JP2002114644A - 染毛用前処理剤 - Google Patents

染毛用前処理剤

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JP2002114644A JP2000301879A JP2000301879A JP2002114644A JP 2002114644 A JP2002114644 A JP 2002114644A JP 2000301879 A JP2000301879 A JP 2000301879A JP 2000301879 A JP2000301879 A JP 2000301879A JP 2002114644 A JP2002114644 A JP 2002114644A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 染毛操作の前に用いることにより、染毛剤の
染毛力や均染性、色持ちなどを改良し、また保湿性にも
優れた染毛用前処理剤を提供する。 【解決手段】 (A)平均分子量が20000〜300
00のケラチン加水分解物および(B)平均分子量が4
00〜2000の蛋白質加水分解物を含有することを特
徴とする染毛用前処理剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、染毛操作の前に用
いることにより、染毛剤の染毛力や均染性、色持ちなど
を改良し、また保湿性にも優れた染毛用前処理剤に関す
る。
【0002】
【従来の技術】現在、一般的にヘアカラーやブリーチ、
パーマネントウエーブなどが行われているため、その毛
髪は損傷している場合がある。しかし、染毛する際に毛
髪が損傷していると、その発色性、色調、色持ちおよび
保湿性に影響を及ぼし、また化学処理を受けた損傷部分
と新生毛の健康部分との間の染め上がりや色持ちの差が
大きく、期待通りの仕上がりが得られない問題があっ
た。
【0003】そこでコラーゲンやケラチンなどの蛋白質
加水分解物を用いることが提案されてきた。これらは平
均分子量が400〜1200程度の低分子量のポリペプ
チドであるため、毛髪内部に浸透しやすく、ある程度の
効果は得られるが、毛髪から流出し易いため、その効果
の持続性に問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、染毛前に損
傷した毛髪を処理することによりダメージ部分を補修
し、良好な均染性や期待通りの色調が得られ、かつその
色持ちを改善させることができる染毛用前処理剤を提供
することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】染毛用前処理剤として
(A)平均分子量が20000〜30000のケラチン
加水分解物および(B)平均分子量が400〜2000
の蛋白質加水分解物を含有することにより、良好な均染
性や期待通りの色調が得られ、かつその色持ちを改善さ
せることができることを見出し、本発明を完成するに至
った。さらに(C)シリル化蛋白質加水分解物を含有す
ることにより、前記効果に加えて発色性や保水性に優れ
た効果が得られることを見いだした。以下、本発明の構
成について詳細に説明する。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明で用いられる成分(A)の
平均分子量が20000〜30000のケラチン加水分
解物としては、平均分子量20000〜30000のγ
−ケラトース、α−ケラトース、およびそれらの第4級
アンモニウム誘導体から選ばれる1種または2種以上が
用いられる。
【0007】平均分子量20000〜30000のγ−
ケラトースおよびα−ケラトースは、羊毛、羽毛などの
毛や、卵膜、角、蹄などのケラチン原料を弱反応系で加
水分解して得られるが、例えば、以下のような方法が挙
げられる。先ずケラチンを2〜5%の過ギ酸、過酢酸或
いは過酸化水素水中で、室温〜100℃で、30分〜3
時間程度加水分解処理した後、これを水で洗浄し、続い
て苛性ソーダやアンモニア水などのアルカリ水溶液中に
溶解する。そして、不溶物であるβ−ケラトースを濾過
