JP2002292837A - インクジェットプリンタ - Google Patents

インクジェットプリンタ

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JP2002292837A
JP2002292837A JP2001095016A JP2001095016A JP2002292837A JP 2002292837 A JP2002292837 A JP 2002292837A JP 2001095016 A JP2001095016 A JP 2001095016A JP 2001095016 A JP2001095016 A JP 2001095016A JP 2002292837 A JP2002292837 A JP 2002292837A
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drying
ink
ink jet
image
recording head
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JP2001095016A
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Seiichi Inoue
斉逸 井上
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Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】設置環境の変化や連続的な画像記録による乾燥
性の変化等によらず、過乾燥や乾燥不足の無い適正なイ
ンクの乾燥を安定して行うことができるインクジェット
プリンタを提供する。 【解決手段】インクジェット記録ヘッドと、インクジェ
ット記録ヘッドによって画像を記録された受像媒体のイ
ンクを乾燥する乾燥手段と、装置内部の絶対湿度の検知
手段や環境温湿度の測定手段とを有し、かつ、乾燥手段
は、装置内の絶対湿度や環境温湿度に応じて、前記乾燥
手段による乾燥条件を設定し、および/または、連続記
録時に乾燥能力を向上することにより、前記課題を解決
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インクジェットプ
リンタの技術分野に属し、詳しくは、設置環境や連続的
な画像記録によらず、安定して適正にインクの乾燥を行
うことができるインクジェットプリンタに関する。
【0002】
【従来の技術】ヒータによる加熱でインクの一部を急速
に気化させ、その膨張力等によってインク液滴をノズル
から吐出させる、サーマルインクジェットが各種のプリ
ンタに利用されている(特開昭48−9622号、同5
4−51837号等の各公報参照)。また、静電気や、
ピエゾ素子等の駆動手段で振動板を振動して、そのエネ
ルギによってインク液滴をノズルから吐出させるインク
ジェットを利用するプリンタも知られている(特開平1
1−207956号、同11−309850号等の各公
報等参照)。
【0003】他の各種のプリンタと同様、このようなイ
ンクジェットプリンタにも高速化が要求されている。こ
こで、インク液滴を受像紙等の受像媒体に画像様に吐出
/着弾して、定着させることで画像を記録するインクジ
ェットプリンタにおいては、高速で画像記録を行って、
プリントを連続的に出力するためには、記録の高速化と
共に、インク(受像媒体)の乾燥能力の向上も考慮する
必要がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】例えば、記録密度が6
00dpi、最大インク吐出量が10pl/pixのイ
ンクジェット記録ヘッドを用いるインクジェットプリン
タでは、(0.025/600)×(0.025/60
0)で約1.736×10-92 の領域に、最大で、1
0pl=1×10-83 ≒1×10-8gのインクが乗
る。すなわち、この場合には、単位面積(1m2 )当た
りに吐出されるインクの最大量は(1×10-8)/
(1.736×10-9)で、約6g/m2 となる。
【0005】従って、このようなインクジェットプリン
タにおいては、記録する画像に応じて、受像紙上のイン
ク量は、0g/m2 〜6g/m2 の範囲で変化する。ま
た、環境温湿度の違い(例えば、10℃で10%RHの
場合と、32℃で80%RHの場合)や、連続的な画像
記録(プリントの出力)による乾燥位置の湿度上昇等に
応じて、乾燥条件が変化する。例えば、80℃、6m/
secの温風を用いてインクの乾燥を行う場合であれ
ば、乾燥時間に換算して、0sec〜5secの範囲で
乾燥条件が変化する。
【0006】インクジェットプリンタにおいては、一般
的に、想定される最もインクの乾燥性が低い状態に応じ
て、乾燥条件を設定する。しかしながら、これでは、イ
ンクの吐出量が少ない場合や環境湿度が低い場合等、乾
燥性が高い条件下のプリントでは、乾燥過剰(過乾燥)
となり、カールが発生する等の不都合を生じる。逆に、
過乾燥を防止するために、インクの乾燥性が高い状態に
