JP2002113830A - 積層フィルム及びその回収再生方法 - Google Patents

積層フィルム及びその回収再生方法

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JP2002113830A
JP2002113830A JP2000311832A JP2000311832A JP2002113830A JP 2002113830 A JP2002113830 A JP 2002113830A JP 2000311832 A JP2000311832 A JP 2000311832A JP 2000311832 A JP2000311832 A JP 2000311832A JP 2002113830 A JP2002113830 A JP 2002113830A
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polyamide resin
melting point
film
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Yutaka Yamaguchi
裕 山口
Koji Nakamura
孝治 中村
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Ube Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ポリアミド樹脂とポリオレフィン樹脂からなる
積層フィルムの製造において、発生するスクラップの有
効な回収再生利用法を提供する。 【解決手段】融点が120〜200℃のポリアミド樹脂
からなる層(A)を最外層に有し、融点が120〜20
0℃のポリアミド樹脂とポリオレフィン樹脂の混合物か
らなる層(B)を少なくとも1層以上有する積層フィル
ムであって、前記層(B)が、前記積層フィルムの製造
時のスクラップを原料とする回収層であることを特徴と
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、積層フィルム及び
その回収再生方法に関する。詳しくは、特定の融点を有
するポリアミド樹脂層とポリオレフィン樹脂層からなる
回収層を有する積層フィルム及びその回収再生方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】ポリアミド樹脂層とポリオレフィン樹脂
層からなる積層フィルムは特徴ある物性を具備してお
り、多方面で利用されている。これら積層フィルム製造
の際、運転を開始してから、規格内の製品が得られる定
常状態に達するまでの間に、規格外のフィルムができた
り、定常状態に達してからでも、耳トリムと称される切
断端材ができたりする。これら規格外フィルムや切断端
材(以下、これらを総称してスクラップと呼ぶ。)から
は、個別の熱可塑性樹脂を分別回収することは実質的に
不可能ある。しかし、これらの樹脂混合物を廃棄処分す
ると原料歩留りが低下し経済性を損なう上、廃棄処分自
体にもコストがかかるという問題があった。
【0003】従来より、ポリアミド樹脂層およびポリオ
レフィン樹脂層からなる積層フィルムのスクラップを回
収再生利用しようとする試みがなされてきたが、ポリア
ミド樹脂とオレフィン樹脂の相溶性は悪く、フィッシュ
アイゲルが生じ易く、著しく外観を損ねるため、透明性
については実用上満足のいくものは得られないというの
が実状であった。
【0004】これらを解決する方法として、特開平05
−32816号公報、特開平05−32817号公報に
多層フィルムのスクラップに低分子量ポリオレフィンを
配合することを特徴とする多層フィルムの回収再生利用
法が提案されている。しかしながら、この方法により得
られるフィルムの透明性は十分満足し得るものではなか
った。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、ポリアミド
樹脂とポリオレフィン樹脂からなる積層フィルムの製造
において、発生するスクラップの有効な回収再生利用法
