JP2002105173A - ケチミン化合物およびそれを含む硬化性樹脂組成物 - Google Patents
ケチミン化合物およびそれを含む硬化性樹脂組成物Info
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Abstract
硬化速度が速く、貯蔵安定性あるいは耐湿熱性を改善す
ることができるケチミン化合物およびそれを含む硬化性
樹脂組成物を提供する。 【解決手段】 少なくとも1個の2級アミノ基と少なく
とも2個のケチミン結合を有するケチミン化合物の2級
アミノ基と、少なくとも2個のエポキシ基を有するエポ
キシ基含有化合物のエポキシ基および/または少なくと
も2個のイソシアネート基を有するイソシアネート基含
有化合物のイソシアネート基とを反応させてなるケチミ
ン化合物およびそれを含む硬化性樹脂組成物。
Description
に関し、さらに詳しくは、硬化速度を向上させることが
でき、さらには硬化速度が速く、貯蔵安定性あるいは耐
湿熱性を改善することができるケチミン化合物およびそ
れを含む硬化性樹脂組成物に関する。
ミン結合(C=N)を有するケチミン化合物は、エポキ
シ樹脂、ウレタン樹脂やその他の樹脂の硬化剤に用いら
れている。また、本出願人は、ケチミン化合物を潜在性
硬化剤として用いるために、ケチミン結合の炭素または
窒素のα位に置換基を結合させた立体障害のある貯蔵安
定性に優れたケチミン化合物を提案している(WO98
/31722号、WO99/50328号公報参照)。
て、生産性や作業性の点から、さらなる硬化速度の向上
が求められている。特に、貯蔵安定性を向上させた立体
障害のある前記ケチミン化合物は、反応性が大きいもの
ではないため硬化速度は速くなく、硬化速度をさらに速
くするということが困難であった。そこで、硬化速度を
速くするためにスズ化合物等の触媒を配合すると、貯蔵
安定性が悪化してしまうという問題があった。
合物の硬化剤で硬化させた場合は、ウレタン樹脂自体が
耐湿熱性に劣るものであるので、その硬化物も耐湿熱性
に劣ってしまうという問題があった。
は、硬化速度を向上させることができ、さらには硬化速
度が速く、貯蔵安定性あるいは耐湿熱性を改善すること
ができるケチミン化合物およびそれを含む硬化性樹脂組
成物を提供することにある。
とも1個の2級アミノ基と少なくとも2個のケチミン結
合(C=N)を有するケチミン化合物の2級アミノ基
と、少なくとも2個のエポキシ基を有するエポキシ基含
有化合物のエポキシ基および/または少なくとも2個の
イソシアネート基を有するイソシアネート基含有化合物
のイソシアネート基とを反応させてなるケチミン化合物
(以下、本発明のケチミン化合物ともいう)が提供され
る。
物のケチミン結合(C=N)の炭素および/または窒素
のα位に、分岐炭素または環員炭素が結合した前記ケチ
ミン化合物が提供される。
物とエポキシ基含有化合物とを含有する硬化性樹脂組成
物が提供される。
イソシアネート基含有化合物とを含有する硬化性樹脂組
成物、または、これの硬化性樹脂組成物にさらにエポキ
シ基含有化合物を含有する硬化性樹脂組成物が提供され
る。
ケチミン結合を有するケチミン化合物とエポキシ基含有
化合物やイソシアネート基含有化合物と反応させた本発
明のケチミン化合物、例えば、下記式に示されるよう
な、エポキシ基含有化合物の両末端のエポキシ基にケチ
ミン化合物の2級アミノ基を反応させた化合物を硬化剤
として用いることによって、硬化性樹脂組成物の硬化速
度を向上させることができる。
ノ基にエポキシ基含有化合物やイソシアネート基含有化
合物を反応させてあるので、下記式に一例を示す従来の
2官能性のケチミン化合物に比べ、硬化剤の反応部分と
