JP2002113084A - 脱臭材 - Google Patents

脱臭材

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JP2002113084A JP2001288202A JP2001288202A JP2002113084A JP 2002113084 A JP2002113084 A JP 2002113084A JP 2001288202 A JP2001288202 A JP 2001288202A JP 2001288202 A JP2001288202 A JP 2001288202A JP 2002113084 A JP2002113084 A JP 2002113084A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 多孔性担体を用いた従来にない高活性の脱臭
材を提供する。 【解決手段】 多孔性担体に対してスルホン酸基を備え
た脂肪族第1アミンが担持されている脱臭材。特に、多
孔性担体が結晶水を配位した金属イオンを表面に有する
多孔性担体であり、スルホン酸基を備えた脂肪族第1ア
ミンが置換によって前記金属イオンに結合して、多孔性
担体に対して分子状態で、とりわけ多孔性担体の外表面
及び細孔内表面に対して高分散担持されている脱臭材。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は脱臭材に関し、更に
詳しくは多孔性担体を用いた従来にない高活性の脱臭材
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、家屋室内,車室内,工場内等にお
ける悪臭物質の除去を目的として、高活性の脱臭材を提
供すべく、多孔性担体の利用や、その担体に対する脱臭
成分の添着もしくは担持の形態の工夫等が種々提案され
ている。
【0003】特に近年は、悪臭物質として、シックハウ
ス症候群等に関連して注目されるホルムアルデヒドや、
タバコ臭の主要成分の一つであるアセトアルデヒド等の
低級脂肪族アルデヒドの除去性能を強化した脱臭材も多
く提案されている。
【0004】このような従来技術として、特開平7−1
36502号公報(従来技術1)や特開平10−711
93号公報(従来技術2)に開示されたものを挙げるこ
とができる。従来技術1は、アミノベンゼンスルホン酸
(スルファニル酸)の水溶液を所定の活性炭素材に散
布,浸漬等の手段で均一に付与した後、乾燥させること
によって、活性炭素材に対して所定の重量%のスルファ
ニル酸を添着させたものである。従来技術2は、細孔径
が規定された多孔質体に対して、スルファニル酸等の芳
香族アミン類と、より好ましくは触媒機能を期待する亜
鉛化合物とを、従来技術1と同様の溶液含浸及び乾燥の
処理によって添着させたものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、脱臭成分とし
て用いられているスルファニル酸等の芳香族アミン類
は、特に低級脂肪族アルデヒドに対しては必ずしも反応
性が高くないことが理論的に推定され、しかも体積の大
きな分子であることから微細な細孔内へ導入され難く、
あるいは細孔の通気スペースに対する閉塞作用が予想さ
れる。これらの点から多孔性担体の細孔内における脱臭
活性を低減させる恐れがある。
【0006】更に、上記の従来技術においては、例えば
活性炭等の多孔性担体に対して、脱臭成分を溶液含浸及
び乾燥の処理によって添着(即ち、単なる付着)させる
と言う担持形態を取るので、以下の1),2)の問題が
懸念される。
【0007】1)乾燥時に脱臭成分が大きな結晶又は塊
となって析出するために、良好な分散状態で担持され
ず、従って悪臭物質との接触機会が小さくなるから、脱
