JP2004525191A - キレート剤を含む毛髪処理に適当な組成物及び毛髪の酸化損傷を低減する方法 - Google Patents
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Abstract
【数1】
比が、少なくとも3.2であるキレート剤を含むヘアケア組成物に関し、式中、logKCuLはCu2+に対する前記キレート剤の条件安定度定数の常用対数であり、logKCaLはCa2+に対する前記キレート剤の条件安定度定数の常用対数である。適当なキレート剤は、ジアミン−N,N’−ジポリ酸又はモノアミンモノアミド−N,N’−ジポリ酸である。本発明に基づく組成物は、ブリーチ、染色、パーマ又はその他の酸化処理中に毛髪のようなケラチン性繊維に生じる酸化損傷を低減するのに役立つ。特に好ましいジアミンジポリ酸は、エチレンジアミン−N,N’−二コハク酸(EDDS)である。
Description
【0001】
本発明は、特定のキレート剤を含むヘアケア組成物、及びブリーチ、酸化染色又はパーマのような毛髪の酸化処理の間に毛髪の酸化損傷を低減する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
メラニンは毛髪中に見られる天然色素である。メラニン及び毛髪形成細胞は、毛根の毛球で天然に作られる。新しい細胞が作られると、古い細胞は皮膚の外に押し上げられて毛幹を形成する、この毛幹は、頭皮上で見られる毛髪の一部分である。毛髪は図解的には毛皮質と呼ばれる中心部からなり、この毛皮質はメラニン、及びキューティクルと呼ばれる外層を含有すると言及することができる。毛髪に弾力性及びカールのような特別な性質を与えるのが毛皮質である。
【0003】
毛幹は、特別な毛髪タンパク質であるケラチンのさまざまな形態である混合物に変化した死んだ細胞からなる。ケラチンはシスチンと呼ばれる特定のアミノ酸を高濃度で含有する。全シスチン単位は、異なる鎖で2つのシステインアミノ酸を含有し、このシステインアミノ酸は、互いに隣接するように配置され、2つの硫黄原子によって結合され、ジスルフィド結合として知られる非常に強力な化学結合を形成する。ケラチン鎖間のジスルフィド結合によるこの架橋は、毛髪強度の多くの根拠となる。
【0004】
毛髪のブリーチ及び染色(又はカラーリング)は、ここ数年にわたってますます流行している。若者は毛髪の天然色をより流行のものに変えたいと望み、一方年配者は染色組成物を白髪を隠すためにも使用する。メラニン生成は、人々が年を取るに伴って減速し、時間とともに白髪が益々増える。メラニンは化学処理によって意図的に改正されて、より明るい色合いを与えることができる。明色化は、メラニン色素を通常ブリーチとも呼ばれるアルカリ溶液中の酸化剤を用いて酸化することによって行われる。使用され得る酸化剤の例は、過酸化水素、過ホウ酸塩又は過炭酸塩、としてのカリウム、ナトリウム塩又はアンモニウム塩、過硫酸塩及び過カルバミドである。
【0005】
ブリーチは酸化染色処理中にも使用できる。酸化(又は「パーマ」)染料組成物は、毛髪中に分散することのできる小さな分子である「前駆体染料」を含む。これらの分子は主に3種の芳香族化合物:ジアミン類、アミノフェノール類及びフェノール類に属する。それらは毛幹に拡散するのに十分なほど小さく、過酸化水素のような酸化剤によって活性化されると、それらはさらに他の前駆体と反応し、より大きな着色された錯体を形成する。酸化毛髪染料組成物は一般的に、染料前駆体及び過酸化物源に加えて、様々な追加の化粧品及び過酸化物安定化剤を含む。
【0006】
酸化剤は、pHの全範囲において酸化染料前駆体を活性化することができる。しかしながら、酸化溶液のpHを調節できる毛髪膨張剤(HSA)の使用を通して染色酸化を強化し得ることは既知である。このようなHSAは、毛髪繊維を膨張させて過酸化物及び染色剤の毛髪への拡散を助け、より早くより完全な染料酸化と毛髪染色を可能にすることによって、過酸化及び染色方法をさらに向上させる。過酸化物毛髪酸化組成物のpHを調節するのに好ましい毛髪膨張剤は、アンモニア(水酸化アンモニウム)又はモノエタノールアミン(MEA)を含有する水性アルカリ溶液である。
【0007】
低濃度のキレート剤は、様々な酸化組成物における安定剤又は防腐剤として日常的に使用される。例えば、EDTA(エチレンジアミン四酢酸)は、安定剤として過酸化水素溶液中で一般的に使用され、さもなければ非常に迅速に分解し、長時間にわたって保存することができない。エチレンジアミンニコハク酸(EDDS)はまた、洗濯漂白製品の安定性を増大させる良好な安定剤成分として既知である。酸化組成物の0.1重量%という低い量が、通常は該酸化組成物中に含有される酸化剤を安定化させるのに使用される。
【0008】
ブリーチ(脱着色)のような毛髪の酸化処理及び酸化染色は、良好な結果を与え、非常に一般的に使用される。しかしながら、それらに欠点がないわけではない。ブリーチ及び酸化染色に使用される酸化剤は、毛髪に若干の損傷を与える。毛髪繊維に起きるこの損傷の機構は、完全には理解されていない。しかしながら、ケラチン鎖を結合するジスルフィド結合のいくつかは、酸化組成物の存在下で壊れることが知られている。酸化処理を繰り返すと、輝きと艶がほとんど無い、弱く、脆い毛髪となる。ここ数年にわたって、この問題を解決するように多大な努力がなされ、様々な解決策が提案されている。
【0009】
今日、多くの染色組成物又はブリーチ組成物は、ブリーチ組成物又は染色組成物をすすぎ落とした後で毛髪に適用するコンディショナーとともに販売される。コンディショニング剤の例は、シリコーン類、カチオン性界面活性剤及びカチオン性ポリマーである。しかし、有効なコンディショナーでも、継続的な化学処理によって生じる早期の毛髪破断を防止できない。事実、コンディショナーは毛髪を当初の状態に戻しはせず、コンディショニング剤の保護層にて損傷を単に隠し、結果として毛髪の感触を改善するだけである。
単に損傷を隠すのではなく、毛髪を損傷から保護する試みがなされている。米国特許第5,100,436号には、金属−キレート剤錯体を含む毛髪染色組成物が開示されている。
【0010】
触媒量のジピリジル又はo−フェナントロリン錯体(溶液の0.001〜0.1重量%)を使用すると曝露時間を低減でき、それによって酸化剤によって生じる損傷を低減できる。
【0011】
米国特許第6,013,250号には、多量の陰イオン性アミノ酸、特に硫黄含有アミノ酸を有するタンパク質加水分解物を使用することによって化学的損傷及び光損傷に対して毛髪を処理するための組成物が開示されている。これらのタンパク質は、天然のジスルフィド結合に生じる損傷を最小限にするために「デコイ(おとり)」として働く。
【0012】
米国特許第4,138,478号には、「発生期の酸素」による損傷を受ける毛髪を保護するため水溶性3−アミノ−1−ヒドロキシプロパン−1,1−ジホスホン酸化合物を使用することによってブリーチ及び染色中の毛髪への損傷の削減を行う薬剤が開示されている。この特許によると、「ジホスホン酸化合物は、実質錠毛髪によって吸着され、そこに存在しているか若しくは実質的に加えられた発生期の酸素によって毛髪の劣化を阻害するのに役立つ」。ヒドロキシエタン−1,1ジホスホン酸(HEDP)及びエチレンジアミンテトラメチレンホスホン酸(EDTMP)のような他の保護化合物は、低濃度で米国特許第3,202,579号及び米国特許第3,542,918号に開示されている。
【0013】
「過酸化物ブリーチされた毛髪の特性(Properties of peroxide-bleached hair)」(エドマン(W.Edman)及びマーティ(E.Marti)、化粧品化学学会誌(J.Soc.Cosmet.Chem.)、1960年、133頁)には、過酸化水素の水溶液が、0.1重量%のEDTA(エチレンジアミン四酢酸)の四ナトリウム塩を含むブリーチ剤組成物を添加することによって安定化され、水性ブリーチ組成物に0.1%のEDTAの四ナトリウム塩を添加することによって毛髪の損傷を防止できることが開示されている。しかし今般驚くべきことに、EDTAはブリーチ及び染色組成物に広く使用されるが、0.1%を超える濃度で利用しない限りほとんど利益を示さないことがわかった。
