JP2008119980A - インクジェット記録装置 - Google Patents

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孝之 奥村
Akihiro Takami
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Abstract

【課題】インクの乾燥不良を防止するとともに無駄な乾燥手段の動作を防止するインクジェット記録装置を提供する。
【解決手段】画像が形成された記録媒体を乾燥させる乾燥手段307と、温度測定手段301と、湿度測定手段302と、温度と飽和水蒸気量とを関連付けて記憶する記憶手段305と、温度測定手段が測定した温度と、湿度測定手段が測定した湿度とに基づいて、単位体積当たりの水蒸気量を算出する水蒸気量算出手段303と、記憶手段が記憶する温度と飽和水蒸気量との関連に基づいて、温度測定手段が測定した温度における飽和水蒸気量を算出する飽和水蒸気量算出手段304と、飽和水蒸気量と水蒸気量とに基づいて、単位体積あたりあとどれだけ水蒸気量が蒸発しうるかを示す蒸発可能水蒸気量を算出する蒸発可能水蒸気量算出手段306と、蒸発可能水蒸気量に応じて乾燥手段を制御する乾燥制御手段308とを設ける。
【選択図】図3

Description

本発明は、インクジェット記録装置に関し、詳しくは、画像が形成された記録媒体を乾燥させる乾燥手段を有するインクジェット記録装置に関する。
近年、事務用や工業用の高速記録に適合した、種々のインクジェット記録装置が普及している。例えば、用紙幅にわたる固定インクジェットヘッドを、用紙搬送方向に直交する方向に並設したラインヘッド搭載型インクジェット記録装置についても開発され、一部市販されている。このラインヘッド搭載型インクジェット記録装置によればA4用紙に毎分100枚以上の画像を形成することができる。
このような高速記録を行うインクジェット記録装置では、特に水性インクを用いる場合には、家庭用の低速機では問題にならない、インクの乾燥不良によるインクの裏写りという問題が発生する。つまり連続画像形成時に先行して画像形成された用紙の表面のインクが乾燥しきらずに、後続して画像形成された用紙の裏側に転移してしまうという現象が起こる。
このような問題を解消するため、例えば特許文献1では、装置内の空気中の水蒸気量を検出するとともに検出した水蒸気量が所定値以上であれば、インクを乾燥させる乾燥装置を動作させるインクジェット記録装置が開示されている。この特許文献1によれば、装置内の水蒸気量がインクの乾燥状態に影響を与える点に着目し、水蒸気量が所定量以上である場合に乾燥手段を動作させる。
特開2004−203034号公報
しかしながら、特許文献1に記載のインクジェット記録装置であっても、以下の理由から依然として課題は残されたままであった。画像形成のために用紙に吐出されたインクの蒸発のしやすさは、特許文献1で記載するように空気中の水蒸気量によって一義的に決まるものではない。すなわち、空気中の水蒸気量が同一でも温度によって飽和水蒸気量が異なるため、蒸発し易さが変化する。
本発明は、上記従来の問題を解決するために提案するものであって、さらに最適な乾燥制御手段を備え、インクの乾燥不良を防止することができるインクジェット記録装置を提供とすることを本発明の目的とする。
本発明のインクジェット記録装置は、記録媒体にインクを吐出して画像を形成するもので、画像が形成された記録媒体を乾燥させる乾燥手段と、温度を測定する温度測定手段と、湿度を測定する湿度測定手段とを備える。
乾燥手段には、例えば画像が形成された記録媒体に送風するファンや、画像が形成された記録媒体の温度を高めるためのヒーターが用いられる。温度測定手段は、既存の種々の温度センサを適用することができる。湿度測定手段も同様に、既存の種々の湿度センサを適用することができる。
また、インクジェット記録装置は、温度と飽和水蒸気量とを関連付けて記憶する記憶手段と、前記温度測定手段によって測定した温度と、前記湿度測定手段によって測定した湿度とに基づいて、単位体積当たりの水蒸気量を算出する水蒸気量算出手段と、前記記憶手段が記憶する温度と飽和水蒸気量との関連に基づいて、前記温度測定手段によって測定した温度における飽和水蒸気量を求める飽和水蒸気量算出手段とを備える。
