JP2002110691A - 半導体装置及びその製造方法 - Google Patents

半導体装置及びその製造方法

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JP2002110691A
JP2002110691A JP2001110586A JP2001110586A JP2002110691A JP 2002110691 A JP2002110691 A JP 2002110691A JP 2001110586 A JP2001110586 A JP 2001110586A JP 2001110586 A JP2001110586 A JP 2001110586A JP 2002110691 A JP2002110691 A JP 2002110691A
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semiconductor
same
semiconductor device
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JP2001110586A
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English (en)
Inventor
Takashi Nakano
敬志 中野
Shoji Mizuno
祥司 水野
Masatoshi Kato
政利 加藤
Akitaka Murata
明隆 村田
Sei Yamamoto
聖 山本
Keimei Himi
啓明 氷見
Seiji Fujino
誠二 藤野
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Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 トレンチの内壁に沿って発生する反転層に起
因する同導電型の領域間のリークを抑止する。 【解決手段】 SOI基板の表面側から絶縁層まで達す
るトレンチ3により、素子領域4が囲まれて絶縁分離さ
れており、素子領域4は、ベース領域41の表層にベー
スコンタクト領域42と第1及び第2のコレクタ領域4
3、45とエミッタ領域44とが形成されてなり、第1
及び第2のコレクタ領域43、45は電位が異なってい
る。そして、トレンチ3の内壁のうち、第1のコレクタ
43に対向する部位と第2のコレクタ領域45に対向す
る部位との間に、素子領域4の内部に向けて突出した突
出部3aが形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、トレンチによって
絶縁分離された半導体装置及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】トレンチによって絶縁分離された半導体
装置として、例えばPNPトランジスタがある。そし
て、複数の出力電流を得たい場合、コレクタ領域を複数
に分割したマルチコレクタPNPトランジスタ(以下、
マルチコレクタPNPTrとする)を用いることがあ
る。このマルチコレクタPNPTrは、複数のPNPト
ランジスタを用いて複数の出力電流を得る場合に比べ
て、より小さい素子面積で出力電流の大きさをより揃え
ることができる。
【0003】図29は、このマルチコレクタPNPTr
の主要な部分のレイアウトを示す図であり、図30は図
29におけるB−B断面を示す模式図である。マルチコ
レクタPNPTrは、絶縁層102上にN-基板である
ベース領域141が配置されている。ベース領域141
の周囲は、絶縁層まで達しているトレンチ103で囲ま
れて周囲から絶縁分離されている。
【0004】このベース領域141の表層部には、LO
COS酸化膜105により区画されて、一端側から順
に、N型半導体からなるベースコンタクト領域142、
P型半導体からなる第1のコレクタ領域143、P型半
導体からなるエミッタ領域144、及び、P型半導体か
らなる第2のコレクタ領域145が配置されている。つ
まり、ベース領域141、ベースコンタクト領域14
2、第1及び第2のコレクタ領域143、145、エミ
ッタ領域144からなる素子領域104がトレンチ10
3により囲まれて絶縁分離されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この構
造において、トレンチ103の内側のベース領域141
の電位がトレンチ103の外側の素子外領域106の電
位より高く、その電圧がある電圧Vtを超えると、トレ
ンチ103の内壁(トレンチ103の素子領域104側
の側面)に沿ってベース領域141の導電型(N-)と
は反対の導電型であるP型の反転層107が生じる。こ
の反転層107は、図30に示すように、トレンチ10
3の内側と外側の電位差による電界によって、ベース領
域141の電子がトレンチ103の側壁から退けられる
ことにより形成される。
【0006】つまり、素子外領域106がゲートに相当
し、トレンチ103内の絶縁膜がゲート絶縁膜に相当
し、第1及び第2のコレクタ領域143、145がソー
ス及びドレインに相当する寄生PchMOSが形成され
る。
【0007】そして、第1のコレクタ領域143と反転
層107、及び、第2のコレクタ領域145と反転層1
07とが各々つながり、マルチコレクタPNPTrの仕
様により第1のコレクタ領域143と第2のコレクタ領
域145との間に電位差がある場合は、寄生PchMO
Sが動作してしまう。
【0008】その結果、図29の矢印で示すように、こ
の反転層107を通じて第1のコレクタ領域143と第
2のコレクタ領域145との間でリークが生じてしま
う。特に、第1及び第2のコレクタ領域143、145
の周囲(ベース領域141)の不純物濃度が小さい場合
は容易に電子が移動してしまうため、反転層107がで
きやすくこの様なリークが生じ易い。
【0009】このリークが発生する問題は、マルチコレ
クタPNPTrに限らず、トレンチによって絶縁分離さ
れた領域内において、トレンチと対向する同導電型で電
位の異なる領域が複数ある場合に生じる。
【0010】本発明は、上記問題点に鑑み、トレンチの
内壁に沿って発生する反転層に起因する同導電型の領域
間のリークを抑止することができる半導体装置及びその
製造方法を提供する。
【0011】
【課題を解決するための手段】そこで、上記目的を達成
するため、請求項1に記載の発明では、素子領域(4)
をトレンチ(3)により囲んで絶縁分離し、素子領域内
に、トレンチに対向して同じ導電型の同導電領域(4
3、45)を複数有する半導体装置において、トレンチ
のうち、複数の同導電領域の各々と対向する各々の部位
の間に突出部(3a)を形成していることを特徴として
いる。
【0012】これにより、トレンチのうち突出部はトレ
ンチの幅が大きくなっており反転層ができないため、反
転層を介して複数の同導電領域が接続しない。その結
果、トレンチの内壁に沿って発生する反転層に起因する
同導電領域間のリークを抑止することができる。
【0013】また、請求項2に記載の発明では、素子領
域(4)をトレンチ(3)により囲んで絶縁分離し、ト
レンチを挟んで素子領域の外の領域と素子領域との間に
電位差を有し、素子領域内に、トレンチに対向して同じ
導電型の同導電領域(43、45)を複数有する半導体
装置において、トレンチを、電位差によってトレンチの
素子領域側の側面に同導電領域と同じ導電型の反転層
(7)が形成されないような幅に形成することを特徴と
している。
【0014】これにより、反転層がトレンチの内壁に発
生しないため、反転層に起因する同導電領域間のリーク
を抑止することができる。
【0015】また、請求項3に記載の発明では、素子領
域(4)をトレンチ(3)により囲んで絶縁分離し、素
子領域内に、トレンチに対向して同じ導電型の同導電領
域(43、45)を複数有する半導体装置において、ト
レンチのうち、複数の同導電領域の配列方向と同じ方向
に伸びた領域を挟んで、複数の同導電領域を有する素子
領域とは異なる素子領域(12)を形成していることを
特徴としている。
【0016】本発明では、同導電領域を複数有する素子
領域に対してトレンチを挟んで他の素子領域を形成する
ことにより、トレンチの内側と外側の電位差を小さくす
ることができる。その結果、トレンチの内壁に反転層が
形成されることを防止して、反転層に起因する同導電領
域間のリークを抑止することができる。
