JP2002113853A - インクジェット記録装置及びラミネート装置 - Google Patents

インクジェット記録装置及びラミネート装置

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JP2002113853A
JP2002113853A JP2000309154A JP2000309154A JP2002113853A JP 2002113853 A JP2002113853 A JP 2002113853A JP 2000309154 A JP2000309154 A JP 2000309154A JP 2000309154 A JP2000309154 A JP 2000309154A JP 2002113853 A JP2002113853 A JP 2002113853A
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recording
ink
drying
ink jet
density
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JP2000309154A
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Tomoaki Kikuchi
智昭 菊地
Eiichi Adachi
栄一 安立
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Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 インク打ちこみ量にかかわらず、インクの不
完全乾燥状態での転写定着系への搬送をなくし、ラミネ
ート処理を美しく仕上げることのできるインクジェット
記録装置及びラミネート装置を提供する。 【解決手段】 インクジェット記録ヘッド3による記録
位置よりも記録紙搬送方向下流側に配置され、前記記録
紙にラミネート処理する定着手段6と、前記記録ヘッド
3からのインク吐出による記録紙へのインク濃度密度を
取得するインク密度検出手段と、前記記録媒体へのイン
ク濃度が一定の値を超えたことを検出する濃度検出手段
と、前記インク濃度が一定の値を超えたときに記録動作
を制御するための記録制御手段とを有することを特徴と
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複写機、プリンタ
および通信機器等の各種情報機器に搭載あるいは接続さ
れるインクジェット記録装置及びシートにラミネート処
理を行うラミネート装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、インクジェット記録方法の1つと
して、熱エネルギーによってインク中に気泡を形成し、
この気泡の成長、収縮によりインクを記録媒体に飛翔さ
せて画像を形成する方法が知られている。この方式によ
る記録ヘッドは、周波数応答性に優れ、吐出口を多数設
けられるため、記録速度を速くすることができるという
特徴がある。近年、この特徴を生かして、吐出口がより
多く実装されるヘッドが出現し、一回の記録走査で多く
の行を記録可能になり、それと同時に、一回の走査で多
量にインクの打ちこみを行うために、紙に対してインク
の吸水性がより高いものを求められるようになってい
る。このため、紙の乾燥に時間がかかるようになってき
ている。
【0003】一方、インクジェット記録装置には、記録
紙の保護さらには耐水性、耐オゾン性などの保存性向上
を図るために記録物の表面に樹脂フィルムを加熱溶融後
硬化させる、あるいは樹脂フィルムに塗布された粘着物
を加熱溶融後硬化させる方法等(ラミネート)によっ
て、記録表面にラミネート層を形成し、長期保存を可能
にする方法が実用化されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、インク
ジェット記録装置にあっては記録直後の記録物には、イ
ンク中に含まれる水分が大量に用紙表面に含まれるた
め、この水分が乾燥する前にラミネート加工を行うと以
下のような不具合を生じる。
【0005】(1)定着ローラが温度低下する。
【0006】記録紙を定着ローラに通紙して加熱する場
合、記録紙に含まれる水分が気化し、その気化熱で定着
ローラの熱量が奪われ、記録紙の加熱に必要な熱量(温
度)が不足し、十分な定着が行えない場合がある。
【0007】(2)記録紙の比熱が増大する。
【0008】インクに含まれる水分の比熱は、記録紙の
比熱よりも大きいため、インクが大量に打ち込まれた記
録紙の比熱は大きくなる。このため、記録紙を定着に必
要な温度にするための熱量が不足し、十分な定着が行え
ない場合がある。
【0009】(3)水蒸気が発生する。
【0010】ラミネートのために記録紙を定着手段で加
熱すると、記録紙に含まれる水分が気化する。この状態
でラミネートフィルムにより記録紙表面を覆うと、行き
場を失った水蒸気が記録紙とコーティング材の境界面に
挟まれ、記録紙とラミネートフィルムが密着することを
妨げる。すなわち十分な定着が行えない場合がある。
【0011】つまり、もともと、記録画像と記録紙の保
護をねらってラミネートフィルムを定着しようとしてい
るにもかかわらず、水蒸気の気化による気泡により仕上
がりが見苦しくなる。
【0012】そこで、上記のような水分を多量に含んだ
記録物にラミネートを施す際には、定着器の上流側に乾
燥手段を備え、記録物に含まれる水分を短時間でラミネ
ート可能な含水率以下に乾燥させ、その後にラミネート
を行うようにしたものがある。その乾燥方法としては、
加熱された2本のローラの間を通過させて用紙を急激に
加熱することで乾燥させる、加熱ファンで熱風を用紙に
吹き付けることで乾燥させる、といった方法を用いてい
る。
【0013】しかし、記録に際して画像によって打ち込
まれるインク量が異なるため、記録後の記録紙の含水率
は変化する。すなわち、打ち込まれたインク濃度密度が
高い場合は含水率は高く、インク濃度密度が低い場合に
は含水率も低くなる。