臭材の高活性を期待し難い。
【0008】2)溶液含浸時において、脱臭成分の溶液
が多孔性担体に対して自然に浸入するに任せているた
め、担体細孔内への溶液浸入が不充分となり、結果的に
脱臭成分が多孔性担体の外表面に偏在して添着されるた
め、多孔性担体全体としては不均一で実質的に低活性な
担持形態となる。
【0009】そこで本発明は、上記の不具合を解消する
ことを解決すべき課題とする。本願発明者は、脱臭成分
としてタウリン等の脂肪族第1アミンを用いれば前記芳
香族アミン類の使用に係る不具合を解消できること、一
定の多孔性担体においては脱臭成分を分子状態で高分散
担持させることが可能であること、多孔性担体への脱臭
成分溶液含浸の際に一定の均一担持処理を行うことによ
り細孔中においても脱臭成分を高密度に担持させ得るこ
と、等に想到して本願発明を完成した。
【0010】
【課題を解決するための手段】(第1発明の構成)上記
課題を解決するための本願第1発明(請求項1に記載の
発明)の構成は、多孔性担体に対してスルホン酸基を備
えた脂肪族第1アミンが担持されている、脱臭材であ
る。
【0011】(第2発明の構成)上記課題を解決するた
めの本願第2発明(請求項2に記載の発明)の構成は、
前記第1発明に係る多孔性担体が結晶水を配位した金属
イオンを表面に有する多孔性担体であり、かつ、前記ス
ルホン酸基を備えた脂肪族第1アミンが置換によって前
記金属イオンに結合して、以下の(1)又は(2)の担
持形態で高分散担持されている、脱臭材である。 (1)多孔性担体に対して分子状態で高分散担持されて
いる。 (2)多孔性担体の外表面及び細孔内表面に対して分子
状態でかつ均一に高分散担持されている。
【0012】(第3発明の構成)上記課題を解決するた
めの本願第3発明(請求項3に記載の発明)の構成は、
前記第1発明又は第2発明に係る多孔性担体が多孔性粘
土鉱物である、脱臭材である。
【0013】
【発明の作用・効果】(第1発明の作用・効果)第1発
明において用いるスルホン酸基を備えた脂肪族第1アミ
ンは、スルホン酸基と第1級アミノ基を備えると言う化
学構造上の理由から、これらの官能基の電子が極在化
し、第1級アミノ基が悪臭成分に対して高い反応性を示
す。
【0014】又、前記従来のスルファニル酸等の芳香族
アミン類に比較した場合、次の利点がある。即ち、第1
に、脂肪族の骨格構造を有すると言う理由から電子の極
在化傾向が一層強くなり、特に低級脂肪族アルデヒドに
対して高い反応性を示す。第2に、鎖状の分子構造であ
るから一般に低分子量で分子サイズが小さいため、多孔
性担体の微細な細孔内へ導入され易く、しかも細孔内に
おいて通気スペースに対する閉塞作用が少ない。第3
に、溶媒可溶性が高いために含浸法等によって多孔性担
体の細孔内表面にまで高分散状態で担持され易い。
【0015】(第2発明の作用・効果)スルホン酸基は
前記のように第1級アミノ基の脱臭作用を強化するだけ
でなく、配位結合基としても機能することができる。従
って、結晶水を配位した金属イオンを表面に有する多孔
性担体に対してスルホン酸基を備えた脂肪族第1アミン
を溶液状態で接触させると、金属イオンに元々配位して
いた結晶水等に対してスルホン酸基が置換することによ
り、スルホン酸基を備えた脂肪族第1アミンが分子毎に
配位結合する。即ち、スルホン酸基を備えた脂肪族第1
アミンは分子状態で高分散担持される。よって、前記従
来技術のように脱臭成分の一部又は大部分が大きな結晶
又は塊となって添着されている脱臭材に比較して、高い
脱臭活性を期待できる。
【0016】更にその担持処理の際、多孔性担体の細孔
中への脱臭成分溶液の浸入を促進するような一定の均一
担持処理を行うと、スルホン酸基を備えた脂肪族第1ア
ミンの分子状態での高分散担持が、多孔性担体の外表面
及び細孔内表面の金属イオンにおいて均一に行われる。
