JP2002113547A - 筒状部材の鍛造・圧造成形方法 - Google Patents

筒状部材の鍛造・圧造成形方法

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JP2002113547A JP2000307852A JP2000307852A JP2002113547A JP 2002113547 A JP2002113547 A JP 2002113547A JP 2000307852 A JP2000307852 A JP 2000307852A JP 2000307852 A JP2000307852 A JP 2000307852A JP 2002113547 A JP2002113547 A JP 2002113547A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 筒状部材の構成材料(金属種や鋼種)の変更
や焼き入れ処理によることなく、端面近傍の強度も充分
に高い筒状部材を得ることができる筒状部材の鍛造・圧
造成形方法を提供する。 【解決手段】 中実ブランクを工具型穴に挿入した後、
中実ブランクの端面より打ち込みピンを打ち込むことに
より筒状部材を形成する筒状部材の鍛造・圧造成形方法
において、前記打ち込みピンの打ち込み前に中実ブラン
クの端面近傍に歪みを付与する第1段加工(ブランクの
端面からブランク全長の5〜50%までの領域に絞り加
工を施す加工、又は、押し込み用ピンをブランクの端面
からブランク全長の5〜50%の深さまで押し込む加
工、或いは、中実ブランクの端面近傍の圧縮加工)を施
すことを特徴とするもの。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、筒状部材の鍛造・
圧造成形方法に関する技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】自動車、産業機械等の機械構造物を構成
する金属製部材には、その使用目的により筒状に成形さ
れるものが多数ある。これらの筒状部材の多くが、鍛造
・圧造により成形されている。具体的には、中実ブラン
クを工具型穴に挿入した後、該ブランクの一方または両
方の端面より打ち込みピンを打ち込むことにより筒状部
材を形成するような方法が採られている。具体的な製造
方法の一例を、以下、図1を用いて説明する。
【0003】図1の(a) に示す第1工程により、1番ダ
イス31の1番型穴41に1番パンチ51によって中実
ブランク1aを打ち込み、該パンチ51の先端の食込み
及びノックアウトピン67の食込みによって、ブランク
の両端面に浅い凹み13を形成すると共に、ブランクの
型穴41の奥側先端外周縁に丸み11を形成する。図1
の(b) に示す第2工程により、図1(a) のブランク1a
を反転して、2番パンチ52によって2番ダイス32の
型穴42に打ち込み、ブランクの型穴42の奥側先端外
周縁に丸み12を形成する。これによって、ブランクの
両端面外周縁に丸み11、12が形成されたことにな
る。
【0004】図1の(c) に示す第3工程により、図1
(b) のブランク1bを再び反転して、3番パンチ53に
よって3番ダイス33の型穴43に打ち込み、該型穴4
3の中央に待機する打ち込みピン6をブランクのパンチ
側端面に接近する程度に深く食込ませて、底付き円筒部
材1cを形成する。ここで、底付き円筒部材1cの底部
14は、該円筒部材1cのパンチ側先端近傍に位置して
いる。図1の(d) に示す第4工程により、図1(c) の底
付き円筒部材1cを、筒状の4番パンチ54によって4
番ダイス34の型穴44に打ち込み、4番ダイス34の
型穴44の中央に待機する孔抜きピン61によって底付
き円筒部材の底部14を打ち抜き、両端開口の円筒部材
1dを形成する。底部14であった抜きカス19は、筒
状4番パンチ54の内孔55を通って外部に排出され
る。
【0005】尚、上記の例の場合には、打ち込みピンを
ブランクの一方の端面から反対側端面近傍まで打ち込ん
でいるが、その他にも、打ち込みピンを両方の端面から
打ち込む場合もあり、この場合には底はブランクのより
中央付近に作られることになる。上記のような打ち込み
ピンをブランクの一方の端面から反対側端面近傍まで打
ち込む製造方法の例において被加工材は図8に示すよう
に形状が変化する。即ち、図8の(a) に示す中実ブラン
クは、打ち込みピンによる打ち込み加工により図8の
(b) に示す底付き円筒部材となり、この底付き円筒部材
の底部の打ち抜き加工により図8の(c) に示す円筒部材
となる。