応じて乾燥条件を設定すると、当然のことであるが、イ
ンク吐出量が多い場合等の乾燥性が低い条件では、未乾
燥の状態でプリントを出力する結果となり、都合が悪
い。
【0007】このような問題を解決するために、各種の
方法が提案されている。例えば、特開平1−11324
9号公報には、記録後に受像紙を加熱してインクの乾燥
を促進するヒータを設けると共に、画像記録を高密度で
行う場合にはヒータを高温駆動し、高密度では無い場合
にはヒータを低温駆動するインクジェットプリンタが開
示されている。また、特開平4−59359号公報に
は、画像の記録密度が高い場合に、改行時に待機時間を
設けるインクジェットプリンタが開示されている。さら
に、特開平9−201954号公報には、メモリに記憶
された画像データからドット密度を算出し、このドット
密度に応じて受像紙の表面温度および搬送速度を調整す
るインクジェットプリンタが開示されている。これらの
プリンタによれば、記録密度の違いには対応して、適正
なインクの乾燥を行うことができるものの、プリンタの
設置環境による乾燥性の違いや、連続記録に起因する乾
燥性の変化に対応することはできない。
【0008】また、特開平8−174814号公報に
は、インクの表面が液相から固相に変化する時間を、相
変化検出手段および時間計測手段によって検出し、この
相変化時間に基づいて排出時間を設定し、受像紙の排出
時間を制御するインクジェットプリンタが開示されてい
る。このプリンタによれば、設置環境の変化には対応で
きるものの、毎日、定時間に、所定の画像を記録して相
変化時間を測定する必要があり、さらに、このプリンタ
でも、連続記録に起因する乾燥性の変化に対応すること
はできない。
【0009】本発明の目的は、前記従来技術の問題点を
解決することにあり、設置環境の変化や連続的な画像記
録による乾燥性の変化等によらず、過乾燥や乾燥不足の
無い適正なインクの乾燥を安定して行うことができ、こ
れにより、高品位なプリントを安定して出力できるイン
クジェットプリンタを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明のインクジェットプリンタの第1の態様は、
インクを吐出する複数のノズルおよび各ノズルに対応す
るインク吐出手段を有するインクジェット記録ヘッド
と、前記インクジェット記録ヘッドによって画像を記録
された受像媒体のインクを乾燥する乾燥手段と、装置内
部の絶対湿度を検知する手段とを有し、かつ、前記乾燥
手段は、前記手段が検知した絶対湿度に応じて、前記乾
燥手段による乾燥条件を設定することを特徴とするイン
クジェットプリンタを提供する。
【0011】また、本発明のインクジェットプリンタの
第2の態様は、インクを吐出する複数のノズルおよび各
ノズルに対応するインク吐出手段を有するインクジェッ
ト記録ヘッドと、前記インクジェット記録ヘッドによっ
て画像を記録された受像媒体のインクを乾燥する乾燥手
段と、設置環境の温度および湿度を測定する測定手段と
を有し、かつ、前記乾燥手段は、前記測定手段による測
定結果に応じて、前記乾燥手段による乾燥条件を設定す
ることを特徴とするインクジェットプリンタを提供す
る。この態様においては、前記インクジェット記録ヘッ
ドが連続して画像記録を行う場合には、前記乾燥手段
は、定められた条件に応じて、乾燥能力を前記設定した
乾燥条件から漸次向上するのが好ましい。
【0012】さらに、本発明のインクジェットプリンタ
の第3の態様は、インクを吐出する複数のノズルおよび
各ノズルに対応するインク吐出手段を有するインクジェ
ット記録ヘッドと、前記インクジェット記録ヘッドによ
って画像を記録された受像媒体のインクを乾燥する乾燥
手段とを有し、かつ、前記乾燥手段は、前記インクジェ
ット記録ヘッドが連続して画像記録を行う場合には、乾
燥能力を漸次向上するように、乾燥条件を予め定められ
た条件に応じて調整ことを特徴とするインクジェットプ
リンタを提供する。
【0013】これらの本発明のインクジェットプリンタ
において、前記乾燥手段は、受像媒体に接触する加熱手
段および風の少なくとも一方を用いて、前記受像媒体の
インクを乾燥するのが好ましい。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明のインクジェットプ
リンタについて、添付の図面に示される好適実施例を基
に詳細に説明する。
【0015】図1に、本発明のインクジェットプリンタ
の一例を示す。なお、図1において、(A)は、このイ
ンクジェットプリンタの構成を概念的に示す正面図(後
述するノズルの配列方向から見た図)であり、(B)
は、このインクジェットプリンタを斜め方向から見た概
念図である。
【0016】インクジェットプリンタ10(以下、プリ
ンタ10とする)は、インクジェット記録ヘッド50
(以下、記録ヘッド50とする)として、対応する最大
サイズの受像紙P(受像媒体)の少なくとも1つの辺の
長さを超えて、インクを吐出するノズル(記録素子)が
配列された、いわゆるラインヘッドを用いる。後に詳述
するが、本発明のプリンタ10は、高速で連続的に画像