を提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、かかる問
題を鑑み、鋭意検討を行った結果、特定の融点を有する
ポリアミド樹脂とポリオレフィン樹脂を使用した場合、
製造の際に生じるスクラップを有効に再生利用できるこ
とを見出し、本発明を完成させた。
【0007】すなわち、本発明は、融点が120〜20
0℃のポリアミド樹脂からなる層(A)を最外層に有
し、融点が120〜200℃のポリアミド樹脂とポリオ
レフィン樹脂の混合物からなる層(B)を少なくとも1
層以上有する積層フィルムであって、前記層(B)が、
前記積層フィルムの製造時のスクラップを原料とする回
収層であることを特徴とする積層フィルムを提供するも
のである。
【0008】また、本発明は、融点が120〜200℃
のポリアミド樹脂からなる層(A)を最外層に有し、融
点が120〜200℃のポリアミド樹脂とポリオレフィ
ン樹脂の混合物からなる層(B)を少なくとも1層以上
有する積層フィルムにおける、前記層(B)の製造用原
料として、前記積層フィルムの製造時のスクラップを回
収して用いることを特徴とする積層フィルムの回収再生
方法を提供するものである。
【0009】
【発明の実施の形態】以下に本発明を詳細に説明する。
本発明において使用されるポリアミド樹脂は、融点が1
20〜200℃であり、3員環以上のラクタム、アミノ
酸、またはジアミンとジカルボン酸とからなるナイロン
塩を共重合することによって得られるポリアミド樹脂で
ある。これらの共重合は溶融重合、溶液重合や固相重合
など公知のポリアミドの重合方法で行うことができる。
製造装置としては、バッチ式反応釜、一槽式ないし多槽
式の連続反応装置、管状連続反応装置、一軸型混練押出
機、二軸型混練押出機などの混練反応押出機など、公知
のポリアミド製造装置を用いることができる。
【0010】融点が120〜200℃のポリアミド樹脂
の構成成分としては、ε―カプロラクタム、ヘキサへチ
レンジアミンとアジピン酸の等モル塩、ヘキサメチレン
ジアミンとセバシン酸の等モル塩、ヘキサメチレンジア
ミンとドデカジオン酸の等モル塩、11―アミノウンド
デカン酸、12―アミノドデカン酸などを挙げることが
できる。すなわち、融点が120〜200℃のポリアミ
ド樹脂とは、ポリ−ε−カプラミドを反復構造単位と
し、ポリヘキサメチレンアジパミド、ポリヘキサメチレ
ンセバカミド、ポリヘキサメチレンドデカミド、ポリウ
ンデカンアミド、ポリラウリルラクタムの群より選ばれ
る少なくとも1種以上を反復構造単位とする共重合体で
ある。
【0011】具体的な組み合わせの例としては、ナイロ
ン6/66(ナイロン6とナイロン66の共重合体、以
下、共重合体は同様に記載)、ナイロン6/610、ナ
イロン6/612、ナイロン6/11、ナイロン6/1
2などの2元共重合体、ナイロン6/66/610、ナ
イロン6/66/612、ナイロン6/66/11、ナ
イロン6/66/12、ナイロン6/610/12、ナ
イロン6/611/12などの3元共重合、ナイロン6
/66/11/12などの4元共重合体等が挙げられ
る。
【0012】これらの共重合体の重合比率は、融点が1
20〜200℃、好ましくは130〜180℃になるよ
うに選ぶ必要がある。融点が上記範囲を満たす範囲であ
れば、さらに他成分を少量共重合することも可能であ
り、上記記載のポリアミド樹脂をブレンドして用いるこ
ともできる。ポリアミド樹脂の融点が200℃より高い
場合、ポリアミド樹脂とポリオレフィン樹脂を混合した
スクラップは、相溶性は悪く、フィッシュアイゲルが生
じ易く、これを利用した積層フィルムの外観を損ねるた
め好ましくない。一方、ポリアミド樹脂の融点が120
℃より低い場合、スクラップの再生回収の面からは望ま
しいが、ポリアミド共重合体の製造面、コスト面から不
利となる。尚、ここでいう融点とは、例えば、Perkin E
lmer社製示差走査熱量計DSCTACで昇温速度10℃/
分で測定した場合の融解最大ピーク温度を示すものであ
る。
【0013】上記例示のポリアミド共重合体の中でも、
得られる効果や経済性、入手の容易さなどを考慮して、