【0014】また、前記記録紙の含水率は記録環境(温
度、湿度)により変化することが知られており、さらに
は用紙の種類によって異もなる。
【0015】そのため一定の加熱量で乾燥を行うと、用
紙の含水率が大きい場合は乾燥量が必要量に満たないお
それがある。逆に含水率が低い場合には加熱しすぎて記
録紙自体を焦がしてしまうおそれがある。
【0016】本発明は上記課題を解決するものであり、
その目的は、インク打ちこみ量にかかわらず、インクの
不完全乾燥状態での転写定着系への搬送をなくし、ラミ
ネート処理を美しく仕上げることのできるインクジェッ
ト記録装置及びそのためのラミネート装置を提供するも
のである。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明に係る代表的な構成は、記録ヘッドからインク
を吐出して記録媒体に記録を行うインクジェット記録装
置において、前記記録ヘッドによる記録位置よりも記録
媒体搬送方向下流側に配置され、前記記録媒体にラミネ
ート処理する定着手段と、前記記録ヘッドからのインク
吐出による記録媒体へのインク濃度密度を取得するイン
ク密度検出手段と、前記記録媒体へのインク濃度が一定
の値を超えたことを検出する濃度検出手段と、前記イン
ク濃度が一定の値を超えたときに記録動作を制御するた
めの記録制御手段とを有することを特徴とする。
【0018】上記構成にあっては、記録媒体へのインク
濃度密度が一定以上になると、記録媒体搬送速度を変化
させ、あるいは記録速度を変化させる等の記録動作を制
御することにより、記録後の記録媒体が定着手段へ至る
までの時間を制御し、インクの乾燥時間を変動させる。
これにより、定着手段におけるインクの乾燥状態が一定
になり、高品位の表面保護仕上げを行うことが行われ
る。
【0019】
【発明の実施の形態】次に本発明の一実施形態に係るイ
ンクジェット記録装置について図面を参照して説明す
る。
【0020】〔第1実施形態〕まず、図1を参照して本
実施形態におけるインクジェット記録装置の概略を説明
する。なお、図1はインクジェット記録手段と記録媒体
の定着手段が一体となったインクジェット記録装置の模
式説明図である。
【0021】{装置の概略構成}本実施形態では長尺状
のロール紙を記録媒体として用いている。尚、記録媒体
はロール紙に限らず、カット紙であってもよく、またプ
ラスチックシート等の紙以外の材質であってもよい。
【0022】記録媒体としての記録紙1を搬送ローラ2
によって記録手段へと搬送する。記録手段はシリアル型
のインクジェット記録方式を用いている。すなわち、記
録ヘッド3が図示しないキャリッジに搭載され、このキ
ャリッジがロール紙搬送方向と交差(本実施形態では直
交)する方向に往復移動可能であり、この移動と同期し
て記録ヘッド3からインクを画信号に応じて吐出するこ
とにより、記録紙1にインク像を記録するものである。
そのため、記録ヘッド3は微細な液体吐出口(オリフィ
ス)、液路及びこの液路の一部に設けられるエネルギー
作用部と、該作用部にある液体に作用させる液滴形成エ
ネルギーを発生するエネルギー発生手段を備えている。
【0023】このようなエネルギーを発生するエネルギ
ー発生手段としてはピエゾ素子等の電気機械変換体を用
いた記録方法、レーザー等の電磁波を照射して発熱さ
せ、該発熱による作用で液滴を吐出させるエネルギー発
生手段を用いた記録方法、あるいは発熱抵抗体を有する
発熱素子等の電気熱変換体によって液体を加熱して液体
を吐出させるエネルギー発生手段を用いた記録方法等が
ある。
【0024】その中でも熱エネルギーによって液体を吐
出させるインクジェット記録方法に用いられる記録ヘッ
ドは、記録用の液滴を吐出して吐出用液滴を形成するた
めの液体吐出口(オリフィス)を高密度に配列すること
ができるために高解像度の記録をすることが可能であ
る。その中でも電気熱変換体をエネルギー発生手段とし
て用いた記録ヘッドは、コンパクト化も容易であり、高
密度実装化が容易で、製造コストも安価なことから有利
である。
【0025】尚、本実施形態ではインクの吐出構成とし
て、記録信号に応じて電気熱変換体に通電し、その熱エ
ネルギーによってインクに生ずる膜沸騰を利用してイン
クに生ずる気泡の成長、収縮により、インクを吐出口か
ら吐出して記録を行うように構成している。そして、記
録が終了すると、ペーパーカッター4により記録紙1が
所定長さで切り離される。
【0026】次にカットされた記録紙1は図示しないガ
イドに沿ってスイッチバックローラ5へ送られ、このス
イッチバックローラ5が記録紙1を所定量スイッチバッ
ク経路へ搬送した後に逆転駆動することで、記録後の記
録紙1をラミネート手段である定着手段6へと搬送す
る。
【0027】ここで、本実施形態における定着手段6は
インク像が記録された記録紙表面にラミネートフィルム
を転写定着するものであり、ラミネートフィルムの供給
元となるドナーロール6aが、スイッチバックしてきた
記録紙とともに、転写ローラ6b,6cに引き込まれ、
ここで、高温圧着を行う。そして、ベースフィルムの剥
離を行う剥離ローラ6dにより、転写後の残りであるベ
ースフィルムの巻取ローラ6eが作動している。こうし
て、表面にラミネートフィルムが転写定着された記録紙
が装置外へ排出される。
【0028】{制御構成}図2は上記インクジェット記
録装置の制御手段の構成ブロックである。同図におい
て、インクジェット記録装置に通常装備される部品や制
御手段、例えば、ホストシステムから記録データを受け
取るインターフェースであるセントロニクス・パラレル
インターフェース部や本装置の電源部は省略している。
【0029】マイクロプロセッサ等のCPU10は本記録
装置全体の制御を管理するものであり、その管理制御の
プログラム(一部を図3のフローチャートで示す)や各
種データは、ROM11に格納されている。その際、作業
用のメモリであるRAM12を実行時のワークエリアとし
て自由に使用できるものとする。
【0030】記録紙の搬送を行う搬送ローラ2等を駆動
する搬送モータ13を制御する搬送モータ制御部14と、記
