JP2002112849A - シートのリクライニング装置 - Google Patents

シートのリクライニング装置

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JP2002112849A
JP2002112849A JP2000309728A JP2000309728A JP2002112849A JP 2002112849 A JP2002112849 A JP 2002112849A JP 2000309728 A JP2000309728 A JP 2000309728A JP 2000309728 A JP2000309728 A JP 2000309728A JP 2002112849 A JP2002112849 A JP 2002112849A
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JP
Japan
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cam
bracket
drive shaft
plate
operation lever
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Application number
JP2000309728A
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English (en)
Inventor
Mitsuhiro Yamashita
光宏 山下
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Delta Kogyo Co Ltd
Original Assignee
Delta Kogyo Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 左右のリクライナにおいて各カムを同期回動
することができ、各リクライナのロック解除のタイミン
グずれをなくすことができ操作感覚の向上を図ることが
できるシートのリクライニング装置を提供する。 【解決手段】 リクライナ1,1’が、シートボトムを
挟んで左右に設けられ、両リクライナ間1,1’がシー
トボトムを横断するカム駆動軸6で架橋されていて、こ
のカム駆動軸6の両端部に2つのカム5,5が外嵌され
ると共に、このカム駆動軸6の一方端側に操作レバー7
が連結されていて、この操作レバー7を操作することに
よって、操作レバー7の駆動力がカム駆動軸6に直接伝
達されてカム駆動軸6が回動し、それによってカム駆動
軸6の両端部に外嵌された2つのカム5,5が同期回動
する構成とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シートのリクライ
ニング装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、リクライニング装置として、シー
トボトムとシートバックとの間に介設されシートバック
のリクライニングを行うリクライナが知られている。こ
のリクライナは、シートボトム及びこのシートボトムに
傾倒可能に取り付けられたシートバックのいずれか一方
に固定された第1ブラケットと、他方に固定され、か
つ、第1ブラケットに回動中心回りに相対回動可能に連
結された第2ブラケットとの間に介設されている。
【0003】このリクライナには、第1ブラケットと第
2ブラケットとの間に介設され、かつ、上記回動中心と
同心の支持軸回りに共回り可能に固定されたカムが設け
られている。このカムは、支持軸の正逆回動によって先
端面に係止歯を備えたロックプレートを第1ブラケット
及び第2ブラケット間で径方向に正逆移動させるもので
ある。また、第1ブラケットには、径方向に延びる互い
に平行な対向壁を備えた案内溝が設けられ、上記ロック
プレートが上記カムの回動で案内溝内を正逆移動するこ
とによって係止歯が案内溝から出没するようになってい
る。
【0004】一方、第2ブラケットには、上記回転中心
と同心の円弧軌跡に沿って内歯が形成されている。これ
によって上記カムの回動でロックプレートが案内溝から
外方に突出し、その係止歯が内歯に噛合することによっ