布等で除いた後、硫酸や塩酸などの酸でpH4まで酸性
化し、生じた乳白色沈殿と透明の上澄液とを濾過分離す
る。さらに乳白色の沈殿をアルカリ液で再溶解し、透析
用セロハンチューブ、透析膜や限外濾過(UF)膜、逆
浸透(RO)膜等を用いて透析することにより、α−ケ
ラトースを得る。また上澄液も同様に透析を行った後、
噴霧乾燥或いは凍結乾燥することにより、水溶性のγ−
ケラトースを得る。
【0008】ケラトースの第4級アンモニウム誘導体
は、アルカリ条件下でカチオン化剤である3−クロロ−
2−ヒドロキシプロピルステアリルジメチルアンモニウ
ムクロリド、グリシジルステアリルジメチルアンモニウ
ムクロリド、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルラウ
リルジメチルアンモニウムクロリド、グリシジルラウリ
ルジメチルアンモニウムクロリド、3−クロロ−2−ヒ
ドロキシプロピルヤシ油アルキルジメチルアンモニウム
クロリド、グリシジルヤシ油アルキルジメチルアンモニ
ウムクロリド、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルラ
ウリルジエチルアンモニウムクロリド、或いはグリシジ
ルラウリルジエチルアンモニウムクロリドと反応させ、
ケラトースの末端アミノ基、末端カルボキシル基、構成
アミノ酸であるリジンの側鎖アミノ基、ヒスチジンの側
鎖イミダゾール基及びチロシンの側鎖フェノール性水酸
基にこれを付加させ、第4級アンモニウム誘導ケラトー
スを得る。
【0009】これらの中でも、γ−ケラトースおよびそ
の第4級アンモニウム誘導体が色持ちや均染性の点で好
ましい。その配合量は0.1〜5重量%であり、0.1
重量%よりも少ないと十分な色持ちが得られずムラ染め
になる恐れがあり、5重量%よりも多くてもそれ以上の
効果は期待できない。
【0010】本発明で用いられる成分(B)の平均分子
量が400〜2000の蛋白質加水分解物としては、動
植物由来または微生物由来の蛋白質加水分解物があり、
たとえばケラチン、コラーゲン、フィブロイン、セリシ
ン、カゼイン、コンキオリン、エラスチン、卵黄タンパ
ク、卵白タンパク、大豆タンパク、小麦タンパク、トウ
モロコシタンパク、米タンパク、ジャガイモタンパクな
どの動植物由来のタンパク、あるいは、サッカロミセス
属、カンディダ属、エンドミコプシス属の酵母菌や、い
わゆるビール酵母、清酒酵母といわれる酵母菌より分離
した酵母タンパク、キノコ類(担子類)より抽出したタ
ンパク、クロレラより分離したタンパクなどの微生物由
来のタンパクを酸、アルカリ、酵素またはそれらの併用
により部分的に加水分解して得られるペプチドが挙げら
れる。
【0011】動植物由来または微生物由来の蛋白質加水
分解物の誘導体としては、上記蛋白質加水分解物のエス
テル、第4級アンモニウム誘導体、アシル化誘導体また
はその塩などが挙げられる。
【0012】上記蛋白質加水分解物のエステルとして
は、蛋白質加水分解物のカルボキシル基における炭素数
1〜20の炭化水素アルコールとのエステル、たとえ
ば、メチルエステル、エチルエステル、プロピルエステ
ル、イソプロピルエステル、ラウリルエステル、セチル
エステル、2−エチルヘキシルエステル、2−ヘキシル
デシルエステル、ステアリルエステルなどが挙げられ
る。
【0013】上記蛋白質加水分解物の第4級アンモニウ
ム塩としては、たとえば、蛋白質加水分解物のアミノ基
にグリシジルアンモニウム塩、3−ハロゲン−2−ヒド
ロキシプロピルアンモニウム塩、または3−ハロゲンプ
ロピルアンモニウム塩のいずれかを反応させることによ
って得られるものが挙げられる。
【0014】上記蛋白質加水分解物のアシル化誘導体ま
たはその塩としては、たとえば、蛋白質加水分解物のラ
ウリン酸縮合物、ミリスチン酸縮合物、ヤシ油脂肪酸縮
合物、イソステアリン酸縮合物、ウンデシレン酸縮合
物、ラノリン脂肪酸縮合物、樹脂酸縮合物などや、それ
らの酸縮合物のカリウム塩、ナトリウム塩、トリエタノ
ールアミン塩、2−アミノ−2−メチル−1,3−プロ
パンジオール塩など、上記蛋白質加水分解物のN末端ア
ミノ基または塩基性アミノ酸の側鎖のアミノ基に、炭素
