JP2002119255A - 烏賊加工食品、穀物製シート被包食品およびそれらの製造方法 - Google Patents

烏賊加工食品、穀物製シート被包食品およびそれらの製造方法

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JP2002119255A
JP2002119255A JP2000293836A JP2000293836A JP2002119255A JP 2002119255 A JP2002119255 A JP 2002119255A JP 2000293836 A JP2000293836 A JP 2000293836A JP 2000293836 A JP2000293836 A JP 2000293836A JP 2002119255 A JP2002119255 A JP 2002119255A
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Japan
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food
sheet
processed
cereal
soft
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JP2000293836A
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Kozo Kumazaki
紘三 熊崎
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Sundelica Co Ltd
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Sundelica Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 烏賊特有の風味および食感を活かした新規な
烏賊加工食品、従来製品には無かった新規な穀物製シー
ト被包食品およびそれらの製造方法を提供する。 【解決手段】 本発明の烏賊加工食品1は、所望形態に
切断成形された烏賊本体部2と、烏賊本体部2を被包し
た穀物製シート3とを有し、熱加工されて食されるもの
である。また、本発明の穀物製シート被包食品30は、
軟粘性食感付与層31と、軟粘性食感付与層31の一面
側に配された具構成食材32と、軟粘性食感付与層31
の他面側に設けられ軟粘性食感付与層31および具構成
食材32を被包した穀物製シート33とを有し、熱加工
して食されるものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えばお摘まみ、
おやつなどとして手軽に食することができる烏賊加工食
品、穀物製シート被包食品およびそれらの製造方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来より、烏賊はその深い味わいと弾力
を備えた食感などが好まれ、加工食品の食材として多用
されている。例えばそのようなものとして、烏賊を天日
で乾燥させたり、醤油など調味料や香辛料を添加して焙
焼したりして製造した各種スルメ製品や、烏賊を粉砕し
て小麦粉などと共に、或いは烏賊の表面に小麦粉やパン
粉を付着させて油で揚げたフライ製品などがある。ま
た、穀物製シートによって各種食材を被包し、熱加工し
て食するものとして、ギョウザ、シュウマイ、ピロシキ
或いは春巻きなどがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来製品に
は無かった新規な烏賊加工食品および穀物製シート被包
食品を提供するものであり、すなわち、本発明の第1の
課題は、烏賊特有の風味および食感を活かした新規な烏
賊加工食品およびその製造方法を提供することにある。
また、本発明の第2の課題は、従来製品には無かった新
規な穀物製シート被包食品およびその製造方法を提供す
ることにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記第1の課題を解決す
るものは、所望形態に成形された烏賊本体部と、該烏賊
本体部を被包した穀物製シートとを有し、熱加工される
ことを特徴とする烏賊加工食品である。
【0005】前記烏賊本体部は、烏賊の胴部外套が切断
成形されてスティック状に形成されていることが好まし
い。前記烏賊本体部は、20〜40cmの長尺状に形成
されていることが好ましい。
【0006】また、上記第1の課題を解決するものは、
烏賊を所望形態に成形して烏賊本体部を作製する工程
と、該烏賊本体部を穀物製シートにて被包する工程とを
有することを特徴とする烏賊加工食品の製造方法であ
る。
【0007】前記烏賊加工食品の製造方法は、烏賊本体
部を穀物製シートにて被包した後、熱加工を行う工程を
有していてもよく、また、生の状態で冷凍保存或いは真
空保存等の保存状態で提供され、食する前に熱加工され
るものであってもよい。前記烏賊を所望形態に成形して
烏賊本体部を作製する工程は、烏賊の胴部外套により板
状体を形成し、該板状体の少なくとも一面側に多数の切
り目を形成した後、スティック状に切断するものである
ことが好ましい。前記スティック状の切断は、烏賊の胴
部外套の繊維方向に沿って行うものであることが好まし
い。前記烏賊本体部を穀物製シートにて被包する工程で
は、前記烏賊本体部が外部に露呈しないように被包され
ることが好ましい。
【0008】さらに、上記第2の課題を解決するもの
は、軟粘性食感付与層と、該軟粘性食感付与層の一面側
に配された具構成食材と、前記軟粘性食感付与層の他面
側に設けられ前記軟粘性食感付与層および前記具構成食
材を被包した穀物製シートとを有し、熱加工して食され
ることを特徴とする穀物製シート被包食品である。
【0009】前記軟粘性食感付与層は、穀粉類の練状
物、マッシュポテト、穀粉類とマッシュポテトの練状
物、或いは穀類の加工物にて形成されていることが好ま
しい。前記具構成食材には、チーズの他、ピザを作製す
る際の具が使用されており、前記穀物製シート被包食品
はピザ風味を有するように形成されていることが好まし
い。前記穀物製シートは、小麦粉を主材料に米粉を含有
した穀粉により形成されていることが好ましい。前記穀
物製シート被包食品は、20〜40cmの長尺状に形成
されていることが好ましい。
【0010】さらに、上記第2の課題を解決するもの
は、穀物製シートに軟粘性食感付与層を設ける工程と、
前記軟粘性食感付与層に具構成食材を配置する工程と、
前記軟粘性食感付与層および前記具構成食材を前記穀物
製シートにて被包する工程とを有することを特徴とする
穀物製シート被包食品である。
【0011】前記穀物製シート被包食品の製造方法は、
前記軟粘性食感付与層および前記具構成食材を穀物製シ
ートにて被包した後、熱加工を行う工程を有していても
よい。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明の烏賊加工食品を図面に示
した一実施例を用いて説明する。図1は本発明の烏賊加
工食品の一実施例の正面図であり、図2は図1のA−A
線拡大断面概略図であり、図3は図1に示した烏賊加工
食品の拡大底面図であり、図4は図1に示した烏賊加工
食品の右側面図である。
【0013】この実施例の烏賊加工食品1は、所望形態
に成形された烏賊本体部2と、烏賊本体部2を被包した
穀物製シート3とを有し、熱加工されて食されるもので
ある。以下、各構成について順次詳述する。
【0014】烏賊本体部2は、図1に示すように、後述
する穀物製シート3の内部に配されるものであり、烏賊
を所望形態に切断成形されて形成されている。この実施
例の烏賊本体部2は、烏賊の胴部外套を切断して形成さ
れているが、烏賊の他の部位(頭部或いは腕部)などに
より形成されたものも本発明の範疇に包含される。ま
た、烏賊本体部は、この実施例のように烏賊のみから形
成されることがより好ましいが、他の食材(例えば魚
肉)などを含有した混ぜ物によって所望形態に成形され
