JP2005154518A - 廃プラスチックのケミカルリサイクル装置 - Google Patents
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Abstract
イクル法の装置において、加熱分解工程に定量的に原料を供給し、かつ気体の巻き込みを
極力少なくして、加熱分解槽の安定した運転を確保する。
【解決手段】 前処理工程と加熱分解槽の間に溶融押出機を設置し、廃プラスチックを加
熱溶融してから定量性を確保しながら加熱分解槽に供給する。
【選択図】 図1
Description
、主にポリオレフィン系プラスチック(ポリエチレン、ポリプロピレン等)を処理して、
プラスチック原料として再利用できる炭素数2〜4のオレフィンガス、燃料電池用燃料、
水添・脱硫用原料として再利用できる水素、及び化学/医薬原料として再利用できるベン
ゼン、トルエン、及びキシレン(以下BTXと称する)等の芳香族炭化水素を高効率に回
収できるようにした廃プラスチックのケミカルリサイクル装置に関するものである。
加しており、こうした廃プラスチックの処理が大きな社会問題となっている。プラスチッ
クの生産量は、ポリオレフィン系プラスチック(ポリエチレン、ポリプロピレン等)が最
も多く、そのために発生する廃プラスチックの量もポリオレフィン系プラスチックが最も
多くなっている。近年、ペットボトルや発泡材容器等は分別回収がすすめられるようにな
ってきているが、種々のプラスチック製の容器、板、袋、帯状物等は分別されることなく
一括して処理されている。
油化方法、ガス化方法等が考えられている。
高炉原料化方法は、高炉原料に廃プラスチックを添加して、製鉄時の還元剤とするもの
であるが、最終的には二酸化炭素(CO2 )となって排出されるものである。
油化方法は、廃プラスチックを、鉄や白金を担持した活性炭触媒の存在下、又は触媒の
存在なしで加熱処理することにより熱分解し、その後コンデンサーにより凝縮させて水素
(H2 )を含む炭素数1〜20の多様の組成が混在した回収油を得るようにしたもので
ある。この回収油は、種々の燃焼設備でそのまま燃料として用いたり、或いは精製するこ
とによってガソリンを得たり、更にはオレフィンガスや化学/医薬原料等を得るようにし
ている。
ガス化方法は、廃プラスチックを600〜1400℃で加熱して熱分解し、得られた分
解ガスをメタノールやアンモニアを合成する際の原料とするものである。
ものであるが、高炉の還元剤として用いられる量には限りがあり、発生する廃プラスチッ
クの量からみて利用される量は非常に少なく期待できる効果も小さい。又、還元剤として
添加した廃プラスチックは、単に二酸化炭素(CO2 )となって排出されるものであり
、よって、石油資源から作られたプラスチックが石油化学原料としてリサイクルされては
おらず、単に消費されてしまうという問題がある。
ことが困難であり、特に、プラスチック原料となるオレフィンガス、或いは燃料電池用燃
料、水添・脱硫用原料として利用できる水素(H2 )、更には化学/医薬原料として利
用できるベンゼン、トルエン、キシレン(BTX)の回収率が低かった。又、回収油の組
成が多岐にわたるために、必要な成分を取り出すための複雑な精製工程が必要である。従
って、実用上は燃料油としての用途のみに限定され、この場合も石油化学原料としてリサ
イクルされずに単に消費されてしまうという問題がある。
1400℃という高温で加熱処理する必要があリ、そのためにエネルギー消費量が増加し
、かつ反応器の製作にも耐熱性材料を必要として装置コストが増化する問題がある。又、
ガス化方法は高温で分解処理することにより水素(H2 )及び一酸化炭素(CO)を生
成するものであるが、メタノールやアンモニア等を合成する際には、更に多くのエネルギ
ーが必要になるという問題がある。このようなエネルギー的、設備的に多大な費用を要す
る方法は、廃プラスチックのリサイクル方法として採用することは困難である。
ハロゲン元素により表面加工して通気性を遮断した袋やシート等のように、ハロゲン元素
を含有するものが多く混在している。
このようなハロゲン元素を含む廃プラスチックは、環境汚染の問題から確実にハロゲン
元素を分離除去して処理する必要があるが、一般には単に高温で焼却処理するという方法
が取られていたので、ダイオキシンの発生という新たな環境汚染問題が生じるようになっ
てきた。