数8〜32の直鎖または分岐鎖の飽和または不飽和の脂
肪酸や樹脂酸などを縮合させたN−アシル化加水分解タ
ンパクまたはその塩が挙げられる。
【0015】これらの中でもケラチン、小麦タンパクの
加水分解物およびその第4級アンモニウム誘導体が染毛
力や保水性の点で好ましい。その配合量は0.1〜5重
量%であり、0.1重量%よりも少ないと十分な染毛力
や保水性が得られない恐れがあり、5重量%よりも多く
てもそれ以上の効果は期待できない。
【0016】(B)平均分子量が400〜2000の蛋
白質加水分解物は、毛髪内部への浸透性に優れ、損傷部
分に吸着し、均一で優れた染毛効果を得ることができ、
また毛髪の保水性を高め、しなやかさや柔軟性などに優
れた仕上がりが得られる。そして(A)平均分子量が2
0000〜30000のケラチン加水分解物は、(B)
成分よりも毛髪内部への浸透力は劣るが、同様に損傷部
分に吸着することにより、さらに均一で優れた染毛効果
を得ることができるとともに、(B)成分が流出しない
ように毛髪内部に保持することにより、優れた色持ち効
果や保水性の持続効果が得られる。これらの効果を得る
ためには、重量比でA/B=1/10〜10/1の範囲
で配合することが好ましく、さらに1/5〜5/1の範
囲が特に好ましい。
【0017】本発明で用いることができる成分(C)の
シリル化蛋白質加水分解物としては、アミノ酸側鎖のア
ミノ基を含むペプチドのアミノ基にケイ素原子をただ一
つ含む官能基が共有結合したもので、例えば、下記の一
般式(I)
【化1】 〔式中、R、R、Rは炭素数1〜3のアルキル基
または水酸基を示し、これらのR、R、Rはすべ
て同じでもよく、また異なっていてもよい。Rは側鎖
の末端にアミノ基を有する塩基性アミノ酸の末端アミノ
基を除く残基を示し、RはR以外のアミノ酸側鎖を
示し、aは1または3で、mは0〜200、nは0〜2
00、m+nは1〜200である(ただし、mおよびn
はアミノ酸の数を示すのみで、アミノ酸配列の順序を示
すものではない)〕で表されるシリル化蛋白質加水分解
物、または下記の一般式(II)
【化2】 〔式中、R、R、Rは炭素数1〜3のアルキル基
または水酸基を示し、これらのR、R、Rはすべ
て同じでもよく、また異なっていてもよい。Rは側鎖
の末端にアミノ基を有する塩基性アミノ酸の末端アミノ
基を除く残基を示し、RはR以外のアミノ酸側鎖を
示し、aは1または3で、mは0〜200、nは0〜2
00、m+nは1〜200である(ただし、mおよびn
はアミノ酸の数を示すのみで、アミノ酸配列の順序を示
すものではない)〕で表されるシリル化蛋白質加水分解
物が代表的なものとして挙げられる。
【0018】これらの中でもケラチン、コラーゲン、大
豆の加水分解物のシリル化誘導体が色持ち及び均染性の
点で好ましい。その配合量は0.1〜5重量%であり、
0.1重量%よりも少ないと十分な染毛力が得られずム
ラ染めになる恐れがあり、5重量%よりも多くてもそれ
以上の効果は期待できない。
【0019】(C)シリル化蛋白質加水分解物は毛髪の
損傷部分への吸着性に優れるため、優れた染毛力や均染
性が得られるが、(A)平均分子量が20000〜30
000のケラチン加水分解物はそれらの効果をより高め
ることができる。そのためには、重量比でA/C=1/
10〜10/1の範囲で配合することが好ましく、さら
に1/5〜5/1の範囲が特に好ましい。
【0020】さらに本発明の染毛用前処理剤の染毛力や
均染性などの効果を高める目的で、アミノ酸および/ま
たはその塩を配合することができる。アミノ酸として
は、グリシン、小麦アミノ酸、アラニン、バリン、ロイ
シン、イソロイシン、フェニルアラニン、プロリン、セ
リン、スレオニン、チロシン、アスパラギン酸、グルタ
ミン酸、アルギニン、リジン、ヒスチジン、トリプトフ
ァン、シスチン、メチオニン等が挙げられる。塩として
は、塩酸、ナトリウム、カリウム、リチウム、カルシウ
ム、マグネシウム等が挙げられる。これらの中でも、グ
リシン、小麦アミノ酸、アラニン、リジン塩酸塩、アル
ギニン塩酸塩が好ましい。その配合量は0.1〜5重量
%である。
【0021】さらに本発明の染毛用前処理剤の均染性や