ナイロン6/66共重合体、ナイロン6/12共重合
体、ナイロン6/66/12三元共重合体が特に好まし
い。かかる融点を有する重合比率として、特に制限はな
いが、経済性を考慮して、ナイロン66及び/又はナイ
ロン12のモノマー成分が30〜60重量%のものが好
ましい。
【0014】本発明で使用されるポリアミド樹脂は、J
IS K6810に準じ、98%硫酸中濃度1%、温度
25℃の条件で測定された相対粘度〔η-rel〕が、2〜
6、好ましくは2〜5の範囲のものである。相対粘度が
低すぎると、得られるフィルムの機械的強度が不十分な
ことがあり、高すぎると押出圧力やトルクが高くなりす
ぎて成形が困難になることがある。
【0015】本発明で使用されるポリアミド樹脂につい
ては、更に、JIS K6810に規定する低分子量物の含
有量の測定方法に準じて測定した水抽出量が1%以下、
好ましくは0.5%以下になるようにすることが好まし
い。水抽出量が多いと、ダイ付近へのオリゴマー成分の
付着が著しく、これら付着物によるダイラインやフィッ
シュアイの発生により外観不良が生じ易い。さらに、ポ
リアミド樹脂は、オレフィン樹脂と比較して吸湿性が大
きく、吸湿したものを使用すると、原料を溶融押出しす
る際、加水分解が起こるためオリゴマーが発生し、フィ
ルム製造が困難となるので、事前に乾燥し水分含有率が
0.1重量%以下とするのが好ましい。
【0016】また、本発明で使用されるポリアミド樹脂
には、得られるフィルムの特性を損なわない範囲内で、
酸化防止剤、熱安定剤、耐候剤、滑剤、無機フィラー、
帯電防止剤、ブロッキング防止剤、防曇剤、着色剤や他
の熱可塑性樹脂等を配合してもよい。
【0017】特に、N,N’−エチレンビスステアリン
酸アミドに代表されるビスアミド化合物を添加すること
が望ましい。さらに、滑り性や耐摩耗性向上のため、タ
ルクに代表されるシリカ−マグネシウム類、クレー、カ
オリン、焼成カオリン、焼成クレーに代表されるシリカ
−アルミナ系粘土鉱物(含水珪酸アルミニウム類)、ウ
ォラスナイト、ゾノトライトに代表されるシリカ−カル
シウム類など珪酸塩化合物やシリカ、アルミナ、炭酸カ
ルシウムなどの無機フィラーを添加することが望まし
い。
【0018】これら無機フィラー粒子は、10μm以上
の粒径をもつ粒子を実質的に含まない、かつ平均粒径が
0.5〜5.0μmの範囲のものを使用することが望ま
しい。また、無機フィラーは、高純度品を用いるのが望
ましく、さらに、シランカップリング剤やチタニウム系
カップリング剤などの周知の表面処理剤で処理したもの
を使用すると、良好な分散が得られると同時に、得られ
るフィルムの透明性も改良される。
【0019】本発明に使用されるポリオレフィン樹脂と
は、エチレン、プロピレン、ブテン−1、ペンテン−
1、ヘキセン−1、デセン−1、4−メチルブテン−
1、4−メチルペンテン−1、オクテン−1等のα−オ
レフィンの単独重合または共重合体、α−オレフィンを
主成分とする異種単量体との共重合体である。
【0020】例えば、高密度ポリエチレン、中密度ポリ
エチレン、高圧法低密度ポリエチレン、直鎖低密度ポリ
エチレン、ポリプロピレン、ポリブテン−1、ポリ−4
−メチルペンテン−1の単独重合体やエチレン−プロピ
レン共重合体、エチレン−ブテン−1共重合体、エチレ
ン−4−メチルペンテン−1共重合体、エチレン−ヘキ
セン−1共重合体、エチレン−オクテン−1共重合体な
どのエチレン−α−オレフィン共重合体、さらには、異
種単量体が極性ビニルモノマーであるエチレン−ビニル
エステル共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸共重
合体、エチレン−(メタ)アクリル酸エステル共重合
体、アイオノマー樹脂などや、上記ポリオレフィンやエ
チレン共重合体を無水マレイン酸や(メタ)アクリル酸
グリシジルなどでグラフト変性した変性オレフィン重合
体を挙げることができる。用いるポリオレフィン樹脂は
1種でも、2種以上の樹脂をブレンドしたものを用いて
もよい。
【0021】これら、ポリオレフィン樹脂のメルトフロ
ーレートについては特に限定はないが、230℃、21