記録(プリント出力)を行っても、過乾燥や乾燥不足を
生じることなく適正にインクを乾燥できるので、受像紙
Pを高速で連続搬送して、高速な画像記録を行うことが
できるラインヘッドは、好適に利用される。
【0017】しかしながら、本発明は、図示例のような
ラインヘッドを用いるプリンタに限定はされず、受像紙
Pの断続的な搬送と、キャリッジによる記録ヘッドの走
査とを組み合わせ、受像紙Pの停止中に、記録素子の配
列方向と直交する方向に記録ヘッドを走査して画像記録
を行い、一回の走査を終了したら、搬送方向と直交する
方向に所定長だけ受像紙Pを搬送して、記録ヘッドによ
る走査を行うことを繰り返すことにより、受像紙Pの全
面に画像記録を行う、いわゆるシリアルタイプの(イン
クジェット)プリンタであってもよい。
【0018】図1に示されるプリンタ10は、記録ヘッ
ド50によって画像記録を行う記録部12、供給部1
4、プレヒート部16、および排出部18(図1(B)
では省略)を有して構成され、図中に点線で概念的に示
すように、これらの各部位がハウジング84に収納され
て、装置全体が構成される。また、プリンタ10におい
て、ハウジング84の外部には、プリンタ10の設置環
境の温度および湿度を測定する温湿度計86が設置され
る(図1(B)では省略)。なお、プリンタ10には、
これ以外にも、記録ヘッド50の清掃等を行うメンテナ
ンスユニットや、ノズルの乾燥や目詰まり防止するため
の記録ヘッド50のキャップ等、各種のインクジェット
プリンタに設置される公知の各種の部材やユニットを有
してもよいのは、もちろんである。
【0019】供給部14は、搬送ローラ対20および2
2と、ガイド24および26とを有するもので、例え
ば、図示しない枚葉手段がカセット(受像紙Pの収納容
器)から取り出し、搬送ローラ対20に送り出した受像
紙Pを、横方向から上方に搬送して、プレヒート部16
に供給する。なお、本発明のプリンタ10において、受
像紙Pには特に限定はなく、普通紙、光沢紙、OHP用
紙等、各種のインクジェットによる画像記録に利用され
る受像媒体が各種利用可能である。
【0020】プレヒート部16は、3本のローラおよび
エンドレスベルトからなるコンベア28と、コンベア2
8の外方からエンドレスベルトに押圧される圧着ローラ
30と、これらを覆うハウジング16aと、ハウジング
16a内を排気する排気ファン34とを有する。また、
コンベア28を構成するローラの内の1本は、ヒートロ
ーラ32になっている。プレヒート部16は、供給部1
4から搬送された受像紙Pを、コンベア28と圧着ロー
ラ30とによって挟持搬送しつつ、ヒートローラ32に
よってエンドレスベルトを介して記録面側から加熱し
て、記録部12に搬送する。
【0021】プレヒート部16を有することにより、イ
ンクジェットによる画像記録の前に受像紙Pを加熱(予
熱)することで、受像紙Pに着弾したインクの乾燥を促
進することができ、好ましい。
【0022】なお、本発明のプリンタ10において、プ
レヒート手段は、これに限定はされず、例えば、圧着ロ
ーラ30をヒートローラ(ヒートドラム)としてもよ
く、あるいは、ベルトコンベアではなく、一方(好まし
くは、記録面側)がヒートローラとなっている搬送ロー
ラ対によって受像紙Pを挟持搬送して、プレヒートを行
ってもよい。
【0023】記録部12は、記録ヘッド50と、搬送手
段56と、乾燥部58とを有して構成される。また、図
示は省略するが、記録ヘッド50には、記録画像に応じ
て記録ヘッド50の各ヒータを駆動させる記録制御手段
が接続され、さらに、インクを供給するインクタンクが
装填されている。
【0024】前述のように、記録ヘッド50は、受像紙
Pの一辺を超える長さにわたって、インクを吐出するノ
ズルが配列された、いわゆるラインヘッドで、ノズルの
配列方向(以下、ノズル列方向とする)を、図中矢印x
方向(図1(A)においては紙面と垂直方向)にして配
置される。従って、図示例のプリンタ10は、記録ヘッ
ド50と受像紙Pとを、ノズル列方向と直交する方向
(以下、搬送方向とする)に相対的に移動することで、
受像紙Pの全面に画像を記録できる。
【0025】このような記録ヘッド50は、インク液滴
を吐出するノズル、各ノズルに対応して配置されるイン
ク吐出手段としてのヒータ、各ヒータ(ノズル)にイン
クを供給するインク流路、ヒータの駆動手段(例えば駆
動LSI)等を有する、通常のインクジェット記録ヘッ
ドである。
【0026】従って、本発明において、記録ヘッド50
(プリンタ10)は、1色のインクのみを吐出して、モ
ノクロ画像を記録するものであってもよく、あるいは、
K(黒)インク、M(マゼンタ)インク、C(シアン)
インク、およびY(黄色)インク、あるいはさらに、ラ
イトCやライトM等のインクを吐出して、カラー画像を
記録するものであってもよい。また、記録ヘッド50
は、いわゆるトップシュータ型(フェイスインクジェッ
ト)であっても、サイドシュータ型(エッジインクジェ
ット)であってもよい。また、ヒータによる加熱でイン
クを吐出する、いわゆるサーマルインクジェットにも限
定はされず、ピエゾ素子や静電力等を用いてインク室の