色持ち等の効果を高める目的で、カチオン化ポリマーを
配合することができる。本発明で用いられるカチオン化
ポリマーとは、カチオン化セルロース誘導体、カチオン
化グアーガム、4級化ポリビニルピロリドン誘導体、ジ
アリル第4級化アンモニウム塩重合物誘導体等に代表さ
れるカチオン性誘導体である。これらの中でも含窒素カ
チオン性高分子、例えばヒドロキシエチルセルロースジ
メチルジアリルアンモニウムクロリド共重合体、ヒドロ
キシエチルセルロースヒドロキシプロピルトリメチルア
ンモニウムクロリド、ビニルピロリドン・ジメチルアミ
ノエチルメタクリル酸共重合体のカチオン化物、ジメチ
ルジアリルアンモニウムクロリドのホモポリマー、ジメ
チルジアリルアンモニウムクロリド・アクリルアミド共
重合体、ジメチルジアリルアンモニウムクロリド・アク
リル酸共重合体、カチオン化グアーガム等が指通りの良
さ等の効果の点で好ましい。更にポリマーJR−12
5、ポリマーJR−400、ポリマーLR−400(ユ
ニオンカーバイド社製)等で市販されているヒドロキシ
エチルセルロースヒドロキシプロピルトリメチルアンモ
ニウムクロリド、セルコートL−200、セルコートH
−60(ナショナルスターチ社製)等で市販されている
ヒドロキシエチルセルロースジメチルジアリルアンモニ
ウムクロリド共重合体等のセルロース誘導体のカチオン
化物、およびカチオン化グアーガムが、上記の効果の点
から特に好ましい。この配合量は0.05〜2重量%で
あり、特に0.1〜1重量%が好ましい。
【0022】更に、(A)〜(C)成分の毛髪への浸透
性を高め、染着性や均染性を高める目的で、非イオン性
界面活性剤を用いることができる。例えば、ポリオキシ
エチレン(以下、POEと略す。)セチルエーテル、P
OEステアリルエーテル、POEベヘニルエーテル、P
OEオレイルエーテル、POEラウリルエーテル、PO
Eオクチルドデシルエーテル、POEヘキシルデシルエ
ーテル、POEイソステアリルエーテルなどのPOEア
ルキルエーテル、POEノニルフェニルエーテル、PO
EオクチルフェニルエーテルなどのPOEアルキルアリ
ルエーテル、モノオレイン酸POEソルビタン、モノス
テアリン酸POEソルビタン、モノパルミチン酸POE
ソルビタン、モノラウリン酸POEソルビタン、トリオ
レイン酸POEソルビタンなどのPOEソルビタン脂肪
酸エステル、モノステアリン酸POEグリセリン、モノ
ミリスチン酸POEグリセリンなどのPOEグリセリル
モノ脂肪酸エステル、テトラオレイン酸POEソルビッ
ト、ヘキサステアリン酸POEソルビット、モノラウリ
ン酸POEソルビット、POEソルビットミツロウなど
のPOEソルビトール脂肪酸エステル、POE硬化ヒマ
シ油、POEヒマシ油などのヒマシ油、硬化ヒマシ油誘
導体、モノオレイン酸ポリエチレングリコール、モノス
テアリン酸ポリエチレングリコール、モノラウリン酸ポ
リエチレングリコールなどのPOE脂肪酸エステル、親
油型モノオレイン酸グリセリン、親油型モノステアリン
酸グリセリン、自己乳化型モノステアリン酸グリセリン
などの高級脂肪酸グリセリンエステル、モノオレイン酸
ソルビタン、セスキオレイン酸ソルビタン、トリオレイ
ン酸ソルビタン、モノステアリン酸ソルビタン、モノパ
ルミチン酸ソルビタン、モノラウリン酸ソルビタンなど
のソルビタン脂肪酸エステル、POEラノリン、POE
ラノリンアルコール、POEソルビトールラノリンなど
のラノリン誘導体、ラウリン酸ジエタノールアミド、ヤ
シ油脂肪酸ジエタノールアミドなどのアルキロールアミ
ド、POEステアリン酸アミドなどのPOE脂肪酸アミ
ド、ショ糖脂肪酸エステル、ジメチルラウリルアミンオ
キシドなどのアルキルアミンオキシドが挙げられる。そ
の配合量は0.1〜10重量%が好ましい。
【0023】本発明の染毛用前処理剤には、必要に応じ
て一般に用いられている成分を配合することができる。
例えば、高級アルコール、炭化水素、脂肪酸、ロウ類、
油脂類、溶剤、酸、pH調整剤、香料、液化石油ガス、
ジメチルエーテル、窒素、炭酸ガス等の噴射剤などを挙
げることができる。また、本発明の染毛用前処理剤は、
水溶液、エマルション、クリーム、ゲル、エアゾール、