たものも本発明の範疇に包含される。
【0015】烏賊本体部の形態としては、穀物製シート
3にて被包可能なものであればどのような形態でもよい
が、この実施例の烏賊本体部2は、縦横約1cm、長さ
25cm程の長方体に形成されている。このように、烏
賊本体部2がスティック状に形成されることにより、烏
賊加工食品1を歩きながらでも手軽にスナック感覚で食
することができる。また、烏賊本体部2が長尺状(好ま
しくは20〜40cm)に形成されることにより、烏賊
加工食品1が大型サイズとなり食べ応えがあり視覚的に
も興趣に富んだものとなる。
【0016】烏賊本体部2の形成に際して使用される烏
賊としては、どのようなものでもよいが、この実施例で
は、上記寸法の烏賊本体部を烏賊胴部外套にて一体物で
形成するため、大型烏賊の一種であるアカイカが使用さ
れている。
【0017】穀物製シート3は、烏賊本体部2を被包す
るためのものであり、この実施例では、図2に示すよう
に烏賊本体部2の四方外側面を巻回して被包している。
【0018】具体的には、この実施例の穀物製シート3
は、縦5cm、横30cm、厚さ1mm程度の春巻皮が
使用されており、烏賊本体部2の外側面を3周程巻回し
た後、長手方向の端辺部3a付近が穀物製シート3の表
面に付着されて長尺部4を形成している。
【0019】また、長尺部4の両端部にはそれぞれ、図
1および図4に示すように、捩り部5a,5bを介し
て、内部に烏賊本体部2が存在しない部位(封止部6
a,6b)が設けられている。このように、長尺部4の
両端にそれぞれ、捩り部5a,5bおよび封止部6a,
6bが形成され、烏賊本体部2が部分的にも外部に露出
しないように被包されることによって、烏賊本体部2の
一部が外気に晒されて乾燥したり、或いは後述する熱加
工によって硬化することを防止でき、略均一な食感の烏
賊加工食品が作製できる。
【0020】封止部6a,6bは、内部に烏賊本体部2
が存在しないため、図3に示すように巻回した穀物製シ
ート3が重層して偏平形状となっている。ただし、本発
明の烏賊加工食品における穀物製シートの被包方法は、
上記の態様に限定されるものではなく、所望形態の烏賊
本体部を被包できる方法であればどのような方法による
ものでもよい。
【0021】使用される穀物製シート3としては、穀類
の粉体或いは粒状体などを主材料として形成されたシー
トであればどのようなものでもよく、例えばパイ生地シ
ートなどでもよいが、この実施例のように春巻皮など点
心用シートが好適に使用できる。
【0022】本発明の烏賊加工食品は、上記のような烏
賊本体部と穀物製シートとを有しており、烏賊本体部を
穀物製シートにて被包した状態(生の状態)で冷凍保存
或いは真空保存などされて提供されてもよいが、食する
際には熱加工が施される。熱加工としては、油で揚げる
方法が好適であるが、例えばオーブンなど加熱器を用い
て焼いたものなど、他の熱加工によるものも本発明の範
疇に包含される。
【0023】また、この実施例の烏賊加工食品1は、烏
賊本体部の表面または穀物製シートの内外表面に対し
て、調味料または香辛料などの添加を一切行っていない
が、そのようなものを添加して種々の味付けを施したも
のも本発明の範疇に包含される。
【0024】つぎに、本発明の烏賊加工食品1の製造方
法について説明する。本発明の烏賊加工食品1は、烏賊
を所望形態に成形して烏賊本体部2を作製する工程と、
烏賊本体部2を穀物製シート3にて被包する工程とを経
て製造される。以下、各工程を図面を用いて詳述する。
【0025】烏賊を所望形態に成形して烏賊本体部2を
作製する工程では、まず、烏賊50(図5参照)の胴部
外套51内にある内蔵部分(図示せず)を、頭部52お
よび腕部53と共に除去する。つぎに、例えば図5中の
一点鎖線が示すように縦横に切断して胴部外套51を開
き、図6に示すような板状体54を形成する。
【0026】さらに、この板状体54の少なくとも一面
側に多数の切り目55を形成する。この実施例では、図
6に示すように斜め方向に延びる多数の切り目55が交