て第1ブラケットと第2ブラケットとの相対回動が規制
されると共に、カムの逆回動で係止歯の内歯に対する噛
合が解除されることにより、第1ブラケットと第2ブラ
ケットとが相対回動し得るようになる。
【0005】従って、上記支持軸に操作レバーを取り付
け、この操作レバーの操作で支持軸を正逆回動すること
により、左右の両リクライナにおいて係止歯を内歯に噛
合させてシートバックの傾倒位置をロックすることがで
きると共に、上記噛合を解除して傾倒位置の変更を行う
ことができるようになっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来のリクライナにおいては、シートバックのリクライニ
ングを行うために操作レバーを操作して左右の両リクラ
イナのロック解除を行う際に、左右におけるリクライナ
のロック解除のタイミングにずれが生じて、2段階で解
除する状態になり操作感覚が悪いという問題があった。
【0007】ここで、この点について、図11〜図13
を用いて詳しく説明する。
【0008】従来のリクライニング装置100では、図
11に示すように、左右のリクライナにおけるロック解
除用カムの駆動伝達系は、操作レバー107、駆動側の
カム105、連結軸106、受動側のカム105及び受
動プレート108で主に構成されている。
【0009】連結軸106の両端部には平行幅w11の
嵌合部106aが形成されている。操作レバー107の
回動中心には、連結軸106を嵌合する幅w12の小判
形の嵌合孔107aが形成されていると共に、この嵌合
孔107aを挟んで2つの円柱状のエンボス107bが
突出した形状になっている。受動プレート108の回動
中心には、操作レバー107と同様に、連結軸106を
嵌合する幅w12の小判形の嵌合孔108aが形成され
ていると共に、この嵌合孔108aを挟んで2つの円柱
状のエンボス108bが突出した形状になっている。カ
ム105の回動中心には、連結軸106の嵌合部106
aを挿通する幅w13の小判形の挿通孔105aが形成
されていると共に、この挿通孔105aを挟んで上記エ
ンボス107b,108bの外径に対応する2つの丸穴
105bが穿孔された形状になっている。尚、各部材の
幅寸法は、w11<w12<w13の関係を満たすよう
に寸法設定されている。
【0010】この駆動伝達系において、図12に示すよ
うに、操作レバー107をロック解除方向に角度α3ま
で操作すると、操作レバー107のエンボス107bと
係合する駆動側のカム105の丸穴105bを介して駆
動側のカム105が回動する。そして、操作レバー10
7をロック解除方向に角度β3(>α3)まで操作する
と、操作レバー107の嵌合孔107aに挿嵌された連
結軸106が回動し、受動側にロック解除力が伝達され
る。
【0011】受動側では、図13に示すように、連結軸
106が角度β4(=β3)まで回動し、それによって
受動プレート108が嵌合孔108aを介して回動す
る。そして、受動プレート108のエンボス108bと
係合する受動側のカム105の丸穴105bを介して受
動側のカム105が角度α4(=α3)まで回動する。
【0012】このように、操作レバー107のエンボス
107bによる駆動側のカム105の回動が、連結軸1
06及び受動プレート108を介して受動側のカム10
5に伝達されるため、駆動側と受動側とでカム105の
作動にずれ生じる。このため、左右におけるリクライナ
のロック解除のタイミングにずれが生じて、2段階で解
除する状態になり操作感覚が悪くなっていた。
【0013】本発明は、こうした従来技術の課題を解決
するものであり、左右のリクライナにおいて各カムを同
期回動することができ、各リクライナのロック解除のタ
イミングずれをなくすことができ操作感覚の向上を図る
ことができるシートのリクライニング装置を提供するこ
とを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明のシートのリクラ
イニング装置は、シートボトム及びシートバックのいず
れか一方に固定された第1ブラケットと、他方に固定さ
れて第1ブラケットに回動中心回りに相対回動可能に連
結された第2ブラケットと、第1ブラケット及び第2ブ