【0006】上記のように、筒状部材は、ブランクの一
方または両方の端面より打ち込みピンを打ち込むことに
より所望の形状を有する筒状部材として製造されるので
あるが、これら筒状部材については形状の他にその用途
に応じた強度(硬度)が必要とされる。従来、この強度
は、用いる金属種、鋼種の選択、また、鋼であれば更に
最終形状に成形後の焼き入れ処理等によって調整されて
いる。
【0007】一方、上記のように筒状部材を成形する方
法においては、打ち込みピンが打ち込まれるブランクの
端面近傍では、より打ち込みが進んで歪みが蓄積される
領域に比べて歪みが小さく、強度(硬度)が低くなる傾
向がある。この例を図2に示す。即ち、図2に、ブラン
クに打ち込みピンを打ち込んだ際にブランクに与えられ
る歪みについて計算にて解析した結果の一例を示す。こ
の図2は、上方から打ち込みピンを打ち込んだ際の歪み
の分布を歪みレベルの等高線で示したものであるが、打
ち込み過程の初期にあたる端面近傍で与えられる歪みが
小さくなっている様子がわかる。
【0008】筒状部材は、実際の使用にあたって、他の
部材と接合される場合も多く、実際の使用環境において
は、この接合部付近の強度が最も重要視されるため、前
記の強度の調整は、筒状部材の端面近傍の強度を調整す
ること(所望の強度レベルに上げること)が大きな目的
となっている。
【0009】ところで、近年、地球環境問題への関心の
高まり等から金属材料を用いた各種部材においての高強
度化への要求が高まっている。例えば、自動車分野にお
いては、使用されている金属製部材を高強度化すれば、
同一の強度レベルを得るために必要な部材のコンパクト
化が可能となり、結果として車体軽量化による燃費向上
が図られる。また、同一の形状でも得られる強度レベル
が上がれば耐久性の向上(部材の交換頻度の減少)を図
ることが可能となり、資源の有効活用ができることにな
る。
【0010】上記筒状部材においても、高強度化が求め
られており、上記部材の硬度調整と同様、用いる金属
種、鋼種の選択、また、鋼であれば更に最終形状に成形
後の焼き入れ処理の実施の他、特開平10-180402 号公報
に示されているように筒状部材を成形した後に絞り加工
を施して歪みを付与する方法等が検討されている。尚、
この公報に記載のような方法において被加工材は図9に
示すように形状が変化する。即ち、図9の(a) に示す中
実ブランクは、打ち込みピンによる打ち込み加工により
図9の(b) に示す底付き円筒部材となり、この底付き円
筒部材の底部の打ち抜き加工により図9の(c) に示す円
筒部材となり、そして、この円筒部材の絞り加工により
図9の(d) に示す如き異形状の円筒部材となる。
【0011】これらの中、金属種、鋼種の変更は、主
に、高強度化に寄与する金属元素をこれまで使用してい
た金属、鋼に添加する方法である。これは高強度化に有
効な方法であるが、一般に高強度化に寄与する金属元素
(V,Mn等)は高価であるために部材の単価が上昇する
ことになる。また、素材の強度(硬度)を上げることに
なっているため、鍛造・圧造成形が施される際のブラン
ク材の変形抵抗が上がることとなり、工具の損耗がこれ
まで以上になることも懸念される。
【0012】焼き入れ処理も高強度化に有効な手法であ
るが、熱処理コスト(設備、運転)に起因して、やはり
部材の単価の上昇が避けられない。このため、かかる焼
き入れ処理は省略したいとする要求も高まっている。
【0013】また、前記特開平10-180402 号公報に記載
の方法は、中央部に略球状の膨出部を有する筒状部品の
製造方法に関するものであるが、筒状部材を成形した後
に絞り加工を施すことにより歪みを付与し、加工硬化に
より強度を上昇させるものである。しかしながら、この
方法では、筒状部材を成形した後に絞り加工をしている
ために、絞り時の素材座屈やしわ疵等の恐れもあり、径
の絞り量とそれにより得られる歪み量には限界があり、
このため、筒状部材の強度の向上が充分ではない。ま
た、中央部に膨出部を要しない部材の場合には、適用が
できなかった。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
事情に着目してなされたものであって、その目的は、前
記従来の技術が有する問題点を解消し、筒状部材の構成
材料(金属種や鋼種)の変更や焼き入れ処理によること
なく、端面近傍の強度も充分に高い筒状部材を得ること
ができる筒状部材の鍛造・圧造成形方法を提供しようと
するものである。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係る筒状部材の鍛造・圧造成形方法は、請