【0017】また、請求項4に記載の発明では、第1導
電型の半導体領域(41)を有する基板(1)のうち、
半導体領域にトレンチ(3)が形成され、半導体領域の
うちトレンチにより囲まれて絶縁分離された素子領域
(4)内に、トレンチに対向して同じ第2導電型の同導
電領域(43、45)を複数有する半導体装置におい
て、トレンチ内に電気伝導性の多結晶シリコン部材(1
3)が充填されており、該多結晶シリコン部材の電位が
制御されるようになっていることを特徴としている。
【0018】本発明では、多結晶シリコン部材の電位を
制御することでトレンチの内壁に反転層が形成され難く
することができる。従って、トレンチの内壁に沿って発
生する反転層に起因する同導電型の領域間のリークを抑
止することができる。
【0019】この場合、請求項5に記載の発明のよう
に、多結晶シリコン部材と半導体領域とが同電位になっ
ていると好適に反転層の形成を抑制することができる。
【0020】具体的には、請求項6に記載の発明のよう
に、請求項4の発明において、多結晶シリコン部材と同
導電領域とが同電位になっていると好ましい。
【0021】また、請求項7に記載の発明では、第1導
電型の半導体領域(41)を有する基板(1)のうち、
半導体領域にトレンチ(3)が形成され、半導体領域の
うちトレンチにより囲まれて絶縁分離された素子領域
(4)内に、トレンチに対向して同じ第2導電型の同導
電領域(43、45)を複数有する半導体装置におい
て、少なくとも、複数の同導電領域の各々の間とトレン
チとの間に、半導体領域よりも不純物濃度が高い第1導
電型の不純物層(20、22、26)が形成されている
ことことを特徴としている。
【0022】本発明では、第1導電型の不純物層が複数
の同導電領域の各々の間とトレンチとの間に存在するた
め、トレンチの内壁に反転層が形成されることを抑制で
きる。従って、トレンチの内壁に沿って発生する反転層
に起因する同導電型の領域間のリークを抑止することが
できる。
【0023】この場合、請求項8に記載の発明のよう
に、不純物層を同導電領域を囲むように枠形状に形成す
ることができる。
【0024】また、請求項9に記載の発明では、請求項
7又は8の発明において、不純物層(26)はトレンチ
の内壁に沿って形成されており、同導電領域よりも深く
形成されていることを特徴としている。
【0025】これにより、半導体領域の深い部位でも反
転層の形成を抑制することができ、半導体領域の深い部
位でもトレンチの内壁に沿って発生する反転層に起因す
る同導電型の領域間のリークを抑止することができる。
【0026】また、請求項10に記載の発明では、第1
導電型の半導体領域(41)を有する基板(1)のう
ち、半導体領域に第1のトレンチ絶縁膜(29)が形成
され、半導体領域のうち第1のトレンチ絶縁膜により囲
まれて絶縁分離された素子領域(4)内に、第1のトレ
ンチ絶縁膜に対向して同じ第2導電型の同導電領域(4
3、45)を複数有する半導体装置において、第1のト
レンチ絶縁膜を囲むようにして第2のトレンチ絶縁膜
(30)が形成されていることを特徴としている。
【0027】これにより、第1及び第2のトレンチ絶縁
膜からなる二重のトレンチ絶縁膜により、半導体領域に
おける素子領域以外の部位である素子外領域から素子領
域を絶縁分離することができる。その結果、素子外領域
と素子領域との間の距離を大きくすることができるた
め、同導電型の領域間のリークが生じる電圧を高くする
ことができる。従って、トレンチの内壁に沿って発生す
る反転層に起因する同導電型の領域間のリークを抑止す
ることができる。
【0028】この場合、請求項11に記載の発明のよう
に、第1及び第2のトレンチ絶縁膜の間の領域の電位が
制御されるようになっていると、この電位を制御するこ
とでトレンチの内壁に反転層が形成されることを確実に
防止できる。
【0029】具体的には、請求項12に記載の発明のよ
うに、請求項10又は11の発明において、第1及び第
2のトレンチ絶縁膜の間の領域を、素子領域内における
最高電位となる部位と同電位にすると好ましい。
【0030】また、請求項13に記載の発明では、第1
導電型の半導体領域(41)を有する基板(1)のう
ち、半導体領域にトレンチ(3)が形成され、半導体領
域のうちトレンチにより囲まれて絶縁分離された素子領
域(4)内に、トレンチに対向して同じ第2導電型の同
導電領域(43、45)を複数有する半導体装置におい
て、基板上には、少なくとも、複数の同導電領域の各々
の間とトレンチとの間に、導体膜(31)が形成されて
いることを特徴としている。
【0031】これにより、導体膜の電位を制御すること
で、複数の同導電領域の各々の間と対向するトレンチの
内壁に反転層が形成されることを抑制することができ
る。その結果、トレンチの内壁に沿って発生する反転層
に起因する同導電型の領域間のリークを抑止することが
できる。
【0032】この場合、請求項14に記載の発明のよう
に、導体膜が素子領域内における最高電位となる部位と
同電位になっていると好適である。
【0033】また、請求項15に記載の発明では、請求
項7又は8の発明において、素子領域内にはトランジス
タが形成され、同導電領域はトランジスタのコレクタ領
域であり、不純物層が半導体領域の表層部に形成された
トランジスタのベースコンタクト領域(20)であり、
該ベースコンタクト領域が同導電領域を囲むように枠形
状に形成されていることを特徴としている。
【0034】これにより、ベースコンタクト領域のパタ
ーンを変更するだけで、複数の同導電領域の各々の間と
トレンチとの間に不純物層を形成することができる。
【0035】また、例えば、請求項16に記載の発明の
ように、請求項1〜14の発明を半導体装置がPNPト
ランジスタであり、同導電領域がコレクタ領域であるも
のに適用することができる。
【0036】また、請求項17に記載の発明では、第1
導電型の半導体領域(41)を有する基板(1)のう
ち、半導体領域にトレンチ(3)を形成するトレンチ形
成工程と、トレンチに電気伝導性の多結晶シリコン部材
(13)を充填する充填工程と、半導体領域のうちトレ
ンチにより囲まれて絶縁分離された素子領域(4)内
に、トレンチに対向して同じ導電型の同導電領域(4
3、45)を複数形成する同導電領域形成工程とを有
し、充填工程を、半導体領域のうち素子領域以外の領域
である素子外領域(6)において多結晶シリコン部材を
形成する工程と同じ工程で行うことを特徴としている。
【0037】このように、素子外領域における多結晶シ
リコン部材を形成する工程と同じ工程で充填工程を行う
ことができるため、製造工程を増やすこと無く、請求項
4〜6の半導体装置を製造することができる。
【0038】また、請求項18に記載の発明では、第1
導電型の半導体領域を有する基板(1)のうち、半導体
領域にトレンチ(3)を形成し、半導体領域のうちトレ
ンチにより囲まれて絶縁分離された素子領域(4)内
に、トレンチに対向して同じ第2導電型の同導電領域
(43、45)を複数形成する半導体装置の製造方法に
おいて、半導体領域にトレンチを形成するトレンチ形成
工程と、トレンチの内側からトレンチの内壁に不純物を
ドーピングすることで、トレンチの内壁に第1導電型の
不純物層(26)を形成する不純物層形成工程と、半導
体領域の表層部に同導電領域を形成する同導電領域形成
工程とを有することを特徴としている。
【0039】これにより、請求項9の半導体装置を適切
に製造することができる。
【0040】なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述
する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すも
のである。
【0041】
【発明の実施の形態】(第1実施形態)以下、図に示す
実施形態について説明する。本実施形態は、本発明を半
導体装置としてのマルチコレクタPNPTrに適用した
例で説明する。図1は、マルチコレクタPNPTrの主
要な部分のレイアウトを示す図であり、図2は図1にお
けるA−A断面を示す模式図である。なお、図2では反
転層を省略している。
【0042】図1及び図2に示すように、本実施形態の
マルチコレクタPNPTrはSOI基板1を用いて形成
されており、SOI基板1の表面1a側から絶縁層2ま
で達するトレンチ3により、素子領域4が囲まれて絶縁
分離されている。このトレンチ3内には絶縁膜が形成さ