ラケット間に介設された上記回動中心回りに回動可能な
カムと、このカムの正逆回動に連係して第1ブラケット
及び第2ブラケット間で径方向に出没するロックプレー
トとが備えられ、第1ブラケットにはロックプレートの
出没を案内する案内溝が設けられている一方、第2ブラ
ケットには上記案内溝から突出状態のロックプレート先
端の係止歯と噛合する内歯が設けられ、上記ロックプレ
ートが上記案内溝から突出するようにカムを回動軸回り
に付勢する付勢手段が設けられたリクライナが、シート
ボトムを挟んで左右に設けられていて、両リクライナ間
がシートボトムを横断するカム駆動軸で架橋され、操作
レバーの操作が両リクライナに及ぶように構成されたも
のであって、上記カム駆動軸の両端部に2つのカムが外
嵌されると共に、該カム駆動軸の一方端側に操作レバー
が連結されていて、この操作レバーを操作することによ
って、操作レバーの駆動力がカム駆動軸に直接伝達され
て該カム駆動軸が回動し、それによって該カム駆動軸の
両端部に外嵌された2つのカムが同期回動する構成を有
する。
【0015】上記構成によれば、操作レバーをロック解
除方向に所定角度まで操作すると、操作レバーと連結さ
れたカム駆動軸に操作レバーの駆動力が直接伝達されて
カム駆動軸が回動し、それによって、このカム駆動軸の
両端部に外嵌された2つのカムが同期回動し、左右のカ
ムにロック解除力が伝達されるため、左右におけるリク
ライナのロック解除のタイミングにずれが生じなくな
り、シートのリクライニング装置における操作感覚の向
上を図ることが可能となる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態を図
面に基づいて具体的に説明する。
【0017】図1は、本発明が適用される自動車用のリ
クライニングシートSの構成例を示す側面図である。こ
のシートSは、シートボトムS1と、シートバックS2
とからなり、シートボトムS1とシートバックS2と
は、シートボトムS1を挟んで左右に設けられる一対の
リクライナ1,1’(図4参照)で前後傾倒自在に連結
されている。
【0018】図2は、駆動側のリクライナ1の構成例を
示す分解斜視図、図3はその組立斜視図であり、リクラ
イナ1は、シートボトムS1に固定された第1ブラケッ
ト2と、シートバックS2に上記第1ブラケット2に対
向して固定される第2ブラケット3と、これらブラケッ
ト2,3間に介設される一対のロックプレート4と、カ
ム駆動軸6回りに正逆共回りして上記一対のロックプレ
ート4を離接する方向に移動させるカム5と、上記カム
駆動軸6を軸心回りに正逆回動操作する操作レバー7
と、この操作レバー7を抜け止めして保持する保持プレ
ート8とを備えた基本構成を有している。また、図4
は、駆動側のリクライナ1の操作レバー7を正逆回動操
作することによってカム駆動軸6を介して駆動される受
動側のリクライナ1’の構成例を分解斜視図で示してお
り、駆動側のリクライナ1に対し、操作レバー7が受動
プレート61に変わっている点で相違し、その他は同様
の構成からなる。
【0019】上記第1ブラケット2は、上部が半円状で
下部が下広がりに形成され、半円状の曲率中心部分に上
記カム駆動軸6を挿通する挿通孔21が穿設されている
と共に、左方の面には、前後方向一対のガイド部材22
が幅方向の内方(図2の左方)に向けて押し起こしで膨
設されている。各ガイド部材22は、挿通孔21を中心
とした円弧状に形成され、かつ、挿通孔21に対して点
対称に形状設定されている。
【0020】図5は、図2のX線視の斜視図であり、上
記各ガイド部材22の対向面には、それぞれ上下方向に
延びるガイド凹部23が凹設されていると共に、このガ
イド凹部23の凹設によって各ガイド部材22の上下部
には互いに対向する方向に突出したガイド突起22aが
形成されている。
【0021】そして、対向したガイド凹部23間にはロ
ックプレート4及びカム5を収容する収容空間24が形
成されていると共に、ガイド突起22aの対向面間に各
ロックプレート4の一部(後述する係止歯プレート4
1)を摺接状態で嵌装する上下一対の案内溝25が形成
されている。
【0022】また、各ガイド部材22の表面には、ガイ
ド部材22の外周面と同心の円弧状のガイド凸条22b
がそれぞれ設けられ、これらのガイド凸条22bが後述