求項1〜4記載の筒状部材の鍛造・圧造成形方法として
おり、それは次のような構成としたものである。
【0016】即ち、請求項1記載の筒状部材の鍛造・圧
造成形方法は、金属製の筒状部材を鍛造・圧造により成
形するにあたり、中実ブランクを工具型穴に挿入した
後、該ブランクの一方または両方の端面より打ち込みピ
ンを打ち込むことにより筒状部材を形成する筒状部材の
鍛造・圧造成形方法において、前記打ち込みピンの打ち
込み前に、前記ブランクの前記打ち込みピンを打ち込む
端面からブランク長さ方向の全長に対し5〜50%まで
の領域に絞り加工を施し、該絞り加工を施した領域の最
小直径が前記ブランクの直径よりも小さくなるように成
形する第1段加工を施し、その後、前記打ち込みピンを
打ち込むことを特徴とする筒状部材の鍛造・圧造成形方
法である(第1発明)。
【0017】請求項2記載の筒状部材の鍛造・圧造成形
方法は、金属製の筒状部材を鍛造・圧造により成形する
にあたり、中実ブランクを工具型穴に挿入した後、該ブ
ランクの一方または両方の端面より打ち込みピンを打ち
込むことにより筒状部材を形成する筒状部材の鍛造・圧
造成形方法において、前記打ち込みピンの打ち込み前
に、前記打ち込みピンとは異なる形状を有する別のピン
を前記ブランクの前記打ち込みピンを打ち込む端面から
ブランク長さ方向の全長に対し5〜50%の深さまで押
し込む第1段加工を施し、その後、該別のピンを引き抜
いてから前記打ち込みピンを打ち込むことを特徴とする
筒状部材の鍛造・圧造成形方法である(第2発明)。
【0018】請求項3記載の筒状部材の鍛造・圧造成形
方法は、金属製の筒状部材を鍛造・圧造により成形する
にあたり、中実ブランクを工具型穴に挿入した後、該ブ
ランクの一方または両方の端面より打ち込みピンを打ち
込むことにより筒状部材を形成する筒状部材の鍛造・圧
造成形方法において、前記打ち込みピンの打ち込み前
に、前記ブランクの前記打ち込みピンを打ち込む端面か
らブランク長さ方向の全長に対し5〜50%までの領域
を開放して他の領域を拘束する金型内に保持し、その
後、上下より圧縮加工を行って前記開放した領域の最大
直径が前記拘束部の直径よりも大きくなるように成形す
る第1段加工を施し、その後、前記打ち込みピンを打ち
込むことを特徴とする筒状部材の鍛造・圧造成形方法で
ある(第3発明)。
【0019】請求項4記載の筒状部材の鍛造・圧造成形
方法は、前記第1段加工を施した後の前記ブランクの最
大外周径が鍛造・圧造成形終了後の筒状部材の最大外周
径よりも大きくなるようにした請求項1、2又は3記載
の筒状部材の鍛造・圧造成形方法である(第4発明)。
【0020】
【発明の実施の形態】本発明は、例えば次のような形態
で実施する。 (例1−A)中実ブランクの一方の端面(円柱状ブラン
クの端部の円形面等)からブランク長さ方向の全長に対
し5〜50%までの領域〔即ち、ブランクの全長をLと
すると、前記端面(L=0)からL1(但し、L1=0.05L
〜0.5 L)までの領域〕に絞り加工を施し、該絞り加工
を施した領域の最小直径が前記ブランクの直径よりも小
さくなるように成形する(第1段加工の遂行)。次に、
この絞り加工後のブランクに打ち込みピンを打ち込むこ
とにより筒状部材を形成する。
【0021】(例1−B)中実ブランクの一方の端面か
らブランク長さ方向の全長に対し5〜50%までの領域
と、他方の端面からブランク長さ方向の全長に対し5〜
50%までの領域に絞り加工を施し、該絞り加工を施し
た領域の最小直径が前記ブランクの直径よりも小さくな
るように成形する(第1段加工の遂行)。次に、この絞
り加工後のブランクに打ち込みピンを打ち込むことによ
り筒状部材を形成する。
【0022】(例2)押し込み用のピン(筒状部材形成
用の打ち込みピンとは異なる形状を有するピン)を中実
ブランクの一方の端面からブランク長さ方向の全長に対
し5〜50%の深さまで押し込む(第1段加工の遂
行)。次に、このピンを引き抜いてからブランクに打ち
込みピンを打ち込むことにより筒状部材を形成する。
【0023】(例3)中実ブランクの一方の端面からブ
ランク長さ方向の全長に対し5〜50%までの領域を開
放して他の領域を拘束する金型内に保持し、その後、上
下より圧縮加工を行って前記開放した領域の最大直径が
前記拘束部の直径よりも大きくなるように成形する(第
1段加工の遂行)。次に、この圧縮加工後のブランクに
打ち込みピンを打ち込むことにより筒状部材を形成す
る。
【0024】以下、本発明について主にその作用効果を
説明する。
【0025】本発明は、中実ブランク(金属製)の一方