なるケチミン結合を有する基等の官能基の数が増大する
ためである。
び/または窒素のα位に、分岐炭素または環員炭素を結
合させた立体障害によって貯蔵安定性を向上させたケチ
ミン化合物を原料に用いることで、その貯蔵安定性を向
上させながら、硬化速度を速くすることができ、両立が
困難であるこの2性能を共に向上させることが可能とな
る。この貯蔵安定性の向上には、硬化性樹脂の主鎖とな
りうるエポキシ基含有化合物やイソシアネート基含有化
合物のエポキシ基やイソシアネート基が2級アミノ基と
の反応によってふさがれているため、貯蔵安定性の悪化
原因である硬化性樹脂組成物中のエポキシ基やイソシア
ネート基の数が減少するとともに、それを硬化させるの
に必要なケチミン結合の単位重量当たりの数も少なくな
っているので、貯蔵安定性を悪化させるそれらの基の貯
蔵中の反応が起こりにくくなるという要因が寄与するこ
とも考えられる。
物とイソシアネート基含有化合物(ウレタンプレポリマ
ー)を含有する場合には、ウレタン樹脂の欠点である耐
湿熱性が改善されるということが見出された。これは、
前記したように、本発明のケチミン化合物は、硬化の際
の反応部分となる硬化剤中のケチミン結合を有する基等
の官能基数が多いので、硬化した樹脂の架橋密度が増加
することに起因するものである。
なるケチミン化合物は、下記式に一例を示すように、少
なくとも1個の2級アミノ基と少なくとも2個のケチミ
ン結合(C=N)を有する化合物である。また、ケチミ
ン結合(C=N)の炭素および/または窒素のα位に、
分岐炭素または環員炭素を結合させた立体障害のあるケ
チミン化合物であるのが貯蔵安定性を向上させるという
点で好ましく、下記式においては、ケチミン結合の炭素
のα位に2つのメチル基が分岐炭素として置換されてい
る。
α位に結合する分岐炭素としては、α位の炭素に2個ま
たは3個の炭素が直接結合されているものであればよ
く、またα位に結合する環員炭素としては、α位の炭素
に結合した炭素同士が環状構造を介して結合されている
ようなものであればよく、そのα位に結合する基の構造
や分子量等は特に限定されず、任意の置換基を有してい
てもよい。このようなα位に結合する分岐炭素を持つ基
としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基等
の炭素数1〜6のアルキル基を挙げることができる。α
位に結合する環員炭素を持つ基としては、例えば、シク
ロブチル基、シクロヘプチル基、シクロヘキシル基等の
炭素数4〜6のシクロアルキル基;フェニル基、トリル
基、キシリル基等の芳香環を挙げることができる。ま
た、α位の複数の炭素同士が環状構造を介して結合され
ているものも挙げられ、例えば、メチルシクロヘキシル
基等を挙げることができる。
も2個のケチミン結合を有するケチミン化合物の例とし
ては、上記式以外には、以下のものが好ましく使用でき
る。
N,Sを有してもよい炭化水素基を表す。) 上記のような2級アミノ基を有するケチミン化合物を製
造する方法は特に限定されないが、例えば、ケトンとポ
リアミンとを無溶媒下、あるいはベンゼン、トルエン、
キシレン等の溶媒存在下、加熱環流させ、脱離してくる
水を共沸により除きながら反応させてこれを得ることが
できる。
ミノ基を有するケチミン化合物の2級アミノ基と、少な
くとも2個のエポキシ基を有するエポキシ基含有化合物
のエポキシ基および/または少なくとも2個のイソシア
ネート基を有するイソシアネート基含有化合物のイソシ
アネート基とを反応させてなるものである。
エポキシ基含有化合物としては、特に限定されないが、
例えば、ビスフェノールA型、ビスフェノールF型、臭
