クのケミカルリサイクル方法。 - 【請求項6】 第一の触媒分解部出口のガスから高沸点
成分分離工程を経て分離した高沸点成分を、第二の触媒
分解部の入口に導くようにしていることを特徴とする請
求項2記載の廃プラスチックのケミカルリサイクル方
法。 - 【請求項7】 気液分離工程で分離した気相を、深冷分
離法により炭素数2〜4のオレフィンガスと水素とに分
離することを特徴とする請求項1又は2に記載の廃プラ
スチックのケミカルリサイクル方法。 - 【請求項8】 気液分離工程で分離した液相を、蒸留に
よりベンゼン、トルエン、キシレンに分離することを特
徴とする請求項1又は2に記載の廃プラスチックのケミ
カルリサイクル方法。 - 【請求項9】 廃プラスチックをポリオレフィン系プラ
スチックとそれ以外のプラスチックとに分離する選別装
置を少なくとも備えた前処理装置と、ポリオレフィン系
プラスチックを加熱分解により気化させる熱分解槽と、
熱分解槽で得られた熱分解ガスを導入しホウ素含有珪酸
塩触媒の存在下で加熱分解することにより炭素数2〜4
のオレフィンを生成させる第一の触媒分解部と、第一の
触媒分解部出口のガスを直列に導入してガリウム含有珪
酸塩触媒の存在下で加熱分解することによりベンゼン、
トルエン、キシレンと水素を生成させる第二の触媒分解
部と、第二の触媒分解部出口のガスを導入して該ガス中
の高沸点成分を分離する還流器と、還流器で高沸点成分
が除去されたガスを冷却して炭素数2〜4のオレフィン
ガス及び水素を主体とする気相と、ベンゼン、トルエ
ン、キシレンを主体とする液相とに分離するコンデンサ
と、を備えていることを特徴とする廃プラスチックのケ
ミカルリサイクル装置。 - 【請求項10】 廃プラスチックをポリオレフィン系プ
ラスチックとそれ以外のプラスチックとに分離する選別
装置を少なくとも備えた前処理装置と、ポリオレフィン
系プラスチックを加熱分解により気化させる熱分解槽
と、熱分解槽で得られた熱分解ガスを導入しホウ素含有
珪酸塩触媒の存在下で加熱分解することにより炭素数2
〜4のオレフィンを生成させる第一の触媒分解部と、第
一の触媒分解部と並列に熱分解ガスを導入しガリウム含
有珪酸塩触媒の存在下で加熱分解することによりベンゼ
ン、トルエン、キシレンと水素を生成させる第二の触媒
分解部と、第一の触媒分解部出口及び第二の触媒分解部
出口のガスを導入して該ガス中の高沸点成分を別々に分
離する還流器と、還流器で高沸点成分が除去されたガス
を冷却して炭素数2〜4のオレフィンガス及び水素を主
体とする気相と、ベンゼン、トルエン、キシレンを主体
とする液相とに分離するコンデンサと、を備えているこ
とを特徴とする廃プラスチックのケミカルリサイクル装
置。 - 【請求項11】 前処理装置と熱分解槽との間に、前処
理装置で分離したポリオレフィン系プラスチックを加熱
して塩素を除去する脱塩素処理装置を備えたことを特徴
とする請求項9又は10に記載の廃プラスチックのケミ
カルリサイクル装置。 - 【請求項12】 熱分解槽に1次触媒を供給するように
したことを特徴とする請求項9〜11のいずれかに記載
の廃プラスチックのケミカルリサイクル装置。 - 【請求項13】 還流器で分離した高沸点成分を熱分解
槽に戻すようにしたことを特徴とする請求項9〜12の
いずれかに記載の廃プラスチックのケミカルリサイクル
装置。 - 【請求項14】 熱分解槽で得られた熱分解ガスを、分
配調節弁を介して並列に備えた第一の触媒分解部と第二
の触媒分解部とに供給するようにしたことを特徴とする
請求項10に記載の廃プラスチックのケミカルリサイク
ル装置。 - 【請求項15】 第一の触媒分解部出口のガスから還流
器にて分離した高沸点成分を、第二の触媒分解部の入口
に導くようにしたことを特徴とする請求項10又は14
に記載の廃プラスチックのケミカルリサイクル装置。 - 【請求項16】 コンデンサで分離した気相を、炭素数
2〜4のオレフィンガスと水素とに分離するガス分離装
置を備えたことを特徴とする請求項9又は10に記載の
廃プラスチックのケミカルリサイクル装置。 - 【請求項17】 コンデンサで分離した液相を、ベンゼ
ン、トルエン、キシレンに分離する蒸留塔を備えたこと
を特徴とする請求項9又は10に記載の廃プラスチック
のケミカルリサイクル装置。
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