JP2002117430A - 両替機の管理システム - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 両替機の棚卸し作業を容易とし、事故の未然
防止をも可能とする。 【解決手段】 施錠可能なドアを有するキャビネット
と、キャビネット内に設けられ紙幣又は硬貨の少なくと
も一方をストックし両替のために投入された紙幣又は硬
貨と等価の両替紙幣又は硬貨の少なくとも一方を払い出
す施錠可能な両替処理部２５とを備えた両替機におい
て、両替処理部２５の紙幣または硬貨を内部環流させな
がら計数する環流計数手段３１，３３，３５を設け、ス
トックされた金額情報及び環流計数手段３１，３３，３
５の計数情報を入力して両替状況を確認可能な管理機器
３を設けたことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、遊戯場などに設置
される両替機の管理システムに関する。

【０００２】

【従来の技術】従来の両替機としては、例えば特開平６
−２８２７２１号公報に示されたようなものがある。こ
の両替機は施錠可能なドアを有するキャビネット内に両
替処理部が設けられ、該両替処理部において両替のため
に投入された紙幣と等価の両替紙幣を払い出すようにし
たものである。

【０００３】そして、これらキャビネット及び両替処理
部はいずれも施錠可能となっており、合い鍵を所持して
いる特定の従業者のみがキャビネット及び両替処理部を
開けて管理を行うことができるようになっている。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】ところで、上記両替機
は、アミューズメントなどの施設運営現場等に置かれて
いるが、この両替機においては３日〜７日に１回という
割合で実査（棚卸し）を行い、両替処理部の内部確認を
行っている。両替処理部には予め一定金種及び一定金額
の両替金がストックされており、両替取引が行われた後
でも金種が変わるだけで常に一定金額であることには変
わりがない。この一定金額を確かめる実査（棚卸し）
は、全金種を一度両替機より払い出して計数後に戻すと
いう作業を行っており、非常に手間がかかる作業となっ
ていた。

【０００５】従って、本来であれば棚卸しの周期を短縮
して事故を未然に防ぎたいのであるが、上記理由により
３日〜７日に１回という割合にならざるを得ないものと
なっていた。

【０００６】又、合い鍵を持っている従業者であれば棚
卸しの合間をぬって金銭を借用し、翌日に戻すというこ
とも可能となり、かかる状況を不可能にすることが従業
者との信頼関係を維持する上で肝要である。

【０００７】さらに、両替取引を行う顧客より両替金が
不足しているなどのクレームがあった場合には、その場
で上記棚卸しをする必要があり、その真偽を確認するた
めにその場で３０分程度かかるという問題があった。

【０００８】本発明は、両替機を開けることなく迅速に
棚卸しを行うことのできる両替機の管理システムの提供
を課題とする。

【０００９】

【課題を解決するための手段】請求項１の発明は、施錠
可能なドアを有するキャビネットと、該キャビネット内
に設けられ紙幣又は硬貨の少なくとも一方をストックし
両替のために投入された紙幣又は硬貨と等価の両替紙幣
又は硬貨の少なくとも一方を払い出す施錠可能な両替処
理部とを備えた両替機において、前記両替処理部の紙幣
または硬貨を内部環流させながら計数する環流計数手段
を設け、前記ストックされた金額情報及び環流計数手段
の計数情報を入力して両替状況を確認可能な管理機器を
設けたことを特徴とする。

【００１０】請求項２の発明は、請求項１記載の両替機
の管理システムであって、前記キャビネットに、該キャ
ビネットのドア又は両替処理部の少なくとも一方を解錠
するために作業者情報を入力する解錠作業者情報入力手
段を設け、前記入力された作業者情報を予め登録された
作業者情報と照合し作業者の確認がなされたとき前記キ
ャビネットのドア又は両替処理部の少なくとも一方の解
錠を可能にする解錠制御手段を設け、前記解錠に基づき
前記照合が確認された作業者を記録する解錠作業者記録
手段を設けたことを特徴とする。