差するように、かつ板状体54を裁断しない深さで設け
られている。なお、この切れ目55は、熱加工によって
烏賊本体部2が湾曲することを防止して、長尺状とした
場合でも略真直に延びるスティック状の烏賊加工食品を
作製するためのものであり、また、烏賊本体部の歯切れ
をより良好なものとするためのものであるため、一方向
のみならず他方向より設けられることが好ましい。
【0027】そして、切り目55が形成された板状体5
4は、例えば図7に示す一点鎖線のようにスティック状
に切断され、烏賊本体部2が形成される。なお、このス
ティック状の切断は、烏賊の胴部外套の繊維方向に沿っ
て行うことが好ましく、これにより、切り目55が到達
していない部分(内部)の繊維が裁断されることなく残
存するため、熱加工を施した場合、この繊維が烏賊加工
食品1の真直性を保持するように作用する。すなわち、
烏賊の胴部外套の繊維が烏賊本体部2の長手方向に延在
して烏賊本体部2を補強し垂れ下がりを防止する。
【0028】その後、烏賊本体部2は、図8に示すよう
に穀物製シート3上に載置され、図中矢印のように穀物
製シート3を巻上げて烏賊本体部2の表面を巻回するこ
とにより、烏賊本体部2が穀物製シート3により被包さ
れる。穀物製シート3の巻回数は、複数回であることが
好ましく、これにより、長尺状とした場合でも略真直に
延びるスティック状の烏賊加工食品が作製できる。
【0029】そして、被包した穀物製シート3の長手方
向の端辺部3aは、その裏面側に片栗粉の懸濁液或いは
水などを用いて穀物製シート3の表面に付着される。さ
らに、図1に示すように、両端部をそれぞれ捩って捩り
部5a,5bが形成されると共に、封止部6a,6bが
形成される。
【0030】以上のようにして作製された烏賊加工食品
1は、このままの状態(生の状態)で冷凍保存或いは真
空保存などされて提供されてもよいが、食される前には
熱加工が施される。熱加工の方法としては、180℃前
後の油温で穀物製シート3の表面が小麦色になるまで揚
げる方法が好適であるが、オーブンなど加熱器を用いて
焼いてもよい。
【0031】つぎに、本発明の烏賊加工食品の他の実施
例について順次説明する。図9に示した烏賊加工食品1
0は、前述した烏賊加工食品1と同様の長尺部4を有す
るものであるが、捩り部5a,5bおよび封止部6a,
6bを有していない点のみ異なる。同一構成部分につい
ては同一符号を付し説明を省略する。
【0032】すなわち、この実施例の烏賊加工食品10
は、烏賊加工食品1と同一形態の烏賊本体部2を、烏賊
本体部2と略同一長の穀物製シート3により巻回被包し
たのみであり、捩り部以下両端部は存在せず、烏賊本体
部2の両側端面は外部に露呈している。烏賊本体部2は
全体が穀物製シート3により被包されていることがより
好ましいが、このように、一部露呈したものも本発明の
範疇に包含される。
【0033】図10に示した烏賊加工食品20と、前述
した烏賊加工食品1との相違は、烏賊本体部21が烏賊
本体部2より幅広の板状体にて構成されている点と、そ
の烏賊本体部21を被包したために烏賊加工食品20の
全体形状も偏平体となっている点、さらに、封止部23
a,23bの内側に捩り部が存在せず、封止部23a,
23bは、単に押圧封止、或いは片栗粉の懸濁液など付
着液を介して密着封止されている点である。このよう
に、本発明の烏賊加工食品には、その形態、被包方法ま
たは封止方法を問わず、烏賊本体部を穀物製シートにて
被包したものが広く包含される。
【0034】つぎに、本発明の穀物製シート被包食品に
ついて、図11および図12に示した一実施例を用いて
説明する。図11は本発明の穀物製シート被包食品の一
実施例の斜視図であり、図12は図11のB−B線拡大
断面概略図である。
【0035】この実施例の穀物製シート被包食品30
は、図12に示したように、軟粘性食感付与層31と、
軟粘性食感付与層31の一面側に配された具構成食材3
2と、軟粘性食感付与層31の他面側に設けられ軟粘性
食感付与層31および具構成食材32を被包した穀物製