する第2ブラケット3の円形ガイド溝31aに摺接状態
で嵌入されるようになっている。
【0023】上記第2ブラケット3は、図2に示すよう
に、下方が半円形状に形成されていると共に上方が略矩
形状に形成されている。かかる第2ブラケット3の左側
面には、半円形状部分の曲率中心を中心とした押し起こ
しによる円形膨出部31が膨設されていると共に、この
円形膨出部31の中心部分には上記第1ブラケット2の
挿通孔21に対向した貫通孔32が穿設されている。
【0024】また、円形膨出部31の右側には装着凹部
33が凹設されている。この装着凹部33の内径寸法
は、上記一対のガイド部材22の曲率半径より僅かに大
きく寸法設定されて、第1ブラケット2と第2ブラケッ
ト3とを合わせた状態で、各ガイド部材22は、それら
の円弧外周面が装着凹部33の内周面に摺接しながら装
着凹部33に嵌め込まれるようになっている。
【0025】また、装着凹部33の右側面には、上記ガ
イド凸条22bに対応した上記貫通孔32と同心の円形
ガイド溝31aが凹設され、ガイド凸条22bが円形ガ
イド溝31aに嵌め込まれることによって第1ブラケッ
ト2と第2ブラケット3との相対回動がより安定して行
われるようになっている。かかる装着凹部33の内周面
には、径方向に切り込まれることによって形成された内
歯34が上下で対向して設けられている。
【0026】かかる第2ブラケット3の上縁部には、前
後端部にそれぞれ取付孔が穿設され、これらの取付孔を
介してボルト止めされることにより第2ブラケット3が
シートバックS2に固定されるようになっている。ま
た、第2ブラケット3は、前後の取付孔間に第1ブラケ
ット2の方向に向かって突設された位置決め突起を有し
ている。これらの位置決め突起は、第1ブラケット2が
第2ブラケット3から外れないように押さえる押え板3
5の装着位置を位置決めするためのものである。
【0027】そして、第2ブラケット3に第1ブラケッ
ト2を積層した状態で押え板35を第2ブラケット3に
固定することにより、押え板35が第1ブラケット2の
回動を許容しながらその上部を押さえた状態になり、こ
れによって第1ブラケット2の上部が第2ブラケット3
から離間するのを防止するようにしている。
【0028】また、上記第1ブラケット2の下縁部にも
前後端部にそれぞれ取付孔が穿設され、これらの取付孔
を介してボルト止めされることにより第1ブラケット2
がシートボトムS1に固定されるようになっている。
【0029】図6は、ロックプレート4の構成例を示す
正面図であり、(a)はロックプレート4の係止歯41
aが案内溝25から外部に突出した状態、(b)は係止
歯41aが案内溝25内に没入した状態をそれぞれ示し
ている。図6に示すように、ロックプレート4は、第1
ブラケット2の案内溝25に上下動可能に嵌め込まれる
係止歯プレート41と、この係止歯プレート41の基端
側に一体に連設された鈎形プレート42とからなってい
る。
【0030】上記係止歯プレート41は、先端縁に形成
された第2ブラケット3の内歯34(図2)に噛合する
係止歯41aを有しており、ガイド部材22が装着凹部
33に嵌め込まれた状態で係止歯41aが内歯34に噛
合することにより第1ブラケット2と第2ブラケット3
との相対回動が規制されるようになっている。
【0031】上記鈎形プレート42は、外方の側縁部が
ガイド凹部23の内縁部に摺接すると共に、内方の縁部
がカム5の外周面に摺接するように形状設定され、係止
歯プレート41の基端部に一体に結合された横方向に延
びる横プレート43と、この横プレート43の一端部か
ら係止歯プレート41と反対方向に延びた縦プレート4
4とからなっている。縦プレート44の長さ寸法は、ガ
イド凹部23の上下寸法より距離dだけ短く寸法設定さ
れ、これによって縦プレート44はガイド凹部23内で
距離dだけ上下動し得るようになっている。
【0032】上記距離dは、係止歯41aの歯丈寸法よ
り若干大きめに設定され、鈎形プレート42が挿通孔2
1から径方向に外方に向けて移動することによって係止
歯プレート41の係止歯41aが内歯34に噛合する一
方、鈎形プレート42が挿通孔21の方向に向けて移動
することにより、係止歯41aの内歯34に対する噛合
が解除されるようになっている。