【００１１】請求項３の発明は、請求項１又は２の何れ
かに記載の両替機の管理システムであって、前記管理機
器に、該管理機器の操作を可能にするために作業者情報
を入力する操作作業者情報入力手段を設け、前記入力さ
れた作業者情報を予め登録された作業者情報と照合し作
業者の確認がなされたとき前記管理機器の操作を可能に
する管理機器操作制御手段を設け、前記操作に基づき前
記照合が確認された作業者を記録する操作作業者記録手
段を設けたことを特徴とする。

【００１２】請求項４の発明は、請求項２又は３記載の
両替機の管理システムであって、前記作業者情報は、前
記作業者の生体情報であることを特徴とする。

【００１３】請求項５の発明は、請求項１〜４の何れか
に記載の両替機の管理システムであって、前記両替機及
び管理機は、ネットワーク接続されていることを特徴と
する。

【００１４】

【発明の効果】請求項１の発明では、キャビネットは施
錠可能であり、このキャビネット内に施錠可能な両替処
理部が備えられ、この両替処理部において両替のために
投入された紙幣又は硬貨と等価の両替紙幣又は硬貨の少
なくとも一方を払い出すことができる。そして、棚卸し
の際には、還流計数手段によって両替処理部の紙幣又は
硬貨を内部還流させながら計数し、管理機へ入力するこ
とができる。管理機では、前記ストックされた一定金額
の情報及び還流計数手段の計数情報を入力して両替状況
を確認することができる。

【００１５】従って、キャビネットをいちいち開けてス
トックされている金銭を取り出し、計数後に戻すという
作業を必要とすることがないため、棚卸し作業を迅速に
行うことができ、棚卸しの周期を著しく短くすることが
できる。又、顧客より両替金が不足しているなどのクレ
ームがあった場合にも、その真偽を迅速に確認すること
ができ、正確なサービスを行うことができる。さらに、
キャビネットを開けずに棚卸しを行うことができるた
め、棚卸しを行う従業者が金銭に直接触れることがな
く、事故を未然に防ぎ、信頼関係を維持することができ
る。

【００１６】請求項２の発明では、請求項１の発明の効
果に加え、解錠作業者入力手段によってキャビネット又
は両替処理部の少なくとも一方を解錠するために作業者
情報を入力することができる。解錠制御手段では、入力
された作業者情報を予め登録された作業者情報と照合
し、作業者の確認がなされたときキャビネット又は両替
処理部の少なくとも一方の解錠を可能にすることができ
る。従って、作業者は作業者情報を入力したときのみキ
ャビネットのドア又は両替処理部の少なくとも一方を開
けることができる。

【００１７】そして、解錠作業者記録手段では、前記解
錠に基づき前記照合が確認された作業者を記録すること
ができる。従って、作業者がキャビネットのドア及び両
替処理部を開けて紙幣に触れるときは、どの作業者が何
時キャビネットのドア及び両替処理部を開けたのかを容
易に知ることができ、より確実な管理を行うことができ
る。

【００１８】請求項３の発明では、請求項１又は２の発
明の効果に加え、操作作業者情報入力手段では管理機器
の操作を可能にするために作業者情報を入力することが
できる。管理機器操作制御手段では、入力された作業者
情報を予め登録された作業者情報と照合し、作業者の確
認がなされたとき管理機器の操作を可能にすることがで
きる。従って、作業者は作業者情報の入力によって管理
機器の操作を容易に行うことができる。

【００１９】そして、操作作業者記録手段では、前記操
作に基づき前記照合が確認された作業者を記録すること
ができる。従って、どの作業者が何時棚卸し操作をした
のかを容易に知ることができ、より確実な管理を行うこ
とができる。

【００２０】請求項４の発明では、請求項２又は３の発
明の効果に加え、作業者情報は作業者の生体情報である
ため、より確実な管理を行うことができる。

【００２１】請求項５の発明では、請求項１〜４の何れ
かの発明の効果に加え、両替機及び管理機器はネットワ
ーク接続されているため、両替機を管理機器によって遠
隔地から容易に監視することができ、両替金不足やキャ
ビネットのドア開などの状態を早期に発見することがで
きる。

【００２２】

【発明の実施の形態】図１は本発明の一実施形態を示す
ブロック図である。この図１のように、本発明の実施形
態では、両替機１と管理機器３とがＬＡＮによってネッ
トワーク接続されている。