素化ビスフェノールA型、水添ビスフェノールA型、ビ
スフェノールS型、ビスフェノールAF型、ビフェニル
型、ナフタレン型、フルオレン型、ポリアルキレングリ
コール型、アルキレングリコール型等の二官能タイプの
グリシジルエーテル型エポキシ樹脂;フェノールノボラ
ック型、オルソクレゾールノボラック型、DPPノボラ
ック型、3官能型、トリス・ヒドロキシフェニルメタン
型、テトラフェニロールエタン型等の多官能タイプのグ
リシジルエーテル型エポキシ樹脂;ダイマー酸等の合成
脂肪酸のグリシジルエステル型エポキシ樹脂;TGDD
M、TGIC、ヒダントイン型、TETRAD−D型、
アミノフェノール型、アニリン型、トルイジン型等のグ
リシジルアミン型エポキシ樹脂;脂環型エポキシ樹脂;
東レチオコール社製のフレップ10に代表されるエポキ
シ樹脂主鎖に硫黄原子を有するエポキシ樹脂;ウレタン
結合を有するウレタン変性エポキシ樹脂;ポリブタジエ
ン、液状ポリアクリロニトリル−ブタジエンゴムまたは
NBRを含有するゴム変性エポキシ樹脂が挙げられる。
中でも、ビスフェノールA型、ビスフェノールF型、フ
ェノールノボラック型が汎用品として好ましい。
を有するイソシアネート基含有化合物としては、特に限
定されないが、例えば、2,4−トリレンジイソシアネ
ート、2,6−トリレンジイソシアネート、4,4´−
ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4´−ジフェ
ニルメタンジイソシアネート、p−フェニレンジイソシ
アネート、ポリメチレンポリフェニレンポリイソシアネ
ート等の芳香族ポリイソシアネート;ヘキサメチレンジ
イソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネ
ート(TMXDI)等の脂肪族ポリイソシアネート;イ
ソホロンジイソシアネート(IPDI)等の脂環式ポリ
イソシアネート;キシリレンジイソシアネート等のアリ
ール脂肪族ポリイソシアネート;上記各ポリイソシアネ
ートのカルボジイミド変性またはイソシアヌレート変性
ポリイソシアネート;等、さらには、これらのイソシア
ネート基含有化合物とポリオールとを反応させてなる末
端イソシアネートのウレタンプレポリマーが好適に例示
される。
体例としては、例えば、以下のものを挙げることができ
る。
炭化水素基を表す。) 本発明のケチミン化合物を製造する方法としては、特に
限定されないが、2級アミノ基を有するケチミン化合物
とエポキシ基含有化合物またはイソシアネート基含有化
合物とを室温〜100℃の条件下で混合、攪拌すること
によって反応させる方法を挙げることができるが、硬化
性樹脂組成物中に原料となる2級アミノ基を有するケチ
ミン化合物とエポキシ基含有化合物またはイソシアネー
ト基含有化合物とを配合し、硬化性樹脂組成物中でそれ
らが反応し本発明のケチミン化合物が得られるようにし
てもよい。
物の2級アミノ基は、少なくとも2個のエポキシ基を有
するエポキシ基含有化合物のエポキシ基および/または
少なくとも2個のイソシアネート基を有するイソシアネ
ート基含有化合物のイソシアネート基の全てに反応する
必要はない。例えば、1つの2級アミノ基を有するケチ
ミン化合物がエポキシ基含有化合物の1個のエポキシ基
にのみ結合し、残りの1個のエポキシ基が残留するよう
な本発明のケチミン化合物としてもよく、この場合に
は、ケチミン結合を有する基の数に加え、エポキシ基も
反応部位として作用するので、3官能成分として働く。
従って、通常の2官能ケチミン化合物に比べて官能基数
が増大するため、本発明の効果を得ることができる。
化合物を含有する硬化性樹脂組成物に硬化剤として使用
することで、硬化速度を向上させることができる。特に