振動板を振動させて、この力でインクを吐出する記録ヘ
ッドであっても良い。
【0027】搬送手段56は、ローラ60a,60bお
よび吸着ローラ62,ならびに多孔エンドレスベルト6
4からなるコンベア66と、多孔エンドレスベルト64
を介してローラ60aに押圧されるニップローラ68
(図1(B)では省略)と、コンベア66内に配置され
る吸着箱70とを有して構成される。
【0028】記録ヘッド50は、ノズル(インク吐出方
向)を吸着ローラ62に向けて配置される。また、搬送
手段56は、ノズル列方向と直交する搬送方向(図中矢
印y方向)に、所定速度で連続的に受像紙Pを搬送(走
査搬送)する。従って、プレヒート部16から供給され
た受像紙Pを、記録ヘッド50(ノズル列)によって全
面走査して、各ノズルから吐出したインクによって、受
像紙Pの全面に画像を記録できる。また、コンベア66
は、多孔エンドレスベルト64で構成され、さらに吸着
ローラ62および吸着箱70を有する。そのため、受像
紙Pを多孔エンドレスベルト64に吸着した状態で安定
搬送して、かつ、記録ヘッド50に対して適正位置に保
って、画像を記録できる。
【0029】このような搬送手段56によれば、後述す
る乾燥部58におけるインク(受像紙P)の乾燥が終了
するまで、受像面(インクが吐出される面)に部材を接
触することなく受像紙Pを搬送できるので、部材へのイ
ンク転写に起因する画質劣化等を防止でき、好ましい。
あるいは、コンベア66への吸着ではなく、例えば、乾
燥部58で噴射される温風によって、受像紙Pをコンベ
ア66に押圧しつつ搬送することにより、受像面と非接
触での受像紙Pの搬送を行ってもよい。
【0030】また、本発明のプリンタにおいては、画像
記録後(かつ、乾燥終了前)の受像紙Pの搬送手段は、
このような非接触の搬送手段に限定はされず、例えば、
搬送ローラ対等によって受像紙Pを搬送してもよい。こ
こで、このような受像面との接触を伴う搬送手段を利用
する場合には、受像面に接触する部材は、撥インク性
(通常は、撥水性でよい)を有するのが好ましい。な
お、搬送手段の撥水性は、搬送手段をテフロン(登録商
標)等の撥水性材料で形成する方法、搬送手段の表面を
撥水性材料で覆う方法、表面を撥水コーティングや撥水
メッキ等の撥水処理する方法等の公知の方法で実現すれ
ばよい。また、受像面と接触する部材は、受像面との接
触面積が小さい方が好ましく、例えば、ローラであれ
ば、表面に凹凸を有するローラ(いぼ付ローラ)等を用
いるのが好ましい。
【0031】記録ヘッド50とニップローラ68との間
のコンベア66(多孔質エンドレスベルト64)の上、
すなわち、記録ヘッド50の搬送手段56による搬送方
向下流(以下、単に下流とする)には、乾燥部58が形
成される。乾燥部58は、記録ヘッド10によって画像
を記録され、コンベア66によって搬送される受像紙P
の受像面に、温風(熱風)を噴射することにより、受像
紙Pに着弾したインクを乾燥するものである。受像紙P
は、搬送手段56によって搬送されつつ、記録ヘッド5
0によってインクジェットによる画像を記録され、さら
に乾燥部58によってインクを乾燥されて、排出部18
に供給される。
【0032】図示例において、乾燥部58は、ケーシン
グ80と、温風発生手段82と、温湿度計86とを有し
て構成される。ケーシングは80は、一面(図中底面)
に温風の噴射口が多数形成(例えば、千鳥格子状に形
成)された、十分な耐熱性を有する材料で形成される中
空な略直方体形状の筐体で、底面をコンベア66に対面
して配置される。
【0033】温風発生手段82は、ファン(送風機)と
ヒータ(加熱手段)と、両者の駆動制御手段とを有して
なる、公知の温風発生手段である。図示例の乾燥部58
においては、この温風発生手段82がケーシング80内
に温風を噴射し、前記ケーシング80底面の噴射口から
噴射させて、受像紙Pのインクを乾燥する。ファンとヒ
ータには、特に限定はなく、各種のものが利用可能であ
る。一例として、ファンとしては、軸流ファン、クロス
フローファン、シロッコファン等が例示され、加熱手段
としては、ニクロム線ヒータや自己制御型セラミックヒ
ータ等の各種のヒータが例示される。さらに、駆動制御
手段は、温度測定や駆動電力調整等の公知の手段で、ヒ
ータやファンの駆動を制御する。
【0034】温湿度計86は、プリンタ10が設置され
る環境(ハウジング84外部)の温度および湿度(以
下、両者を温湿度ともいう)を測定するものである。温
湿度計86には、特に限定はなく、例えば、熱電対やサ
ーミスタ、電気湿度計や赤外線吸収湿度計等、各種の温
度および(相対)湿度の測定手段が利用可能である。
【0035】温湿度計86によるプリンタ10の設置環
境の温湿度(以下、環境温湿度とする)の測定結果は、
温風発生手段82(前記駆動制御手段)に送られる。温
風発生手段82は、温湿度計86が測定した環境温湿度
に応じて、乾燥条件を設定する。加えて、温風発生手段
82は、連続して画像記録(プリント出力)を行う場合
には、温湿度に応じて設定した乾燥条件から、漸次、乾
燥能力を向上するように、乾燥条件を変更する(以下、
