JP2002115546A - ウォータポンプ - Google Patents

ウォータポンプ

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JP2002115546A JP2000306793A JP2000306793A JP2002115546A JP 2002115546 A JP2002115546 A JP 2002115546A JP 2000306793 A JP2000306793 A JP 2000306793A JP 2000306793 A JP2000306793 A JP 2000306793A JP 2002115546 A JP2002115546 A JP 2002115546A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 部品点数が少なく、しかも水抜き通路を設け
る際に形成される孔を塞ぐ必要がない、低コストで、生
産性に優れたダスト侵入防止構造を備えたウォータポン
プを提供する。 【解決手段】 ウォータポンプ1は、インペラ11が結合
された回転軸12を支持する玉軸受13が固定される軸受部
4を有するハウジング2と、玉軸受13とメカニカルシー
ル15との間に形成された内部空間16に連通する一直線状
に径方向に延びた蒸気通路17および水抜き通路19とを備
える。水抜き通路19は、軸受部4の外周面から径方向外
方に延びる通路用リブ8を貫通することにより、その通
気抵抗が、蒸気通路17の通気抵抗よりも大きくされて、
ダストの侵入が抑制され、蒸気通路17のみの上方には、
周方向の一部の範囲で周方向リブ7が設けられ、ダスト
の侵入が抑制される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本願発明は、例えば水冷式内
燃機関の冷却水を圧送するウォータポンプに関し、詳細
には、メカニカルシールを備えたウォータポンプのハウ
ジングに設けられた蒸気通路および水抜き通路からのダ
スト侵入防止構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種のウォータポンプとして、
特開2000−213349号公報に開示されたウォー
タポンプがある。このウォータポンプは、インペラが固
設された回転軸を回転自在に支持する軸受とメカニカル
シールとの間に形成された内部空間に連通する水蒸気排
出口および水滴排出口と、水滴溜部と、水滴溜部の出口
を塞ぐ蓋体とを備える。水蒸気排出口および水滴排出口
は、ポンプボディの、軸受が圧入される圧入部分を貫通
して、水滴溜部の下面から回転軸の軸線と垂直な方向に
移動するドリルにより加工される。そして、水蒸気排出
口は、前記圧入部分の径方向外方に設けられた外部連通
孔に連通し、水滴排出口は、前記圧入部分の径方向外方
に設けられた水滴溜部に連通する。
【0003】このウォータポンプにおいて、水滴排出口
は、水滴溜部を介してボディの周囲空間と連通するた
め、水滴排出口を通しての周囲空間からのダストの侵入
は、水滴排出口が周囲空間に直接連通するものに比べて
抑制され、また水蒸気排出口から内部空間へのダストの
侵入は、水蒸気排出口の上方を覆う庇状の部材により抑
制されて、内部空間に侵入したダストの付着等に起因す
る軸受およびメカニカルシールの耐久性の低下は防止さ
れると考えられる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、水滴排
出口におけるこのようなダスト侵入防止構造では、蓋体
が必要となるうえ、水滴溜部の下面に形成された加工孔
を塞ぐ必要があって、部品点数が増加し、さらに加工孔
を塞ぐ工程が加わるため、ウォータポンプのダスト侵入
防止構造としては、コスト高となり、しかもウォータポ
