JP2002104897A - シリコン結晶及びシリコン結晶ウエーハ並びにその製造方法 - Google Patents

シリコン結晶及びシリコン結晶ウエーハ並びにその製造方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 製造コストを大幅に低減でき、光劣化による
変換効率の低下をも防止できるシリコン結晶およびシリ
コン結晶ウエーハ並びにそれらの製造方法を提供する。 【解決手段】 シリコン結晶であって、ドープ剤として
GaとBが添加されたものであるシリコン結晶。およ
び、このシリコン結晶をスライスして得られるシリコン
結晶ウエーハ。ならびに、シリコン結晶の製造方法にお
いて、チョクラルスキー法により、GaとBをルツボ内
のシリコン融液に添加した後、前記シリコン融液に種結
晶を接触させ、これを回転しながら引き上げることによ
ってシリコン単結晶を育成するシリコン結晶の製造方
法。および、シリコン結晶の製造方法において、ブリッ
ジマン法により、GaとBをルツボ内のシリコン融液に
添加した後、前記ルツボを加熱領域から引き下げること
によってシリコン多結晶棒を育成するシリコン結晶の製
造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シリコン結晶及び
シリコン結晶ウエーハ並びにその製造方法に関し、さら
に詳しくは太陽電池の材料として有用なシリコン結晶及
びシリコン結晶ウエーハ並びにその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】以下、シリコン結晶について、一例とし
て太陽電池セル用に用いられる場合の技術的背景につい
て説明する。太陽電池は、発電部に用いられる半導体材
料の種類に基づいて、大きく分けて「シリコン系太陽電
池」と「化合物半導体系太陽電池」の2種類に分類され
る。さらに、シリコン系太陽電池は、「結晶シリコン系
太陽電池」と「アモルファス(非晶質)シリコン系太陽
電池」に分類され、結晶シリコン系太陽電池は「シリコ
ン単結晶系太陽電池」と「シリコン多結晶系太陽電池」
に分類される。
【0003】太陽電池として最も重要な特性である変換
効率に注目すると、近年、化合物半導体系太陽電池はこ
れらの中で最も高く25%近くに達し、次にシリコン単
結晶系太陽電池が20%前後と続き、シリコン多結晶系
太陽電池やアモルファスシリコン系太陽電池等は5〜1
5%程度となっている。一方、材料コストに注目する
と、シリコンは地球上で酸素に次いで二番目に多い元素
であり、化合物半導体に比べ格段に安いため、シリコン
系太陽電池の方が広く普及している。
【0004】なお、ここで「変換効率」とは、「太陽電
池に入射した光のエネルギーに対し、太陽電池により電
気エネルギーに変換して取り出すことができたエネルギ
ーの割合」を示す値であり百分率(%)で表わされた値
を言う(光電変換効率とも言う)。
【0005】昨今、太陽電池は環境問題を背景に、クリ
ーンエネルギーの一つとして需要は拡大しつつあるが、
一般の商用電力と比較してエネルギーコストの高いこと
がその普及の障害となっている。シリコン結晶太陽電池
のコストを下げるために、基板の製造コストを下げる一
方で、その変換効率を更に高めることが大きな課題とな
っている。
【0006】次に、一般的なシリコン単結晶系太陽電池
の製造方法を簡単に説明する。まず、太陽電池セルの基
板となるシリコンウエーハを得るために、チョクラルス
キー(CZ)法或いは浮遊帯域溶融(FZ)法により、
円柱状のシリコン単結晶のインゴットを作る。更に、こ
のインゴットをスライスして、例えば厚さ300μm程
度の薄いウエーハに加工し、ウエーハ表面を薬液でエッ
チングして表面上の加工歪みを取り除くことによって太
陽電池の材料となるウエーハ(基板)が得られる。この
ウエーハに不純物(ドーパント)の拡散処理を施してウ
エーハの片側にPN接合面を形成した後、両面に電極を
付け、最後に太陽光の入射側表面に光の反射による光エ
ネルギーの損失を減らすための反射防止膜を付けること
で太陽電池が完成する。
【0007】また、太陽電池においては、より大電流を
得るために、より大面積の太陽電池セルを製造すること
が重要である。大面積の太陽電池セルを製造するための
基板材料となる大直径シリコンウエーハを得る方法とし
ては、大直径のシリコン単結晶を容易に製造することが
でき、製造される単結晶の強度にも優れたCZ法が適し
ている。そのため、太陽電池用シリコン単結晶の製造は
CZ法によるものが主流となっている。
【0008】また、その一方でシリコン単結晶系太陽電
池の基板材料となるシリコンウエーハとしては、その特
性の一つである基板ライフタイム(LT)の値が10μ
s以上でなければ太陽電池基板として利用することはで
きず、更には、変換効率の高い太陽電池を得るために、
基板LTが好ましくは250μs以上であることが要求
されている。
【0009】しかし、現在の単結晶棒製造方法の主流で
あるCZ法で作った単結晶は、太陽電池に加工した際に
太陽電池セルに強い光を照射すると太陽電池基板のLT
の低下が起こり、光劣化を生じるために十分な変換効率
を得ることができず、太陽電池の性能の面でも改善が求