シート33とを有し、熱加工して食されるものである。
以下、各構成について順次詳述する。
【0036】軟粘性食感付与層31は、後述する穀物製
シート33の内側(他面側)に、柔らかく粘り気のある
食感層を形成した部位であり、この層が形成されること
により、肉薄な穀物製シート33のパリッとした軽やか
な食感と軟粘性食感付与層31のモチッとした食べ応え
のある食感(対照的食感)を備えた穀物製シート被包食
品30が構成される。また、このような軟粘性食感付与
層31が、後述する具構成食材32と穀物製シート33
との間に介在することにより、具構成食材32が外部に
露出することをより防止できる。
【0037】この軟粘性食感付与層としては、穀粉類
(例えば小麦粉)の練状物、マッシュポテト、穀粉類と
マッシュポテトの練状物、或いは穀類の加工物(例えば
餅やパン)が好適に使用できるが、この実施例では、小
麦粉の練状物が3〜5mmのシート状に形成され使用さ
れている。
【0038】具構成食材は、本発明の穀物製シート被包
食品の味付けの中核を為すものであり、この具構成食材
が軟粘性食感付与層31の一面側に配されることによっ
て、使用される食材をよって多種多様な穀物製シート被
包食品を作製できる。
【0039】具構成食材としては、どのような食材(例
えばホタルイカなど)を使用してもよく、さらに味付と
して、例えば和風味、中華風味、洋風味、激辛味とする
どのような食材を付加してもよい。
【0040】なお、この実施例の穀物製シート被包食品
30は、ピザ風味に形成されており、具構成食材32と
しては、チーズの他、ピザを作製する際の具(トマト、
ピーマン、ベーコン、マッシュルーム)が使用されてお
り、さらに、味付けを施す食材としてトマトピューレ等
が使用されている。
【0041】穀物製シート33は、軟粘性食感付与層3
1および具構成食材32を被包するためのものであり、
この実施例では、軟粘性食感付与層31の他面側(外
側)に設けられると共に、巻回されることによって軟粘
性食感付与層31および具構成食材32を被包してい
る。
【0042】穀物製シート33としては、穀粉を主材料
として形成されたシートであればどのようなものでもよ
く、例えばパイ生地シートなどでもよいが、この実施例
のように春巻皮など点心用シートが好適に使用されてい
る。
【0043】そして、上記のように構成された本発明の
一実施例である穀物製シート被包食品30は、この穀物
製シート33にて、ピザを被包したような食品に形成さ
れているため、ピザを食べる際の問題点(チーズが付着
したりして食べずらい欠点)を解消し、手軽にスナック
感覚で食することができる。
【0044】また、穀物製シート被包食品30は、図1
1に示したように、長尺状或いはスティック状(約20
〜40cm)に形成されているため、歩きながらでも手
軽に食することができる。さらに、飲食店などで一メニ
ューとして提供すれば、食べる際にチーズが付着するこ
ともなく、また複数本を筒状容器に立てて提供すれば配
置スペースも小さく、ピザの代替食品として極めて有用
かつ好適である。
【0045】なお、穀物製シート33を長尺状に形成し
た場合、その真直性を保持するために、穀物製シート3
3の主材料である小麦粉に、米粉を5%程度含有させる
ことが好ましい。或いは、穀物製シート33をより肉厚
に形成してその真直性を保持するようにしてもよい。
【0046】また、本発明の穀物製シート被包食品は、
上記のように、軟粘性食感付与層および具構成食材を穀
物製シートにて被包した状態に形成されており、この状
態(生の状態)で冷凍保存或いは真空保存などされて提
供されてもよいが、食する際には熱加工が施される。
【0047】熱加工としては、油で揚げる方法が好適で
あるが、例えばオーブンなど加熱器を用いて焼くなど、
他の熱加工処理によってもよい。
【0048】つぎに、本発明の穀物製シート被包食品の
製造方法を、穀物製シート被包食品30の製造方法を例
に図面を用いて説明する。
【0049】本発明の穀物製シート被包食品30は、穀
物製シート33に軟粘性食感付与層31を設ける工程