録ヘッドを搭載したキャリッジを記録紙の搬送方向と垂
直方向に移動させるキャリッジモータ15を制御するキャ
リッジモータ制御部16が装備され、このキャリッジモー
タ制御部16は、実際には記録ヘッド3からインクを吐出
させるためのヘッド駆動周波数制御部17と連携して記録
を行う。また、このとき、記録データは画像用メモリ18
に格納されており、ヘッドのインク吐出周期にあわせて
読み出され、記録ヘッド3内のシフトレジスタへ送られ
る。ここで、画像データをヘッドに送る際、実際にどれ
だけ記録を行うデータがあるのか(これを「ドットカウ
ント値」という)の検出を行うドットカウント値測定部
19が介在する。
【0031】ここで、記録を行うとは、所定色のインク
を吐出させるのか否かのことである。さらに、その行の
ドットカウントから適切な乾燥状態で定着手段に記録後
の記録紙が送れるように、インク濃度の判定と実際の処
置を選択する乾燥条件設定手段20と、乾燥制御の条件パ
ラメータとして使用される環境温度、湿度を測定する温
度湿度測定部21で構成される。
【0032】{記録動作制御}本実施形態のインクジェ
ット記録装置にあっては、インク像が形成された記録紙
から定着手段6に搬送されるまでに適切な乾燥状態とな
るように記録動作が制御される。次にそのための構成及
び動作について説明する。
【0033】情報処理装置から受信した各構成色ごとの
画像データを画像用メモリ18に展開すると、ドットカウ
ント値測定部19が実行されて、その記録行のドットカウ
ントを計測する。この値は、乾燥条件設定手段20に渡さ
れてRAM12に記憶される。また、温度湿度測定部21の
測定結果も同様に乾燥条件設定手段20に渡されRAM12
に記憶される。
【0034】図3はインク濃度に応じて記録動作を制御
する手順を示すフローチャートである。
【0035】まず、ステップ100においてインク密度検
出手段により記録濃度密度計算を行う。この濃度密度計
算は、RAM12に格納されているドットカウント値か
ら、全体行のすべてのノズルから吐出する場合を100%
とし、どの程度の割合で吐出しようとしているかを算出
する。ここでは、記録ヘッド3を構成するインク色の数
に応じて、それぞれの密度を算出する。もし、黒、黄、
濃シアン、淡シアン、濃マゼンタ、淡マゼンタの6色イ
ンクヘッドならば、この密度値は6個取得される。
【0036】さらにステップ200で環境温度または湿度
を取得する。どちらの条件に比重を取るかは、あらかじ
め記録紙と採用されたインク原料で決定され、ROM11
にデータとして保持されている。このとき、温度条件又
は湿度条件に応じて、各色の濃度密度に補正量ΔTtま
たはΔThをかけることにより(ステップ300)、環境条
件も加味した濃度密度Teが得られる。なお、ΔTtは温
度条件に応じて算出される補正量であり、ΔThは湿度
条件に応じて算出される補正量である。
【0037】そして、濃度検出手段により記録紙へのイ
ンク濃度が一定の値を超えたことを検出する。この検出
は、前記6つの密度値のうち、どれか1つでも、あるし
きい値Tを超える濃度をもつ色の行があるか否かで判定
する(ステップ400)。
【0038】しきい値Tは、それぞれの記録装置に採用
される記録紙に応じて、実験的に導かれる。この補正し
た濃度密度Teの大きさにより、ステップ500の濃度別最
適操作対象の取得として、最適な操作対象をテーブルか
ら検索する。ここでの操作対象とは、搬送モータ13、キ
ャリッジモータ15あるいは吐出周波数のことである。そ
して、インク濃度がしきい値を超えたときに記録紙が記
録開始から定着手段6まで搬送される時間に一定の乾燥
状態になるように、記録制御手段によって前記ステップ
500で決定した操作対象に対して記録条件(搬送モータ1
3やキャリッジモータ15の速度、もしくは吐出周波数の
変更)が決定される(ステップ600)。
【0039】すなわち、しきい値Tが所定値以上になっ
た場合には記録速度を低下させ、あるいは記録紙搬送速
度を低下させることにより、記録後の記録紙が定着手段
6に至るまでの時間を長くし、その間に自然乾燥させる
ことにより不完全乾燥状態でラミネート処理が行われな
いように制御するものである。
【0040】尚、さらに適切な乾燥状態にせしめるため
に、この定着手段6に至るまでの工程、具体的には記録
後の記録紙が定着手段6に至るまでのスイッチバック工
程において、より速く効率的な乾燥を行うための加熱乾
燥手段を補助的に設けてもよい。
【0041】上記補助的熱乾燥手段22(図2参照)は前
述したようにインク濃度により記録動作を制御して記録
紙の乾燥を均一にする工程をさらに均一な乾燥状態に仕
上げるものである。ここで、補助的としたのは、本実施
形態の記録装置は前述のように自然乾燥を利用しても主
たる目的を達成できるものであり、あくまで本実施形態
の主眼が記録の際の乾燥制御を同期的に行うことである
が、記録紙が定着手段6に搬送されるまでに、より速
く、より均一な状態に仕上げる補助的なものだからであ
る。
【0042】以上説明したように、本実施形態によれ
ば、定着手段6に記録直後の記録紙が搬送されるまで
に、記録紙へのインク打ち込み量や記録環境によらず、
適切な乾燥状態に仕上げることができ、ラミネートフィ
ルムの破損や定着不良を防止でき、ラミネート処理を美
しく仕上げることができる。
【0043】〔第2実施形態〕図4は本発明の第2実施
形態のインクジェット記録装置の構成ブロック図であ
る。この実施形態は前述した第1実施形態と制御構成が
異なるのみで他は同一であるため、ここでは異なる部分
について説明し、重複する説明は省略する。
【0044】本実施形態の大きな特徴はプリンタCPU
30が制御するブロック(これを「エンジン制御部」とい
う)に対して、情報処理装置に代表される別のホストC
PU40を持つ記録装置制御手段を擁するブロック(これ
を「コントローラ部」という)が別に接続されている点
である。このコントローラ部は、本実施形態の記録装置
に接続される情報処理装置であっても、エンジン部と装
置内で物理的に接続されるものであってもかまわない。
【0045】コントローラ部には、その制御を管理する