【0014】
ヘアケア組成物中のキレート剤は、毛髪に結合する鉱物を取り除くために使用されている。例えば、米国特許第5,635,167号には、毛髪に付着している外因性の金属イオンを取り除く方法が開示されている。この処理は、pH4と9の間にて4重量%と25重量%との間の濃度でキレート化剤混合物(アミノ酸キレート化剤、ポリホスフェートキレート化剤、及びホスホネートキレート化剤から成る群から選択される)と毛髪とを接触させる工程を含む。
【0015】
PCT国際公開特許WO97/24106(ダイアス(Dias)ら)には、水溶性過酸素ブリーチ、有機過オキソ酸前駆体及び予備形成された有機過オキソ酸から選択されるブリーチ補助剤、並びに1以上の着色剤を含む毛髪着色組成物が開示されている。種々のキレート剤が任意成分として開示され、組成物の0.1重量%でヘアケア組成物に例示されている。有機過オキソ酸ブリーチ前駆体は、過加水分解反応において過酸化水素と反応して過オキソ酸を生成する有機化合物として定義される。これらのブリーチ補助剤は、低pHにおける毛髪損傷の低減などの利益を与えるために必要とされている。しかし本出願人は、8を超えるpHにてこれらのブリーチ補助剤が、過酸化水素のような通常の水溶性酸化剤よりも毛髪をより損傷することを見出した。理論に拘束されないが、本出願人は8を超えるpHで形成される有機過オキソ酸の共役塩基が、過酸化水素のような他の酸化剤よりもケラチンの二硫黄結合を酸化し易いと考える。さらに毛髪着色、特に酸化染料を用いる毛髪着色は、pH10よりpH8の方がより劣るのだが、これはPCT国際公開特許WO97/24106よりも優る本発明の別の利点である。最後に過オキソ酸前駆体は、特に水中油型エマルションに可溶化するのが困難である。
【0016】
このような開発にも拘わらず、特に繰り返し使用される大部分のブリーチ、染色又はパーマ組成物に含まれる非常に強い化学薬品によって毛髪に生じる損傷が、特に高いpHにおいて今なお問題となっている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0017】
そのため本発明の目的は、ヒトの毛髪のようなケラチン性繊維を酸化損傷からより一層保護できる、特にジスルフィド結合のような構造的に重要なケラチン結合を酸化破断からより一層保護できる新規の組成物を提供することにある。
【0018】
本発明の別の目的は、明るい色合い、色均一性、退色及び毛髪の手触りの点からより有効なブリーチ、染色又はパーマ組成物を提供することにある。
【0019】
本発明の別の目的は、比較的多量の割合で利用する場合であっても非毒性で、かつ生分解性である毛髪保護剤を提供することにある。
【0020】
驚くべきことに本出願人は、pH10における銅及びカルシウムに関する特定の条件安定度定数を有するキレート剤が、損傷防止特性を有することを見出した。本出願人はまた、ジアミン−N,N’−ジポリ酸又はモノアミンモノアミド−N,N’−ジポリ酸キレート剤が、毛髪損傷を低減するのに特に有用であることを見出した。上述した参考文献のいずれにも本発明の組成物は開示されていない。
【課題を解決するための手段】
【0021】
本発明の主題は、次を含む毛髪処理に適当な組成物に関し:
a)酸化剤;及び
b)pH10にて計算される
【0022】
【数1】
比が、少なくとも3.20、好ましくは少なくとも3.30、より好ましくは少なくとも3.40、さらにより好ましくは少なくとも3.50であるキレート剤(L);
式中、logKCuLはCu2+に対する前記キレート剤の条件安定度定数の常用対数であり、logKCaLはCa2+に対する前記キレート剤の条件安定度定数の常用対数である。
【0023】
さらに好ましいキレート剤は、本明細書に記載される過酸化水素分解比測定プロトコルによって測定される場合3.5未満の過酸化水素分解比(損失%)を有し、及び/又はCu2+と6配位錯体を形成する。
適当なキレート剤は、ジアミン−N,N’−ジポリ酸及びモノアミンモノアミド−N,N’−ジポリ酸である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
本発明を特に指摘し、そして明確に特許請求している特許請求の範囲をもって本明細書は結論づけられるが、本発明は以下の説明からより良く理解されると考えられる。
【0025】
本明細書で使用する時、用語、処理される「毛髪」は「生きている」、すなわち生体、または「生きていない」、すなわちかつら、ヘアピース又は他の非生体ケラチン性繊維の集合体であってもよい。哺乳類、好ましくはヒトの毛髪が好ましい。しかしながら、羊毛、毛皮及び他のケラチン含有繊維が本発明による組成物には適当な基材である。
【0026】
本明細書で使用する時、用語「酸化組成物」は、過酸化水素、過ホウ酸塩、過炭酸塩、過硫酸塩としてのナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩又は他の塩、及び過カルバミドのような、毛髪に使用するのに適当な少なくとも1つの酸化剤を含む組成物を意味する。このような組成物の例は、酸化染料組成物及びブリーチ組成物である。
【0027】
本明細書で使用する時、用語「毛髪の酸化処理」又は「少なくとも1つの酸化工程を含む毛髪の処理」は、毛髪と少なくとも1つの酸化組成物とが接触する少なくとも1つの工程を含む毛髪の全処理を包含するのを指向する点で、幅広い意味に使用される。このような組成物の非限定的な例は、酸化染料組成物及びブリーチ組成物である。
【0028】
本明細書で使用する時、「直(すぐ)」は、約1時間以内、好ましくは約30分以内、より好ましくは約15分以内を意味する。
【0029】
本明細書で使用する時、「logx」という用語は、xの常用(または十進法)対数のことをいう。
【0030】
百分率は全て、特に指定がない限り総組成物に対する重量による。2つ以上の組成物が処理中に使用される際、予想される全重量は、特に記述がない限り毛髪に同時に適用される組成物の全重量(つまり、「頭部」で見られる重量)である。比率は全て、特に異なる記述がない限り、重量比である。
【0031】
引用される参照文献はいずれも全てを本願に引用して援用する。いずれの参照文献の引用も、特許請求されている本発明に対する先行技術としての利用可能性を限定するものではない。
【0032】
(キレート剤)
定義
用語「キレート剤」(又は「キレート化剤」又は「金属イオン封鎖剤」)は当該技術分野において周知であり、それぞれに金属イオンとキレートを形成することのできる分子又は異なる分子の混合物を指す。キレート剤は、化合物(キレート剤)を2点以上で金属イオンに配位する無機錯体であるため、金属を含む元素の環が存在する。キレート剤は金属イオンと配位結合を形成する2つ以上の電子供与原子を含有する。
【0033】
キレート剤は当該技術分野において周知であり、それらの非包括的なリストは、マーテル&スミス(AE Martell & RM Smith)の臨界安定度定数(Critical Stability Constants)第1巻、ニューヨーク&ロンドン(New York & London)(1974年)、プレナム出版(Plenum Press)、及びマーテル&ハンコック(AE Martell & RD Hancock)の水溶液中の金属錯体(Metal Complexes in Aqueous Solution)、ニューヨーク&ロンドン(New York & London)(1996年)、プレナム出版(Plenum Press)に見出される。
【0034】