【００２３】前記両替機１は、図１において１台のみ示
し、アミューズメントなどの施設運営現場に設置されて
いるが、複数台設置することもできる。この両替機１
は、管理機器３に対しＬＡＮ接続によりネットワーク接
続されている。又、他の施設運営現場との間では、ＷＡ
Ｎ接続により広域管理が行われている。

【００２４】前記両替機１は、キャビネット５と、該キ
ャビネット５の前面に開閉自在なドア７を有している。
ドア７はロック９によって施錠可能となっている。この
ロック９は、例えば電子ロックで構成されている。又、
キャビネット５には、該キャビネット５のドア７を解錠
するために作業者情報を入力する解錠作業者情報入力手
段としてテンキー付き指紋認証ユニット１１が設けられ
ている。このテンキー付き指紋認証ユニット１１は、指
紋入力部１２と、テンキー１５とを備えている。

【００２５】前記指紋入力部１２は、作業者の作業者情
報である生体情報として特定の指の指紋情報を入力する
ものである。尚、生体情報としては、指紋の他に、目の
情報、顔の情報、ＤＮＡ、声紋、さらには手の甲の静脈
などの情報とすることも可能である。前記テンキー１５
は、作業者情報として例えば従業者番号を入力すること
ができる。従って、本実施形態においては、作業者情報
として指紋情報と従業者番号とによって作業者の確認を
正確に行うことができるようになっている。但し、いず
れか一方を省略することも可能である。又、前記テンキ
ー１５は、その他のコマンドを入力することもできる。

【００２６】そして、テンキー付き指紋認証ユニット１
１によって入力された作業者情報は、前記管理機器３に
よって予め登録された作業者情報と照合され、作業者の
確認がなされたときテンキー付き指紋認証ユニット１１
から前記ロック９へ信号が送られ、該ロック９の解錠が
行われるようになっている。従って、本実施形態におい
て、管理機器３及びテンキー付き指紋認証ユニット１１
は、解錠制御手段を構成している。

【００２７】前記解錠に基づき前記照合が確認された作
業者は、その氏名、従業者番号などが時刻と共に管理機
器３によって記録されることになる。従って、管理機器
３は本実施形態において解錠作業者記録手段をも構成し
ている。

【００２８】前記両替機１には、ドア７の前面に硬貨入
口１３及び紙幣入口１５、硬貨出口１７及び紙幣出口１
９を備えている。従って、後述する両替処理部の処理に
よって硬貨入口１３から入れた５００円を１００円５枚
などとして硬貨出口１７から払い出し、また紙幣入口１
５から入れた１万円札を千円札１０枚などとして紙幣出
口１９から払い出すことができる。尚、両替機能は、一
例を示したもので、その他種々構成することができる。

【００２９】前記管理機器３は、例えばデスクトップ式
パーソナルコンピュータによって構成されており、キー
ボード１９、マウス２１のほか、指紋認証ユニット２３
が接続されている。この指紋認証ユニット２３は、管理
機器３を操作可能にするために生体情報として指紋情報
を入力するものである。従って、指紋認証ユニット２３
は本実施形態において操作作業者情報入力手段を構成し
ている。尚、入力する生体情報としては、前記同様に、
例えば目の情報、顔の情報、ＤＮＡ、声紋、さらには手
の甲の静脈などの情報とすることも可能である。

【００３０】又、入力された作業者情報は、管理機器３
において予め登録された作業者情報と照合され、作業者
の確認がなされたとき管理機器３の操作が可能となる。
従って、管理機器３は管理機器操作制御手段を構成して
いる。

【００３１】さらに、管理機器３の操作に基づき前記照
合が確認された作業者の氏名、従業者番号、時刻などが
管理機器３に記録されることになる。従って、管理機器
３は操作作業者記録手段をも構成している。

【００３２】前記両替機１のキャビネット５内に設けら
れる両替処理部は、図２，図３のようになっている。図
２は紙幣両替処理部２５の概略図を示し、図３は硬貨両
替処理部２７の概略図を示している。