【0033】また、横プレート43と縦プレート44と
は略直角に結合され、これら横プレート43及び縦プレ
ート44の各内側部分にカム5を収容する湾曲凹部45
が形成されている。また、横プレート43の両端部に
は、ガイド部材22のガイド突起22aに当接する当接
突片43aが設けられ、これらの当接突片43aがガイ
ド突起22aに当接することにより係止歯プレート41
の荷重を受けた方向に向かう傾倒が阻止され、これによ
って常に係止歯41aが内歯34に対して確実に噛合さ
れるようにしている。
【0034】また、縦プレート44の略中央位置にはカ
ム5に向かって突設された係合突起44aが設けられ、
この係合突起44aが回動するカム5と干渉することに
よって係止歯プレート41が案内溝25内に没入するよ
うになっている。
【0035】また、一対のロックプレート4は、それら
が挿通孔21の孔心を中心とした収容空間24の点対称
位置に装着された状態で、一方の縦プレート44の先端
部が他方の横プレート43の側端面に当接するように形
状設定されており、これによって各ロックプレート4の
収容空間24への装着状態が安定するようになってい
る。
【0036】上記カム5は、略楕円形状を呈したカム本
体51と、このカム本体51の点対称位置の縁部から外
方に向かって突設された一対の押圧突起52とからなっ
ている。カム本体51の中心部分には、カム駆動軸6が
挿嵌される嵌合孔53が穿設されると共に操作レバー7
の仮係合突起74が遊挿される仮係合孔54が穿設され
て異形孔が形成されている。一方、カム駆動軸6は、図
3に示すように、シートボトムS1を横断して左右のリ
クライナ1,1’間に架橋され、操作レバー7の操作が
両リクライナ1,1’に及ぶようにしている。具体的に
は、カム駆動軸6の両端には、上記嵌合孔53に嵌合さ
れるように寸法設定された嵌合部6aが形成されてい
て、両嵌合部6a,6aに左右のカム5,5が嵌合孔5
3でそれぞれ嵌合されている。そして、操作レバー7の
操作で、カム駆動軸6を回動することにより、一方のリ
クライナ1のカム5が回動されると共に、他方のリクラ
イナ1’のカム5も同時に回動され、左右のカム5,5
がカム駆動軸6の軸心回りに同期回動するようになって
いる。
【0037】上記一対の押圧突起52は、図6に示すよ
うに、各ロックプレート4の縦プレート44にそれぞれ
突設された係合突起44aに対応して設けられ、図6
(a)に示す状態のカム5がカム駆動軸6回りに時計方
向に回動することによって押圧突起52が係合突起44
aを押圧し、これによって、図6(b)に示すように、
ロックプレート4は係止歯41aが案内溝25内に没入
したロック解除位置に位置するようになっている。
【0038】図7は、ロックプレート4とカム5との相
対的な位置関係を説明するための説明図である。なお、
図7では点対称位置にある一対のロックプレート4の
内、上方のもののみを示している。従って、図示はして
いない下方のロックプレート4については、左右及び上
下が上方のものと逆になる。
【0039】図7に示すように、カム本体51は、回動
中心Oが上下方向に延びる中心線A上に設定されてい
る。かかるカム本体51は、上記係止歯プレート41の
係止歯41aを案内溝25から外部に突出させるロック
姿勢に設定された状態で、中心線Aより左側に第1円弧
縁部51aが形成されていると共に、中心線Aより右側
に第1円弧縁部51aより曲率半径が大きい第2円弧縁
部51bが形成されている。また、第2円弧縁部51b
より更に右側部分には直状の弦縁部51cが形成されて
いると共に、この弦縁部51cに続いて第3円弧縁部5
1dが形成されている。
【0040】一方、ロックプレート4には、鈎形プレー
ト42部分における中心線Aの左右位置の湾曲凹部45
に第1円弧縁部51a及び第2円弧縁部51bのいずれ
かに摺接した状態で対向した凹状円弧縁部45aが形成
され、この凹状円弧縁部45aの右側には、カム本体5
1の回動中心O回りの時計方向への回動によっても第2
円弧縁部51bが当接しない逃げ円弧縁部45bが形成
されている。
【0041】そして、中心線Aと凹状円弧縁部45aと
の交点Pを基点として中心線Aより右方に向けて追込み
角θだけ傾斜した傾斜線Bが設定され、上記第1及び第