れ、この絶縁膜と絶縁層2は、例えばシリコン酸化膜か
らなるものを用いることができる。
【0043】素子領域4はN-基板により構成されるベ
ース領域41の表層にLOCOS酸化膜5で区画される
ように、種々の半導体領域が形成されてなる。N-基板
の表層において、一端側から多端側に向けて順に、N型
半導体からなるベースコンタクト領域42、P型半導体
からなる第1のコレクタ領域43、P型半導体からなる
エミッタ領域44、P型半導体からなる第2のコレクタ
領域45が形成されている。ここで、第1のコレクタ領
域43と第2のコレクタ領域45は、半導体装置の使用
時に電位が異なるような仕様になっている。つまり、ト
レンチ3に対向して同じ導電型(P型)で電位の異なる
導電領域(第1及び第2のコレクタ領域)43、45が
形成されている。
【0044】また、第1のコレクタ領域43と第2のコ
レクタ領域45との間に向けて、トレンチ3が突出して
形成されている。具体的には、トレンチ3の素子領域4
側の側面(内壁)のうち、第1のコレクタ領域43に対
向する部位と第2のコレクタ領域45に対向する部位と
の間に、素子領域4の内部に向けて突出した突出部3a
が形成されている。
【0045】この様な半導体装置において、例えば、素
子外領域6を接地するなどして、素子領域4の方が素子
外領域6よりもある程度電位が高くなると、トレンチ3
の内壁にP型の反転層7が形成される。この反転層7
は、上述のように、トレンチ3の内側と外側の電位差に
よる電界によって、ベース領域41の電子がトレンチ3
の側壁から退けられることにより形成される。そのた
め、トレンチ3の幅が大きくなる程、反転層7が生じる
電圧Vtが大きくなり、反転層7が生じ難くなる。
【0046】従って、本実施形態のようにトレンチ3に
突出部3aを形成すると、この突出部3aではトレンチ
3の幅が大きくなっているため反転層7が形成されな
い。その結果、第1のコレクタ領域43と反転層7、及
び、第2のコレクタ領域45と反転層7とが各々つなが
っても、反転層7がトレンチ3の突出部3aによって切
断されているため、第1のコレクタ領域43と第2のコ
レクタ領域45間のリークを抑止することができる。換
言すれば、トレンチ3に突出部3aを形成することによ
りトレンチ3内の絶縁膜、つまりゲート絶縁膜が厚くな
るため、チャネルを分断することができる。
【0047】次に、図1及び図2に示す構成の半導体装
置の製造方法の一例を簡単に述べる。まず、SOI基板
1を用意する。そして、素子形成基板であるN-基板の
表面にストッパ用の酸化膜を形成し、通常のホトリソ工
程によって、図1に示すような突出部3aを有するトレ
ンチ3のマスクパターンを形成する。そして、ドライエ
ッチングにより絶縁層2に達するトレンチ3を形成し、
トレンチ3の側壁を熱酸化してシリコン酸化膜を形成す
る。
【0048】次に所定パターンに開口したLOCOS酸
化膜5を形成する。そして、このLOCOS酸化膜5を
マスクとしてイオン注入を行うことにより、ベースコン
タクト領域42、第1及び第2のコレクタ領域43、4
5、及びエミッタ領域44を形成する。
【0049】その後、図示していないが、保護用のシリ
コン酸化膜を堆積し、それを選択エッチ(パターニン
グ)してコンタクト用の開口部を設ける。次に、アルミ
ニウム膜を例えば真空蒸着により形成してパターニング
し、ベースコンタクト領域42、第1及び第2のコレク
タ領域43、45、及び、エミッタ領域44上の各々の
開口部に電極を配設する。次に、これらの電極の上に保
護絶縁膜を配設し、この保護絶縁膜を選択開口して各電
極にコンタクトを取る。このようにして、マルチコレク
タPNPTrが完成する。
【0050】なお、本実施形態では、コレクタ領域4
3、45が2つある例について示したが、図3のマルチ
コレクタPNPTrの主要な部分のレイアウトを示す図
のように、電位の異なるコレクタ領域43、45、46
が3つある場合についても、本発明を適用することがで
きる。この場合も、図3に示すように、トレンチ3に各
々のコレクタ領域43、45、46の間に向けて突出し
た突出部3aを形成することにより、コレクタ領域4
3、45、46間のリークを抑止することができる。
【0051】(第2実施形態)上記第1実施形態では、
トレンチ3に突出部3aを形成することにより反転層7
を切断し、コレクタ領域43、45のリークを抑止して
いるが、本実施形態は、トレンチ3の幅を全体に大きく
することにより反転層7の形成を抑止するものである。
【0052】図4に、本実施形態のマルチコレクタPN
PTrの主要な部分のレイアウトを示す。以下、主とし
て第1実施形態と異なる部分について述べ、図中、図1
と同一部分は同一符号を付して説明を省略する。図4に
示すように、本実施形態では、トレンチ3が従来の幅よ
りも大きい幅で形成されており、この幅は素子領域4に
対してトレンチ3を挟んだ素子外領域と素子領域4との
電位差によって、トレンチ3の内壁に反転層7が形成さ
れないような大きさになっている。
【0053】これにより、反転層7が形成されないた
め、第1のコレクタ領域43と第2のコレクタ領域45
との間でリークすることを抑止できる。また、トレンチ
3が複雑な形状にならないため、トレンチ3を容易に形
成することができる。なお、図示例では、トレンチ3の
幅を一様に大きくしているが、少なくとも、第1及び第
2のコレクタ領域43、45の配列方向と同じ方向に伸
びた領域3bの幅を大きくすれば良い。
【0054】(第3実施形態)本実施形態は、マルチコ
レクタPNPTrの配置構成により、トレンチ3の内壁
における反転層7の形成を抑止するものである。図5
は、本実施形態のマルチコレクタPNPTrの主要な部
分のレイアウトを示す図であり、以下、主として第1実
施形態と異なる部分について述べ、同一部分は図中、図
1と同一部分を付して説明を省略する。
【0055】図5に示すように、トレンチ3は図4に示
したように幅を特に大きくすること無く、また図1に示
したような突出部3aを形成すること無く一様に形成さ
れている。そして、電位の異なる第1及び第2のコレク
タ領域43、45を有するマルチコレクタPNPTr1
0の周囲のうち、素子領域4に対して第1及び第2のコ
レクタ領域43、45の配列方向と同じ方向に伸びたト
レンチ3bを挟んだ領域に、他の半導体装置11の素子
領域12を配置している。
【0056】本実施形態では、マルチコレクタPNPT
r10の周囲に他の半導体装置11を配置しているた
め、上記第1実施形態のように、素子外領域6を接地す
る等して、トレンチ3の内側と外側の電位差が大きくな
るのを防止できる。その結果、マルチコレクタPNPT
r10のトレンチ3の内壁に反転層7が形成されること
を防止して、反転層7に起因して第1及び第2のコレク
タ領域43、45がリークすることを抑止できる。
【0057】なお、上記マルチコレクタPNPTr10
に隣接する半導体装置のうち、最も外に配置され、その
外部が接地される等して外部と内部との電位差が大きく
なる半導体装置としては、リークする可能性のある同導
電型の半導体領域を有しないものを用いると良い。
【0058】(第4実施形態)本実施形態でも、本発明
を半導体装置としてのマルチコレクタPNPTrに適用
した例で説明する。図6は本実施形態のマルチコレクタ
PNPTrの概略断面図であり、図7はマルチコレクタ
PNPTrのレイアウトを示す図である。本実施形態で
は、トレンチ3内に電気伝導性の多結晶シリコン部材1
3が充填されている点が特徴である。以下、主として、
第1実施形態と異なる部分について説明する。
【0059】図6に示すように、半導体領域としてのベ
ース領域41にトレンチ3が形成されており、トレンチ
3内の側壁にシリコン酸化膜からなる側壁酸化膜14が
形成されている。そして、側壁酸化膜14に囲まれた領
域に電気伝導性の多結晶シリコン部材13が充填されて
いる。また、SOI基板(以下、単に基板という)1の
上には酸化膜15が形成されており、多結晶シリコン部
材13の上ではこの酸化膜15が除去されて、多結晶シ
リコン部材13の電位が制御できる状態になっている。
【0060】また、図7に示すように、第1のコレクタ
領域43と第2のコレクタ領域45は互いに略平行に配
置されており、第1及び第2のコレクタ領域43、45
の間にエミッタ領域44が形成されている。また、第1
及び第2のコレクタ領域43、45の一方の端部におい
て、第1及び第2のコレクタ領域43、45に直交する