ンプの組立に時間を要することから、ダスト侵入防止構
造を備えたウォータポンプの生産性の観点からは改善の
余地があった。
【0005】本願発明は、このような事情に鑑みてなさ
れたものであり、部品点数が少なく、しかも水抜き通路
を設ける際に形成される孔を塞ぐ必要がない、低コスト
で、生産性に優れたダスト侵入防止構造を備えたウォー
タポンプを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段および発明の効果】本願の
請求項1記載の発明は、インペラを駆動する回転軸と、
該回転軸を軸受を介して支持する軸受部および前記イン
ペラが配置されるポンプ室を形成するポンプ室部を有す
るハウジングと、前記軸受と前記ポンプ室との間での密
封を行うべく前記回転軸と前記ハウジングとの間に設け
られたメカニカルシールと、前記軸受と前記メカニカル
シールとの間に形成された内部空間と、いずれも前記ハ
ウジングに形成されて、一端が前記内部空間に開放し他
端が前記ハウジングの周囲空間に開放する蒸気通路およ
び水抜き通路とを備えたウォータポンプにおいて、前記
蒸気通路および前記水抜き通路は、一直線状に径方向に
延びて形成された孔からなり、前記水抜き通路は、前記
軸受部の外周面から径方向外方に延びる通路用リブを貫
通して、前記他端が前記ハウジングの外周面下部にて開
口しており、前記水抜き通路の通気抵抗は、該水抜き通
路が前記通路用リブを貫通することにより、前記蒸気通
路の通気抵抗よりも大きくされるウォータポンプであ
る。
【0007】この請求項1記載の発明によれば、メカニ
カルシールの密封摩擦面の潤滑用および冷却用に利用さ
れる水が、密封摩擦面での摩擦熱により水蒸気となって
内部空間に流入するが、水蒸気は蒸気通路を通って周囲
空間に流出し、また漏れた水蒸気が凝縮して生成された
水は、水抜き通路から周囲空間に流出する。蒸気通路お
よび水抜き通路は、真っ直ぐな孔、すなわち一直線状の
孔からなるので、ハウジングの径方向外方の外面から機
械加工で形成する場合にもその形成が容易である。そし
て、水抜き通路は、径方向外方に延びるリブを貫通して
ハウジングの外周面下部に開口するので、ハウジングの
外周面に開口する孔が、水抜き通路の一部を構成するこ
とになって、前記従来技術のように、ハウジングの径方
向外方の外周面から機械加工で形成する場合にも、該孔
を塞ぐ必要がない。しかも、水抜き通路の通気抵抗は、
該水抜き通路が径方向に延びる通路用リブを貫通するこ
とにより、比較的長い通路となって、蒸気通路の通気抵
抗よりも大きくされるので、周囲空間に浮遊しているダ
ストは、水抜き通路を通って内部空間に侵入し難くな
り、内部空間に侵入したダストが、軸受およびメカニカ
ルシールに付着するなどして軸受およびメカニカルシー
ルの耐久性が低下することが防止される。その一方で、
通気抵抗の小さい蒸気通路からは蒸気が周囲空間に流出
し易い。
【0008】その結果、次の効果が奏される。すなわ
ち、蒸気通路および水抜き通路は、一直線状の孔からな
るので、ハウジングの径方向外方の外面から機械加工で
形成する場合にもその形成が容易であると共に、水抜き
通路をハウジングの径方向外方の外周面から機械加工で
形成する場合、径方向に延びる通路用リブを貫通してハ
ウジングの外周面下部に開口する孔を塞ぐ必要がなく、
さらに水抜き通路の通気抵抗は、水抜き通路が径方向に
延びる通路用リブを貫通することにより、別部材を付加
することなく、蒸気通路の通気抵抗よりも大きくされる
ので、部品点数が少なくなって、低コストとなり、しか
もダスト侵入防止構造を備えたウォータポンプの生産性
が向上する。
【0009】請求項2記載の発明は、請求項1記載のウ
ォータポンプにおいて、前記軸受部の径方向外方には、
周方向の一部の範囲で周方向リブが設けられ、該周方向