キレート剤に関しては、用語「それらの塩及びそれらの誘導体」は、参照しているキレート剤と同じ官能構造(同じ化学主鎖)を含み、同様の又はより優れたキレート化特性を有する全ての塩及び誘導体を意味する。これらの用語には、酸性部分を有するキレート剤のアルカリ金属、アルカリ土類、アンモニウム、置換アンモニウム塩(例えば、モノエタノールアンモニウム、ジエタノールアンモニウム、トリエタノールアンモニウム)、エステル類、及びこれらの混合物、特に全てのナトリウム、カリウム又はアンモニウム塩が挙げられる。用語「誘導体」は、また「キレート界面活性剤」化合物(これらは同様のキレート機能を維持しながら、界面活性剤部分を有するように変性されたキレート剤であって、変性エチレンジアミン三酢酸の例としては、「N−アシル−N,N’,N’−エチレンジアミン三酢酸」があり、米国特許第5284972号を参照のこと)を包含する。用語「誘導体」にはまた親キレート剤と同じ官能構造を有する1つ以上のキレート化基を含む大きな分子も含まれる。これらの大きな分子の例としては、次の構造式に従う単位ブロックからなるポリマーEDDS(エチレンジアミン二コハク酸)を含み:
【0035】
【化1】
ケレット(Kellett)等の米国特許第5,747,440号に開示されている。
【0036】
損傷の防止
驚くべきことに本出願人は、pH10にてCa2+のようなアルカリ土類金属イオンよりもCu2+のような遷移金属イオンに対して親和力の大きいキレート剤が、効率良く毛髪の酸化損傷を防止することを見出した。これは、水中油型エマルション又は濃厚化水溶液のような水よりもレオロジーが大きい配合物については特に正しい。
【0037】
好ましいキレート剤の条件安定度定数
Ca2+とCu2+に対するキレート剤の相対的な親和力は、以下に記載されるようにpH10にてCu2+についてのキレート剤の条件安定度定数のlogと、Ca2+についてのキレート剤の条件安定度定数のlogとの比を計算することによって評価できる。
条件安定度定数は、所定のpHにおける金属−キレート剤錯体の安定性を現実的に評価するために当該技術分野において一般に使用されるパラメータである。条件安定定数についての詳細な議論は、例えば本明細書に参考として組み入れられる「ダウキレート剤」(ダウ・ケミカル・カンパニー・リミテッドから発行)に見出すことができる。
【0038】
金属キレート剤相互作用の安定度定数は次のように定義される:
【0039】
【数2】
式中、
[ML]=平衡時の金属キレート剤錯体の濃度
[M]=遊離金属イオンの濃度
[L]=遊離キレート剤の濃度
KML=金属キレート剤錯体の安定度定数
式中、全ての濃度はモル/dm3で表される。安定度定数は、簡便に対数として表される。一部の代表的な金属イオン−キレート剤錯体に関する安定度定数値の対数値を以下の表に示す:
【0040】
【表1】
*全て25℃にて0.1Mのイオン強度で測定
【0041】
大部分のキレート剤は、pHに依存するプロトン化度を有する。これは、キレート剤のプロトン安定度定数(逐次K)を用いて表すことができる。
これらの安定度定数は次の式から得られる:
【0042】
【数3】
通常のキレート剤の一部についてプロトン化キレート剤の安定度定数の値を次の表に示す:
【0043】
【表2−1】
【0044】
【表2−2】
【0045】
【表2−3】
【0046】
【表2−4】
[1]=アーサーマーテル(Arthur Martell)及びロバートM.スミス(Robert M Smith)、金属錯体の厳しく選択された安定度定数データベース(Critically Selected Stability Constants of Metal Complexes Database)バージョン3.0
【0047】
キレート剤−金属イオン錯体の安定度定数は、一般に使用されるキレート剤に関する文献に十分記載されている(例えば、本明細書に参考として組み入れられるアーサーマーテル(Arthur Martell)及びロバートM.スミス(Robert M Smith)、金属錯体の厳しく選択された安定度定数データーベース(Critically Selected Stability Constants of Metal Complexes Database)バージョン3.0を参照のこと)。定数が記載されていない場合、定数は種々の分析方法を使用して測定することもできる(本明細書に参考として組み入れられる「水溶液中の金属錯体(Metal Complexes in Aqueous Solutions)、マーテル(Martel)及びハンコック(Hancock)、現代無機化学(Modern Inorganic Chemistry)版、226〜228頁を参照のこと」。
【0048】
pH変化に伴うキレート剤種の段階的な変化は、次に定義されるようにα係数(αHL)を使用して表すことができる。
【0049】
【数4】
四酸のキレート剤の場合、値は次から計算できる。
αHL=1+K1[H]+K1K2[H]2+K1K2K3[H]3+K1K2K3K4[H]4
金属キレート剤の相互作用に影響する別の要因は、pHが増加するときに金属が水酸化物を形成する傾向である。この効果は、以下の表に要約されるようなpH10における金属α値[2]を使用して表すことができる:
【0050】
【表3】
[2]=リングボン(A Ringbom)及びワニネン(E Wanninen)、「分析化学における論文(Treatise on Analytical Chemistry)、第2版、1979年、パート1、第2巻pH10における安定度定数及びα定数を組み合わせることにより、次の式を使用してキレート剤の有効なキレート能力を得ることができる。これは、本明細書にて言及される条件安定度定数である。
【0051】
【数5】
条件安定定数についての詳細な議論は、例えば本明細書に参考として組み入れられる「ダウキレート剤」(ダウケミカルカンパニーリミテッドから発行)に見出すことができる。
【0052】
Cu及びCaを伴う種々のキレート剤に関するデータを次に示す:
【0053】
【表4】
本出願人は驚くべきことに、少なくとも3.20の
【0054】
【数6】
比を有するキレート剤は0.1重量%のような低濃度であっても、酸化損傷から良好に保護することを見出した(式中、logKCuLは、このキレート剤とCu2+とのpH10における条件安定度定数の常用対数であり、logKCaLは、このキレート剤とCa2+とのpH10における条件安定度定数の常用対数である)。この
【0055】
【数7】
比は、pH10にて好ましくは少なくとも3.30、より好ましくは少なくとも3.40、さらにより好ましくは少なくとも3.50であるべきである。毛髪を処理する酸化組成物は、通常8〜12のpHを有するのでpH10にてこの比を計算することが重要である。
【0056】
pHの影響を考慮しない安定度定数を用いると一般的な間違いをして、低濃度で酸化損傷を保護するキレート剤の同定に関して間違った結果を導くことになる。
【0057】
酸化組成物又は前処理組成物中のかかるキレート剤の濃度は、組成物の約0.1重量%のように低濃度であることができるが、好ましくは少なくとも約0.25重量%、より好ましくは少なくとも約0.5重量%、より好ましくは少なくとも約1重量%である。約10%のような高濃度でも使用できるが、この濃度を超えると重大な配合問題及び/又はヒトに関する安全性の問題が生じ得る。約4%を超える濃度でも使用されるが、通常さらなる損傷利益を生じない。
【0058】
過酸化水素分解比(損失%)
かかる好ましいキレート剤によって形成される錯体が効率良くCu2+のレドックス作用を阻止するのが好ましい。キレート剤がキレート化された銅金属イオンのレドックス作用を阻止する能力は、以下の「実験」項で記載される過酸化水素分解比測定プロトコルによって測定される場合の過酸化水素分解比(損失%)を用いて有効に比較できる。
【0059】
次の表に、種々のキレート剤の過酸化水素分解比(損失%)を示す:
【0060】
【表5】
MGDAは、メチルグリシンニ酢酸であり、Cu2+と5配位錯体を形成する。
【0061】
10%未満の過酸化水素分解比(損失%)を有するキレート剤が、本明細書に使用するのに好ましい。好ましくは過酸化水素分解比の値は3.5%未満、より好ましくは3%未満、さらにより好ましくは2.0%未満である。
【0062】