方向にベースコンタクト領域42が形成されている。
【0061】また、素子外領域6はキャパシタンスを形
成する領域になっており、基板1の上にキャパシタンス
用の多結晶シリコン部材16が形成されている。
【0062】また、素子領域4に対しキャパシタンスを
形成する素子外領域6とは反対側の素子外領域6はグラ
ンドに接地されている。また、第1のコレクタ領域43
にはプラスの電圧が印加されている。また、多結晶シリ
コン部材13にプラスの電圧が印加されている。
【0063】この様に、多結晶シリコン部材13の電位
を調節してプラスの電圧を印加することにより、ベース
領域41のうちトレンチ3と第1及び第2のコレクタ領
域43、45が対向する部位41aにおいてホールが蓄
積されることを抑制し、トレンチ3の内壁に反転層が形
成されることを抑制することができる。
【0064】その結果、トレンチ3をゲートとした寄生
PchMOSトランジスタ(以下、単に寄生PchMO
Sという)が作動してしまうしきい値電圧を高くするこ
とができ、第1及び第2のコレクタ領域43、45間の
リークを抑止することができる。
【0065】また、トレンチ3の深さ分電位を調節する
ことができるため、基板の下の方まで、確実にリークを
抑止することができる。
【0066】次に、上記構成のマルチコレクタPNPT
rの製造方法について説明する。図8は多結晶シリコン
部材13を充填する方法について断面にて示す工程図で
あり、図9は図8に続く工程図である。
【0067】[図8(a)に示す工程] 絶縁層2が形
成された基板1を用意する。
【0068】[図8(b)に示す工程] 基板1の上に
素子を分離するための酸化膜15を、例えば、950℃
の温度で基板1の表面を酸化して980nm程度の厚み
に形成する。その後、図示しないが、酸化膜15の上に
シリコン窒化膜を形成する。次に、シリコン窒化膜の上
にCVD酸化膜17を500nm程度の厚みに成膜す
る。
【0069】[図8(c)に示す工程] CVD酸化膜
17の上にレジスト18を形成し、このレジスト18を
パターニングする。そして、パターニングされたレジス
ト18を用いて、異方性ドライエッチングによりCVD
酸化膜17と酸化膜15をエッチングし、トレンチ3を
形成する予定の部位を開口する。
【0070】[図8(d)に示す工程] レジスト18
を剥離する。
【0071】[図8(e)に示す工程] 異方性ドライ
エッチングによりベース領域41にトレンチ3を形成す
る(トレンチ形成工程)。その後、CVD酸化膜17を
フッ酸洗浄により除去する。
【0072】[図9(a)に示す工程] 熱酸化等によ
りトレンチの側壁に側壁酸化膜14を形成する。その
後、酸化膜15の上に形成されているシリコン窒化膜
(図示せず)を、リン酸を用いて180℃で70分間処
理して除去する。次に、図示しないが、キャパシタンス
を形成する素子外領域6において、850℃のウェット
酸化によりゲート酸化膜を形成する。
【0073】[図9(b)に示す工程] 多結晶シリコ
ン部材13を酸化膜15の上に370nm程度の膜厚で
成膜する。これにより、トレンチ3内や酸化膜15の開
口部にも多結晶シリコン部材13が充填される(充填工
程)。この充填工程では、素子外領域6のゲート酸化膜
上にも多結晶シリコン部材(以下、キャパシタンス用多
結晶シリコン部材という)が形成される(シリコン部材
を形成する工程)。
【0074】[図9(c)に示す工程] 多結晶シリコ
ン部材13のうちトレンチ3及び素子外領域6のゲート
酸化膜の上にレジスト19を形成する。
【0075】[図9(d)に示す工程] このレジスト
19をマスクとして異方性ドライエッチングを行うこと
により、トレンチ3上の多結晶シリコン部材13とキャ
パシタンス用多結晶シリコン部材とを同時にパターニン
グする。
【0076】その後、図示しないが、基板1の上にLO
COS酸化膜を形成し、エミッタ領域44、第1及び第
2のコレクタ領域43、45、およびベースコンタクト
領域42を形成する(同導電領域形成工程)。
【0077】そして、多結晶シリコン部材13及び素子
外領域6におけるキャパシタンス用多結晶シリコン部材
の上にBPSG膜を成膜した後、コンタクトホールを形
成し、Al等により配線を形成する。この様にして、本
実施形態のマルチコレクタPNPTrが製造される。
【0078】この様に、トレンチ内に多結晶シリコン部
材を充填する工程を、素子外領域6において形成される
キャパシタンス用多結晶シリコン部材を形成する工程と
同じ工程で行っているため、製造工程を増やすこと無く
上記構成のマルチコレクタPNPTrを製造することが
できる。
【0079】なお、各導電型が逆の場合、多結晶シリコ
ン部材にマイナスの電圧を印加することで、寄生Pch
MOSのしきい値電圧を高くすることができる。また、
素子外領域6において形成される多結晶シリコン部材
は、キャパシタンスとして用いられる以外にもその他の
ゲート電極として用いられるものでも良い。
【0080】(第5実施形態)本実施形態は上記第4実
施形態と比較して、トレンチ3内の多結晶シリコン部材
13への電圧の印加方法が異なる。図10は、本実施形
態のマルチコレクタPNPTrの概略断面図であり、図
11はマルチコレクタPNPTrのレイアウト図であ
る。以下、主として、第4実施形態と異なる部分につい
て述べ、図10及び11中、図6及び7と同一部分は同
一符号を付して説明を省略する。
【0081】図10及び11に示すように、トレンチ3
内に多結晶シリコン部材13が充填されており、第1及
び第2のコレクタ領域43、45の両端近傍に配置され
たトレンチ3において、多結晶シリコン部材13が酸化
膜15から露出している。
【0082】また、第2のコレクタ領域45と素子外領
域6はグランドに接地されている。また、多結晶シリコ
ン部材13と第1のコレクタ領域43とが同電位になっ
ている。具体的には、基板1の上に形成されたAl等の
配線を介して多結晶シリコン部材13と第1のコレクタ
領域43とが電気的に接続されている。
【0083】従来は、多結晶シリコン部材と素子領域と
が同電位になっていなかったため、第1及び第2のコレ
クタ領域に電圧が印加されると、素子外領域と素子内領
域との電位差によりトレンチの側壁に反転層が形成され
た。その結果、このときの回路図である図12に太線で
示すように、寄生のPchMOSトランジスタが形成さ
れて、第1及び第2のコレクタ領域間に電流が流れてし
まった。
【0084】それに対し、本実施形態のような構成で
は、第1のコレクタ領域43に電圧を印加することで、
自動的に多結晶シリコン部材13にも同じ電圧が印加さ
れ、多結晶シリコン部材13と第1のコレクタ領域43
との間に電位差が生じない。そのため、トレンチ3の内
壁に反転層が形成されず、図13の回路図に示すよう
に、寄生PchMOSが作動しないようにすることがで
きる。
【0085】なお、ベース領域41と多結晶シリコン部
材13とを同電位にしても、同様の効果を得ることがで
きる。また、エミッタ領域44と多結晶シリコン部材1
3とを同電位にしても、図14の回路図に示すように、
エミッタ領域44と多結晶シリコン部材13とが同電位
となり、寄生PchMOSを作動しなようにすることが
できる。
【0086】また、トレンチ3内に多結晶シリコン部材
13を充填するだけで寄生PchMOSが作動すること
を抑制できるため、特に素子領域4の面積を大きくする
必要がない。
【0087】また、トレンチ3内の電位を制御できるた
め、トレンチ3内において多結晶シリコン部材13が側
壁酸化膜14に囲まれているために蓄積した電荷を除去
する(引き抜く)ことができる。従って、寄生PchM
OSのしきい値電圧が下がることを抑制できる。
【0088】(第6実施形態)本実施形態はベースコン
タクト領域の配置に特徴がある。図15は本実施形態の
マルチコレクタPNPTrのレイアウトを示す図であ
り、図16はその概略断面図である。以下、主として第
1実施形態と異なる部分について述べ、図15及び16
中、図1及び2と同一部分は同一符号を付して説明を省
略する。
【0089】図15に示すように、第1及び第2のコレ
クタ領域43、45とエミッタ領域44を囲む様にし
て、ベース領域41よりも不純物濃度が高いN型の不純
物層20が枠形状に形成されている。そして、この不純
物層としてベースコンタクト領域20を用いている。
【0090】この様な形状のベースコンタクト領域20