立体障害のある本発明のケチミン化合物は、硬化速度と
貯蔵安定性をともに向上させることができる。このエポ
キシ基含有化合物としては、本発明のケチミン化合物の
原料として前記したものを同様に用いることができ、そ
れらの2種以上を併用してもよい。また、従来の2級ア
ミノ基を有さないケチミン化合物を本発明の効果を損な
わない範囲で併用して含有させてもよい。本発明のケチ
ミン化合物の配合量としては、当量比で、(硬化性樹脂
組成物中のエポキシ基およびイソシアネート基)/(ケ
チミン化合物のケチミン結合)が、0.1〜5.0、さ
らには0.3〜1.5とするのが、貯蔵安定性、硬化性
の点で好ましい。
障害のある本発明のケチミン化合物を、イソシアネート
基含有化合物を含有する硬化性樹脂組成物に硬化剤とし
て使用することで、硬化速度と耐湿熱性をともに向上さ
せることができる。このイソシアネート基含有化合物と
しては、本発明のケチミン化合物の原料として前記した
ものを同様に用いることができ、それらの2種以上を併
用してもよい。さらに、エポキシ基含有化合物を含有さ
せてイソシアネート基含有化合物とエポキシ基含有化合
物との併用としてもよく、この場合には、硬化物の引っ
張り強度と接着性とを向上させることができる。また、
従来の2級アミノ基を有さないケチミン化合物を本発明
の効果を損なわない範囲で併用して含有させてもよい。
本発明のケチミン化合物の配合量としては、当量比で、
(硬化性樹脂組成物中のイソシアネート基およびエポキ
シ基)/(ケチミン化合物のケチミン結合)が、0.1
〜5.0、さらには0.3〜1.5とするのが、貯蔵安
定性、硬化性の点で好ましい。
した成分の他に、充填剤、可塑剤、チクソトロピー付与
剤、顔料、染料、老化防止剤、酸化防止剤、帯電防止
剤、難燃剤、接着付与剤、分散剤、溶剤等を含有するこ
とができる。
のを用いることができる。例えば、ヒュームドシリカ、
焼成シリカ、沈降シリカ、粉砕シリカ、溶融シリカ;け
いそう土;酸化鉄、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化バリウ
ム、酸化マグネシウム;炭酸カルシウム、炭酸マグネシ
ウム、炭酸亜鉛;ろう石クレー、カオリンクレー、焼成
クレー;カーボンブラック;これらの脂肪酸、樹脂酸、
脂肪酸エステル、ウレタン化合物処理物が挙げられる。
これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用しても
よい。
シウムを含有すると、粘度の調整が可能であり、また、
良好な初期チクソ性と貯蔵安定性を得ることができる。
炭酸カルシウムは、脂肪酸、樹脂酸、脂肪酸エステル、
または、ウレタン化合物により表面処理された従来公知
の表面処理炭酸カルシウムを用いることができる。具体
的には、脂肪酸で表面処理された炭酸カルシウムとし
て、カルファイン200(丸尾カルシウム社製)、ホワ
イトン305(重質炭酸カルシウム、白石カルシウム社
製)、脂肪酸エステルで表面処理された炭酸カルシウム
として、シーレッツ200(丸尾カルシウム社製)が挙
げられる。炭酸カルシウムの添加量は、樹脂成分100
重量部に対して30〜500重量部であるのが好まし
く、50〜200重量部であるのがより好ましい。上記
範囲で、適切な初期チクソ性および作業性が得られる。
(DOP)、ジブチルフタレート(DBP);アジピン
酸ジオクチル、コハク酸イソデシル;ジエチレングリコ
ールジベンゾエート、ペンタエリスリトールエステル;
オレイン酸ブチル、アセチルリシノール酸メチル;リン
酸トリクレジル、リン酸トリオクチル;アジピン酸プロ
ピレングリコールポリエステル、アジピン酸ブチレング
