JP2002104854A - 高強度セメント混和材及びそれを用いたセメント組成物 - Google Patents

高強度セメント混和材及びそれを用いたセメント組成物

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 良好な作業性を維持したままで高強度が得ら
れる、高強度セメント混和材、及びそれを用いたセメン
ト組成物を提供すること。 【解決手段】 (1)高性能減水剤とポリ酢酸ビニルを
主成分とする高強度セメント混和材、(2)石膏類及び
/又は炭酸カルシウムを配合することを特徴とする
(1)の高強度セメント混和材、(3)活性シリカを配
合することを特徴とする(1)又は(2)の高強度セメ
ント混和材、(4)セメントに(1)〜(3)のいずれ
かの高強度セメント混和材を配合することを特徴とする
セメント組成物を構成とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はモルタルやコンクリ
ートに使用される、モルタルフローの低下やコンクリー
トのスランプロスを改善した良好な作業性の高強度セメ
ント混和材及びそれを用いたセメント組成物に関する。
【0002】
【従来技術】従来、高性能減水剤は、リグニンスルホン
酸塩系やポリオール系、オキシカルボン酸塩系などの一
般的な減水剤と比較して減水率が大きく、また、ポリカ
ルボン酸塩系の高性能AE減水剤と比較して比較的多量
に添加しても凝結硬化に対する遅延性が小さく、かつ、
空気連行性も小さいので高強度モルタル又はコンクリー
トの製造に好適である。
【0003】しかしながら、フローの低下やスランプロ
スが大きいために、生コンプラントで練混ぜて運搬して
打設する現場打ちのモルタルやコンクリートには使用さ
れないという課題を有している。そして、高性能減水剤
はコンクリートの処理時間が15分程度以下と短いコン
クリート製品のみに使用されているが、この製品工場に
おいてもトラブルが発生して30分以上放置されると成
形できない場合があるという課題を有する。
【0004】一方、ポリ酢酸ビニルは水に不溶又は難溶
性であり、通常は有機糊剤として、又は風船ガムのベー
スなどにも使用されているが、高性能減水剤を添加した
モルタルのフローの低下やコンクリートのスランプロス
を改善する効果については知られていない。
【0005】また、セメントには既に石膏類が凝結を正
常化するためにモルタルやコンクリートが膨張しない範
囲(セメントの種類によりJIS規格値が設定されてい
る。添加される石膏の種類は一般には二水石膏である)
で添加されている。炭酸カルシウムは増量材としてセメ
ントに対して5%以下で有れば添加しても良いことにな
っているが、このように規定量の石膏や石膏と炭酸カル
シウムが添加されていても高性能減水剤を添加したモル
タルのフロー低下やコンクリートのスランプロスを改善
することは出来ない。さらに、本発明のように多くの石
膏類及び/又は炭酸カルシウムを配合しても、その配合
量の多寡に関係なく高性能減水剤を添加したモルタルの
フロー低下やコンクリートのスランプロスを改善する効
果はない。そしてポリ酢酸ビニルのスランプロス改善効
果を助長することも知られていない。なお、石膏類の中
でもII型の無水石膏は、通常セメントに比較的多量に配
合することにより、常圧蒸気養生及び常温において強度
を高めることは知られており、高強度コンクリートの製
造に利用されている。
【0006】さらに、活性シリカの微粉末はセメントの
水和反応によって生成する水酸化カルシウムと反応して
CaO−SiO2−H2O水和物を生成して強度を高める
ことは知られているが、高性能減水剤を添加したモルタ
ルのフロー低下やコンクリートのスランプロスを促進す
るという課題がある。そしてポリ酢酸ビニルが、この活
性シリカが促進するモルタルのフロー低下やコンクリー
トのスランプロスを改善する効果があることは知られい
てない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明者は、高性能減
水剤の前記課題を解決するに当たり、鋭意研究した結
果、ポリ酢酸ビニルの少量と高性能減水剤を比較的多量
に用いることにより、また、石膏類及び/又は炭酸カル
シウム、活性シリカを配合することにより、良好な作業
性を維持したままで高強度が得られることを知見し、本
発明を完成させた。
【0008】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、(1)
高性能減水剤とポリ酢酸ビニルを主成分とする高強度セ
メント混和材、(2)石膏類及び/又は炭酸カルシウム
を配合することを特徴とする(1)の高強度セメント混
和材、(3)活性シリカを配合することを特徴とする
(1)又は(2)の高強度セメント混和材、(4)セメ
ントに(1)〜(3)のいずれかの高強度セメント混和
材を配合することを特徴とするセメント組成物、(5)
セメント100部に対して高性能減水剤を固形分換算で
1.0〜5.0部、ポリ酢酸ビニルを0.005〜1.