便宜的に、乾燥能力を向上する乾燥条件の変更を乾燥条
件の向上とする)。
【0036】図示例においては、測定された環境温湿度
に応じた乾燥条件として、乾燥温度(温風の温度(もし
くは、ヒータの温度でも可))、および、待機時におけ
るヒータの温度(待機温度)を設定する。しかしなが
ら、本発明はこれに限定はされず、乾燥条件としては、
乾燥温度以外にも、乾燥時間や温風風量も利用可能であ
り、1以上を適宜選択して、乾燥条件として設定すれば
よい。さらに、環境温湿度に応じて、乾燥温度と待機温
度のいずれか一方(好ましくは乾燥温度)のみを設定す
るものであってもよい。
【0037】前述のように、インクジェットプリンタに
も、画像記録の高速化が要求されている。インク液滴を
画像様に吐出して受像紙Pに画像を記録するインクジェ
ットにおいては、高速化に伴い、受像紙Pの搬送速度が
向上して乾燥時間が短くなり、それに応じて、乾燥手段
には高い乾燥能力が要求される。ここで、インクジェッ
トにおいて、インクの乾燥性(乾燥し易さ)は、季節や
場所等のプリンタ10(装置)の設置環境によって異な
り、また、連続的に、特に高速で連続的に画像記録を行
うと、乾燥位置の湿度が上昇して乾燥性は著しく低下す
る。これに対応して、乾燥性が低い状況に応じて乾燥条
件を設定すると、過乾燥が多々発生し、逆に、通常の乾
燥性に応じて乾燥条件を設定すれば、乾燥性が低い場合
には、インクを乾燥しきれないまま受像紙P(プリン
ト)を出力する結果となる。
【0038】これに対し、プリンタ10においては、環
境温湿度を測定して、この測定結果に応じて、乾燥条件
を設定し、さらに、連続して画像記録を行う場合には、
漸次、乾燥条件を向上する。本発明は、これにより、設
置環境や高速での連続画像記録等によらず、適正にイン
クを乾燥されたプリントを安定して出力することを可能
にしている。
【0039】温風発生手段82には、環境温湿度に応じ
た、乾燥温度の設定テーブル(ルックアップテーブル)
および待機温度の設定テーブルが設定されている。な
お、設定テーブルではなく、演算式を用いてもよい。温
風発生手段82は、温湿度計86から供給された環境温
湿度の測定結果に応じて、この設定テーブルを参照して
乾燥温度および待機温度を設定して、待機温度に応じて
ヒータを予熱し、画像記録時には、設定した乾燥温度と
なるようにヒータを駆動する。
【0040】本発明において、環境温湿度に応じた乾燥
温度(乾燥条件)の設定テーブルは、乾燥部58の能
力、記録ヘッド50の単位面積当たりの最大インク吐出
量、プリンタ10の記録速度等に応じて、適宜設定すれ
ばよい。一例として、環境温湿度から求めた絶対湿度が
0.02[kg/kg(dryair)]未満の場合には、乾燥
温度を60℃に設定し、環境温湿度から求めた絶対湿度
が0.02[kg/kg(dryair)]を超える場合には、
乾燥温度を70℃に設定する設定テーブルが例示され
る。
【0041】なお、本発明においては、このように環境
温湿度から絶対湿度を求め、求めた絶対湿度から設定テ
ーブルで乾燥温度を設定するのに限定はされず、各種の
乾燥温度(乾燥条件)の設定方法が利用可能である。例
えば、測定した環境の温度および湿度をパラメータとす
る乾燥温度の設定テーブルを用いてもよく、あるいは、
測定した環境の温度および湿度をパラメータとする演算
式から乾燥温度を設定してもよく、あるいは、測定した
環境の温度および湿度をパラメータとするテーブル(あ
るいは演算式)から所定のパラメータを算出し、このパ
ラメータから設定テーブル(あるいは演算式)を用いて
乾燥温度を設定してもよい。
【0042】待機温度の設定テーブルは、記録開始時
(図示例では、受像紙Pが乾燥部58に至る時点)に乾
燥温度が設定温度となるように、乾燥部58の能力等に
応じて、適宜設定すればよい。一例として、環境温度が
10℃以下である場合には、待機(予熱)温度を30℃
とし、それ以外では、予熱無しとする設定テーブルが例
示される。
【0043】前述のように、図示例のプリンタ10は、
好ましい態様として、連続して画像記録(以下、連続記
録とする)を行う場合には、予め設定された所定条件に
応じて、設定テーブルから設定した乾燥条件から、漸
次、乾燥条件を向上する。
【0044】なお、本発明において、連続記録か否かの
判定は、例えば、予め画像の記録枚数が入力された場合
には、その枚数を連続記録とすればよい。記録枚数が入
力されない場合には、例えば、一枚の画像を記録してい
るを最中に、次に記録する画像(画像データ)がプリン
タ10に供給された場合には、連続記録とし、一枚の画
像記録が終了した時点で、次に記録する画像が供給され
ていなければ、連続記録ではない(連続記録終了)とし
て、この画像記録を終了した時点で、待機条件に戻すよ
うにすればよい。あるいは、この際においては、一枚の
記録を終了した後に、所定時間が経過する前に次の画像
記録を開始する場合には、連続記録とみなしてもよい。
【0045】インクジェットにおいては、連続記録を行
うと、インクの乾燥(蒸発)によって乾燥位置の湿度が
上昇し、それに伴って、乾燥性が急激に低下する。これ
