JP2002113303A - 高粘性溶液の真空脱泡方法 - Google Patents

高粘性溶液の真空脱泡方法

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JP2002113303A
JP2002113303A JP2000309951A JP2000309951A JP2002113303A JP 2002113303 A JP2002113303 A JP 2002113303A JP 2000309951 A JP2000309951 A JP 2000309951A JP 2000309951 A JP2000309951 A JP 2000309951A JP 2002113303 A JP2002113303 A JP 2002113303A
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exhausting
defoaming
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Nobuhisa Ota
太田信久
Kunihiko Matsumura
松村邦彦
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Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
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Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】粘度が30Pa・s以上の高粘性溶液中の気泡
を撹拌翼付き混合槽で脱泡する際に、真空配管などの内
容液による汚染を防止し、簡単な装置、操作で脱泡時間
を短時間で行える操作方法を提供する。 【解決手段】撹拌モータにより駆動される攪拌翼の設置
された混合槽と、前記混合槽内の気体を排気する装置
と、排気を停止するバルブを備えた装置によって、攪拌
しながら排気と排気の停止を繰り返し、溶液を真空脱泡
する方法おいて、前記排気を停止するバルブを全開にし
ても液面が真空配管に到達しなくなった時点で単位体積
あたりの撹拌所要動力を初期の攪拌所要動力の1/2以
下の撹拌数へ低下させることを特徴とする30Pa・s
以上の高粘性溶液の真空脱泡方法によって、上記課題を
解決しうる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、30Pa・s以上
の高粘性溶液を真空脱泡するにあたり真空脱泡の操作方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】高粘性溶液では、攪拌機で混合するだけ
で気相部の気体を溶液中に混入してしまい、溶液の劣
化、体積の増大、溶液の粘性の変化、流動性の変化な
ど、溶液自身の品質の変化につながる。このような気泡
の除去には真空脱泡法によって撹拌混合を行いながら気
泡を除去していく方法が一般的である。撹拌混合槽によ
る真空脱泡法において、脱泡時間を短縮する方法も試み
られている。
【0003】たとえば操作方法を工夫することにより脱
泡時間を短縮する方法は特開2000−15077に記
載されている事例が開示されている。しかし、この方法
では液面の位置に応じて真空度を制御するために、排気
ラインと同時に、吸気ラインを設置し、液面センサー及
びその液面に応じたバルブ開度のコントロールが必要で
あり、設備的にも操作的にも複雑になり経済的に不利で
ある。また、特告平2−38242に記載されている事
例が開示されているが、対象が低粘度のスラリーであ
り、装置的にも撹拌翼を複数取り付ける必要があり設備
的に複雑で、また、洗浄などの運転操作に関しても複雑
となり経済的に不利である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】脱泡時間を短縮するこ
とは設備の占有時間を短縮することとになり時間あたり
の生産性が向上し、設備コストの低減につながり経済的
に有利である。設備コストをより安価にするためにはで
きるだけ短時間で脱泡すると共に、設備は少なく、操作
はできるだけ単純な操作にする方が好ましい。本発明者
らは、前記従来技術に鑑みて30Pa・s以上の高粘性