従って、分子状態での高分散担持が多孔性担体の外表面
に偏在することなく細孔内表面においても良好に行われ
る。この結果、多孔性担体全体として均一で、結果的に
高密度な高分散担持となり、一層高い脱臭活性を期待で
きる。
【0017】(第3発明の作用・効果)第1発明又は第
2発明の多孔性担体として、例えばセピオライト等の多
孔性粘土鉱物を用いることにより、更に有効な脱臭材を
提供することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】次に、第1発明〜第3発明の実施
の形態について説明する。以下において単に「本発明」
と言う時は、第1発明〜第3発明を一括して指してい
る。
【0019】〔本発明脱臭材の適用対象〕本発明に係る
脱臭材は、特に家屋室内,車室内,工場内等の空気中
に、あるいは煙草の煙等に含まれるホルムアルデヒドや
アセトアルデヒド等の低級脂肪族アルデヒドに対して有
効であるが、これらに限定されることなく、有機酸,硫
化水素,ニコチンその他の各種臭気成分の除去にも適用
できる。
【0020】〔多孔性担体〕本発明に係る多孔性担体の
種類には全く限定がない。「多孔性担体」とは多数の細
孔を有する担体を言い、又、「表面」とは、多孔性担体
の外表面及び/又は細孔内表面を言う。本発明に係る多
孔性担体の細孔の径や形状,細孔容積,細孔密度あるい
は比表面積等の多孔体構造に関するファクターについて
は、特段の限定がない。
【0021】特に好ましい多孔性担体は、後述のような
結晶水を配位した金属イオンを表面に有する多孔性担
体、とりわけ含水珪酸マグネシウム質粘土鉱物等の含水
珪酸塩系粘土鉱物を代表とする多孔性の粘土鉱物である
が、その他にも、活性炭,ゼオライト,活性炭素繊維,
シリカゲル,活性白土,アルミナ,ケイソウ土等の無機
質多孔性担体や、パルプ,繊維,布,高分子多孔体等の
有機質多孔性担体を任意に使用できる。その使用時の材
料形態も上記の場合と同様に任意である。
【0022】「結晶水を配位した金属イオンを表面に有
する多孔性担体」に関して、金属イオンとしてはマグネ
シウムイオンが代表的であるが、置換性の結晶水を配位
する限りにおいて他種の金属イオンを備えたものでも構
わない。金属イオンには元々結晶水が配位している場合
が多いが、この結晶水に対して既に他の任意の置換性原
子団が置換している場合でも、これに対して本発明の脱
臭成分を置換させ得る時には、「結晶水を配位した」と
言う概念に含まれる。
【0023】第1発明〜第3発明に係る多孔性担体とし
て好ましいものは多孔性の含水珪酸塩系粘土鉱物であ
り、とりわけ含水珪酸マグネシウム質粘土鉱物が好適に
使用される。
【0024】上記の含水珪酸マグネシウム質粘土鉱物
は、含水珪酸マグネシウムを主成分とし、直径0.05
〜0.6μm程度の繊維状を呈し、該繊維に平行に約1
〜0.6nm程度の長方形断面の細孔(チャンネル)が
存在するもので、細孔内外にマグネシウムに配位した置
換可能な結晶水を有している。なお、上記の細孔は、そ
れ自身が雰囲気中の悪臭成分や水蒸気を吸着する機能を
持っている。
【0025】含水珪酸マグネシウム質粘土鉱物は、その
マグネシウムあるいは珪素の一部がアルミニウム,鉄,
ニッケル,ナトリウム等に置換されている場合もある
が、これらも含水珪酸マグネシウム質粘土鉱物の一種と
して利用することができる。
【0026】含水珪酸塩系粘土鉱物の具体例として、セ
ピオライト,シロタイル,ラフリナイト,ファルコンド
アイト,パリゴルスカイト等を挙げることができるが、
通称でマウンテンコルク,マウンテンレザー,マウンテ
ンウッド,海泡石,アタパルジャイトと呼ばれているも
のも該当する。又、スメクタイト系粘土鉱物もこれに該
当する。
【0027】これらの多孔性粘土鉱物はそのままで用い