【００３３】前記図２の紙幣両替処理部２５は、閉構造
となっており、施錠が可能であり、該紙幣両替部２５の
詰まりなどの修理、確認の際等には、例えば従業者の所
持する合い鍵などによって解錠することができる。この
紙幣両替部２５は、一定金種及び一定金額をストックす
る紙幣ストック部２９を備えている。紙幣ストック部２
９には、例えば１万円札、５千円札、千円札に分けて一
定金額が始めにストックされている。そして、紙幣入口
１５から両替のために投入された紙幣と等価の両替紙幣
が紙幣ストック部２９から払い出され、前記紙幣出口１
９から取り出すことができる。両替のために投入された
紙幣は、この紙幣ストック部２９に金種毎に分けて再ス
トックされることになる。

【００３４】この紙幣両替処理部２５には、環流計数手
段として還流計数部３１，３３，３５が取り付けられて
いる。還流計数部３１，３３，３５は、それぞれの金種
毎に備えられ、本実施形態においては１万円札、５千円
札、千円札毎に取り付けられている。この還流計数部３
１，３３，３５は、紙幣制御部３７によって制御される
ようになっている。この制御によって、還流計数部３
１，３３，３５は、紙幣ストック部２９から紙幣を順次
取り出し計数して再び紙幣ストック部２９へ戻すという
動作を行う。

【００３５】各還流計数部３１，３３，３５には、搬送
部３９が接続されている。搬送部３９は、前記紙幣制御
部３７によって制御されるようになっている。この搬送
部３９及び前記還流計数部３１，３３，３５を紙幣制御
部３７によって制御することにより、ストック部２９か
ら搬送部３９へ全ての紙幣を取り出し紙幣集金ボックス
４１へ集金させることができる。

【００３６】前記紙幣集金ボックス４１は、施錠可能で
あり、搬送部３９に対し着脱自在に取り付けられてい
る。従って、紙幣集金ボックス４１へ全紙幣を収容し、
施錠した状態で紙幣集金ボックス４１を搬出させること
ができる。又、紙幣集金ボックス４１はＭＰＵ、メモリ
などを備えている。従って、紙幣集金ボックス４１のメ
モリに還流計数部３１，３３，３５で計数した金額を保
存し、表示部４３に表示させることができる。

【００３７】前記図３の硬貨両替処理部２７は、閉構造
となっており、施錠が可能であり、該硬貨両替部の詰ま
りなどの修理、確認の際等には、例えば従業者の所持す
る合い鍵などによって解錠することができる。この硬貨
両替処理部２７は、硬貨をストックする硬貨用ホッパ４
５を備えている。硬貨用ホッパ４５は、始めに一定金種
及び一定金額をストックしており、例えば５００円２０
０枚などとなっている。この硬貨用ホッパ４５は、図３
において１つのみ示しているが、金種毎に例えば上下３
段などに構成されている。但し、説明を簡単にするため
に図３では単純化して１段のみ示している。この硬貨用
ホッパ４５の下側には、払出路４７が設けられ、この払
出路４７の途中に集金路４９が接続されている。払出路
４７と集金路４９との間には、切換ドア５１が設けられ
ている。切換ドア５１は、例えばモータなどによって切
換駆動されるようになっており、硬貨制御部５３によっ
て制御される構成となっている。

【００３８】前記硬貨用ホッパ４５の下側には、前記払
出路４７に対し分岐して還流路５５が設けられている。
この還流路５５と前記払出路４７との間には、切換ドア
５７が設けられている。切換ドア５７はモータなどによ
って切換駆動され、前記硬貨制御部５３によって制御さ
れる構成となっている。

【００３９】前記還流路５５の上端排出口５９は、前記
硬貨用ホッパ４５上に臨まされている。この還流路５５
内には、還流路５５側に流出した硬貨を上端排出口５９
側へ搬送する突起付きベルトなどが備えられている。こ
の還流路５５内の突起付きベルトは、前記硬貨制御部５
３によって制御されるようになっている。

【００４０】前記硬貨用ホッパ４５の下側と、前記還流
路５５の上端排出口５５とには、計数センサ６１，６３
が設けられ、前記硬貨制御部５３に計数情報を入力する
ようになっている。

【００４１】前記計数センサ６１は、例えば払出路４７
側へ流れるコインの計数を行い、前記計数センサ６３
は、前記還流路５５からホッパ４５へ還流される硬貨を
計数するものである。すなわち硬貨用ホッパ４５から還
流路５５を介し硬貨を内部還流させながら計数センサ６
３によって計数することができ、還流路５５及び計数セ
ンサ６３は本実施形態において還流計数手段を構成して
いる。