または両方の端面より打ち込みピンを打ち込むことによ
り筒状部材を形成するに際し、前記打ち込みピンの打ち
込み前に、中実ブランクに第1段加工を施し、その後、
前記打ち込みピンを打ち込むこととしている。このと
き、第1段加工としては、第1発明(請求項1記載の筒
状部材の鍛造・圧造成形方法)においては、前記ブラン
クの前記打ち込みピンを打ち込む端面からブランク長さ
方向の全長に対し5〜50%までの領域に絞り加工を施
し、該絞り加工を施した領域の最小直径が前記ブランク
の直径よりも小さくなるように成形することとし、ま
た、第2発明(請求項2記載の筒状部材の鍛造・圧造成
形方法)においては、前記打ち込みピンとは異なる形状
を有する別のピンを前記ブランクの前記打ち込みピンを
打ち込む端面からブランク長さ方向の全長に対し5〜5
0%の深さまで押し込むこととし、更に、第3発明(請
求項3記載の筒状部材の鍛造・圧造成形方法)において
は、前記ブランクの前記打ち込みピンを打ち込む端面か
らブランク長さ方向の全長に対し5〜50%までの領域
を開放して他の領域を拘束する金型内に保持し、その
後、上下より圧縮加工を行って前記開放した領域の最大
直径が前記拘束部の直径よりも大きくなるように成形す
ることとしている。
【0026】このように打ち込みピンの打ち込み前に中
実ブランクに第1段加工を施すようにすると、中実ブラ
ンクの端面近傍に歪みを付与し、加工硬化により強度を
上昇させることができる。このとき、前記特開平10-180
402 号公報に記載の方法(筒状部材を成形した後に絞り
加工をして歪みを付与する方法)の場合と異なり、筒状
部材となる前の中実ブランクを加工して歪みを付与する
ので、前記特開平10-180402 号公報に記載の方法の場合
に比べて、加工の程度の制限が緩やかであり、このた
め、付与し得る歪みの程度が大きく、充分な歪みを付与
することが可能であり、ひいては、充分に強度を上昇さ
せることができる。そして、かかる第1段加工後の中実
ブランクに打ち込みピンを打ち込み、これにより筒状部
材が形成される。この結果、端面近傍の強度も充分に高
い筒状部材を得ることができる。
【0027】従って、本発明によれば、第1発明、第2
発明、第3発明のいずれの場合も、筒状部材の構成材料
(金属種や鋼種)の変更や焼き入れ処理によることな
く、端面近傍の強度も充分に高い筒状部材を得ることが
できるようになる。また、第1段加工に際して中実ブラ
ンクの端面近傍の領域を選択的に加工することにより、
金属種や鋼種の変更の場合のような中実ブランク全体の
硬度上昇を招くこともないため、筒状部材の形成加工の
際の工具(打ち込みピン、金型等)の損耗の問題も少な
くなる。
【0028】本発明に係る第1段加工の程度及び領域に
関して、以下記述する。
【0029】第1発明(請求項1記載の筒状部材の鍛造
・圧造成形方法)における第1段加工(中実ブランクの
絞り加工)の程度は、用いる金属種、最終製品スペック
等に合わせて、予備実験等により適宜決定すればよい
が、金属種として筒状部材に多く使用される鋼材を選択
した際には、絞り加工前の中実ブランクの直径に対して
絞り加工後の中実ブランクの端部の直径が99%以下と
なるように絞り加工を施すとよく、好ましくは95%以
下、より好ましくは90%以下以下となるように絞り加
工を施すと、より効果的に歪みを付与することができ
る。
【0030】また、この際、中実ブランクの端面近傍の
強度を確実に向上させる(ひいては端面近傍の強度も充
分に高い筒状部材を得ることができる)ようにし、且
つ、絞り加工後の打ち込みピンの打ち込みにより必要な
歪みを得ることができる領域については必要以上の加工
を加えないようにするためには、第1段加工(中実ブラ
ンクの絞り加工)の領域に関して適正な範囲(ブランク
長さ方向での範囲)というものが存在する。これは、図
2に例示した如く、歪みの低い領域はある程度の範囲
(領域)をもっており、筒状部材の端面近傍の強度を確
実に向上させるために最低限必要な加工領域がある一
方、ブランク全体として強度(硬度)が上がってしまう
と、金属種や鋼種を変更する場合と同様に絞り加工後の
筒状部材成形加工の際の変形抵抗が上昇し、プレス荷重
の上昇や金型寿命の低下を招き、また、ブランク全体の
変形が著しくなって、絞り加工後の筒状部材成形加工の
際の工具型穴の形状や加工条件に変更を余儀なくされる
こと等から、あまり絞り加工(第1段加工)の領域を拡
げすぎるのも好ましくないからである。このような絞り
加工の適正な範囲は、用いる金属種、最終製品スペッ
ク、絞り加工後の打ち込みピンの打ち込み条件等によっ
て変化するものであり、予備実験等により適宜決定する