ても良いが、適宜な温度(例えば、800°C以下の温
度)で仮焼したものを用いても良い。多孔性担体として
の使用時の材料形態は任意であり、例えば粉末状,粒
状,板状等のいずれの形態でも使用できるが、その細孔
が残留する程度に粉砕したものが好ましく、特に長さが
10μm以下でアスペクト比が100以下の微結晶の集
合体としての使用が好ましい。
【0028】多孔性粘土鉱物の粉砕に当たっては、ミキ
サー,ボールミル,振動ミル,ハンマーミル,ピンミ
ル,叩解機等を用いて、湿式粉砕又は乾式粉砕によって
行うことができる。
【0029】〔脱臭成分〕第1発明〜第3発明に係る脱
臭成分は、スルホン酸基を有する脂肪族第1アミンであ
る。溶媒可溶性や、多孔性担体の細孔との対比における
分子の形状あるいは分子サイズ等の考慮から、特に炭素
骨格が低分子量のもの,直鎖のもの,飽和のものが好ま
しく、その代表例がアミノメタンスルホン酸やタウリ
ン、とりわけ後者である。
【0030】これらの脱臭成分の担持量には特段の限定
はないが、担持量があまりに過剰(例えば80重量%以
上)であると却って脱臭材の活性が低下する場合があ
り、通常は1〜30重量%程度の担持量が好適である。
この脱臭成分において、スルホン酸部分は配位結合基と
して働き、第1アミン部分は脱臭官能基として働く。
【0031】この脱臭成分が多孔性担体に置換により結
晶水を配位した金属イオンを表面に有する多孔性担体に
担持された状態においては、配位結合基が金属イオンに
配位結合し、脱臭官能基がフリーの状態にある。そし
て、配位結合基が配位結合することにより脱臭官能基に
おける電子の極在化状態が強まり、その悪臭成分に対す
る反応性が強化される傾向がある。
【0032】〔脱臭成分の担持〕本発明に係る脱臭成分
は、前記第2発明の(1)又は(2)のような担持状態
にあることがより好ましいが、このような担持状態に限
定されず、例えば前記従来技術のように、いわゆる添着
の状態で担持されていても良く、第1発明の作用・効果
が奏される限りにおいて脱臭成分がある程度結晶又は塊
となって析出した状態で添着されていても構わない。
【0033】前記第2発明の(1)に係る脱臭成分は、
多孔性担体における金属イオンの配位水と置換して結合
することにより、分子状態で高分散担持されている。但
し、現実問題として、全ての脱臭成分がこのように担持
されることは技術的に困難であり、ある程度以上の有効
な割合の脱臭成分が分子状態で高分散担持されていれば
足りる。
【0034】前記第2発明の(2)に係る脱臭成分は、
多孔性担体の外表面及び細孔内表面における金属イオン
の配位水と置換して結合することにより、分子状態でか
つ均一に高分散担持されている。「均一」とは、脱臭成
分が多孔性担体の外表面にも内部(細孔内表面)にも万
遍なく担持されることにより、結果的に高活性な形態で
担持されていることを言う。但し、現実問題としては多
孔性担体の外表面と細孔内表面に完全に均一に担持させ
ることは技術的に困難であり、外表面と共に、細孔内表
面における分子状態での高分散担持もある程度以上有効
に実現されていれば足りる。
【0035】〔均一担持処理〕上記第2発明の(2)に
係る脱臭成分の担持状態を実現するための手段が均一担
持処理であって、具体的には、結晶水を配位した金属イ
オンを表面に有する多孔性担体の細孔中へ脱臭成分溶液
の浸入を有効に促進する所定の処理である。
【0036】かかる均一担持処理の最も簡易かつ代表的
な例が、ガス圧を利用した均一担持処理である。例え
ば、予め減圧雰囲気下で細孔内が脱気された多孔性担体
に対して脱臭成分の溶液を含浸させると言う負圧法によ
って、脱臭成分溶液は細孔内へ良好に浸入し、従って細
孔内表面の金属イオンにおいても脱臭成分が充分に置
換、担持される。又、多孔性担体に対する脱臭成分溶液
の含浸を加圧雰囲気下に行うと言う正圧法によっても、