められている。
【0010】このCZ法シリコン単結晶を用いて太陽電
池を作った時に、強い光を太陽電池セルに当てるとLT
が低下し光劣化が起こる原因は、単結晶基板中に存在す
るボロン(以下、Bと言う。)と酸素による影響である
ことが知られている。現在、太陽電池として用いられて
いるウエーハの導電型はP型が主流であり、通常このP
型ウエーハにはBがドーパントとして添加されている。
そして、このウエーハの材料となる単結晶棒は、磁界下
引上げ(以下、MCZと言う。)を含むCZ法、あるい
はFZ法によって製造することができるが、FZ法或い
はMCZ法では単結晶棒の製造コストが通常のCZ法に
比べ高いため、現在はもっぱら比較的低コストで単結晶
を作ることができる磁界を印加しない通常のCZ法によ
って製造されている。
【0011】しかし、CZ法によって製造される結晶中
には高濃度の酸素が存在し、このためP型CZ法シリコ
ン単結晶中のBと酸素によってLT特性に影響を与え、
光劣化が生じると言う問題点がある。
【0012】このような問題点を解決するため本願出願
人は先の出願において、P型のドープ剤としてBの代わ
りにガリウム(以下、Gaと言う。)を使用することを
提案した(特願平11−264549号及び特願200
0−061435)。このようにGaをドーパントとす
ることにより、Bと酸素の影響によるライフタイムの低
下を防止することができるようになった。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかし、Gaをドーパ
ントとして、Bと酸素の影響を排除したものの、以下に
述べる理由により結晶特性が不安定となってしまうため
に製造コストが高くなる傾向にある。
【0014】図1(a)にGaまたはBをドーパントと
した場合のシリコン単結晶の長さ方向に対する抵抗率
を、図1(b)に同じくシリコン単結晶の長さ方向に対
する各々のドーパント濃度を示す。図1から明らかなよ
うに、Gaは、Bに比べ偏析係数koが極めて小さいた
め(Gaのko=0.008、Bのko=0.8)、結晶を成長させ
て得られたシリコン結晶棒の長さ方向における抵抗率
(またはドーパント濃度)に大きな差が生じてしまうと
いう問題がある。また、Gaは、Bに比べ融点も極めて
小さい(Gaの融点=29.78℃、Bの融点=2080℃)の
で、取り扱いが困難であり、さらに、蒸発速度が大きい
(Gaの蒸発速度=2x10-3 cm/s、Bの蒸発速度=8x10-6
cm/s)ので、シリコン結晶にドープするGa濃度の制御
が難しく、インゴット内でのばらつきが大きくなってし
まうために歩留まりが低くなるという問題がある。規格
とされる抵抗率あるいは濃度範囲が狭い場合、その範囲
に入る領域が、Gaドープの場合には、Bドープの場合
に比べてかなり短くなってしまうために歩留まりが低く
なり、その結果製造コストが高くなるという問題があ
る。
【0015】また、現在主として使われているシリコン
単結晶太陽電池の主原料であるシリコンウエーハは、集
積回路(IC)やメモリ等の半導体デバイスで用いられ
ているシリコンウエーハと同じ物である。しかし、半導
体デバイスは、1平方cm以下のチップサイズで数百円
以上、特に集積回路では数千円の価格で売られている。
半導体デバイスと比較すると、太陽電池用のシリコンウ
エーハは、単位面積当たりのコストを二桁から四桁低く
しなければならないと言われており、コストにおける問
題も大きい。
【0016】本発明は、このような問題点に鑑みなされ
たもので、シリコン結晶を用いて太陽電池セルを製造し
た場合にでも、製造コストを低減でき且つ変換効率やラ
イフタイムが低下せず、光劣化による変換効率の低下を
も防止し、特性のバラツキが小さくできるシリコン結晶
およびシリコン結晶ウエーハ並びにそれらの製造方法を
提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
めの本発明は、シリコン結晶であって、ドープ剤として
GaとBが添加されたものであることを特徴とするシリ
コン結晶である(請求項1)。
【0018】Bドープシリコン結晶の製品とすることの
できないコーン部、テール部あるいは不良部等を原料と
して再利用することができ、Gaのみを添加されたシリ
コン結晶に比べて、はるかに安価なものとすることがで
きる。また、Bをドープされていることにより、抵抗率
のバラツキがGaのみをドープしたシリコン結晶に比べ
て改善されるため、歩留りも向上する。
【0019】この場合、前記シリコン結晶中に含まれる
Bの濃度が5×1014atoms/cm以下である
ことが好ましい(請求項2)。太陽電池セルに用いられ
るシリコン結晶として、本出願人は、太陽電池セルにお
ける変換効率の光劣化がないドーパントとしてBの代わ
りにGaを提案してきたが、Bがドープされるシリコン
結晶であっても、格子間酸素との共存によって形成され
るディープレベルの準位が、光劣化を引き起こさない程
度のB量とし、さらにGaをドープすることによりP型
シリコン結晶の抵抗率を所定の値とすることにより、光
劣化の影響が小さく変換効率の高い安定した太陽電池セ
ルを作ることができる。Bは酸素と共存してディープレ