0部、石膏類及び/又は炭酸カルシウムを15部以下、
活性シリカを30部以下を配合することを特徴とする
(4)のセメント組成物である。なお、本発明で使用す
る配合割合を示す部は質量単位である。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳しく説明する。
【0010】本発明の高性能減水剤とは、ポリアルキル
アリルスルホン酸塩系、芳香族アミノスルホン酸塩系、
メラミンホルマリン樹脂スルホン酸塩系のいずれかを主
成分とするものであり、これらの一種又は二種以上が使
用される。そして前記したリグニンスルホン酸塩系など
の一般的な減水剤やポリカルボン酸塩系の減水剤とは異
なるカテゴリーの減水剤である。ポリアルキルアリルス
ルホン酸塩系高性能減水剤には、アルキルナフタレンス
ルホン酸ホルマリン縮合物、ナフタレンスルホン酸ホル
マリン縮合物、アントラセンスルホン酸ホルマリン縮合
物などがあり、市販品としては、電気化学工業(株)商
品名「FT-500」とそのシリーズ、花王(株)商品名「マ
イティ-100(粉末)」や「マイティ-150」とそのシリー
ズ、第一工業製薬(株)商品名「セルフロー110P(粉
末)」、竹本油脂(株)商品名「ポールファイン510N」
など、山陽国策パルプ(株)商品名「サンフローPS」と
そのシリーズなどが代表的である。芳香族アミノスルホ
ン酸塩系高性能減水剤としては、藤沢薬品(株)商品名
「パリックFP200H」とそのシリーズがあり、メラミンホ
ルマリン樹脂スルホン酸塩系高性能減水剤には、グレー
スケミカルズ(株)商品名「FT-3S」、昭和電工(株)
商品名「モルマスターF-10(粉末)」や「モルマスター
F-20(粉末)」が挙げられる。
【0011】本発明においてこれらの高性能減水剤は、
セメント100部に対して固形分換算で1.0〜5.0
部となるように比較的多量に配合される。高性能減水剤
の配合量が1.0部未満ではポリ酢酸ビニルはむしろモ
ルタルのフロー低下やコンクリートのスランプロス(以
下、単にスランプロスという)を促進するので好ましく
ない。また、5.0部を超えて配合してもポリ酢酸ビニ
ルによるスランプロス改善効果は向上しないので好まし
くない。好ましくは1.2〜4.0部、より好ましくは
1.4〜3.0部である。
【0012】本発明のポリ酢酸ビニルとは、ポリ酢酸ビ
ニル及びポリ酢酸ビニルとビニルエーテルやクロトン酸
などの共重合物を示し、高性能減水剤のスランプロスを
改善する効果はポリ酢酸ビニルの重合度には左右されな
いものであり、水性ポリマーデスパージョンのポリ酢酸
ビニルエマルジョンのように高性能減水剤の減水率も低
下させない。また、強度発現に対しても大きな悪影響を
与えないものである。
【0013】本発明においてポリ酢酸ビニルは、セメン
ト100部に対して0.005〜1.0部となるように
配合する。0.005部未満では高性能減水剤を多く配
合してもスランプロスを改善する効果は小さく、また、
1.0部を超えて配合するとスランプロスを促進するよ
うになるので好ましくない。好ましくは0.01〜0.