脱臭成分溶液が細孔内へ圧入されることにより、同様の
効果が得られる。
【0037】上記の負圧法と正圧法を併用すると、更に
好ましい結果が得られる。負圧法における減圧条件は限
定されないが、20Torr以下の負圧とすることが好まし
く、正圧法における加圧条件も限定されないが、10気
圧以上の加圧とすることが好ましい。
【0038】他の好ましい均一担持処理として、例え
ば、多孔性担体を浸漬した脱臭成分の溶液を煮沸すると
言う方法や、超臨界流体を溶媒として含浸すると言う方
法等が挙げられる。但し、多孔性担体に対する脱臭成分
溶液の含浸時に超音波振動等の微細な振動を与える方法
は、少なくとも均一担持の目的からは、実験によれば有
効ではない。
【0039】
【実施例】(実施例1)末尾の表1に示す試料No.1
〜11について、それぞれ表1の「多孔性担体」の項に
示す粉末状の担体9gと、表1の「脱臭成分」の項に示
す化合物1gとを秤量して各例に係るビーカーに投入
し、ビーカー内容物を良くかき混ぜた後、各ビーカーに
水20mlを加えて5分間攪拌混合した。
【0040】次いで各ビーカーの口を塩化ビニリデンフ
ィルムで閉じて、脱臭成分の溶解促進のために70°C
で30分間加熱した後、塩化ビニリデンフィルムを取り
除いて100°Cで加熱乾燥させ、更に乳鉢で微粉砕し
て各試料No.に係る粉末状の脱臭材それぞれ約10g
を得た。
【0041】次に各試料No.に係る脱臭材をそれぞれ
0.2g秤量して5L(リッター)容量のガス非透過性
の袋に収容し、これらの袋にそれぞれ、トリオキサン触
媒分解方式によりホルムアルデヒドを発生させるホルム
アルデヒド標準ガス発生器(エステック社製TU−20
01)を用いて、濃度350ppmのホルムアルデヒド
を含む空気を5L導入した。
【0042】その後、これらの袋を25°Cに保った恒
温恒湿槽内に静置し、24時間後にガス検知管を用いて
袋内に残留しているホルムアルデヒドガス濃度を測定し
た。別途にブランク濃度(脱臭材不使用で同上の処理を
行った場合のホルムアルデヒドガス濃度)として180
ppmの測定値を得ており、これと上記の測定値から、
「除去率(%)=(ブランク濃度−各例測定濃度)×1
00/ブランク濃度」の式により各試料No.に係る脱
臭材における除去率を求めた。その結果を表1に示す。
【0043】次に、表1の試料No.1〜3,7,9及
び10に相当する実施例(いずれも、結晶水を配位した
金属イオンを表面に有する多孔製担体を用いる例)につ
き、上記の脱臭材調製手順を変更して、粉末状の担体9
gをまずビーカーに投入して10−2Torrの条件下で3
0分間脱気処理し、その減圧下のままで、脱臭成分1g
−水20mLの溶液を注入して、5分間攪拌混合した。
それ以後の操作は上記と同様に行い、それぞれ試料N
o.12〜17に係る粉末状の脱臭材を得ると共に、こ
れらの評価を行った。その結果も表1に示す。
【0044】表1の結果より分かるように、多孔性担体
として含水珪酸マグネシウム質粘土鉱物を用いると共に
脱臭成分としてスルホン酸基を備えた脂肪族第1アミン
を用いた試料No.1〜3,9及び10の脱臭材はいず
れも85〜88%と言う高い除去率を示し、かつ、これ
らに対して均一担持処理を施した試料例においては、9
5%以上の極めて高い除去率を示した。
【0045】上記のように、均一担持処理を施さない系
でも高い除去率が得られること、しかも、これらの元々
90%に近い高レベルの除去率が、均一担持処理によっ
て更に5〜10%向上して100%に極めて近い高脱臭
率領域に至ることは、技術的に容易なことではなく、実
用上貴重であると考えられる。
【0046】多孔性担体として活性炭やシリカゲルを用
いると共に脱臭成分としてスルホン酸基を備えた脂肪族
第1アミンを用いた試料No.4〜6及び11の脱臭材