ミカルリサイクル方法も提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
本出願人も、先に上記実情に鑑み廃プラスチックを脱ハロゲン元素処理をしてハロゲン
元素を確実に除去し、かつ脱ハロゲン元素された廃プラスチックからプラスチック原料と
してのオレフィンガス及び水素並びに化学/医薬原料としてのBTXを効果的に回収する
ことができるようにした廃プラスチックのケミカルリサイクル方法及び装置を提案した(
例えば、特許文献2参照。)。
この方法は、廃プラスチックからポリオレフィン系プラスチックとそれ以外のプラスチ
ックとを分離する前処理工程(I)と、ポリオレフィン系プラスチックを熱分解により気
化する加熱分解工程(II)と、その熱分解ガスをガリウム又はホウ素を含有した珪酸塩触
媒の存在下で反応させ、炭素数2〜4のオレフィン成分と水素並びに芳香族炭化水素を生
成する触媒分解工程(III) と、前記触媒分解工程(III) で得られたガスから高沸点成分を
分離する高沸点成分分離工程(IV)と、前記高沸点成分分離工程(IV)で得られたガスか
らオレフィン成分と水素並びにベンゼン、トルエン及びキシレンを分離取得する気液分離
工程(V)とを有する方法である。
またこの方法を実施するための装置としては、廃プラスチックをポリオレフィン系プラ
スチックとそれ以外のプラスチックとに分離する選別装置を少なくとも備えた前処理装置
と、ポリオレフィン系プラスチックを加熱分解により気化させる熱分解槽と、熱分解槽で
得られた熱分解ガスを導入しホウ素又はガリウム含有珪酸塩触媒の存在下で加熱分解する
ことにより炭素数2〜4のオレフィン、ベンゼン、トルエン、キシレン及び水素を生成さ
せる触媒分解部と、該触媒分解部出口のガスを導入して該ガス中の高沸点成分を分離する
還流器と、該還流器で高沸点成分が除去されたガスを冷却して炭素数2〜4のオレフィン
ガス及び水素を主体とする気相と、ベンゼン、トルエン、キシレンを主体とする液相とに
分離するコンデンサーとを備えた廃プラスチックのケミカルリサイクル装置が開示されて
いる。
オレフィン系プラスチックとそれ以外のプラスチックとに効果的に分離し、そのポリオレ
フィン系プラスチックを加熱分解工程で気化させ、加熱分解工程で得た熱分解ガスをガリ
ウム又はホウ素を含有する珪酸塩触媒の存在下で加熱分解することにより、水素及び炭素
数2〜4のオレフィンを主体とする気相成分並びに芳香族炭化水素を主体とする液相成分
を生成させ、その後気相成分と液相成分を分離した後、気相成分から水素と炭素数2〜4
のオレフィンガスを取得し、液相成分からはBTXを分溜取得するようにしているので、
炭素数2〜4のオレフィンガスはプラスチック原料として再利用でき、又水素は燃料電池
用燃料、水添・脱硫用原料として再利用でき、液相は蒸留塔によってベンゼン、トルエン
、キシレンに分離することで化学/医薬用原料として再利用できる。従って、廃プラスチ
ックを有効且つ効率的にケミカルリサイクルできる利点がある。
ラスチックを加熱してハロゲン元素を除去する脱ハロゲン元素処理工程を加えれば、ハロ
ゲン元素を含まない廃プラスチックとしてその後の処理を行うことができ、又、脱ハロゲ
ン元素処理工程での加熱によって廃プラスチックは溶融状態となるので、以後の搬送等の
取扱い性を著しく向上できる利点がある。
処理設備で分別されたポリオレフィン系廃プラスチッ原料を、原形を保ったまま熱分解槽
に投入するので、ポリオレフィン浴が突沸を起こし、熱分解槽の安定した操業が維持困難
となる問題点を有している。ポリオレフィン浴の突沸を防ぐには、上下2段のスルーバル
ブを使用して廃プラスチッ原料を挟み、不活性ガスで置換した後抜気しながら廃プラスチ
ッ原料を熱分解槽に供給する必要があるので、装置が複雑で作業も繁雑となり、原料供給
がバッチ式となるため熱分解ガスの発生に応じた圧力、温度の変動が起こり、熱分解プロ
セス操業の安定せず、制御性にも欠けていた。また、ガス置換を行うので不要なガスが混
入し、生成熱分解ガスの純度が低くなり、化学原料や燃料として使用するサイの品質が低
下する等の問題があった。
また、脱塩素設備を利用して廃プラスチッ原料を溶融して熱分解槽に投入する方法も提
案されているが、この方法では廃プラスチックを加熱溶融する際に発生する塩化水素等の
有害ガスが発生するので、今日では新たな塩化水素ガス捕集装置を設けなければ実施不可
能な方法である。
たな塩化水素ガス捕集装置を設けることなくポリオレフィン系廃プラスチックを溶融して