Cu2+と6配位タイプの錯体を形成するキレート剤は、金属イオンのレドックス作用を適切に阻止することがわかった(「6配位錯体」は、キレート剤がキレート化される金属イオンと6個の結合を形成することを意味する)。Cu2+とこのような錯体を形成するキレート剤の例は、EDDS、HBED、EDTA及びEDDHAである。このような錯体が形成されると、キレート化される重金属イオンが酸化剤分子、例えば過酸化水素と反応するのを効率良く防止する。
【0063】
上記の表に示されるように、EDTAは銅のレドックス作用の阻止において非常に優れた能力を有する。これは本発明者らにとって非常に驚くべき知見であったが、なぜなら実験では銅のような遷移金属イオン及びCa2+のようなアルカリ土類金属イオンの濃度が、水が実験用に脱イオン化されている実験室条件のものに比べて高いような「真の」使用条件下ではEDTAの損傷防止特性は極めて低いことが示されたからである。(本明細書の以下の「実験」を参照のこと)。
【0064】
【数8】
これはpH10における比が、真の使用条件でのキレート剤の酸化損傷防止効率を決定するのに使用される本質的なパラメータであることを明らかに示していると本出願人は考える。
【0065】
理論に拘束されないが、上述した好ましいキレート剤は、鉄、マンガン及び銅のような周囲の及び内因性の重金属イオンをキレートするように働くと考えられている。キレート剤の非存在下では、これらの重金属イオンは過酸化水素と反応して、毛髪のジスルフィド結合にとって極めて有害であると考えられているフリーラジカルのような損傷性の高い種を生じる。Ca2+のようなアルカリ土類金属イオンは重金属イオンと競い合ってキレート剤と錯体を形成するので、Ca2+よりもCu2+に対してより親和力の高いキレート剤は、Cu2+に対して相対的に親和力の低いキレート剤に比べてより効率良く酸化損傷を妨げると考えられている。真の生活条件(すなわち、pHが10で、かつ水が脱イオン化されていない)下で損傷を測定する重要性は、今まで決して認識も、予見もされていなかったと本出願人は考える。
【0066】
好ましいキレート剤の例
次の化合物は、酸化組成物の0.1重量%のような低濃度であっても優れた損傷保護を提供するキレート剤の例示である。さらに良好な損傷利益のために、組成物の少なくとも約0.25重量%、少なくとも約0.5重量%、あるいはさらに少なくとも約1重量%の高濃度で使用することもできる。約4%を超える濃度でも使用されるが、通常さらなる損傷利益を生じない。
【0067】
本発明に基づく好ましいキレート剤は、アミノカルボン酸キレート剤である。本明細書で定義されるカルボン酸キレート剤は、少なくとも1つのカルボン酸部分(−COOH)を有するキレート剤である。
【0068】
好ましいアミノカルボン酸キレート剤は、ジアミン−N,N’−ジポリ酸及びモノアミンモノアミド−N,N’−ジポリ酸キレート剤、それらの塩及びそれらの誘導体である。好ましいポリ酸は、カルボン酸基(−COOH)、スルホン酸(−SO3H)、o−ヒドロキシフェニル基、m−ヒドロキシフェニル基、及びp−ヒドロキシフェニル基から独立して選択される少なくとも2つの酸基を含む。適当なポリ酸としては、二酸、三酸及び四酸、好ましくは二酸が挙げられる。好ましい塩としては、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アンモニウム塩又は置換アンモニウム塩が挙げられる。EDTAは、四酸(tetramonoacid)であり、この種の好ましいキレート剤には属しない。
【0069】
好ましくはポリ酸は、ジカルボン酸、好ましくは約3〜約10個の炭素原子、より好ましくは約4〜約6個の炭素原子、さらにより好ましくは約4個の炭素原子を有する炭素鎖長を有するジカルボン酸である。
【0070】
本明細書に用いるのに好ましいものは、ジアミン−N,N’−ジポリ酸及びモノアミンモノアミド−N,N’−ジポリ酸であり、このポリ酸種は二酸、好ましくは好ましくは約3〜約10個の炭素原子、より好ましくは約4〜約6個の炭素原子、さらにより好ましくは約4個の炭素原子を有する炭素鎖長を有する二酸である。
【0071】
本明細書で使用するのに適当な代表的なジアミンジポリ酸としては、エチレンジアミン−N,N’−ニコハク酸(EDDS)、エチレンジアミン−N,N’−ジグルタル酸(EDDG)、2−ヒドロキシプロピレンジアミン−N,N’−ニコハク酸(HPDDS)(これらは全てEP0687292に開示されている)、エチレンジシステイン酸(EDC)(米国特許第5,693,854号に開示されている)、ジアミノアルキルジ(スルホコハク酸)(DDS)(米国特許第5,472,642号に開示されている)、及びEDDHA(エチレンジアミン−N,N’−ビス(オルト−ヒドロキシフェニル酢酸)(この調製方法は、EP331556に開示されている)が挙げられる。好ましいモノアミンモノアミド−N,N’−ジポリ酸は、米国特許第4,983,315号に記載されているグリシンアミド−N,N’−ニコハク酸(GADS)である。
【0072】
本明細書で使用するのに極めて好ましいものは、エチレンジアミン−N,N’−ニコハク酸(EDDS)、その誘導体及びその塩である。本明細書で使用するのに好ましいEDDS化合物は、遊離の酸形態のもの、及びその塩である。好ましい塩としては、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アンモニウム塩及び置換アンモニウム塩(例えば、モノエタノールアンモニウム、ジエタノールアンモニウム、トリエタノールアンモニウム)が挙げられる。
【0073】
極めて好ましい塩は、ナトリウム塩、カリウム塩、マグネシウム塩及びカルシウム塩である。EDDSのこのような好ましいナトリウム塩の例としては、Na2EDDS及びNa3EDDSが挙げられる。
【0074】
EDDSの酸形態の構造は次のようなものである:
【0075】
【化2】
EDDSは、例えば無水マレイン酸及びエチレンジアミンのような容易に入手可能で安価な出発物質から合成できる。無水マレイン酸及びエチレンジアミンからのEDDSの合成では、2つの不斉炭素原子のために3つの光学異性体[R,R]、[S,S]及び[S,R]の混合物(25%のS,S、50%のR,S及び25%のR,R)を生成する。EDDSの生分解は、光学異性体に固有であり、[S,S]異性体が最も素早く広範囲に分解する。
【0076】
米国特許第5,747,440号(ケレット(Kellett)ら)には、次の式の単位を有する変性ポリアミンを含むEDDS誘導体が開示されている:
【0077】
【化3】
ジアミン−N,N’−ジポリ酸キレート剤及びモノアミンモノアミド−N,N’−ジポリ酸キレート剤以外の好ましいキレート剤としては、N,N’−ビス(2−ヒドロキシベンジル)エチレンジアミン−N,N’−ニ酢酸(HBED)、その塩及びその誘導体が挙げられる:
【0078】
【化4】
適当なHBED誘導体の例は、ノヴァーティス(Novartis)に譲渡されたPCT国際公開特許WO97/44313に見出すことができる。
【0079】
(酸化剤)
本発明による組成物は、少なくとも1つの酸化剤を含む組成物を含むか、又は少なくとも一つの酸化剤を含む組成物と組み合わせて使用される。本明細書での使用に好ましい酸化剤は、水溶性の過酸素酸化剤である。本明細書で定義される「水溶性」とは、標準的な条件において、少なくとも0.1g、好ましくは1g、より好ましくは10gの前記酸化剤が、1リットルの脱イオン水に溶解できることを意味する。酸化剤はメラニンの初期可溶化及び脱着色化(ブリーチ)において有益であり、毛幹における酸化染料前駆体(酸化染色)の重合を促進する。
【0080】
好ましい水溶性酸化剤は、水溶液において過酸化水素を産出できる無機過酸素物質である。水溶性過酸素酸化剤は当業者には周知であり、過酸化水素、無機アルカリ金属過酸化物、例えば、過ヨウ素酸ナトリウム、過酸化ナトリウム、及び過酸化尿素、過酸化メラニンのような有機過酸化物、並びに過ホウ酸、過炭酸、過リン酸、過ケイ酸、過硫酸などのアルカリ金属塩等の無機過水和塩ブリーチ化合物が挙げられる。これらの無機過水和塩は、一水塩、四水塩などとして組み入れられてもよい。所望であれば、2以上のかかる酸化剤の混合物を使用することができる。本発明による組成物の使用に好ましいのは過酸化水素である。