リコールポリエステルが挙げられる。これらは、単独で
用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
ジル(日本エアロジル社製)、ディスパロン(楠本化成
社製)が挙げられる。帯電防止剤は、第4級アンモニウ
ム塩、ポリグリコール、エチレンオキサイド誘導体等の
親水性化合物が挙げられる。
いることができる。無機顔料は、例えば、二酸化チタ
ン、酸化亜鉛、群青、ベンガラ、リトポン、鉛、カドミ
ウム、鉄、コバルト、アルミニウム、塩酸塩、硫酸塩を
挙げることができる。有機顔料は、例えば、アゾ顔料、
銅フタロシアニン顔料が挙げられる。
ール系の化合物が挙げられる。酸化防止剤は、例えば、
ブチルヒドロキシトルエン(BHT)、ブチルヒドロキ
シアニソール(BHA)が挙げられる。難燃剤は、例え
ば、クロロアルキルホスフェート、ジメチル・メチルホ
スホネート、臭素・リン化合物、アンモニウムポリホス
フェート、ネオペンチルブロマイドーポリエーテル、臭
素化ポリエーテルが挙げられる。接着付与剤は、例え
ば、テルペン樹脂、フェノール樹脂、テルペンーフェノ
ール樹脂、ロジン樹脂、キシレン樹脂が挙げられる。
特に限定されないが、好ましくは上述の各成分を減圧
下、または窒素雰囲気下、混合ミキサー等のかくはん装
置を用いて十分混練し、均一に分散させて組成物とする
のがよい。また、予め硬化剤を配合する一液型として
も、使用時に硬化剤を配合する二液型としてもよい。
有化合物やイソシアネート基含有化合物が含まれる硬化
性樹脂組成物に限定されず、他の硬化性樹脂組成物に硬
化剤として配合してもよい。
用途に使用可能であるが、例えば、コンクリート、タイ
ル、木材、金属等の接着剤、シーリング材、塗料、プラ
イマー、コーティング剤等に好適に用いることができ
る。
るが、本発明の範囲をこれらの実施例に限定するもので
ないことは言うまでもない。
に示す配合(重量部)でエポキシ基含有化合物と混合
し、各硬化性樹脂組成物を得た。これらについて、下記
の各試験に供した。また、ケチミン結合の組成物重量当
たりの量をケチミン濃度として表1に併記した。
ソプロピルケトン(MIPK)168g、およびトルエ
ン100gを混合後、140〜150℃の条件で、脱離
する水を共沸により取り除きながら15時間攪拌を続け
た。その後、トルエン、過剰のケトンを除去し、下記式
に示されるケチミンAを得た。
トン250gを用いた以外は、ケチミンAの合成と同様
に合成し、下記式に示されるケチミンBを得た。
ケミカル社製)とケチミンBを、全エポキシ基と全2級
アミノ基のモル比が1:1となるように混合後、70
℃、20時間攪拌し、下記式に示されるケチミンCを得
た。
シアネート基と全2級アミノ基のモル比が1:1となる
ように、ケチミンBをゆっくり滴下、混合し、下記式に
示されるケチミンDを得た。
ィルムが組成物の表面に付着しなくなった時間を測定し
た。値が小さいほど、硬化速度が速い。粘度変化(倍) 混練直後の初期粘度、および70℃で1日放置し室温に
戻した際の粘度をB型粘度計によって測定し、1日放置
後の粘度の初期粘度に対する倍率を求めた。値が小さい
ほど、貯蔵安定性に優れる。
を使用した。 エポキシ基含有化合物:ビスフェノールA型エポキシ樹
脂、DER332、ダウケミカル社製 スズ触媒:ジブチルスズジアセテート
するケチミンBとエポキシ基含有化合物を配合した実施
例1は、ケチミンBとエポキシ基含有化合物の一部が反
応して、本発明のケチミン化合物(ケチミンCに相当)
を形成し、それがエポキシ基含有化合物の硬化剤となっ
て、従来のケチミンAを用いた比較例1〜2に比べ、硬
化速度(タックフリータイム)と貯蔵安定性(粘度変