フォームなどの形態とすることができる。
【0024】本発明の染毛用前処理剤の使用方法は、染
毛前に毛髪に塗布しドライヤーで乾燥した後、染毛剤を
塗布する。なお、ドライヤー乾燥の代わりに加温機によ
り1〜10分間、加温してもよい。染毛剤として、酸化
染料及びアルカリ剤を含有する第1剤と、酸化剤を含有
する第2剤よりなる二剤型の酸化染毛剤を使用した場
合、本発明の染毛用前処理剤の効果が顕著に得られる。
【0025】この酸化染毛剤に使用される酸化染料は、
酸化により発色する主要中間体と、主要中間体と組み合
わせて種々の色調を作るカップラーがある。主要中間体
としては、p−フェニレンジアミン、トルエン−2,5
−ジアミン、N−フェニル−p−フェニレンジアミン、
4,4’−ジアミノジフェニルアミン、p−アミノフェ
ノール、o−アミノフェノール、p−メチルアミノフェ
ノール、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)−p−
フェニレンジアミン、2−ヒドロキシエチル−p−フェ
ニレンジアミン、o−クロル−p−フェニレンジアミ
ン、4−アミノ−m−クレゾール、2−アミノ−4−ヒ
ドロキシエチルアミノアニソール、2,4−ジアミノフ
ェノール及びそれらの塩から選ばれる1種又は2種以上
が用いられる。その配合量は0.01〜10重量%であ
る。カップラーとしては、レゾルシン、カテコール、ピ
ロガロール、フロログルシン、没食子酸、ハイドロキノ
ン、5−アミノ−o−クレゾール、m−アミノフェノー
ル、5−(2−ヒドロキシエチルアミノ)−2−メチル
フェノール、m−フェニレンジアミン、2,4−ジアミ
ノフェノキシエタノール、トルエン−3,4−ジアミ
ン、α−ナフトール、2,6−ジアミノピリジン、ジフ
ェニルアミン、2−メチルレゾルシン、N,N−ジエチ
ル−m−アミノフェノール、フェニルメチルピラゾロ
ン、3,3’−イミノジフェニール、1,5−ジヒドロ
キシナフタレン、タンニン酸及びそれらの塩から選ばれ
る1種又は2種以上が用いられる。その配合量は0.0
1〜10重量%である。
【0026】また、アルカリ剤としては、アンモニア、
トリエタノールアミン、ジエタノールアミン、モノエタ
ノールアミン、イソプロパノールアミン、ジイソプロパ
ノールアミン、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノ
ール、2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオ
ール、L−アルギニン、リジン、炭酸アンモニウム、炭
酸水素アンモニウム、ケイ酸ナトリウム、塩基性炭酸マ
グネシウム、酸化ナトリウム、酸化マグネシウム、水酸
化ナトリウム、硫酸アンモニウム、リン酸アンモニウ
ム、塩化アンモニウム、炭酸ナトリウム及び硝酸アンモ
ニウムから選ばれる1種又は2種以上が用いられる。第
1剤のpHはpH8〜11に調整される。
【0027】第2剤に用いられる酸化剤は、過酸化水
素、過酸化尿素、過炭酸塩、過ホウ酸塩及び臭素酸塩
(塩はナトリウム塩、アンモニウム塩など)を含み、そ
の配合量は0.1〜10重量%である。第2剤は酸によ
りpH2〜5に調整される。
【0028】この染毛剤を使用する場合は、染毛処理の
直前に第1剤と第2剤を3:1〜1:3の割合で混合し
て毛髪に塗布する。使用時のpHは8〜10程度であ
る。
【0029】また、本発明の染毛用前処理剤は、ヘアカ
ラー、ブリーチあるいはパーマネントウエーブなどの処
理をしたことのある毛髪、あるいはこれらの化学処理を
していなくても、シャンプーやドライヤーなどで毛先付
近が損傷しやすいロングヘアなど、損傷した部分と新生
毛の健康部分が存在する毛髪において、特に顕著な効果
が得られる。
【0030】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を更に詳しく説
明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
表1に示す実施例1〜5及び比較例1〜4の染毛用前処
理剤を常法により調製した。なお、表中の数字は特に記
載がない限り重量%を表す。