2円弧縁部51a,51bの円弧面は、その円弧中心O
1が傾斜線B上に設定され、しかも第1円弧縁部51a
の曲率半径R0は、第2円弧縁部51bの曲率半径R1
より若干小さ目に寸法設定されている。
【0042】また、ロックプレート4の凹状円弧縁部4
5aの円弧中心O2は、傾斜線B上であって、第1及び
第2円弧縁部51a,51bの円弧中心O1より若干下
方位置に設定され、これによって凹状円弧縁部45aの
曲率半径R2はカム本体51の第2円弧縁部51bの曲
率半径R1より若干大きくなっている。
【0043】カム本体51とロックプレート4の湾曲凹
部45との間の相対的な寸法関係を上記のように設定す
ることにより、図7に示すように、カム5がロック姿勢
に姿勢設定された状態で、ロックプレート4の係止歯4
1aに荷重Fが加われば、その荷重Fは、第2円弧縁部
51bの右端部の点Qを支点にしたモーメントとしてロ
ックプレート4に作用するため、従来のように支点位置
が点Qより左方にある場合に比較して(参考のために例
えば支点が交点Pに存在した場合のモーメントの方交を
二点鎖線の矢印で示している)、左端の係止歯41aが
より多く第2ブラケット3の内歯34に食い込んだ状態
になると共に、右端の係止歯41aの内歯34からの逃
げ量が少なくなり、これによって係止歯41aは内歯3
4により確実に噛合することになり、両者間の噛み合い
強度が向上する。
【0044】上記操作レバー7は、図2に示すように、
L字形状を呈したL形板71と、このL形板71の先端
部に取り付けられた取手72とからなっている。L形板
71の上端部には、カム駆動軸6を挿嵌するための嵌合
孔73が穿設されていると共に、この嵌合孔73を挟ん
で一対の仮係合突起74が第1ブラケット2の挿通孔2
1に貫通されるように突設されている一方、上記カム5
には仮係合突起74が遊挿される仮係合孔54が穿設さ
れている。カム5とL形板71とで第1ブラケット2を
挟んだ状態で上記仮係合孔54に仮係合突起74を遊挿
し仮の位相合わせをして、カム5の嵌合孔73にカム駆
動軸6を係合することにより、取手72の操作で操作レ
バー7をカム駆動軸6回りに回動することによって、カ
ム5がカム駆動軸6回りに共回りするようになってい
る。
【0045】かかる操作レバー7は、仮係合突起74が
第1ブラケット2の挿通孔21に貫通されてカム5の仮
係合孔54に遊挿された状態で、保持プレート8が第1
ブラケット2にリベット76でかしめ止めされることに
より外れ止めされ、これによって操作レバー7の第1ブ
ラケット2への装着状態を安定させるようになされてい
る。
【0046】上記保持プレート8は、図2に示すよう
に、操作レバー7のL形板71を押さえるプレート本体
81と、このプレート本体81の上縁部に外方に向かっ
て突設された円弧板82とからなっている。プレート本
体81の下縁部後端にはばね掛け突片83が突設されて
いる一方、上記操作レバー7のL形板71にもばね掛け
突片75が突設され、これら両突片75,83間にコイ
ルばね84が張設されることによって操作レバー7がカ
ム駆動軸6回りに反時計方向に向けて付勢されるように
している。
【0047】そして、操作レバー7がカム駆動軸6回り
に反時計方向に向けて付勢されることにより、上記カム
5も操作レバー7の嵌合孔73に挿嵌するカム駆動軸6
を介してカム駆動軸6回りに反時計方向に向かって回動
するように付勢力を受けているため、カム5の第2円弧
縁部51b(図7)がロックプレート4を径方向に外方
に向けて押圧した状態になっており、これによる係止歯
41aの案内溝25から外部への突出によって係止歯4
1aが第2ブラケット3の内歯34に噛合し、普段は第
2ブラケット3のカム駆動軸6回りの回動が規制された
状態になっている。
【0048】この状態で操作レバー7を上方に向けて操
作することにより、カム5がカム駆動軸6回りに時計方
向に回動し、カム5の押圧突起52による係合突起44
aの押圧により係止歯41aが第1ブラケット2の案内
溝25内に没入して係止歯41aの内歯34に対する噛
合が解除され、これによってシートバックS2の傾倒姿
勢を任意に設定し得るようになる。
【0049】また上記押え板35にも、図2における右
方に向かって突設されたばね掛け突片35aが突設さ