前記記憶手段は、温度が分かればその温度における飽和水蒸気量が分かるように、例えば温度と飽和水蒸気量とが1対1に対応するテーブルとして、温度と飽和水蒸気量との関連を記憶している。この温度と飽和水蒸気量との関連に基づいて、装置内の温度における飽和水蒸気量が算出される。
さらに、インクジェット記録装置は、前記飽和水蒸気量算出手段が算出した飽和水蒸気量と前記水蒸気量算出手段が算出した水蒸気量とに基づいて、単位体積当たりあとどれだけ水蒸気量が蒸発しうるかを示す蒸発可能水蒸気量を算出する蒸発可能水蒸気量算出手段と、前記蒸発可能水蒸気量に応じて前記乾燥手段を制御する乾燥制御手段とを備える。
この蒸発可能水蒸気量の算出方法としては、飽和水蒸気量から実際の水蒸気量を差し引くことで求めることができる。この蒸発可能水蒸気量が所定値を上回っている場合は、乾燥制御手段は乾燥手段を起動させない。これに対して、蒸発可能水蒸気量が所定値を下回っている場合は、乾燥制御手段は乾燥手段を起動させる。すなわち、飽和水蒸気量が所定値に達していない場合には、記録媒体上のインク中の水分があまり蒸発しないことから記録媒体を乾燥させる必要がある場合とみなし、この場合にのみ乾燥手段を起動する。
以上より、本発明のインクジェット記録装置は記録媒体を乾燥させるか否かを装置内の蒸発可能水蒸気量に応じて決定し、乾燥させる必要がある場合にのみ乾燥させることができる。
以上より、記録媒体のインクの乾燥状態を最適に保ち、インクの乾燥不良を防止するとともに無駄な乾燥手段の動作を防止するインクジェット記録装置を提供することが出来る。
以下、添付図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
図1は本実施の形態におけるインクジェット記録装置の全体構成図である。
インクジェット記録装置100は、記録媒体となる用紙を収容する給紙カセット111と、用紙の搬送経路となる用紙搬送経路116と、用紙を排出トレイ131へ搬送する搬送ベルト113とを備える。
給紙カセット111は、装置本体の下部に設けられており、画像形成が行われる用紙を収容する。給紙カセット111には、給紙を行うための給紙ローラ121が配設されている。この給紙ローラ121により、給紙カセット111内の用紙は用紙送経路116へと順次給紙される。用紙搬送路116は、給紙カセット111から給紙された用紙を搬送ベルト113に導くガイド板から構成されている。この用紙搬送路116には、給紙された用紙を搬送する搬送ローラ対122が給紙カセット111側に配設され、2次給紙を行うレジストローラ対123が搬送ベルト113側に配設されている。したがって、給紙カセット111から給紙された用紙は、搬送ローラ対122によりレジストローラ対123へ搬送され、このレジストローラ123により、原稿の読取と同期して搬送ベルト113に送り込まれる。
上記搬送ベルト113は、レジストローラ対123により2次給紙された記録用紙を排出トレイ131に向けて搬送する。この搬送ベルト113は、用紙搬送方向の下流側と上流側に配設された駆動ローラ124、従動ローラ125に張設されている。
また、インクジェット記録装置は、インクを貯留するインク貯留部112と、インクを吐出するインクヘッド114とを備える。
インク貯留部112は、それぞれイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)のインクを貯留するインクタンク112Y,112M,112C,112Kから構成される。
インクヘッド114は、それぞれイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックのインクを吐出するラインヘッド114Y、114M、114C、114Kから構成されている。各ラインヘッド114Y、114M、114C、114Kは、下記のような構造により、インクを吐出する。