は、上記第1実施形態のベースコンタクト領域を形成す
る際のマスクの形状を変えてパターンを変更するだけで
形成することができる。
【0091】また、基板1の上のうちの第1及び第2の
コレクタ領域43、45の各々の間とトレンチ3との間
にPolySiからなる層(以下、PolySi層とい
う)21が形成されている。このPolySi層21は
素子領域4における最高電位となっているエミッタ領域
44にコンタクトホール21aを介して電気的に接続さ
れている。
【0092】このようにPolySi層21を高電位に
することにより、第1のコレクタ領域43と第2のコレ
クタ領域45の間にP型の反転層が形成されることを防
止している。
【0093】また、基板の上にはAl等からなる配線5
2〜55が形成されており、エミッタ領域44上にエミ
ッタ用配線54が形成され、エミッタコンタクト部44
aを介してエミッタ領域44と電気的に接続されてい
る。また、第1及び第2のコレクタ領域43、45の上
にも、各々第1及び第2のコレクタ用配線53、55が
形成され、各々コレクタコンタクト部43a、45aを
介して第1及び第2のコレクタ用配線53、55と電気
的に接続されている。
【0094】また、ベースコンタクト領域20のうちの
ベースコンタクト部42aの上にベース用配線52が形
成され、ベースコンタクト部42aを介してベースコン
タクト領域20と電気的に接続されている。
【0095】本実施形態では、第1及び第2のコレクタ
領域43、45の間とトレンチ3との間にベースコンタ
クト領域20が存在するため、素子外領域6がグランド
に接地され、素子外領域6と素子領域4との間に電位差
が生じても、トレンチ3の内壁に反転層が形成されず、
チャネル層が形成されない。従って、第1及び第2のコ
レクタ43、45の間がリークすることを抑止して寄生
PchMOSが作動することを防止できる。
【0096】なお、図15に示す構成ではベースコンタ
クト領域20が第1及び第2のコンタクト領域43、4
5とエミッタ領域44を囲むような構成にしているが、
図17のマルチコレクタPNPTrのレイアウトを示す
図のように、少なくとも、第1及び第2のコレクタ領域
43、45の間とトレンチ3との間に、ベース領域41
よりも不純物濃度が高いN型の不純物層22が形成され
ていれば寄生PchMOSの作動を抑制することができ
る。
【0097】また、この不純物層22もベースコンタク
ト領域を形成する工程で同時に形成することができる。
【0098】(第7実施形態)上記第6実施形態では、
第1及び第2のコレクタ領域43、45とエミッタ領域
44を囲む様にして、ベースコンタクト領域を変形させ
た不純物層20、22を基板1の表層部に形成している
が、本実施形態ではこの不純物層の深さを第1及び第2
のコレクタ領域43、45よりも深くなるように形成し
ている。
【0099】図18は本実施形態のマルチコレクタPN
PTrの構成を示す概略図であって、(a)はレイアウ
トを示し、(b)は(a)におけるC−C断面を示す。
以下、主として第6実施形態と異なる部分について説明
する。
【0100】図18に示すように、第1及び第2のコレ
クタ領域43、45、エミッタ領域44及びベースコン
タクト領域42を囲むようにして、トレンチ3の内壁に
沿って不純物層26が形成されている。この不純物層2
6は、少なくとも第1及び第2のコレクタ領域43、4
5よりも深く形成されており、本実施形態では、図18
(b)に示すように、絶縁層2に達する深さとなってい
る。この不純物層26はリンをイオン注入することによ
り形成されている。また、トレンチ3内には多結晶シリ
コン部材13が充填されている。
【0101】次に、この様にトレンチ3の内壁に不純物
層26を形成する方法について説明する。まず、上記第
4実施形態の図8(e)に示す工程まで、同様に行う。
その後の工程を図19及び20を参照して不純物層26
の形成方法について示す。図19はこの製造方法を断面
にて示す工程図であり、図20は図19に続く工程図で
ある。なお、上記第4実施形態では酸化膜15の上の窒
化膜は図示していないが、図19及び20では、窒化膜
24を図示している。
【0102】[図19(a)に示す工程] 上記第4実
施形態と同様にトレンチ3を形成した後、トレンチ3の
側壁に熱酸化膜25を形成する。
【0103】[図19(b)に示す工程] トレンチ3
の側壁に形成された熱酸化膜25をフッ酸を用いて除去
する。これにより、トレンチ3を形成する際にトレンチ
3の側壁が受けたダメージを除去することができる。
【0104】[図19(c)に示す工程] トレンチ3
の内側から斜めにイオン注入して、不純物としてのリン
をドーピングすることで、トレンチ3の内壁に不純物層
26を形成する(不純物層形成工程)。
【0105】[図19(d)に示す工程] [図19
(c)に示す工程]における不純物層形成工程と同様
に、逆の斜め方向からリンをイオン注入して不純物層2
6を形成する。
【0106】[図19(e)に示す工程] トレンチ3
の側壁に熱酸化膜27を形成する。
【0107】[図20(a)に示す工程] トレンチ3
内に多結晶ポリシリコン部材13を充填する。
【0108】[図20(b)に示す工程] 化学機械研
磨によりCVD酸化膜17の上の多結晶ポリシリコン部
材13を除去する。
【0109】[図20(c)に示す工程] フッ酸を用
いてCVD酸化膜17を除去する。
【0110】[図20(d)に示す工程] ドライエッ
チングにより多結晶ポリシリコン部材13をエッチバッ
クする。
【0111】[図20(e)に示す工程] ポリシリコ
ン部材13の上に酸化膜28を形成する。
【0112】その後、図示していないが、上記第4実施
形態と同様に同導電領域形成工程等を行うことでマルチ
コレクタPNPTrが完成する。
【0113】このようにトレンチ3に沿って不純物層2
6を形成することにより、基板1の深い部位でも反転層
の形成を抑制することができる。そのため、寄生Pch
MOSのしきい値電圧が高くなり、寄生PchMOSの
作動を抑制することができる。
【0114】なお、少なくともトレンチ3のうち第1及
び第2のコレクタ領域43、45の間と対向する部位の
内壁に不純物層26を形成すれば、同様の効果を発揮す
ることができる。
【0115】また、トレンチ3の内壁の不純物層26
は、トレンチ3の側壁にリンガラスを成膜してアニール
することにより、リンガラスからリンを拡散させて形成
しても良い。この場合、上記図19(b)に示す工程の
後、トレンチ3の内表面及びCVD酸化膜17の表面に
リンガラスを成膜してアニールを行い、その後、フッ酸
等によりリンガラスを除去する。そして、図19(e)
に示す工程から図20(e)に示す工程までを上述のよ
うに行う。
【0116】(第8実施形態)本実施形態では、素子領
域4の周囲の電位を制御することにより、寄生PchM
OSの作動を抑制するものである。図21は本実施形態
のマルチコレクタPNPTrのレイアウトを示す図であ
る。以下、主として第6実施形態と異なる部分について
説明する。
【0117】図21に示すように、素子領域4を素子外
領域6から絶縁分離する第1のトレンチ絶縁膜29が形
成され、更に第1のトレンチ絶縁膜29を囲む様にして
第2のトレンチ絶縁膜30が形成されている。つまり、
素子領域4が2重のトレンチ29、30により囲まれて
いる。
【0118】また、第1及び第2のコレクタ領域43、
45、エミッタ領域44、及びベースコンタクト領域4
2が各々の配線52〜55と電気的に接続されている。
また、エミッタ用配線54は第1及び第2のトレンチ絶
縁膜29、30の間の基板(以下、トレンチ間領域とい
う)1aに電気的に接続されている。
【0119】この様に、第1及び第2のトレンチ絶縁膜
29、30からなる二重のトレンチ絶縁膜で素子外領域
6から素子領域4を絶縁分離することにより、素子外領
域6と素子領域4との間の距離を大きくすることができ
るため、第1及び第2のコレクタ領域43、45間のリ
ークが生じる電圧(しきい値電圧)を高くすることがで
きる。
【0120】また、トレンチ間領域1aを任意の電位に
制御することができるようになっている。従って、トレ
ンチ間領域1aと素子領域4との電位差が、寄生Pch
MOSのしきい値電圧以下にならない様にトレンチ間領
域1aの電位を制御することで、寄生PchMOSが作
動することを防止することができる。
【0121】特に、PNPTrを作動させる場合に最高
電位となる部位であるエミッタ領域44に、トレンチ間