ベルのエネルギー準位となり少数キャリアのライフタイ
ムを低下させるが、シリコン結晶中に含まれるBの濃度
を5×1014atoms/cm以下とすれば、その
準位による悪影響が無視できるからである。
【0020】この場合、前記シリコン結晶中に含まれる
Gaの濃度が2×1017〜3×1014atoms/
cmであることが好ましい(請求項3)。あるいは、
前記シリコン結晶の抵抗率が20Ω・cm〜0.1Ω・
cmであることが好ましい(請求項4)。
【0021】これは太陽電池の基板としては、低抵抗率
でライフタイムの高い基板が望まれるが、基板ウエーハ
の抵抗率が極度に低いものは、基板内部にオージェ(A
uger)再結合による少数キャリアのライフタイム
(寿命)の低下が発生し変換効率が低下するからであ
る。従って、本発明のシリコン結晶中に含まれるGaの
量は、Gaの濃度が2×1017atoms/cm
下とするか、あるいは、抵抗率が0.1Ω・cm以上と
なるようにするのが好ましい。
【0022】また、その一方で基板抵抗率が高すぎても
問題が生じる。基板抵抗率が高くなると、太陽電池とし
た際に太陽電池セルの内部抵抗により電力が消費され、
同様に変換効率が低下するためである。これらの理由に
より、太陽電池の基板材料として用いるのであれば、シ
リコン結晶中のGaの濃度は3×1014atoms/
cm以上とするか、または抵抗率が20Ω・cm以下
となるようにするのが好ましい。
【0023】そして、この場合、シリコン結晶中の格子
間酸素濃度が16ppma(JEIDA;日本電子工業
振興協会規格)以下であることが好ましい(請求項
5)。
【0024】このように、本発明では結晶中に酸素が含
まれても、Gaにより結晶の抵抗率を制御し、またBの
量を制御して少量としたので、光劣化が小さく、結晶中
に含まれる酸素濃度は通常のCZ法によって単結晶中に
取り込まれる量を含有してもよく、特に16ppma
(JEIDA)といった通常の濃度にしてもよい。した
がって、無理に低酸素とする必要がなく、容易に製造す
ることができるとともに、適度に酸素が含まれるために
結晶強度が高いというメリットもある。
【0025】一方、酸素濃度が16ppma(JEID
A)を越えるようなシリコン単結晶ウエーハを得るには
高酸素濃度のシリコン単結晶が必要になるが、必要以上
に高い酸素濃度の単結晶を得るには、単結晶育成時のル
ツボ回転を高速にする等、単結晶を育成し難い製造条件
を選択する必要がある。このような育成条件下では、単
結晶の成長途中で単結晶にスリップ転位が生じたり、真
っ直ぐに単結晶を引き上げることができず結晶が変形す
るなどして、太陽電池基板に加工できない結晶ができる
こともあるため、ウエーハの製造コストが高くなり経済
的なメリットを得ることが難しくなる。従って、本発明
で用いるウエーハの酸素濃度は、16ppma(JEI
DA)以下とするのが好ましい。また、格子間酸素濃度
を15ppma(JEIDA)以下とすることにより、
初期格子間酸素あるいは熱処理により形成される酸素析
出物によるライフタイムの劣化を防止することができる
ので、より好ましい。
【0026】この場合、前記シリコン結晶はチョクラル
スキー法で製造されたシリコン単結晶であるものとする
ことができる(請求項6)。
【0027】従来は、特に基板に用いる単結晶の直径が
大きくなると、CZ法或いはMCZ法で作った結晶は高
い酸素濃度を示す傾向があるため、変換効率が高い太陽
電池を得ようとするのであれば、低酸素とするためにF
Z法で単結晶を作るか、MCZ法の小直径単結晶を利用
するのが一般的な方法であった。しかし、FZ法では最
大で6インチを超える直径を持つ単結晶を作ることは不
可能に近く、MCZ法でも直径4インチを越えると低酸
素濃度の単結晶を製造するのは難しいことから、変換効
率の高い太陽電池を得るためには直径の大きな単結晶は
不向きとされてきた。
【0028】さらに、本発明のシリコン単結晶は、主な
ドーパントをGaとしたことにより単結晶中に含まれる
酸素の影響を受けることなく安定した基板ライフタイム
を得ることができ、さらに低コストで製造できるため、
直径の大きな単結晶棒を太陽電池の基板ウエーハとして
利用することが可能であり、単結晶棒の直径によらず変
換効率の高い太陽電池を低コストで作ることがきる。ま
た、現在利用されていないような大直径ウエーハも太陽
電池基板として用いることができるようになるため、太
陽電池そのものの大型化も可能であり、太陽電池の用途
を更に広げることも十分可能である。
【0029】この場合、前記シリコン結晶はブリッジマ
ン法で製造されたシリコン多結晶であるものとすること
ができる(請求項7)。シリコン多結晶太陽電池は、シ
リコン単結晶太陽電池に比べ、前述したように変換効率
が少し低下することになるが、製造に必要な時間等も短
く、安価にできるので、この方法に本発明を適用すれば
一層効果的である。
【0030】また本発明は、前記シリコン結晶をスライ
スして得られるシリコン結晶ウエーハである(請求項
8)。
【0031】このような、GaとBをドープしたシリコ
ン結晶ウエーハを太陽電池の基板材料として用いれば、
Bドープシリコン結晶を原料として再利用することもで