リブは、前記蒸気通路および前記水抜き通路のうち、前
記蒸気通路のみの上方に位置して、該蒸気通路の、前記
軸受部の外周面上部にて開口する前記他端の上方を覆う
防塵カバーを構成するものである。
【0010】この請求項2記載の発明によれば、蒸気通
路のみの他端が、その上方において周方向リブからなる
防塵カバーで覆われるため、周囲空間のダストは蒸気通
路を通って内部空間に侵入し難くなる。その結果、次の
効果が奏される。すなわち、蒸気通路の他端の上方が防
塵カバーを構成する周方向リブで覆われるため、周囲空
間のダストは、内部通路に侵入し難くなり、また周方向
リブは、周方向に部分的に設けられるものであるため、
全周に渡って設けられるものに比べてウォータポンプを
軽量化できる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本願発明の一実施例を図1
および図2を参照して説明する。図1および図2は、本
願発明のウォータポンプが、水冷式内燃機関のウォータ
ポンプに適用された実施例を示す。図示されない内燃機
関の冷却系に組み込まれるウォータポンプ1は、ラジエ
ータで冷却された冷却水を吸入して、機関本体を構成す
る図示されないシリンダブロックおよびシリンダヘッド
の冷却水ジャケットに圧送し、さらに機関本体の各部か
らの燃焼熱を受け取って高温となった冷却水をラジエー
タに帰還させ、ラジエータでの放熱により冷却された冷
却水を再度吸入することで、冷却水を循環させる。
【0012】図1および図2を参照すると、シリンダブ
ロックの端面にボルトにより締結されるウォータポンプ
1のハウジング2は、該シリンダブロックの端面に形成
され、ラジエータからの冷却水の流入路と接続される凹
部と協働してポンプ室10を形成するポンプ室部3と、ポ
ンプ室10内に配置されたインペラ11が一端部に一体回転
可能に結合された回転軸12を回転自在に支持する玉軸受
13が圧入されて固定される軸受部4と、ポンプ室部3か
ら回転軸12の径方向外方に延びると共に、ポンプ室10に
連通してインペラ11により圧送された冷却水が流れる流
出路を、シリンダブロックの前記端面に形成された溝と
協働して形成する流出部5とを有する。そして、ポンプ
室部3と軸受部4とは、回転軸12の回転軸線L1と同軸の
略円筒状に形成され、軸受部4はポンプ室部3よりも小
径の外径を有すると共に、ポンプ室部3とは回転軸12の
回転軸線L1方向(以下、単に「軸方向」という)で反対
側である回転軸12の他端部側に突出する。
【0013】図1に図示されるように、軸受部4の径方
向外方には、ハウジング2をシリンダブロックに締結す
るボルトが貫通するボルト孔Aを有する複数、この実施
例では5個の取付けボスB1〜B5が形成される。すなわ
ち、ポンプ室部3から径方向に延びる流出部5の基部に
おいて、流出路を挟む周方向での両側の第1,第2取付
けボスB1,B2と、略円筒状のポンプ室部3において、第
1,第2取付けボスB1,B2と、それぞれ回転軸線L1に関
して略対称な位置にある第3,第4取付けボスB3,B4
と、流出部5の、シリンダブロックにおける圧送された
冷却水の導入口の周縁部に軸方向で対向する位置にある
第5取付けボスB5である。
【0014】そして、軸受部4の外周面と第1〜第4取
付けボスB1〜B4との間には、ポンプ室部3の外周面から
軸方向に延びると共に、軸受部4の外周面から径方向に
各取付けボスに向かって延びる第1〜第4補強リブC1〜
C4がそれぞれ設けられる。このとき、取付けボスB1のボ
ルト孔Aの中心線および回転軸線L1を含む平面と取付け
ボスB2のボルト孔Aの中心線および回転軸線L1を含む平
面とがなす角度、すなわち第1補強リブC1と第2補強リ
ブC2とで挟まれる角度α1、そして同様に第3補強リブC
3と第4補強リブC4とで挟まれる角度α2は、いずれも鋭