領域1aを電気的に接続して同電位しているため、反転
層の形成を確実に防止して寄生PchMOSの作動を防
止することができる。
【0122】また、特殊なケースとして差動対回路とし
てマルチコレクタPNPTrを用い、エミッタ−ベース
間が逆バイアスとなる場合は、トレンチ間領域1aをベ
ース電位と同じ電位にした方が確実に寄生PchMOS
のが作動を防止できる。
【0123】なお、図21では第1及び第2のトレンチ
絶縁膜29、30に囲まれた3つのマルチコレクタPN
PTrのうち、左下に配置されているものにのみ配線5
2〜55が形成されているが、実際は、他の2つのマル
チコレクタPNPTrにおいても配線52〜55は形成
されている。
【0124】(第9実施形態)従来、マルチコレクタP
NPTrでは、エミッタ−コレクタ間にパンチスルーに
より引き起こされる耐圧の低下を防止するために、基板
のうちエミッタ領域と第1及び第2のコレクタ領域との
間において、絶縁層を介してPolySiを形成する技
術がある。以下、このPolySiをパンチスルー防止
用PolySi膜という。なお、このパンチスルー防止
用PolySi膜は上記第6実施形態における図15の
ポリシリコン層21に相当する。
【0125】これに対して、本実施形態では、マルチコ
レクタPNPTrのレイアウト図である図22に示すよ
うに、基板1の表面のうち、第1及び第2のコレクタ領
域43、45とトレンチ3との間の領域やベースコンタ
クト領域42の周囲までパンチスルー防止用PolyS
i膜31aが延設されて、導体膜としてのフィールドプ
レート31となっている。
【0126】また、ベース領域41の表層部に3つのP
型の拡散領域32が形成され、その各々のP型の拡散領
域32の表層部に第1及び第2のコレクタ領域43、4
5、及びエミッタ領域44が形成されている。また、ベ
ース領域41の表層部にはNwell領域33が形成さ
れており、このNwell領域33の表層部にベースコ
ンタクト領域42が形成されている。
【0127】また、基板1の上の第1及び第2のコレク
タ領域43、45、エミッタ領域44、及びベースコン
タクト領域42以外の領域にLOCOS酸化膜34が形
成されている。そして、LOCOS酸化膜34の上にフ
ィールドプレート31が形成されている。その他の構成
は、上記第6実施形態と同様であるため、図22中、図
15と同一符号を付して説明を省略する。なお、図22
では断面ではないが、便宜上、フィールドプレート31
にハッチングを施している。
【0128】次に、この様な構成のマルチコレクタPN
PTrの製造方法について一例を簡単に説明する。ま
ず、基板1を用意し、ベース領域41の表層部にNwe
ll領域33を形成した後、P型の拡散層32を形成す
る。その後、LOCOS酸化膜34を形成して、フィー
ルドプレート31を形成する。
【0129】次に、エミッタ領域44、第1及び第2の
コレクタ領域43、45、およびベースコンタクト領域
42を形成する。そして、コンタクトホールを形成して
各々の領域42〜45と電気的な接続をとるようにして
各々の配線52〜55を形成する。この様にして、マル
チコレクタPNPTrが完成する。
【0130】この様なマルチコレクタPNPTrは、例
えば、PchMOSトランジスタなどと工程を共用して
形成することができる。
【0131】次に、マルチコレクタPNPTrをこの様
な構成にした効果をシミュレーションを行って調査した
結果について示す。図23はフィールドプレート31に
電位を印加した場合の図22のD−D断面におけるホー
ル密度分布を示しており、(a)はフィールドプレート
31にエミッタ電位を与えた場合のホール密度分布であ
り、(b)はフィールドプレート31にグランド電位を
与えた場合のホール密度分布である。なお、この場合、
基板1の下層の電位は13.4Vとなっている。
【0132】図23(a)に示すように、フィールドプ
レート31にエミッタ電位を与えた場合、ホール密度の
高いトレンチ3の内壁のP型の反転層41bとP型の第
2のコレクタ領域45との間が、ホールの無い電子密度
の優位な領域35で分断されている。
【0133】一方、図23(b)に示すように、フィー
ルドプレート31にグランド電位を与えた場合、トレン
チ3の内壁の反転層41bと第2のコレクタ領域45と
は、空乏化領域36を介して相互にホールの移動が可能
な状態となっている。
【0134】つまり、フィールドプレート31にエミッ
タ電位を与えた場合は寄生PchMOSが作動しない
が、グランド電位を与えた場合は寄生PchMOSが作
動してしまう。
【0135】なお、ホール密度分布以外にも静電ポテン
シャルや電子密度分布についても調査したがホール密度
分布と同じような結果が得られ、フィールドプレート3
1をエミッタ電位にした場合は、寄生PchMOSが作
動しないことが確認できた。また、フィールドプレート
31をフローティング状態にした場合もフィールドプレ
ート31にグランド電位を与えた場合と同様の結果とな
った。
【0136】この様に、フィールドプレート31を図2
2に示すような構成にし、フィールドプレート31の電
位を制御することにより、寄生PchMOSが作動する
ことを抑制することができる。特に、フィールドプレー
ト31に素子領域4内における最高電位であるエミッタ
電位を与えることで確実に寄生MOSTrが作動するこ
とを防止できる。
【0137】この様な効果は、発明者らが計算したとこ
ろ、LOCOS酸化膜34の端部からトレンチ3の側壁
までの距離が4μm程度あれば充分得られることが分か
った。そのため、素子サイズを殆ど増加させること無く
寄生PchMOSの作動を防止することができる。
【0138】なお、必ずしも、基板1のうち第1及び第
2のコレクタ領域43、45、エミッタ領域44及びベ
ースコンタクト領域42以外の全面にフィールドプレー
ト31を形成しなくても、図24のレイアウト図に示す
ように、少なくとも、第1及び第2のコレクタ領域4
3、45の間とトレンチ3との間に、PolySi膜を
延設してフィールドプレート31とすれば同様の効果を
得ることができる。
【0139】(第10実施形態)上記第9実施形態で
は、パンチスルー防止用PolySi膜31aを延設さ
せてフィールドプレート31としているが、本実施形態
ではパンチスルー防止用PolySi膜31aと独立し
てフィールドプレート31を設けるものである。図25
は、本実施形態のマルチコレクタPNPTrのレイアウ
ト図である。以下、主として第9実施形態と異なる部分
について説明し、図25中、図22と同一部分は同一符
号を付して説明を省略する。
【0140】図25に示すように、基板1の表面のうち
トレンチ3の内壁に沿って枠形状にフィールドプレート
31が形成されている。つまり、フィールドプレート3
1がトレンチ3の内壁から第1及び第2のコレクタ領域
43、45に到る領域の上部に延設されている。
【0141】この様な構成でも、フィールドプレート3
1の電位を制御することで、寄生PchMOSが作動す
ることを防止することができる。
【0142】また、図25では省略しているが、パンチ
スルー防止用PolySi膜31aを形成しても、この
PolySi膜31aとフィールドプレート31とを独
立して設けることができるため、フィールドプレート3
1に任意の電位を与えることができる。
【0143】このフィールドプレート31に印加する電
位は、ベース領域41の導電型がN型の場合、ベース領
域41と同電位若しくはそれ以上に設定すると反転層の
形成を抑制することができる。また、ベース領域41の
導電型がP型の場合、ベース領域41と同電位若しくは
それ以下に設定すると反転層の形成を抑制することがで
きる。
【0144】なお、第1及び第2のコレクタ領域43、
45とトレンチ3との間にベース領域41と同じ導電型
の拡散層(図25ではNwell領域33)がある場合
は、図26のレイアウト図に示すように、拡散層33が
形成されている領域付近にはフィールドプレート31を
設けなくても良い。これは、この拡散層33によりトレ
ンチ3の内壁に反転層が形成されることを防止すること
ができるためである。
【0145】(第11実施形態)上記第9及び第10実
施形態では、フィールドプレート31としてPolyS
iを用いる場合について示したが、本実施形態では、配
線によりフィールドプレート31を形成する例について
説明する。図27は本実施形態のマルチコレクタPNP
Trのレイアウト図である。