と、軟粘性食感付与層31に具構成食材32を配置する
工程と、軟粘性食感付与層31および具構成食材32を
穀物製シート33にて被包する工程とを経て作製され
る。以下、各工程を順次詳述する。
【0050】穀物製シート33に軟粘性食感付与層31
を設ける工程では、図13に示すように、穀物製シート
33(縦20cm、横30cm、厚さ1mm程度の春巻
皮)の上面の一部に、小麦粉の練状物によって形成され
たシート(縦2cm〜3cm、横20cm、厚さ3〜5
mm程度)を載置する。
【0051】なお、この実施例の軟粘性食感付与層31
としては、小麦粉の練状物が使用されているが、これに
限定されるものではなく、小麦粉以外の穀粉類の練状
物、マッシュポテト、穀粉類とマッシュポテトの練状
物、或いは穀類の加工物(例えば餅やパン)などを使用
してもよい。また、軟粘性食感付与層は、この実施例の
ように、穀物製シートの数倍、肉厚に形成されているこ
とが好ましく、これにより、軟粘性食感付与層と穀物製
シートの食感の相違が顕著なものとなって、より美味な
食感を与えることができる。
【0052】軟粘性食感付与層31に具構成食材32を
配置する工程では、図14に示すように、軟粘性食感付
与層31の上部にチーズの他、ピザを作製する際の具3
2(トマト、ピーマン、ベーコン、マッシュルームなど
を載置して、さらに、味付けとしてトマトピューレを注
入する。ただし、具構成食材はこれに限定されるもので
はなく、どのような食材でもよく、さらに味付を付与す
る食材も、例えば和風味、中華風味、洋風味、激辛味を
付与するどのような食材を用いてもよい。
【0053】軟粘性食感付与層31および具構成食材3
2を穀物製シート33にて被包する工程では、図15に
示すように、まず、軟粘性食感付与層31および具構成
食材32を穀物製シート33にて図中矢印gのように一
巻した後、長手方向の両端部33a,33bを図中矢印
hのようにそれぞれ内側を折曲し、さらに、図中矢印g
のように2周程巻回した後、長手方向の端辺部付近を穀
物製シート33の表面に片栗粉の懸濁液や水などで付着
して被包する。ただし、穀物製シートの被包方法は、上
記の態様に限定されるものではなく、軟粘性食感付与層
および具構成食材を被包できる方法であればどのような
方法によるものでもよいが、この実施例のように、穀物
製シート33の内側に軟粘性食感付与層31が配置さ
れ、さらに軟粘性食感付与層31の内側に具構成食材3
2が配置される(軟粘性食感付与層31が具構成食材3
2を被包するように形成される)ことが好ましい。これ
により、具構成食材32が外部に露出することを防止で
き、品質の安定性を保持できる。
【0054】以上のようにして作製された穀物製シート
被包食品30は、このままの状態(生の状態)で冷凍保
存或いは真空保存などされて提供されてもよいが、食さ
れる前には熱加工が施される。熱加工の方法としては、
180℃前後の油温で穀物製シート33の表面が小麦色
になるまで揚げる方法が好適であるが、オーブンなど加
熱器を用いてもよい。
【0055】さらに、穀物製シート被包食品30は、長
手方向の両端部33a,33bを折曲して被包している
が、両端部33a,33bを折曲せず、図10に示した
実施例のように、両端部33a,33bを押圧封止し
て、或いは片栗粉の懸濁液など付着液を介して密着封止
して被包されていてもよい。また、穀物製シート被包食
品30の製造方法では、まず、穀物製シート33に軟粘
性食感付与層31を設け、次に、軟粘性食感付与層31
に具構成食材32を配置した後、軟粘性食感付与層31
および具構成食材32を穀物製シート33にて被包して
いるが、この手順に限定されるものではなく、軟粘性食
感付与層31に具構成食材32を配置した後、穀物製シ
ート33に具構成食材32を配置した軟粘性食感付与層
31を載置して、軟粘性食感付与層31および具構成食
材32を穀物製シート33にて被包してもよい。
【0056】
【発明の効果】請求項1に記載した発明によれば、烏賊
特有の風味および食感を活かした新規な烏賊加工食品と