必要があるが、中実ブランクの端面からブランク長さ方
向の全長に対し5〜50%までの領域(範囲)となる。
即ち、中実ブランクの全長をLとすると、中実ブランク
の端面(L=0)からL1(但し、L1=0.05L〜0.5 L)
までの領域に絞り加工を施す必要がある。
【0031】第2発明(請求項2記載の筒状部材の鍛造
・圧造成形方法)における第1段加工〔筒状部材形成用
の打ち込みピンとは異なる形状を有する別のピン(押し
込み用のピン)を中実ブランクの端面から押し込む加
工〕の際の押し込み用のピンの形状及び押し込みの程度
(量)は、用いる金属種、最終製品スペック等に合わせ
て、予備実験等により適宜決定すればよいが、押し込み
用のピンとして、例えば図3に示すようなピンの先端部
の直径のみを打ち込みピンと異なるようにした形状のも
のを用いる場合には、このピン先端部の直径を打ち込み
ピンの直径に対して20〜95%、あるいは、105%
以上(但し、ブランクの直径未満)としたものを用いる
ことが推奨される。また、押し込み用のピンとして、図
4に示すようにピン先端形状を打ち込みピンと異なるよ
うにした形状のものを用いる場合には、ピン先端に3〜
80°のテーパ角(θ)を有するもの等を用いることが
できる。
【0032】また、この際、中実ブランクの端面近傍の
強度を確実に向上させる(ひいては端面近傍の強度も充
分に高い筒状部材を得ることができる)ようにし、且
つ、第1段加工(押し込み加工)後の打ち込みピンの打
ち込みにより必要な歪みを得ることができる領域につい
ては必要以上の加工を加えないようにするためには、前
記第1発明に係る第1段加工の場合と同様、第1段加工
(押し込み加工)の領域に関して適正な範囲(ブランク
長さ方向での範囲)というものが存在する。このような
押し込み加工の適正な範囲は、中実ブランクの端面から
ブランク長さ方向の全長に対し5〜50%の深さまでの
領域(範囲)である。即ち、中実ブランクの全長をLと
すると、L1(但し、L1=0.05L〜0.5 L)の深さまで押
し込み用のピンを押し込む必要がある。
【0033】第3発明(請求項3記載の筒状部材の鍛造
・圧造成形方法)における第1段加工〔中実ブランクの
圧縮加工、即ち、中実ブランクの一部(第1段加工後に
打ち込みピンの打ち込みがなされる端面近傍)を開放
し、それ以外の領域を拘束する金型内に保持した状態で
の圧縮加工〕の程度は、用いる金属種、最終製品スペッ
ク等に合わせて、予備実験等により適宜決定すればよい
が、圧縮加工前の中実ブランクの直径に対して圧縮加工
後の中実ブランクの端部の直径が105〜200%とな
るように圧縮加工を施すとよく、効果的に歪みを付与す
ることができる。
【0034】また、この際、中実ブランクの端面近傍の
強度を確実に向上させる(ひいては端面近傍の強度も充
分に高い筒状部材を得ることができる)ようにし、且
つ、圧縮加工後の打ち込みピンの打ち込みにより必要な
歪みを得ることができる領域については必要以上の加工
を加えないようにするためには、前記第1発明に係る第
1段加工の場合と同様、第1段加工(圧縮加工)の領域
に関して適正な範囲(ブランク長さ方向での範囲)とい
うものが存在する。このような圧縮加工の適正な範囲
は、中実ブランクの端面(第1段加工後に打ち込みピン
を打ち込む端面)からブランク長さ方向の全長に対し5
〜50%までの領域(範囲)である。即ち、中実ブラン
クの全長をLとすると、前記中実ブランクの端面(L=
0)からL1(但し、L1=0.05L〜0.5 L)までの領域を
開放し、それ以外の領域を拘束した状態で圧縮加工をす
る必要がある。
【0035】第1発明〜第3発明において、第1段加工
を施した後の中実ブランクでの最大外周径が最終筒状部
材(鍛造・圧造成形終了後の筒状部材)の最大外周径よ
りも大きくなるようにすると、一層効果的に、筒状部材
の端面近傍に歪みを付与することができ、端面近傍の強
度も充分に高い筒状部材を得ることができる(第4発
明)。このとき、第1段加工後の中実ブランクの最大外
周径が最終筒状部材の最大外周径に対して105〜20
0%となるようにすると、より確実に、一層効果的に端
面近傍に歪みを付与することができる。
【0036】尚、本発明において、筒状部材とは、両端
開口の筒状部材の他、片端のみ凹部を有する底付きカッ
プ状の部材や上下に凹部を持つ部材(中央付近に底が残
ったままのもの)をも含むものである。更に、中心軸対
称性を持つ円筒状のもののみに限らず、楕円や多角形の
断面形状を有する筒状部材であってもかまわない。
【0037】第1発明において被加工材は、例えば図1
0に示すように形状が変化する。即ち、図10の(a) に