【0146】図27に示すように、トレンチ3と第1及
び第2のコンタクト領域43、45の上にトレンチ3に
沿ってフィールドプレート31が形成されている。ま
た、ベースコンタクト領域42上にはフィールドプレー
ト31が一部形成されておらず、この部位からベースコ
ンタクト領域42の上を通して、ベースコンタクト電極
52とエミッタ電極54とが取り出されている。
【0147】また、ベースコンタクト領域42と反対側
の部位でもフィールドプレート31が一部形成されてお
らず、この部位から第1及び第2のコレクタ電極53、
55が取り出されている。
【0148】これにより、上記第9実施形態と同様に、
第1及び第2のコレクタ領域43、45の間とトレンチ
3との間において、反転層にいたる経路がフィールドプ
レート31により遮断されるため、寄生PchMOSが
作動することを防止できる。
【0149】なお、第1及び第2のコレクタ領域43、
45の間とトレンチ3との間に、ベース領域41と同じ
導電型の拡散層(図27ではNwell領域33)が形
成されている場合は、その拡散層に対向するトレンチの
上にはフィールドプレート31を配置しなくても良い。
【0150】また、図28のマルチコレクタPNPTr
のレイアウト図に示すように、第1及び第2のコレクタ
領域43、45とコンタクトをとる部位を調節して、全
ての配線52〜55をベースコンタクト領域42側から
引き出すようにしても良い。
【0151】これにより、ベースコンタクト領域42と
は反対側の基板1上で、第1及び第2のコレクタ領域4
3、45の間とトレンチ3との間をすべてフィールドプ
レート31で覆うことができるため、確実に寄生Pch
MOSの作動を抑制できる。
【0152】また、フィールドプレート31をトレンチ
3の上に枠形状に配置し、各々の配線52〜55が絶縁
膜を介してフィールドプレート31を横切る様な構成に
しても良い。
【0153】(他の実施形態)上記各実施形態は、電位
の異なるコレクタ領域を複数有するマルチコレクタPN
PTrに本発明を適用した例について示したが、NPN
トランジスタ等、上記各実施形態のP型とN型の導電
型、及び素子外領域と素子領域との電位の関係を逆にし
た場合にも、同様に本発明を適用することができる。
【0154】その他、トレンチによって絶縁分離された
半導体装置であって、トレンチの近くに同導電型の半導
体領域が複数あり、それらの半導体領域がリークする可
能性のあるものに広く適用することができる。特に、同
導電型の半導体領域の周囲の領域における不純物濃度が
小さい場合、電子が偏りやすいため反転層が生じ易い。
従って、本発明を適用すると反転層の形成を抑止するこ
とができる。
【0155】また、上記第1〜第3実施形態は、トレン
チ3をシリコン酸化膜で形成した例を示したが、トレン
チの内部にPolySiを充填しても良い。その場合、
PolySiに素子領域4よりも低い電位を付与した場
合は、トレンチ3の内壁を介して電位差が生じるため、
その電位差に応じて反転層7が形成される。トレンチ3
内のPolySiに電位を付与した場合、PolySi
と素子領域4の間の絶縁膜厚でリークを発生させるVt
が決まるため、例えば、図1の凸部3a相当の幅を絶縁
膜のみで埋設される程度の幅とする必要がある。その場
合、凸部3a内にはPolySiが充填されることはな
く、素子領域4側部に沿ってのリーク電流のチャネルが
形成されることは防止できる。または、PolySiに
は電位を付与しないようにする必要がある。
【0156】なお、上記各実施形態ではレイアウトを示
す図においてもハッチングを施しているが、このハッチ
ングは便宜上施しているものであり断面を示すものでは
ない。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態におけるマルチコレクタPNPト
ランジスタのレイアウトを示す図である。
【図2】第1実施形態におけるマルチコレクタPNPト
ランジスタの概略断面図である。
【図3】第1実施形態における他のマルチコレクタPN
Pトランジスタのレイアウトを示す図である。
【図4】第2実施形態におけるマルチコレクタPNPト
ランジスタのレイアウトを示す図である。
【図5】第3実施形態におけるマルチコレクタPNPト
ランジスタのレイアウトを示す図である。
【図6】第4実施形態におけるマルチコレクタPNPト
ランジスタの概略断面図である。
【図7】第4実施形態における他のマルチコレクタPN
Pトランジスタのレイアウトを示す図である。
【図8】第4実施形態におけるマルチコレクタPNPト
ランジスタの製造工程を示す断面図である。
【図9】図8に続く工程を示す断面図である。
【図10】第5実施形態におけるマルチコレクタPNP
トランジスタの概略断面図である。
【図11】第5実施形態における他のマルチコレクタP
NPトランジスタのレイアウトを示す図である。
【図12】寄生MOSトランジスタが作動する場合の回
路図である。
【図13】第5実施形態における寄生MOSトランジス
タの作動を防止した回路図である。
【図14】第5実施形態における寄生MOSトランジス
タの作動を防止した他の回路図である。
【図15】第6実施形態における他のマルチコレクタP
NPトランジスタのレイアウトを示す図である。
【図16】第6実施形態におけるマルチコレクタPNP
トランジスタの概略断面図である。
【図17】第6実施形態における他のマルチコレクタP
NPトランジスタのレイアウトを示す図である。
【図18】第7実施形態におけるマルチコレクタPNP
トランジスタの構成を示す図である。
【図19】第7実施形態におけるマルチコレクタPNP
トランジスタの製造工程を示す断面図である。
【図20】図19に続く工程を示す断面図である。
【図21】第8実施形態におけるマルチコレクタPNP
トランジスタのレイアウトを示す図である。
【図22】第9実施形態におけるマルチコレクタPNP
トランジスタのレイアウトを示す図である。
【図23】第9実施形態におけるマルチコレクタPNP
トランジスタのホール密度分布を示す断面図である。
【図24】第9実施形態における他のマルチコレクタP
NPトランジスタのレイアウトを示す図である。
【図25】第10実施形態におけるマルチコレクタPN
Pトランジスタのレイアウトを示す図である。
【図26】第10実施形態における他のマルチコレクタ
PNPトランジスタのレイアウトを示す図である。
【図27】第11実施形態におけるマルチコレクタPN
Pトランジスタのレイアウトを示す図である。
【図28】第11実施形態における他のマルチコレクタ
PNPトランジスタのレイアウトを示す図である。
【図29】従来のマルチコレクタPNPトランジスタの
レイアウトを示す図である。
【図30】従来のマルチコレクタPNPトランジスタの
概略断面図である。
【符号の説明】
1…基板、3…トレンチ、3a…突出部、4…素子領
域、6…不純物層、7…反転層、13…多結晶シリコン
部材、20、22、29…第1のトレンチ絶縁膜、30
…第2のトレンチ絶縁膜、31…導体膜、41…ベース
領域(半導体領域)、43…第1のコレクタ領域、45
…第2のコレクタ領域。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 加藤 政利 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内 (72)発明者 村田 明隆 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内 (72)発明者 山本 聖 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内 (72)発明者 氷見 啓明 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内 (72)発明者 藤野 誠二 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内 Fターム(参考) 5F003 AP04 AP06 AZ03 BA24 BA25 BA27 BB02 BC09 BG03 BH01 BH10 BJ03 BJ18 BN01 BP93 5F032 AA09 AA35 AA45 AA47 BA01 BB06 CA14 CA18 DA25 5F038 AC03 AC05 AC17