インクヘッド114の下面に形成されたノズル面141には、各ラインヘッド114Y、114M、114C、114K毎に、多数のノズルが用紙幅方向に用紙幅分だけ配列形成されている。各ノズルはラインヘッド114Y、114M、114C、114K内に各ノズルに対応して形成された加圧室(図示しない)にそれぞれ連通し、各加圧室は更に各ラインヘッド114Y、114M、114C、114K内に形成されたインク液室(図示しない)に連通している。インク液室は、インク供給チューブ(図示しない)を介して、対応する色のインクタンク112Y,112M,112C,112Kと連通しており、インクタンク112Y,112M,112C,112Kからインクが供給されるようになっている。
インクキャップ115は、インクの吐出が終了すると、インクヘッド114をキャッピングする。インクキャップ115が、ノズルの周囲を密閉した状態でキャッピングすることで、インク吐出口内のインクが自然蒸発により増粘するのを防ぐ。
インクキャップ115には、廃インクチューブ117を介して廃インクタンク118が接続されている。図示しないポンプの吸引力により、インクをノズルから強制的に吐出させることでノズルの目詰まりを解消したり、ノズル内の気泡や異物を取り除く。吐出された廃インクは、ポンプにより廃インクタンクに搬送されて廃棄される。
さらに、インクヘッド114の下流には、各ラインヘッド114Y、114M、114C、114Kから用紙に吐出されたインクを乾燥させるためのファン119及びヒータ120が配置されている。ファン119及びヒータ120は、画像が形成された用紙を乾燥させる乾燥手段として用いられる。ファン119は、回転により用紙に対して送風する送風手段である。ヒータ120は、用紙の温度を上昇させる加熱手段であって、本実施形態ではファン119からの送風温度を上昇させるために発熱する。乾燥手段によりインクが乾燥した用紙は、排出ローラ129により排出トレイ131に排紙される。
また、本インクジェット記録装置100は、温度センサ125及び湿度センサ126を備える。温度センサ125は、装置内の温度を検出するものであれば、特に限定はせず種々のセンサを用いることが出来る。本実施形態では、温度に対する感度が高いことから、半導体の負の温度特性(温度が上昇すると抵抗が減少するという特性)を利用したNTC(negative temperature coefficient)サーミスタが用いられる。湿度センサ126は、特に限定はせず種々のセンサを用いることが出来る。例えば、高分子膜の水分の吸収・放出に伴う誘電率変化から雰囲気の相対湿度を測定する高分子膜湿度センサ等を用いることが出来る。
図2は、インクジェット記録装置における制御系のハードウェア構成図である。
本インクジェット記録装置100は、CPU(Central Processing Unit)201、RAM(Random Access Memory)202、ROM(Read Only Memory)203、HDD(Hard Disk Drive)204及び上記印刷処理における各駆動部に対応するドライバ205が内部バス206を介して接続されている。前記CPU201は、例えばRAM202を作業領域として利用し、ROM203やHDD204等に記憶されているプログラムを実行し、当該実行結果に基づいて前記ドライバ205とデータや命令を授受することにより上記各駆動部の動作を制御する。
さらに、本インクジェット記録装置100には、温度センサ125、湿度センサ126、並びにファン119、ヒーター120が、前記内部バス306を介して接続されている。
CPU201は、温度センサ125、湿度センサ126からの信号を入力し、該入力した信号に応じて例えばROM203に格納されたプログラムを実行することで、ファン119やヒータ120の動作を制御する。CPU201は、ファン119及びヒータ120を個別に制御する。したがって、用紙を乾燥させる必要がある場合であっても、装置内が用紙が乾燥しやすい環境にあるか否かに応じてファン119やヒータ120の起動を制御することができる。例えば、装置内の環境が高温、低湿の比較的乾燥しやすい環境であれば、ファン119のみを起動させるだけでよい。これに対して、装置内が低温、高湿の乾燥しにくい環境であれば、ファン119及びヒータ120を起動させる。ヒータ120で熱せられた高温の空気が、ファン119によって用紙に送風されることで、インクはより乾燥しやすくなる。