示す中実ブランクは、絞り加工により図10の(b) に示
す形状の中実ブランクとなり、この中実ブランクへの打
ち込みピンによる打ち込み加工により図10の(c) に示
す底付き円筒部材となり、この底付き円筒部材の底部の
打ち抜き加工により図10の(d) に示す円筒部材とな
る。
【0038】第2発明において被加工材は、例えば図1
1に示すように形状が変化する。即ち、図11の(a) に
示す中実ブランクは、押し込み用ピンの押し込み加工に
より図10の(b) に示す如き形状の中実ブランクとな
り、この中実ブランクへの打ち込みピンによる打ち込み
加工により図11の(c) に示す底付き円筒部材となり、
この底付き円筒部材の底部の打ち抜き加工により図11
の(d) に示す円筒部材となる。
【0039】第3発明において被加工材は、例えば図1
2に示すように形状が変化する。即ち、図12の(a) に
示す中実ブランクは、圧縮加工(ブランクを上端部近傍
及び上端部近傍を開放し中央部のみ拘束する金型内に保
持した状態で上下より圧縮加工)により図12の(b) に
示す如き形状の中実ブランクとなり、この中実ブランク
への打ち込みピンによる打ち込み加工により図12の
(c) に示す底付き円筒部材となり、この底付き円筒部材
の底部の打ち抜き加工により図12の(d) に示す円筒部
材となる。
【0040】
【実施例】本発明の実施例を以下説明する。尚、本発明
はこの実施例に限定されるものではない。
【0041】(実施例1)中実ブランク(素材)として
外径:30mm、高さ(全長H):30mmの円柱形状
の鋼(S35C)製中実ブランクを用い、この中実ブラ
ンクを図5の(a)に示すように立てた状態で(円柱の上
側端面を上にして)配置し、室温にて図5の(a) に示す
凹形状の工具A1及びA2(A1:上側、A2:下側)
によりブランク中心高さが20mmになるまでプレスし
て絞り加工(第1段加工)をし、中心高さ:20mm、
最大外径:約40mmの中実ブランク(荒地)を得た。
尚、この加工は第1発明に係る第1段加工(絞り加工)
の例に相当し、この加工により、中実ブランク(素材)
の上側端面からブランク高さ方向10mmまでの領域
(上側端面からブランク全長Hの約33%までの領
域)、及び、この中実ブランクの下側端面からブランク
高さ方向10mmまでの領域(下側端面からブランク全
長Hの約33%までの領域)に絞り加工が施されたこと
になる。
【0042】上記絞り加工後の中実ブランク(荒地)を
立てた状態で図5の(b) に示す成形型A3に乗せて成形
型A3の中央部乃至上部に配置した後、この中実ブラン
クを室温にて図5の(b) に示す打ち込みピンA4により
成形型A3内に押し込み、次いで、この中実ブランクに
室温にて打ち込みピンA4を打ち込み、これにより外
径:30mm、肉厚:4mm、高さ:約48mmの底付
きカップ状の筒状部材を形成して得た。しかる後、この
筒状部材の底部を打ち抜き、外径:30mm、肉厚:4
mm、高さ:約48mmの筒状(円筒状)部材を得た。
【0043】以上のようにして本発明の実施例1に係る
筒状部材の成形を行った。尚、この実施例1は第1発明
の実施例に該当する。
【0044】一方、比較のために、比較例に係る筒状部
材の成形を図1に示した従来方法と基本的に同様の方法
により行った。即ち、中実ブランク(素材)として実施
例1の場合と同様の寸法形状の鋼(S35C)製中実ブ
ランクを用い、この中実ブランクを立てた状態で図5の
(b) に示す成形型A3内に挿入して配置した後、この中
実ブランクに室温にて打ち込みピンA4を打ち込み、こ
れにより外径:30mm、肉厚:4mm、高さ:約48
mmの底付きカップ状の筒状部材を形成し、しかる後、
この筒状部材の底部を打ち抜き、外径:30mm、肉
厚:4mm、高さ:約48mmの筒状(円筒状)部材を
得た。
【0045】このようにして得られた筒状部材を切断
し、図6に示す断面内の測定点a、bでビッカース硬さ
(HV)を測定した。ここで、測定点aも測定点bも肉
厚中心に位置するが、測定点aは筒状部材の上端部から
の距離が5mmの点、即ち、筒状部材の端面近傍の点で
あり、測定点bは筒状部材の上端部からの距離が筒状部
材の高さの1/2(中央高さ)の点である。
【0046】上記測定の結果を表1に示す。本筒状部品
はHV230の硬度が要求される部品であるが、表1か
らわかる如く、比較例に係る成形方法により得られた筒
状部材は、測定点b(筒状部材の中央高さの点)での硬
さはHV250であるが、これに比べて測定点a(筒状
部材の端面近傍の点)での硬さはHV210と低くて不
充分である。これに対して、本発明の実施例1に係る成