【００４２】そして、前記硬貨入口１３あるいは紙幣入
口１５から両替のために投入された紙幣又は硬貨と等価
の両替硬貨が硬貨用ホッパ４５から払い出され、払出路
４７を介し前記図１の硬貨出口１７から取り出すことが
できる。両替のために投入された硬貨は、この硬貨用ホ
ッパ４５，その他の金種のホッパに金種毎に分けて再ス
トックされることになる。

【００４３】前記集金路４９の下端には、硬貨集金ボッ
クス６７が着脱自在に取り付けられている。この硬貨集
金ボックス６７は施錠可能であり、集金路４９を介して
硬貨集金ボックス６７内へ集金し、施錠したまま取り出
すことができるようになっている。この硬貨集金ボック
ス６７には、ＭＰＵ、メモリが備えられ、表示部６９が
設けられている。従って、前記計数センサ６３の計数情
報を取込み、集金額が保存され、また表示部６９に表示
できるようになっている。

【００４４】図４は、前記管理機器による指紋照合のフ
ローチャートである。まず、ステップＳ１では、指紋入
力が行われる。この指紋入力はキャビネット５のドア７
を解錠するためのもので、ドア７を解錠しようとする作
業者が指紋入力部１２によって指紋入力を行う。ステッ
プＳ２では、該当データの読み込み処理が実行される。
これによってデータベースに予め登録し記録されている
指紋情報と従業者情報のデータとが読み込まれることに
なる。

【００４５】ステップＳ３では、指紋照合の処理が実行
される。すなわち読み取られた指紋情報と予め登録され
た前記指紋情報とが照合され、一致すればステップＳ４
へ移行し、不一致であれば処理が終了することになる。
従って、登録された作業者以外はドア７を開けることが
できない。

【００４６】ステップＳ４では、ドア解錠許可の処理が
実行される。これによって、テンキー付き指紋認証ユニ
ット１１から電子ロック９へ解錠信号が出力され、電子
ロック９が解錠されることになる。この解錠によって作
業者はドア７を開くことができる。

【００４７】ステップＳ５では、従業者番号、氏名、解
錠時間の記録が実行される。ここでは前記照合された作
業者データと、タイマの信号とによって従業者番号、氏
名、解錠時間が記録されることになる。

【００４８】ステップＳ６では、ドア施錠信号の読み込
み処理が実行される。この処理によりロック９が施錠さ
れたときの電気信号を読み込むことになる。

【００４９】ステップＳ７では、ドア施錠か否かの判断
が実行され、施錠が確認されれば処理を終了し、施錠が
確認されなければステップＳ８へ移行する。ステップＳ
８では一定時間の経過が判断される。一定時間としては
ドア７を開けて作業し、再び閉めるまでにかかる時間に
余裕時間をみて、例えば１時間程度とする。但し、この
時間は任意に設定することができる。

【００５０】ステップＳ８で一定時間が経過していない
と判断されたときは、ステップＳ５へ移行し、前記記録
が継続される。ステップＳ８で一定時間が経過したと判
断されたときはステップＳ９へ移行し、ブザーなどによ
って警報が発せられ処理は終了する。従って、ドア７を
開けた作業者はブザー音を聞くことにより、ドア７の施
錠が促され、ドア７を確実に閉じることができる。

【００５１】このようにして指紋入力により作業者の確
認がなされたときのみキャビネット５のドア７を開くこ
とができ、しかもそのときの従業者番号、氏名、解錠時
間を記録することができるから、両替機１の管理を確実
に行うことができる。