60g荷重において、好ましくは0.1〜100g/1
0分であり、共押出するポリアミド樹脂とメルトフロー
レートが近いことが望ましい。
【0022】本発明に係わる積層フィルムは、融点が1
20〜200℃のポリアミド樹脂からなる層(A)を最
外層に有し、融点が120〜200℃のポリアミド樹脂
とポリオレフィン樹脂の混合物からなる層(B)を少な
くとも1層以上有する積層フィルムである。融点が12
0〜200℃のポリアミド樹脂からなる層(A)が最外
層にあることにより、耐摩耗性、耐熱性、耐油性、耐薬
品性、耐候性、透明性、機械的強度など諸性能に優れ
る。
【0023】また、融点が120〜200℃のポリアミ
ド樹脂とポリオレフィン樹脂の混合物からなる層(B)
は、前記積層フィルムの製造時のスクラップを回収して
原料として用いて製造された回収層である。これによ
り、製造の際生じるスクラップを廃棄すること無く、有
効に再生利用できる。この層(B)を製造する原料とな
る融点が120〜200℃のポリアミド樹脂とポリオレ
フィン樹脂の混合物は、積層フィルムを製造する際に生
成する規格外のフィルムや切断端材(耳トリム)として
発生するスクラップ混合物、あるいは該スクラップ混合
物にバージン原料を加えて調製したものが用いられる。
その混合割合は融点が120〜200℃のポリアミド樹
脂とポリオレフィン樹脂とを重量比で2:98〜30:
70の範囲内で選ぶのが好ましい。ポリアミド樹脂の配
合量が2重量%未満、かつポリオレフィン樹脂の配合量
が98重量%より大きい場合、スクラップ回収による経
済効果があまり得られず、また、ポリアミド樹脂の配合
量が30重量%より大きく、かつポリオレフィン樹脂が
70重量%未満の場合、ポリアミド樹脂とポリオレフィ
ン樹脂の相溶性から好ましくない。
【0024】本発明の積層フィルムから生じたスクラッ
プは、粉砕機、造粒機等により、圧ペレットまたはペレ
ット状にしたものを用いることができる。また、積層フ
ィルムは、公知の方法により、製造することができる。
例えば共押出シート成形、共押出キャスティングフィル
ム成形、共押出インフレーションフィルム成形など所謂
共押出法により製造することができる。層(A)用の融
点が120〜200℃のポリアミド樹脂および層(B)
用の融点が120〜200℃のポリアミド樹脂とポリオ
レフィン樹脂の混合物の原料を別々の押出機で溶融混練
し、T−ダイあるいはコートハンガーダイによりフラッ
トフィルム状に押出し、キャスティングロール面上にキ
ャスティング、冷却してフィルムを製造する多層キャス
ティング法、リング状ダイにより筒状に溶融押出したチ
ューブ状物を空冷あるいは水冷してフィルムを製造する
多層チューブラー法等がある。これらにより、実質的に
無定型で配向していない積層未延伸フィルムを製造す
る。
【0025】この際、必要に応じて、2種の層間に接着
強度を向上する目的で、接着性樹脂層や強度保持層を設
けてもよい。接着性樹脂としては、実用段階でデラミを
起さないものであればよく、特に限定されないが、不飽
和カルボン酸またはその無水物をオレフィン重合体に、
化学的に(例えば付加反応、グラフト反応)結合して得
られる、カルボキシル基を有する変性ポリオレフィン樹
脂が挙げられる。具体的には、無水マレイン酸グラフト
変性ポリエチレン、無水マレイン酸グラフト変性ポリプ
ロピレン、無水マレイン酸グラフト変性ポリエチレン−
エチルアクリレート共重合体、無水マレイン酸グラフト
変性ポリエチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−
(メタ)アクリル酸共重合体、アイオノマー樹脂から選
ばれる1種または2種以上の混合物が好適なものとして
挙げられる。
【0026】得られた積層未延伸フィルムを公知の延伸
法により、延伸してもよい。延伸工程は積層未延伸フィ
ルムの製造に引続き、連続して実施しても良いし、積層
未延伸フィルムを一旦巻き取り、別工程として延伸を実
施しても良い。二軸延伸の方法は、テンター式逐次二軸
延伸法、テンター式同時二軸延伸法、チューブラー延伸
法など公知の延伸方法が採用できる。