形方法により得られた筒状部材は、測定点b(筒状部材
の中央高さの点)での硬さはHV260、測定点a(筒
状部材の端面近傍の点)での硬さはHV250であり、
筒状部材の端面近傍の硬さも高く、端面近傍の強度も充
分に高いことが確認された。
【0047】
【表1】
【0048】(実施例2)中実ブランク(素材)として
外径:30mm、高さ(全長H):30mmの円柱形状
の鋼(S35C)製中実ブランクを用い、この中実ブラ
ンクを図7の(a)に示す如く立てた状態で図7の(a) に
示す金型A5内に挿入した後、室温にて図7の(a) に示
す凸形状の工具A6によりブランク中心高さが20mm
になるまでプレスして工具A6を押し込む加工(第1段
加工)をし、中心高さ:20mm、最大外径:約40m
mの中実ブランク(荒地)を得た。尚、この加工は第2
発明に係る第1段加工(押し込み加工)の例に相当し、
この加工により、工具A6を中実ブランク(素材)の上
側端面からブランク全長Hの約33%の深さまで押し込
む加工が施されたことになる。また、この加工は第3発
明に係る圧縮加工の例にも相当し、中実ブランク(素
材)をブランク全長Hの50%までの領域を開放して他
の領域を拘束するように金型内に保持し、上下より圧縮
加工をする加工が施されたことになるともいえる。
【0049】上記第1段加工後の中実ブランク(荒地)
を立てた状態で図7の(b) に示す成形型A7に乗せて成
形型A7の中央部乃至上部に配置した後、この中実ブラ
ンクを室温にて図7の(b) に示す打ち込みピンA8によ
り成形型A7内に押し込み、次いで、この中実ブランク
に室温にて打ち込みピンA8を打ち込み、これにより外
径:30mm、肉厚:4mm、高さ:約48mmの底付
きカップ状の筒状部材を形成して得た。しかる後、この
筒状部材の底部を打ち抜き、外径:30mm、肉厚:4
mm、高さ:約48mmの筒状(円筒状)部材を得た。
【0050】以上のようにして本発明の実施例2に係る
筒状部材の成形を行った。
【0051】このようにして得られた筒状部材を切断
し、実施例1の場合と同様の図6に示す測定点a及びb
でビッカース硬さ(HV)を測定した。この測定結果を
表1に示す。表1からわかる如く、比較例に係る成形方
法により得られた筒状部材は前述のように測定点a(筒
状部材の端面近傍)での硬さはHV210と低いが、こ
れに対して、本発明の実施例1に係る成形方法により得
られた筒状部材は、測定点b(筒状部材の中央高さの
点)での硬さはHV250、測定点a(筒状部材の端面
近傍)での硬さはHV250であり、筒状部材の端面近
傍の硬さも高く、端面近傍の強度も充分に高いことが確
認された。
【0052】
【発明の効果】本発明に係る筒状部材の鍛造・圧造成形
方法によれば、筒状部材の構成材料(金属種や鋼種)の
変更や焼き入れ処理によることなく、端面近傍の強度も
充分に高い筒状部材を得ることができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 従来の筒状部材の鍛造・圧造成形方法(工
程)の例を示す模式図であって、図1の(a) は第1工
程、図1の(b) は第2工程、図1の(c) は第3工程、図
1の(d) は第4工程を示すものである。
【図2】 従来の筒状部材の鍛造・圧造成形方法に係る
ブランクへの打ち込みピンの打ち込みの際の歪みについ
ての解析の結果の例を示す図であって、歪みの分布を歪
みレベルの等高線で示したものである。
【図3】 筒状部材の鍛造・圧造成形方法に係る加工用
のピンの先端部及びその上部を示す側面図であって、図
3の(a) は打ち込み加工用のピンの例、図3の(b) は本
発明に係る押し込み加工用のピンの例を示すものであ
る。
【図4】 本発明に係る押し込み加工用のピンの先端部
の例を示す側面図である。
【図5】 本発明の実施例1に係る筒状部材成形用の工
具を示す模式図であって、図5の(a) は絞り加工(第1
段加工)用の工具、図5の(b) は打ち込み加工用の工具
を示すものである。
【図6】 本発明の実施例1に係る切断後の筒状部材で
の硬さの測定点a及び測定点bを示す模式図である。
【図7】 本発明の実施例2に係る筒状部材成形用の工
具を示す模式図であって、図7の(a) は第1段加工(押
し込み加工)用の工具、図7の(b) は打ち込み加工用の
工具を示すものである。
【図8】 従来の筒状部材の鍛造・圧造成形方法の各工
程での被加工材の形状を示す模式図であって、図8の
(a) は被加工材の中実ブランク、図8の(b) は打ち込み
ピンによる打ち込み加工後の底付き円筒部材、図8の