【0081】
従来の染色及びブリーチ組成物において、過酸素酸化剤の濃度は、通常約0.1重量%〜約7重量%である。濃度が高くなると、効果の点では良好な結果を与えるが、毛髪の損傷が増加するために、現在まで実用的でなかった。本発明によって提供される酸化損傷保護は、今や、酸化組成物中で40%までの濃度の過酸化水素のような酸化剤を使用するのを可能とする。しかしながら、安全性の理由によって12%を超える濃度は、ヒトに使用される前に注意深く検査されるべきである。好ましくは、酸化組成物中の酸化剤の濃度は約0.5重量%〜約20重量%、より好ましくは約1重量%〜約15重量%である。本発明による組成物は、約7%を超える濃度(典型的には約12%)で良好な白髪被覆、鮮やかな色及び許容可能な損傷を提供する。
【0082】
好ましくは酸化剤と酸化損傷防止キレート剤(例えば、EDDS)との重量比は、50:1〜1:50、好ましくは25:1〜1:25、より好ましくは15:1〜1:15、さらにより好ましくは9:1〜1:10の範囲である。
【0083】
(追加的な構成成分)
さらに、本発明の組成物は錯体組成物であって良いことも意図し、これはキレート剤及び酸化剤に加えて活性成分であっても又は活性成分でなくてもよい他の構成成分を含むことを意図する。これには、限定はされないが、緩衝剤、酸化染料前駆体のような毛髪染色剤、非酸化染料、増粘剤、溶媒、酵素、アニオン性、非イオン性、両性及びカチオン性界面活性剤、コンディショニング剤、キャリア、酸化防止剤、安定剤、パーマ活性物質、香料、毛髪膨張剤及び/又はポリマー類が挙げられる。これらの追加的な構成成分のいくつかは以下で詳述される。
【0084】
しかし好ましいことには、本発明に基づく組成物は、PCT国際公開特許WO97/24106に定義されるような有機過オキソ酸前駆体及び予備形成有機過オキソ酸を好ましくは実質的に含むべきでない。これらには、ノナノイルベンゼンスルホン酸ナトリウム(NOBS)、アセチルトリエチルシトレート(ATC)、(6−ノナアミドカプロイル)オキシベンゼンスルホン酸ナトリウム、過酢酸、過ノナン酸(pernanoic acid)が含まれ、これらはpHが8を超える場合にブリーチ及び着色の効力に負の影響を与え、損傷を増加させ得る。本明細書で使用する時、実質的に含まないという用語は、本発明に従う組成物が、かかる化合物を組成物の1.5重量%未満、好ましくは1重量%未満、より好ましくは0.5重量%未満、さらにより好ましくは0.1重量%未満で含むべきであることを意味する。
【0085】
最終的に、本発明による組成物は、例えば水性組成物、パウダー、ゲル又は水中油型エマルションのようないずれかの通常の形態で提供され得る。本発明による組成物において好ましい媒体は、塩耐性増粘剤又は水中油型エマルションを含む濃厚化水溶液である。
【0086】
(pH緩衝剤)
本発明による組成物は、好ましくはpH緩衝剤をさらに含む。組成物のpHは、好ましくは約8〜約12、より好ましくは約9〜約11、さらにより好ましくは約9.5〜約10.5である。適当な緩衝剤は当該技術分野において周知であり、例えば、アンモニア/酢酸アンモニウムの混合物及びモノエタノールアミン(MEA)が挙げられる。
【0087】
(酸化毛髪染料前駆体)
これらの化合物は当該技術分野において周知であり、芳香族ジアミン類、アミノフェノール類及びそれらの誘導体が挙げられる。(代表例ではあるが全てを網羅してはいない酸化染料前駆体の列挙は、サガリン(Sagarin)の「化粧品化学及び技術(Cosmetic Science and Technology)」インターサイエンス特別版(Interscience,Special Edn.)第2巻、308〜310頁において見出すことができる)。前駆体はカップラーと共に使用され得る。カップラーは、一般的に活性化前駆体の存在下で色を形成することのできる無色の分子である。
前駆体及びカップラーの選択は、所望の着色の色、色合い及び彩度によって決定される。
前駆体及びカップラーは本明細書で使用することができ、単一又は組み合わせて、アッシュブロンドから黒までの様々な色合い範囲を有する染料を提供する。
【0088】
毛髪染料組成物は一般的に、約0.001%〜約10%、好ましくは約0.1%〜約2%の酸化染料前駆体及びカップラーを含む。
【0089】
(増粘剤)
本発明の組成物はさらに、任意に少なくとも約0.1%の増粘剤を含む。増粘剤は好ましくは、滴ること無しに毛髪に容易に適用できる組成物を提供するために、26℃において約1Pa.s〜10Pa.s(1,000〜10,000cP)の粘度を有する組成物を提供するのに十分な量で含まれる。
【0090】
本明細書で使用するのに好ましいのは、塩耐性増粘剤である。塩耐性増粘剤は、3.8%DTPMP(四ナトリウム塩)及び1.95%NH3から成る水溶性組成物の粘度を、2重量%の濃度で組み込み、26.7℃で測定した際に少なくとも1Pa.s(1,000cP)まで増加する化合物として本明細書で機能的に定義される。粘度はブルックフィールド(Brookfield)粘度計DVIIで、10Pa.s(10,000cP)未満の試料にはスピンドルS41及び10Pa.s(10,000cP)を超過する試料にはスピンドルS52(ブルックフィールド(Brookfield)から入手可能)を使用して、1回転/分の速度及び2ml(S41スピンドル)又は0.5ml(S52スピンドル)のサンプルサイズで測定され得る。
【0091】
本明細書で使用する適当な塩耐性増粘剤の非排他的な列挙には、キサンタン、グアー、ヒドロキシプロピルグアー、スクレログルカン、メチルセルロース、エチルセルロース(アクアコート(Aquacote)(登録商標)として市販される)、ヒドロキシエチルセルロース(ナトロソール(Natrosol)(登録商標))、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、微結晶セルロース、ヒドロキシブチルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース(クルセル(Klucel)(登録商標))、ヒドロキシエチルエチルセルロース、セチルヒドロキシエチルセルロース(ナトロソール(Natrosol)(登録商標)プラス330)、N−ビニルピロリドン(ポピドン(Povidone)(登録商標))、アクリレート/セテス−20イタコン酸コポリマー(ストラクチャー(Structure)(登録商標)3001)、ヒドロキシプロピルデンプンホスフェート(ストラクチャー(Structure)(登録商標)ZEA)、ポリエトキシ化ウレタン類又はポリカルバミルポリグリコールエステル(例えば、PEG−150/デシル/SMDIコポリマー=アクリン(Aculyn)(登録商標)44、PEG−150/ステアリル/SMDIコポリマー=アクリン46(登録商標))、トリヒドロキシステアリン(チキシン(Thixcin)(登録商標))アクリレートコポリマー(例えば、アクリン(Aculyn)(登録商標)33)又は疎水変性アクリレートコポリマー類(例えば、アクリレート/ステアレス−20メタクリレートコポリマー=アクリン(Aculyn)(登録商標)22)が挙げられる。
【0092】
脂肪族アルコールは増粘特性を有し、本発明の組成物に使用することができる。しかしながら、脂肪族アルコールは上述の定義により塩耐性増粘剤ではない。2%セチルアルコール及びステアリルアルコールの混合物は、例えば、26℃でブルックフィールド(Brookfield)粘度計を用い、上に開示した条件で測定した際に0.7Pa.s(700cP)未満の粘度を有する。
【0093】
(コンディショニング剤)