6部、より好ましくは0.02〜0.3部である。
【0014】本発明において石膏類及び/又は炭酸カル
シウムは、ポリ酢酸ビニルのスランプロス改善効果を助
長する。石膏類としてはII型の無水石膏、二水石膏、半
水石膏、III型無水石膏が使用されるが、特に、II型の
無水石膏はポリ酢酸ビニルによるスランプロス改善効果
を助長する作用が大きく、かつ、強度の増進効果も有す
るので好ましい。II型の無水石膏は天然産のものやフッ
酸発生時に副生するフッ酸石膏、他の形態の石膏類を3
50℃以上の温度で熱処理したものが使用されるが、粉
末度はセメントと同等以上で有れば特に限定されない。
【0015】石膏類は、セメント100部に対して多く
ても無水物換算で15部配合されるが、これを超えると
スランプロスの改善を助長する作用が低下するので好ま
しくない。好ましくは1〜10部、より好ましくは2〜
8部である。
【0016】炭酸カルシウムは、石灰石を粉砕した重質
のもの、沈降法による軽質のもののいずれも使用可能で
あるが、石灰石を粉砕した重質のものが安価でより好ま
しい。これらはセメント100部に対して多くても15
部配合されるが、これを超えるとスランプロスの改善を
助長する作用は低下するので好ましくない。好ましくは
1〜10部、より好ましくは2〜8部である。なお、粉
末度などはセメントと同等以上で有れば特に限定されな
い。
【0017】また、石膏類と炭酸カルシウムを併用して
配合する場合は、それぞれ任意の割合で、かつ、セメン
ト100部に対して合量で10部以下が好ましい。
【0018】本発明においてスランプロスを改善した良
好な作業性の高強度セメント混和材やセメント組成物を
提供するために活性シリカを配合する。活性シリカとし
てはシリコンやシリコン合金を電気炉で製造するときに
発生する超微粉のシリカフュームや稲、藁、竹、葦など
のケイ化木の焼成灰、人工のアエロジル(以上、いずれ
も非晶質SiO2を主成分とする)、及びメタカオリン
などのアルミナケイ酸塩の粘土鉱物を焼成したもの、麦
飯石や珪藻土などの一種又は二種以上を配合する。
【0019】活性シリカは、セメント100部に対して
多くても30部配合されるが、30部を超えて配合する
とポリ酢酸ビニルのスランプロス改善効果を低下させる
ので、好ましくない。また、強度も30部を超えると頭
打ちとなるので好ましくない。スランプの経時変化と強
度発現の両面から、好ましくは15部以下、より好まし
くは2〜10部である。
【0020】本発明の高強度セメント混和材やそれを用
いたセメント組成物を使用することにより、スランプロ
スの小さい高流動で高強度を発現するコンクリートが容
易に製造可能となるが、反面、斜面では流れるという課
題が発生する。この課題を解決する場合はベントナイト
をセメント100部に対して3部以下の少量を配合すれ
ばよい。
【0021】また、本発明に使用するセメントとは、普
通ポルトランドセメント、早強ポルトランドセメント、
中庸熱ポルトランドセメント、白色ポルトランドセメン
ト、超早強ポルトランドセメント、低発熱(ビーライ
ト)セメント、耐硫酸塩性ポルトランドセメントなどの
各種ポルトランドセメントの他、シリカ粉末や高炉スラ
グ粉末及びフライアッシュを混合した混合セメントであ
り、既に適量の石膏が添加されているものであるが、ポ
ルトランドセメントクリンカーをベースに予めセメント
組成物として製造してもよい。
【0022】本発明の高強度混和材及びそれを用いたセ
メント組成物を使用して、モルタルやコンクリートを練
混ぜるに際し、特別な方法は必要でなく、各成分を別々
に、又は予め混合した混和材やセメント組成物として他
のコンクリート材料と一緒にミキサに投入して常法にて
練混ぜる。
【0023】以下、本発明を実施例で詳細に説明する
が、これらに限られるものではない。
【0024】
【実施例】実施例で使用する材料と試験項目とその方法
を以下にまとめて示す。
【0025】「使用材料」 (1)セメント:電気化学工業(株)製普通ポルトラン
ドセメント (2)砂:新潟県姫川産川砂(5mm下) (3)砕石:新潟県姫川産砕石(13〜5mm) (4)高性能減水剤 A:ポリアルキルアリルスルホン酸塩系高性能減水剤、
第一工業製薬(株)商品名「セルフロー110P(粉末)」 B:メラミンホルマリン樹脂スルホン酸塩系高性能減水