なる。請求項2に記載した発明によれば、上記烏賊加工
食品を歩きながらでも手軽にスナック感覚で食すること
ができる。請求項3に記載した発明によれば、上記請求
項2の効果に加え、大型サイズで食べ応えがあり視覚的
にも興趣に富んだ烏賊加工食品となる。請求項4および
5に記載した発明によれば、烏賊特有の風味および食感
を活かした新規な烏賊加工食品が容易に作製できる。請
求項6に記載した発明によれば、略真直に延在する烏賊
加工食品を作製できると共に、烏賊本体部の歯切れが良
好で、子供やお年寄りでも食べ易い烏賊加工食品を作製
できる。請求項7に記載した発明によれば、切り目が到
達していない部分(内部)の繊維が裁断されることなく
残存するため、熱加工を施した場合、この繊維が烏賊加
工食品の真直性を保持するように作用する。すなわち、
烏賊の胴部外套の繊維が烏賊本体部の長手方向に延在し
て烏賊本体部を補強し垂れ下がりを防止することがで
き、より真直な烏賊加工食品を作製できる。請求項8に
記載した発明によれば、烏賊本体部の一部が外部に露呈
し、外気に晒されることにより、または熱加工により硬
化することを防止できる。請求項9に記載した発明によ
れば、内部に配する具および味付けによってバリエーシ
ョンに富んだ食品を作製でき、また軟粘性食感付与層と
穀物製シートとで食感が相違し食感性に優れた新規な穀
物製シート被包食品が作製される。請求項10に記載し
た発明によれば、軟粘性食感付与層を容易に作製でき
る。請求項11に記載した発明によれば、元来、チー
ズ、具、或いは油などが露呈して食べずらいピザの問題
点を解消し、歩きながらでも手軽にスナック感覚で食す
ることができるピザ風食品を形成できる。また、飲食店
などで一メニューとして提供すれば、食べる際にチーズ
が付着することもなく、また複数本を筒状容器に立てて
提供すれば配置スペースもさほどとらず、ピザの代替食
品として極めて有用かつ好適である。請求項12に記載
した発明によれば、穀物製シートがより硬化するため、
スティック状に形成した場合でも真直性を保持できると
共に、軟粘性食感付与層と穀物製シートの食感の相違を
さらに顕著なものに形成できる。請求項13に記載した
発明によれば、大型サイズで食べ応えがあり視覚的にも
興趣に富んだ穀物製シート被包食品となる。請求項14
および15に記載した発明によれば、上記請求項9の効
果を奏する穀物製シート被包食品を極めて容易に作製で
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の烏賊加工食品の一実施例の正面図であ
る。
【図2】図1のA−A線拡大断面概略図である。
【図3】図1に示した烏賊加工食品の拡大底面図であ
る。
【図4】図1に示した烏賊加工食品の右側面図である。
【図5】本発明の烏賊加工食品の一実施例の一製造工程
を説明するための説明図である。
【図6】本発明の烏賊加工食品の一実施例の一製造工程
を説明するための説明図である。
【図7】本発明の烏賊加工食品の一実施例の一製造工程
を説明するための説明図である。
【図8】本発明の烏賊加工食品の一実施例の一製造工程
を説明するための説明図である。
【図9】本発明の烏賊加工食品の他の実施例の斜視図で
ある。
【図10】本発明の烏賊加工食品の他の実施例の斜視図
である。
【図11】本発明の穀物製シート被包食品の一実施例の
斜視図である。
【図12】図11のB−B線拡大断面概略図である。
【図13】図11に示した穀物製シート被包食品の一製
造工程を説明するための説明図である。
【図14】図11に示した穀物製シート被包食品の一製
造工程を説明するための説明図である。
【図15】図11に示した穀物製シート被包食品の一製
造工程を説明するための説明図である。
【符号の説明】
1 烏賊加工食品 2 烏賊本体部 3 穀物製シート 4 長尺部 5 捩り部 6 封止部 30 穀物製シート被包食品 31 軟粘性食感付与層 32 具構成食材 33 穀物製シート

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所望形態に成形された烏賊本体部と、該