【0027】また、本発明の積層フィルムの厚みは特に
限定されないが、層(A)の厚みとして3〜200μ
m、好ましくは5〜150μmであり、層(B)の厚み
は、積層フィルム全体の強度、透明性等を考慮して、任
意に決定される。
【0028】さらに、本発明の積層フィルムは、印刷
性、ラミネート、粘着剤付与性を高めるため、コロナ放
電処理、プラズマ処理、火炎処理、酸処理などの表面処
理を行うことができる。また、必要に応じて、このよう
な処理がなされた後、印刷、ラミネート、粘着剤塗布、
ヒートシールなどの二次加工工程を経てそれぞれの目的
とする用途に使用することができる。
【0029】本発明の積層フィルムは、フィルム以外に
も、目的・用途に応じて、シート状、ボイル状、トレイ
状等の各種積層体とすることができる。例えば、建材
用、壁紙用表皮材やデスクマットやファイル、フォルダ
ーなど文具シート等として、幅広い分野で利用できる。
【0030】
【実施例】以下において実施例および比較例を掲げて本
発明をさらに詳しく説明するが、これらの例に限定され
ないのは勿論である。以下、実施例、比較例で使用した
ポリアミド樹脂、ポリオレフィン樹脂、評価方法および
スクラップの調整法を記載する。 使用したポリアミド樹脂、ポリオレフィン樹脂 (A−1)ナイロン6/12:宇部興産株式会社製UBE NY
LON7028B、融点160℃、相対粘度 2.6 (A−2)ナイロン6/12:宇部興産株式会社製UBE NY
LON7128B、融点140℃、相対粘度 2.6 (A−3)ナイロン6:宇部興産株式会社製UBE NYLON1
022B、融点220℃、相対粘度 3.6 (B−1)無水マレイン酸変性ポリエチレン:宇部興産
株式会社製 UBEBOUND F3000 (B−2)低密度ポリエチレン:宇部興産株式会社製 U
BEポリエチ F023
【0031】(1)フィルム外観 得られた積層フィルムの外観を目視にて、以下の基準に
て判定した。 ○:均一かつ良好な相溶性を示し、フィッシュアイゲル
が見られない。 △:相溶性は良好であるが、一部にフィッシュアイゲル
が見られる。 ×:相溶性が悪く、フィッシュアイゲルが多く見られ
る。
【0032】(2)透明性(ヘイズ) スガ試験機社製直読ヘイズコンピューター(HGM-2DP)
を使用し、ASTM D−1003に準じて曇度(ヘイ
ズ)を測定を行なった。 (3)引張強度 オリエンテック製テンシロンUTM III―200によ
り、ASTM D−882に準じ、引張強度を測定した。
【0033】(4)スクラップの調製法 積層フィルムのスクラップとして、表1記載のポリアミ
ド樹脂(外層)/変性ポリオレフィン樹脂(B−1)
(中間層)/ポリオレフィン樹脂(B−2)(内層)=
30/10/50μmの3層共押出積層フィルムを粉砕
後、造粒機でペレット化した。これに、バージンの原料
をブレンドし、表1に示すスクラップ(ポリアミド樹脂
とポリオレフィン樹脂の混合物)を得た。
【0034】実施例1 ポリアミド樹脂A−1にエチレンビスステアリン酸アミ
ド1000ppmを添加したポリアミド樹脂組成物(外
層)とポリオレフィン樹脂B−2(中間層)およびスク
ラップ(内層,回収層)をφ40mm押出機3台を使用
して別々に溶融させ、水冷インフレーション用ダイ(プ
ラコー社製)を用いて、外層が30μm、中間層が10
μm、そして内層が50μmの各々よりなる3層構成の
積層フィルムを得た。得られたフィルムについて、前記
の方法により外観、透明性、引張強度を評価した。その
結果を、各層の組成と共に、表1に示す。
【0035】実施例2 実施例1において、外層を表1に記載したように代えた
他は、同例に記載した同様の方法で、積層フィルムを得
た。得られたフィルムについて、前記の方法により外
観、透明性、引張強度を評価した。その結果を、各層の
組成と共に、表1に示す。
【0036】実施例3 実施例1において、内層(回収層)の組成比を表1に記
載したように代えた他は、同例に記載した同様の方法
で、積層フィルムを得た。得られたフィルムについ
て、、前記の方法により外観、透明性、引張強度を評価
した。その結果を、各層の組成と共に、表1に示す。