本発明の組成物は、必須ではないけれども好ましくはさらに少なくとも1種のコンディショニング剤を含む。好ましいコンディショニング剤は、特に不揮発性シリコーン及びアミノ官能化シリコーン類であるシリコーン物質、カチオン性界面活性剤、カチオン性ポリマー類、及びこれらの混合物から選択される。
【0094】
コンディショニング剤は一般的に、組成物の約0.05重量%〜約20重量%、好ましくは約0.1重量%〜約15重量%、より好ましくは約0.2重量%〜約10重量%、さらにより好ましくは約0.2重量%〜約2重量%の濃度で使用される。特定の組成物に使用する最少濃度は、コンディショニング利益を提供するのに効果的であるべきである。使用され得る最高濃度は、理論に縛られないが、むしろ実用性に制限される。薬剤の種類(ポリマーコンディショナーが最も多い)に依存して、約10%を超過する濃度で使用するのは一般的に不必要で高価であり、このような高濃度は、毛髪の望ましくない重みの原因となる。
【0095】
適当なコンディショニング剤は、PCT国際公開特許WO98/04237の22〜29頁、同第WO96/32919の17〜22頁に開示されており、双方は本明細書に参考として組み入れられる。
【0096】
(実験)
本明細書で記述される全ての結果は、次のプロトコルに従ってキレート剤を試験することによって得られた。試験されるキレート剤は、一般的な供給元から任意に得ることができる。
【0097】
過酸化水素分解比測定プロトコル
過酸化水素分解比の測定プロトコルは次のように定義される:6.0重量%の濃縮水酸化アンモニウム(30%の有効アンモニア)を脱イオン水に添加し、溶液のpHを酢酸を使用して10に調整する。300ppmの硫酸銅及び0.026Mの試験すべきキレート剤を、前記組成物に添加する。次いでこの溶液10mLを、1mLの過酸化水素(35%の有効成分)と混合する。過酸化水素の初期濃度をこの時点(t=0)で測定し;過酸化水素の最終濃度を30分後に測定する。t=0とt=30分での過酸化水素濃度の比の値が、過酸化水素分解比(損失%)である。
【0098】
過酸化水素の初期及び最終濃度は、標準技術のいずれかに従って測定できる。次のものは本発明者らによって使用された周知の標準技術である:0.2〜0.3g(精密に測定された正確な量)の滴定されるべき溶液を10%の酢酸40mLに添加する。自動滴定器(メトラー(Mettler)DL58自動滴定器)に、20mLのヨウ化カリウム溶液(15%水溶液)、5mLのモリブデン酸アンモニウム溶液(2%水溶液)を添加し、0.1Mのチオ硫酸ナトリウム溶液で(攪拌しながら)滴定する。次いで過酸化水素の濃度(過酸化物%)を次の式から計算する:
【0099】
【数9】
34.02は、過酸化水素の分子量である。
【0100】
t=0及びt=30分の双方にて同様に3回行い、次いで平均して過酸化水素分解比(損失%)を計算する。
【0101】
酸化毛髪処理プロトコル
試験される各キレート剤について、ヴァージンダークヘアの7つのヘアピースを使用した。
【0102】
「ヴァージンヘア」は、化学的に処理されたことがなく、例えばヒューゴ・ロイヤル・インターナショナル・リミテッド(Hugo Royer International Ltd)(バークシア、サンドハースト、スワンパーク(Swan Park)、レイクサイドビジネスパーク(Lakeside Business Park)10、GU47 9ND)から購入できる毛髪を意味する。ヘアピースは通常それぞれ約1.5gの重さであり、次のプロトコルに従って段階的に処理される。
【0103】
試験されるべきキレート剤を含むブリーチ組成物を、過酸化水素エマルションベース及びアルカリ(高pH)エマルションベースを等重量で混合することによって調製する。
【0104】
過酸化水素エマルションベースは次を含む:
a)10%のステアリルアルコール及び5%のセテレス25を含むエマルションベースプレミックス35%重量%;
b)1%のDTPA四ナトリウム、0.4%のHEDP、1%の水酸化ナトリウム(32%純度)及び適量の水を含む安定化溶液25%;
c)水14%;
d)過酸化水素溶液(35%純度)26%。
アルカリエマルションベースは次を含む:
a)亜硫酸ナトリム0.2重量%;
b)アスコルビン酸0.2%;
c)酢酸アンモニウム3%;
d)過酸化水素エマルションベースに使用されたものと同一のエマルションベースプレミックス44.5%;
e)おおよそ10にpHを設定するためのアンモニア溶液(30%純度)11%;
f)試験されるべき量のキレート剤又はキレート剤の混合物(例えば、「頭部にて」1.9%のEDDSに等しいEDDSのアルカリエマルションベース3.8重量%);
g)適量の水。
【0105】
混合物のpHは、アルカリエマルションベースによって10に緩衝される。
【0106】
試験される毛髪1gあたり2gのブリーチ組成物を、ヘアピースに適用し、入念にマッサージした。次いでヘアピースをプラスチックフィルムで覆い、30℃のオーブンに配置した。30分後、それらをオーブンから取り出し、被覆フィルムを取り外して水中で1分間すすいだ。次いで毛髪1gあたり0.1gのシャンプーを加え、30秒間のすすぎの前に30秒間揉み込んだ。(全ての実験(水の蒸留又は脱イオン化(dionised)が行われる試験組成物の調製は除く)の間に使用される水のカルシウムイオン及びマグネシウムイオンの合わせた濃度(水の硬度)を、3:1に等しいCa2+/Mg2+モル比にて1ガロンあたり9グレイン(153ppm)に注意深く維持した。銅(Cu2+)イオンの濃度を約1ppm(+/−10%)に維持し、正確な濃度は標準分析方法によって測定した。すすぎ水の流速を1分あたり6リットルに調節した。)次いで毛髪1gあたり0.1gのシャンプーを再び添加して、30秒間再び揉み込み、その後さらに30秒間すすいだ。次いで過剰の水分を毛髪から搾り出し、送風機で毛髪を乾燥させた。銅イオンのような遷移金属イオンを含まず、キレート剤の濃度がシャンプーの0.1重量%未満である限り、標準シャンプーのいずれも本プロトコルに使用できる。プレル(Prell)(登録商標)シャンプーをこの試験中に使用した。
【0107】
本酸化毛髪処理プロトコルを数回繰り返してもよい。損傷を、FT−IR損傷評価プロトコル(以下に記載する)に従って測定する場合、酸化毛髪処理プロトコルは5回繰り返すのが好ましく、このプロセスは5サイクルの酸化毛髪処理プロトコルとして記載される。
【0108】
FT−IR損傷評価プロトコル
毛髪に生じる損傷を、FT−IR(フーリエ変換赤外)方法によって評価したが、この方法は、酸化処理の毛髪への影響を調査するのに適当となるように設定されている(ストラスバーガー(Strassburger J.)、化粧品化学学会誌(J.Soc.Cosmet.Chem.)、第36巻、61〜74頁(1985年);ジョイ(Joy,M.)及びルイス(Lewis,D.M.)、化粧品科学学会国際誌(Int.J.Cosmet.Sci.)、第13巻、249〜261頁(1991年);シグノリ(Signori,V.)及びルイス(Lewis,D.M.)、化粧品科学学会国際誌(Int.J.Cosmet.Sci.)、第19巻、1〜13頁(1997年))。特にこれらの著者は、この方法がシスチンの酸化によって生成するシステイン酸の量を定量するのに適当であることを示している。一般に、シスチンの酸化は、繊維のケラチン性部分の酸化を総合的にモニターするのに適当な指標であると考えられている。
結局、FT−IRによるシステイン酸単位の測定が、毛髪又は羊毛のようなケラチンタンパク質含有繊維における酸化処理又は周囲酸化の影響を調査するのに一般に使用される。
【0109】