剤、昭和電工(株)商品名「モルマスターF-10(粉
末)」 (5)ポリ酢酸ビニル a:電気化学工業(株)ポリ酢酸ビニル、重合度500 b:電気化学工業(株)ポリ酢酸ビニル、重合度1700 c:電気化学工業(株)ポリ酢酸ビニル、重合度2400 d:電気化学工業(株)ポリ酢酸ビニル-ビニルエーテ
ル共重合品、重合度1600 e:電気化学工業(株)ポリ酢酸ビニル-クロトン酸共
重合品、重合度1600 (6)石膏類など イ:フッ酸発生無水石膏:粉末度5000cm2/g ロ:二水石膏:粉末度3500cm2/g(試薬、無水物換算で
配合する) ハ:石灰石(炭酸カルシウム)粉末:粉末度6000cm2/g (7)活性シリカ I:シリカフューム(BET比表面積23m2/g) II:メタカオリン:粉末度9000cm2/g
【0026】「試験項目とその方法、試験温度は20℃」 (1)モルタルフロー:JIS R 5201による抜き上げたとき
のフローを測定する。なお、モルタルフローの経時変化
はモルタルを静置した状態とし、測定時間毎に練り返し
て測定する。 (2)モルタル強度:JIS R 5201により圧縮強度を測定す
る。但し、モルタル配合は実施例の通りとした。 (3)コンクリートのスランプフロー:JIS A 1101により
スランプを測定した時のコンクリートの広がり。スラン
プフローの経時変化はコンクリートを静置した状態と
し、測定時間毎に練り返して測定する。 (4)コンクリート強度:JIS A 1132によりφ10×20cmの
型枠に成形し、JIS A 1108により強度測定する。
【0027】実施例1 セメント800g、砂1600gを配合し、抜き上げフ
ロー200±10mmに設定したモルタルに、高性能減
水剤の種類と配合量及びポリ酢酸ビニルの種類と配合量
を変えた場合のフローの経時変化と材齢28日の圧縮強
度を測定した結果を、用いた水量と一緒に表1に示す。
【0028】
【表1】
【0029】表1より、ポリ酢酸ビニルの配合量を一定
として高性能減水剤の配合量を多くして行くと、セメン
ト100部に対して固形分換算で0.8部ではフローダ
ウンを促進するが、1.0部以上でフローダウンの改善
効果が示され、高性能減水剤の配合量が多くなるほど改
善効果も増大する。そして、好ましくは1.2部以上、
より好ましくは1.4部以上であるが、5.0部では若
干低下する傾向が認められ、5.0部を超えて配合して
もフローダウンの改善効果は増大しないことが推察され
る。したがって、高性能減水剤の配合量は1.0〜5.
0部であり、好ましくは1.2〜4.0部、より好まし
くは1.4〜3.0部である(実験No.1-1〜No.1-8と実
験No.1-9〜No.1-16の比較)。
【0030】高性能減水剤の配合量を一定としてポリ酢
酸ビニルの配合量を多くして行くと、セメント100部
に対してポリ酢酸ビニルは0.005〜1.0部でフロ
ーダウンの改善効果が示され、配合量が多くなるほど改
善効果も増大するが、多すぎると逆にフローダウンの改
善効果は小さくなる。そして、好ましくは0.01〜
0.6部であり、より好ましくは0.02〜0.3部で
あることが示される(実験No.1-17〜No.1-24)。
【0031】実施例2 空気量3%、単位セメント量500kg/m3、単位水
量140kg/m3、単位砂量865kg/m3、単位砕
石量900kg/m3、高性能減水剤量A10kg/m3
(セメント100部に対して2部をコンクリートに対し
て外割添加)、ポリ酢酸ビニルを0g/m3(無混和)
とポリ酢酸ビニルbを250g/m3と(セメント10
0部に対して0.05部、コンクリートに対して外割添
加)配合したコンクリートの基本配合に、石膏類及び/
又は炭酸カルシウムの配合量(外割配合で砂と容積で置
き換えた)を変えてコンクリートを練混ぜ、スランプ値
よりも厳しいスランプフロー値の経時変化及び材齢28
日強度を測定した結果を表2に示す。
【0032】
【表2】
【0033】表2より、石膏類の配合量を多くしてゆく
と、ポリ酢酸ビニルの有するスランプフローの低下を改
善する効果を助長する作用も大きくなるが、多くなりす
ぎると小さくなり、多くてもセメント量100部に対し
て15部が良く、好ましくは1〜10部、より好ましく
は2〜8部であることが示される(実験No.2-2〜No.2-