角とされ、同様に第1補強リブC1と第4補強リブC4とで
挟まれる角度α3、および第2補強リブC2と第3補強リ
ブC3とで挟まれる角度α4は、いずれも鈍角とされる。
【0015】一方、図2を参照すると、一端部にインペ
ラ11が結合された回転軸12の他端部には、図示されない
ポンププーリが固定される取付けプレート14が一体回転
可能に結合される。ポンププーリには、内燃機関のクラ
ンク軸に一体回転可能に結合された駆動プーリとの間に
無端ベルトが掛け渡され、回転軸12は無端ベルトを介し
て伝達されるクランク軸の動力により回転駆動される。
【0016】ラジアル型の玉軸受13は、軸受部4の内周
に圧入されるアウタレース13aと、アウタレース13aの内
周面および回転軸12の外周面に軸方向に離隔して形成さ
れた2条の円環状の案内溝13bに嵌合する多数のボール1
3cと、軸方向での両端部を密封するシール部材13dとを
有する密封軸受である。
【0017】玉軸受13とインペラ11との軸方向での間に
おいて、回転軸12とハウジング2との間には、玉軸受13
とポンプ室10との間での密封を行うためのメカニカルシ
ール15が設けられる。メカニカルシール15は、インペラ
11の背後に位置して回転軸12に液密に結合されて一体的
に回転する回転リング15aと、回転リング15aよりも玉軸
受13寄りでハウジング2のシール装着部6に液密に固定
された固定リング15bと、固定リング15bを回転リング15
aに押圧するコイルバネ15cとを有する。相互に接触する
両リング15a,15bの軸方向の端面により形成される密封
摩擦面15dは、インペラ11背後のポンプ室10中に位置し
て、密封摩擦面15dに、潤滑用および冷却用としての冷
却水が浸入するようになっている。
【0018】さらに、図1も併せて参照すると、玉軸受
13とメカニカルシール15とは軸方向に間隔おいて配置さ
れ、両者の間に円環状の内部空間16が形成される。そし
て、軸受部4の、シール装着部6に隣接する部分には、
一端が内側開口部17aにて該内部空間16の上部に開放
し、他端が軸受部4の外周面上部にて開口する外側開口
部17bでハウジング2の周囲空間Sに開放する1本の蒸
気通路17が形成される。それゆえ、密封摩擦面15dに浸
入した冷却水が摩擦熱により水蒸気となり、該水蒸気が
内部空間16に流入したとき、水蒸気はこの蒸気通路17を
通って周囲空間Sに流出する。
【0019】そして、軸受部4の径方向外方には、第1
補強リブC1および第4補強リブC4の間で、ポンプ室部3
の外周面から軸方向に延びると共に周方向に延びて、軸
受部4と同軸で、ポンプ室部3の最大径部である外周縁
部3aよりも小径の円筒の一部である部分円筒状の周方向
リブ7が、その周方向の両端で第1補強リブC1および第
4補強リブC4にそれぞれ接続して設けられる。これによ
って、周方向リブ7と軸受部4との間には、ポンプ室10
側が閉塞され、玉軸受13側が開放されて周囲空間Sに連
通する部分環状空間18が形成される。そして、この周方
向リブ7は、蒸気通路17の中心線L2と交差するように設
けられており、その外側開口部17bの上方で、外側開口
部17b全体を覆う防塵カバーを構成するもので、この周
方向リブ7により、周囲空間Sに浮遊しているダストが
蒸気通路17を通って内部空間16に侵入することが抑制さ
れる。したがって、この周方向リブ7により、蒸気通路
17側のダスト侵入防止構造が構成される。
【0020】また、周方向リブ7は、角度α3が鈍角と
なる第1補強リブC1および第4補強リブC4の間にあり、
周方向に離れている第1,第4補強リブC1,C4間でハウ
ジング2の剛性を高める補強リブの機能を兼ねる。さら
に、周方向リブ7の径方向位置は、蒸気の通気性および
ダストの侵入度合いを考慮して適宜決定される。そし