シグノリ(Signori)及びルイス(Lewis D.M.)(化粧品科学学会国際誌(Int.J.Cosmet.Sci.)、第19巻、1〜13頁(1997年))には、ダイアモンド減衰全内部反射(ATR)セルを用いたFT−IRが、単繊維及びバンドル中のシステイン酸含量を測定するのに感度の高い、再現可能な方法であることが示されている。この技術は、単純透過モード又は顕微鏡モードにおけるFT−IR方法を使用する場合よりも適当であることが示されている。また、ダイアモンドセルATRがZnSEセルよりも顕著に感度が高く、再現性がより高かったことが示されている。そのため、本発明者らが複数の繊維バンドル及び完全なヘアピース中のシステイン酸含量を測定するのに用いた方法は、シグノリ(Signori)及びルイス(Lewis)(1997年)が用いたFTIRダイアモンドセルATR方法に基づく。様々な損傷阻害物質を試験するのに用いられる方法を以下に詳細に記載する:ダイアモンド減衰全内部反射(ATR)セルを備えたパーキンエルマースペクトル(Perkin Elmer Spectrum)(登録商標)1フーリエ変換赤外(FTIR)システムを使用して、ヒトの毛髪におけるシステイン酸濃度を測定した。この方法では、種々のサイズ及び色のヘアピースが使用できる。計測間の接触表面積の変動を最小限にするためにヘアピースを仕切った(1cmあたり1編みまで)。ブリーチサイクルを繰り返した後の毛髪の状態を再現するために上述した酸化毛髪処理プロトコルを5サイクル繰り返した。この処理の後、ヘアピースあたり4回の計測を行い(ヘアピースの両側にて下方に1/3及び2/3)、平均値を計算した。バックグラウンドを4回の計測それぞれにおいて補正し、1N/mのATRセル圧力を採用した。セルを各計測の間エタノールで洗浄し、汚染チェックを装置のモニター比率モードを使用して行った。シグノリ(Signori)及びルイス(Lewis)(1997年)によって規定されるように、規格化された二次微分分析定型操作を使用した。1450cm-1バンド(タンパク質に固有の不変のCH2伸縮)に規格化する前に元々のスペクトルを吸光度に初期変換した。次いでこの規格化吸光度を13個の平均値を用いて2回微分した。
【0110】
1040cm-1における吸光度の1450cm-1の規格化二次微分値を、システイン酸の相対濃度として採用した。この数値に−1×10-4を乗じて、適当な単位に計算し直した。?ヴァージンヒト毛髪はシステイン酸単位が20までの値を示し、激しく酸化された毛髪は170を超える値を示すことがわかった。次の装置条件を採用した:
スペクトル解像度−4cm-1
データ間隔−0.7cm-1
ミラー走査速度−0.2cms-1
バックグラウンド走査の数−20
サンプル走査の数−20
走査域−4000cm-1〜600cm-1
これらの装置条件及び2回の微分分析定型操作を使用すると、10〜150システイン酸単位の範囲におけるこの方法の感度及び再現性が双方とも±5〜10%までであることがわかった。
【0111】
比較試験
次に本発明の代表的な実施形態(EDDS)と4つの異なるキレート剤の相対的な効果を示す:エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、1−ヒドロキシエタン−1,1−ジホスホン酸(HEDP)、ジエチレントリアミンペンタアセテート(DTPA)、及びジエチレントリアミン−N,N,N’,N’’,N’’−ペンタ(メチレンホスホネート)(DTPMP)。この実験において、4つのキレート剤の各濃度は、EDDSの濃度(0.053モル/1000g)以上であった。そのため、それらの分子量に依存せず各キレート剤とEDDSの効率を比較することができた。対応する重量パーセントは、以下の表の第一行に示されている。
【0112】
EDDSの三ナトリウム塩、EDTAの四ナトリウム塩、HEDPの二ナトリウム塩、DTPAの五ナトリウム塩、及びDTPMPの四ナトリウム塩を使用した。EDTA及びDTPAはヘアケア組成物に一般に使用される。HEDPは、0.1重量%の濃度で含まれる場合発生期酸素によって生じる毛髪の損傷を制限するのに有用であると米国特許第4,138,478号に記載されていた。DPTMPは別のホスホネートキレート剤である。
【0113】
この実験において、EDDSを頭部で1.9重量%にて試験したが、EDDSはまたより低い濃度でも優れた結果を与える。損傷及び明色化効果を、上述した試験方法に従う5サイクルの後に評価した(「酸化毛髪処理プロトコル」)。ヒトの毛髪はその寿命のうちに5回以上ブリーチ又は染色されることが多いので、この5サイクルの試験は非常に意味深い。結果を次の表に示す:
【0114】
【表6】
1.9重量%のEDDSで処理した毛髪は、他のいずれのキレート剤で処理した毛髪よりも損傷がより少ないことがわかった。キレート剤を添加しない場合の損傷値は、約170損傷システイン酸単位である。酸化組成物の明色化効果は、全ての組成物についてほぼ同質であった。
【実施例】
【0115】
以下の実施例は、本発明による酸化染料組成物を説明する。本明細書に記載する実施例および実施態様は、例示することのみが目的であり、これらを考慮すればその変更又は変形が、本発明の範囲から逸脱することなく、当業者には予想されるであろうと考える。
【0116】
(配合実施例):エマルション
【0117】
【表7】
【0118】
(配合実施例):濃厚化水溶液
【0119】
【表8】
上述の組成物は、損傷を減らしつつ毛髪を染色するのに有用である。酸化染料前駆体及びカップラー(上述の例においては、p−アミノフェノール、m−アミノフェノール及びレゾシノール)を包含しない同様の組成物は、毛髪のブリーチ(明色化)に使用され得る。
【0120】
酸化毛髪染料組成物は通常、別々の容器中に、酸化染料前駆体(及び通常毛髪膨張剤)を含む染料構成成分(エマルションについては「染料クリーム」又は溶液については「染料液体」とも呼ばれる)、及び酸化剤(通常過酸化水素)を含む過酸化水素構成成分(エマルションについては「過酸化水素クリーム」又は溶液については「過酸化水素溶液」とも呼ばれる)を含むキットで販売されている。消費者は染料構成成分と過酸化水素構成成分を使用の直前に混合する。上述の表の実施例は、得られた混合物を説明する。
【0121】
同様に、ブリーチ組成物は通常、2つ又は3つの別々の容器を含むキットとして販売されている。第1の容器には毛髪膨張剤(例えばアンモニア)が含有され、第2の容器には酸化剤、第3の容器(任意)には第2の酸化剤(例えば、過硫酸、過炭酸、過ホウ酸のアルカリ又はアンモニウム塩)を含有する。ブリーチ組成物は、使用直前に上述の組成物を混合することで得られる。
【0122】
これらのキットは当該技術分野で周知であり、各容器中の組成物は標準的な手法を利用して製造され得、これらには
・水中油型工程
・転相工程
・ワンポット工程が挙げられる:
キレート剤を通常、周囲温度における作成工程の開始時に水にある割合で加え、溶解する。次に、脂肪族構成成分を加え、混合物を上述に既説した手順で通例に沿って加工する。例えば、ワンポット工程において、ポリマー類及びキレート剤を水中で前溶解し、次に脂肪族物質を加え、全体を約70〜80℃に熱する。
【0123】
エマルションの場合、最終構造製品を形成するために制御冷却工程及び任意で剪断工程が続く。アンモニアの添加及びpH調節で、染料クリームの作成工程を完了する。
【0124】
アクリレートポリマーを含む液体溶液の場合、これらは過酸化水素構成成分中に配合される。グリコール溶媒及び脂肪族構成成分は、染料構成成分中に配合する。染料と過酸化水素構成成分とを組成物の使用前に混合する際に、構造製品は形成されるが、ポリマーアクリル酸基の脱プロトン化によってポリマーマイクロゲルを産出する。2部の混合によってゲルを形成する、毛髪の着色におけるこれらの2部の水性組成物の製造の更なる詳述は、カスパーソン(Casperson)らの米国特許第5,376,146号及びコーエン(Cohen)らの米国特許第5,393,305号に見出すことができる。
【0125】
本発明の組成物は、増粘剤として(アクリン(Aculyn)(登録商標)46のような)ポリエーテルポリウレタンを含む2部水性組成物としても配合でき、カスパーソン(Casperson)らの米国特許6,156,076号及びジョーンズ(Jones)の米国特許6,106,578号に記載されている。
【0126】