熱分解槽に定量安定供給し、熱分解槽の安定した操業が可能となるようにした。
すなわち、本発明の廃プラスチックのケミカルリサイクル装置は、廃プラスチックから
ポリオレフィン系プラスチックとそれ以外のプラスチックとを分離する前処理設備と、前
記分離されたポリオレフィン系プラスチックを加熱溶融して加熱分解設備へ供給する溶融
押出機と、前記供給された溶融ポリオレフィン系プラスチックを熱分解により気化させる
熱分解槽と、前記熱分解槽で得られた熱分解ガスを珪酸塩触媒の存在下で加熱分解して水
素、炭素数2〜4の低級炭化水素及び芳香族炭化水素を生成させる触媒分解槽と、該触媒
分解槽を出たガスから高沸点成分を分離する還流器と、該還流器で高沸点成分が除去され
たガスを冷却して水素及び炭素数2〜4の低級炭化水素を主成分とする気相成分と芳香族
炭化水素を主成分とする液相成分に分離するコンデンサーと、該コンデンサーで分離され
た気相成分を水素と炭素数2〜4の低級炭化水素に分離するガス分離装置並びに該コンデ
ンサーで分離された液相成分をベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素に分離
する分溜装置とを有することを特徴とする廃プラスチックのケミカルリサイクル装置とし
た。
また、本発明の廃プラスチックのケミカルリサイクル装置は、前記溶融押出機を外周に
ヒーターを巻き付けたスクリューコンベアで構成することができる。
スチックを溶融して熱分解槽に連続して定量安定供給ができるので、熱分解槽の安定した
操業が可能となる。また、制御性や操作性、安全性が向上する効果がある。さらに、触媒
分解を行う際に、熱分解ガスを定常的に供給することにより、触媒層内の反応も安定し、
生成物の組成が一定になるとともに収率も向上し、触媒寿命も長くなる。また、溶融した
プラスチックが押出機内部及び接続配管内に充填されることにより、外気及び熱分解槽か
らの可燃ガスのシールが可能となり、パージガスが不要となるので生成ガス中の不要ガス
を排除できる。
、廃プラスチックがまとまって回収されるようになってきた。現在、廃プラスチックの年
間排出量は約980万トンに上り、このうち約50%を占めるのはポリエチレン、ポリプ
ロピレンなどのポリオレフィン系プラスチックである。廃プラスチックの内大きな割合を
占めるポリオレフィン系プラスチックを石油化学工業の基幹原料である芳香族炭化水素(
いわゆるBTX)と水素、あるいは低級オレフィンに転換できれば、循環型社会の構築に
大いに貢献することができる。
分別回収された廃プラスチックゴミの中身を解析してみると、ポリエチレン(PE)が
18〜37%、ポリプロピレン(PP)が24〜36%、ポリスチレン(PS)が11〜
36%、ポリエチレンテレフタラート(PET)が8〜14%、ポリ塩化ビニル(PVC
)が1〜2%、その他、紙や割り箸、金属などの異物が6〜12%含まれているのが実状
である。
300〜600℃の高温で加熱分解すると大量の塩化水素ガスや有害なダイオキシンが発
生する。この他にもフッ素系の樹脂やフッ素樹脂をコーティングしたゴミも、高温で加熱
分解すると有害なフッ素ガスを排出する。
したがって、塩素やフッ素などのハロゲン元素を含む廃プラスチックゴミは、塩素やフ
ッ素などの排ガス処理設備の整った専用設備で処理する必要があり、専用設備で集中的に
処理する方が効率的にも経済的にも有利である。
また、珪酸塩触媒を用いた廃プラスチックのケミカルリサイクル法においては、塩素や
フッ素、臭素などのハロゲン元素が存在すると触媒活性が低下し、長時間安定した操業が
維持できなくなるばかりでなく、オレフン類や芳香族炭化水素類の回収率が低下する。
したがって、
そこで本発明では、廃プラスチックから化学原料として有用な水素、低級炭化水素及び
BTXを低コストで回収するケミカルリサイクル方法においては、前処理工程で廃プラス
チックを分別処理して置くことが有効となる。
分に多くの空気を包含している。このためこのままの形状を保ったまま熱分解槽に供給さ
れると、熱分解槽内に多くの空気を巻き込み、投入量も間歇的になって定量性に欠けるこ
ととなる。そこで廃プラスチックを溶融状態にして供給すれば、空気の巻き込みもなく、
定量性も確保されることとなる。
図1中、1は廃プラスチックの分別前処理を実施する前処理工程(I)のための前処理装
置であり、前処理装置1は、少なくとも廃プラスチックからポリオレフィン系プラスチッ