きるため、製造コストも低くできる。そして結晶に含ま
れるBと酸素が共存することでディープレベルの準位が
発生するが、Bの量を抑制することで、その影響によっ
て生じるライフタイムの低下を防止できるため、たとえ
高い酸素を含有した単結晶ウエーハであっても、太陽電
池として必要とされる高いライフタイムを得ることが可
能である。これによって、抵抗率の低いセルであっても
適切なライフタイムを得ることができ、極低酸素濃度の
基板ウエーハとせずとも、変換効率を損なうことなく性
能の高い太陽電池が製造可能となった。また、適度に酸
素が含有されていることにより、ウエーハ強度が高いと
いう使用上のメリットも得られる。
【0032】そして、本発明のシリコン結晶ウエーハは
太陽電池用であるものとすることができる(請求項
9)。
【0033】このように、本発明のGa及びB添加シリ
コン結晶ウエーハは、太陽電池用とした場合に特に有用
である。また、このようなGa及びB添加シリコン結晶
ウエーハから作製されたシリコン単結晶太陽電池は、安
価で高いエネルギー変換効率を有するものとすることが
できる。
【0034】すなわち、例えばCZ法により育成したG
a及びBドープシリコン単結晶棒を加工して太陽電池用
基板とし、そのウエーハから太陽電池を作れば、単結晶
育成時に結晶中に取り込まれる酸素に影響されることな
く、安定した変換効率を有する太陽電池を低コストで作
製することができる。また、Ga及びBドープシリコン
単結晶を太陽電池の材料として用いれば、酸素の濃度に
影響されることなく基板ライフタイムを安定させられる
ので、太陽電池セルの抵抗率が低くても変換効率の良い
太陽電池が作製できる。
【0035】これまでのBドープCZ法単結晶は、抵抗
率が低くなるとそれに併せてライフタイムが低下してし
まい、変換効率が高く抵抗率の低い太陽電池を製造する
ことができなかった。しかし、本発明のGa及びBドー
プシリコン結晶およびシリコン結晶ウエーハを用いれ
ば、コストが低く、変換効率の高い太陽電池を作ること
ができる。
【0036】次に、本発明は、シリコン結晶の製造方法
において、チョクラルスキー法により、GaとBをルツ
ボ内のシリコン融液に添加した後、前記シリコン融液に
種結晶を接触させ、これを回転しながら引き上げること
によってシリコン単結晶を育成することを特徴とするシ
リコン結晶の製造方法である(請求項10)。
【0037】こうして、GaとBが添加されたシリコン
単結晶を製造することができる。特に、本発明の製造方
法では、広く用いられているBドープシリコン結晶のコ
ーン部等の不要部分を原料として再利用することも可能
であり、Gaのみをドープする方法に比べて生産コスト
ははるかに安くできる。さらに、Gaに加えてBもドー
プすることで抵抗率のバラツキを改善することができ
る。
【0038】また、本発明は、シリコン結晶の製造方法
において、ブリッジマン法により、GaとBをルツボ内
のシリコン融液に添加した後、前記ルツボを加熱領域か
ら引き下げることによってシリコン多結晶を育成するこ
とを特徴とするシリコン結晶の製造方法である(請求項
11)。こうして、GaとBが添加されたシリコン多結
晶を製造することができる。また、一般に多結晶の場合
は単結晶に比べて安価にできるため、さらに太陽電池用
としてのコストを下げることが可能となる。
【0039】この場合、前記ルツボ内のシリコン融液へ
のGaの添加は、あらかじめ高濃度のGaを添加したシ
リコン結晶を育成し、この高濃度Gaドープシリコン結
晶を砕いて作ったドープ剤を用いて、シリコン融液にG
aを添加することが好ましい(請求項12)。
【0040】本発明でGaを添加した単結晶を製造する
場合のGaをドープする方法として、多結晶シリコンを
溶融する前、あるいは溶融したシリコン融液に、ガリウ
ムを直接入れてもよいが、ガリウムを添加した単結晶を
工業的に量産するのであれば、上記のように、一旦ドー
プ剤を調整した後にドープする方がよい。このような方
法を用いれば効率良く作業を行なうことができる。これ
はガリウムの融点が30℃と低く取扱いが難しいからで
ある。従って、直接ガリウムをルツボに入れるよりも、
ドープ剤を作製した後にドープする方法を用いることに
より、Ga濃度を精度良く容易に調整することが可能で
あり、正確なドーパント濃度を得ることができる。ま
た、ガリウムを直接シリコン融液に投入する場合と比べ
て、ドープ剤そのものの取扱いも容易になるので、併せ
て作業性の向上にもつながるものである。
【0041】また、前記ルツボ内のシリコン融液へのB
の添加は、あらかじめBを添加したシリコン結晶を育成
し、このBを添加したシリコン結晶棒のコーン部、テー
ル部、あるいは不良品部を砕いて作った結晶塊をシリコ
ン原料として用いることによって、シリコン融液にBを
添加することができる(請求項13)。
【0042】このように、Bをドープしたシリコン結晶
であっても、廃棄されるはずの材料を用いているので、
材料費を大幅に低下させることができ、太陽電池コスト
のより一層の低減と需要の増大を見込むことができる。
また、B量を制御して太陽電池基板として用いれば、変
換効率が低下せず、光劣化による変換効率の低下も少な