マイクロプロセッサに代表されるホストCPU40があ
り、レンダリングおよびインク色分解を行う画像形成手
段41とその画像データを格納する画像メモリ42を有す
る。この画像データはインターフェース制御手段43を通
して、エンジン部に転送される。同様に、エンジン部に
対して記録実行を制御する記録制御手段44よりコマンド
として前記インターフェース制御手段43を経由して、エ
ンジン部を制御するものである。
【0046】さらに、コントローラ部には、画像メモリ
42中の2値化データを参照して、ページ全体のドットカ
ウントを計測するドットカウント計測手段45と、環境温
度又は湿度情報を取得する温度湿度測定手段46、並びに
そのページ全体記録における乾燥条件等を決定する乾燥
条件設定手段47を具備する。
【0047】一方、エンジン部は、エンジン部を制御す
るプリンタCPU30とコントローラ部からのデータを受
けるインターフェース制御手段32とそのデータを格納す
る画像メモリ31、コントローラから指定される条件で記
録を行わせるための搬送モータ制御手段33、キャリッジ
モータ制御手段34、並びに吐出周波数制御手段35を具備
している。また、前述した第1実施形態と同様に、補助
的熱乾燥手段36を装備している。ただし、この実施形態
でも熱乾燥手段自体はコントローラ部の乾燥条件設定手
段により、その雰囲気温度を制御されている。ちなみ
に、記録ヘッド等各制御対象は図中には記載していな
い。
【0048】この実施形態における上記構成からなる乾
燥条件決定のための基本的なフローは第1実施形態で示
したフローチャート(図3)とほぼ同様である。ただ
し、第1実施形態と処理の仕方が根本的に異なるのは、
その記録行の濃度密度を前提条件として使用するのでは
なく、コントローラ部の画像形成手段が作成したページ
全体の濃度密度を求めることにある。
【0049】ページ全体の濃度密度Dpは、温度、湿度
といった環境条件を加味されて補正濃度Deに置き換え
られる。ここで、同様にページ全体の濃度に対するしき
い値Tpを超える濃度をもつ色があるならば、乾燥条件
設定手段47により、適切な乾燥条件にするために搬送モ
ータやキャリッジモータ等の操作対象が検索されて、ペ
ージ全体としてどのように、記録すべきかを決定され
る。このとき、補助的熱乾燥手段36の雰囲気温度の設定
も決定される。そして、ここで、決定された記録方法
は、記録制御手段44によりコマンド定義され、インター
フェース制御手段43を通して、エンジン部に通知され
る。この通知を受けたエンジン部は、このコマンドの指
示どおりの記録設定を行い、画像の濃度密度の高低にか
かわらず、通常の記録シーケンスを行う。
【0050】以上説明したように、本実施形態によれ
ば、第1実施形態の効果に加えて、情報処理装置におい
てページのデータを作成する際、記録面全体のドットカ
ウントが取得できるので、記録紙全体としての濃度密度
を把握することができ、環境温度、湿度計測手段による
測定値を情報処理装置が取得することで、情報処理装置
側で記録を始める前にその記録紙と環境に応じた、適切
な記録速度をあらかじめ設定でき、ラミネートフィルム
の仕上がりの向上に貢献できる。さらに、ページ全体が
一定速度で記録されることで、すじムラ等の画質の低下
をさけることができるという効果も期待できる。
【0051】さらに、コントローラ部をパーソナルコン
ピュータ等の情報処理装置で代用すれば、近年のマイク
ロプロセッサの高性能化に伴い、コントローラ部側の負
荷は重くはなく、ハードウェア的な追加要素はないた
め、ソフトウェアですべて処理することが可能となり、
高速化の期待もできる。さらに、エンジン部側が簡略化
できるため、記録装置自体のコストダウンにもつながる
という効果が得られる。
【0052】〔第3実施形態〕第3実施形態として、記
録ヘッドがスキャンして記録するインク像を複数に分割
し、分割パターンごとに記録を行う記録動作制御につい
て説明する。尚、この第3実施形態では前述した第1実
施形態で示した適切な乾燥状態にするための操作対象が
搬送モータ制御手段のみに限られている以外は、構成す
る要素ブロックは同じである。これを図2において他の
操作対象がないものとして使用する。
【0053】まず、環境を考慮した補正濃度密度Teが
決定されるまでは、第1実施形態と同じフローをとる。
【0054】次に記録される、その第n番目の行のイン
ク密度Teがあるしきい値Thより大きい場合、この第n
番目の行のスキャンで記録される画像を1ブロックがm
個に分割された複数のブロックの画像として、この複数
のブロックを1度にm回のスキャンで記録することに
し、この画像を分割する数およびスキャンする回数mを
変化させることで、1度に記録されるインクの記録面積
の調節、および第n番目の行の画像をスキャンする時間
の調節を行う。
【0055】図5は記録行を(a)および(b)のパターンに
分割したもので、本実施形態の方法は第n番目の行の画
像を図5のように(a)と(b)の2つのパターンに分けて、
2回のスキャンで記録する。例えば、(a)のパターンを
往路で記録し、(b)のパターンを復路で記録する。この
条件設定によれば、画像の密度の高い部分は、画像が分
割されて記録されるため、記録されるインクの面積は小
さくなり、分割されない場合の画像に比べてインクの乾
燥が早くなる。また、スキャン回数を増やすことによ
り、このn番目の行を記録する時間が長くなり、記録さ
れたインクはこの時間内に乾燥する。
【0056】以上説明したように、本実施形態によれ
ば、インクの打ちこみが多く記録されたインクが乾燥し
にくい場合でも、記録速度を大幅に低下させることな
く、少なくとも、定着手段にはいるまでに、適切な時間
を経過させることができ、第1実施形態と同様な効果を
あげることができる。
【0057】〔第4実施形態〕次に図6乃至図9を参照
して本発明の第4実施形態に係るインクジェット記録装
置として、ラミネート前に水分を強制的に乾燥させる装
置について説明する。尚、図6は第4実施形態に係るイ
ンクジェット記録装置の模式説明図であり、図7はラミ