9)。なお、石膏類がII型の無水石膏の場合は、6部が
強度の最大値を示すが、常圧蒸気養生では10部までは
直線的に強度は増加し、15部では僅かに増加傾向を示
すことは判っている。
【0034】炭酸カルシウムも石膏類と同様の助長作用
を示し、この場合もセメント100部に対して多くても
15部配合でよく、好ましくは1〜10部、より好まし
くは2〜8部である(No.2-14〜No.2-20)。なお、石膏
類と炭酸カルシウムを併用して配合することはスランプ
フローの低下を改善する効果をよく助長するのでより好
ましい(No.2-21〜No.2-24)。
【0035】実施例3 実施例2の実験No.2-1、No.2-2、No.2-6、No.2-23のコ
ンクリートを用いて、セメント量100部に対して活性
シリカの配合量(外割配合で砂と容積で置き換えた)を
変えた場合のスランプフローの経時変化と材齢28日の
圧縮強度を測定した結果を表3に示す。
【0036】
【表3】
【0037】表3より、高性能減水剤と活性シリカのみ
を併用すると、始めのスランプフロー値は変わらないが
スランプフローの経時変化を大きくする(実験No.3-1〜
No.3-2)。
【0038】本発明において、活性シリカの配合量を多
くして行くとスランプフローのロスは僅かづつ大きくな
るが、ポリ酢酸ビニルと併用した場合も(実験No.3-3〜
No.3-10)、ポリ酢酸ビニルとII型無水石膏と併用した
場合も(実験No.3-11〜No.3-18)、さらには、ポリ酢酸
ビニルと石膏類及び炭酸カルシウムと併用した場合も
(実験No.3-19〜No.3-23)、スランプフローの保持性か
らその配合量はセメント100部に対して多くても30
部であり、30部を超えて配合するとスランプフローの
経時変化は大きくなり過ぎて実用性がなくなることが予
想される。また、強度の伸びは2部より顕著となり、3
0部では頭打ちとなる傾向が示される。したがってスラ
ンプフローの経時変化と強度の伸びの両面より、活性シ
リカの配合量は多くても30部以下、好ましくは15部
以下、より好ましくは2〜10部であることが示され
る。
【0039】
【本発明の効果】本発明の高性能減水剤とポリ酢酸ビニ
ルを主成分とする高強度セメント混和材及びそれを用い
たセメント組成物を使用すると、 スランプロスを改善した良好な作業性のコンクリート
を容易に製造することが出来る。 石膏類及び/又は炭酸カルシウムを併用することによ
り、よりスランプロスを改善した良好な作業性のコンク
リートを容易に製造することが出来る。 II型無水石膏及び/又は活性シリカを併用することに
より、良好な作業性を保ちながら高強度コンクリートを
容易に製造でき、耐久性の高い土木建築構造物やコンク
リート二次製品用のコンクリートを製造することが出来
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C04B 24/30 C04B 24/30 D 28/02 28/02 // C04B 103:32 103:32 111:20 111:20 Fターム(参考) 4G012 MA01 MB06 MB23 PA30 PB04 PB08 PB11 PB25 PB30 PB35 PC03 PC12

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高性能減水剤とポリ酢酸ビニルを主成分
    とする高強度セメント混和材。
  2. 【請求項2】 石膏類及び/又は炭酸カルシウムを配合
    することを特徴とする請求項1の高強度セメント混和
    材。
  3. 【請求項3】 活性シリカを配合することを特徴とする
    請求項1又は2の高強度セメント混和材。
  4. 【請求項4】 セメントに請求項1〜3のいずれかの高
    強度セメント混和材を配合することを特徴とするセメン
    ト組成物。
  5. 【請求項5】 セメント100部に対して高性能減水剤
    を固形分換算で1.0〜5.0部、ポリ酢酸ビニルを
    0.005〜1.0部、石膏類及び/又は炭酸カルシウ
    ムを15部以下、活性シリカを30部以下を配合するこ
    とを特徴とする請求項4のセメント組成物。
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