(c) は底部の打ち抜き加工後の円筒部材の形状を示すも
のである。
【図9】 特開平10-180402 号公報に記載のような筒状
部材の鍛造・圧造成形方法の各工程での被加工材の形状
を示す模式図であって、図9の(a) は被加工材の中実ブ
ランク、図9の(b) は、打ち込みピンによる打ち込み加
工後の底付き円筒部材、図9の(c) は底部の打ち抜き加
工後の円筒部材、図9の(d) は絞り加工後の円筒部材の
形状を示すものである。
【図10】 第1発明に係る筒状部材の鍛造・圧造成形
方法の各工程での被加工材の形状を示す模式図であっ
て、図10の(a) は被加工材の中実ブランク、図10の
(b) は絞り加工後の中実ブランク、図10の(c) は打ち
込みピンによる打ち込み加工後の底付き円筒部材、図1
0の(d) は底部の打ち抜き加工後の円筒部材の形状を示
すものである。
【図11】 第2発明に係る筒状部材の鍛造・圧造成形
方法の各工程での被加工材の形状を示す模式図であっ
て、図11の(a) は被加工材の中実ブランク、図11の
(b) は押し込み用ピンの押し込み加工後の中実ブラン
ク、図11の(c)は打ち込みピンによる打ち込み加工後
の底付き円筒部材、図11の(d) は底部の打ち抜き加工
後の円筒部材の形状を示すものである。
【図12】 第3発明に係る筒状部材の鍛造・圧造成形
方法の各工程での被加工材の形状を示す模式図であっ
て、図12の(a) は被加工材の中実ブランク、図12の
(b) は圧縮加工後の中実ブランク、図12の(c) は打ち
込みピンによる打ち込み加工後の底付き円筒部材、図1
2の(d) は底部の打ち抜き加工後の円筒部材の形状を示
すものである。
【符号の説明】
A1--工具、A2--工具、A3--成形型、A4--打ち込
みピン、A5--金型、A6--工具、A7--成形型、A8
--打ち込みピン。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属製の筒状部材を鍛造・圧造により成
    形するにあたり、中実ブランクを工具型穴に挿入した
    後、該ブランクの一方または両方の端面より打ち込みピ
    ンを打ち込むことにより筒状部材を形成する筒状部材の
    鍛造・圧造成形方法において、前記打ち込みピンの打ち
    込み前に、前記ブランクの前記打ち込みピンを打ち込む
    端面からブランク長さ方向の全長に対し5〜50%まで
    の領域に絞り加工を施し、該絞り加工を施した領域の最
    小直径が前記ブランクの直径よりも小さくなるように成
    形する第1段加工を施し、その後、前記打ち込みピンを
    打ち込むことを特徴とする筒状部材の鍛造・圧造成形方
    法。
  2. 【請求項2】 金属製の筒状部材を鍛造・圧造により成
    形するにあたり、中実ブランクを工具型穴に挿入した
    後、該ブランクの一方または両方の端面より打ち込みピ
    ンを打ち込むことにより筒状部材を形成する筒状部材の
    鍛造・圧造成形方法において、前記打ち込みピンの打ち
    込み前に、前記打ち込みピンとは異なる形状を有する別
    のピンを前記ブランクの前記打ち込みピンを打ち込む端
    面からブランク長さ方向の全長に対し5〜50%の深さ
    まで押し込む第1段加工を施し、その後、該別のピンを
    引き抜いてから前記打ち込みピンを打ち込むことを特徴
    とする筒状部材の鍛造・圧造成形方法。
  3. 【請求項3】 金属製の筒状部材を鍛造・圧造により成
    形するにあたり、中実ブランクを工具型穴に挿入した
    後、該ブランクの一方または両方の端面より打ち込みピ
    ンを打ち込むことにより筒状部材を形成する筒状部材の
    鍛造・圧造成形方法において、前記打ち込みピンの打ち
    込み前に、前記ブランクの前記打ち込みピンを打ち込む
    端面からブランク長さ方向の全長に対し5〜50%まで
    の領域を開放して他の領域を拘束する金型内に保持し、
    その後、上下より圧縮加工を行って前記開放した領域の
    最大直径が前記拘束部の直径よりも大きくなるように成
    形する第1段加工を施し、その後、前記打ち込みピンを
    打ち込むことを特徴とする筒状部材の鍛造・圧造成形方
    法。
  4. 【請求項4】 前記第1段加工を施した後の前記ブラン
    クの最大外周径が鍛造・圧造成形終了後の筒状部材の最
    大外周径よりも大きくなるようにした請求項1、2又は
    3記載の筒状部材の鍛造・圧造成形方法。
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