クとそれ以外のプラスチックとに分離する選別装置を備えている。選別装置としては、光
選別方式又は比重差選別方式を採用することができる。また、上記廃プラスチックのうち
、内容物が内部に残っている容器等については洗浄する必要があり、そのために、前処理
装置1には、予め廃プラスチックを破砕する破砕装置や、破砕した廃プラスチックを洗浄
する洗浄装置等を備えることが好ましい。
廃プラスチックは、溶融押出機2を通して加熱分解工程(II)に送られ、熱分解によって
気化させるために熱分解槽3に供給される。又、前処理装置1で選別されたポリオレフィ
ン系プラスチック以外の他のプラスチックは、ハロゲン元素の処理装置が完備した、別工
程の処理ルートに廻されて別途処理される。
リューコンベア21からなり、選別されたポリオレフィン系プラスチックを200℃以上
、250℃程度の温度に加熱して溶融し、熱分解槽3に供給するものである。スクリュー
コンベア21と供給ホッパー24との間の配管25やスクリューコンベア21と熱分解槽
3との間の接続配管26もできるだけ短くしてヒーターで保温しておくのが好ましい。2
3はスクリューコンベア21を駆動するためのモーターである。
ポリオレフィン系プラスチックを溶融状態で供給すると、空気などの気体の巻き込みも
なく、溶融浴が泡立って分解反応の安定性が損なわれることはない。また、供給量はスク
リューコンベアの回転速度を制御することにより、任意に調整しながら連続的に供給する
ことができる。加熱溶融されたポリオレフィン系プラスチックは、密度が約0.95g/
cm3 程度で、粘度は約10ポイズ程度である。
溶融押出機では200℃以上、250℃程度の比較的低温度で加熱して溶融するので、
配プラスチックが分解するまでには至らず、有害な塩化水素ガスは発生しない。
を有しており、且つ外周にはヒーター12を備えていて、廃プラスチックを約650℃以
下の温度、例えば略500℃の温度に加熱し、気化を行って炭素数が4〜10程度の炭化
水素に低分子化する熱分解ガスを発生させるものである。なお廃プラスチックを熱分解槽
3内に投入する際には、予め窒素ガス等の不活性ガスを熱分解槽3内に導入しておき、不
活性ガス雰囲気下で上記廃プラスチックを加熱するのが好ましい。
熱分解槽3においては、活性炭又はゼオライトのような触媒を使用すれば、反応に必要
な加熱温度を低下させることができ、廃プラスチックの熱分解速度を高めることが可能と
なる。
ター12を取り付けた分解残渣排出槽4に間歇的に抜き取られ、焼却処分される。この時
、触媒としてゼオライトを用いた場合には、焼却灰を再び触媒として利用することができ
る。19は残渣受槽である。
かれる。フィルター5は目開き100μm程度の金属メッシュを、500℃程度の加熱し
たものである。熱分解槽3内で溶融状態のポリオレフィン系プラスチックから発生する熱
分解ガスは、微細な飛沫を含んでおり、そのまま触媒反応槽に入って珪酸塩触媒に付着す
ると、触媒の活性を損なう結果をもたらす。そこでフィルター5により微細な飛沫を捕捉
して再加熱し、完全に気化させてから触媒分解工程(III)に送るようにするのが好ましい
。
る。図1の触媒分解工程(III)では、5基の触媒反応槽(6−1,6−2・・・6−5)
が並列して設置してある例を示している。これらの触媒反応槽は、触媒分解反応、再生反
応及び待機を所定のタイムスケジュールに従って繰り返している。
触媒反応槽6は、外筒7内に珪酸塩触媒が充填された触媒層8を備えており、外筒7の
周囲に取り付けられたヒーター13によって内部温度を350〜550℃の範囲で任意に
設定できるようになっている。
珪酸塩触媒としては、ホウ素含有珪酸塩触媒もしくはガリウム含有珪酸塩触媒を使用す
ることができる。ホウ素含有珪酸塩触媒としては、プロトン置換したH型ホウ素化珪酸塩
が望ましく、ガリウム含有珪酸塩触媒としては、H型ガリウム珪酸塩を用いるのが望まし
い。
4の低級オレフィンガスを効果的に生成する作用を有し、例えば50%以上、或いは70
%以上の高い収率を得ることができる。このように、プラスチックの原料として再利用で
きる炭素数2〜4のオレフィンを高い収率で得られることは、プラスチックのリサイクル
上大変有利である。
また、珪酸塩触媒としてガリウム含有珪酸塩触媒を使用する場合は、ベンゼン、トルエ
ン、キシレンと水素を効果的に生成する作用を有する。
このように目的とする回収原料の種類に応じて珪酸塩触媒を使い分ければよい。
導かれる。還流器14では、例えば約150℃以上の高沸点成分が凝縮によって分離され