化)が大幅に向上したことがわかる。また、予めケチミ
ンBとエポキシ基含有化合物あるいはイソシアネート基
含有化合物とを反応させたケチミンC,Dを配合した実
施例2,3は、比較例1〜2に比べて、硬化速度と貯蔵
安定性とがさらに改善された。
(重量部)でイソシアネート基含有化合物、あるいはそ
れとエポキシ基含有化合物とを混合し、各硬化性樹脂組
成物を得た。これらについて、上記のタックフリータイ
ムと下記の耐湿熱性試験に供した。耐湿熱性 硬化性樹脂組成物を20℃、湿度60%、10日の条件
で50mm×10mm×2mmの大きさに硬化させた試
験片を、少量の水を封入して密閉したガラス容器内につ
るし、90℃の条件下でガラス容器内の湿度を100%
に保ち、1日後、5日後、10日後の試験片の軟化の状
態を観察し、以下のように評価した。 ○:変化なし、△:やや軟化、×:どろどろに軟化。
を使用した。 イソシアネート基含有化合物:テトラメチルキシリレン
ジイソシアネート(TMXDI)と分子量5000、3
官能のポリプロピレングリコール(PPG)をNCO/
OH=2.0のモル比で混合・反応させて得られたイソ
シアネート重量%が2.1%であるウレタンプレポリマ
ー。
するケチミンBとイソシアネート基含有化合物を配合し
た実施例4〜5は、ケチミンBとイソシアネート基含有
化合物の一部が反応して、本発明のケチミン化合物を形
成し、それがイソシアネート基含有化合物の硬化剤とな
って、従来のケチミンAを用いた比較例3に比べ、硬化
速度(タックフリータイム)と耐湿熱性が大幅に向上し
ていることがわかる。また、予めケチミンBとエポキシ
基含有化合物あるいはイソシアネート基含有化合物とを
反応させたケチミンC,Dを配合した実施例6,7も、
比較例3〜4に比べて、硬化速度と貯蔵安定性とが改善
された。また、ケチミンCを配合し、イソシアネート基
含有化合物およびエポキシ基含有化合物を含有する実施
例8も、比較例4に比べ同様に硬化速度と貯蔵安定性と
が向上した。
ケチミン化合物の2級アミノ基と、少なくとも2個のエ
ポキシ基を有するエポキシ基含有化合物のエポキシ基お
よび/または少なくとも2個のイソシアネート基を有す
るイソシアネート基含有化合物のイソシアネート基とを
反応させてなるケチミン化合物を用いることによって、
硬化速度を向上させることができ、さらには硬化速度が
速く、貯蔵安定性あるいは耐湿熱性を改善することがで
きるケチミン化合物およびそれを含む硬化性樹脂組成物
を得ることができる。
Claims (6)
- 【請求項1】 少なくとも1個の2級アミノ基と少なく
とも2個のケチミン結合(C=N)を有するケチミン化
合物の2級アミノ基と、少なくとも2個のエポキシ基を
有するエポキシ基含有化合物のエポキシ基および/また
は少なくとも2個のイソシアネート基を有するイソシア
ネート基含有化合物のイソシアネート基とを反応させて
なるケチミン化合物。 - 【請求項2】 前記ケチミン化合物のケチミン結合(C
=N)の炭素および/または窒素のα位に、分岐炭素ま
たは環員炭素が結合した請求項1に記載のケチミン化合
物。 - 【請求項3】 請求項1または2に記載のケチミン化合
物とエポキシ基含有化合物とを含有する硬化性樹脂組成
物。 - 【請求項4】 請求項1または2に記載のケチミン化合
物とイソシアネート基含有化合物とを含有する硬化性樹
脂組成物。 - 【請求項5】 さらに、エポキシ基含有化合物を含有す
る請求項4に記載の硬化性樹脂組成物。 - 【請求項6】 さらに、2級アミノ基を有さないケチミ
ン化合物を含有する請求項3〜5のいずれか1項に記載
の硬化性樹脂組成物。
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