は、除去率が60〜80%程度に止まった。
【0047】多孔性担体として含水珪酸マグネシウム質
粘土鉱物を用いると共に脱臭成分としてスルファニル酸
を用いた試料No.7の脱臭材は除去率が70%であっ
たが、これらに対して均一担持処理を施した場合には8
5%に向上し、かなりの改善効果を示した。
【0048】多孔性担体として活性炭を用いると共に脱
臭成分としてスルファニル酸を用いた試料No.8の脱
臭材は、除去率が50%と、著しく見劣りした。
【0049】(実施例2)第4発明に係る脱臭材におい
て、タウリンの好適な担持量を以下によって評価した。
【0050】予め乳鉢で粉砕したタウリンと、350メ
ッシュの篩を通過した多孔性担体のセピオライトを末尾
の表2の試料No.18〜30で示す混合比で良く混合
した。その場合のタウリンの担持量(重量%)はそれぞ
れ表2の通りとなる。
【0051】これらの混合物をそれぞれビーカーに入
れ、ゼオライトの3倍量の水を加えてビーカーの口を塩
化ビニリデンフィルムで閉じ、脱臭成分の溶解促進のた
めに70°Cで30分間加熱した後、塩化ビニリデンフ
ィルムを取り除いて100°Cで加熱乾燥させ、更に乳
鉢で再度粉砕して各試料No.に係る粉末状の脱臭材を
得た。試料No.31は比較用でありセピオライトのみ
からなる。
【0052】これらの試料No.18〜31に係る脱臭
材の各0.2gを秤量して5L容のガス非透過性の袋に
収容し、以後は前記実施例1の場合と同様にアルデヒド
の除去性能試験を実施した。その結果を末尾の表3に示
す。
【0053】表3より分かるように、タウリン担持量が
0.1重量%である試料No.18の脱臭材、及びタウ
リン担持量が80重量%程度以上である試料No.28
〜30の脱臭材は、比較例である試料No.31の脱臭
材より除去率が低い。従ってタウリンの担持量は過小で
も過多でもないことが好ましく、その担持量が1〜30
重量%程度である時に低級アルデヒド類に対する高い除
去率(90%以上)を示し、有効であることが分かる。
【0054】
【表1】
【0055】
【表2】
【0056】
【表3】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4C080 AA05 AA06 BB02 CC02 CC12 HH09 JJ03 JJ04 KK08 LL10 LL12 MM17 MM18 NN01 NN04 NN05 4G066 AA63C AB13B AB15B AD01B AD20C AE19C BA36 CA02 CA07 CA24 CA27 CA52 DA03 FA03 FA12 FA21

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多孔性担体に対してスルホン酸基を備え
    た脂肪族第1アミンが担持されていることを特徴とする
    脱臭材。
  2. 【請求項2】 前記多孔性担体が結晶水を配位した金属
    イオンを表面に有する多孔性担体であり、かつ、前記ス
    ルホン酸基を備えた脂肪族第1アミンが置換によって前
    記金属イオンに結合して、以下の(1)又は(2)の担
    持形態で高分散担持されていることを特徴とする請求項
    1に記載の脱臭材。 (1)多孔性担体に対して分子状態で高分散担持されて
    いる。 (2)多孔性担体の外表面及び細孔内表面に対して分子
    状態でかつ均一に高分散担持されている。
  3. 【請求項3】 前記多孔性担体が多孔性粘土鉱物である
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2のいずれかに記
    載の脱臭材。
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