て、周方向リブ7の先端面7aの軸方向での位置は、玉軸
受13の、内部空間16側の端面13eの軸方向での位置より
も僅かに前記ポンププーリ寄りとされる。
【0021】また、周方向リブ7の先端面7aと略同じ軸
方向での位置に軸方向での端面8aを有し、軸受部4の外
周面から径方向外方で下方に向かってポンプ室部3の外
周縁部3aの外周面まで延び、かつポンプ室部3下部での
外周面から軸方向に延びる通路用リブ8には、一端が内
側開口部19aにて内部空間16の下部に開放し、他端がハ
ウジング2の、回転軸線L1からの距離がポンプ室部3の
外周面下部と略等しい位置にある外周面下部にて開口す
る外側開口部19bで周囲空間Sに開放する1本の水抜き
通路19が形成される。それゆえ、密封摩擦面15dに浸入
した冷却水が摩擦熱により水蒸気となり、該水蒸気が内
部空間16に流入して凝縮したとき、生成された水はこの
水抜き通路19を通って周囲空間Sに流出する。
【0022】さらに、蒸気通路17および水抜き通路19は
略同一の通路径を有する一方で、両開口部19a,19bを通
じてのみ内部空間16と周囲空間Sとを連通させる水抜き
通路19の通路長は、蒸気通路17の通路長よりも長くなる
ので、水抜き通路19の通気抵抗は、蒸気通路17のそれよ
りも大きく、しかも下方に向かって開放しているので、
周囲空間Sに浮遊しているダストは、水抜き通路19を通
って内部空間16に侵入し難くなっている。したがって、
この通気抵抗が大きい水抜き通路19により、水抜き通路
19側のダスト侵入防止構造が構成される。
【0023】また、通路用リブ8は、角度α4が鈍角と
なる第2補強リブC2および第3補強リブC3の間にあり、
周方向に離れている第2,第3補強リブC2,C3間でハウ
ジング2の剛性を高める補強リブの機能を兼ねる。
【0024】このような蒸気通路17および水抜き通路19
は、ポンプ室部3、軸受部4、流出部5、シール装着部
6および各リブC1〜C4,7,8を含めて一体形成される
ハウジング2に対して、内部空間16を通るように、通路
用リブ8の外周から、回転軸線L1に略直交する方向に向
けてのドリル加工による1工程で形成される、略同一径
を有する孔からなる。したがって、両通路17,19は、回
転軸線L1に略直交する仮想平面上に共通の中心線L2を有
し、しかも径方向に、屈曲することなく真っ直ぐに、す
なわち一直線状に延びている。
【0025】次に、前述のように構成された実施例の作
用および効果について説明する。内燃機関が運転され
て、回転軸12によりインペラ11が回転駆動されると、前
記流入口から流入した冷却水が、ポンプ室10内でインペ
ラ11により圧送され、流出路を経てシリンダブロックの
導入口からシリンダブロックの冷却水ジャケットをはじ
め機関本体の冷却系に供給されて循環する。
【0026】インペラ11の背後のポンプ室10内の僅かな
量の冷却水が、メカニカルシール15の密封摩擦面15dの
潤滑用および冷却用として、密封摩擦面15dに浸入す
る。そして、密封摩擦面15dに侵入した冷却水は、密封
摩擦面15dにおいて摩擦熱により水蒸気となり、該水蒸
気が内部空間16に流入するが、水蒸気は蒸気通路17を通
って周囲空間Sに流出し、また漏れた水蒸気が凝縮して
生成された水は、水抜き通路19から周囲空間Sに流出す
るため、内部空間16に存する水蒸気および水により、玉
軸受13が悪影響を受けることが防止される。
【0027】ここで、蒸気通路17および水抜き通路19は
一直線状の孔からなるので、ハウジング2の径方向外方
の外面から機械加工で形成する場合にもその形成が容易
である。そして、水抜き通路19は、径方向外方に延びる
通路用リブ8を貫通してハウジング2の外周面下部に開
口するので、ハウジング2の外周面に開口する孔が、水
抜き通路19の一部を構成することになって、前記従来技