【００５２】尚、本実施形態では、指紋照合の他にテン
キー１５によって従業者番号等を入力するようになって
おり、より確実な管理を行うことができる。

【００５３】図５は、前記管理機器３を操作する場合の
指紋認証のフローチャートである。このフローチャート
において、ステップＳ１１，Ｓ１２，Ｓ１３，Ｓ１５，
Ｓ１８，Ｓ１９は、図４のステップＳ１，Ｓ２，Ｓ３，
Ｓ５，Ｓ８，Ｓ９と同一となっている。又、図５のステ
ップＳ１４，Ｓ１６，Ｓ１７は、図４のステップＳ４，
Ｓ６，Ｓ７に対応しており、図５では管理機器３の操作
実行に関するステップとなっている。すなわち、ステッ
プＳ１４では指紋照合がなされたあと管理プログラム立
ち上げ処理によって管理機器３の操作を可能にすること
ができる。又、ステップＳ１６では終了信号の読み込み
処理が実行され、管理機器３の管理プログラムが終了し
たときの信号が読み込まれることになる。ステップＳ１
７では、操作終了か否かの判断が行われ、管理機器３の
管理プログラムが終了していれば処理は終了することに
なる。このように、管理機器３を操作したときに従業者
番号、氏名、操作時間を記録することにより、両替機１
の棚卸し等の管理をより確実に行うことができる。

【００５４】そして、両替をしようとする者は、硬貨入
口１３あるいは紙幣入口１５から硬貨又は紙幣を投入
し、紙幣両替処理部２５、硬貨両替処理部２７での両替
処理によって硬貨出口１７、紙幣出口１９から投入され
た紙幣又は硬貨と等価の両替紙幣又は硬貨の払出しを受
けることができる。

【００５５】かかる両替機１において、棚卸しをする場
合には、管理機器３による一括コマンドあるいは両替機
１のテンキー１５による個別コマンドによって行うこと
ができる。このコマンドによって紙幣制御部３７、硬貨
制御部５３が制御を行うことになる。

【００５６】紙幣両替処理部２５では、還流計数部３
１，３３，３５が駆動制御されてストック部２９の１万
円札、５千円札、千円札を還流させながら計数し、計数
結果を管理機器３へ出力する。この棚卸しの際に、紙幣
ストック部２９と還流計数部３１，３３，３５の間で、
紙幣がエンドレスに還流しないように、計数後の紙幣と
計数前の紙幣とは区別されるような機構となっているこ
とは勿論である。

【００５７】硬貨両替処理部２７では、硬貨制御部５３
によって切換ドア５７が切り換えられ、硬貨用ホッパ４
５から還流路５５側へ硬貨が流される。この還流路５５
内の硬貨は、上端出口５９から硬貨用ホッパ４５内へ還
流され、計数センサ６３で計数されることになる。この
とき計数前の硬貨と計数後の硬貨とが混ざり、硬貨用ホ
ッパ４５と還流路５５との間を硬貨がエンドレスで還流
しない機構となっていることは勿論である。計数センサ
６３による計数結果は、硬貨制御部５３から管理機器３
へ出力されることになる。

【００５８】このような棚卸し操作によって、管理機器
３により容易に確認することができ、全金種を一度両替
機１より払い出して計数後に戻すという手間が一切いら
ないので、短時間で棚卸しを行うことができ、棚卸し周
期を大幅に増やすことができ、より正確な管理を行うこ
とができる。

【００５９】又、顧客より両替金が不足しているなどの
クレームがあった場合に、管理機器３からのコマンド入
力或いは両替機１でのコマンド入力により短時間で棚卸
しを行うことができ、真偽の確認を短時間で容易に行う
ことができる。

【００６０】さらに、両替機１のドア７を開けずに棚卸
しを行うため、従業者が現金に触れることはなく、棚卸
しに伴う事故を未然に防止することができる。

【００６１】また、両替機１を開ける場合、管理機器３
を操作する場合には指紋認証を行い、同時にログを残す
ようにしているため、何時、誰が棚卸し作業をしたのか
などを確認することができ、両替機１の管理を確実に行
うことができる。

【００６２】尚、本実施形態においては、指紋照合によ
ってロック９を解錠するようにしたが、内部の紙幣両替
処理部２９、硬貨両替処理部２７も電子ロックで施錠す
るようにし、同様に指紋照合などで本人認証ができたと
きに解錠する構成にすることもできる。ただし、上記の
ようにロック９を指紋照合によって解錠するようにし、
内部の紙幣両替処理部２９、硬貨両替処理部２７の解錠
を従業員の合い鍵によって行う構成に対し、又その逆の
構成にすることも可能である。