に対して、本発明のように、連続記録時に、漸次、乾燥
条件を向上することにより、乾燥位置の湿度上昇による
乾燥性の低下を補償して、高速連続記録でも、適正にイ
ンクを乾燥したプリントを安定して出力することができ
る。
【0046】本発明において、連続記録時における乾燥
条件の向上条件には、特に限定はなく、乾燥部58の能
力や乾燥時間、プリンタ10の出力能力(単位時間当た
りの記録枚数等)、記録ヘッド10の単位面積当たりの
最大インク吐出量、対象とする受像紙Pのサイズ等に応
じて適宜決定すればよい。また、乾燥条件の向上は、設
定された条件(勾配)に応じて連続的に行ってもよく、
設定された条件に応じてステップ状に行ってもよい。下
記に、一例を挙げる。
【0047】長さ(搬送方向)×幅(ノズル列方向)×
高さ=1000mm×250mm×250mmで、底面
に円形の噴出口(直径5mm)を15mmピッチの千鳥
格子状で形成してなるハウジング80と、2000Wの
ニクロム線ヒータおよびシロッコファン(65mmA
q、11m3 /min)を用いる温風発生手段82とで
乾燥部58(温湿度計86は有さない)を構成した。こ
の乾燥部58は、風速10m/secの温風を噴射でき
る。このような乾燥部58と、最大インク吐出量が24
g/m2 の記録ヘッド50とを用いて、図1に示される
ようなプリンタ10を構成した。
【0048】上記条件の下、幅(ノズル列方向)203
mmの膨潤型樹脂コート紙を受像紙Pとして用い、50
mm/secで受像紙Pを搬送しつつ、写真プリントの
画像を連続記録した。乾燥温度は70℃、装置内への新
鮮な空気の取り入れ量は0.007m3 /secとし
た。なお、環境温湿度は、温度を32℃、湿度を80%
RHに設定した。その結果、最初の一枚は受像紙Pが完
全に乾燥した状態で出力されたが、連続記録10枚目以
降は部分的に未乾燥の状態となり、連続記録20枚目以
降では、乾燥部58の下流において、未乾燥に起因する
ジャミングが発生した。
【0049】別の実験用の乾燥装置を用いて、上記プリ
ンタ10による連続画像記録および乾燥を再現して、乾
燥時間および湿度を調べた。その結果、1枚目の画像記
録では18秒で乾燥できたものが、連続記録10枚目で
は乾燥に21秒かかり、連続記録20枚目以降は、ほぼ
一定で乾燥に23秒の時間がかかることが分かった。ま
た、乾燥空間内の絶対湿度は、記録開始当初は0.02
4[kg/kg(dryair)]であったのが、連続記録20
枚目以降では0.048[kg/kg(dryair)]となっ
ていた。
【0050】以上の結果から、本例のプリンタ10で
は、環境温湿度が32℃で80%RHの場合のように、
設置環境の絶対湿度が0.02[kg/kg(dryair)]
以上の場合には、設定テーブルによる乾燥条件を70℃
とし、連続記録10枚目まではこの設定温度で乾燥を行
い、連続記録枚数が10枚以上となった時点で乾燥温度
を75℃に向上し、連続記録枚数が20枚以上となった
時点で乾燥温度を80℃に向上するように;また、環境
温湿度が10℃で20%RHの場合のように、設置環境
の絶対湿度が0.02[kg/kg(dryair)]未満の場
合には、設定テーブルによる乾燥条件を60℃とし、連
続記録10枚目まではこの乾燥温度で乾燥を行い、連続
記録枚数が10枚以上となった時点で乾燥温度を65℃
に向上し、連続記録枚数が20枚以上となった時点で乾
燥温度を70℃に向上するように; 連続記録時におけ
る乾燥条件の向上条件を設定すればよい。
【0051】以上の例においては、プリンタ10は、好
ましい態様として、環境温湿度に応じた乾燥条件の設定
と、連続記録時における乾燥条件の向上との両者を行っ
ているが、本発明はこれに限定はされず、いずれか一方
のみでもよい。例えば、連続記録でも所定条件に応じた
乾燥条件の向上を行わずに、環境温湿度のみから乾燥条
件を設定してもよく、あるいは、乾燥条件は環境温湿度
によらず基本的に一定として、連続記録の場合には、所
定条件に応じて乾燥条件を漸次向上してもよい。
【0052】また、本発明のプリンタ10においては、
乾燥部58に受像紙Pの温度検出手段を設け、この検出
結果に応じて、乾燥条件を調整するのが好ましい。例え
ば、受像紙温度の閾値を設定しておき、測定された受像
紙Pの温度が閾値以上の場合には、乾燥温度の低減(ヒ
ータoffを含む)や搬送速度の向上等によって、乾燥
部58における乾燥条件を低下する。逆に、受像紙Pの
温度が閾値を未満の場合は、乾燥温度の向上や搬送速度
の低減(搬送停止も含む)等によって、乾燥条件を向上
する。この際において、閾値の設定方法には、特に限定
はないが、例えば、乾燥温度の湿球温度〜乾球温度の範
囲内とすればよく、乾燥温度の半分とすれば、検出精度
の点で好ましい。
【0053】受像紙Pの温度測定手段としては、各種の
公知の温度測定手段が利用可能であるが、特に、サーモ
パイル等の非接触の測定手段を用いるのが好ましい。受
像紙Pの温度測定手段の設置位置にも特に限定はない
が、乾燥部58(ハウジング80の下部)からの出口付
近が好ましい。インクジェットで画像を記録された受像