術のように、ハウジング2の径方向外方の外周面から機
械加工で形成する場合にも、該孔を塞ぐ必要がない。し
かも、略同一径の蒸気通路17および水抜き通路19におい
て、水抜き通路19の通路長は、該水抜き通路19が径方向
に延びる通路用リブ8を貫通することにより、蒸気通路
17のそれよりも長いため、水抜き通路19の通気抵抗は、
蒸気通路17の通気抵抗よりも大きくなるので、周囲空間
Sに浮遊しているダストは、水抜き通路19を通って内部
空間16に侵入し難くなり、内部空間16に侵入したダスト
が、玉軸受13およびメカニカルシール15に付着するなど
して玉軸受13およびメカニカルシール15の耐久性が低下
することが防止される。その一方で、通気抵抗の小さい
蒸気通路17からは蒸気が周囲空間Sに流出し易い。
【0028】その結果、次の効果が奏される。すなわ
ち、蒸気通路17および水抜き通路19は、一直線状の孔か
らなるので、ハウジング2の径方向外方の外面から機械
加工で形成する場合にもその形成が容易であると共に、
水抜き通路19は、通路用リブ8を貫通してハウジング2
の外周面下部に開口するので、水抜き通路19をハウジン
グ2の径方向外方の外周面から機械加工で形成する場
合、その外周面に開口する孔を塞ぐ必要がなく、さらに
水抜き通路19の通気抵抗は、水抜き通路19が径方向に延
びる通路用リブ8を貫通することにより、その通路長が
長くなることで、別部材を付加することなく、蒸気通路
17の通気抵抗よりも大きくされるので、部品点数が少な
くなって、低コストとなり、しかもダスト侵入防止構造
を備えたウォータポンプ1の生産性が向上する。
【0029】蒸気通路17および水抜き通路19のうち、蒸
気通路17のみの外側開口部17bが、その上方において部
分円筒状の周方向リブ7からなる防塵カバーで覆われる
ため、周囲空間Sのダストは蒸気通路17を通って内部空
間16に侵入し難くなり、内部空間16に侵入したダスト
が、玉軸受13およびメカニカルシール15に付着するなど
して、玉軸受13およびメカニカルシール15の耐久性が低
下することが防止される。その結果、次の効果が奏され
る。すなわち、蒸気通路17の外側開口部17bの上方が防
塵カバーを構成する周方向リブ7で覆われるため、周囲
空間Sのダストは、内部空間16に侵入し難くなり、また
周方向リブ7は、周方向に部分的に設けられるため、全
周に渡って設けられるものに比べてウォータポンプ1を
軽量化できる。
【0030】蒸気通路17および水抜き通路19は、回転軸
線L1に略直交する仮想平面上に共通の中心線L2を有し、
しかも径方向に一直線状に延びている。そのため、蒸気
通路17の外側開口部17bの中心が、内側開口部17aの中心
よりも、軸方向で玉軸受13側に位置することがない。そ
の結果、次の効果が奏される。すなわち、蒸気通路17の
外側開口部17bを覆う周方向リブ7の軸方向長さを短く
することができるので、周方向リブ7が玉軸受13の外方
を覆う部分を極力少なくすることができ、しかも玉軸受
13とメカニカルシール15との間の軸方向の間隔も小さく
することができるので、ハウジング2の軸方向の長さを
短くすることができて、ハウジング2、ひいてはウォー
タポンプ1をコンパクトにすることができる。
【0031】周方向リブ7は、角度α3が鈍角となる第
1補強リブC1および第4補強リブC4の間にあり、周方向
に離れている第1,第4補強リブC1,C4間でハウジング
2の剛性を高める。また、通路用リブ8は、角度α4が
鈍角となる第2補強リブC2および第3補強リブC3の間に
あり、周方向に離れている第2,第3補強リブC2,C3間
でハウジング2の剛性を高める。その結果、次の効果が
奏される。すなわち、周方向リブ7および通路用リブ8
は、ハウジング2の剛性を高める補強リブの機能をなす
ので、ハウジング2の剛性が向上し、ハウジング2の振