【００６３】前記紙幣両替処理部２５から紙幣を集金す
る場合には、紙幣制御部３７の制御によって還流計数部
３１，３３，３５及び搬送部３９を駆動し、紙幣ストッ
ク部２９内の紙幣を還流計数部３１，３３，３５、搬送
部３９を介し紙幣集金ボックス４１内へ集金する。この
紙幣集金ボックス４１は施錠したまま取り外すことがで
きる。従って、紙幣を回収するときに従業者が直接紙幣
に触れることはない。

【００６４】又、硬貨両替処理部２７においては、硬貨
制御部５３の制御によって切換ドア５１が切り換えら
れ、硬貨用ホッパ４５から集金路４９を介し硬貨集金ボ
ックス６７へ集金する。この場合も、集金ボックス６７
を施錠したまま取り外すことができる。従って、従業者
が硬貨に直接触れることなく取り出すことができる。

【００６５】これらより事故を未然に防ぐことができ、
従業者との信頼関係も維持することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施形態に係る全体ブロック図であ
る。

【図２】一実施形態に係り、紙幣両替処理部の概略ブロ
ック図である。

【図３】一実施形態に係り、硬貨両替処理部の概略ブロ
ック図である。

【図４】一実施形態に係り、両替機での指紋照合のフロ
ーチャートである。

【図５】一実施形態に係り、管理機器での指紋照合のフ
ローチャートである。

【符号の説明】

１ 両替機 ３ 管理機器（解錠制御手段、解錠作業者記録手段、管
理機器操作制御手段、操作作業者記録手段） ５ キャビネット ７ ドア ９ ロック １１ テンキー付き指紋認証ユニット（解錠制御手段） １２ 指紋入力部（解錠作業者情報入力手段） ２３ 指紋認証ユニット（操作作業者情報入力手段） ３１，３３，３５ 環流計数部（環流計数手段） ５５ 環流路（環流計数手段） ６３ 計数センサ（環流計数手段）

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Ｆターム(参考） 3E001 AA05 AA07 AB03 BA01 BA02 CA03 DA10 FA51 3E040 AA01 AA08 BA20 CA16 DA02 FH02 FH05

Claims (5)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 施錠可能なドアを有するキャビネット
   と、 該キャビネット内に設けられ紙幣又は硬貨の少なくとも
   一方をストックし両替のために投入された紙幣又は硬貨
   と等価の両替紙幣又は硬貨の少なくとも一方を払い出す
   施錠可能な両替処理部とを備えた両替機において、 前記両替処理部の紙幣または硬貨を内部環流させながら
   計数する環流計数手段を設け、 前記ストックされた金額情報及び環流計数手段の計数情
   報を入力して両替状況を確認可能な管理機器を設けたこ
   とを特徴とする両替機の管理システム。
2. 【請求項２】 請求項１記載の両替機の管理システムで
   あって、 前記キャビネットに、該キャビネットのドア又は両替処
   理部の少なくとも一方を解錠するために作業者情報を入
   力する解錠作業者情報入力手段を設け、 前記入力された作業者情報を予め登録された作業者情報
   と照合し作業者の確認がなされたとき前記キャビネット
   のドア又は両替処理部の少なくとも一方の解錠を可能に
   する解錠制御手段を設け、 前記解錠に基づき前記照合が確認された作業者を記録す
   る解錠作業者記録手段を設けたことを特徴とする両替機
   の管理システム。
3. 【請求項３】 請求項１又は２の何れかに記載の両替機
   の管理システムであって、 前記管理機器に、該管理機器の操作を可能にするために
   作業者情報を入力する操作作業者情報入力手段を設け、 前記入力された作業者情報を予め登録された作業者情報
   と照合し作業者の確認がなされたとき前記管理機器の操
   作を可能にする管理機器操作制御手段を設け、 前記操作に基づき前記照合が確認された作業者を記録す
   る操作作業者記録手段を設けたことを特徴とする両替機
   の管理システム。
4. 【請求項４】 請求項２又は３記載の両替機の管理シス
   テムであって、 前記作業者情報は、前記作業者の生体情報であることを
   特徴とする両替機の管理システム。
5. 【請求項５】 請求項１〜４の何れかに記載の両替機の
   管理システムであって、 前記両替機及び管理機は、ネットワーク接続されている
   ことを特徴とする両替機の管理システム。