、分離された高沸点成分は、前記熱分解槽2に戻される。
還流器14で高沸点成分が除去されたガスは、気液分離工程(V)であるコンデンサー
15に導かれて冷却され、炭素数2〜4のオレフィンガス及び水素を主体とする気相16
と、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香属炭化水素を主体とする液相17とに分離さ
れるようになっている。
コンデンサー15からの気相は、ガス分離装置24に導かれ、深冷分離法或いはその他
の方法によって、炭素数2〜4の低級オレフィンガスと水素とに分離されるようになって
いる。
又、コンデンサー15からの液相は、蒸留塔18に導いて、ベンゼン、トルエン、キシ
レン(BTX)に分離するようにしている。
うち、大半を占めるポリオレフィン系プラスチックと、それ以外のプラスチックとに効果
的に分離し、そのポリオレフィン系プラスチックを溶融して加熱分解槽に供給して加熱分
解して気化させ、加熱分解工程で得た熱分解ガスを触媒分解工程に導入して珪酸塩触媒の
存在下で加熱分解することにより炭素数2〜4のオレフィン、BTX並びに水素を生成さ
せ、炭素数2〜4のオレフィンガスはプラスチック原料として再利用でき、又水素は燃料
電池用燃料、水添・脱硫用原料として再利用でき、液相は蒸留塔によってベンゼン、トル
エン、キシレンに分離することで化学/医薬用原料として再利用できる。従って、本発明
では、廃プラスチックを有効且つ高効率にケミカルリサイクルを実現できる。
、V :気液分離工程、
1・・・・・前処理装置、2・・・・・溶融押出機、3・・・・・熱分解槽、4・・・
・・分解残渣排出槽、5・・・・・フィルター、6・・・・・触媒反応槽、7・・・・・
外筒、8・・・・・触媒層、11・・・・・撹拌器、12・・・・・ヒーター、13・・
・・・ヒーター、14・・・・・還流器、15・・・・・コンデンサー、16・・・・・
気相、17・・・・・液相、18・・・・・蒸留塔、19・・・・・重質残渣受槽
Claims (2)
- 廃プラスチックからポリオレフィン系プラスチックとそれ以外のプラスチックとを分離
する前処理設備と、前記分離されたポリオレフィン系プラスチックを加熱溶融して加熱分
解設備へ供給する溶融押出機と、前記供給された溶融ポリオレフィン系プラスチックを熱
分解により気化させる熱分解槽と、前記熱分解槽で得られた熱分解ガスを珪酸塩触媒の存
在下で加熱分解して水素、炭素数2〜4の低級炭化水素及び芳香族炭化水素を生成させる
触媒分解槽と、該触媒分解槽を出たガスから高沸点成分を分離する還流器と、該還流器で
高沸点成分が除去されたガスを冷却して水素及び炭素数2〜4の低級炭化水素を主成分と
する気相成分と芳香族炭化水素を主成分とする液相成分に分離するコンデンサーと、該コ
ンデンサーで分離された気相成分を水素と炭素数2〜4の低級炭化水素に分離するガス分
離装置並びに該コンデンサーで分離された液相成分をベンゼン、トルエン、キシレン等の
芳香族炭化水素に分離する分溜装置とを有することを特徴とする廃プラスチックのケミカ
ルリサイクル装置。 - 前記溶融押出機が外周にヒーターを巻き付けたスクリューコンベアであることを特徴と
する請求項1に記載の廃プラスチックのケミカルリサイクル装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003392802A JP2005154518A (ja) | 2003-11-21 | 2003-11-21 | 廃プラスチックのケミカルリサイクル装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2005154518A true JP2005154518A (ja) | 2005-06-16 |
Family
ID=34719384
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003392802A Pending JP2005154518A (ja) | 2003-11-21 | 2003-11-21 | 廃プラスチックのケミカルリサイクル装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2005154518A (ja) |
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