紙Pは、インク乾燥中は蒸発熱によって温度が下がって
いるが、乾燥を終了すると、温風等の加熱によって急激
に温度が上昇する。従って、乾燥部58の出口近傍に受
像紙Pの温度測定手段を配置することにより、インクの
乾燥状態を正確に把握して、好適な乾燥条件の調整を行
うことができる。
【0054】また、本発明においては、受像紙Pの種類
判別手段(さらに、受像紙Pのサイズ判別を含むのが好
ましい)、インク吐出量の検出手段(画像データに応じ
た制御でも可)等を有し、これらによる情報に応じて、
乾燥条件を調整するのも好ましい。これらの調整や制御
は、例えば、予め設定したテーブル(ルックアップテー
ブル)や演算式を用いて行えばよい。
【0055】本発明のプリンタ10においては、記録ヘ
ッド50(インクの吐出部)と乾燥部58とは、空間的
に区切られているのが好ましい。このような構成を有す
ることにより、記録ヘッド50のインク吐出部の乾燥を
防止して、安定した高画質画像の記録を行うことができ
る。また、この効果を一層好適にするために、空気を導
入する等の方法で、記録ヘッド50を含む空間内を加圧
として、同空間内への温風(熱)の流入を防止してもよ
い。
【0056】搬送手段56によって搬送方向に搬送され
つつ、記録ヘッド50によってインクジェットによる画
像を記録され、乾燥部58によってインクを乾燥された
受像紙Pは、搬送手段56のニップローラ68とコンベ
ア66によって排出部18に供給される。排出部18
は、搬送ローラ対72および排出ローラ対74によって
受像紙Pを搬送して、例えば、図示しない排出トレイに
排出する。
【0057】図1に示されるプリンタ10においては、
インクジェットによって画像を記録された受像紙Pのイ
ンク乾燥を、温風によって行ったが、本発明は、これに
限定はされず、受像紙に着弾したインクの乾燥を、ヒー
トローラ、ヒートドラム、ヒートパネル等の接触加熱手
段で行ってもよい。なお、この際には、乾燥温度は、こ
れらの接触部材の温度となる。
【0058】接触乾燥手段によってインクを乾燥する場
合において、乾燥を制御するための接触乾燥手段の温度
検出(すなわち、乾燥温度の検出)は、原理を満たせ
ば、各種の方法が利用可能である。例えば、リン青銅バ
ネやステンレスバネのような高熱伝導性の弾性部材を用
い、この弾性部材に熱電対やサーミスタ等の温度検出手
段を熱電導性の良好な接着剤で接着し、弾性部材の有す
る弾性を利用して、温度検出手段を接触乾燥手段の発熱
面に当接して、温度を検出すればよい。
【0059】図2に、本発明のインクジェットプリンタ
の別の正面図を示す。前述の図1に示されるプリンタ1
0は、環境温湿度を測定して乾燥条件を設定したが、図
2に示されるインクジェットプリンタ90(以下、プリ
ンタ90とする)においては、乾燥部92は、装置(ハ
ウジング84)内部の絶対湿度を知見して、これに応じ
て乾燥条件を設定することにより、過乾燥や乾燥不足の
ない、適正にインクを乾燥したプリントの安定出力を実
現している。なお、図2に示されるプリンタ90は、温
湿度の測定位置および乾燥条件の設定方法が異なる以外
は、前記図1に示されるプリンタ10と同じ構成を有す
るので、同じ部材には同じ符号を付し、以下の説明は、
異なる部分を主に行う。
【0060】プリンタ90においては、先の温湿度計8
6と同様の温湿度計94がハウジング84の内部に配置
される。温湿度計92の配置位置は、ハウジング84
(装置)内であれば、特に限定は無いが、装置構成等に
応じて、可能な範囲で乾燥部58におけるインクの乾燥
位置(インクを乾燥される受像紙P)の近傍とするのが
好ましい。また、乾燥部92が略閉空間内に存在する場
合は、この閉空間内の温湿度を測定する。
【0061】温湿度計94による温度と湿度の測定結果
は、温風発生手段96(その制御手段)に送られる。プ
リンタ90の温風発生手段96は、乾燥条件の設定方法
が異なる以外は、前記プリンタ10の温風発生手段82
と同様のものである。
【0062】温風発生手段96は、温湿度計94が測定
した温湿度から、ハウジング84内の絶対湿度を導出す
る。なお、絶対湿度の導出は、公知の方法で行えばよ
く、例えば、予め、温湿度から絶対湿度を導出するテー
ブルや演算式を設定しておき、これを用いて行えばよ
い。
【0063】次いで、温風発生手段96は、温湿度計9
4が測定した温湿度から導出した装置内部の絶対湿度
(以下、内部絶対湿度とする)に応じて、装置内の絶対
温度が所定値(以下、所定絶対湿度とする)となるよう
に、乾燥条件、例えば前述の例と同様に乾燥温度および
待機温度を設定する。
【0064】一例として、温風発生手段96には、内部
絶対湿度から、ウジング84内を所定絶対湿度にするた
めの乾燥条件(本例においては、一例として、乾燥温度
と待機温度)を設定する設定テーブルが記憶されてい
る。あるいは、テーブルに変えて、内部絶対湿度から乾
燥温度等を算出する演算式でもよい。温風発生手段96
は、内部絶対湿度を導出したら、この設定テーブルを参
照して内部絶対湿度から待機温度および乾燥温度を設定
し、ヒータを待機温度に調整して、また、記録時には、