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 素子領域(4)がトレンチ(3)により
    囲まれて絶縁分離され、前記素子領域内に、前記トレン
    チに対向して同じ導電型の同導電領域(43、45)を
    複数有する半導体装置において、 前記トレンチのうち、前記複数の同導電領域の各々と対
    向する各々の部位の間に突出部(3a)が形成されてい
    ることを特徴とする半導体装置。
  2. 【請求項2】 素子領域(4)がトレンチ(3)により
    囲まれて絶縁分離され、前記トレンチを挟んで前記素子
    領域の外の領域と前記素子領域との間に電位差を有し、
    前記素子領域内に、前記トレンチに対向して同じ導電型
    の同導電領域(43、45)を複数有する半導体装置に
    おいて、 前記トレンチは、前記電位差によって前記トレンチの前
    記素子領域側の側面に前記同導電領域と同じ導電型の反
    転層(7)が形成されないような幅に形成されているこ
    とを特徴とする半導体装置。
  3. 【請求項3】 素子領域(4)がトレンチ(3)により
    囲まれて絶縁分離され、前記素子領域内に、前記トレン
    チに対向して同じ導電型の同導電領域(43、45)を
    複数有する半導体装置において、 前記トレンチのうち、前記複数の同導電領域の配列方向
    と同じ方向に伸びた領域を挟んで、前記複数の同導電領
    域を有する前記素子領域とは異なる素子領域(12)が
    形成されていることを特徴とする半導体装置。
  4. 【請求項4】 第1導電型の半導体領域(41)を有す
    る基板(1)のうち、前記半導体領域にトレンチ(3)
    が形成され、前記半導体領域のうち前記トレンチにより
    囲まれて絶縁分離された素子領域(4)内に、前記トレ
    ンチに対向して同じ第2導電型の同導電領域(43、4
    5)を複数有する半導体装置において、 前記トレンチ内に電気伝導性の多結晶シリコン部材(1
    3)が充填されており、該多結晶シリコン部材の電位が
    制御されるようになっていることを特徴とする半導体装
    置。
  5. 【請求項5】 前記多結晶シリコン部材と前記半導体領
    域とが同電位になっていることを特徴とする請求項4に
    記載の半導体装置。
  6. 【請求項6】 前記多結晶シリコン部材と前記同導電領
    域とが同電位になっていることを特徴とする請求項4に
    記載の半導体装置。
  7. 【請求項7】 第1導電型の半導体領域(41)を有す
    る基板(1)のうち、前記半導体領域にトレンチ(3)
    が形成され、前記半導体領域のうち前記トレンチにより
    囲まれて絶縁分離された素子領域(4)内に、前記トレ
    ンチに対向して同じ第2導電型の同導電領域(43、4
    5)を複数有する半導体装置において、 少なくとも、前記複数の同導電領域の各々の間と前記ト
    レンチとの間に、前記半導体領域よりも不純物濃度が高
    い第1導電型の不純物層(20、22、26)が形成さ
    れていることを特徴とする半導体装置。
  8. 【請求項8】 前記不純物層は前記同導電領域を囲むよ
    うに枠形状に形成されていることを特徴とする請求項7
    に記載の半導体装置。
  9. 【請求項9】 前記不純物層(26)は前記トレンチの
    内壁に沿って形成されており、前記同導電領域よりも深
    く形成されていることを特徴とする請求項7又は8に記
    載の半導体装置。
  10. 【請求項10】 第1導電型の半導体領域(41)を有
    する基板(1)のうち、前記半導体領域に第1のトレン
    チ絶縁膜(29)が形成され、前記半導体領域のうち前
    記第1のトレンチ絶縁膜により囲まれて絶縁分離された
    素子領域(4)内に、前記第1のトレンチ絶縁膜に対向
    して同じ第2導電型の同導電領域(43、45)を複数
    有する半導体装置において、 前記第1のトレンチ絶縁膜を囲むようにして第2のトレ
    ンチ絶縁膜(30)が形成されていることを特徴とする
    半導体装置。
  11. 【請求項11】 前記第1及び第2のトレンチ絶縁膜の
    間の領域の電位が制御されるようになっていることを特
    徴とする請求項10に記載の半導体装置。
  12. 【請求項12】 前記第1及び第2のトレンチ絶縁膜の
    間の領域が、前記素子領域内における最高電位となる部
    位と同電位になっていることを特徴とする請求項10又
    は11に記載の半導体装置。
  13. 【請求項13】 第1導電型の半導体領域(41)を有
    する基板(1)のうち、前記半導体領域にトレンチ
    (3)が形成され、前記半導体領域のうち前記トレンチ
    により囲まれて絶縁分離された素子領域(4)内に、前
    記トレンチに対向して同じ第2導電型の同導電領域(4
    3、45)を複数有する半導体装置において、 前記基板上には、少なくとも、前記複数の同導電領域の
    各々の間と前記トレンチとの間に、導体膜(31)が形
    成されていることを特徴とする半導体装置。
  14. 【請求項14】 前記導体膜は、前記素子領域内におけ
    る最高電位となる部位と同電位になっていることを特徴
    とする請求項13に記載の半導体装置。
  15. 【請求項15】 前記素子領域内にはトランジスタが形
    成され、前記同導電領域は前記トランジスタのコレクタ
    領域であり、前記不純物層が前記半導体領域の表層部に
    形成された前記トランジスタのベースコンタクト領域
    (20)であり、該ベースコンタクト領域が前記同導電
    領域を囲むように枠形状に形成されていることを特徴と
    する請求項7又は8に記載の半導体装置。
  16. 【請求項16】 前記半導体装置がPNPトランジスタ
    であり、前記同導電領域がコレクタ領域であることを特
    徴とする請求項1乃至14のいずれか1つに記載の半導
    体装置。
  17. 【請求項17】 第1導電型の半導体領域(41)を有
    する基板(1)のうち、前記半導体領域にトレンチ
    (3)を形成するトレンチ形成工程と、 前記トレンチに電気伝導性の多結晶シリコン部材(1
    3)を充填する充填工程と、 前記半導体領域のうち前記トレンチにより囲まれて絶縁
    分離された素子領域(4)内に、前記トレンチに対向し
    て同じ導電型の同導電領域(43、45)を複数形成す
    る同導電領域形成工程とを有し、 前記充填工程を、前記半導体領域のうち前記素子領域以
    外の領域である素子外領域(6)において多結晶シリコ
    ン部材を形成する工程と同じ工程で行うことを特徴とす
    る半導体装置の製造方法。
  18. 【請求項18】 第1導電型の半導体領域を有する基板
    (1)のうち、前記半導体領域にトレンチ(3)を形成
    し、前記半導体領域のうち前記トレンチにより囲まれて
    絶縁分離された素子領域(4)内に、前記トレンチに対
    向して同じ第2導電型の同導電領域(43、45)を複
    数形成する半導体装置の製造方法において、 前記半導体領域に前記トレンチを形成するトレンチ形成
    工程と、 前記トレンチの内側から前記トレンチの内壁に不純物を
    ドーピングすることで、前記トレンチの内壁に第1導電
    型の不純物層(26)を形成する不純物層形成工程と、 前記半導体領域の表層部に前記同導電領域を形成する同
    導電領域形成工程とを有することを特徴とする半導体装
    置の製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009130129A (ja) * 2007-11-22 2009-06-11 Denso Corp 半導体装置
JP2014120535A (ja) * 2012-12-13 2014-06-30 Renesas Electronics Corp 半導体装置

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JP2009130129A (ja) * 2007-11-22 2009-06-11 Denso Corp 半導体装置
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