溶液を経済的に短時間で真空脱泡する方法について鋭意
研究を重ねた結果、30Pa・s以上の高粘性溶液の脱
泡を、泡面の上限に対応したバルブの開閉と撹拌数の変
更により行う方法により、経済的に短時間で真空脱泡で
きることを見いだし、本発明を完成するにいたった。
【0005】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、撹
拌モータにより駆動される攪拌翼の設置された混合槽
と、前記混合槽内の気体を排気する装置と、排気を停止
するバルブを備えた装置によって、攪拌しながら排気と
排気の停止を繰り返し、溶液を真空脱泡する方法おい
て、前記排気を停止するバルブを全開にしても液面が真
空配管に到達しなくなった時点で単位体積あたりの撹拌
所要動力を初期の攪拌所要動力の1/2以下の撹拌数へ
低下させることを特徴とする30Pa・s以上の高粘性
溶液の真空脱泡方法(請求項1) 液面が真空配管に到達したかどうかを液面センサーによ
り判断する、請求項1の真空脱泡方法(請求項2) 高粘性溶液がポリプロピレングリコール溶液である請求
項1または2の真空脱泡方法(請求項3) 高粘性溶液がポリイミド溶液である請求項1または2の
真空脱泡方法(請求項4)に関する。
【0006】
【発明の実施の形態】以下に本発明の一実施形態による
真空脱泡方法を図面を参照して説明する。本発明の真空
脱泡法は、泡面の上限に対応したバルブの開閉と撹拌数
の変更という方法により、特別な制御方法、新たな撹拌
翼を設置せずに、なおかつ、ここで提案した操作方法を
用いない場合よりも短時間で真空脱泡できる。
【0007】以下の説明において用いる撹拌所要動力と
は溶液を入れて撹拌した状態の撹拌所要動力から溶液を
入れない状態での撹拌所要動力を引いた値であり、撹拌
所要動力は撹拌モータの電力値または式(1)に従って
撹拌翼の軸にかかるトルクより計算した値である。トル
クTの単位はN・m(ニュートン・メートル)、撹拌数
nの単位は1/s(1/秒)、撹拌所要動力Pの単位は
kW(キロワット)である。
【0008】
【数1】
【0009】また、単位体積あたりの撹拌所要動力Pv
とは撹拌所要動力Pを混合槽内の体積Vで除したもので
あり式(2)で計算される。体積Vの単位はm↑3(立
方m)、単位体積あたりの撹拌所要動力Pvの単位はk
W/m↑3である。
【0010】
【数2】
【0011】図1に装置の概要を示す。図1において
(1)は撹拌モータ、(2)は溶液を撹拌混合する撹拌
翼、(3)は真空脱泡できる混合槽、(4)は混合槽3
内の気体を排気できる真空ポンプユニット、(5)は真
空ポンプユニット4と混合槽3をつなぐ真空配管、
(6)は閉じることにより混合槽内の排気を停止できる
バルブ、(7)は脱泡する高粘性溶液、である。
【0012】具体的な操作手順を以下に示す。高粘性溶
液7中の気泡を脱泡するためバルブ6を開け真空ポンプ
ユニット4を用いて真空配管5より混合槽3内部を排気
する。高粘性溶液7は撹拌モーター1につながった撹拌
翼2により混合する。混合槽3内の排気が進むに従い高
粘性溶液7の液面が上昇し、真空配管5に到達する。液
面が真空配管5に達すると真空配管5が汚染されるだけ
でなく、真空ポンプユニット4の故障の原因となるの
で、液面が到達する直前にバルブ6を閉じる。液面は高
粘性溶液7中の気体が高粘性溶液7から排出されること
により低下する。排気を開始しても液面が真空配管5に
到達しなくなれば再びバルブ6を開く。この操作をバル
ブ6が開いた状態でも液面が真空配管5に到達しなくな
るまで繰り返し、バルブ6が常に開いた状態になったと
きに撹拌数を単位体積あたりの所要動力が1/2以下に
なるように低下させる。この後脱泡が完了するまでこの
ままの状態で真空脱泡を行う。
【0013】初期の撹拌数は脱泡に関係なく任意に設定
できる。ただし脱泡操作を行う以前に真空配管5を高粘
性溶液7で汚染する様な撹拌数は当然望ましくない。
【0014】
【実施例】実施例1〜8及び比較例1〜9を以下に示
す。直径0.3mの50Lの混合槽を用いた。真空ポン
プユニットは排気能力を7.8m↑3/Hrと4.5m
↑3/Hrに設定できるものを用いた。高粘性溶液はB
型粘度計における測定粘度が50Pa・sであるポリプ
ロピレングリコールを30L用いた。撹拌翼は図2に示
す形状、寸法の大型2段パドル翼を用いた。
【0015】高粘性溶液7中の気泡を脱泡するためバル