また、前記CPU201は、ROM203やHDD204等に記憶されているプログラムを実行することによって、図3に示す各手段の動作を制御する。
図3は、本実施形態のインクジェット記録装置の機能ブロック図である。
温度測定部301は、前記温度センサからの検知信号を受信することで、装置内の温度を測定する。温度測定部301が測定した温度は、後述する水蒸気量算出部303及び飽和水蒸気量算出部304に通知される。
湿度測定部302は、前記湿度センサからの検知信号を受信することで、装置内の湿度を測定する。湿度測定部302が測定した湿度は、後述する水蒸気量算出部303に通知される。
水蒸気量算出部303は、温度測定部301から受信した測定温度と湿度測定部302から受信した測定湿度とに基づいて、装置内の単位体積当たりの水蒸気量を算出する。水蒸気量は、1立方メートル当たりに存在する水蒸気をグラム数で表したものである。
飽和水蒸気量算出部304は、温度測定部301から受信した測定温度に基づいて、その測定温度における飽和水蒸気量を求める。飽和水蒸気量は、1立方メートル当たりに存在できる水蒸気量をグラム数で表したものである。温度と飽和水蒸気量との関連情報は記憶部305に記憶されてり、この記憶部305内の関連情報を参照することで飽和水蒸気量を求めることができる。関連情報は、例えば温度毎に飽和水蒸気量が示される飽和水蒸気量テーブル305aとして記述されている。この飽和水蒸気量テーブル305aでは、温度と飽和水蒸気量との関連が1対1に対応しており、装置内の温度が分かればその温度における飽和水蒸気量が決定されるよう構成されている。飽和水蒸気量算出部304が求めた飽和水蒸気量は、蒸発可能水蒸気量算出部306に送信される。
蒸発可能水蒸気量算出部306は、装置内の1立方メートル当たりにあと何グラムの水蒸気が蒸発しうるかを示す蒸発可能水蒸気量を算出する。この蒸発可能水蒸気量は、前記飽和水蒸気量算出手段部304が算出した飽和水蒸気量から前記水蒸気量算出部303が算出した水蒸気量を引くことで求めることができる。
乾燥部307は、インクに含まれている余分な溶媒を気化させて取り除くことで、用紙上のインクを乾燥させる。本実施形態の乾燥部307は、上述のファン119及びヒータ120とで構成される。
乾燥制御部308は、前記蒸発可能水蒸気量に応じて前記乾燥部307を制御する。以下、乾燥制御部308の制御方法について説明する。
まず、乾燥制御部308は、蒸発可能水蒸気量算出部306が算出した蒸発可能水蒸気量に基づいて、装置内がどのような乾燥状態であるかを判定する。具体的には、記憶部305に記憶された乾燥状態テーブル305bを参照して判定する。乾燥状態テーブル305bは、温度と蒸発可能水蒸気量と装置内の乾燥状態とを関連付けた情報である。したがって、温度と蒸発可能水蒸気量が分かれば、装置内の乾燥状態が決定されるよう構成されている。
図4は、乾燥状態テーブル305bをグラフに置き換えた図であって、温度と蒸発可能水蒸気量と装置内の乾燥状態の関係を示す図である。横軸は温度(℃)を示し、縦軸は蒸発可能水蒸気量(g/m3)を示す。実線401は、飽和水蒸気量(g/m3)を示す。
装置内の乾燥状態は、画像が形成された用紙が自然に乾燥しうる状態である自然乾燥状態と、該自然乾燥状態よりも画像が形成された用紙が乾燥しにくい状態である第1強制乾燥状態と、画像が形成された用紙が最も乾燥しにくい状態である第2強制乾燥状態に区分される。これら3つの区分は、温度毎に蒸発可能水蒸気量が多い順に、自然乾燥状態、第1強制乾燥状態、第2強制乾燥状態となっている。
第1基準値402は、自然乾燥状態と第1強制乾燥状態との境界となる蒸発可能水蒸気量を示す。蒸発可能水蒸気量が第1基準値402以上である場合(例えば点A)は、装置内の乾燥状態は自然乾燥状態と判定される。なお、第1基準値402は温度が高くなるにつれて小さくなる(ずなわち、図4において第1基準値402は右下がり)。これは、同じ蒸発可能水蒸気量であっても温度が高くなるにつれて蒸発し易くなるからである。