れ、このばね掛け突片35aと上記保持プレート8の円
弧板82前縁部との間に渦巻きばね9が装着されてい
る。そしてこの渦巻きばね9によって第2ブラケット3
が押え板35を介してカム駆動軸6回りに反時計方向に
向かう付勢力を受け、シートバックS2はかかる第2ブ
ラケット3を介して常に前倒姿勢になるように付勢され
ている。
【0050】ここで、本発明によるリクライニング装置
10の駆動伝達系について、図8〜図10を用いて詳し
く説明する。
【0051】上述したリクライニング装置10では、図
8に示すように、左右のリクライナにおけるロック解除
用カムの駆動伝達系は、操作レバー7、駆動側のカム
5、カム駆動軸6、受動側のカム5及び受動プレート6
1で主に構成されている。
【0052】カム駆動軸6の両端部には平行幅w1の嵌
合部6aが形成されている。操作レバー7の回動中心に
は、カム駆動軸6を嵌合する幅w2の小判形の嵌合孔7
3が形成されていると共に、この嵌合孔73を挟んで2
つの円柱状のエンボス74が突出した形状になってい
る。受動プレート61の回動中心には、操作レバー7と
同様に、カム駆動軸6を嵌合する幅w4の小判形の嵌合
孔61aが形成されていると共に、この嵌合孔61aを
挟んで2つの円柱状のエンボス61bが突出した形状に
なっている。カム5の回動中心には、カム駆動軸6の嵌
合部6aを挿嵌する幅w3の小判形の嵌合孔53が形成
されていると共に、この嵌合孔53から上記エンボス7
4,61bを包含するように幅方向の両側に拡開された
仮係合孔54が形成されて異形孔が形成されている。
【0053】尚、各部材の幅寸法は、w1<w2<w3
<w4の関係を満たすように寸法設定されている。ま
た、操作レバー7のエンボス74及び受動プレート61
のエンボス61bと仮係合孔54との隙間α1,α2
は、γ1<α1,γ2<α2の関係を満たすように寸法
設定されている。
【0054】この駆動伝達系において、図9に示すよう
に、操作レバー7をロック解除方向に角度β1まで操作
すると、操作レバー7の嵌合孔73に挿嵌されたカム駆
動軸6の嵌合部6aに駆動力が伝達し、カム駆動軸6が
回動する。そして、操作レバー7をロック解除方向に角
度γ1(>β1)まで操作すると、このカム駆動軸6の
嵌合部6aに外嵌された駆動側のカム5が回動する。
【0055】受動側では、図10に示すように、カム駆
動軸6が角度γ2(=γ1)まで回動し、それによって
受動側のカム5が嵌合孔53を介して伝達される駆動力
によって回動し、受動側にロック解除力が伝達される。
そして、カム駆動軸6がロック解除方向に角度β2(>
γ2)まで回動すると、このカム駆動軸6の嵌合部6a
に外嵌された受動プレート61が回動する。
【0056】このように、操作レバー7の嵌合孔73に
挿嵌されたカム駆動軸6を直接回動し、このカム駆動軸
6の両端の嵌合部6aにそれぞれ外嵌された駆動側のカ
ム5及び受動側のカム5を同時に直接回動するため、駆
動側と受動側とでカム5の作動にずれが生じないように
同期回動することができる。このため、左右におけるリ
クライナのロック解除のタイミングにずれが生じないの
で、シートのリクライニング装置における操作感覚の向
上を図ることができる。
【0057】以上、本発明のシートのリクライニング装
置は、上記した実施形態の具体的構成に限定されるもの
ではなく、必要に応じ適宜構成を変形、追加又は削除し
た構成としてもよいことは言うまでもない。
【0058】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のシートの
リクライニング装置によれば、操作レバーをロック解除
方向に所定角度まで操作すると、操作レバーと連結され
たカム駆動軸に操作レバーの駆動力が直接伝達されてカ
ム駆動軸が回動し、それによって、このカム駆動軸の両
端部に外嵌された2つのカムが同期回動し、左右のカム
にロック解除力が伝達されるため、左右におけるリクラ
イナのロック解除のタイミングにずれが生じなくなるの
で、シートのリクライニング装置における操作感覚の向
上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のリクライニング装置が適用されるリク
ライニングシートの構成例を示す側面図である。