    烏賊本体部を被包した穀物製シートとを有し、熱加工さ
    れることを特徴とする烏賊加工食品。
  2. 【請求項2】 前記烏賊本体部は、烏賊の胴部外套が切
    断成形されてスティック状に形成されている請求項1に
    記載の烏賊加工食品。
  3. 【請求項3】 前記烏賊本体部は、20〜40cmの長
    尺状に形成されている請求項1または2に記載の烏賊加
    工食品。
  4. 【請求項4】 烏賊を所望形態に成形して烏賊本体部を
    作製する工程と、該烏賊本体部を穀物製シートにて被包
    する工程とを有することを特徴とする烏賊加工食品の製
    造方法。
  5. 【請求項5】 前記烏賊加工食品の製造方法は、烏賊本
    体部を穀物製シートにて被包した後、熱加工を行う工程
    を有している請求項4に記載の烏賊加工食品の製造方
    法。
  6. 【請求項6】 前記烏賊を所望形態に成形して烏賊本体
    部を作製する工程は、烏賊の胴部外套により板状体を形
    成し、該板状体の少なくとも一面側に多数の切り目を形
    成した後、スティック状に切断するものである請求項4
    または5に記載の烏賊加工食品の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記スティック状の切断は、烏賊の胴部
    外套の繊維方向に沿って行うものである請求項6に記載
    の烏賊加工食品の製造方法。
  8. 【請求項8】 前記烏賊本体部を穀物製シートにて被包
    する工程では、前記烏賊本体部が外部に露呈しないよう
    に被包される請求項4ないし7のいずれかに記載の烏賊
    加工食品の製造方法。
  9. 【請求項9】 軟粘性食感付与層と、該軟粘性食感付与
    層の一面側に配された具構成食材と、前記軟粘性食感付
    与層の他面側に設けられ前記軟粘性食感付与層および前
    記具構成食材を被包した穀物製シートとを有し、熱加工
    して食されることを特徴とする穀物製シート被包食品。
  10. 【請求項10】 前記軟粘性食感付与層は、穀粉類の練
    状物、マッシュポテト、穀粉類とマッシュポテトの練状
    物、或いは穀類の加工物にて形成されている請求項9に
    記載の穀物製シート被包食品。
  11. 【請求項11】 前記具構成食材には、チーズの他、ピ
    ザを作製する際の具が使用されており、前記穀物製シー
    ト被包食品はピザ風味を有するように形成されている請
    求項9または10に記載の穀物製シート被包食品。
  12. 【請求項12】 前記穀物製シートは、小麦粉を主材料
    に米粉を含有した穀粉により形成されている請求項9な
    いし11のいずれかに記載の穀物製シート被包食品。
  13. 【請求項13】 前記穀物製シート被包食品は、20〜
    40cmの長尺状に形成されている請求項9ないし12
    のいずれかに記載の穀物製シート被包食品。
  14. 【請求項14】 穀物製シートに軟粘性食感付与層を設
    ける工程と、前記軟粘性食感付与層に具構成食材を配置
    する工程と、前記軟粘性食感付与層および前記具構成食
    材を前記穀物製シートにて被包する工程とを有すること
    を特徴とする穀物製シート被包食品。
  15. 【請求項15】 前記穀物製シート被包食品の製造方法
    は、前記軟粘性食感付与層および前記具構成食材を穀物
    製シートにて被包した後、熱加工を行う工程を有してい
    る請求項14に記載の穀物製シート被包食品の製造方
    法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010094065A (ja) * 2008-10-15 2010-04-30 Kimura Shokuhin:Kk 切り餅

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