第2基準値403は、第1強制乾燥状態と第2強制乾燥状態の境界となる蒸発可能水蒸気量を示し、第1基準値より小さい値となっている。蒸発可能水蒸気量が第1基準値402より小さいが第2基準値403以上である場合(例えば点B)は、装置内の乾燥状態は第1強制乾燥状態と判定される。蒸発可能水蒸気量が第2基準値403より小さい場合(例えば点C)は、装置内の乾燥状態は第2強制乾燥状態と判定される。なお、第2基準値403も、第1基準値402と同様の理由から温度が高くなるにつれて小さくなる(すなわち、図4において第2基準値403は右下がり)。
以上のようにして、乾燥制御部308は、装置内の乾燥状態を判定する。
次に、乾燥制御部308は、装置内の乾燥状態の判定結果に基づいて乾燥部307(ファン119及びヒータ120)を制御する。
装置内の乾燥状態が自然乾燥状態にあると判定した場合は(すなわち、蒸発可能水蒸気量が第1基準値402以上であると判定した場合)は、乾燥制御部は、ファン119やヒータ120を起動させない。自然乾燥状態にあれば、自然蒸発により用紙上のインクは自然乾燥するからである。
装置内の乾燥状態が第1強制乾燥状態にあると判定した場合(すなわち、蒸発可能水蒸気量が第1基準値より小さくかつ第2基準値以上であると判定した場合)は、ファン119のみを起動させて用紙を強制的に乾燥させる。第1強制乾燥状態であれば、ファン119のみの起動で十分に用紙を乾燥させることができるからである。
装置内の乾燥状態が第2強制乾燥状態にある場合(すなわち、蒸発可能水蒸気量が第2基準値より小さいと判定した場合)は、ファン119及びヒータ120の双方を起動させて用紙を強制的に乾燥させる。第2強制乾燥状態であれば、画像が形成された用紙が乾燥しにくい状態であるため、ファン119及びヒータ120の双方の起動で確実に用紙を乾燥させる必要があるからである。
次に、本インクジェット記録装置の乾燥手段の動作処理について説明する。なお、上述と重複する点については、簡単に説明する。
図5は、本実施形態のインクジェット記録装置による乾燥処理手順を示すフローチャートである。
まず、温度測定部が装置内の温度を測定し(S1)、湿度測定部が装置内の湿度を測定する(S2)。次に、水蒸気量算出部が単位体積当たりの水蒸気量を算出し(S3)、飽和水蒸気量算出部が装置内の測定温度における飽和水蒸気量を求める(S4)。
続いて、蒸発可能水蒸気量算出部が蒸発可能水蒸気量を算出する(S5)。この蒸発可能水蒸気量は、S4で算出した飽和水蒸気量からS3で算出した水蒸気量を引くことで求めることができる。
次に、乾燥制御部が、上記蒸発可能水蒸気量が自然乾燥状態にあるかどうかを判定する(S6)。この判定の結果、自然乾燥状態であると判定した場合は(S6の判定がYESの場合)、ファン及びヒータを起動させない。自然乾燥状態は十分にまだインクの溶媒が蒸発することができる状態であることから、省エネの観点からもあえてファンやヒータを起動させる必要はないからである。
他方、乾燥制御部が、蒸発可能水蒸気量が自然乾燥状態でないと判定した場合は(S6の判定がNOの場合)、次に第1強制乾燥状態であるかどうかを判定する(S7)。
乾燥制御部が、第1強制乾燥状態であると判定した場合は(S7の判定がYESの場合)、ファンのみを起動させる(S8)。これに対して、第1強制乾燥状態でないと判定した場合は(S7の判定がNOの場合)、ファン及びヒータを起動させる(S9)。この場合の装置内の乾燥状態は第2強制乾燥状態に該当するからである。
以上のように、蒸発可能水蒸気量が第1基準値以上であるか否か、あるいは第2基準値以上であるか否かに基づいて、装置内の乾燥状態を判定する。この判定の結果に応じて、ファン及びヒータを動作させるのか、ファンのみを動作させるのか、ファンもヒータも動作させないのかを決定する。これにより、ファンやヒータにより画像が形成された用紙を確実に乾燥させインクの乾燥不良を防止する一方で、必ずしもファン、ヒータを用いて強制的に乾燥させる必要はがない場合には、ファン、ヒータの無駄な動作を防止することができる。
上述のような各部に用いられる制御プログラムは、コンピュータ読取可能な媒体を用いて第三者に提供することができる。例えばプログラムの指令を電気信号や光信号、磁気信号などで表現し、その信号を搬送波に載せて送信することで、同軸ケーブルや銅線、光ファイバのような伝送媒体でそのプログラムを提供することができる。また制御プログラムをコンピュータ読取可能な記録媒体に記録してもよい。コンピュータ読取可能な記録媒体としては、CD−ROMやCD−R、CD−RW、DVD−ROM、DVD−RAM、DVD−R、DVD−RWなどの光学メディアや、フレキシブルディスクのような磁気メディア、フラッシュメモリやRAMのような半導体メモリを利用することができる。