【0037】比較例1 実施例1において、外層を表1に記載したように代えた
他は、同例に記載した同様の方法で、積層フィルムを得
た。得られたフィルムについて、前記の方法により外
観、透明性、引張強度を評価した。その結果を、各層の
組成と共に、表1に示す。
【0038】比較例2 実施例1において、内層(回収層)の組成比を表1に記
載したように代えた他は、同例に記載した同様の方法
で、積層フィルムを得た。得られたフィルムについて、
前記の方法により外観、透明性、引張強度を評価した。
その結果を、各層の組成と共に、表1に示す。
【0039】
【表1】
【0040】
【発明の効果】本発明は、特定の融点を有するポリアミ
ド樹脂を積層フィルムに用いることにより、従来、回収
再生が不可能であったポリアミド樹脂層とポリオレフィ
ン樹脂層より構成され、必要に応じて接着層を含む積層
フィルムにおいて、スクラップの回収再生が容易に行
え、かつ得られた積層フィルムの物性も実用上問題な
い。そのため、スクラップの廃棄が不要となるため、環
境に優しく、かつ、生産性が向上するという、産業上利
用価値が大きく、極めて有用な技術である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B29K 77:00 B29K 77:00 Fターム(参考) 4F100 AK03B AK46A AK46B AK46C AK46K AL05B BA03 BA06 BA10A BA10C BA15 JA04A JA04B JA04C JK02 JK14 JL16 JL16B JN01 YY00A YY00B YY00C 4J002 BB031 BB051 BB061 BB071 BB081 BB121 BB151 BB171 BB211 BB231 BN051 CL052 GF00

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】融点が120〜200℃のポリアミド樹脂
    からなる層(A)を最外層に有し、融点が120〜20
    0℃のポリアミド樹脂とポリオレフィン樹脂の混合物か
    らなる層(B)を少なくとも1層以上有する積層フィル
    ムであって、前記層(B)が、前記積層フィルムの製造
    時のスクラップを原料とする回収層であることを特徴と
    する積層フィルム。
  2. 【請求項2】層(B)が、融点が120〜200℃のポ
    リアミド樹脂2〜30重量%とポリオレフィン樹脂98
    〜70重量%の混合物よりなることを特徴とする請求項
    1記載の積層フィルム。
  3. 【請求項3】融点が120〜200℃のポリアミド樹脂
    が、ポリ−ε−カプラミドを反復構造単位とし、ポリヘ
    キサメチレンアジパミド、ポリヘキサメチレンセバカミ
    ド、ポリヘキサメチレンドデカミド、ポリウンデカンア
    ミド、ポリラウリルラクタムの群より選ばれる少なくと
    も1種以上を反復構造単位とする共重合体であることを
    特徴とする請求項1または2に記載の積層フィルム。
  4. 【請求項4】融点が120〜200℃のポリアミド樹脂
    からなる層(A)を最外層に有し、融点が120〜20
    0℃のポリアミド樹脂とポリオレフィン樹脂の混合物か
    らなる層(B)を少なくとも1層以上有する積層フィル
    ムにおける、前記層(B)の製造用原料として、前記積
    層フィルムの製造時のスクラップを回収して用いること
    を特徴とする積層フィルムの回収再生方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2013521343A (ja) * 2010-02-25 2013-06-10 イー・アイ・デュポン・ドウ・ヌムール・アンド・カンパニー 強靭化剤を有する再生熱可塑性物質
JP2016087892A (ja) * 2014-10-31 2016-05-23 住友ベークライト株式会社 多層フィルム及びその製造方法

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