い。
【0043】以下、本発明について詳細に説明するが、
本発明はこれらに限定されるものではない。本発明者ら
は、太陽電池の基板材料として製造が比較的容易で量産
可能であり、同時に太陽電池として変換効率が高く低コ
ストの基板を得るためにはどのようにすれば良いかにつ
き鋭意研究し、実験を繰り返し検討を加えた結果、本発
明を完成させたものである。
【0044】即ち、本発明者らは、従来のBをドーパン
トとして加えたP型のシリコン結晶から作製される太陽
電池では、結晶中に酸素とBが同時に存在することで、
太陽電池セルのPN接合面のエネルギー準位が変化し、
接合面に深いエネルギー準位(deep levelま
たはtrap levelとも言う。)が形成され、こ
の深いエネルギー準位に太陽電池内のキャリアが捕獲さ
れるために、基板のライフタイムの低下が起こり光劣化
が生ずる。しかし、例えBが存在した場合にでも、基板
ライフタイムの低下が起こらないB濃度を見出し、Bの
量を規定すればライフタイムの変化は起こらず、光劣化
を生じない点、および廃棄される部材の有効利用という
観点に着目して本発明を完成した。
【0045】すなわち本出願人は、Bの代わりにGaを
ドーパントとして添加してP型シリコン結晶を作ること
を提案した。しかし、例え結晶内にBと酸素が存在して
いても、Bの量を制限すれば、基板ライフタイムの低下
は起こらず、光劣化の小さい太陽電池を製造することが
できると考え、実験を繰り返した結果、Gaをドーパン
トとして添加し、廃棄されるはずのBを添加したシリコ
ン結晶をシリコン原料の一部乃至全部として用いて、P
型シリコン単結晶を引き上げて基板を作製し、これを用
いた太陽電池ではコストを低減でき、またB濃度を制御
することにより結晶中に高い濃度の酸素が存在してもラ
イフタイムは安定しており、光劣化を生じない太陽電池
を作ることができることを確認した。
【0046】これにより、廃棄されるはずのシリコン結
晶棒のコーン部、テール部あるいは不良品部をシリコン
原料の一部乃至全部として用いれば、例えばCZ法で製
造したシリコン単結晶で高い酸素濃度を示すものであっ
ても、光劣化を起こすとなく安定した高い変換効率を有
する太陽電池をきわめて低コストで作ることが可能とな
り、シリコン単結晶太陽電池による発電コストを低減さ
せることができる。その結果、太陽電池用シリコン原料
のコスト問題の解決に寄与するところが大となった。さ
らに、Gaに加えてBもドープすることで、Gaのみの
場合に比べて抵抗率のバラツキも改善されるという効果
もある。
【0047】加えて、例えばCZ法で作った単結晶であ
っても酸素濃度に影響されることなく安定した変換効率
が得られるため、基板として用いるウエーハの直径も現
在のものより大きいものを利用することができる。従
来、Bをドープした結晶直径が大きい単結晶は結晶中に
含まれる酸素濃度が高いために、太陽電池基板の光劣化
が生じたが、Bの量を制限し、Gaを添加して抵抗を制
御した単結晶を用いれば、直径の大きな単結晶基板であ
っても酸素濃度の影響を受けず高い変換効率が得られる
ため、今後さらに大型太陽電池セルを開発することも可
能となった。しかも、適度に酸素が含有されるため、結
晶強度が高くなり、加工性が良好となる上に、出来た太
陽電池の耐久性も向上する。
【0048】さらに一般に、太陽電池は、長時間にわた
って決められた電圧あるいは電流を取り出す必要がある
ことから、実際に使用される場合には、太陽電池素子
(セル)を複数個直列、あるいは並列につなぎ合わせて
モジュール化し、目的とする電力を取り出せるようにし
ている。特に大きな電力を取り出すためには、多くの太
陽電池素子をつなぎ合わせる必要があることから、太陽
電池モジュールの簡略化、小型化、更には製造コストの
低減を図る意味で太陽電池セルの面積が大きい方が有利
であり、大型で変換効率の高い太陽電池セルを太陽電池
モジュールの材料として用いることができれば、更なる
太陽電池コストの低減と需要の増大を図ることができ
る。
【0049】しかし、従来は結晶中に含まれる酸素とB
の影響により、直径の大きなシリコン単結晶を太陽電池
基板として用いたとしても、CZ法シリコン単結晶を使
った太陽電池はそもそも太陽電池エネルギーの変換効率
が低い上に、光劣化による変換効率の低下もあることか
ら、大直径シリコン単結晶を製造するためのコストに見
合った特性を持つ太陽電池を得ることが難しかった。
【0050】これに対し、GaとBをドープしたシリコ
ン結晶を太陽電池基板として用いれば、光劣化による変
換効率の低下が小さく、変換効率の高い太陽電池を得る
ことができると同時に、結晶直径の大きなシリコン単結
晶をCZ法で製造することができる。これにより、面積
が100cm以上といった大型の太陽電池セルであっ
ても、低コストで量産することが可能となり、光劣化が
少なく高い変換効率を持つ特性と合わせて、更なる太陽
電池コストの低減と需要の増大を見込むことができる。
【0051】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるもの
ではない。まず、本発明のシリコン結晶として、CZ法
による単結晶引上げ装置の構成例や引上げ方法について