上述した実施の形態は本発明の技術的範囲を制限するものではなく、既に記載したもの以外でも、本発明の範囲内で種々の変形や応用が可能である。
本発明にかかるインクジェット記録装置は、ファン、ヒータ等の無駄な動作を防止するとともに確実にインクを乾燥させることができ、インクジェット方式によって印刷を行うプリンタや複写機、複合機など様々な機器に有用である。
本実施形態のインクジェット記録装置の全体構成図。 本実施形態のインクジェット記録装置における制御系ハードウェアの概略構成図。 本実施形態のインクジェット記録装置の機能ブロック図。 温度と蒸発可能水蒸気量と装置内の乾燥状態との関連を示す図。 本実施形態のインクジェット記録装置による乾燥処理手順を示すフローチャート図。
符号の説明
100 インクジェット記録装置
119 ファン
120 ヒータ
125 温度センサ
126 湿度センサ
201 CPU
202 RAM
203 ROM
301 温度測定部
302 湿度測定部
303 水蒸気量算出部
304 飽和水蒸気量算出部
305 記憶部
305a 飽和水蒸気量テーブル
305b 乾燥状態テーブル
306 蒸発可能水蒸気量算出部
307 乾燥部
308 乾燥制御部

Claims (6)

  1. 記録媒体にインクを吐出して画像を形成するインクジェット記録装置であって、
    画像が形成された記録媒体を乾燥させる乾燥手段と、
    温度を測定する温度測定手段と、
    湿度を測定する湿度測定手段と、
    温度と飽和水蒸気量とを関連付けて記憶する記憶手段と、
    前記温度測定手段によって測定した温度と、前記湿度測定手段によって測定した湿度とに基づいて、装置内の単位体積当たりの水蒸気量を算出する水蒸気量算出手段と、
    前記記憶手段が記憶する温度と飽和水蒸気量との関連に基づいて、前記温度測定手段によって測定した温度における飽和水蒸気量を算出する飽和水蒸気量算出手段と、
    前記飽和水蒸気量算出手段が算出した飽和水蒸気量と前記水蒸気量算出手段が算出した水蒸気量とに基づいて、装置内において単位体積あたりあとどれだけ水蒸気量が蒸発しうるかを示す蒸発可能水蒸気量を算出する蒸発可能水蒸気量算出手段と、
    前記蒸発可能水蒸気量に応じて前記乾燥手段を制御する乾燥制御手段と、
    を有するインクジェット記録装置。
  2. 前記乾燥手段が、画像が形成された記録媒体に送風する送風手段を含む
    請求項1に記載のインクジェット記録装置。
  3. 前記乾燥手段が、画像が形成された記録媒体の表面温度を高める加熱手段を含む
    請求項1又は2に記載のインクジェット記録装置。
  4. 前記乾燥制御手段が、前記蒸発可能水蒸気量が所定の第1基準値以上であるか否かを判定し、その判定結果に基づいて乾燥手段を動作させるか否かを制御する
    請求項1乃至3のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
  5. 前記乾燥手段が、画像が形成された記録媒体に送風する送風手段と、画像が形成された記録媒体の表面温度を高める加熱手段とを備え、
    前記乾燥制御手段が、前記蒸発可能水蒸気量が所定の第1基準値より小さくかつ前記第1基準値より小さく設定された所定の第2基準値以上である場合は、前記送風手段のみを動作させ、前記蒸発可能水蒸気量が前記第2基準値より小さい場合は、前記送風手段及び前記加熱手段を動作させる
    請求項1に記載のインクジェット記録装置。
  6. 前記温度測定手段が装置内の温度を測定し、
    前記湿度測定手段が装置内の湿度を測定する
    請求項1乃至5のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
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