ブ6を開け真空ポンプユニット4を用いて真空配管5よ
り混合槽内部を排気した。高粘性溶液7は撹拌モーター
1につながった撹拌翼により混合し、高粘性溶液7の液
面が上昇し、真空配管5に到達する直前にバルブ6を閉
じた。液面は高粘性溶液7中の気体が高粘性溶液7から
排出されることにより低下し、排気を開始しても液面が
真空配管5に到達しなくなれば再びバルブ6を開いた。
この操作をバルブ6が開いた状態でも液面が真空配管5
に到達しなくなるまで繰り返し、バルブ6が常に開いた
状態になったときに、撹拌数を単位体積あたりの所要動
力が初期の1/2以下になるように低下させた。この後
脱泡が完了するまでこのままの状態で真空脱泡を行っ
た。
【0016】真空脱泡を初期液面から真空ラインまでの
距離、排気速度、単位体積あたりの撹拌所要動力、を変
更して行い、大気圧に戻したときに高粘性溶液中に泡が
肉眼でほとんど見えなくなった時間を脱泡完了とし、脱
泡完了時間が短いほど良い。比較例は脱泡完了まで撹拌
数を一定で行った。表1に実施例1〜8、比較例1〜9
の操作条件と脱泡完了時間を示す。
【0017】
【表1】
【0018】実施例9〜14、比較例10〜15を以下
に示す。50Lの混合槽を用いた。真空ポンプユニット
は排気能力を7.8m↑3/Hrに設定できるものを用
いた。高粘性溶液はB型粘度計における測定粘度が20
0Pa・sであるポリイミドを30L用いた。撹拌翼は
ダブルヘリカルリボン翼を用いた。
【0019】真空脱泡を初期液面から真空ラインまでの
距離、単位体積あたりの撹拌所要動力、を変更して行
い、脱泡完了時間を結果とした。表2に実施例9〜1
4、比較例10〜15を示す。比較例は脱泡完了まで撹
拌数を一定で行った。
【0020】
【表2】
【0021】いずれの場合も、一定の撹拌数で真空脱泡
した比較例よりも、脱泡時間は短い。
【0022】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれば
高粘性溶液の真空脱泡を短時間で高度な制御なしで行う
ことができる。また真空脱泡に必要な最低限の装置のみ
で行えるので経済的にも有利である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例で用いた真空脱泡装置の概略説
明図である。
【図2】実施例1〜8、比較例1〜9で用いた撹拌翼の
形状及び寸法である。
【符号の説明】
1 撹拌モータ 2 撹拌翼 3 混合槽 4 真空ポンプユニット 5 真空配管 6 バルブ 7 高粘性溶液 8 上段撹拌翼 9 下段撹拌翼

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】撹拌モータにより駆動される攪拌翼の設置
    された混合槽と、前記混合槽内の気体を排気する装置
    と、排気を停止するバルブを備えた装置によって、攪拌
    しながら排気と排気の停止を繰り返し、溶液を真空脱泡
    する方法おいて、前記排気を停止するバルブを全開にし
    ても液面が真空配管に到達しなくなった時点で単位体積
    あたりの撹拌所要動力を初期の攪拌所要動力の1/2以
    下の撹拌数へ低下させることを特徴とする30Pa・s
    以上の高粘性溶液の真空脱泡方法。
  2. 【請求項2】液面が真空配管に到達したかどうかを液面
    センサーにより判断する、請求項1の真空脱泡方法。
  3. 【請求項3】高粘性溶液がポリプロピレングリコール溶
    液である請求項1または2の真空脱泡方法。
  4. 【請求項4】高粘性溶液がポリイミド溶液である請求項
    1または2の真空脱泡方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102600645A (zh) * 2011-01-19 2012-07-25 盟立自动化股份有限公司 具有防尘功能的真空脱泡搅拌机
WO2013172414A1 (ja) 2012-05-18 2013-11-21 日本化薬株式会社 メタクリル酸製造用触媒、その製造方法及び該触媒を用いるメタクリル酸の製造方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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