は特願平11−264549号、また、ブリッジマン法
による多結晶製造装置の構成例や製造方法については特
願2000−061435号に記載された内容と基本的
に同様であり、一般的な手法によればよいが、シリコン
原料とドープ剤に関しては異なるので、そのところにつ
いて以下に説明を加える。
【0052】一般的に、Bがドープされたシリコン結晶
の抵抗率は、0.003〜5000Ω・cmの範囲であ
る。この範囲のうち、0.1Ω・cm以下の低抵抗率で
は、ドーパント調整剤と同じになってしまうので用いら
れない。まず、例えば半導体集積回路用として製造され
たBが添加された単結晶棒のうち、使用することができ
ないテール部、コーン部や抵抗率等規格に外れた不良品
部の一部又は全部をシリコン原料(以下、再利用部原料
と言う。)とし、該再利用部原料の抵抗率と重量を測定
する。該再利用部原料の抵抗率からASTM(Amer
ican Society for Testing
and Materials) StandardのF
723−82によりB濃度に変換でき、下式により該再
利用部原料中のB重量を求めることができる。 B重量=B濃度×B原子量×原子質量単位×再利用部原料の重量/シリコンの 密度・・・式(1)
【0053】次に、該再利用部原料と必要に応じたノン
ドープの新たなシリコン原料とを併せて溶融し、シリコ
ン結晶棒を引上げた時に、該シリコン結晶棒の肩部にお
けるB濃度は、下式の通り求められる。 B濃度=B重量×Bの偏析係数/(Bの原子量×原子質量単位×(再利用部原 料+新たなシリコン原料)の重量/シリコンの密度)・・・式(2)
【0054】また、光劣化の生じないドープ剤としてG
aを添加して抵抗率を制御するが、Gaの添加重量とG
a濃度についても、式(2)と同様に表され、式(2)
中のBのところがGaと置き換わることになる。
【0055】ここで、Bの原子量は10.81、Gaの
原子量は69.72、原子質量単位は1.66×10
−24g、シリコンの密度は2.33g/cm3、Bの
偏析係数は0.8、Gaの偏析係数は0.008であ
る。
【0056】そのため、例えば、Gaを0.167gと
なるように計量し、シリコン原料となる抵抗率が10Ω
・cmの再利用部原料を細かく砕いた結晶塊10kgと
ノンドープの新たなシリコン原料20kgを一緒に石英
ルツボに仕込んだとする。ヒータを昇温してシリコン原
料を溶融し、全ての原料が融け終わったところで種結晶
を融液表面に接触させて、これを回転しながら引上げる
ことでP型シリコン単結晶棒が製造されることになる。
そして、製造されたシリコン単結晶棒の肩部におけるG
aの濃度は8.97×1014/cm、抵抗率は15
Ω・cmとなり、Bの濃度は3.57×1014/cm
となる。
【0057】このような計算式に基づいて、再利用部原
料の抵抗率と重量からB重量が計算でき、再利用部原料
を100%乃至20%程度用いて、不足分(シリコン原
料の総重量の0〜80%程度)を新たな高純度シリコン
原料で補うことにより、所定のB濃度及び所定のGa濃
度が求められ、シリコン結晶棒の抵抗率を制御できる。
ここで、再利用部原料を100%用いれば、コスト面に
大きく貢献できることは言うに及ばないが、少なくとも
20%用いればコスト面への貢献は大きい。これによっ
てシリコン原料のコストを低減することが可能となる。
【0058】シリコン結晶中の酸素濃度については、ル
ツボの回転速度、シリコン結晶の引上げ速度、チャンバ
ー内の不活性ガス圧力や流量等を適宜調整することによ
り、また、シリコン結晶の直径については、シリコン融
液の温度とシリコン結晶の引上げ速度を調整することに
よって制御できる。
【0059】また、シリコン結晶棒を加工する際に、コ
ーン部とテール部を切断してからシリコン結晶棒の周囲
を円筒研削し、適当な大きさのブロックに切断加工する
が、ここで切断されたGaとBが添加されたコーン部と
テール部を再度シリコン原料として再利用することも可
能である。但し、テール部については、再三再利用する
と偏析により重金属不純物が高濃度になっていることが
あるので、適宜重金属不純物濃度を測定して管理し、あ
る程度以上は再利用しない方が好ましい。
【0060】本発明のGaとBを添加したシリコン結晶
は、該シリコン結晶中に含まれるGaの濃度が2×10
17〜3×1014atoms/cm、Bの濃度が5
×1014atoms/cm以下であって、このB濃
度は、格子間酸素との共存によって形成されるディープ
レベルの準位がウエーハライフタイムの光劣化を引き起
こさない量とするのが好ましい。
【0061】また、本発明のシリコン結晶の抵抗率は、
Gaを添加することにより制御する。Bの濃度が5×1
14atoms/cm以上となると、Bによる抵抗
率への影響が大きくなると共に、格子間酸素との共存に
よるディープレベルの準位が光劣化を引き起こしてしま
うおそれがある。従って、Gaの濃度にかかわらず、B
の濃度を5×1014atoms/cm 以下に制御し
ておくことが好ましい。
【0062】そして、本発明を用いて作製される太陽電
池用シリコン結晶ウエーハは、前記適当な大きさにした
単結晶ブロックをスライサーによりスライスして、ウエ