動を抑制でき、また薄肉化によりハウジング2の軽量化
が可能となる。
【0032】さらに、周方向リブ7の先端面7aの軸方向
での位置は、玉軸受13の、内部空間16側の端面13eの軸
方向での位置よりも僅かに前記ポンププーリ寄りとされ
るので、玉軸受13の径方向外方に位置する軸受部4の外
周面は、周方向リブ7に僅かに覆われるだけで、殆どの
部分が周囲空間Sに直接開放しているので、玉軸受13で
発生した熱が軸受部4を通じて効率よく周囲空間Sに放
熱される。その結果、玉軸受13で発生した熱が効率よく
周囲空間Sに放熱されるので、玉軸受13の冷却性が向上
して、耐久性が向上するという効果が奏される。
【0033】以下、前述した実施例の一部の構成を変更
した実施例について、変更した構成に関して説明する。
蒸気通路17および水抜き通路19は、いずれも前記仮想平
面上に中心線L2を有するものであったが、回転軸線L1に
対して傾斜する平面上にあってもよい。また、回転軸12
は、内燃機関の動力により回転駆動されたが、電動機等
他の駆動手段で回転駆動されてもよい。さらに、ウォー
タポンプ1は内燃機関以外の装置にも適用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の実施例である内燃機関のウォータポ
ンプのハウジングのみの正面図である。
【図2】図1のII−II線断面図であり、ハウジング
に回転軸、軸受、メカニカルシール等を組み付けた状態
を示している。
【符号の説明】
1…ウォータポンプ、2…ハウジング、3…ポンプ室
部、4…軸受部、5…流出部、6…シール装着部、7…
周方向リブ、8…通路用リブ、10…ポンプ室、11…イン
ペラ、12…回転軸、13…玉軸受、14…取付けプレート、
15…メカニカルシール、15d…密封摩擦面、16…内部空
間、17…蒸気通路、18…部分環状空間、19…水抜き通
路、A…ボルト孔、B1〜B5…取付けボス、L1…回転軸
線、L2…中心線、C1〜C4…補強リブ、S…周囲空間。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インペラを駆動する回転軸と、該回転軸
    を軸受を介して支持する軸受部および前記インペラが配
    置されるポンプ室を形成するポンプ室部を有するハウジ
    ングと、前記軸受と前記ポンプ室との間での密封を行う
    べく前記回転軸と前記ハウジングとの間に設けられたメ
    カニカルシールと、前記軸受と前記メカニカルシールと
    の間に形成された内部空間と、いずれも前記ハウジング
    に形成されて、一端が前記内部空間に開放し他端が前記
    ハウジングの周囲空間に開放する蒸気通路および水抜き
    通路とを備えたウォータポンプにおいて、 前記蒸気通路および前記水抜き通路は、一直線状に径方
    向に延びて形成された孔からなり、前記水抜き通路は、
    前記軸受部の外周面から径方向外方に延びる通路用リブ
    を貫通して、前記他端が前記ハウジングの外周面下部に
    て開口しており、前記水抜き通路の通気抵抗は、該水抜
    き通路が前記通路用リブを貫通することにより、前記蒸
    気通路の通気抵抗よりも大きくされることを特徴とする
    ウォータポンプ。
  2. 【請求項2】 前記軸受部の径方向外方には、周方向の
    一部の範囲で周方向リブが設けられ、該周方向リブは、
    前記蒸気通路および前記水抜き通路のうち、前記蒸気通
    路のみの上方に位置して、該蒸気通路の、前記軸受部の
    外周面上部にて開口する前記他端の上方を覆う防塵カバ
    ーを構成することを特徴とする請求項1記載のウォータ
    ポンプ。
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