異なる容器の組成物が使用前に混合され、得られた混合物が請求されるキレート剤を含む際、キレート剤がこれらの容器にどのように分配されるかに優先傾向はない。明らかに第二級アミンキレート剤のような過酸化水素(又は使用されるいずれかの酸化剤)によって改正され得るキレート剤は、しかしながら染料構成成分中で配合されるべきである。しかしながら過酸化水素成分は、好ましくは、過酸化水素を安定化するために安定したキレート剤を少なくとも約0.1%含む。この安定剤は、過酸化水素が素早く分解するのを妨げるのに必要とされる。例えば、EDTAは安定剤として過酸化水素構成成分中で使用され得る。
【0127】
(使用方法)
(前処理無し)
本発明のキレート剤は、好ましくは、毛髪で適用される酸化組成物中で直接配合される(例えば、酸化染料組成物又はブリーチ)。
【0128】
酸化染料
酸化染料組成物は通常、少なくとも2つの別々の容器を含むキットとして販売され:1つは適当なキャリア中に毛髪膨張剤(例えばアンモニア)と共に酸化染料前駆体を含み、他は適当なキャリア(例えば過酸化水素クリーム又は液体)中の酸化剤を含む。消費者は、使用直前に両方の組成物を混合して酸化染料組成物を調製し、それを毛髪に適用する。混合物を数分作用させた後(毛髪全体への均一な適用を確実とするため)、酸化染料組成物は染色が行われるのに十分な量で毛髪に残しておく(通常約30分)。次に、消費者は自身の毛髪を水道水で完全に濯いで乾燥させる。毛髪は元の色から所望の色まで変化するのを観察する。
【0129】
任意のコンディショニング剤が存在する場合、それは第3の容器に部分的又は全体的に収容されることもできる。この場合、3つの全ての組成物は使用直前に混合され共に適用されるか、第3容器の内容物は、他の容器の混合物から酸化染料組成物が生じた直後の後処理として(任意に濯ぎ工程の後に)適用され得る。
【0130】
ブリーチ組成物
ブリーチ組成物は通常、2つ又は3つの別々の容器を含むキットとして販売されている。
【0131】
第1の容器には毛髪膨張剤(例えばアンモニア)が含有され、第2の容器には酸化剤、第3の容器(任意)には第2の酸化剤(例えば、過硫酸、過炭酸、過ホウ酸のアルカリ又はアンモニウム塩)を含有する。消費者は、全組成物を混合することで使用直前にブリーチ組成物を調製し、ブリーチが行われるのに十分な量の時間(通常約30分)で毛髪に(酸化染料組成物として)その混合物を適用する。
【0132】
任意のコンディショニング剤は、付加的な第3又は第4の容器に部分的又は全体的に収容されることもできる。この場合、全組成物を使用直前に混合することができ、又は付加的な容器の内容物は、他の容器の混合物から酸化染料組成物が生じた直後の後処理として(選択的に濯ぎ準備工程と共に)適用され得る。
【0133】
(前処理有り)
キレート剤は前処理として毛髪に適用することもできる。前処理組成物(「第1組成物」)は酸化組成物(「第2組成物」)の直前又は長時間が経ったあとに適用される。
【0134】
酸化組成物の直前の前処理
前処理が毛髪に適用され、その直後に酸化組成物が続く際、該前処理組成物は酸化組成物の適用前に毛髪から濯ぐことができるが、好ましくは酸化組成物の適用中毛髪に保持され、得られた混合物は酸化工程の後に濯がれる。第1組成物(前処理)用の1つの容器及び第2組成物(酸化組成物)用の1つ又は2つ以上の容器を含むキットは、この方法に有利に使用され得る。この第2組成物が、2つ以上の容器の中身(例えば酸化毛髪染料組成物又はブリーチ組成物)を混合することで、使用直前に調製される場合、第2組成物には2つ以上の容器が必要とされ得る。キットは、第3工程、任意にそれに続く濯ぎ工程において、第2組成物から独立して適用されるコンディショニング剤を含む組成物の付加的な容器も含むことができる。
【0135】
色ケア
前処理は、2つの酸化処理間で直前ではない任意の時間に「色ケア」処理として行うことができる。この2つの酸化処理は、好ましくは少なくとも1日空けて、より好ましくは少なくとも1週間空ける。酸化毛髪染料処理は、一般的には約1ヶ月毎に及び目立ってきたら繰り返し、毛髪を通常は各酸化処理の直後に水で濯ぐ。「色ケア」処理は、これらの2つの酸化処理間での実用的な回数で繰り返すことができ、1回又は2回以上であり得る。
Claims (16)
- 前記キレート剤が、本明細書に記載される過酸化水素分解比測定プロトコルによって測定される場合、3.5%未満、好ましくは2.5%未満、さらにより好ましくは2%未満の過酸化水素分解比(損失%)を有し、及び/又は前記キレート剤がCu2+と6配位錯体を形成する請求項1に記載の組成物。
- 毛髪処理に適当な組成物であって:
a)酸化剤;及び
b)ジアミン−N,N’−ジポリ酸、モノアミンモノアミド−N,N’−ジポリ酸及びN,N’−ビス(2−ヒドロキシベンジル)エチレンジアミン−N,N’−二酢酸(HBED)、それらの誘導体、それらの塩並びにそれらの混合物から成る群から選択されるキレート剤
を含む組成物。 - 前記ポリ酸が、カルボン酸基(−COOH)、スルホン酸基(−SO3H)、o−ヒドロキシフェニル基、m−ヒドロキシフェニル基、及びp−ヒドロキシフェニル基から独立して選択される少なくとも2つの酸基を含む請求項3に記載の組成物。
- 前記キレート剤が、エチレンジアミン−N,N’−二コハク酸(EDDS)、エチレンジアミン−N,N’−ジグルタル酸(EDDG)、2−ヒドロキシプロピレンジアミン−N,N’−二コハク酸(HPDDS)、グリシンアミド−N,N’−二コハク酸(GADS)、エチレンジアミン−N,N’−ビス(オルト−ヒドロキシフェニル酢酸)(EDDHA)、それらの塩、それらの誘導体及びそれらの混合物から成る群から選択される請求項4に記載の組成物。
- 前記キレート剤が、エチレンジアミン−N,N’−二コハク酸、それらの塩、それらの誘導体及びそれらの混合物から選択される請求項5に記載の組成物。
- 前記組成物のpHが、8を超える、好ましくは8と12との間、より好ましくは9と11.5との間、さらにより好ましくは9.5と11との間である請求項1〜6のいずれかに記載の組成物。
- 前記組成物が、水中油型エマルション又は濃厚化水溶液の形態である請求項1〜7のいずれかに記載の組成物。
- 前記酸化剤が、前記組成物の0.1重量%〜40重量%の濃度で存在し、水溶性酸化剤及びそれらの混合物、好ましくは過酸化水素から選択される請求項1〜8のいずれかに記載の組成物。
- 前記キレート剤が、前記組成物の0.01重量%〜10重量%、好ましくは0.1重量%〜5重量%、より好ましくは0.5重量%〜2重量%の濃度で存在する請求項1〜9のいずれかに記載の組成物。
- 少なくとも1つの酸化毛髪染料前駆体をさらに含む請求項1〜10のいずれかに記載の組成物。
- 請求項1〜11のいずれかに記載の組成物と毛髪とを接触させる工程を含む、毛髪を処理する方法。
- 毛髪を処理する方法であって、次の工程:
i)酸化剤を含む第1組成物と毛髪とを接触させる工程;
ii)pH10にて計算される
iii)酸化剤を含む第3組成物と毛髪とを接触させる工程;
を含み、
ここで、工程i)及びiii)は、少なくとも1日空けて行われ、工程ii)は工程iii)の直前に行われず;
式中、logKCuLはCu2+に対する前記キレート剤の条件安定度定数の常用対数であり、logKCaLはCa2+に対する前記キレート剤の条件安定度定数の常用対数である方法。 - 異なる容器に収容される第1組成物及び第2組成物を含む毛髪を染色するためのキットであって、
ここで、前記第1組成物は酸化剤を含み、前記第2組成物は酸化染料前駆体を含み、前記第1組成物及び前記第2組成物から生成する混合物が請求項11に記載の組成物であることを特徴とするキット。 - ヒトの毛髪を染色する方法であって、次の工程:
i)請求項15に記載のキットの前記第1組成物及び第2組成物を混合する工程;
ii)工程i)で得られる前記混合物と毛髪とを接触させる工程;
iii)前記混合物を毛髪にマッサージする工程;
iv)前記混合物が前記毛髪を染色するのに十分な量の時間、前記混合物を前記毛髪上に保持する工程;
iv)前記組成物を水ですすぎ落とす工程
を含む方法。
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