ネート工程を示す説明図、図8はラミネート工程の模式
斜視説明図、図9は定着ローラのクリーニング構成説明
図である。
【0058】{全体構成}図6において、51は記録媒体
にインクを吐出してインク像を形成するインクジェット
記録ヘッド、52は記録紙を搬送するための搬送ローラ、
53は記録媒体であるロール紙を収納した記録紙カートリ
ッジ、54は記録紙を所定位置で切断するカッターであ
る。また、55は記録後の記録紙を乾燥させるための乾燥
手段、56は記録位置よりも記録紙搬送方向下流側に配置
され、記録後の記録紙表面をラミネートしてインク像を
定着するための定着手段、57は記録紙を冷却するための
冷却手段、58は記録紙とラミネートベースフィルムとを
分離する分離部、59は記録紙を排出する排紙ローラ、60
は排出された記録紙を受ける排紙トレイである。
【0059】記録紙カートリッジ53内部にロール状に巻
かれている記録紙61は、搬送ローラ52によって精度良く
間欠送りされ、インクジェット記録ヘッド51によりその
表面に画像が形成される。尚、記録手段は前述した第1
実施形態と同じシリアル型のインクジェット記録方式を
用いている。
【0060】記録終了後、記録紙61は後端がカッター54
を通過する位置まで早送りされ、カットされる。カット
された記録紙61は不図示の搬送系により乾燥手段55に搬
送される。同時に、ロール側の記録紙61は記録準備位置
まで搬送ローラ52および記録紙61の逆回転により引き戻
される。
【0061】本実施形態におけるインクジェット記録装
置では、インクジェット記録ヘッドでインクを打ち込ま
れた記録紙に、定着手段56において透明な樹脂をコーテ
ィングすることにより、光沢に富み耐候性に優れる記録
物を制作することができる。しかし、インクには多量の
水分が含まれているため、インクを大量に打ち込まれた
記録紙を記録直後にラミネートするには、記録物を乾燥
しなければならない。
【0062】この問題点を解決するために、本実施形態
では乾燥手段55を設けている。すなわち、インクを大量
に打ち込まれた記録紙をコーティングする前に、記録紙
中のインクに含まれる水分をラミネート可能に強制的に
蒸発させるものである。
【0063】{乾燥手段}ここで、乾燥手段55の構成に
ついて具体的に説明する。図6において、55aは表面が
シリコンゴム製の中空の乾燥加熱ローラ、55bは乾燥加
熱ローラ55aに不図示の押圧機構によって押圧される表
面がシリコンゴム製の乾燥加圧ローラ、55cは中空の乾
燥加熱ローラ55aの中空部に挿入され、乾燥加熱ローラ
55aを加熱する乾燥ヒータである。また、55dは搬送経
路切替フラップであり、記録されてカットされた記録紙
を乾燥手段55に導くときには記録手段と乾燥手段をつな
ぐ搬送経路を形成し、乾燥された記録紙を定着手段に導
くときには乾燥手段と定着手段をつなぐ搬送経路を形成
するように回動する。55eは乾燥加熱ローラ55aと乾燥
加圧ローラ55bによって形成される乾燥ニップである。
【0064】55fは加熱制御手段としてのヒータ温度制
御器であり、装置環境温度及び湿度を測定するために装
置内に設けられた温度計53aと湿度計53bにより測定さ
れた記録紙カートリッジ53内部の温度及び湿度に応じた
用紙の含水量の算出、その値にさらにインクジェット記
録ヘッド制御部62より得られるインク吐出量を加えた、
記録直後の用紙の含水量を算出し、画質、用紙の品質を
損なわない程度の温度、かつ、ラミネートに必要な乾燥
量を得る表面温度になるよう、ヒータ温度を調節して加
熱ローラ表面温度を制御している。
【0065】ここでヒータ温度制御器55fの内部には、
あらかじめ用紙サイズに応じて温度、湿度による用紙の
含水量が入力されており、この値と現在のカートリッジ
内部の温度、湿度とを照らし合わせることで、現在の用
紙の含水量を算出している。また、インクジェット記録
ヘッド制御部62では、一枚記録するごとにノズルからの
インク吐出回数が測定されており、この吐出回数に一回
あたりの吐出インク量を掛けることで用紙全体に対する
吐出インク量を測定している。
【0066】前述の如くカッター54でカットされた記録
紙61は不図示の紙搬送系により、乾燥ニップ55eに挟持
される。乾燥加熱ローラ55a及び乾燥加圧ローラ55bは
加圧接触して回転しているので、共に乾燥ヒータ55cに
より熱せられる。また乾燥ニップ55eの温度はヒータ温
度制御器55fによって温度調整され、ラミネートに必要
な乾燥量を得つつ、画質、用紙の品質を損なわない程度
の温度に加熱されている。
【0067】このため、記録紙61は乾燥ニップ55eを通
過する際に加熱され、ニップ通過直後からインクに含ま
れる水分を急激に蒸発する。すなわち、両ローラ55a,
55bによって加熱されている間は、記録紙は加熱され
る。そして、記録紙がゴムローラによるニップに挟まれ
ているときは蒸気の逃げ場がないため蒸発できないが、
記録紙がニップを通過すると記録紙およびインクに貯え
られた熱エネルギーで急激に蒸発が行われる。この乾燥
工程によってラミネート定着時において以下のような効
果が得られる。
【0068】すなわち、記録紙に含まれる水分量が少な
くなるため、定着手段56において記録紙を高温にしても
水蒸気の発生が少なく、気泡の発生が防げる。また、定
着手段56で高温にしても気化熱で奪われる熱エネルギー
が少なく、記録紙を定着ローラに近い温度まで加熱で
き、ラミネート層を変性させるに十分な熱エネルギーを
供給できる。言い換えると、同量の熱エネルギーを与え
るのであれば、定着ローラをより低い温度で使用でき
る。さらに、記録紙の比熱(熱容量)が小さくなるため
に、記録紙を定着ローラに近い温度まで加熱でき、ラミ
ネート層を変性さすに十分な温度を維持できる。
【0069】また、乾燥ニップ通過後の記録紙の蒸気発
生が少なくなるため、定着ニップで封止するとき水蒸気
の閉じ込めが無くなり、記録紙と転写シートの密着性を
損なわなくなる。
【0070】さらに、記録紙が高温になっているため
に、定着手段56において記録紙が短時間で定着ローラに
近い温度になり、ニップを通過する短い時間(例えば0.