【図2】本発明のリクライニング装置における駆動側の
リクライナの構成例を示す分解斜視図である。
【図3】図2に示すリクライナの組立て斜視図である。
【図4】本発明のリクライニング装置における受動側の
リクライナの構成例を示す分解斜視図である。
【図5】図2のX線視の斜視図である。
【図6】本発明のリクライニング装置に用いるロックプ
レートの構成例を示す正面図であり、(a)はロックプ
レートの係止歯が案内溝から外部に突出した状態、
(b)は係止歯が案内溝内に没入した状態をそれぞれ表
す。
【図7】本発明のリクライニング装置におけるロックプ
レートとカムとの相対的な位置関係を説明するための説
明図である。
【図8】本発明のリクライニング装置に係る左右のリク
ライナにおけるロック解除用カムの駆動伝達系を表す分
解斜視図である。
【図9】本発明のリクライニング装置に係る駆動側のリ
クライナにおけるロック解除用カムの作動原理を説明す
るための説明図である。
【図10】本発明のリクライニング装置に係る受動側の
リクライナにおけるロック解除用カムの作動原理を説明
するための説明図である。
【図11】従来のリクライニング装置に係る左右のリク
ライナにおけるロック解除用カムの駆動伝達系を表す分
解斜視図である。
【図12】従来明のリクライニング装置に係る駆動側の
リクライナにおけるロック解除用カムの作動原理を説明
するための説明図である。
【図13】従来明のリクライニング装置に係る受動側の
リクライナにおけるロック解除用カムの作動原理を説明
するための説明図である。
【符号の説明】
1,1’ リクライナ 2 第1ブラケット 3 第2ブラケット 4 ロックプレート 5 カム 6 カム駆動軸 6a 嵌合部 7 操作レバー 10 リクライニング装置 25 案内溝 34 内歯 41a 係止歯 44a 係止突起 53 嵌合孔 84 コイルばね(付勢手段) S リクライニングシート S1 シートボトム S2 シートバック

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シートボトム及びシートバックのいずれ
    か一方に固定された第1ブラケットと、他方に固定され
    て第1ブラケットに回動中心回りに相対回動可能に連結
    された第2ブラケットと、第1ブラケット及び第2ブラ
    ケット間に介設された上記回動中心回りに回動可能なカ
    ムと、このカムの正逆回動に連係して第1ブラケット及
    び第2ブラケット間で径方向に出没するロックプレート
    とが備えられ、第1ブラケットにはロックプレートの出
    没を案内する案内溝が設けられている一方、第2ブラケ
    ットには上記案内溝から突出状態のロックプレート先端
    の係止歯と噛合する内歯が設けられ、上記ロックプレー
    トが上記案内溝から突出するようにカムを回動軸回りに
    付勢する付勢手段が設けられたリクライナが、シートボ
    トムを挟んで左右に設けられていて、両リクライナ間が
    シートボトムを横断するカム駆動軸で架橋され、操作レ
    バーの操作が両リクライナに及ぶように構成されたシー
    トのリクライニング装置であって、 上記カム駆動軸の両端部に2つのカムが外嵌されると共
    に、該カム駆動軸の一方端側に操作レバーが連結されて
    いて、この操作レバーを操作することによって、操作レ
    バーの駆動力がカム駆動軸に直接伝達されて該カム駆動
    軸が回動し、それによって該カム駆動軸の両端部に外嵌
    された2つのカムが同期回動することを特徴とするシー
    トのリクライニング装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2005152148A (ja) * 2003-11-21 2005-06-16 Delta Kogyo Co Ltd シートのリクライニング装置
US7441840B2 (en) 2005-11-07 2008-10-28 Aisin Seiki Kabushiki Kaisha Reclining apparatus for vehicle seat

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