【0031】
【表1】
【0032】<比較試験>表1の実施例1〜5及び比較
例1〜4の染毛用前処理剤を、ヘアカラー、ブリーチあ
るいはパーマネントウエーブを3ヶ月以内に行ったこと
のあるパネラー(各10名)に塗布し、ドライヤーで乾
燥した後、下記ヘアカラーを用いて染毛操作を行い、通
常のシャンプーにて洗浄、乾燥させた。そして染毛力及
び均染性について、目視により下記評価基準で評価し
た。さらに、染毛後、毛髪を一部切り取り、これを標準
として14日間経過後の退色の程度を調べ、下記評価基
準により色持ちを評価した。また保水性については、毛
束を用いて水分の保持効果の持続性を下記の方法で測定
し評価した。これらの結果を表1に示した。
【0033】<評価基準> (1)染毛力 ◎:染毛力が非常に優れている ○:染毛力が優れている △:染毛力が劣る ×:染毛力がかなり劣る (2)均染性 ◎:全体に均一に染色されている ○:わずかに染めムラがあるが全体的には均一に染色さ
れている △:全体的に染色されてはいるが染めムラが目立つ ×:染めムラがかなり目立ち、全体的にも均一に染色さ
れていない。 (3)色落ち ◎:ほとんど退色していない ○:退色が少ない △:退色が認められる ×:かなり退色している (4)保水性(水分保持効果の持続性) 毛束(4g)に試料(2g)を塗布し、温湯ですすぎ洗
いし、1分間乾燥した後一定湿度下に保存した。直後と
3時間後の含水率を測定し、変化率を求めて効果の持続
性を評価した。評価は以下の3段階評価で行った。 ○:変化率50%未満 △:変化率50%以上、70%未満 ×:変化率70%以上
【0034】 <ヘアカラー処方> 第1剤 重量% p−トルイレンジアミン 3.0 レゾルシン 1.0 p−アミノフェノール 0.5 m−アミノフェノール 0.6 イソステアリン酸 8.0 ポリオキシエチレン(20)オレイルエーテル 5.0 ポリオキシエチレン(10)ヘキシルデシルエーテル 10.0 エチル硫酸ラノリン脂肪酸アミノプロピルエチルジメチルアンモニウム 5.0 オクチルドデカノール 2.0 イソプロパノール 10.0 ポリエチレングリコール 20.0 亜硫酸ナトリウム 0.5 チオグリコール酸ナトリウム 0.5 アンモニア水 pH10.0とする量 精製水で100%にする。 第2剤 重量% 過酸化水素水(35%) 15.0 セタノール 2.0 ラウリル硫酸ナトリウム 0.5 フェナセチン 0.1 エデト酸2ナトリウム 0.5 精製水で100%にする。 上記ヘアカラーの第1剤と第2剤を同量混合し、毛髪に
適量塗布した後、室温(25℃)にて20分間放置する
ことをヘアカラー処理とした。
【0035】表1の結果より、実施例1〜5の染毛用前
処理剤は、染毛操作の前に用いることにより、染毛剤の
染毛力や均染性、色持ちなどを改良し、また保湿性にも
優れた結果が得られた。
【0036】
【発明の効果】本発明によれば、染毛操作の前に用いる
ことにより、染毛剤の染毛力や均染性、色持ちなどを改
良し、また保湿性にも優れた染毛用前処理剤を提供する
ことができる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)平均分子量が20000〜300
    00のケラチン加水分解物および(B)平均分子量が4
    00〜2000の蛋白質加水分解物を含有することを特
    徴とする染毛用前処理剤。
  2. 【請求項2】 (A)がγ−ケラトース及び/又はその
    誘導体であることを特徴とする請求項1記載の染毛用前
    処理剤。
  3. 【請求項3】 (B)がケラチン蛋白質加水分解物、小
    麦蛋白質加水分解物及びそれらの誘導体から選ばれる1
    種又は2種以上であることを特徴とする請求項1又は2
    記載の染毛用前処理剤。
  4. 【請求項4】 さらに(C)シリル化蛋白質加水分解物
    を含有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1
    項に記載の染毛用前処理剤。
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