1〜0.3秒)でラミネート層を変性させるに十分な温度を
確保できる。言い換えると、記録紙を同じ温度まで上昇
させるのであれば、定着ローラをより低い温度で使用で
きる。
【0071】{定着手段}前記の如くして乾燥手段で水
分が蒸発した記録媒体は定着手段56においてラミネート
定着処理される。次にこの定着手段の構成について具体
的に説明する。この定着手段(ラミネート手段)は記録
紙にラミネート処理するラミネート装置として機能す
る。
【0072】乾燥ニップ55eに2回目の通過をした記録
紙は、定着搬送系63を通り、先端が転写シート56aに当
接する。転写シート56aは、図7及び図8に示すよう
に、ベース材56a1上に表層材層56a2および粘着層56a
3が製膜されており、記録紙61に粘着層56a3を圧接、加
熱することにより記録紙61と一体化し、これを冷却手段
57によって冷却後にベース材56a1を剥離することによ
って、記録紙表面を粘着層56a3を介し、表層材層56a2
でコーティングするものである。
【0073】転写シート56aは巻出しロール56bからガ
イドローラ56c、表面にシリコン系あるいはフッ素系の
表面処置がされた定着加熱ローラ56dと表面がシリコン
ゴム製でフッ素系チューブで覆われている定着加圧ロー
ラ56eからなる定着ニップ56fを介して巻取りロール56
gに巻き取られる。56hは中空の定着加熱ローラ56dの
中空部に挿入され、定着加熱ローラ56dを加熱する定着
ヒータである。巻取りロール56gは転写シート56aを巻
上げる方向の回転駆動が可能であると同時に、転写シー
ト56aを巻き戻す方向に対して所定トルクでの回転規制
かかかる構造となっている。これとは逆に、巻出しロー
ル56bは転写シート56aを巻き戻す方向の回転駆動が可
能であると同時に、転写シート56aを巻き上げる方向に
対し所定トルクでの回転規制かかかる構造となってい
る。すなわち転写シート56aには巻き上げ、巻き戻し、
いずれの方向にも張力が働き、シワの発生を防止してい
る。転写シート56aの幅は記録紙61よりわずかに広くな
っており、双方の幅方向位置が多少ずれても記録紙全面
を覆うことができる。
【0074】記録紙61はまず転写シート56aに当接した
後、定着ニップ56fで転写シート56aと共に挿入され、
加圧、加熱される。記録紙61をまず転写シート56aに当
接することにより、記録紙先端が折れ曲がり、折り畳ま
った状態で加圧、加熱されることが防止される。記録紙
61はその後、冷却手段57で冷却され、分離部58で曲率分
離された後、排紙ローラ59によって排紙トレイ60に排紙
される。
【0075】次に定着工程における定着加圧ローラ56e
のクリーニングについて述べる。定着ニップ56fに転写
シート56aと共に記録紙61が挿入される場合は、記録紙
に対向する部分の転写シート上の粘着層は記録紙に転写
されるが、転写シート56aは記録紙61より幅が広いた
め、記録紙範囲外の粘着層56a3は定着加圧ローラ56e
の表面に接触する。さらに、連続して記録紙61が挿入さ
れたとしても、記録紙の重なりを防ぐことを考慮する
と、紙間をゼロにすることはできず、紙間に相当する部
分の粘着層56a3は定着加圧ローラ56eの表面に接触す
る。
【0076】定着加圧ローラ表面はフッ素系チューブで
覆われ、異物が付着し難く、付着しても除去しやすい表
面性を持っているが、上記構成においては異物(粘着層
56a3の一部が付着したものなど)の付着を完全に防ぐ
ことはできない。定着加圧ローラ表面に異物が付着する
と、ローラの回転に伴い異物が転写シート56aの粘着層
56a3に転写し、最終的には記録紙表面に転写し、記録
品位を損なう。
【0077】そこで本実施形態では異物を拭き取るため
に、定着加圧ローラ56eの表面に不織布を当接させ、異
物を拭き取るクリーニング手段を設けている。
【0078】70はクリーニング手段で、70aはロール状
に巻かれた不織布で、巻出しロール70bから押し当てロ
ーラ70cを介し、巻取りロール70dに巻き取られる。押
し当てローラ70cは発泡ゴム製で不図示の加圧部材によ
り定着加圧ローラ56eに押圧されている。よって、不織
布70aは定着加圧ローラ56eの表面に押圧されている。
定着加圧ローラ56eが回動すると、不織布70aは付着し
た異物を繊維質間に取り込み、定着加圧ローラ56eの表
面の異物を拭き取る。巻取りロール70dは不図示の駆動
機構により間欠回動可能で、定着加圧ローラ表面に当接
している部分の不織布70aに異物が相当量付着した時点
で回動し、新しい不織布面を定着加圧ローラ表面との当
接部に引き出す。この機構により、定着加圧ローラ表面
は常に異物の付着の無い状態に保たれる。
【0079】上記クリーニング手段70は、乾燥手段55の
乾燥加熱ローラ55a近傍にも同様の機構が設けられてお
り、記録面のローラ表面への転写による汚れを除去して
いる。
【0080】このように記録紙カートリッジ53内部の温
度、湿度を測定し、記録紙61の含水量を測定する。さら
に記録時の吐出インク量を測定し、記録直後の含水量を
測定することで、ラミネート可能な含水率にするための
乾燥量を算出する。この乾燥量を得るべく乾燥手段55で
の加熱量を調整することで、記録紙の含水量が大きい際
の乾燥量の不足や、含水量が少ない際の加熱し過ぎによ
る記録紙の品質低下といった問題点を解決することがで
きる。
【0081】〔第5実施形態〕前述した第4実施形態に
おいては、乾燥手段55にローラ対を用いた加熱加圧機構
を用いたが、機構はこれに限定されることはない。第5
実施形態では、図10に示すように、加熱ファンを用いた
乾燥手段80の例について述べる。なお、乾燥手段80以外
は前述した第4実施形態と同様なので説明を省略する。
【0082】80aは加熱ファンであり、熱風が直接記録
紙の記録面へと吹き付けられる。80bは乾燥トンネルで
あり、ある程度密閉した空間の中に熱風を通風させるこ
とで、効率のアップを図っている。80cは排気ダクトで
あり、加熱ファン80aから乾燥トンネル80bへ送風され
た空気を外部へと排出している。55dは搬送経路切替フ
ラップであり、記録されてカットされた記録紙を乾燥手
段80に導くときには記録手段と乾燥手段80をつなぐ搬送
経路を形成し、乾燥された記録紙を定着手段56に導くと