ーハ状にした後、さらにエッチングによって加工歪みを
取り除くことにより製造される。更に、本発明を用いて
作製される太陽電池セルは、前記シリコン結晶ウエーハ
を用いて、例えば高変換効率セルであるRP−PERC
(Random Pyramid − Passiva
ted Emitter and RearCell)
型太陽電池セルとして製造されることが好ましい。
【0063】以下、本発明の具体的な実験例を挙げて説
明する。 (実験例1〜9)シリコン結晶棒を引き上げるために、
シリコン原料として、10Ω・cmの再利用原料とノン
ドープの新たなシリコン原料を、ドープ剤として、Ga
は予め高濃度のGaを添加したシリコン結晶を育成し、
これを砕いたものを準備した。そして、シリコン結晶棒
の肩部における抵抗率が1Ω・cmとなるように条件を
整え、結晶直径6インチ、結晶方位<100>のGaと
Bを添加したシリコン単結晶棒を、口径18インチの石
英ルツボを用いて通常のCZ法により5本、また低酸素
濃度にするためにMCZ法により4本引上げた。
【0064】引上げられた9本のシリコン単結晶につい
て、ブロックにした状態から厚み2〜3mmのウエーハ
にスライスしてライフタイムを測定した。ライフタイム
の測定は、このスライスウエーハをHF:HNO=5
%:95%の混酸で処理し、両面のスライス損傷層をエ
ッチング除去した後、洗浄を行い、その後、ウエーハ表
面にAM(Air Mass)1.5の条件下で定常光
を30時間照射した後で、HFにて表面の自然酸化膜を
除去し、引き続き、ヨウ素、エタノール混合溶液を使っ
たケミカル・パッシベーション(CP)処理を施して、
結晶表面のキャリア再結合を低減し、マイクロ波−PC
D法(光導伝度減衰法)を用いてシリコン単結晶ウエー
ハのライフタイムの測定を行った。結果を表1および図
2に示す。
【0065】
【表1】
【0066】表1および図2からわかるように、シリコ
ン単結晶中の酸素濃度が16ppm以下でなおかつB濃
度が5×1014atoms/cm以下の実験例1〜
5では、Bがドープされているにもかかわらず、ライフ
タイムの低下はほとんど見られず、安定した特性を示し
ていることを確認した。
【0067】一方、表1および図2に示す通り、B濃度
が5×1014atoms/cmを超えている実験例
7〜9のウエーハではライフタイムが低下し、特に酸素
濃度が11ppma以下の実験例8及び9でも、ライフ
タイムが低下していることがわかる。
【0068】次に、上記で用いたシリコン単結晶ウエー
ハの中から抵抗率の揃ったものを選んで、太陽電池セル
としては大型の、10cm×10cm角(セル面積10
0cm)の太陽電池セルを作製し、その変換効率を測
定した。太陽電池セルの変換効率の測定は、25℃に温
度調節された測定台に太陽電池セルをのせ、ハロゲンラ
ンプを光源としたソーラーシュミレータでAM(エアマ
ス)1.5の条件下で定常光をセルに照射し、セルから
取り出すことができた電圧と電流を測定して、太陽電池
の変換効率を算出した。なお、本発明による変換効率と
は、下式で定義された値を言い、次の通りである。 [変換効率]=[セル単位面積当たりから取り出すこと
ができた電力]/[セル単位面積あたりに照射された光
エネルギー]×100(%) 測定結果を表1に併記した。
【0069】表1に示したように、シリコン単結晶中の
酸素濃度が16ppm以下でなおかつB濃度が5×10
14atoms/cm以下のところ(実験例1〜5)
では、変換効率は20.2〜21.1%と高い値を示し
ており、効率よく光エネルギーを電気エネルギーに変換
していることがわかる。また、太陽電池セルに30時間
以上光を照射した後の変換効率も殆ど変化することな
く、初期値と同じ値を示し、安定した変換効率を示して
おり、Bが添加されたシリコン結晶ウエーハを用いた太
陽電池であっても、Gaにより抵抗率を制御し、酸素濃
度とB濃度を制御することにより光劣化を生ずることな
く変換効率の高い性能の安定した大型の太陽電池セルが
得られたことを確認した。
【0070】一方、B濃度が5×1014atoms/
cm以上(実験例7〜9)となるか、あるいは酸素濃
度が16ppm以上のところ(実験例6)では、太陽電
池の変換効率は、光劣化前では19.8〜20.3%と
比較的高い変換効率を示していたが、30時間の定常光
照射後は光劣化により17.9〜18.7%に低下して
しまい、安定して20%を超えるような変換効率を得る
ことができなかった。CZ法で製造したBのみを添加し
たシリコン単結晶ウエーハを用いた太陽電池では、たと
え低酸素濃度としても、変換効率の高い性能の安定した
太陽電池を造るのが難しいことがわかっている。
【0071】なお、本発明は、上記実施形態に限定され
るものではない。上記実施形態は、例示であり、本発明
の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同
一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いか
なるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