設定した乾燥温度となるようにヒータを駆動する。
【0065】なお、本例においても、所定絶対湿度、お
よび、内部絶対湿度に応じて装置内を所定絶対湿度にす
るための乾燥条件を得るための設定テーブルは、乾燥部
58の能力、記録ヘッド50の単位面積当たりの最大イ
ンク吐出量、プリンタ10の能力等に応じて適宜作成す
ればよい。
【0066】このような図2に示されるプリンタ90に
おいても、先のプリンタ10と同様に、連続記録を行う
場合には、予め設定された向上条件に応じて、乾燥条件
を漸次向上してもよいのは、もちろんである。
【0067】また、前述のプリンタの環境温湿度に応じ
た乾燥条件の設定と、このような内部絶対湿度に応じた
乾燥条件の設定(あるいはさらに、連続記録における乾
燥条件の向上)とを、併用してもよい。一例として、待
機中や記録開始時における乾燥条件を環境温湿度に応じ
て設定し、記録中や記録終了後(所定時間経過まで)に
おける乾燥条件を内部絶対湿度に応じて設定する方法が
例示される。あるいは、装置起動時のみ環境温湿度に応
じて乾燥条件を設定してもよく、この場合には、装置内
部のみに温湿度計を設置して、装置起動時における測定
結果を環境温湿度とみなして乾燥条件を設定してもよ
い。
【0068】以上、本発明のインクジェットプリンタに
ついて、詳細に説明したが、本発明は、上記実施例に限
定はされず、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、
各種の改良や変更を行ってもよいのは、もちろんであ
る。
【0069】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように、本発明の
インクジェットプリンタは、装置の設置環境や高速で連
続的な画像記録等によらず、過乾燥や乾燥不足を防止し
て、インクを適正に乾燥したプリントを安定して出力す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のインクジェットプリンタの一例であ
って、(A)は概略正面図を、(B)は部分概略斜視図
を、それぞれ示す。
【図2】 本発明のインクジェットプリンタの別の例の
概略正面図である。
【符号の説明】
10,90 (インクジェット)プリンタ 12 記録部 14 供給部 16 プレヒート部 18 排出部 20,22,72 搬送ローラ対 24,26 ガイド 28,66 コンベア 30 圧着ローラ 32 ヒートローラ 34 排気ファン 50 記録ヘッド 56 搬送手段 58 乾燥部 60a,60b ローラ 62 吸着ローラ 64 多孔エンドレスベルト 68 ニップローラ 70 吸着箱 74 排出ローラ対 80 ケーシング 82 温風発生手段 84 ハウジング 86,94 温湿度計

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】インクを吐出する複数のノズルおよび各ノ
    ズルに対応するインク吐出手段を有するインクジェット
    記録ヘッドと、前記インクジェット記録ヘッドによって
    画像を記録された受像媒体のインクを乾燥する乾燥手段
    と、装置内部の絶対湿度を検知する手段とを有し、 かつ、前記乾燥手段は、前記手段が検知した絶対湿度に
    応じて、前記乾燥手段による乾燥条件を設定することを
    特徴とするインクジェットプリンタ。
  2. 【請求項2】インクを吐出する複数のノズルおよび各ノ
    ズルに対応するインク吐出手段を有するインクジェット
    記録ヘッドと、前記インクジェット記録ヘッドによって
    画像を記録された受像媒体のインクを乾燥する乾燥手段
    と、設置環境の温度および湿度を測定する測定手段とを
    有し、 かつ、前記乾燥手段は、前記測定手段による測定結果に
    応じて、前記乾燥手段による乾燥条件を設定することを
    特徴とするインクジェットプリンタ。
  3. 【請求項3】前記インクジェット記録ヘッドが連続して
    画像記録を行う場合には、前記乾燥手段は、定められた
    条件に応じて、乾燥能力を前記設定した乾燥条件から漸
    次向上する請求項2に記載のインクジェットプリンタ。
  4. 【請求項4】インクを吐出する複数のノズルおよび各ノ
    ズルに対応するインク吐出手段を有するインクジェット
    記録ヘッドと、前記インクジェット記録ヘッドによって
    画像を記録された受像媒体のインクを乾燥する乾燥手段
    とを有し、 かつ、前記乾燥手段は、前記インクジェット記録ヘッド
    が連続して画像記録を行う場合には、乾燥能力を漸次向
    上するように、乾燥条件を予め定められた条件に応じて
    調整することを特徴とするインクジェットプリンタ。
  5. 【請求項5】前記乾燥手段は、受像媒体に接触する加熱
    手段および風の少なくとも一方を用いて、前記受像媒体
    のインクを乾燥する請求項1〜4のいずれかに記載のイ
    ンクジェットプリンタ。
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