きには乾燥手段80と定着手段56をつなぐ搬送経路を形成
する如く回動する。
【0083】55fはヒータ温度制御器であり、第4実施
形態と同様、加熱ファン内部のヒーターを制御して送風
する空気の温度を調整している。記録紙の搬送は第4実
施形態と同様なので説明を省略する。
【0084】前記乾燥手段80を用いた場合、加熱量の調
整は熱風の温度を下げる、ファンの駆動時間を少なくす
る、といった方法が考えられ、ローラ乾燥に比べ比較的
制御が容易である。
【0085】〔第6実施形態〕次に第6実施形態とし
て、記録後の記録紙の重量を直接計測することで記録紙
の含水量計測する例を図11を参照して説明する。また本
実施形態では前述した第4実施形態のように、インクジ
ェット記録ヘッド51、記録紙カートリッジ53及びカッタ
ー54が存在せず、ラミネート装置として独立した構成に
なっており、外部の記録機構で記録された記録物を持ち
込み、これをラミネート処理するように構成している。
また、乾燥手段55よりも記録紙の搬送方向上流側に用紙
重量計測手段90が存在することを除き、他の部分は第4
実施形態と同様である。
【0086】90は用紙重量計測手段で、90aは記録紙ト
レイであり、外部より挿入された記録紙61は搬送ローラ
90bにより記録紙トレイ90a上に搬送される。ここで挿
入される用紙は用紙判別手段91において用紙判別センサ
91aが専用用紙に設けられているマーカーを読み取るこ
とで、あらかじめ指定されている用紙であるか、またそ
のサイズが判別されており、専用用紙以外や想定外のサ
イズの記録紙が挿入された場合は用紙判別手段91より、
不図示の搬送ローラ制御部へ信号が送られ、搬送ローラ
52が逆転して記録紙を外部へと排出する。記録紙61が記
録紙トレイ90a上に到達後、搬送ローラ90bのニップは
不図示のニップ解除機構により解除される。その後、90
cの重量計測器により重量が測定され、測定値は前述ヒ
ータ温度制御器55fへと送信される。ヒータ温度制御器
55fでは送信された記録後の重量及び用紙判別手段91よ
り送信される用紙サイズと、あらかじめ計測され、確認
されている専用用紙及びサイズにおけるラミネートに必
要な記録紙重量との比較を行い、乾燥すべき水分量を算
出する。さらに画質、記録紙の品質を損なわない程度の
温度、かつ、ラミネートに必要な乾燥量を得る表面温度
にすべく、ヒータ温度を調節し、加熱ローラ表面温度を
制御している。
【0087】このような構成においても、前述した第4
実施形態と同様、記録紙の画質や品質を損なうことなく
ラミネート可能な含水量以下に乾燥することができる。
さらに記録手段を分離したことで、装置の小型化、他の
記録装置での記録物もラミネートできるという利便性の
向上が期待できる。
【0088】以上説明したように第4実施形態乃至第6
実施形態に示した如く、記録後の記録媒体を乾燥手段に
よって強制的に乾燥することにより、インク中の水分が
自然乾燥するまでの放置が不要になり、さらに、高速で
のラミネートが可能となるので、生産性が向上する。
【0089】また、乾燥手段での加熱量を最適にすべく
調整を行うことで、記録後の記録紙含水量が少ない場合
の過加熱、逆に含水量が多い際に乾燥量が少ないといっ
た問題を回避することができ、ラミネート後の記録紙品
質の低下を防ぐことができる。
【0090】〔他の実施形態〕前述した実施形態ではイ
ンク濃度がしきい値を超えたときに記録制御手段が制御
するものとして、記録紙搬送速度、記録ヘッドによる記
録速度を制御するようにした例を示したが、これらは記
録紙搬送速度及び記録ヘッドによる記録速度のいずれか
一方を制御する場合のみならず、双方を制御するように
してもよい。
【0091】また、前述した実施形態では記録紙の含水
率を環境温度及び環境湿度の双方から検出するようにし
たが、これは環境温度又は環境湿度のいずれか一方から
含水率を検出するようにしてもよい。
【0092】
【発明の効果】本発明は前述のように構成したために、
インク打ちこみ量にかかわらず、インクの不完全乾燥状
態での転写定着系への搬送をなくし、ラミネート処理を
美しく仕上げることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】インクジェット記録手段と記録媒体の定着手段
が一体となったインクジェット記録装置の模式説明図で
ある。
【図2】インクジェット記録装置の制御手段の構成ブロ
ックである。
【図3】インク濃度に応じて記録動作を制御する手順を
示すフローチャートである。
【図4】本発明の第2実施形態のインクジェット記録装
置の構成ブロック図である。
【図5】記録行をパターンに分割して記録する実施形態
の説明図である。
【図6】第4実施形態に係るインクジェット記録装置の
模式説明図である。
【図7】ラミネート工程を示す説明図である。
【図8】ラミネート工程の模式斜視説明図である。
【図9】定着ローラのクリーニング構成説明図である。
【図10】第5実施形態に係るインクジェット記録装置
の模式説明図である。
【図11】第6実施形態に係る装置の模式説明図であ
る。
【符号の説明】
1 …記録媒体 2 …搬送ローラ 3 …記録ヘッド 4 …ペーパーカッター 5 …スイッチバックローラ 6 …定着手段 6a …ドナーロール 6b,6c …転写ローラ 6d …剥離ローラ 6e …巻取ローラ 10 …CPU 11 …ROM 12 …RAM 13 …搬送モータ 14 …搬送モータ制御部 15 …キャリッジモータ 16 …キャリッジモータ制御部 17 …ヘッド駆動周波数制御部 18 …画像用メモリ 19 …ドットカウント値測定部 20 …乾燥条件設定手段 21 …温度湿度測定部 22 …補助的熱乾燥手段 30 …プリンタCPU 31 …画像メモリ 32 …インターフェース制御手段 33 …搬送モータ制御手段 34 …キャリッジモータ制御手段 35 …吐出周波数制御手段 36 …補助的熱乾燥手段 40 …ホストCPU 41 …画像形成手段 42 …画像メモリ 43 …インターフェース制御手段 44 …記録制御手段 45 …ドットカウント計測手段 46 …温度湿度測定手段 47 …乾燥条件設定手段 51 …記録ヘッド 52 …搬送ローラ 53 …記録紙カートリッジ 53a …温度計 53b …湿度計 54 …カッター 55 …乾燥手段 55a …乾燥加熱ローラ 55b …乾燥加圧ローラ 55c …乾燥ヒータ 55d …搬送経路切替フラップ 55e …乾燥ニップ 55f …ヒータ温度制御器 56 …定着手段 56a …転写シート 56a1 …ベース材 56a2 …表層材層 56a3 …粘着層 56b …巻出しロール 56c …ガイドローラ 56d …定着加熱ローラ 56e …定着加圧ローラ 56f …定着ニップ 56g …巻取りロール 56h …定着ヒータ 57 …冷却手段 58 …分離部 59 …排紙ローラ 60 …排紙トレイ 61 …記録紙 62 …記録ヘッド制御部 63 …定着搬送系 70 …クリーニング手段 70a …不織布 70b …巻出しロール 70c …押し当てローラ 70d …巻取りロール 80 …乾燥手段 80a …加熱ファン 80b …乾燥トンネル 80c …排気ダクト 90 …用紙重量計測手段 90a …記録紙トレイ 90b …搬送ローラ 90c …重量計測器 91 …用紙判別手段 91a …用紙判別センサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2C056 EA13 EB13 EB29 EB30 EB31 EB41 EB45 EB49 EC07 EC12 EC14 EC29 EC31 EC42 EC74 FA03 HA33 HA44 HA45 HA46 HA47 JB18 2C061 AQ05 BB08 BB27 CK02

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 記録ヘッドからインクを吐出して記録媒
    体に記録を行うインクジェット記録装置において、 前記記録ヘッドによる記録位置よりも記録媒体搬送方向
    下流側に配置され、前記記録媒体にラミネート処理する
    定着手段と、 前記記録ヘッドからのインク吐出による記録媒体へのイ
    ンク濃度密度を取得するインク密度検出手段と、 前記記録媒体へのインク濃度が一定の値を超えたことを
    検出する濃度検出手段と、 前記インク濃度が一定の値を超えたときに記録動作を制
    御するための記録制御手段と、 を有することを特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 【請求項2】 前記記録制御手段は、記録媒体の搬送速
    度を制御することを特徴とする請求項1記載のインクジ
    ェット記録装置。
  3. 【請求項3】 前記記録制御手段は、前記記録ヘッドに
    よる記録速度を制御することを特徴とする請求項1記載
    のインクジェット記録装置。
  4. 【請求項4】 前記記録制御手段は、環境温度及び環境
    湿度の少なくとも一方に応じて記録動作を制御すること
    を特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記
    載のインクジェット記録装置。
  5. 【請求項5】 前記記録ヘッドによる記録位置よりも記
    録媒体搬送方向下流側且つ前記定着手段よりも上流側に
    記録媒体を強制乾燥させる乾燥手段を設けたことを特徴
    とする請求項4記載のインクジェット記録装置。
  6. 【請求項6】 前記記録ヘッドは記録媒体の搬送方向と
    交差する方向へスキャン可能であり、前記インク密度検
    出手段は前記記録ヘッドのスキャン単位のインク濃度密
    度を取得することを特徴とする請求項1記載のインクジ
    ェット記録装置。
  7. 【請求項7】 前記記録制御手段は、記録ヘッドがスキ
    ャンして記録するインク像を複数に分割し、分割パター
    ンごとに記録を行うことを特徴とする請求項6記載のイ
    ンクジェット記録装置。
  8. 【請求項8】 1ページ分の記録データを作成する際
    に、前記記録データからページ全体のインク吐出量を計
    算し、全体の濃度情報に応じて記録動作を制御すること
    を特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記
    載のインクジェット記録装置。
  9. 【請求項9】 記録ヘッドからインクを吐出して記録媒
    体に記録を行うインクジェット記録装置において、 前記記録ヘッドによる記録位置よりも記録媒体搬送方向
    下流側に配置され、前記記録媒体にラミネート処理する
    定着手段と、 前記記録ヘッドによる記録位置よりも記録媒体搬送方向
    下流側且つ前記定着手段よりも上流側に設けられ、記録
    媒体を加熱乾燥させる乾燥手段と、 前記乾燥手段の加熱量を可変させる加熱制御手段と、 を有することを特徴とするインクジェット記録装置。
  10. 【請求項10】 前記加熱制御手段は、環境温度及び環
    境湿度の少なくとも一方に応じて記録媒体の含水量を算
    出し、該含水量に応じて前記乾燥手段の加熱量を変化さ
    せることを特徴とする請求項9記載のインクジェット記
    録装置。
  11. 【請求項11】 前記加熱制御手段は、記録時における
    記録ヘッドからのインク吐出量に応じて前記乾燥手段の
    加熱量を変化させることを特徴とする請求項9記載のイ
    ンクジェット記録装置。
  12. 【請求項12】 前記加熱制御手段は、記録後の記録媒
    体の重量の計測結果に応じて前記乾燥手段の加熱量を変
    化させることを特徴とする請求項9記載のインクジェッ
    ト記録装置。
  13. 【請求項13】 前記記録ヘッドが信号に応じて電気熱
    変換体に通電し、該電気熱変換体の発する熱エネルギー
    を利用してインクを吐出することを特徴とする請求項1
    又は請求項9に記載のインクジェット記録装置。
  14. 【請求項14】 シートにラミネート処理を行うラミネ
    ート装置において、 シートのラミネート処理を行うためのラミネート手段
    と、 前記ラミネート手段よりもシート搬送方向上流側に設け
    られ、シートを加熱乾燥させる乾燥手段と、 前記乾燥手段の加熱量を可変させる加熱制御手段と、 を有することを特徴とするラミネート装置。
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