【0072】例えば、上記説明においては、主にCZ法
によってGa及びBを添加したシリコン単結晶を製造す
る場合につき説明したが、本発明は例えば変換効率はシ
リコン単結晶ほどではないにしても、シリコン多結晶に
も適用できるものである。すなわち、ブリッジマン法に
おいても、シリコン原料のコストを低減させるのに、本
発明で示したGaとBを添加するのが有効であることは
言うまでもない。
【0073】
【発明の効果】本発明は、シリコン結晶およびシリコン
結晶ウエーハにGaとBが添加されるが、製造コストの
安い太陽電池を作製するためのシリコン結晶およびシリ
コン結晶ウエーハとすることができ、また酸素濃度とB
濃度を制御することによって、光劣化を生じることな
く、光エネルギーの変換効率が高い太陽電池セルを造る
ことができる。さらに、大直径、低コスト化に寄与する
とともに、結晶強度も高く耐久性にも優れたものを得る
ことが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)はGaまたはBをドーパントとした場合
のシリコン単結晶の長さ方向に対する抵抗率を、(b)
は同じくシリコン単結晶の長さ方向に対する各々のドー
パント濃度を示す図である。
【図2】ライフタイムと初期酸素濃度及びB濃度との関
係を示したグラフである。
フロントページの続き Fターム(参考) 4G077 AA02 AB01 AB06 BA04 CD01 CF10 EC08 HA05 MB02 PA06 PB05 PB09 5F051 AA02 AA16 BA12 CB02 CB03 CB21

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリコン結晶であって、ドープ剤として
    GaとBが添加されたものであることを特徴とするシリ
    コン結晶。
  2. 【請求項2】 前記シリコン結晶中に含まれるBの濃度
    が5×1014atoms/cm以下であることを特
    徴とする請求項1記載のシリコン結晶。
  3. 【請求項3】 前記シリコン結晶中に含まれるGaの濃
    度が2×1017〜3×1014atoms/cm
    あることを特徴とする請求項1または請求項2記載のシ
    リコン結晶。
  4. 【請求項4】 前記シリコン結晶の抵抗率が20Ω・c
    m〜0.1Ω・cmであることを特徴とする請求項1な
    いし請求項3のいずれか1項に記載のシリコン結晶。
  5. 【請求項5】 前記シリコン結晶中の格子間酸素濃度が
    16ppma以下であることを特徴とする請求項1ない
    し請求項4のいずれか1項に記載のシリコン結晶。
  6. 【請求項6】 請求項1ないし請求項5のいずれか1項
    に記載のシリコン結晶であって、前記シリコン結晶はチ
    ョクラルスキー法で製造されたシリコン単結晶であるこ
    とを特徴とするシリコン結晶。
  7. 【請求項7】 請求項1ないし請求項5のいずれか1項
    に記載のシリコン結晶であって、前記シリコン結晶はブ
    リッジマン法で製造されたシリコン多結晶であることを
    特徴とするシリコン結晶。
  8. 【請求項8】 請求項1ないし請求項7のいずれか1項
    に記載のシリコン結晶をスライスして得られるシリコン
    結晶ウエーハ。
  9. 【請求項9】 請求項8に記載のシリコン結晶ウエーハ
    であって、前記シリコン結晶ウエーハは太陽電池用であ
    ることを特徴とするシリコン結晶ウエーハ。
  10. 【請求項10】 シリコン結晶の製造方法において、チ
    ョクラルスキー法により、GaとBをルツボ内のシリコ
    ン融液に添加した後、前記シリコン融液に種結晶を接触
    させ、これを回転しながら引き上げることによってシリ
    コン単結晶を育成することを特徴とするシリコン結晶の
    製造方法。
  11. 【請求項11】 シリコン結晶の製造方法において、ブ
    リッジマン法により、GaとBをルツボ内のシリコン融
    液に添加した後、前記ルツボを加熱領域から引き下げる
    ことによってシリコン多結晶を育成することを特徴とす
    るシリコン結晶の製造方法。
  12. 【請求項12】 前記ルツボ内のシリコン融液へのGa
    の添加は、あらかじめ高濃度のGaを添加したシリコン
    結晶を育成し、この高濃度Gaドープシリコン結晶を砕
    いて作ったドープ剤を用いて、シリコン融液にGaを添
    加することを特徴とする請求項10または請求項11に
    記載のシリコン結晶の製造方法。
  13. 【請求項13】 前記ルツボ内のシリコン融液へのBの
    添加は、あらかじめBを添加したシリコン結晶棒を育成
    し、このBを添加したシリコン結晶棒のコーン部、テー
    ル部、あるいは不良品部を砕いて作った結晶塊をシリコ
    ン原料とすることによって、シリコン融液にBを添加す
    ることを特徴とする請求項10ないし請求項12のいず
    れか1項に記載のシリコン結晶の製造方法。
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